JPH1079555A - 面発光レーザー - Google Patents

面発光レーザー

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JPH1079555A
JPH1079555A JP25082096A JP25082096A JPH1079555A JP H1079555 A JPH1079555 A JP H1079555A JP 25082096 A JP25082096 A JP 25082096A JP 25082096 A JP25082096 A JP 25082096A JP H1079555 A JPH1079555 A JP H1079555A
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JP
Japan
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emitting laser
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active layer
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JP25082096A
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Inventor
Yasuhiro Osawa
康宏 大澤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は容易に製造でき、電気抵抗が低く、活
性層切断面のダメージのない高利得な垂直共振器型の面
発光レーザを提供する。 【解決手段】面発光レーザ100は、n型(100)面
GaAs基板101上に、n型AlAsとn型GaAs
からなる発振波長に反射率の最大値を合わせたブラッグ
反射膜102、発光部となるn型AlGaAsクラッド
層103、アンドープInGaAs/GaAs多重量子
井戸活性層104、p型AlGaAsクラッド層105
の順に気相成長法で積層され、その後、p型クラッド層
105上に、SiO2 成長阻止層106が堆積されてい
る。この成長阻止層106が、その各辺が[110]方
向に合わせて4角形に除去されて、45°となるGaA
sミラー107が選択成長される。次に、基板101の
裏面に光取り出し窓108を避けて、n側電極109が
形成され、p側電極であるノンアロイ電極110が45
°ミラー107の全面及び成長阻止層106の全面に形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光レーザに関
し、詳細には、垂直共振器型の面発光レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは、光ディスクや光ファイ
バー用光源等として広く使用されているが、このような
半導体レーザにおいては、2次元状にレーザを集積する
ことができ、共振器端面を劈開で形成する必要がなく、
また、素子面積が小さくてすみ、量産化に向いているた
め、従来の端面発光レーザに代わって、面発光レーザが
注目されている。
【0003】垂直共振器型の面発光レーザにおいては、
基板の上、あるいは、基板の下に半導体ブラッグ反射膜
などからなる平板ミラーが形成され、発光部の上下の平
板ミラーで共振器を形成する構造とすることが多い。
【0004】ところが、平板ミラー構造の場合、活性層
の厚さを厚くして利得を増加させることができず、発振
閾値を通常のレーザと同程度に低下させることが難しい
という問題があった。
【0005】そこで、従来、光の利得を増加させて、発
振閾値を下げることのできる面発光レーザが提案されて
いる(特開平4−296082号公報参照)。
【0006】この面発光レーザは、図6に示すように、
半導体基板1上に活性層2A、2Bとコンタクト層3が
順次積層され、活性層2Bの外側にクラッド層4が形成
されている。半導体基板1とコンタクト層3の上下面に
は、電極5A、5Bが形成され、コンタクト層3には、
光取り出し窓6が形成されている。そして、半導体基板
1の活性層2A、2Bと反対側の面は、2重以上の円錐
形に形成されている。すなわち、共振器の一方の反射板
が2重以上の円錐形に形成され、かつ、光取り出し窓6
の下方に形成された第1の活性層2Aの周辺に第2の活
性層2Bが設けられ、進行してきた光が、矢印7で示す
ように、上記反射鏡の円錐側面で2回以上反射して、上
