JPH1077879A - 内燃機関の始動時制御装置 - Google Patents

内燃機関の始動時制御装置

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JPH1077879A
JPH1077879A JP24908096A JP24908096A JPH1077879A JP H1077879 A JPH1077879 A JP H1077879A JP 24908096 A JP24908096 A JP 24908096A JP 24908096 A JP24908096 A JP 24908096A JP H1077879 A JPH1077879 A JP H1077879A
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JP
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injection pulse
water temperature
cooling water
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JP24908096A
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English (en)
Inventor
Michihiro Katou
道浩 加藤
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、極低温状態の冷機始動時
における良好な始動性を確保し得て、制御用プログラム
の変更のみで対処し得て、低廉なコストにより実施し得
るようにすることにある。 【構成】 このため、この発明は、内燃機関を始動しよ
うとする際の始動時冷却水温度が予め設定された判定用
冷却水温度設定値以下の場合には第1の始動時噴射パル
ス回転数補正係数を設定し、始動時冷却水温度が判定用
冷却水温度設定値を越える場合には減衰特性の異なる第
2の始動時噴射パルス回転数補正係数を設定し、始動時
基本噴射パルス幅を第1・第2の始動時噴射パルス回転
数補正係数のいずれか1つを含む各種の補正係数により
補正して求めた始動時噴射パルス幅により始動時燃料噴
射量を制御する制御手段を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の始動
時制御装置に係り、特に、極低温状態の冷機始動時にお
ける良好な始動性を確保し得て、冷機始動直後にエンス
ト等で停止した場合の再始動性をも改善し得て、制御用
プログラムの変更のみで対処し得て、始動補助装置等の
付加部品を必要とせず、バッテリ容量やスタータモータ
等の大幅な変更及び性能面での大幅な改良を不要とし得
て、低廉なコストにより実施し得る内燃機関の始動時制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二輪車及び四輪車等の車両や船外機に搭
載される内燃機関においては、排気有害成分や燃料消費
率等の問題の対応策として、燃料噴射弁により燃料噴射
量を制御する燃料噴射制御装置を備えたものがある。
【0003】燃料噴射制御装置は、内燃機関の負荷、機
関回転数、冷却水温度、吸入空気量等の内燃機関の運転
状態の変化を電気的に検出し、これらの検出信号より燃
料噴射弁を駆動する駆動信号の噴射パルス幅を求め、求
められた噴射パルス幅の駆動信号により燃料噴射弁を駆
動して燃料噴射量を制御する。
【0004】このような燃料噴射制御装置には、内燃機
関の冷機始動時、特に極低温状態の冷機始動時における
空燃比のリッチ化を防止し、始動性を向上させるため
に、冷却水温度に応じて噴射される始動時噴射量を制御
する始動時制御装置を備えたもものもある。
【0005】従来の内燃機関の始動時制御装置として
は、特開平4−330343号公報に開示されるものが
ある。この公報に開示される内燃機関の燃料噴射制御装
置は、内燃機関の温度に対応して異なる補正定数が設定
された少なくとも2つの補正マップを有し、内燃機関の
始動時に設定温度を基準に前記補正マップを選択して燃
