JPH107788A - ポリカーボネートコポリエーテルポリオールの製造法 - Google Patents

ポリカーボネートコポリエーテルポリオールの製造法

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JPH107788A
JPH107788A JP9078538A JP7853897A JPH107788A JP H107788 A JPH107788 A JP H107788A JP 9078538 A JP9078538 A JP 9078538A JP 7853897 A JP7853897 A JP 7853897A JP H107788 A JPH107788 A JP H107788A
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peg
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Greco Alberto
アルベルト、グレコ
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    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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    • C08G18/40High-molecular-weight compounds
    • C08G18/42Polycondensates having carboxylic or carbonic ester groups in the main chain
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリウレタン最終製品、サーモエラストマ
ー、塗料および接着剤の分野で添加剤として効果的に使
用できるポリカーボネートポリエーテルジオール、トリ
オール、およびポリオールの製造法の提供。 【解決手段】 ポリカーボネートコポリエーテルポリオ
ールの製造法であって、炭酸ジメチル(DMC)および
1種以上のポリエーテルジオールを、DMC/ポリエー
テルジオールの比0.5〜1.35で、温度130〜1
75℃で、0.0001〜0.01重量%濃度の、第1
または第2族の金属の酸化物、炭酸塩またはアルコラー
ト、または第3または第4または第5族に族する金属の
塩または有機金属化合物からなる触媒の存在下で反応さ
せることを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ポリカーボネートコポリエーテ
ルポリオールの製造法に関するものである。
【0002】より詳しくは、本発明は適当な触媒の存在
下でジメチルカーボネート(DMC)をポリエーテルグ
リコールまたはポリオール(PEG)とエステル交換反
応させる、ポリカーボネートコポリエーテルジオール
(PEG CD)、トリオールおよびポリオール(PE
G CP)の製造法に関するものである。
【0003】本発明は、上記の製造法により得られるポ
リカーボネートポリエーテルジオール、トリオールおよ
びポリオールにも関するものである。
【0004】ポリカーボネートポリエーテルジオール、
トリオールおよびポリオールは、ポリウレタン最終製
品、サーモエラストマー、塗料および接着剤の分野で添
加剤として効果的に使用することができる。
【0005】この分野では、PEG CDを製造するた
めの様々な合成方法が知られている。
【0006】例えば、一方法では、塩酸を除去できる物
質の存在下でPEGをホスゲンと縮合させる。
【0007】しかし、この合成方法には、適当な工業地
域でしか合成および使用できない試薬であるホスゲンが
関与し、しかも廃棄しなければならない、水溶液の形態
の大量の無機廃棄物(NaCl、CaCl2 )を生じ
る。
【0008】別の方法では、重合開始剤としてグリコー
ルの存在下で、エチレンおよびプロピレンオキシドの様
な環状エーテルに二酸化炭素を付加することによりPE
GCDを得ることができる(ヨーロッパ特許第220,
453号明細書、R.H. Harris, J. Appl. Polym. Sc. 4
4, 605(1992) 、J. Appl. Polym. Sc. 41, 1907(199
