JPH107960A - インクジェット用水性記録液 - Google Patents

インクジェット用水性記録液

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JPH107960A
JPH107960A JP18125696A JP18125696A JPH107960A JP H107960 A JPH107960 A JP H107960A JP 18125696 A JP18125696 A JP 18125696A JP 18125696 A JP18125696 A JP 18125696A JP H107960 A JPH107960 A JP H107960A
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water
recording
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JP18125696A
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English (en)
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Takamasa Ueda
隆正 上田
Hideo Yasutomi
英雄 保富
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録液中に黴が発生して、インクジェット装
置における液流路やノズルに目詰まりが生じたり、記録
液の色が変化するということがなく、また一般の防黴剤
のように、記録液における毒性が高くなって安全性に問
題が生じたり、記録液の性能が低下するということもな
く、優れた防黴性能を有し、安定したインクジェット記
録が行なえるインクジェット用水性記録液を提供する。 【解決手段】 少なくとも水溶性染料と水とを含有した
インクジェット用水性記録液において、アクリジン系染
料を含有させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット
プリンター等のインクジェット記録装置に使用されるイ
ンクジェット用水性記録液に係り、特に、インクジェッ
ト用水性記録液の性能を損なうことなく、その防黴性を
向上させたインクジェット用水性記録液に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンター等のインクジ
ェット記録装置に使用される記録液として、従来より油
性の記録液や水性の記録液が用いられていた。
【0003】ここで、一般に使用されているインクジェ
ット用の水性記録液の場合、必ずしも十分な防黴性を有
しておらず、このような水性記録液をインクジェット記
録装置に使用していると、記録液に黴が発生し、装置内
の液流路やノズルに目詰まりが生じたり、黴の作用によ
って記録液の色が変化するという問題があった。
【0004】また、従来においては、インクジェット記
録装置に使用される水性の記録液において黴が発生する
のを抑制するために、特公昭62−34350号公報や
特公平2−12266号公報に示されるように、水溶性
の染料と防黴剤と水とを含有させたインクジェット記録
用水性インクが知られている。
【0005】しかし、上記の公報に示されている防黴剤
或いは市販されているイミダゾール系の防黴剤を使用す
ると、防黴効果の高いものでは、その毒性が強いため、
安全性に問題が生じたり、記録液における性能が低下し
たりする等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、インクジ
ェットプリンター等のインクジェット記録装置に使用さ
れるインクジェット用水性記録液における上記のような
問題を解決することを課題とするものである。
【0007】すなわち、この発明においては、上記のよ
うなインクジェット用水性記録液において、この記録液
中に黴が発生して、インクジェット装置における液流路
やノズルに目詰まりが生じたり、黴によって記録液の色
が変化したりするということがなく、また一般の防黴剤
を用いた場合のように、記録液における毒性が高くなっ
て安全性に問題が生じたり、記録液の性能が低下すると
いうこともなく、優れた防黴性能を有し、安定したイン
クジェット記録が行なえるインクジェット用水性記録液
を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、少なくとも水溶性染料
と水とを含有したインクジェット用水性記録液におい
て、アクリジン系染料を含有させるようにしたのであ
る。
【0009】そして、この発明におけるインクジェット
用水性記録液のように、記録液中にアクリジン系染料を
含有させると、このアクリジン系染料によって記録液に
防黴性が付与されるようになると共に、一般の防黴剤を
用いた場合のように、記録液における毒性が高くなって
その安全性に問題が生じたり、記録液の性能が低下する
ということがなく、記録液における黴の発生が十分に抑
制され、インクジェット記録装置に用いた場合に、その
液流路やノズルに目詰まりが生じたり、記録液の色が変
化したりするということがなく、安定したインクジェッ
ト記録が行なえるようになる。なお、このアクリジン系
染料を、記録液における染料として利用することもでき
る。
【0010】また、上記のようにアクリジン系染料を防