料噴射量を制御する制御手段を設けたものであり、内燃
機関の始動時に温度状態が異なっても適正な空燃比に制
御し得て、始動性を向上させるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の内燃機関の
始動時制御装置においては、内燃機関の冷機始動時、特
に極低温状態の冷機始動時に、空燃比のリッチ化を防止
して始動性を向上させるために、始動時基本噴射パルス
幅を始動時噴射パルス回転数補正係数を含む各種の補正
係数により補正して、始動時噴射パルス幅を以下のよう
に求めている。
【0007】前記始動時噴射パルス幅TSTは、次式に示
す如く、内燃機関の冷却水温度により設定される始動時
基本噴射パルス幅Tsto を、始動時噴射パルス回転数補
正係数Tnestを含む各種の補正係数Ktst 、Kthθ、K
highにより補正して求めている。
【0008】 TST=Tsto ×Knest×Ktst ×Kthθ×Khigh TST :始動時噴射パルス幅 Tsto :始動時基本噴射パルス幅 Knest:始動時噴射パルス回転数補正係数 Ktst :始動時噴射パルス時間補正係数 Kthθ:始動時噴射パルススロットル開度補正係数 Khigh:高地補正係数
【0009】始動時基本噴射パルス幅Tsto は、図13
に示す如く、内燃機関の冷却水温度TWNにより設定され
る。始動時噴射パルス回転数補正係数Knestは、図14
に示す如く、機関回転数Neにより設定される。始動時
噴射パルス時間補正係数Ktst は、図15に記す如く、
クランクキング時間TCRにより設定される。始動時噴射
パルススロットル開度補正係数Kthθは、図16に示す
如く、スロットル開度Th (θ)により設定される。高
地補正係数Khighは、図17に示す如く、標高H(m)
あるいは大気圧Th(m)により設定される。
【0010】前記図14に示す始動時噴射パルス回転数
補正係数Knestは、始動時のクランキング中における機
関回転数Neの上昇に対して設定が可能であり、始動時
基本噴射パルス幅Tsto の減量制御を実施することで、
空燃比の過濃化を防止している。なお、始動時基本噴射
パルス幅Tsto は、前記始動時噴射パルス回転数補正係
数Knestに替えて、図18に示す如く、始動時吸入空気
量QASt により設定される始動時吸入空気量補正係数K
QSt を用いて求めることもできる。
【0011】ところで、始動時噴射パルス回転数補正係
数Knestは、図14に示す如く、始動中の内燃機関の機
関回転数Neの上昇に応じて減少され、図13に示す如
く、冷却水温度TWNの上昇に応じて始動時基本噴射パル
ス幅Tsto を減量させ、空燃比がリッチ(過濃)化する
のを防止している。
【0012】ところが、冷却水温度に対して始動時噴射
パルス回転数補正係数Knestの減量の要求量は、図19
に示す如く、異なっている。
【0013】このため、例えば冷却水温度TWN=−30
℃における冷機始動時に、冷却水温度TWN=−20℃付
近で要求される始動時噴射パルス回転数補正係数Knest
(=Knest2)を用いて始動時噴射パルス幅TSTを求
め、この始動時噴射パルス幅TSTにより始動時燃料噴射
量を制御した場合には、図20に示す如く、減量が少な
いことから空燃比がリッチとなり、始動不良を発生する
不都合がある。
【0014】一方、冷却水温度TWN=−30℃における
冷機始動時に、冷却水温度TWN=−30℃よりもさらに
低温域で要求される始動時噴射パルス回転数補正係数K
nest(=Knest3)を用いて始動時噴射パルス幅TST
求め、この始動時噴射パルス幅TSTにより始動時燃料噴
射量を制御した場合には、図21に示す如く、減量が多
いことから空燃比がリーンとなり、安定した冷機始動が
困難になる不都合がある。
【0015】また、内燃機関の始動時制御装置において
は、始動時噴射パルス回転数補正係数Knestに替えて、
図18に示す如く、始動時吸入空気量QASt により設定
される始動時吸入空気量補正係数KQSt を用いて、始動
時噴射パルス幅TSTを求めることもできる。
【0016】しかし、始動時吸入空気量QASt を使用す
る場合においても、始動時噴射パルス回転数補正係数K