0)、WO 8700185、米国特許第4,816,5
29号および第4,295,810号各明細書)。
【0009】この合成方法は、低コストの原料を使用す
る利点はあるが、特定の分子量を有するPEG CDを
直接製造することはできず、ポリエチレンおよびポリプ
ロピレングリコールから誘導される構造だけを与える。
さらにこの方法は、例えば米国特許第4,528,36
4号明細書に記載されている様に、大量の触媒を必要と
し、その触媒を高粘度の生成物から除去することがこの
製造法を著しく複雑にしている。しかしこれは、PEG
CDの分子量を制御できる様にする反応の第二段階を
完了させるのに必要な工程である。第二工程で、軽質の
ポリエーテルグリコールを反応媒体から減圧蒸留により
完全に除去するために180〜210°の温度を使用す
るが、この温度範囲では、ポリエーテルポリカーボネー
トは、特に触媒の存在下で、熱的に不安定である。
【0010】高温により誘発される熱分解により、生成
物中に存在する不飽和度も増加し、変色を抑えるのが困
難になり、副生成物の形成を引き起こす傾向がある。
【0011】PEG CDを得るもう一つの方法では、
例えばスズ酸ナトリウムの様な適当な触媒の存在下で、
エチレングリコールまたはポリプロピレングリコールの
環状炭酸エステルを、重合開始剤として使用する少量の
グリコールと反応させる(Polymer 33, 13, 2807, 199
2、米国特許第4,105,641号明細書)。
【0012】しかし、この方法にも前の方法と同じ制限
があり、一般的に二酸化炭素を対応するエポキシドに付
加させることにより得られる炭酸エチレンおよび/また
はプロピレンを必要とする。
【0013】PEG CDの別の製造法は、炭酸ジアル
キル、ジアリール、ジアリルまたはアルキレンによるP
EGのエステル交換反応である。
【0014】エステル交換反応には、上記の方法に対し
て幾つかの利点があり、特に可能なすべての構造を合成
することができ、触媒の使用量が少なくて済み、PEG
/炭酸ジアルキル、ジアリール、ジアルキルまたは炭酸
アルキレンの化学量論値に基づいて分子量(Mn)を予
め決定することができる。しかし、この種の反応に特に
適していると思われる炭酸ジエチル(DEC)や炭酸エ
チレン(EC)の様な試薬は極めて高価であり(米国特
許第4,476,273号明細書)、分子量が、化学量
論値だけに基づいて1500単位の限度を超える十分な
精度で保証されず、さらにDECの工業的製造にはホス
ゲンの使用が必要である。したがって、DECおよびE
Cを使用することにより、分子量を調整するために、上
記の様に減圧蒸留によりグリコールを除去する必要があ
る。
【0015】ここで我々は、先行技術の欠点を無くし
た、適当な触媒の存在下で、炭酸ジメチル(DMC)を
ポリエーテルグリコールまたはポリオール(PEG)と
エステル交換反応させる、ポリカーボネートコポリエー
テルポリオール、特にジオール(PEG CD)および
トリオール(PEG CP)の製造法を開発した。
【0016】より詳しくは、本発明は、式(I)を有す
るポリカーボネートコポリエーテルポリオールの製造法
に関する物である。
【化3】 [式中、Rは、下記の構造、すなわち −(CH2 −CH2 O)x'−CH2 −CH−(式中、
x’は0〜4である)、 −(CH2 −CH2 −CH2 −CH2 O)y'−CH2
CH2 −CH2 −CH2 −(式中、y’は1〜10であ
る)、 −(CH2 −CH2 −CH2 −CH2 O)y"−(C−C
−O)x'−C−C−(式中、y”は1〜5である) から選択されたn価の有機基であり、nは2〜6であ
り、R1 、R2 ...Rnは、同一であるか、または異
なった、Rに関して挙げた基の群における2価の有機基
であり、x、y...zは、有機基がそれぞれR1 、R
2 ...Rn に対応するグリコールから誘導されるオリ
ゴポリエーテルカーボネートの統計的に分布した配列の
数を表し、個別に、または合計として、2〜30の、分
数も含む、どの様な平均値でも取ることができ、x、
y...zは、上記の値を有し、RはR1 またはR2
たはRn と同一でもよい] 前記の方法は、炭酸ジメチル(DMC)を、有機基R、
1 、R2 、...Rn が上記の意味を有する1種また