黴剤として記録液中に含有させるにあたり、その量が少
ないと、十分な防黴効果が得られない一方、その量が多
くなりすぎると、この記録液の保存安定性が悪くなった
り、記録液における色彩が変化するため、アクリジン系
染料を記録液中に0.01〜0.5重量%の範囲で含有
させることが好ましい。
【0011】ここで、この発明におけるインクジェット
用水性記録液に使用する水溶性染料としては、従来より
公知の酸性染料,直接染料,塩基性染料,反応性染料等
を用いることができ、また上記のアクリジン系染料を用
いることもでき、一般には、記録液中に水溶性染料が
0.5〜10重量%、好ましくは1〜7重量%含有され
るようにする。
【0012】また、上記の水溶性染料に対する溶媒とし
て使用する水の量については、記録液中における水の量
が50〜90重量%、好ましくは70〜90重量%にな
るようにする。
【0013】また、このインクジェット用水性記録液に
おいては、上記の水溶性染料と防黴剤と水の他に、記録
液の特性を向上させるために、水溶性有機溶媒、粘度調
整剤、界面活性剤、両親媒剤、pH調整剤、キレート剤
等を加えるようにし、さらに必要に応じて酸素吸収剤、
防錆剤、消光剤等を加えることができる。
【0014】ここで、記録液に水溶性有機溶媒を加える
にあたっては、記録液の乾燥性を高めて記録液の定着性
を向上させるために、例えば、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール等の一価アルコールを加えるようにしたり、
記録液における保湿性を向上させたり、その粘度や表面
張力を調整するために、例えば、ポリエチレングリコー
ル,ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コールや、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のア
ルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリ
コールや、グリセリン,グリセロール等の多価アルコー
ルや、例えば、エチレングリコールメチルエーテル,エ
チレングリコールエチルエーテル,ジエチレングリコー
ルメチルエーテル,ジエチレングリコールエチルエーテ
ル,ジエチレングリコールブチルエーテル,トリエチレ
ングリコールブチルエーテル等の多価アルコールエーテ
ル類を加えるようにしたり、また記録液における防錆・
防腐食性を高め、ノズル等における目詰まりを防止する
等の目的で、例えば、2−ピロリドン、1(N)−メチ
ル−2−ピロリドン等の環状アミドを用いることができ
る。
【0015】なお、これらの水溶性有機溶媒を上記の記
録液中に含有させるにあたり、上記の一価アルコールの
場合はその含有量が10重量%以下、多価アルコールの
場合はその含有量が5〜30重量%、好ましくは5〜1
0重量%、多価アルコールエーテルの場合はその含有量
が5〜20重量%、好ましくは5〜10重量%、環状ア
ミドの場合はその含有量が10重量%以下、好ましくは
2重量%以下になるようにし、これらの有機溶媒全体と
して、記録液中に5〜40重量%、好ましくは10〜3
0重量%含有されるようにする。
【0016】また、上記の記録液に加える粘度調整剤と
しては、上記の水溶性染料や水溶性有機溶媒等に悪影響
を及ぼさないものであれば通常知られているものを用い
ることができ、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロ
キシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
水溶性アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、アラビア
ゴム、デキストリン、カゼイン、ペプチン等を使用する
ことができ、このような粘度調整剤を上記の記録液中に
含有させるにあたっては、その含有量が1〜15重量
%、好ましくは2〜8重量%になるようにする。
【0017】また、上記の記録液のにじみを抑制すると
共にインクジェット記録装置のノズルからの吐出性を安
定させるため、記録液に界面活性剤を加えて、その表面
張力を30〜50dyne/cm(液温25℃)になる
ようにすることが好ましい。
【0018】そして、上記の記録液に加える界面活性剤
は、非イオン系、アニオン系、カチオン系の何れの界面
活性剤であってもよいが、アニオン系やカチオン系の界
面活性剤を加えた場合には塩が析出しやすくなるため、
好ましくは、非イオン系の界面活性剤を加えるようにす
る。
【0019】ここで、非イオン系の界面活性剤として
は、例えば、一般式 C91964O(CH2CH
2O)nHで示されるノニルフェニルポリエチレングリコ
ールエーテル、一般式 C81764O(CH2CH2
O)nHで示されるオクチルフェニルポリエチレングリ
コールエーテル、一般式 C122564O(CH2
2O)nH で示されるドデシルフェニルポリエチレン
グリコールエーテル、下記の化1に示されるアセチレン
グリコールエーテル系等の炭化水素系非イオン系界面活
性剤や、下記の化2に示されるポリエーテル変成シリコ
ーンオイル等のシリコーン系の非イオン系界面活性剤
や、一般式 Cn2n+1O(CH2CH2O)mHで表され
るパーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール
等のフッ素系の非イオン系界面活性剤を用いることがで
きる。
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
【0022】また、アニオン系の界面活性剤としては、
例えば、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウムや
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムやカルボキシル
変成シリコーンオイルやパーフルオロアルキルカルボン
酸カリウム等を使用することができ、またカチオン系の
界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキル第
4級アンモニウムヨウ化物等を用いることができる。
【0023】なお、上記のような界面活性剤を記録液中
に含有させるにあたっては、記録液の表面張力が30〜
50dyne/cmになるようにし、界面活性剤の含有
量が7重量%以下、好ましくは0.01〜5重量%にな
るようにする。
【0024】また、上記の記録液において結晶が析出す
るのを防止するためには、記録液に両親媒剤を加えるよ
うにし、この両親媒剤としては、例えば、尿素、アミ
ド、環式アミド、アルカノールアミン等を用いることが
できる。なお、両親媒剤を記録液中に含有させるにあた
っては、その含有量が7重量%以下、好ましくは0.0
1〜5重量%になるようにする。
【0025】また、上記記録液におけるpHが8以上に
なると、この記録液における黴の発生がより一層抑制さ
れるため、この記録液にpH調整剤を加えて、この記録
液のpHが8以上になるようにすることが好ましく、よ
り好ましくはpHが8〜11の範囲になるようにする。
【0026】ここで、上記の記録液に加えるpH調整剤
は、記録液の特性に悪影響を及ぼさずに、所望のpHに
制御できるものであれば一般に用いられている公知のp
H調整剤を使用することができ、例えば、モノエタノー
ルアミン,ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等のアミン、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸
化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸リチウ
ム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等のアルカリ金属の
炭酸塩、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸
化物、四ほうさんナトリウム、水酸化アンモニウム等を
用いることができる。なお、このようなpH調整剤を記
録液に加えるにあたっては、記録液のpHが上記のよう
に8以上になるようにして、その含有量が4重量%以
下、好ましくは、0.01〜2重量%になるようにす
る。
【0027】また、記録液中における金属イオンを封鎖
するために、記録液にキレート試薬を加えるようにし、
このキレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン
四酢酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ
三酢酸ナトリウム、ヒドロオキシエチルエチレンジアミ
ン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナト
リウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等を用いることがで
きる。なお、このようなキレート試薬を記録液中に含有
させるにあたっては、その含有量が4重量%以下、好ま
しくは0.01〜2重量%になるようにする。
【0028】さらに、必要に応じて上記の記録液に対
し、亜硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウム等の酸素
吸収剤や、酸性亜硫酸塩,チオ硫酸ナトリウム,チオグ
リコール酸アンモン,ジイソプロピルアンモニウムニト
ライト,四硝酸ペンタエリスリトール,ジシクロヘキシ
ルアンモニウムニトライト等の防錆剤や、記録液の退色
を防止するヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウ
ム等の消光剤等の添加剤を加えるようにする。なお、記
録液に対してこれらの添加剤を加える量については、酸
素吸収剤の場合には2重量%以下、防錆剤の場合には2
重量%以下、好ましくは1重量%以下、消光剤の場合に
は2重量%以下になるようにする。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例に係るインクジェッ
ト用水性記録液について具体的に説明すると共に、比較
例を挙げ、この実施例におけるインクジェット用水性記
録液が防黴性の点において優れていることを明らかにす
る。
【0030】(実施例1)この実施例においては、アク
リジン系染料として下記の化3に示すアクリジン誘導体
を、水性記録液の防黴剤に用いるようにした。
【0031】
【化3】
【0032】そして、この実施例においては、蒸留水が
92.74重量%、黄色染料(バイエル社製;BAYS
ORIPT YELLOW CA 51092)が2.