nestを使用する場合と同様に、空燃比がリッチあるいは
リーンとなり、始動不良を発生する不都合があるととも
に安定した冷機始動が困難になる不都合がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、内燃機関に燃料を噴射供給
する燃料噴射弁を設け、前記内燃機関の冷却水温度を検
出する水温センサを設け、前記内燃機関を始動しようと
する際の冷却水温度を前記水温センサにより始動時冷却
水温度として検出し、この始動時冷却水温度と予め設定
された判定用冷却水温度設定値とを比較し、前記始動時
冷却水温度が判定用冷却水温度設定値以下の場合には第
1の始動時噴射パルス回転数補正係数を設定するととも
に前記始動時冷却水温度が判定用冷却水温度設定値を越
える場合には前記第1の始動時噴射パルス回転数補正係
数に比し機関回転数の上昇に対する減衰特性の異なる第
2の始動時噴射パルス回転数補正係数を設定し、始動時
基本噴射パルス幅を前記第1・第2の始動時噴射パルス
回転数補正係数のいずれか1つを含む各種の補正係数に
より補正して始動時噴射パルス幅を求め、この始動時噴
射パルス幅の駆動信号により前記燃料噴射弁を駆動して
始動時燃料噴射量を制御する制御手段を設けたことを特
徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の内燃機関の始動時制御
装置は、制御手段によって、内燃機関を始動しようとす
る際に検出した始動時冷却水温度と予め設定される判定
用冷却水温度設定値とを比較し、始動時冷却水温度が判
定用冷却水温度設定値以下の場合には第1の始動時噴射
パルス回転数補正係数を設定するとともに始動時冷却水
温度が判定用冷却水温度設定値を越える場合には前記第
1の始動時噴射パルス回転数補正係数に比し機関回転数
の上昇に対する減衰特性の異なる第2の始動時噴射パル
ス回転数補正係数を設定し、始動時基本噴射パルス幅を
第1・第2の始動時噴射パルス回転数補正係数のいずれ
か1つを含む各種の補正係数により補正して始動時噴射
パルス幅を求め、この始動時噴射パルス幅の駆動信号に
より燃料噴射弁を駆動して始動時燃料噴射量を制御する
ことにより、内燃機関を始動しようとする際の冷却水温
度で要求される減量特性を有する始動時噴射パルス回転
数補正係数を設定することができ、この設定された始動
時噴射パルス回転数補正係数を用いることにより最適な
始動時噴射パルス幅を求めることができる。
【0019】これにより、この内燃機関の始動時制御装
置は、冷機始動時、特に極低温状態の冷機始動時に、初
爆から間欠爆発、連爆、そして完爆へと機関回転数の上
昇に伴う始動時噴射パルス回転数補正係数による始動時
噴射パルス幅への適正な補正量を実現し得て、始動時噴
射パルス幅を最適に制御し得て、内燃機関の要求する空
燃比を実現し得て、良好で安定した始動を行うことがで
きる。
【0020】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図12は、この発明の実施例を示すもの
である。図2において、2は内燃機関、4は気筒、6は
エアクリーナ、8は吸気マニホルド、10は排気マニホ
ルドである。前記内燃機関2は、気筒4の数に合致する
例えば4個の燃料噴射弁12を設け、気筒4毎に点火プ
ラグ14を設け、各点火プラグ14に夫々イグニション
コイル16を設け、これらイグニションコイル16をイ
グナイタ18に接続して設けている。
【0021】前記燃料噴射弁12及びイグナイタ18
は、始動時制御装置20の制御手段22に接続して設け
ている。制御手段22には、吸入空気量の信号を入力す
る吸入空気量センサ24と、車速の信号を入力する車速
センサ26と、クランク角及び機関回転数の信号を入力
するクランク角センサ28と、スロットル開度の信号を
入力するスロットル開度センサ30と、冷却水温度の信
号を入力する水温センサ32と、吸入空気温度の信号を
入力する吸入空気温度センサ34と、大気圧の信号を入
力する大気圧センサ36と、その他の負荷の信号を入力
する負荷38と、を接続して設けている。
【0022】前記制御手段22は、各種センサから入力
する信号により燃料噴射弁12を駆動する噴射パルス幅