はそれより多いポリエーテルジオールと、および分子量
が100〜200である1種またはそれより多いポリエ
ーテルジオールと、DMC/ポリエーテルジオールの比
0.5〜1.35で、温度130〜175℃で、0.0
001〜0.01重量%濃度の、第1または第2族の金
属の酸化物、炭酸塩またはアルコラート、または第3ま
たは第4または第5族に族する金属の塩または有機金属
化合物からなる触媒の存在下で反応させることを特徴と
する。
【0017】本発明の方法には、先行技術と比較して、
下記の利点がある。非常に広範囲な構造を有するPEG
CDを製造できる。分子量を正確に調整することがで
きる。処理条件が高品質のPEG CD(着色度が低
く、ヒドロキシル官能性が理論値に近い)を保証でき
る。非常に僅かな量の触媒を使用するので、PEG C
P中の触媒がまったく、またはほとんど無い。副生成物
の形成が最少に抑えられる。
【0018】本発明の方法により得られる生成物は、ポ
リウレタンの分野で添加剤として効果的に使用すること
ができ、従来のポリエーテル、例えばPT MEG、ポ
リプロピレングリコールまたはプロピレングリコールb
ポリエチレングリコールと比較して、より優れた剛性、
耐溶剤性、およびより高い耐熱性を最終製品に与えるこ
とができる。
【0019】構造Iを有するPEG CPはエステル交
換反応工程で得られるが、そこでは下記のものが相互に
反応する。炭酸ジメチル(DMC)、有機基R、R1
2 、...Rn が上記の意味を有する1種またはそれ
より多いポリエーテルジオール(上記の基の少なくとも
1個は、分子量106〜200を有するオリゴポリエー
テルジオール(PEG)から誘導することができ、構造
I中で、分子量が200単位を超えるポリエーテルグリ
コールの有機基の合計の10重量%以上の比率にな
る)、0.0001〜0.01重量%濃度の、第1また
は第2族の金属の酸化物、炭酸塩またはアルコラート、
または第3または第4または第5族に属する金属の塩ま
たは有機金属化合物からなるエステル交換反応触媒。
【0020】Rが2価の有機基であるポリエーテルジオ
ールが反応する場合、式(Ia)を有する生成物が得られ
る。
【化4】 式中、R、R1 、R2 、...Rn は上記の値を有し、
構造中で、個別に、または合計で、他のグリコールから
誘導される有機基に対して、10重量%以上の比率まで
存在する。
【0021】分子量が100〜200であるポリエーテ
ルグリコールは、構造I中の有機基の、異なった構造を
有するポリエーテルグリコールの有機基の合計の10重
量%以上の比率に相当する。
【0022】これらの蒸留可能なグリコールは、好まし
くはジエチレングリコールおよびジプロピレングリコー
ルから選択される。
【0023】エステル交換反応は、下記の条件下で行な
われる。DMC、および有機基R1 、R2 、...Rn
から導かれるポリエーテルグリコールが、DMC/R比
0.5〜1.35で反応する。反応が、130〜185
℃、好ましくは160〜175℃、の効率的な精留条件
下で行なわれる。5mmHg未満の真空を作用させて分子
量100〜200のポリエーテルグリコールを留別する
ことにより、ポリエーテルグリコールの分子量を500
〜5000の範囲内に調整する。製法を好ましくは3段
階で、すなわち第一段階を大気圧で6〜24時間かけて
行ない、第二段階を150〜760mmHgの減圧で2〜
8時間かけて行ない、最後に第三段階を5mmHg未満の
減圧で2〜10時間かけ、操作の合計サイクルを8〜4
8時間にして行ない、低沸点のポリエーテルグリコール
を留別し、PEGCPの正しい分子量に到達する様にす
る。
【0024】触媒としては、LiOH、LiCO3 、K
2 CO3 、KOH、NaOH、NaOMe、MeO−M
g−OCOOCH3 、CaO、BaO、KOtbut、
またはチタン、ジルコニウム、鉛、スズおよびアンチモ
ンの化合物、特にTiCl4、チタンテトラアルコラー
トまたはテトラフェナート、ジルコニウムテトラアルコ
ラート、オクタン酸第一スズ、ジラウリン酸ジブチルス
ズ、ジブチルスズメトキシド、シュウ酸スズ、ステアリ
ン酸鉛および三酸化アンチモンを使用することができ
る。
【0025】チタンのアルコラート、例えばチタンテト
ライソプロポキシドまたはチタンテトラブトキシド、
を、好ましくはTi+4イオンとして0.0005〜0.