5重量%、上記のアクリジン系染料が0.01重量%、
ジエチレングリコールが2.2重量%、エタノールが
1.5重量%、エチレンジアミンテトラ酢酸が0.05
重量%、ノニルフェニルポリエチレングリコールエーテ
ルが1.0重量%の割合になるようにし、これらをビー
カーに入れて加熱し、45℃に保ちながら1時間撹拌
し、この溶液を冷却した後、濾過して黄色の水性記録液
を得た。
【0033】(比較例1)この比較例においては、上記
の実施例1において、蒸留水の量を92.75重量%に
する一方、上記のアクリジン系染料を加えないように
し、それ以外については、実施例1の場合と同様にして
黄色の水性記録液を得た。
【0034】(実施例2)この実施例においては、蒸留
水が88.6重量%、実施例1と同じ黄色染料が2.5
重量%、実施例1と同じアクリジン系染料が0.1重量
%、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが4.
8重量%、エタノールが3.0重量%、エチレンジアミ
ンテトラ酢酸ナトリウムが0.3重量%、ポリエーテル
変成シリコーンオイルが0.7重量%の割合になるよう
にし、それ以外は、実施例1の場合と同様にして黄色の
水性記録液を得た。
【0035】(実施例3)この実施例においては、上記
の実施例2における蒸留水の量を88.2重量%にする
一方、トリエタノールアミンを0.4重量%加えるよう
にし、それ以外については、実施例2の場合と同様にし
て黄色の水性記録液を得た。
【0036】(実施例4)この実施例においては、蒸留
水が87.35重量%、黄色染料(保土谷化学社製;A
cid Yellow 23)が2.7重量%、実施例
1と同じアクリジン系染料が0.45重量%、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテルが5.3重量%、メタ
ノールが3.2重量%、エチレンジアミンテトラ酢酸ナ
トリウムが0.4重量%、ポリエーテル変成シリコーン
オイルが0.6重量%の割合になるようにし、それ以外
は、実施例1の場合と同様にして黄色の水性記録液を得
た。
【0037】(実施例5)この実施例においては、上記
の実施例4における蒸留水の量を85.55重量%にす
る一方、染料の種類と量を変更し、この染料として、黒
色染料(ゼネカ社製;PRO−JET FAST BK
2)を4.5重量%用い、それ以外については、実施例
4の場合と同様にして黒色の水性記録液を得た。
【0038】(実施例6)この実施例においては、蒸留
水が89.9重量%、実施例4と同じ黄色染料が5.0
重量%、実施例1と同じアクリジン系染料が0.1重量
%、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが2.0
重量%、メタノールが1.8重量%、エチレンジアミン
テトラ酢酸ナトリウムが0.4重量%、ポリエーテル変
成シリコーンオイルが0.8重量%の割合になるように
し、それ以外は、実施例1の場合と同様にして黄色の水
性記録液を得た。
【0039】(実施例7)この実施例においては、蒸留
水が90.98重量%、実施例4と同じ黄色染料が2.