記第1、第2の活性層2A、2B全域を通過する。
【0007】また、従来の通常の面発光レーザの発光端
面に対向して、基板に対し45°の角度をなすミラー面
を設け、このミラー面に反射させてレーザ光を基板面に
対し垂直な方向に取り出す構成の面発光レーザでは、多
数のヘテロ障壁を含むため、低抵抗のp型伝導を得るこ
とが困難であることから、特開平6−169129号公
報には、(100)結晶面を主面とする半導体基板上
に、少なくとも分布反射型多層膜と、第1のクラッド層
と、活性層と、第2のクラッド層とが積層形成され、上
記各層の上部に(110)結晶面の(110)、(10
1)、(1−10)、(10−1)の各結晶面によって
囲まれた斜面が反射鏡として設けられてなることを特徴
とする半導体レーザが提案されている。
【0008】この公報には、図7に示すように、共振器
ミラーの一方が、ブラッグ反射膜10で、もう一方が、
(110)結晶面で構成された45°の全反射ミラー1
1A、11Bを用いた半導体レーザ12が開示されてお
り、この半導体レーザ12は、電流を閉じ込めるために
活性層13を切断している。なお、図7において、14
は、半導体基板、15は、第1のクラッド層、16は、
第2のクラッド層、17は、半導体層、18A、18B
は、電極である。そして、半導体レーザ12では、発振
光が、図7中破線矢印で示すように反射して、全反射ミ
ラー11A、11Bと分布反射型多層膜10とによる膜
厚方向の垂直共振器を構成している。
【0009】したがって、上記半導体レーザ12は、上
記図6のような曲面ではないが、より現実的なミラー構
造であり、また、選択成長を用いて反射面11A、11
Bを形成しているので、結晶成長レベルの平滑なミラー
面を得ることができる。
【0010】また、上記特開平6−169129号公報
には、図8に示すように、上記図7の半導体レーザ12
と共振器の構造は共通であるが、活性層13が切断され
ておらず、代わりに不純物拡散領域21によって電流狭
窄を行っている半導体レーザ22が開示されている。な
お、図8において、図7と同様の構成部分には、同一の
符号を付している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の面発光レーザにあっては、形成の容易さ、活
性層を切断することによる活性層側面のダメージの回
避、45°ミラーに部分的に電流を注入することによる
抵抗の増加を回避して、形成が容易で、ダメージが少な
く、電気抵抗を低抵抗化する上で、なお、問題があっ
た。
【0012】すなわち、図6に示した特開平4−296
082号公報記載の面発光レーザ12にあっては、対抗
する平らなミラーを用いる垂直共振器型面発光レーザで
あるため、活性層を厚くして利得を増やすことが困難で
あり、共振器ミラーの一方を円錐形にすることで、活性
層が厚くなったのと同等の効果が得られ、利得を向上さ
せることはできるが、共振器ミラーの一方が円錐形の曲
面で構成されているため、円錐形の形状を形成するのが
難しいという問題がある。
【0013】また、上記特開平6−169129号公報
に開示されている図7に示した半導体レーザ12にあっ
ては、p型ブラッグ反射膜の低抵抗化の困難さを回避す
るために、45°ミラー11A、11Bを形成して共振
器ミラーとしているが、活性層13を切断しているた
め、活性層13側面のダメージの影響を逃れるのが難し
いという問題があった。
【0014】さらに、図8に示した特開平4−2960
82号公報記載の半導体レーザ22にあっては、活性層
13が切断されていないので、切断に用いる手法、例え
ば、反応性イオンビームエッチングなどによるダメージ
を回避することはできるが、電流を注入する部分、すな
わち、(分布反射型多層膜11A、11Bと電極18
A、18Bの接触する部分)の面積が限定されているた
め、電流が小さな面積に集中し、抵抗が増大しやすく、
半導体レーザ22の電気抵抗の低抵抗化が困難であると
いう問題があった。
【0015】そこで、請求項1記載の発明は、垂直共振
器型の面発光レーザにおいて、反射膜と活性層を含むヘ
テロ接合層の上に、45°の反射面で構成されたミラー
を形成するとともに、当該ミラーの反射面側に電極を形
成し、当該電極から電流を注入することにより、ミラー
が曲面ではないので、簡単な製造プロセスで容易に製造
することができるとともに、ミラー下部の発光部から放
射された光を上部のミラーの45°の反射面で2回反射
させて発光部に戻し、利得を向上させることができ、さ
らに、45°ミラーを形成している部分全体に電流が流