003%の濃度で、またはCaOを、Ca2+イオンとし
て0.0001〜0.0005%の濃度で、使用するの
が好ましい。
【0026】2価の有機基R1 、R2 、...Rn は、
それぞれポリエチレングリコール、例えば、ジエチレン
グリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TE
G)、テトラエチレングリコール(4EG)、Mn20
0のポリエチレングリコール(PEG200)、ポリプ
ロピレングリコール、例えばジプロピレングリコール
(DPG)、トリプロピレングリコール(TPG)、M
n400のポリプロピレングリコール(PPG40
0)、ポリプロピレングリコールMn650(PPG6
50)、ポリテトラメチレングリコール、例えばMn2
50のPTMEG(PTMEG250)、Mn600の
PTMEG(PTMEG600)、エトキシレートグリ
コール、例えば取りまたはテトラエトキシレートDPG
またはTPGまたは取りまたはテトラエトキシレートブ
タンジオール、によりPEG CD中に残される骨格で
あり、DEGおよびDPGを使用するのが好ましい。
【0027】式Iにおけるもう一つの条件は、2価の有
機基R1 、R2 、...Rn の少なくとも1個が、低分
子量の、すなわち処理条件下で蒸留できる様なオリゴポ
リエーテルジオール(PEG)から誘導されることであ
る。
【0028】このためには、構造Iの中に入る基を有す
るグリコールの分子量は106〜200の間でなければ
ならない。これらの特性を有するポリエチレングリコー
ルは、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレン
グリコール(TEG)、ジプロピレングリコール(DP
G)およびトリプロピレングリコール(TPG)であ
る。
【0029】特にポリカーボネートコポリエーテルジオ
ール(PEG CD、Ia )の場合、1種またはそれよ
り多いポリエチレンオキシドグリコールに由来する有機
基R1 、R2 、...Rn は、構造の中に、個別に、ま
たは合計で、他のポリエーテルグリコールに対して常に
10重量%以上の比率まで存在しなければならない、と
いう制約がある。
【0030】例1 PEG CD(I1 A )の製造 温度計および滴下漏斗を備え、Fensche リングを充填し
た長さ1m x 直径2.5cmの精留塔を上に取り付け
た3リットルの4つ口フラスコに、新しく蒸留されたジ
エチレングリコール2200g(20.75モル)を入
れる。
【0031】フラスコの内容物を外部油浴で155/1
60℃に加熱し、滴下漏斗を通してDMC250gを導
入し、塔のヘッドにおける温度が82〜86℃で安定す
るまで、十分に還流加熱し、CaOの飽和水溶液(水中
Ca2+含有量938 ppm、総Ca2+3.75mg)からな
る触媒4mlを、フラスコの口の1つに付けたserum キャ
ップを使用し、注射器で加える。塔の中央およびヘッド
における温度がそれぞれ66℃および63℃で安定する
まで、十分な還流を維持する。
【0032】次いで、DMC/メタノールの共沸混合物
の試料を120〜180ml/時間の割合で採取する。
【0033】試験中、ボイラーの温度が155℃未満に
下がらない様な率で、残りのDMC(2100g)を供
給する(8〜10時間)。約10〜12時間で、DMC
/メタノールの共沸混合物154gが大気圧で集められ
る。
【0034】4時間で圧力が760mmHgから150mm
Hgになる様に減圧し、この間にDMC/メタノール共
沸混合物の画分(220g)がさらに集められる。次い
で、残留圧が1mmHgになるまで徐々に減圧し、ボイラ
ーの温度を次第に170〜173℃に上昇させる。4時
間後、最大真空で、−78℃に冷却した、ポンプを保護
するトラップ中に、DMC/メタノール混合物90g
が、塔のヘッドにおける、大部分ジエチレングリコール
(>95%)からなる重質留出物150gと共に集めら
れる。
【0035】ボイラー中のポリオール(2530g)
は、N°OH56.2、色(APHA)20/30および構造
【化5】 を有する。
【0036】例2 PEG CD(I2 A )の製造 温度計、滴下漏斗、窒素導入部および磁気攪拌機を備え
た3リットルの4つ口フラスコに、アルカリ度が無いポ
リエチレングリコール(N°OH、Mn197、1500
g、7.61モル)およびDEG(700g、660モ
ル)を窒素雰囲気中で入れる。フラスコは、油浴で加熱
し、Fensche リングを充填した高さ1mで直径2.5cm
の精留塔を上に取り付けであり、還流比を1:1〜1:
50に制御するための水冷機構を有するヘッドを備えて
