JPH1077792A - 2方向コッター式継手金具の自動はずれ止め方法とその装置 - Google Patents

2方向コッター式継手金具の自動はずれ止め方法とその装置

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JPH1077792A
JPH1077792A JP8232210A JP23221096A JPH1077792A JP H1077792 A JPH1077792 A JP H1077792A JP 8232210 A JP8232210 A JP 8232210A JP 23221096 A JP23221096 A JP 23221096A JP H1077792 A JPH1077792 A JP H1077792A
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cotter
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JP8232210A
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Inventor
Katsunori Wakabayashi
勝則 若林
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はずれ止めの機能を持つと同時に、コッター
本来の楔効果を発揮できる2方向コッター式継手金具の
はずれ止め装置を提供する。 【解決手段】 隣接するシールドセグメントを締結する
ための締結用テーパー18a,24aと芯合せをするた
めの芯合せ用テーパー19a,23aとを有する2方向
コッター式連結金具22と、これを嵌合する埋め込み金
具12と、丸棒状のインサート27とを備え、2方向コ
ッター式連結金具22と埋め込み金具12の芯合せ用テ
ーパー19a,23aのテーパー面には、金具12,2
2の挿入方向と垂直な方向にインサート用溝25,26
が設けられ、一対のインサート用溝が上下逆さまに合わ
されて、丸棒状のインサート27の回転嵌合用溝が構成
されていることを特徴とする2方向コッター式継手金具
の自動はずれ止め装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド工法に用
いられるシールドセグメントの芯合わせをし、シールド
セグメントを連結するための2方向コッター式継手に関
する。
【0002】
【従来の技術】シールド・セグメントの2方向コッター
式継手金具は、2方向コッターを圧入するだけで所定の
締結力が得られ、ボルト継手の点結合に対し線結合であ
るため、強度的に優れているだけでなく、継手部材が小
さくセグメントの断面欠損が少ない理想的な継手であ
る。
【0003】しかし、連結金具の抜け落ちはどうしても
避けられず、そのために継手部の強度低下、止水性の低
下及びセグメントの組み立て不良等を生じる。その結
果、シールド工事の進捗を大幅に遅らせることがあっ
た。そのため、2方向コッター式継手金具に於いては、
抜け落ち防止用のはずれ止め装置の開発は必須とされ、
これまで種々の開発が行われてきた。
【0004】図7と図8は、特開昭63−14996号
公報に開示された従来のシールド・セグメントの2方向
コッター式継手金具一例を示すものであり、図7はセグ
メントの埋設金物のねじ孔の斜視図である。
【0005】図7に示すように、継手金物3a,3b
は、鋳鉄などにより断面がC字状に形成され、シールド
・トンネルの半径方向に楔孔4aが形成されている。継
手金物3aの楔孔4aに接する部分は、開口しており、
楔孔4aの壁面に勾配を備えた勾配面5aとなってい
る。また継手金物4aの側面には複数個のアンカ鉄筋6
が螺着されており、楔孔4aの入口にはねじ孔7が形成
されている。
【0006】図8は連結金物のはずれ止めボルトと通し
孔の斜視図である。連結金物8は、図8に見るように、
継手金物3a、3bが接触したときに形成される楔孔4
a、4bの断面形状と同じ断面形状を備え、楔孔4aの
勾配面5aに当接する面9aは勾配面5aと同じ勾配を
有している。なお10は継手金具3のねじ孔7に螺着す
るボルトである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来の抜
け落ち防止用のはずれ止め装置において、次に述べるよ
うな欠点がある。この技術では、2方向コッター式継手
金具の2方向コッターを、楔孔に挿入してボルトでネジ
止めするだけのものである。一般に、ネジ止め程度の力
では2方向コッターの緩みは矯正されない。そのためこ
の技術では、2方向コッター本来の2方向コッターのテ
ーパー面によりすき間を矯正する効果、即ち楔効果が発
揮されないまま、2方向コッターを落下しないように止
めているだけである。
【0008】従って、従来のはずれ止め装置は、2方向
コッター式継手金具の強い締結力を働かせるものではな
く、はずれ止め装置に頼る所ではセグメント間の連結強
度が十分に発揮されず、シールドの壁面強度を局所的に
弱いものにしている。
【0009】さらに、シールド工事の進捗に伴い、後続
のセグメント組み立て工程において、セグメント間にズ
レが発生する。この不具合を軽減するため、セグメント
同志を高精度に芯合せするとか、あるいは、ズレを矯正
するとかの多大な労力と時間を要し、シールド工事の進
捗を複雑かつ困難なものにし、工程を遅らせる要因とな
っている。
【0010】このような隣接するセグメント間及びセグ
メントリング間のすき間は、円環方向については施工性
・真円度・変形能力に低下をもたらし、シールド軸方向
には不連続性を増長させている。その結果、後続のみな
らず全体のセグメント組み立て工程において、品質保証