れるので、一部分に集中して電流が流れる場合よりも、
素子の電気抵抗を低抵抗化することができるとともに、
活性層を切断していないので、切断に伴う活性層切断面
のダメージの影響を受けることのない面発光レーザを提
供することを目的としている。
【0016】請求項2記載の発明は、ミラーに形成され
た電極を、ノンアロイ電極とすることにより、電極材料
と45°ミラーの界面が合金化されてミラー界面の平滑
性の劣化を引き起こす高温の合金化処理を行うことな
く、電極を形成することができ、45°ミラーの反射率
を向上させて、利得を向上させることのできる面発光レ
ーザを提供することを目的としている。
【0017】請求項3記載の発明は、ミラーの反射面の
延長と活性層で囲まれる空間内に、電流を狭窄するとと
もに、光を閉じ込める構造体を形成することにより、光
の通過する経路に合わせて形成された屈折率と伝導率を
制御した光の閉じ込めに寄与する構造体により、光と電
気の閉じ込め効率を向上させることができ、利得を向上
させることのできる面発光レーザを提供することを目的
としている。
【0018】請求項4記載の発明は、活性層からミラー
の底面までの間隔を、1μm以下に形成することによ
り、電流拡散を抑制して、ミラー直下に電流を集中させ
ることができ、電流の閉じ込め効率を向上させることの
できる面発光レーザを提供することを目的としている。
【0019】請求項5記載の発明は、面発光レーザにお
いて、反射膜と活性層を含むヘテロ接合層の上に、45
°の反射面で構成されたミラーを形成し、当該ミラーの
真下に基板に対して略垂直にpn接合面を形成すること
により、45°ミラーを通さずに電流を発光層に注入し
て、素子の電気抵抗を低下することができるとともに、
ミラーが曲面ではないので、簡単な製造プロセスで容易
に製造することができ、さらに、活性層を切断していな
いので、切断に伴う活性層切断面のダメージの影響を受
けることのない面発光レーザを提供することを目的とし
ている。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の面
発光レーザは、少なくとも基板上に反射膜と活性層の形
成された垂直共振器型の面発光レーザにおいて、前記反
射膜と前記活性層を含むヘテロ接合層の上に、45°の
反射面で構成されたミラーが形成され、前記ミラーの前
記反射面側に電極が形成され、前記ミラーに形成された
前記電極から電流が注入されることにより、上記目的を
達成している。
【0021】上記構成によれば、垂直共振器型の面発光
レーザにおいて、反射膜と活性層を含むヘテロ接合層の
上に、45°の反射面で構成されたミラーを形成すると
ともに、当該ミラーの反射面側に電極を形成し、当該電
極から電流を注入するので、ミラーが曲面ではなく、簡
単な製造プロセスで容易に製造することができるととも
に、ミラー下部の発光部から放射された光を上部のミラ
ーの45°の反射面で2回反射させて発光部に戻し、利
得を向上させることができる。また、45°ミラーを形
成している部分全体に電流が流れるので、一部分に集中
して電流が流れる場合よりも、素子の電気抵抗を低抵抗
化することができる。さらに、活性層を切断していない
ので、切断に伴う活性層切断面のダメージの影響を受け
ることがない。
【0022】上記の場合、例えば、請求項2に記載する
ように、前記ミラーに形成された前記電極は、ノンアロ
イ電極であってもよい。
【0023】上記構成によれば、ミラーに形成された電
極を、ノンアロイ電極としているので、電極材料と45
°ミラーの界面が合金化されてミラー界面の平滑性の劣
化を引き起こす高温の合金化処理を行うことなく、電極
を形成することができ、45°ミラーの反射率を向上さ
せて、利得を向上させることができる。
【0024】すなわち、平滑な45°ミラーに電極を形
成する際に、通常の電極材料では、高温の合金化処理を
行う必要があり、高温の合金化処理を行うと、電極材料
と45°ミラーの界面が合金化され反射率が低下するお
それがある。ところが、ノンアロイ電極を用いると、ミ
ラー界面の平滑性の劣化を引き起こす合金化処理を行わ
ないので、45°ミラーの反射率を高く保つことができ
る。
【0025】また、請求項3に記載するように、前記4
5°の反射面で構成された前記ミラーの前記反射面の延
長と前記活性層で囲まれる空間内に、電流を狭窄すると
ともに、光を閉じ込める構造体が形成されていてもよ
い。
【0026】上記構成によれば、ミラーの反射面の延長
と活性層で囲まれる空間内に、電流を狭窄するととも
に、光を閉じ込める構造体を形成しているので、光の通
