JPH1077606A - 鉄骨コンクリート製橋脚構造物およびその構築方法 - Google Patents

鉄骨コンクリート製橋脚構造物およびその構築方法

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JPH1077606A
JPH1077606A JP25232396A JP25232396A JPH1077606A JP H1077606 A JPH1077606 A JP H1077606A JP 25232396 A JP25232396 A JP 25232396A JP 25232396 A JP25232396 A JP 25232396A JP H1077606 A JPH1077606 A JP H1077606A
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JP
Japan
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steel
sheet pile
concrete
steel pipe
pier
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JP25232396A
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English (en)
Inventor
Yoshitake Oka
由剛 岡
Takayoshi Morikawa
孝義 森川
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄筋の使用を大幅に節減した橋脚構造物及び
その構築方法の提供し、鉄筋加工にかかる諸問題を解決
し、併せて橋脚構造物の組立て時の形状安定性を大きく
し、コンクリート打設長を大きく取ることを可能にし、
橋脚構造物の大型化及び構築の省力化・急速化を図る。 【解決手段】 橋脚構造物として鉄骨コンクリート製と
し、その構造を、鋼管本体と板状接続部材を介して接続
される矢板を有し橋脚外郭に沿って建込まれた複数の矢
板付き鋼管と、該矢板付き鋼管の矢板を連結し前記矢板
部とともに内枠を形成する直線状鋼矢板と、前記建込ま
れた矢板付き鋼管を囲繞して配筋された横筋とから構成
される鋼製部材と、該鋼製部材の外周部から前記内枠ま
での間にコンクリートが打設されている構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨コンクリート
製橋脚構造物およびその構築方法に関する。特に本発明
は、鉄骨として、矢板付鋼管と直線状鋼矢板を用いるこ
とにより鉄筋の配筋を大幅に節減できる大形で高い橋脚
構造物およびその構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の橋脚は鉄筋コンクリート製が主流
をなしており、その構築は地盤に各種の基礎およびフー
チングを構築した後、橋脚躯体部分の鉄筋組立て、コン
クリート打設の繰返しによって完成させる方法が一般的
であった。しかし、この鉄筋コンクリート工法には、鉄
筋加工の熟練工不足、加工ヤードのための土地確保、さ
らには鉄筋の組立てに時間が掛かるなどの問題があっ
た。また、鉄筋の配筋を山岳部など作業条件の悪いとこ
ろで行う場合には、鉄筋は形状的に安定性が低いために
その組立てには多くの組立て筋・仮設材が必要となる
上、鉄筋の現場接合は天候や作業員の質に作用されるた
め信頼性に問題が生じ、更に、鉄筋組立や型枠の解体な
どのため十分な作業スペースが必要となるなど多くの問
題がある。さらに、施工の長期化に伴いクレーンなどの
機材の損料が高くなるなどの問題もある。
【0003】この問題を解決するための手段として、た
とえば、公知の手段として、鋼管、H形鋼を利用する合
成柱の提案がある。かかる手段は、鉄筋の配筋を少なく
しうるという利点はあるが、補助的に用いる鉄筋の配筋
は通常の鉄筋と同様熟練を要し、また一般に大型の橋脚
構造物を構築することはできない。さらに型枠を必要と
する点において従来の鉄筋コンクリート工法と同様であ
り、抜本的な解決策を与えるものにはならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、橋脚を
構築するにあたり、鉄筋コンクリートを用いる方法を取
る場合には、多くの問題がある。一方、合成柱による場