を目的にした不具合のチェック量を膨大なものとし、チ
ェックのための余分な労力と時間を発生させている。最
終的に、シールド工事自体の進捗を遅らせる原因にもな
っている。
【0011】また、従来技術では2方向コッター式継手
本来の高い止水効果が全く発揮されず、セグメント間及
びセグメントリング間の緩んだ継手部からの漏水を許す
原因になっている。
【0012】本発明は、はずれ止めの機能を持つと同時
に、コッター本来の楔効果を再発揮でき、高い止水機能
を持つシールドセグメント用2方向コッター式継手金具
の自動はずれ止め方法とその装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シー
ルドセグメントの芯合せをし、シールドセグメントを連
結する2方向コッター式継手において、隣接するシール
ドセグメントを締結するための締結用テーパーと隣接す
るシールドセグメントの芯合せをするための芯合せ用テ
ーパーとを有する2方向コッター式継手金具、この2方
向コッター式連結金具を嵌合する埋め込み金具、及び丸
棒状のインサートを備え、この2方向コッター式連結金
具と埋め込み金具の芯合せ用テーパーのテーパー面に
は、この金具の挿入方向と垂直な方向にインサート用溝
が設けられ、一対のインサート用溝が互いにすき間の距
離だけ離れ、上下逆さまに合わされて、当該丸棒状のイ
ンサートの回転嵌合用溝が構成されていることを特徴と
する2方向コッター式継手金具の自動はずれ止め装置で
ある。
【0014】この発明は、通常の2方向コッター式継手
金具の締結用テーパーの他に、芯合せ用テーパーを有し
ており、この芯合わせ用テーパー面にインサート用溝が
形成されている。
【0015】隣接するシールドセグメントの締結におい
ては、2方向コッター式連結金具の先端を埋め込み金具
に挿入する。2方向コッター式埋め込み金具のインサー
ト用溝の位置まで圧入したところで、丸棒状のインサー
トがはずれ止めの機能とコッター本来の楔効果再発揮機
能を発揮し始める。2方向コッター式連結金具の抜け落
ちが問題となる箇所は、挿入方向が上向きの場合であ
り、2方向コッター式連結金具の根元側は先端側より下
方となる。従って、丸棒状のインサートはインサート用
溝の中で、埋め込み金具の先端側に位置している。
【0016】インサート用溝の深さは、丸棒状のインサ
ートが偏角を保って接触して回転できる深さに設定され
ている。したがって、埋め込み金具の先端側のインサー
ト用溝内においては、相手側の芯合わせ用テーパー面、
即ち2方向コッター式連結金具の芯合わせ用テーパー面
と丸棒状のインサートとの間には接触に偏りがある。丸
棒状のインサートが相手側の芯合わせ用テーパー面に弾
性接触しても圧壊しないように形成されている。ここで
丸棒状のインサートは相手側の芯合わせ用テーパー面に
転がり押し付け力を及ぼす。この力により、双方の金具
の締結用テーパー面の密着、即ち締結力の再発揮が達成
される。
【0017】その後、更に挿入すると、相手側(2方向
コッター式連結金具)の芯合わせ用テーパー面にインサ
ート用溝が現れて、丸棒状のインサートは2方向コッタ
ー式連結金具のインサート用溝に嵌合されることにな
る。
【0018】これと並行して、双方の金具はその締結用
テーパー面で互いに力を及ぼし合い、楔効果により互い
に再締結される。その後は、丸棒状のインサートは締結
力の再発揮の役割を終えているので、双方の金具のイン
サート用溝の底部に弾性接触して力を及ぼす必要はな
く、軽く偏角を保って接触する程度であればよい。
【0019】次に、何らかの原因で双方の金具の締結が
緩んだ場合について説明する。この場合、2方向コッタ
ー式連結金具が抜け落ちようとすると、丸棒状のインサ
ートは、埋め込み金具のインサート用溝の底部と2方向
コッター式連結金具の芯合わせ用テーパー面との間を弾
性接触して転がり接触しながら、インサート用溝内で回
転する。この丸棒状のインサートが転がり移動する方向
は、2方向コッター式連結金具が抜け落ちようとする方
向と同じ方向である。これは、2方向コッター式連結金
具ではその先端側から根元側に向かう方向であり、埋め
込み金具ではその根元側から先端側に向かう方向であ
る。
【0020】この発明のインサート用溝は、溝の断面が
金具の先端側から金具の根元側にかけて偏っている十日
月形断面であることが特徴である。2方向コッター式連
結金具のインサート用溝の底部の深さは丸棒状のインサ
ートの直径より浅い。そのため、2方向コッター式連結
金具が抜け落ちようとするに伴い、丸棒状のインサート
により2方向コッターは無理やり背側から締結用テーパ
ー面方向に強く押し付けられて、ますます大きな締結力
が働く。さらに、それ以上抜け落ちしようとすると、激
しく弾性接触して丸棒状のインサートにものすごく大き
な抵抗力が作用する。この抵抗力以上の大きな外力が2
方向コッター式連結金具に働かない限り、2方向コッタ
ー式連結金具は抜け落ちない。
【0021】また、丸棒状のインサートは、双方の金具
のインサート用溝の引っかかり突起部でもって噛み合わ
されてそれ以上転がり移動できなくなる。このようにし
て、2方向コッター式連結金具の抜け落ちが防止され
る。
【0022】請求項2の発明は、2方向コッター式継手
金具のインサート用溝は、一対のインサート用溝の断面
が金具の先端側から根元側にかけて各々偏っている十日
月形の断面に形成されており、その深さは、丸棒状のイ
ンサートが2方向コッター式連結金具のインサート用溝
に入る前の所定時間、丸棒状のインサートが2方向コッ
ター式連結金具の芯合せ用テーパー面に接触して回転
し、その直径の半分以上を嵌合する深さに設定され、か
つ、その幅は、双方の金具の締結用テーパー面が密着す
る直前に、丸棒状のインサートが埋め込み金具のインサ