過する経路に合わせて形成された屈折率と伝導率を制御
した光の閉じ込めに寄与する構造体により、光と電気の
閉じ込め効率を向上させることができ、利得を向上させ
ることができる。
【0027】さらに、請求項4に記載するように、前記
活性層から前記45°の反射面で構成された前記ミラー
の底面までの間隔が、1μm以下であってもよい。
【0028】上記構成によれば、活性層からミラーの底
面までの間隔を、1μm以下に形成しているので、電流
拡散を抑制して、ミラー直下に電流を集中させることが
でき、電流の閉じ込め効率を向上させることができる。
【0029】請求項5記載の発明の面発光レーザは、少
なくとも基板上に反射膜と活性層の形成された垂直共振
器型の面発光レーザにおいて、前記反射膜と前記活性層
を含むヘテロ接合層の上に45°の反射面で構成された
ミラーが形成され、当該ミラーの真下に前記基板に対し
て略垂直にpn接合面が形成されていることにより、上
記目的を達成している。
【0030】上記構成によれば、面発光レーザにおい
て、反射膜と活性層を含むヘテロ接合層の上に、45°
の反射面で構成されたミラーを形成し、当該ミラーの真
下に基板に対して略垂直にpn接合面を形成しているの
で、45°ミラーを通さずに電流を発光層に注入して、
素子の電気抵抗を低下することができるとともに、ミラ
ーが曲面ではないので、簡単な製造プロセスで容易に製
造することができる。また、活性層を切断していないの
で、切断に伴う活性層切断面のダメージの影響を受ける
ことがない。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0032】図1は、本発明の面発光レーザの第1の実
施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請求項1、
請求項2及び請求項4に対応するものである。
【0033】図1は、本発明の面発光レーザの第1の実
施の形態を適用した面発光レーザ100の正面断面図で
ある。
【0034】図1において、面発光レーザ100は、n
型(100)面GaAs基板101上に、n型AlAs
とn型GaAsからなる発振波長に反射率の最大値を合
わせたブラッグ反射膜102、発光部となるn型AlG
aAsクラッド層103、アンドープInGaAs/G
aAs多重量子井戸活性層104、p型AlGaAsク
ラッド層105の順に気相成長法で積層されており、p
型クラッド層105は、その厚さが、0.2μmの薄さ
に形成されている。
【0035】その後、p型クラッド層105上に、Si
2 成長阻止層106を堆積し、この成長阻止層106
を、その各辺が[110]方向と等価な方向に一致する
ように合わせて4角形に除去する。この場合、成長阻止
層106の除去する各辺の長さは、例えば、5μm程度
とする。このようにして、成長阻止層106を4角形に
除去した後、45°となるGaAsミラー107を選択
成長させる。この選択成長においては、成長阻止層10
6の除去されていない部分では、GaAsの成長が起こ
らず、成長阻止層106の除去された部分では、(11
0)面が成長停止面となり、結晶成長条件を制御するこ
とで、45°の原子レベルで平滑な面(GaAsミラー
107の側面)が形成される。
【0036】次に、基板101の裏面に光取り出し窓1
08を避けて、n側電極109を形成し、最後に、p側
電極であるノンアロイ電極110を45°ミラー107
の全面及び成長阻止層106の全面に形成する。
【0037】したがって、面発光レーザ100は、ブラ
ッグ反射膜102と活性層104を含むヘテロ接合層1
11の上に、45°の反射面で形成されたミラー107
が形成され、ミラー107が、同時に、電流を注入する
構造となっている。また、面発光レーザ100は、活性
層104から45°の反射面で形成されたミラー107
の底面までの間隔が、1μm以下に形成されている。
【0038】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。面発光レーザ100は、n側電極109とp側電極
110との間に電圧を印加して電子と正孔を注入(電流
を注入)すると、電子と正孔は、活性層104で結合し
て、光が生成され、生成された光は、図1に矢印で示す
ように、ブラッグ反射膜102と45°ミラー107で
構成される共振器で反射されて発振し、基板101の裏
面の光取り出し窓108から光が取り出される。
【0039】このとき、活性層104は、エッチング等
によって切断されていないので、切断面のダメージによ