Tを求め、求められた噴射パルス幅Tの駆動信号により
燃料噴射弁12を駆動して燃料噴射量を制御する。
【0023】この始動時制御装置20の制御手段22
は、内燃機関2を始動しようとする際の冷却水温度TWN
を水温センサ32により始動時冷却水温度TWSとして検
出し、この始動時冷却水温度TWSと予め設定された判定
用冷却水温度設定値TWS1とを比較する。
【0024】制御手段22は、前記始動時冷却水温度T
WSが判定用冷却水温度設定値TWS1以下の場合には第1
の始動時噴射パルス回転数補正係数Knest1を設定する
とともに、前記始動時冷却水温度TWSが判定用冷却水温
度設定値TWS1を越える場合には前記第1の始動時噴射
パルス回転数補正係数Knest1に比し機関回転数Neの
上昇に対する減衰特性の異なる第2の始動時噴射パルス
回転数補正係数Knest2を設定する。
【0025】制御手段22は、内燃機関2の冷却水温度
WNにより設定される始動時基本噴射パルス幅Tsto
を、前記第1・第2の始動時噴射パルス回転数補正係数
Knest1・Knest2のいずれか1つを含む各種の補正係
数Ktst 、Kthθ、Khighにより補正して始動時噴射パ
ルス幅TSTを求め、この始動時噴射パルス幅TSTの駆動
信号により燃料噴射弁12を駆動して始動時燃料噴射量
を制御する。
【0026】次に、前記内燃機関2の始動時制御装置2
0の作用を説明する。
【0027】図1において、制御がスタートして(ステ
ップ100)、図示しないイグニションスイッチ(I
g.SW.)をONすると(ステップ102)、機関回
転数Ne・始動時冷却水温度TWS・冷却水温度TWN・ク
ランキング時間TCR・スロットル開度Th(θ)・大気
圧Th(m)を読み込む(ステップ104)。
【0028】前記始動時冷却水温度TWSは、内燃機関2
を始動しようとしてイグニションスイッチ(Ig.S
W.)をONした際に、水温センサ32が検出する冷却
水温度TWNである。したがって、始動時冷却水温度TWS
は、内燃機関2を始動しようとする、そのときに検出す
る冷却水温度TWNと同じ値である。しかし、冷却水温度
WNは、内燃機関2の始動して暖機運転から完全暖機に
移行して通常の運転に至るまでの間に次第に上昇変化す
る。
【0029】次に、図3に示す如く始動時基本噴射パル
ス幅Tsto のテーブル値を算出し、図4に示す如く始動
時噴射パルス時間補正係数Ktst のテーブル値を算出
し、図5に示す如く始動時噴射パルススロットル開度補
正係数Kth(θ)のテーブル値を算出し、図6に示す如
く高地補正係数Khighのテーブル値を算出する(ステッ
プ106)。
【0030】前記内燃機関2を始動しようとする際に検
出した始動時冷却水温度TWSと予め制御手段22に設定
した判定用冷却水温度設定値TWS1とを比較し、始動時
冷却水温度TWSが判定用冷却水温度設定値TWS1以下で
あるか否かを判断する(ステップ108)。
【0031】この判断(ステップ108)がYESの場
合には、図7に示す如く始動時噴射パルス回転数補正係
数Knestを第1の始動時噴射パルス回転数補正係数Kne
st1に設定し(ステップ110)、内燃機関2の冷却水
温度TWNにより設定される始動時基本噴射パルス幅Tst
o を前記第1の始動時噴射パルス回転数補正係数Knest
1を含む各種の補正係数Ktst 、Kthθ、Khighにより
補正して始動時噴射パルス幅TSTを求める(TST=Tst
o ×Knest1×Ktst ×Kthθ×Khigh)(ステップ1
12)。
【0032】求められた始動時噴射パルス幅TSTの駆動
信号を燃料噴射弁12に通電してステップ114)、始
動時燃料噴射量を制御する。この始動時燃料噴射量の燃
料の噴射により内燃機関2が完爆したか否かを判断する
(ステップ116)。
【0033】この判断(ステップ116)がNOの場合
には、図示しないイグニションスイッチ(Ig.S
W.)をONする処理(ステップ102)に戻す。この
判断(ステップ116)がYESの場合には、エンドに
なる(ステップ118)。
【0034】一方、前記始動時冷却水温度TWSが判定用
冷却水温度設定値TWS1以下であるか否かを判断(10