ート用溝から2方向コッター式連結金具のインサート用
溝に回転してその直径の半分以上が入る幅に設定されて
いることを特徴とする請求項1記載の2方向コッター式
継手金具の自動はずれ止め装置である。
【0023】この発明では、丸棒状のインサートが所定
時間、2方向コッター式連結金具の芯合わせ用テーパー
面に弾性接触する。2方向コッター式連結金具の挿入に
伴い、丸棒状のインサートは2方向コッター式連結金具
の芯合わせ用テーパー面に転がり押し付け力を及ぼす。
また、双方の金具の締結用テーパー面を密着させる楔効
果による締結力再発揮機能が達成される。
【0024】ここで、所定時間とは、隣接するシールド
セグメント間の締結力の再発揮の達成に必要な時間とい
うことである。これは、締結力の再発揮に必要な力及び
変位を、埋め込み金具の芯合わせ用テーパー面で達成す
るのに必要な期間ということであり、施工の精度に依存
する。
【0025】また、双方の金具のインサート用溝の幅
は、丸棒状のインサートが回転して嵌合されるように、
丸棒状のインサートの外径より大きくする。具体的に
は、双方の金具の締結用テーパー面が密着する直前に、
丸棒状のインサートが埋め込み金具のインサート用溝か
ら2方向コッター式連結金具のインサート用溝に、その
転がり受け端部を中心にして方向転換されて回転し嵌合
される程度にとればよい。このようにして、丸棒状のイ
ンサートが2方向コッター式連結金具のインサート用溝
に確実に入るようにする。
【0026】請求項3の発明は、2方向コッター式継手
金具のインサート用溝は、一対のインサート用溝の縁端
部に引っかかり突起部及び転がり受け端部を有し、丸棒
状のインサートが埋め込み金具から2方向コッター式連
結金具のインサート用溝に入る前の所定時間、2方向コ
ッター式連結金具の芯合わせ用テーパー面上において、
その引っかかり突起部が丸棒状のインサートを埋め込み
金具のインサート用溝内に係止し、かつ、双方の金具の
締結用テーパー面が密着する直前に、その転がり受け端
部が丸棒状のインサートの回転移動方向を方向転換し、
さらに、双方の金具の締結用テーパー面が密着する時
に、その引っかかり突起部が双方で丸棒状のインサート
を噛み合わせ、双方の金具のインサート用溝内で動かな
くし、丸棒状のインサートを埋め込み金具のインサート
用溝から2方向コッター式連結金具のインサート用溝に
回転嵌合して、強固に固定することを特徴とする請求項
1ないし請求項2記載の2方向コッター式継手金具の自
動はずれ止め装置である。
【0027】請求項4の発明は、2方向コッター式連結
金具の埋め込み金具のインサート用溝は、丸棒状のイン
サートの接触面に芯合わせ用テーパー面に関する偏角及
び転がり受け端面法線方向に関する接触角を有し、その
偏角を有する接触面が丸棒状のインサートを2方向コッ
ター式連結金具の挿入方向に対してこの偏角を保って回
転させ、その強度をすき間誤差から生じる高圧縮力に対
して耐える強度とし、かつ、その転がり受け端部におい
て、その接触角を有する転がり受け端面が丸棒状のイン
サートの回転移動方向を、この接触角度分、方向転換し
て双方の金具のインサート用溝に回転嵌合する形状に設
定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3
記載の2方向コッター式継手金具の自動はずれ止め装置
である。
【0028】これらの発明では、インサート用溝が、溝
の縁端部の金具の先端側に引っかかり形状に成形された
引っかかり突起部を有している。その引っかかり突起部
は双方の金具のすき間の間で丸棒状のインサートを噛み
合わせ、双方の金具のインサート用溝内で動かなくな
る。また、溝の縁端部の金具の先端側に皿上がり形状に
形成された転がり受け端部を有しており、その転がり受
け端部を中心にして方向転換させて回転嵌合し、2方向
コッター式連結金具の圧入を円滑にし、丸棒状のインサ
ートの回転嵌合を円滑にする。
【0029】また、これらの発明のインサート用溝は、
溝の接触面に芯合わせ用テーパー面に関する偏角を有し
ている。これは、丸棒状のインサートが埋め込み金具の
インサート用溝内で弾性接触して大きな転がり押し付け
力を2方向コッター式連結金具に作用させても、当該イ
ンサート用溝及び丸棒状のインサートの製作誤差による
高圧縮力がこの丸棒状のインサートを圧壊しないように
するためである。この偏角が、丸棒状のインサートとの
弾性接触に偏りを持たせて圧縮力を小さくしている。
【0030】さらに、溝の接触面の広がり角度は転がり
受け端面の法線方向に関する接触角度であり、丸棒状の
インサートが双方の金具のインサート用溝に回転嵌合さ
れる直前に、この接触角度分、前記転がり受け端部を中
心として方向転換される。その結果、2方向コッターの
挿入方向から逸れた方向にある2方向コッター式連結金
具のインサート用溝に、丸棒状のインサートが回転嵌合
できるものとなっている。このようにして、2方向コッ
ター式継手金具の抜け落ちが防止される仕組みは、既述
のとおりである。
【0031】請求項5の発明は、2方向コッター式継手
金具の圧入装置により請求項1ないし請求項4記載の2
方向コッター式継手金具の自動はずれ止め装置を用い、
隣接するシールドセグメントの間の2方向コッター式継
手金具が抜け落ちる危険性がある場所において、圧入直
前に丸棒状のインサートを埋め込み金具のインサート用
溝内の引っかかり突起部の上側に自動装着し、2方向コ
ッター式連結金具のインサート用溝を埋め込み金具のイ
ンサート用溝の位置まで埋め込み金具に圧入したところ
で、丸棒状のインサートを2方向コッター式連結金具の
インサート用溝に回転嵌合し、強固に固定させて、2方
向コッター式連結金具が埋め込み金具から抜け落ちない
ように防止することを特徴とする2方向コッター式継手
金具の自動はずれ止め方法である。