る電流損失が生じない。また、p側電極110が45°
ミラー107の全体に接触しているので、電流が局在す
ることがなく、従来のように電流が局在することによる
素子抵抗の上昇を防止することができる。さらに、p側
電極をノンアロイ電極110としているため、高温合金
化処理によるミラー面の平滑性が失われることを防止す
ることができ、高反射率を維持することができる。ま
た、活性層104と45°ミラー107の底面の距離
(p型クラッド層105の厚さ)が、0.2μmと薄く
形成されているため、45°ミラー107から注入され
た電流が、活性層104に平行な方向に拡散せず、電流
の閉じ込め効率を向上させることができ、利得を向上さ
せて、面発光レーザ100を高効率なものとすることが
できる。
【0040】図2及び図3は、本発明の面発光レーザの
第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請
求項1から請求項4に対応するものである。
【0041】図2において、面発光レーザ120は、n
型(100)面GaAs基板121上に、n型AlAs
とn型GaAsからなる発振波長に反射率の最大値を合
わせたブラッグ反射膜122、発光部となるn型AlG
aAsクラッド層123、アンドープInGaAs/G
aAs多重量子井戸活性層124及びp型AlGaAs
クラッド層125の順に気相成長法で積層されており、
p型クラッド層125は、その厚さが、0.2μmの薄
さに形成されている。
【0042】その後、p型クラッド層125上に、Si
2 成長阻止層126を堆積し、この成長阻止層126
を、その各辺が[110]方向と等価な方向に一致する
ように合わせて4角形に除去する。このばあい、成長阻
止層126を除去した4角形の各辺の長さは、例えば、
1μm程度とする。
【0043】このようにして、成長阻止層126を4角
形に除去した後、電流阻止層であり、かつ、光閉じ込め
層であるn型AlGaAs電流阻止構造127を選択成
長させると、電流阻止構造127は、(100)成長停
止面で成長が停止し、45°の断面形状となる。
【0044】その後、図3に示すように、電流阻止構造
127の周囲の成長阻止層126を、一部エッチング
し、各辺が5μmとなるように[110]方向と等価な
方向へ辺を合わせて4角形に除去する。そして、再度、
p型GaAsを選択成長すると、電流阻止構造127を
覆うように45°ミラー128が形成される。さらに、
基板121の裏面に光取り出し窓129を避けてn側電
極130を形成し、最後に、p側電極であるノンアロイ
電極131を45°ミラー128の全面に形成する。
【0045】したがって、面発光レーザ120は、活性
層124を含むヘテロ接合層132の上に、45°の反
射面で構成されたミラー128が形成され、ミラー12
8が、同時に、電流を注入する構造となっている。ま
た、面発光レーザ120は、活性層124から45°の
反射面で形成されたミラー128の底面までの間隔が、
1μm以下に形成されている。さらに、45°の反射面
で構成されたミラー128の反射面の延長と、活性層1
24で囲まれる空間内に、電流を狭窄し同時に光の閉じ
込めに寄与する電流阻止構造(構造体)127が形成さ
れている。
【0046】このように、本実施の形態の面発光レーザ
120は、第1の実施の形態の面発光レーザ100と同
様の効果を有するとともに、n型AlGaAs電流阻止
構造127が形成されているため、周辺のp型GaAs
128より屈折率が高く、pn接合による電流狭窄が行
われ、光と電気の閉じ込め効率を向上させることができ
る。その結果、面発光レーザ120の素子特性をより一
層向上させることができる。
【0047】図4及び図5は、本発明の面発光レーザの
第3の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、請
求項5に対応するものである。
【0048】図4において、面発光レーザ140は、半
絶縁性の(100)面GaAs基板141上に、アンド
ープAlAsとアンドープGaAsからなる発振波長に
反射率の最大値を合わせたブラッグ反射膜142、発光
部となるn型AlGaAsクラッド層143、アンドー
プInGaAs/GaAs多重量子井戸活性層144、
n型AlGaAsクラッド層145の順に気相成長法で
積層されている。
【0049】その後、上記第1の実施の形態と同様に、
p型クラッド層145上に、SiO2 成長阻止層(図示
せず)を堆積し、この成長阻止層を、その各辺が[11