いる。
【0037】グリコール混合物を油浴で160℃に加熱
し、滴下漏斗からDMC(300g)を、温度150〜
160℃で効率的な還流を維持するのに十分な量で供給
する。DMC−H2 Oからなる、沸点76〜88℃の画
分(30g)を塔のヘッドから高還流比で除去する。最
初のDMC(大気圧における沸点87〜89℃)が塔の
ヘッドを通過した時、イソプロパノール溶液の形態のチ
タンテトライソプロピラート(0.22g、0.775
ミリモル、0.01重量%)をフラスコに入れ、塔を十
分に還流させる。塔のヘッドで最初に記録した温度87
〜89℃は、約1時間後には、62〜63℃(大気圧に
おけるDMC/MeOH共沸混合物の沸点)に下がる。
【0038】ボイラーの温度を155〜165℃に維持
し、塔のヘッドからメタノール−DMC共沸混合物を除
去する操作を開始し、同じ割合で残りのDMC(150
0g、最初の分を含めて合計1800g、20モル)を
フラスコ中に供給する。
【0039】供給後、反応内部の温度を168〜170
℃にする。この大気圧で行なう工程は、合計12〜16
時間であり、実質的に純粋なDMC−メタノール共沸混
合物を集めることができる(1080g)。
【0040】反応器の温度を168〜170℃に維持
し、塔のヘッドにおける還流比を高くして、ドライアイ
スで冷却したトラップにより真空ポンプの半分を保護し
ながら、残留圧が150mmHgになるまで、真空を徐々
に(2〜4時間)作用させる。この工程の後、メタノー
ル−DMC共沸混合物をさらに集め、沸点は62〜63
℃から30℃に変化する。
【0041】この時点で、塔を反応器から外し、採集フ
ラスコに接続したリービッヒ冷却器で置き換え、真空ポ
ンプで反応器に再度真空を作用させ、約30〜35mmH
g/時間の減圧速度で圧力を150mmHgから1mmHg
に徐々に下げ、反応器内部の温度を168〜170℃に
維持する。約6時間内に、残留圧10mmHg〜1mmHg
で、主としてDEG(留出物画分の>8重量%、97
g)からなる重質留出物が冷却器により集められる。も
う一つの画分(26g)がトラップ中に集められるが、
この画分は凝縮し得ない物質であり、主としてメタノー
ルおよびDMCおよび少量のジオキサン(0.52g、
2重量%)からなる。
【0042】こうして製造されるPEG CD
(I2 A 、2300g)は、N°OHおよびMnが196
0に相当する下記の構造I2 A により表される。
【化6】 (I2 A )の他の特性は表1に示す。
【0043】例3〜8 これらの諸例は、異なった構造を有するIA のPCG
co ETジオールの製造を説明し、反応器および操作
手順は例1に記載してある。下記の表は、個々の試験の
物質のバランスに関するデータを示す。
【0044】 例番号 3 4 5 6 7 8* (I3 A )(I4 A )(I5 A )(I6 A )(I7 A )(I8 A DMC(g) 2130 2200 308 1500 1800 310 グリコール DEG DFG PTM EG TPG DEG DPG b Eo (g) 1908 2000 600 1600 200 600 グリコール --- --- DEG DEG TEG DEG (g) 80 700 1800 80 触媒(g) TIPA TIPA TIPA NaMEt TIPA TIPA 0.15 0.25 0.15 0.1 0.15 0.08 大気圧留出物 1425 1409 N.D. 1100 1230 N.D. (g) 減圧留出物 155 146 N.D. 108 114 N.D. (g) 非凝縮性損失分 163 95 12 171 160 16 (g) 重質留出物 127 139 20 140 122 23 (g) 収量(g) 2200 N.D. 710 2400 2308 703
【0045】(*)DPG b EOは、エチレンオキ
シド3モルをジイソプロピレングリコール(DPG)に
付加することにより得られ、平均重合度(Mn)260
のグリコールの混合物として表され、一般的に式 により表され、第1級アルコール型の末端>70%(モ
ルで)を有する。
【0046】例3〜8のPEG CD、構造I3 A 〜I
8 A は下記の構造により表される。
【化7】
【0047】例2〜8のPEG CDの特性を表1に示
す通りである。
【0048】例9 ジプロピレングリコール(DPG)、トリプロピレング
リコール(TPG)およびテトラプロピレングリコール
(4PG)の、DPG/TPG/4PGの相対比22/
50/28の混合物(1057g、N°OH557.3
6、Mn201、5.258モル)、ポリプロピレング