【0032】請求項6の発明は、2方向コッター式継手
金具の圧入装置により請求項1ないし請求項4記載の2
方向コッター式継手金具の自動はずれ止め装置を用い、
丸棒状のインサートが埋め込み金具から2方向コッター
式連結金具のインサート用溝に入る前の所定時間、丸棒
状のインサートにより2方向コッター式連結金具の芯合
せ用テーパー面に転がり押し付け力を作用させ、双方の
金具の締結用テーパー面を密着させ、楔効果により締結
力を再発揮させて、隣接するシールドセグメントの間を
互いに締結させることを特徴とする2方向コッター式継
手金具の自動はずれ止め方法である。
【0033】これらの発明では、丸棒状のインサートを
埋め込み金具のインサート用溝内の引っかかり突起部の
上側に圧入直前に装着することにより、自動で確実に丸
棒状のインサートを装着でき、自動に締結力を再発揮さ
せることができる。
【0034】請求項7の発明は、隣接するシールドセグ
メントの2方向コッター式継手金具の締結に、請求項1
ないし請求項4記載の2方向コッター式継手金具の自動
はずれ止め装置を用い、隣接するシールドセグメントの
間の2方向コッター式継手金具が抜け落ちる危険性があ
る場所に於ける隣接するシールドセグメントの間のシー
ル手段に対して、前記2方向コッター式連結金具の締結
力を自動に作用させることを特徴とするシールドセグメ
ントの自動シール方法である。
【0035】この発明では、隣接するシールドセグメン
トの締結に請求項1ないし請求項4記載の2方向コッタ
ー式継手を用いているので、2方向コッター式継手が仮
に緩んでも抜け落ちることがない。またその場合も、圧
入装置により同じ2方向コッター式連結金具を再圧入す
ることにより再度完全に締結できる。その結果、隣接す
るシールドセグメント間のシール手段に、前記2方向コ
ッター式連結金具の締結力を自動に作用させることがで
きるので、自動に漏水を防ぐことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明に係わる2方向コッター式
継手金具の自動はずれ止め装置においては、芯合せ用の
芯合わせ用テーパー面を有する2方向コッター式連結金
具(以後2方向コッターと呼ぶ)と埋め込み金具(以後
埋め込み金具と呼ぶ)の両者の芯合せ用の芯合わせ用テ
ーパー面に一対の十日月形の溝を設ける。この溝に対し
てはめ込まれる丸棒状のインサートの直径は、この一対
の十日月形の溝がすき間を持って、上下逆さまに合わさ
って形成される溝の各々の空間に、この直径の半分以上
が入る大きさとする。
【0037】その結果、一つの2方向コッターが圧入さ
れる過程において、この丸棒状のインサートが、2方向
コッターと埋め込み金具の芯合わせ用テーパー面の間の
一対の十日月形の溝に回転して嵌合される。この丸棒状
のインサートは、回転はめ込み式インサートとして、2
方向コッターと埋め込み金具の間の一対の十日月形のイ
ンサート用溝内において、その円柱部分でもって2方向
コッターと埋め込み金具の双方の引っかかり突起部を、
安定して互い違いに弾性接触して強く引っかけ、抜け落
ちを防ぐ。
【0038】このようにして、仮に抜け落ちそうになっ
ても、同じ2方向コッターが、丸棒状のインサートの円
柱部分でもって、背側から埋め込み金具の締結用テーパ
ー面に強く押し付けられることによって、2方向コッタ
ーが再び締結作用を発揮するように構成された2方向コ
ッター式継手金具の自動はずれ止め装置が得られる。
【0039】この埋め込み金具の内面側(あるいは2方
向コッターの背側部)の芯合わせ用テーパー面の一方の
十日月形の溝内の引っかかり突起部の上側に対し、この
丸棒状のインサートがはめ込まれて装着される。2方向
コッターは、自動組み立て装置であるコッター圧入装置
により、そのまま圧入される。丸棒状のインサートは、
圧入されている2方向コッターの芯合わせ用テーパー面
と埋め込み金具のインサート用溝の底部との間に挟まれ
て、落下することなく自動回転して、もう一方の十日月
形の溝に嵌合される。
【0040】ここで、この丸棒状のインサートは、前記
偏角でもって、その強度をすき間誤差から生じる高圧縮
力に対して耐える強度とする。2方向コッターが圧入さ
れる時点においては、この丸棒状のインサートは、上記
の2方向コッター背側部の芯合せ用のテーパー面から圧
縮されて押し付けられる。同時にこの丸棒状のインサー
トは、相接する埋め込み金具の芯合せ用のテーパー面の
十日月形の溝底部の転がり受け端面に凸接触し、該溝底
部から転がり摩擦を受ける。
【0041】更に、重力が作用する下側の2方向コッタ
ーのもう一方の十日月形の溝内に回転して円滑にはめ込
まれ、丸棒状のインサートの円柱部分は、その直径が2
方向コッターと埋め込み金具のすき間より相当程度大き
く、直径からすき間の幅を差し引いた寸法が、引っかか
り突起部の両方に引っかかることにより、2方向コッタ
ーの溝縁端部の引っかかり突起部と埋め込み金具の溝縁
端部の引っかかり突起部の両方に、互い違いに弾性接触
して強く引っかかる。
【0042】このことによって、2方向コッターが、埋
め込み金具の楔孔内から鉛直方向及び芯合せ用のテーパ
ー面方向に、抜け落ちしないように係止される。それ以
上抜け落ちしようとすると、このインサートの円柱部分
が激しく弾性接触し、ものすごく大きな抵抗力が作用し
て、強固に固定される。
【0043】締結については、埋め込み金具の楔孔内で
2方向コッターを背側から強く圧縮して押し付けること
によって、2方向コッターの締結用テーパーを埋め込み
金具の締結用テーパーに側面(締結直角方向)から密着
させる。従って、仮に抜け落ちそうになっても、再び該
インサートの円柱部分が2方向コッターに楔作用を働か
せることにより、2方向コッターが埋め込み金具の楔孔