7重量%、実施例1と同じアクリジン系染料が0.52
重量%、2−ピロリドンが1.8重量%、エタノールが
3.0重量%、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム
が0.4重量%、ポリエーテル変成シリコーンオイルが
0.6重量%の割合になるようにし、それ以外は、実施
例1の場合と同様にして黄色の水性記録液を得た。
【0040】(実施例8)この実施例においては、アク
リジン系染料として下記の化4に示すアクリジン誘導体
を、水性記録液の染料に用いるようにした。
【0041】
【化4】
【0042】そして、この実施例においては、蒸留水が
87.8重量%、上記の化4に示す黄色のアクリジン系
染料が7.4重量%、ジエチレングリコールが2.0重
量%、エタノールが2.0重量%、エチレンジアミンテ
トラ酢酸ナトリウムが0.3重量%、ポリエーテル変成
シリコーンオイルが0.5重量%の割合になるように
し、それ以外は、実施例1の場合と同様にして黄色の水
性記録液を得た。
【0043】次に、上記のようにして得た実施例1〜8
及び比較例1の各水性記録液について、かび抵抗性及び
保存安定性を調べ、その結果を下記の表1に示した。
【0044】ここで、かび抵抗性については、日本工業
規格に規定されるJIS Z 2911のかび抵抗性試
験方法に準拠し、これらの水性記録液におけるかび抵抗
性を調べ、黴の発生が全くなかった場合を◎、黴の発生
が殆どなかった場合を○、黴の発生があった場合を×で
示した。
【0045】また、保存安定性ついては、各水性記録液
を−20℃まで冷却して1時間ホールドした後、これを
60℃に昇温させて1時間ホールドし、このような操作
を1日に3回行なってこれを1週間繰り返し、各水性記
録液における析出物の有無を調べ、析出物が全く析出し
なかった場合を◎、析出物が殆ど析出しなかった場合を
○、析出物が少し析出した場合を△、析出物が析出した
場合を×で示した。
【0046】
【表1】
【0047】この結果、アクリジン系染料を加えなかっ
た比較例1の水性記録液においては黴が発生したが、ア
クリジン系染料を加えた各実施例の水性記録液において
は、黴が発生するということがなく、特に、トリエタノ
ールアミンを加えた実施例3の水性記録液及び水性記録
液の染料としてアクリジン系染料を多く加えた実施例8
の水性記録液においては黴の発生が全くなく、インクジ
ェットプリンター等のインクジェット記録装置に使用し
た場合に、装置内の液流路やノズルに目詰まりが生じる
ということがなく、また黴の作用によって各水性記録液
の色が変化するということもなかった。
【0048】また、アクリジン系染料を0.5重量%よ
り多い0.52重量%含有させた実施例7の水性記録液
においては析出物が少し析出し、さらにアクリジン系染
料を水性記録液の染料として7.4重量%含有させた実
施例8の水性記録液においては析出物がさらに増加し
た。これに対して、アクリジン系染料を0.01〜0.
5重量%の範囲で含有させた実施例1〜6の各水性記録
液においては、析出物の析出が殆どなく、良好な保存安
定性を示した。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
インクジェット用水性記録液においては、記録液中にア
クリジン系染料を含有させるようにしたため、従来一般
に使用されている防黴剤を用いた場合のように、記録液
における毒性が高くなって安全性に問題が生じたり、記
録液の性能が低下するということがなく、記録液におけ
る黴の発生が十分に抑制され、インクジェット記録装置
に用いた場合に、その液流路やノズルに目詰まりが生じ
たり、黴によって記録液の色が変化したりするというこ
とがなく、安定したインクジェット記録が行なえるよう
になった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水溶性染料と水とを含有した
    インクジェット用水性記録液において、アクリジン系染
    料が含有されていることを特徴とするインクジェット用
    水性記録液。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したインクジェット用水
    性記録液において、上記のアクリジン系染料が防黴剤と
    して0.01〜0.5重量%含有されていることを特徴
    とするインクジェット用水性記録液。
JP18125696A 1996-06-21 1996-06-21 インクジェット用水性記録液 Pending JPH107960A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012001183A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012001183A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置

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