リコール(600g、N°OH235.28、Mn47
7、1.258モル)、プロポキシレートグリセロール
(182g、N°OH591.02、Mn284、0.6
41モル)、亜リン酸トリフェニル(0.1g)および
NaMet(0.3ml、30%CH3 OH溶液)を、残
留アルカリ度なしに、例1に記載したものと同じ反応器
に入れる。
【0049】内部温度を150〜160℃まで加熱し、
DMC(776g、8.62モル)を滴下漏斗から8〜
10時間かけて供給する。
【0050】例1と同様に、3つの画分を集めた。すな
わち大気圧における精留条件下で蒸留して、MeOH−
DMCの共沸混合物からなる第一画分を集め、徐々に7
60から150mmHgに減圧して、やはりMeOH−D
MCの共沸混合物からなる第二画分を集め、最後に16
0〜185℃、残留圧10〜1mmHgで重質留出物を集
めた。この重質画分は、大部分(>90%)がDPGと
TPG(50:50)の混合物からなり、160gにな
る。
【0051】試験の合計期間は20時間(大気圧におけ
る精留を含む蒸留サイクルに12時間、減圧蒸留サイク
ルに3時間、および最後に重質留出物の採集に4〜5時
間)である。
【0052】I1 B の収量は1410gであり、この生
成物は、ヒドロキシル官能性3に対するMn3423に
対応するN°OH49.17を有する。(I1 B )は下式
により表される。
【化8】
【0053】I1 B の特性を表1に示す。例10〜11 これらの例は、異なった(I2 )および(I3 )構造の
PEG CP(トリオール)の製造および特性を示す。
合成材料の配分を下記の表に示す。 例番号 10 11 DMC(g) 950 610 グリコール TPG TPG (g) 1920 532 グリコール トリプロポキシルグリセリン ポリプロピレングリコール N°OH596.8 、Mn282 N°OH235.2 、Mn477 (g) 182 1120 グリコール トリプロポキシルグリセリン −−− N°OH596.8 、Mn282 (g) 182 触媒 Kot But. Kot But. (g) 0.020 0.020 重質留出物(g) 138 164 収量(g) 2200 1850
【0054】下記の構造は例10および11に対応す
る。
【化9】 PEG CPの特性を表1に示す。
【0055】例12〜19 例18および19は比較例である。例1、2、3、5、
6および8に対応する表1のPEG CDから出発し、
サーモエラストマーを製造した。
【0056】PCG Co Et、ブタン1,4ジオー
ル(BD)およびジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)を、−NCO/OH比=1.03で、3種類
の試薬間の比率を、サーモエラストマー中の−NHCO
O−基の比率が確実に15重量%になる様にして、互い
に反応させることにより、TPUをジメチルホルムアミ
ド中固形分35重量%で製造した。
【0057】反応中、ジラウリン酸ジブチルスズ(固体
に対して10 ppm)を加えてNCO−ヒドロキシルの付
加反応を促進する。
【0058】DMFでさらに希釈(固体20%)した
後、強制空気循環加熱炉中、+65℃で、平らなシート
からジメチルホルムアミドを蒸発させることにより、T
PUを厚さ0.25〜0.35mmのフィルムの形態で回
収する。
【0059】室内の温度および湿度に調整した後、フィ
ルムを長さ50mm、幅35mmの細片に切断し、30日間
水中に浸漬(加水分解試験)または熱に露出(耐熱性試
験)するエージングの前後で、INSTRON を使用し、クラ
ンプ間の間隔12.5mm、およびひずみ速度50mm/分
の条件下で、ひずみを作用させ、各試料毎に、最大応力
を、対応する伸長および100、200および300%
伸長における100%伸長に対応するセカント係数と共
に記録する。
【0060】加水分解試験は、TPUフィルムを85℃
の脱イオン水に浸漬して行ない、機械的耐性試験は空気
加熱炉中、温度120℃で行なった。
【0061】結果は表2、例12〜17に示す通りであ
る。同表は、比較例として、TPUに、構造がエチレン
オキシドでテロマー化したポリプロピレングリコール、
すなわちエチレングリコールビス(プロピレングリコー
ルbエチレングリコール)により表される市販のMn2
000のポリエーテルグリコール(EP 580 Aldrich)(例
18、比較2)、および市販のポリエステル、Interox
のMn2000のポリカプロラクトン(例19、比較
1)を使用して得た結果を示すものである。
【0062】表2から、本発明の方法で製造したPEG