内で再び締結作用を発揮するように働く。こうして、2
方向コッターが、まかり間違っても埋め込み金具から抜
け落ちないようにできる2方向コッター式継手金具の自
動はずれ止め装置が得られる。
【0044】更に詳細には、次のようにしてもよい。前
記の2方向コッターと埋め込み金具の両者の芯合せ用の
テーパー面に一対の十日月形の溝を設ける。この溝に対
してはめ込まれる丸棒状のインサートの直径を、この十
日月形の溝がすき間を持って上下逆さまに合わさって形
成される溝の各々の空間に、その直径の半分以上が入る
大きさの直径とする。こうすることにより、一つの2方
向コッターが圧入される過程において、この丸棒状のイ
ンサートは自動回転し、2方向コッターと埋め込み金具
の芯合せ用のテーパー面の間にある2方向コッターの挿
入方向から逸れた、重力が作用する下側方向にある一対
の十日月形の溝の底部分に、円滑に回転してはめ込ま
れ、インサート継手金具として作用する。
【0045】このように、前記丸棒状のインサートは、
2方向コッターと埋め込み金具の間の隙間に比較すると
相当程度大きい直径をもっている。2方向コッターと埋
め込み金具の間の一対の十日月形の溝内において、この
インサートの円柱部分が2方向コッターと埋め込み金具
の双方の引っかかり突起部に引っかかる。そのことによ
って、前記丸棒状のインサートが引っかかり突起部の間
で互い違いに噛み合わされ、2方向コッターおよび埋め
込み金具の双方を弾性接触させて安定して強く引っか
け、2方向コッターを埋め込み金具から抜け落ちないよ
うに係止する。
【0046】仮に抜け落ちそうになっても、インサート
の円柱部分が、再び2方向コッターの十日月形の溝内で
激しく弾性接触し、その反作用として溝内からものすご
く大きな押し付け力が働き、同じ2方向コッターの締結
用テーパー面を埋め込み金具の締結用テーパー面に強く
密着させる。こうして、緩んで楔作用が効かなくなった
2方向コッターに楔作用を働かせ、2方向コッターに再
び締結作用を発揮させる。
【0047】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である回転はめ込
み式はずれ止めインサートの溝を一体刻設した、2方向
コッター式継手金具の埋め込み金具を用いた合成コンク
リートセグメントの斜視図である。
【0048】この実施例では、符号11のセグメント
は、多数連結されている円筒状のトンネル壁体を構成す
る円弧版状のもので、主桁プレート13、エンドプレー
ト14、ストラット15、表面プレート16及びコンク
リート17から構成された合成セグメントである。主桁
プレート13には、2方向コッター式継手金具の埋め込
み金具12が合成セグメント11に埋設された状態で設
けられており、この埋め込み金具12の内面には溝26
が設けられている。
【0049】この溝26には、回転はめ込み式インサー
トの丸棒状体がはめ込まれ、その断面は、引っ掛かり、
はずれ止め金具として機能するように、十日月形状に一
体刻設されている。溝26の開口は、2方向コッター式
継手金具の連結金具のもう一つの溝に当接され、上記丸
棒状のインサートを、一組の溝でもって、噛み合わせて
係止するように形成されている。
【0050】図2は、本発明の2方向コッター式継手金
具の回転はめ込み式はずれ止めインサートを示す斜視図
である。埋め込み金具12は長手裏面にテーパー面18
aを有する締結部18と、短手裏面にテーパー面19a
を有する芯合せ部19と定着部20とにより数字3状に
形成されている。また、そのアンカー鉄筋21は、コン
クリート内に埋設し定着されている。
【0051】連結部23のテーパー面23aと芯合わせ
部19のテーパー面19aは同じテーパーを有し、ま
た、係合部24のテーパー面24aと締結部18のテー
パー面18aは同じテーパーを有している。まず、連結
金具22のテーパー面24aを埋め込み金具12のテー
パー面18aに合わせる。これと同時に、連結金具22
のテーパー面23aを埋め込み金具12のテーパー面1
9aに合わせる。こうして、連結金具22を埋め込み金
具12の楔孔に押し込み、隣接する埋め込み金具12を
締結すると同時に高精度に芯合せする。
【0052】埋め込み金具12の芯合せ部19のテーパ
ー面19aには溝26が設けられ、その断面は十日月形
状に一体刻設されている。連結金具22の連結部23の
テーパー面23aには溝25が設けられ、その断面も十
日月形状に一体刻設されている。この溝25及び溝26
に対して、はめ込まれる回転はめ込み式インサートの丸
棒状のインサート27の直径は、一対の十日月形状の溝
25と溝26が合わさって形成される溝の各々の空間
に、その直径の半分以上が入る大きさの直径に形成され
ている。
【0053】図3は、本発明の2方向コッター式継手金
具の回転はめ込み式インサートの丸棒状体及び非対称の
十日月形状のインサート用溝の詳細を示す断面図であ
る。特に、丸棒状のインサートが、埋め込み金具のイン
サート用溝内において、埋め込み金具のインサート用溝
から2方向コッターのインサート用溝へと向かう回転運
動を始めようとしている状態を説明する断面図である。
【0054】丸棒状のインサート27の状態は、2方向
コッター22のインサート用溝25の引っかかり突起部
32が埋め込み金具12のインサート用溝26の転がり
受け端部31に合致されるまでの間、次のようになる。
まず、2方向コッター22の芯合せ用テーパー面23a
及びそれに対して偏角30を有する埋め込み金具12の
インサート用溝26の底面で挟まれる。言い換えると、
丸棒状のインサート27が埋め込み金具12のインサー
ト用溝26の底面に1点接触させられ、かつ、2方向コ
ッター22の芯合せ用テーパー面23a上に垂直に1点
接触させられている。
【0055】このようして、丸棒状のインサート27