0]方向と等価な方向に一致するように合わせて4角形
に除去する。成長阻止層を4角形に除去すると、45°
となるGaAsミラー146を選択成長させる。この選
択成長においては、上述のように、成長阻止層の除去さ
れていない部分では成長が起こらず、成長阻止層の除去
された部分では、(110)面が成長停止面となり、結
晶成長条件を制御することで、45°の原子レベルで平
滑な面が形成される。
【0050】次に、成長阻止層を除去し、45°ミラー
146及びクラッド層145上に、SiN拡散防止膜1
47を堆積し、その後、45°ミラー146の一辺に沿
うように、拡散防止膜147をエッチングで除去する。
【0051】この状態で、Znを拡散すると、図4にハ
ッチングで示すZn拡散領域148が形成される。この
とき、Znの拡散時間を適宜制御して、45°ミラー1
46の真下に、発光部であるブラッグ反射膜142、ク
ラッド層143及び活性層144とZn拡散領域148
の界面からなるpn接合を形成する。
【0052】最後に、図5に示すように、拡散防止膜1
47を除去し、クラッド層145上に、n側電極149
とp側電極150を形成する。
【0053】したがって、面発光レーザ140は、ブラ
ッグ反射膜142と活性層144を含むヘテロ接合層1
51の上に、45°の反射面で形成されたミラー146
が形成され、ミラー146の真下に、基板141と略垂
直にpn接合が形成されたものとなっている。
【0054】面発光レーザ140は、発光部であるクラ
ッド層143、活性層144及びクラッド層145とZ
n拡散領域148の界面からなるpn接合層から放射さ
れた光は、反射膜ブラッグ反射膜142と45°ミラー
146で構成された共振器で反射されて発振し、基板1
41の裏面から光が取り出される。
【0055】このように、本実施の形態の面発光レーザ
140では、45°ミラー146に対して電流が平行に
注入されるので、45°ミラー146の電気特性は、素
子特性とは無関係となる。また、上記第1の実施の形態
及び第2の実施の形態と同様に、活性層144は切断さ
れていないので、切断面のダメージによる電流損失が生
じない。さらに、面発光レーザ140においては、半絶
縁性の基板141を使用することができるので、高速化
することができる。したがって、45°ミラー146と
活性層144の間隔を自由に設計でき、光学的な設計の
自由度を向上させることができる。
【0056】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載の発明の面発光レーザによ
れば、垂直共振器型の面発光レーザにおいて、反射膜と
活性層を含むヘテロ接合層の上に、45°の反射面で構
成されたミラーを形成するとともに、当該ミラーの反射
面側に電極を形成し、当該電極から電流を注入するの
で、ミラーが曲面ではなく、簡単な製造プロセスで容易
に製造することができるとともに、ミラー下部の発光部
から放射された光を上部のミラーの45°の反射面で2
回反射させて発光部に戻し、利得を向上させることがで
きる。また、45°ミラーを形成している部分全体に電
流が流れるので、一部分に集中して電流が流れる場合よ
りも、素子の電気抵抗を低抵抗化することができる。さ
らに、活性層を切断していないので、切断に伴う活性層
切断面のダメージの影響を受けることがない。
【0058】請求項2記載の発明の面発光レーザによれ
ば、ミラーに形成された電極を、ノンアロイ電極として
いるので、電極材料と45°ミラーの界面が合金化され
てミラー界面の平滑性の劣化を引き起こす高温の合金化
処理を行うことなく、電極を形成することができ、45
°ミラーの反射率を向上させて、利得を向上させること
ができる。
【0059】請求項3記載の発明の面発光レーザによれ
ば、ミラーの反射面の延長と活性層で囲まれる空間内
に、電流を狭窄するとともに、光を閉じ込める構造体を
形成しているので、光の通過する経路に合わせて形成さ
れた屈折率と伝導率を制御した光の閉じ込めに寄与する
構造体により、光と電気の閉じ込め効率を向上させるこ
とができ、利得を向上させることができる。
【0060】請求項4記載の発明の面発光レーザによれ
ば、活性層からミラーの底面までの間隔を、1μm以下
に形成しているので、電流拡散を抑制して、ミラー直下
に電流を集中させることができ、電流の閉じ込め効率を
向上させることができる。
【0061】請求項5記載の発明の面発光レーザによれ
ば、面発光レーザにおいて、反射膜と活性層を含むヘテ
ロ接合層の上に、45°の反射面で構成されたミラーを
形成し、当該ミラーの真下に基板に対して略垂直にpn