8)がNOの場合には、図8に示す如く始動時噴射パル
ス回転数補正係数Knestを、前記第1の始動時噴射パル
ス回転数補正係数Knest1に比し機関回転数の上昇に対
する減衰特性の異なる第2の始動時噴射パルス回転数補
正係数Knest2に設定し(ステップ120)、内燃機関
2の冷却水温度TWNにより設定される始動時基本噴射パ
ルス幅Tsto を前記第2の始動時噴射パルス回転数補正
係数Knest2を含む各種の補正係数Ktst 、Kthθ、K
highにより補正して始動時噴射パルス幅TSTを求める
(TST=Tsto ×Knest2×Ktst ×Kthθ×Khigh)
(ステップ112)。
【0035】求められた始動時噴射パルス幅TSTの駆動
信号を燃料噴射弁12に通電してステップ114)、始
動時燃料噴射量を制御する。この始動時燃料噴射量の燃
料の噴射により内燃機関2が完爆したか否かを判断し
(ステップ116)、この判断(ステップ116)がN
Oの場合には、図示しないイグニションスイッチ(I
g.SW.)をONする処理(ステップ102)に戻
し、この判断(ステップ116)がYESの場合にはエ
ンドになる(ステップ118)。
【0036】このように、始動時制御装置20は、始動
時冷却水温度TWSが判定用冷却水温度設定値TWS1以下
の冷機始動時、例えば−30℃の極低温状態における冷
機始動時には、冷却水温度が−30℃付近で要求される
始動時噴射パルス回転数補正係数Knestを第1の始動時
噴射パルス回転数補正係数Knest1に設定し(図9参
照)、この第1の始動時噴射パルス回転数補正係数Kne
st1を用いて求められた最適な始動時噴射パルス幅TST
により始動時燃料噴射量を制御する。
【0037】これにより、始動時制御装置20は、図1
0に示す如く、内燃機関2の要求する空燃比に対してリ
ッチ化あるいはリーン化することを防止でき、初爆から
間欠爆発、連爆、そして完爆へと機関回転の上昇に伴う
始動時噴射パルス幅TSTへの適正な補正量を制御でき、
安定した始動を容易に行うことができる。
【0038】また、始動時制御装置20は、始動時冷却
水温度TWSが判定用冷却水温度設定値TWS1を越える冷
機始動時、例えば−20℃の極低温状態における冷機始
動時には、冷却水温度が−20℃付近で要求される始動
時噴射パルス回転数補正係数Knestを前記第1の始動時
噴射パルス回転数補正係数Knest1に比し機関回転数の
上昇に対する減衰特性の異なる第2の始動時噴射パルス
回転数補正係数Knest2に設定し(図11参照)、この
第2の始動時噴射パルス回転数補正係数Knest2を用い
て求められた最適な始動時噴射パルス幅TSTにより始動
時燃料噴射量を制御する。
【0039】これにより、始動時制御装置20は、図1
2に示す如く、内燃機関2の要求する空燃比に対してリ
ッチ化あるいはリーン化することを防止でき、初爆から
間欠爆発、連爆、そして完爆へと機関回転の上昇に伴う
始動時噴射パルス幅TSTへの適正な補正量を制御でき、
安定した始動を容易に行うことができる。
【0040】即ち、始動時制御装置20は、冷機始動時
に、予め設定される判定用冷却水温度設定値TWS1に対
して、内燃機関2を始動しようとする際における始動時
冷却水温度TWS(イグニションスイッチのONで水温セ
ンサ32から入力する信号により制御手段22が判定し
た内燃機関2を始動しようとする際の冷却水温度)を比
較する。
【0041】始動時制御装置20は、この比較によっ
て、始動時冷却水温度TWSが判定用冷却水温度設定値T
WS1以下である場合には、始動時噴射パルス回転数補正
係数Knestを第1の始動時噴射パルス回転数補正係数K
nest1に設定し、始動時冷却水温度TWSが判定用冷却水
温度設定値TWS1を越える場合には、始動時噴射パルス
回転数補正係数Knestを前記第1の始動時噴射パルス回
転数補正係数Knest1に比し機関回転数Neの上昇に対
する減衰特性の異なる第2の始動時噴射パルス回転数補
正係数Knest2に設定する。
【0042】これにより、この始動時制御装置20は、
冷機始動時、特に極低温状態の冷機始動時に、初爆から
間欠爆発、連爆、そして完爆へと機関回転数の上昇に伴
う始動時噴射パルス回転数補正係数による始動時噴射パ