は、埋め込み金具12のインサート用溝26の深さと幅
にすっぽりと入ったまま、2方向コッター22の芯合せ
用テーパー面23aの背側から押し付け反力が与えら
れ、2方向コッター22が埋め込み金具12の根元側の
挿入方向へ圧入される。この図は特に、丸棒状のインサ
ート27が、自動圧入装置の高圧入力により反時計回り
に高速回転させられながら、2方向コッター22のイン
サート用溝25の引っかかり突起部32から離れる瞬間
の状態を示している。
【0056】図4は、本発明の2方向コッター式継手金
具の回転はめ込み式インサートの丸棒状体及び非対称の
十日月形状のインサート用溝の詳細を示す断面図であ
る。特に、丸棒状のインサートが、埋め込み金具のイン
サート用溝内において、埋め込み金具のインサート用溝
から2方向コッターのインサート用溝へと回転嵌合しよ
うとしている状態を説明する断面図である。
【0057】丸棒状のインサート27の状態は、2方向
コッター22のインサート用溝25の引っかかり突起部
32が埋め込み金具12のインサート用溝26の転がり
受け端部31まで圧入される長さが、埋め込み金具12
のインサート用溝26の底面の円弧長さ、即ち、丸棒状
のインサート27が回転移動する長さより短い。そのた
め、丸棒状のインサート27が埋め込み金具12のイン
サート用溝26内にて回転移動して転がり受け端部31
に到達するよりも、2方向コッター22のインサート用
溝25の引っかかり突起部32が埋め込み金具12のイ
ンサート用溝26の転がり受け端部31に合致する方が
早い。
【0058】その後、丸棒状のインサート27は、2方
向コッター22の芯合せ用テーパー面23aから離れた
時点から、2方向コッター22の芯合せ用テーパー面2
3aから転がり摩擦力を受けていたものが、埋め込み金
具12のインサート用溝26の底面から転がり摩擦力を
受けるようになる。そのため、丸棒状のインサート27
は、埋め込み金具12のインサート用溝26の底面に沿
って時計回りに移動し始める。
【0059】このようして、丸棒状のインサート27
は、埋め込み金具12のインサート用溝26の底面から
底面法線方向に転がり反力を受けることにより、埋め込
み金具12のインサート用溝26の転がり受け端部31
を回転中心として、2方向コッター22のインサート用
溝25の中に向かって回転嵌合する。この図は特に、丸
棒状のインサート27が、転がり受け端部31を回転中
心として、反時計回りに回転し、2方向コッター22の
先端側へ接触角33の角度分傾いて、その深さと幅が丸
棒状のインサート27の直径の半分以上である2方向コ
ッター22の非対称の十日月形状のインサート用溝25
に回転嵌合し始める時点の状態を示している。
【0060】図5は、本発明の2方向コッター式継手金
具の回転はめ込み式インサートの丸棒状体及び非対称の
十日月形状のインサート用溝の詳細を示す断面図であ
る。特に、丸棒状のインサートが、埋め込み金具のイン
サート用溝と2方向コッターのインサート用溝との間
で、その回転移動方向を方向転換され、2方向コッター
のインサート用溝内へ回転嵌合されて、2方向コッター
のインサート用溝の底面下側に1点で弾性接触している
状態を説明する断面図である。
【0061】丸棒状のインサート27の状態は、反時計
回りに回転移動する際、埋め込み金具12のインサート
用溝26の底面から底面法線方向に転がり反力を受ける
ことにより、埋め込み金具12のインサート用溝26の
転がり受け端部31を回転中心として、反時計回りに回
転し、2方向コッター22の先端側へ接触角33の角度
分傾いて、2方向コッター22の非対称の十日月形状の
インサート用溝25へ方向転換して回転嵌合されてい
る。
【0062】自動圧入操作が止められた直後にも、その
高圧入力により、2方向コッター22はわずかではある
が弾性圧縮されている。この図は特に、弾性圧縮された
部分を残している2方向コッター22のインサート用溝
25内において、丸棒状のインサート27が、その転が
り反力と自重が釣り合うことにより、2方向コッター2
2のインサート用溝25の底面下側に1点で弾性接触し
ている状態を示している。
【0063】図6は、本発明の2方向コッター式継手金
具の回転はめ込み式インサートの丸棒状体及び非対称の
十日月形状のインサート用溝の詳細を示す断面図であ
る。特に、丸棒状のインサートが、2方向コッターのイ
ンサート用溝内へ回転嵌合された直後、2方向コッター
が弾性圧縮状態から戻ることにより、2方向コッターと
埋め込み金具の双方の引っかかり突起部でもって、2方
向コッターのインサート用溝内で互い違いに噛み合わさ
れて、双方の金具に強固に固定されている状態を説明す
る断面図である。
【0064】丸棒状のインサート27の状態は、自動圧
入装置が止められた直後の2方向コッター22の弾性圧
縮状態からの戻りにより、2方向コッター22と埋め込
み金具12の双方のインサート用溝25、26の各々の
引っかかり突起部32、32でもって互い違いに強固に
噛み合わされて、動くことはない。また、2方向コッタ
ー22が仮に外れようとしても、丸棒状のインサート2
7が、双方の引っかかり突起部32、32の間に引っか
かる。また、強固に噛み合わされて丸棒状のインサート
27は、2方向コッター22をその先端側に押し付ける
ので、その締結用テーパー面24aにも背側から押し付
け力を及ぼす。このようにして、丸棒状のインサート2
7は、2方向コッター22のインサート用溝25及び埋
め込み金具12のインサート用溝26の中で動き緩むこ
とがないよう、双方の引っかかり突起部32、32およ
び2方向コッター22の弾性圧縮戻り力により、互い違
いに高圧縮されて噛み合わされている。
【0065】更に外れようとしても、2方向コッター2
2の締結用テーパー面24aの締結力を無理矢理に再発