接合面を形成しているので、45°ミラーを通さずに電
流を発光層に注入して、素子の電気抵抗を低下すること
ができるとともに、ミラーが曲面ではないので、簡単な
製造プロセスで容易に製造することができる。また、活
性層を切断していないので、切断に伴う活性層切断面の
ダメージの影響を受けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の面発光レーザの第1の実施の形態を適
用した面発光レーザの正面断面図。
【図2】本発明の面発光レーザの第2の実施の形態を適
用した面発光レーザの45°ミラーを形成する前の正面
断面図。
【図3】本発明の面発光レーザの第2の実施の形態を適
用した面発光レーザの正面断面図。
【図4】本発明の面発光レーザの第3の実施の形態を適
用した面発光レーザの拡散防止膜を除去する前の正面断
面図。
【図5】本発明の面発光レーザの第3の実施の形態を適
用した面発光レーザの正面断面図。
【図6】円錐状の反射面を形成した従来の面発光レーザ
の正面断面図。
【図7】共振器ミラーの一方がブラッグ反射膜で、もう
一方が、(110)結晶面で構成された45°の全反射
ミラーを用いた従来の面発光レーザの正面断面図。
【図8】45°ミラーを備え、不純物拡散領域によって
電流狭窄を行っている従来の面発光レーザの正面断面
図。
【符号の説明】
100 面発光レーザ 101 基板 102 ブラッグ反射膜 103 n型クラッド層 104 活性層 105 p型クラッド層 106 成長阻止層 107 45°ミラー 108 光取り出し窓 109 n側電極 110 ノンアロイ電極(p側電極) 111 ヘテロ接合層 120 面発光レーザ 121 基板 122 ブラッグ反射膜 123 n型クラッド層 124 活性層 125 p型クラッド層 126 成長阻止層 127 電流阻止構造 128 45°ミラー 129 光取り出し窓 130 n側電極 131 ノンアロイ電極(p側電極) 132 ヘテロ接合層 140 面発光レーザ 141 基板 142 ブラッグ反射膜 143 n型クラッド層 144 活性層 145 p型クラッド層 146 45°ミラー 147 拡散防止膜 148 Zn拡散領域 149 n側電極 150 p側電極 151 ヘテロ接合層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも基板上に反射膜と活性層の形成
    された垂直共振器型の面発光レーザにおいて、前記反射
    膜と前記活性層を含むヘテロ接合層の上に、45°の反
    射面で構成されたミラーが形成され、前記ミラーの前記
    反射面側に電極が形成され、前記ミラーに形成された前
    記電極から電流が注入されることを特徴とする面発光レ
    ーザ。
  2. 【請求項2】前記ミラーに形成された前記電極は、ノン
    アロイ電極であることを特徴とする請求項1記載の面発
    光レーザ。
  3. 【請求項3】前記45°の反射面で構成された前記ミラ
    ーの前記反射面の延長と前記活性層で囲まれる空間内
    に、電流を狭窄するとともに、光を閉じ込める構造体が
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の面発光
    レーザ。
  4. 【請求項4】前記活性層から前記45°の反射面で構成
    された前記ミラーの底面までの間隔が、1μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに
    記載の面発光レーザ。
  5. 【請求項5】少なくとも基板上に反射膜と活性層の形成
    された垂直共振器型の面発光レーザにおいて、前記反射
    膜と前記活性層を含むヘテロ接合層の上に45°の反射
    面で構成されたミラーが形成され、当該ミラーの真下に
    前記基板に対して略垂直にpn接合面が形成されている
    ことを特徴とする面発光レーザ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107508142A (zh) * 2017-09-07 2017-12-22 北京邮电大学 一种非平行反射镜构成的光学谐振腔和产生光谐振的方法
JP2021166272A (ja) * 2020-04-08 2021-10-14 住友電気工業株式会社 面発光レーザおよびその製造方法

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