CDを使用するTPUは優れた機械的特性を与えるこ
とが確認でき、特に比較ポリオールから得たTPUと比
較して、PEG CDから製造したTPUは、一般的に
モジュラス値(100%伸長)が高く、最も高い値は、
[CO3 ]含有量が高いPEG CDから得たTPUに
より与えられ(例1、3、6)、PEG中のCO3 含有
量が高い場合、純粋なポリエーテルのTPUが示す値
(比較1、例18)よりもはるかに高い、優れた耐熱性
もTPUに保証される。
【0063】PEG CDから製造されたTPUの耐加
水分解性は一般的に優れており、上記のポリエーテルか
ら得られるTPUのそれよりも高く、PCLから得られ
るTPUのそれよりもはるかに高い(例19)。
【0064】
【表1】
【0065】 b)(a )N°OH(mgKOH/g)−ピリジン中、無水酢
酸でアセチル化−ASTM D 2849 (b )圧力下のびん中の無水フタル酸−ASTM D
2849 c)OH鎖末端(2の理論的官能性の%)。OH鎖末端
は、 1H NMRスペクトルで、3.66 ppmにおける
CH2 −OHのトリプレット(ヒドロキシルに隣接する
メチレン)、および3.75 ppmにおける残留炭酸メチ
ル鎖末端 によるシングル信号(Brucker spectrometer, 400 Mhz)
の相対領域を計算することにより求めた。第1級および
第2級アルコールの比率は、例5および7の場合は13
NMRスペクトルにより計算し、DEPT法を使用
し、−CH2 −OHを60.8 ppmに する領域を計算に含める。 d)鎖末端アルコール基 e)I:Mn II:tg℃(DSC) III:不飽和度(meq/g) −酢酸水銀法ASTM D 2
849 f)粘度(Cps) g)色 h)gpc(Mw/Mn) 表2 例番号 12 13 14 15 16 17 18 19 a 1 2 3 5 6 8 比較 比較 b 121 8.53 11.3 7.03 8.5 7.5 7.0 4.7 c 64.1 44.2 62.0 60.0 47.6 48.4 51.3 58.2 d 1520 1608 1520 1350 1510 1520 1690 1300 e n.d. n.d. 11.3 7.3 10.51 n.d. 6.43 6.2 f n.d. n.d. 59.54 61.20 56.04 n.d. 45.1 11.6 g n.d. n.d. 1710 1762 1450 n.d. 1824 450 h n.d. 7.60 n.d. 6.69 11.29 n.d. 6.13 6.0 i n.d. 19.32 n.d. 18.82 42.84 n.d. 11.62 57.0 l n.d. 1230 n.d. 904 1230 n.d. 689 1420 (a)例(番号)のPEG CD 引張特性 (b)セカント係数100%伸長、N/mm2 (c)最大応力、N/mm2 (d)最大伸長% 85℃ (e)セカント係数100%伸長、N/mm2 水 (f)最大応力、N/mm2 30日間 (g)最大伸長% 120℃ (h)セカント係数100%伸長、N/mm2 空気 (i)最大応力、N/mm2 30日間 (l)最大伸長%

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)により特徴づけられる、式
    (I)を有するポリカーボネートコポリエーテルポリオ
    ールの製造法。 【化1】 [式中、Rは、下記の構造、すなわち −(CH2 −CH2 O)x'−CH2 −CH−(式中、
    x’は0〜4である)、 −(CH2 −CH2 −CH2 −CH2 O)y'−CH2
    CH2 −CH2 −CH2 −(式中、y’は1〜10であ
    る)、 −(CH2 −CH2 −CH2 −CH2 O)y"−(C−C
    −O)x'−C−C−(式中、y”は1〜5である) から選択されたn価の有機基であり、nは2〜6であ
    り、R1 、R2 ...Rnは、同一であるか、または異
    なった、Rに関して挙げた基の群における2価の有機基
    であり、x、y...zは、有機基がそれぞれR1 、R
    2 ...Rn に対応するグリコールから誘導されるオリ
    ゴポリエーテルカーボネートの統計的に分布した配列の
    数を表し、個別に、または合計として、2〜30の、分
    数も含む、どの様な平均値でも取ることができる] (A)炭酸ジメチル(DMC)を、有機基R、R1 、R
    2 、...Rn が上記の意味を有する1種またはそれよ
    り多いポリエーテルジオールと、および分子量が100
    〜200である1種またはそれより多いポリエーテルジ