揮することにより、埋め込み金具12からまかり間違っ
ても外れることがないように強固に固定されている状態
を示している。
【0066】このようにして、丸棒状のインサート27
は、埋め込み金具12の溝26から、丸棒状のインサー
ト27の回転移動方向から逸れた重力が作用する下側方
向の連結金具22の溝25の方向へ、回転嵌合できるも
のとなる。溝26の縁端部の金具の先端側の引っかかり
突起部32が引っかかり突起として作用することから、
丸棒状のインサート27の円柱部分がテーパー面23a
の溝25の引っかかり突起部32の双方に、丸棒状のイ
ンサート27の直径の半分以上の長さから埋め込み金具
12と2方向コッター22との間のすき間28の長さを
差し引いた分だけ、互い違いに弾性接触して強く引っ掛
かり、2方向コッター式継手に離脱力が働く箇所のはず
れ止め金具として機能するように形成されている。
【0067】
【発明の効果】本発明は、シールドセグメントの2方向
コッター式継手金具の抜け落ち防止用のはずれ止め装置
を、回転はめ込み式インサートの丸棒状体と非対称の十
日月形のインサート用溝とにより構成したので、次に述
べるような優れた効果を上げることとなった。
【0068】(1)本発明の回転はめ込み式インサート
の丸棒状体を、埋め込み金具と2方向コッター式継手金
具の両方に一体刻設された一対の十日月形溝のすき間に
回転嵌合し、その引っかかり突起部の双方で互い違いに
引っかけて噛み合わせることによって、2方向コッター
式連結金具の埋め込み金具からの抜け落ちが防止でき
る。仮に緩んだ場合でも、再度この連結金具を圧入する
ことにより、緩んだままの状態、あるいは、シールドセ
グメント間の継ぎ目が開いてねじれたままの状態を無く
すことができる。
【0069】(2)その場合、再度この連結金具を圧入
することにより、隣り合ったセグメント間の埋め込み金
具同士の締結部の締結用テーパー面を再密着させて強固
な再締結ができる。
【0070】(3)2方向コッター式継手本来の強い締
結力により、従来のはずれ止め装置における締結の不完
全さを無くし、局所的なシールド壁面強度の低下を無く
する。
【0071】(4)従来のはずれ止め装置のセグメント
間の不具合箇所を確実に無くし、後続のセグメント組み
立て工程に於ける、セグメント同志の高精度な芯合わ
せ、ズレの矯正等のための労力と時間を大幅に減らし、
シールド工事の工程を遅らせる要因を減らす。
【0072】(5)さらにまた、隣接するセグメント間
及びセグメントリング間の緩みが無くなるので、円環方
向の施工性・真円度・変形能力を向上させるとともに、
シールド軸方向の不連続性を増長させない。
【0073】(6)セグメント組み立て工程に於いて、
不具合箇所数を確実に減らすことから、品質保証を目的
とした不具合チェック量を大幅に減らし、チェックのた
めの余分な労力と時間を削減できる。
【0074】(7)従来のはずれ止め装置とは異なり、
セグメント間及びセグメントリング間の緩んだ継手部か
らの漏水を自動的に許さず、隣接するシールドセグメン
ト間のシール手段に対して強い締結力を自動的に作用さ
せて、止水効果が非常に高い2方向コッター式継手本来
の止水機能を発揮させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である合成コンクリートセグ
メントの斜視図である。
【図2】本発明の丸棒状のインサートと2方向コッター
式継手を示す斜視図である。
【図3】本発明の丸棒状のインサートと非対称の十日月
形のインサート用溝の詳細を示す断面図である。(イン
サートが相手方のインサート用溝へと向かう回転運動を
始めようとしている状態)
【図4】本発明の丸棒状のインサートと非対称の十日月
形のインサート用溝の詳細を示す断面図である。(イン
サートが相手方のインサート用溝へと回転嵌合しようと
している状態)
【図5】本発明の丸棒状のインサートと非対称の十日月
形のインサート用溝の詳細を示す断面図である。(イン
サートが相手方のインサート用溝の底面下側に1点で弾
性接触している状態)
【図6】本発明の丸棒状のインサートと非対称の十日月
形のインサート用溝の詳細を示す断面図である。(イン
サートが一対のインサート用溝内で双方の金具に強固に
固定されている状態)
【図7】従来技術のコッター式継手金物のはずれ止め構
造を示す斜視図である。
【図8】従来技術のコッター式継手金物のはずれ止めボ
ルトと通し孔の斜視図である。
【符号の説明】
12 埋め込み金具 18a 締結用テーパー面 19a 芯合せ用テーパー面 22 2方向コッター式連結金具 23a 芯合せ用テーパー面 24a 締結用テーパー面 25 インサート用溝 26 インサート用溝 27 インサート 29 芯合わせ用テーパー面の傾き 30 偏角 31 転がり受け端部 32 引っかかり突起部 33 接触角

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールドセグメントの芯合せをし、シー
    ルドセグメントを連結する2方向コッター式継手におい
    て、隣接するシールドセグメントを締結するための締結
    用テーパーと隣接するシールドセグメントの芯合せをす
    るための芯合せ用テーパーとを有する2方向コッター式
    連結金具、この2方向コッター式連結金具を嵌合する埋
    め込み金具、及び丸棒状のインサートを備え、この2方
    向コッター式連結金具と埋め込み金具の芯合せ用テーパ
    ーのテーパー面には、この金具の挿入方向と垂直な方向
    にインサート用溝が設けられ、一対のインサート用溝が
    互いにすき間の距離だけ離れ、上下逆さまに合わされ
    て、当該丸棒状のインサートの回転嵌合用溝が構成され