合は大型の橋脚の構築が困難である上、コンクリート型
枠の解体等において鉄筋コンクリート構造と同様の課題
を包含する。本発明は、上記従来技術の包含する鉄筋加
工の熟練工不足、加工ヤードのための土地確保、さらに
は鉄筋の組立てに時間が掛かるなどの問題を鉄筋の使用
を大幅に節減することによって解決を図るものである。
さらに、橋脚鉄骨の組立て時の形状安定性を大きくし、
それによりコンクリート打設長を大きく取ることを可能
にし、橋脚構造物の大型化および構築の省力化・急速化
を図るものである。また、コンクリート打設の際の型枠
の設置および脱型作業を節減するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、まず橋脚構造物として鉄骨コンクリート
製とすることとする。そして、その構造を、鋼管本体と
板状接続部材を介して接続される矢板部を有し橋脚外郭
に沿って建込まれた複数の矢板付き鋼管と、該矢板付き
鋼管の矢板部を連結し前記矢板部とともに内枠を形成す
る直線状鋼矢板と、前記建込まれた矢板付き鋼管を囲繞
して配筋された横筋とから構成される鋼製部材と、該鋼
製部材の外周部から前記内枠までの間にコンクリートが
打設されている構造とする。
【0006】また、本発明は、上記鉄骨コンクリート製
橋脚構造物の構築方法として、鋼管本体と板状接続部材
を介して接続される矢板部を有する矢板付き鋼管を橋脚
外郭に沿って複数本建込み、該矢板付き鋼管の矢板部を
連結するように直線状鋼矢板を建込んで前記矢板部と共
に内枠を形成し、前記建込まれた矢板付き鋼管を囲繞し
て横筋を配筋し、次いで前記矢板付き鋼管、直線状鋼矢
板および横筋からなる鋼製部材の外周にコンクリート外
枠を設置し、前記内枠とコンクリート外枠の間にコンク
リートを打設するものである。
【0007】さらに本発明は、矢板付き鋼管の矢板部と
直線状鋼矢板によって形成された内枠の内部に、さらに
鋼矢板によって外部を包囲されたコンクリート壁を控え
部材として有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかる橋脚構造物
の横断面図を示す。図1において、鋼管本体1には接続
部材2を介して鋼矢板3が取り付けられ、矢板付き鋼管
4を形成している。その詳細は図2に斜視図をもって示
されている。図に示すように鋼矢板3は、矢板付き鋼管
の矢板部5となる。この鋼矢板3は橋脚隅部に用いられ
る場合には橋脚の隅部に沿いL形をなし、その先端に嵌
合用の爪を有するものとする。鋼管本体1と矢板部を接
続する接続部材2の長さは後のコンクリート打設時、必
要なコンクリート層を鋼管本体1の外周に形成される程
度とする。鋼管本体1、接続部材2、矢板部4の寸法
は、橋脚の幅、高さによって強度計算を行ってそのサイ
ズを決定する。たとえば、ロット幅12.0m、奥行き
7.0m、高さ40mの橋脚を構築する場合においては
鋼管本体1は直径600mm、肉厚16mm程度の鋼管
で十分である。
【0009】矢板付き鋼管4は、構築さるべき橋脚の外
郭に沿い、その内側に建込まれる。建込みは、鋼管本体
1を橋脚外郭面に所定のコンクリート層の厚みを差し引
いて沿わせ、鋼矢板3によって形成された矢板部5側を
橋脚内部に向けて行う。矢板部5は前述したように嵌合
用の爪を有し、直線状鋼矢板6を矢板付き鋼管4の矢板
部5の間に建込むことによってによって相互に連結さ
れ、一体となる。従って、鋼管1の建て込みは、矢板部
5と直線状鋼矢板6が嵌合することにより連結されるよ
うに正確に間隔をおいて行われなければならない。
【0010】矢板部5と直線状鋼矢板6の嵌合によっ
て、橋脚構造物の内部には、一連の矢板をもって形成さ
れ壁が形成される。この壁は後のコンクリート打ち込み
の際の内枠7となる。この内壁はコンクリート打設の際
の内枠を兼ねるとともに、コンクリートと一体になるこ
とにより、先述の接続部材のコンクリート補強機能と相
俟って、鉄骨構造物内側での横筋の配筋を不要にする。
【0011】上記によって建込まれた矢板付き鋼管4を
囲繞して横筋8が配筋される。この横筋8は鋼管本体1
の外側に所定の厚さのコンクリート層を形成するための
ものである。この横筋8は橋脚外郭に沿って一連に立て
込まれた矢板付き鋼管4を囲繞するように複数段に亘っ
て配筋される。この横筋8は、コンクリートが自由に通
過できるものであるから、コンクリート打設の際、コン