ルス幅への適正な補正量を実現し得て、始動時噴射パル
ス幅を最適に制御し得て、内燃機関の要求する空燃比を
実現し得て、良好で安定した始動を行うことができる。
【0043】このため、この内燃機関2の始動時制御装
置20は、極低温状態の冷機始動時における良好な始動
性を確保し得て、冷機始動直後にエンスト等で停止した
場合の再始動性をも改善することができるものである。
また、この始動時制御装置20は、制御用プログラムの
変更のみで対処し得て、始動補助装置等の付加部品を必
要とせず、バッテリ容量やスタータモータ等の大幅な変
更及び性能面での大幅な改良を不要とし得て、低廉なコ
ストにより実施し得て、実用上有利である。
【0044】なお、この実施例においては、予め設定さ
れる1つの判定用冷却水温度設定値と始動時冷却水温度
とを比較して、始動時噴射パルス回転数補正係数を2つ
の第1・第2の始動時噴射パルス回転数補正係数に設定
したが、前記判定用冷却水温度設定値として予め異なる
2つ以上の判定用冷却水温度設定値を設定し、これらの
異なる2つ以上の判定用冷却水温度設定値と始動時冷却
水温度とを比較して、始動時噴射パルス回転数補正係数
を第1〜第nの始動時噴射パルス回転数補正係数のいず
れか1つに設定して始動時噴射パルスを求めることもで
きる。
【0045】このように、予め異なる2つ以上の判定用
冷却水温度設定値を設定して比較判定し、第1〜第nの
始動時噴射パルス回転数補正係数のいずれか1つを設定
することにより、始動時噴射パルス幅をさらに最適に制
御し得て、内燃機関の要求する空燃比をより確実に実現
し得て、さらに良好で安定した始動を行うことができる
ものである。
【0046】
【発明の効果】このように、この発明の内燃機関の始動
時制御装置は、内燃機関を始動しようとする際に検出し
た始動時冷却水温度と予め設定される判定用冷却水温度
設定値とを比較して判定結果に応じて異なる始動時噴射
パルス回転数補正係数を夫々設定し、始動時基本噴射パ
ルス幅を前記判定結果に応じて設定された始動時噴射パ
ルス回転数補正係数を含む各種の補正係数により補正し
て始動時噴射パルス幅を求め、この始動時噴射パルス幅
により始動時燃料噴射量を制御することにより、内燃機
関を始動しようとする際の冷却水温度で要求される減量
特性を有する始動時噴射パルス回転数補正係数を設定す
ることができ、この設定された始動時噴射パルス回転数
補正係数を用いることにより最適な始動時噴射パルス幅
を求めることができる。
【0047】これにより、この内燃機関の始動時制御装
置は、冷機始動時、特に極低温状態の冷機始動時に、初
爆から間欠爆発、連爆、そして完爆へと機関回転数の上
昇に伴う始動時噴射パルス回転数補正係数による始動時
噴射パルス幅への適正な補正量を実現し得て、始動時噴
射パルス幅を最適に制御し得て、内燃機関の要求する空
燃比を実現し得て、良好で安定した始動を行うことがで
きる。
【0048】このため、この内燃機関の始動時制御装置
は、極低温状態の冷機始動時における良好な始動性を確
保し得て、冷機始動直後にエンスト等で停止した場合の
再始動性をも改善し得て、また、制御用プログラムの変
更のみで対処し得て、始動補助装置等の付加部品を必要
とせず、バッテリ容量やスタータモータ等の大幅な変更
及び性能面での大幅な改良を不要とし得て、低廉なコス
トにより実施し得て、実用上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す内燃機関の始動時制御
装置の制御のフローチャートである。
【図2】内燃機関の始動時制御装置の概略構成図であ
る。
【図3】冷却水温度TWNと始動時基本パルス幅Tsto と
の関係を示す図である。
【図4】クランキング時間TCRと始動時噴射パルス時間
補正係数Ktst との関係を示す図である。
【図5】スロットル開度Th(θ)と始動時噴射パルス
スロットル開度補正係数Kthθとの関係を示す図であ
る。
【図6】標高H(m)あるいは大気圧Th(m)と高地
補正係数Khighとの関係を示す図である。
【図7】始動時冷却水温度TWSが判定用冷却水温度設定
値TWS1以下の場合の第1の始動時噴射パルス回転数補
正係数Knest1を示す図である。