    ていることを特徴とする2方向コッター式継手金具の自
    動はずれ止め装置。
  2. 【請求項2】 2方向コッター式継手金具のインサート
    用溝は、一対のインサート用溝の断面が金具の先端側か
    ら根元側にかけて各々偏っている十日月形の断面に形成
    されており、その深さは、丸棒状のインサートが双方の
    金具の相手方の金具のインサート用溝に入る前の所定時
    間、丸棒状のインサートが双方の金具の相手方の金具の
    芯合せ用テーパー面に接触して回転し、その直径の半分
    以上を嵌合する深さに設定され、かつ、その幅は、双方
    の金具の締結用テーパー面が密着する直前に、丸棒状の
    インサートが双方の金具の一方の金具のインサート用溝
    に回転してその直径の半分以上が入る幅に設定されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の2方向コッター式継
    手金具の自動はずれ止め装置。
  3. 【請求項3】 2方向コッター式継手金具のインサート
    用溝は、一対のインサート用溝の縁端部に引っかかり突
    起部及び転がり受け端部を有し、丸棒状のインサートが
    双方の金具の相手方の金具のインサート用溝に入る前の
    所定時間、双方の金具の相手方の金具の芯合わせ用テー
    パー面上において、その引っかかり突起部が丸棒状のイ
    ンサートを双方の金具の相手方の金具のインサート用溝
    内に係止し、かつ、双方の金具の締結用テーパー面が密
    着する直前に、その転がり受け端部が丸棒状のインサー
    トの回転移動方向を方向転換し、さらに、双方の金具の
    締結用テーパー面が密着する時に、その引っかかり突起
    部が双方で丸棒状のインサートを噛み合わせ、双方の金
    具の一方の金具のインサート用溝内で動かなくし、丸棒
    状のインサートを双方の金具の一方の金具のインサート
    用溝から双方の金具の相手方の金具のインサート用溝に
    回転嵌合して、強固に固定することを特徴とする請求項
    1ないし請求項2記載の2方向コッター式継手金具の自
    動はずれ止め装置。
  4. 【請求項4】 2方向コッター式継手金具のインサート
    用溝は、丸棒状のインサートの接触面に芯合わせ用テー
    パー面に関する偏角及び転がり受け端面法線方向に関す
    る接触角を有し、その偏角を有する接触面が丸棒状のイ
    ンサートを2方向コッター式連結金具の挿入方向に対し
    てこの偏角を保って押し込み、その強度をすき間誤差か
    ら生じる高圧縮力に対して耐える強度とし、かつ、その
    転がり受け端部において、その接触角を有する転がり受
    け端面が丸棒状のインサートの回転移動方向を、この接
    触角度分、方向転換して双方の金具の相手方の金具のイ
    ンサート用溝に回転嵌合する形状に設定されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3記載の2方向コッ
    ター式継手金具の自動はずれ止め装置。
  5. 【請求項5】 2方向コッター式継手金具の圧入装置に
    より請求項1ないし請求項4記載の2方向コッター式継
    手金具の自動はずれ止め装置を用い、隣接するシールド
    セグメントの間の2方向コッター式継手金具が抜け落ち
    る危険性がある場所において、圧入直前に丸棒状のイン
    サートを双方の金具の上側の金具のインサート用溝の引
    っかかり突起部の上側に自動装着し、2方向コッター式
    連結金具を埋め込み金具のインサート用溝の位置まで埋
    め込み金具に圧入したところで、丸棒状のインサートを
    双方の金具の相手方の金具のインサート用溝に回転嵌合
    させて、2方向コッター式連結金具が埋め込み金具から
    抜け落ちないように防止することを特徴とする2方向コ
    ッター式継手金具の自動はずれ止め方法。
  6. 【請求項6】 2方向コッター式継手金具の圧入装置に
    より請求項1ないし請求項4記載の2方向コッター式継
    手金具の自動はずれ止め装置を用い、丸棒状のインサー
    トが双方の金具の相手方の金具のインサート用溝に入る
    前の所定時間、丸棒状のインサートにより2方向コッタ
    ー式連結金具の芯合せ用テーパー面に転がり押し付け力
    を作用させ、双方の金具の締結用テーパー面を密着さ
    せ、楔効果により締結力を再発揮させて、隣接するシー
    ルドセグメントの間を互いに締結させることを特徴とす
    る2方向コッター式継手金具の自動はずれ止め方法。
  7. 【請求項7】 隣接するシールドセグメントの2方向コ
    ッター式継手金具の締結に請求項1ないし請求項4記載
    の2方向コッター式継手金具の自動はずれ止め装置を用
    い、隣接するシールドセグメントの間の2方向コッター
    式連結金具が抜け落ちる危険性がある場所のシール手段
    に対して、前記2方向コッター式継手金具の締結力を自
    動に作用させることを特徴とするシールドセグメントの
    自動シール方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003531012A (ja) * 2000-04-21 2003-10-21 ベスビウス クルーシブル カンパニー 一体型内部ノズル及びノズル保持用クランプ装置
CN102179456A (zh) * 2011-02-22 2011-09-14 朱建华 复合型材构件的嵌套合抱装置及其嵌套复合方法

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