    オールと、DMC/ポリエーテルジオールの比0.5〜
    1.35で、温度130〜185℃で、0.0001〜
    0.01重量%濃度の、第1または第2族の金属の酸化
    物、炭酸塩またはアルコラート、または第3または第4
    または第5族に属する金属の塩または有機金属化合物か
    らなる触媒の存在下で反応させる。
  2. 【請求項2】2価の有機基R、R1 、R2 、...Rn
    の少なくとも1個が、分子量106〜200を有するオ
    リゴポリエーテルジオール(PEG)から誘導され、構
    造I中で、分子量が200単位を超えるポリエーテルグ
    リコールの有機基の合計の10重量%以上の比率にな
    る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】下式(Ia)を有するポリカーボネートコポリ
    エーテルジオールが製造される、請求項1または2に記
    載の方法。 【化2】 (式中、Rは2価の有機基であり、R1 、R2 、...
    n は上記の値を有し、構造中で、個別に、または合計
    で、他のグリコールから誘導される有機基に対して、1
    0重量%以上の比率まで存在し、x、y...zは上記
    の値を有し、RはR1 またはR2 またはRn と同一でも
    よい)
  4. 【請求項4】2価の有機基R1 、R2 、...Rn が、
    ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコ
    ール(TEG)、テトラエチレングリコール(4EG)
    およびMn200のポリエチレングリコール(PEG2
    00)からなる群から選択されたポリエチレングリコー
    ル、ジプロピレングリコール(DPG)、トリプロピレ
    ングリコール(TPG)、Mn400のポリプロピレン
    グリコール(PPG400)、ポリプロピレングリコー
    ルMn650(PPG650)、Mn250のPTME
    G(PTMEG250)、Mn600のPTMEG(P
    TMEG600)から誘導される、請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】式Iを有するポリカーボネートコポリエー
    テルジオール(PEG CD)およびトリオールの分子
    量が、分子量100〜200のポリエーテルグリコール
    を<5mmHgの減圧蒸留で留別することにより、500
    〜5000の範囲内に調整される、請求項1に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】圧力が、8〜48時間の合計操作サイクル
    中、6〜24時間の第一段階は大気圧に、2〜8時間の
    第二段階は150〜760mmHgの圧力に、2〜10時
    間の第三段階は5mmHg未満の減圧に変化する、請求項
    1に記載の方法。
  7. 【請求項7】触媒としてCaOが、Ca2+イオンとして
    0.0001〜0.0005%の濃度で使用される、請
    求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】触媒CaOが飽和水溶液の形態で使用され
    る、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】触媒としてチタンテトラアルコキシドが、
    Ti+4イオンとして0.0005〜0.003%の濃度
    で使用される、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】反応が温度160〜175℃で行なわれ
    る、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】請求項1に記載の方法により得られる、
    分子量が500〜5000であり、着色度が<200AP
    HAであり、ヒドロキシル官能性が理論値の99%を超え
    ることを特徴とする、式(I)を有するポリカーボネー
    トポリエーテルジオールおよびトリオール。
  12. 【請求項12】請求項11に記載のポリカーボネートポ
    リエーテルジオールおよびトリオールのポリウレタン最
    終製品、サーモエラストマー、塗料および接着剤の分野
    における添加剤としての使用。
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