【図8】始動時冷却水温度TWSが判定用冷却水温度設定
値TWS1を越える場合の第2の始動時噴射パルス回転数
補正係数Knest2を示す図である。
【図9】本制御による始動時冷却水温度TWSと第1の始
動時噴射パルス回転数補正係数Knest1との関係を示す
図である。
【図10】本制御による−30℃の極低温状態の冷機始
動時における挙動を示すタイムチャートである。
【図11】本制御による始動時冷却水温度TWSと第2の
始動時噴射パルス回転数補正係数Knest2との関係を示
す図である。
【図12】本制御による−20℃の極低温状態の冷機始
動時における挙動を示すタイムチャートである。
【図13】この発明の従来の技術を示す冷却水温度TWN
と始動時基本パルス幅Tsto との関係図である。
【図14】機関回転数Neと始動時噴射パルス回転数補
正係数Knestとの関係を示す図である。
【図15】クランキング時間TCR(sec)と始動時噴
射パルス時間補正係数Ktst との関係を示す図である。
【図16】スロットル開度Th(θ)と始動時噴射パル
ススロットル開度補正係数Kthθとの関係を示す図であ
る。
【図17】標高H(m)あるいは大気圧Th(m)と高
地補正係数Khighとの関係を示す図である。
【図18】始動時吸入空気量QASt と始動時吸入空気量
補正係数KQSt との関係を示す図である。
【図19】始動時噴射パルス回転数補正係数Knestの始
動時冷却水温度に対する要求特性を示す図である。
【図20】従来の−30℃の極低温状態の冷機始動時に
おけるKnest=Knest2とした場合の挙動を示す図であ
る。
【図21】従来の−30℃の極低温状態の冷機始動時に
おけるKnest=Knest3とした場合の挙動を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 内燃機関 4 気筒 6 エアクリーナ 8 吸気マニホルド 10 排気マニホルド 12 燃料噴射弁 14 点火プラグ 16 イグニションコイル 18 イグナイタ 20 始動時制御装置 22 制御手段 24 吸入空気量センサ 26 車速センサ 28 クランク角センサ 30 スロットル開度センサ 32 水温センサ 34 吸入空気温度センサ 36 大気圧センサ 38 負荷

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁を
    設け、前記内燃機関の冷却水温度を検出する水温センサ
    を設け、前記内燃機関を始動しようとする際の冷却水温
    度を前記水温センサにより始動時冷却水温度として検出
    し、この始動時冷却水温度と予め設定された判定用冷却
    水温度設定値とを比較し、前記始動時冷却水温度が判定
    用冷却水温度設定値以下の場合には第1の始動時噴射パ
    ルス回転数補正係数を設定するとともに前記始動時冷却
    水温度が判定用冷却水温度設定値を越える場合には前記
    第1の始動時噴射パルス回転数補正係数に比し機関回転
    数の上昇に対する減衰特性の異なる第2の始動時噴射パ
    ルス回転数補正係数を設定し、始動時基本噴射パルス幅
    を前記第1・第2の始動時噴射パルス回転数補正係数の
    いずれか1つを含む各種の補正係数により補正して始動
    時噴射パルス幅を求め、この始動時噴射パルス幅の駆動
    信号により前記燃料噴射弁を駆動して始動時燃料噴射量
    を制御する制御手段を設けたことを特徴とする内燃機関
    の始動時制御装置。
JP24908096A 1996-08-30 1996-08-30 内燃機関の始動時制御装置 Pending JPH1077879A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100375769B1 (ko) * 2000-12-23 2003-03-15 현대자동차주식회사 저온출발시 연료량 보정방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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