クリート型枠11から内枠7までコンクリートを完全に
充填できる。
【0012】上記により、鋼管本体1、板状接続部材
2、矢板部5及び直線状鋼矢板6によって形成される内
枠7、さらに鋼管本体の外側に配筋された横筋8とが一
体となった鋼製部材9が構成される。この鋼製部材9は
上記のように厚肉の鋼管を建込んで一体に形成している
ので極めて形状的に安定であり迅速な施工が可能であ
る。 上記鋼製部材の外周部には、通常のコンクリート
型枠10が設置され、該型枠10と前述の内枠7によっ
て形成される空間にコンクリート11が流し込まれる。
なお、鋼管本体の内部へのコンクリートの充填は一般に
は不要であるが、充填することも可能である。
【0013】本発明の鉄骨コンクリート製橋脚構造物
は、上記のように構成されるので、鋼管本体1、板状接
続部材2、内枠7よび横筋8がコンクリート11を介し
て一体に形成されており、橋脚構造物として従来の鉄筋
コンクリート製橋脚構造物と同等の強度を有するととも
に鉄骨コンクリート製であるため耐震製に優れる。
【0014】なお、本実施例のごとく橋脚の横断面寸法
がロット幅12m、奥行き7mと大きい場合には、橋脚
のねじれ防止対策として橋脚内部中央に控え部12を備
えるのがよい。この控え部12は、例えばH形鋼矢板1
3、直線状鋼矢板6bを適宜組合わせ、それ自体でコン
クリート型枠を形成させ、内部にコンクリートを充填し
て構成するのが良い。この控え部12を設けるか否か
は、設計仕様によって適宜決定される。
【0015】本発明の鉄骨コンクリート製橋脚構造物の
構築手順を図をもって説明する。まず、図3に示すよう
に矢板部5を有する矢板付き鋼管4の鋼管本体部を橋脚
外郭に沿わせ、所定の間隔をもって予め構築された基礎
上に建込んで行う。1本の鋼管では高さが不十分な場合
には、複数の鋼管を接ぎ足して所定の高さとする。鋼管
の接合は、矢板部5とともに上下鋼管を溶接することに
よって行われる。
【0016】ついで、上記によって建込まれた矢板付き
鋼管4の間には、図4に示すように直線状鋼矢板6が建
込まれ、橋脚外郭に沿って建込まれた一連の鋼管列の内
側に矢板で形成された壁、すなわち内枠7が形成され
る。さらに、横筋8が建込まれた矢板鋼管を囲繞し、上
下に適宜のピッチをおいて配筋され、これにより鋼製部
材9が一体かつ、きわめて安定な形状に形成される。
【0017】上記横筋8の配筋を終えた鋼製部材9の周
囲には、所定の橋脚を構成するようにコンクリート型枠
10がセットされ、その内部にコンクリート11が流し
込まれ、一定期間の養生を終えた後、型枠10を取り外
せば、所望の橋脚が形成される。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、橋脚構造物が、基本的
に鉄骨コンクリートで構成されており、かつ、鉄骨が橋
脚外郭に沿って建込まれた複数の矢板付き鋼管と該矢板
付き鋼管の矢板部を連結し前記矢板部とともに内枠を形
成する直線状鋼矢板と前記建込まれた矢板付き鋼管を囲
繞して配筋された横筋で構成されているので従来の鉄筋
の配筋工事を大幅に省略することができ、また鉄骨構造
の組立て時の形状が安定しているので、工事の急速化を
図ると共に、コンクリートの打設長を大きく取れる利点
がある。更に、内側型枠が鋼製構造物の一部をなす矢板
によって構成されていることにより、コンクリート打設
後の型枠取外し作業が一部省略されなど、省力化への寄
与も大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄骨コンクリート製橋脚構図物の横断
面図
【図2】本発明において使用する矢板付き鋼管の斜視図
【図3】本発明における矢板付き鋼管の建込み状況を示
す概念図
【図4】本発明における直線状鋼矢板の建込み状況を示
す概念図
【図5】本発明における横筋の配筋状況を示す概念図
【図6】本発明におけるコンクリート型枠の設置状況を
示す概念図
【符号の説明】
1 鋼管本体 2 接続部材 3 鋼矢板 4 矢板付き鋼管 5 矢板部 6 直線状鋼矢板 7 内枠 8 横筋 9 鋼製部材 10 コンクリート型枠 11 コンクリート 12 控え部 13 H形鋼矢板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管本体と板状接続部材を介して接続さ
    れる矢板部を有し橋脚外郭に沿って建込まれた複数の矢
    板付き鋼管と、該矢板付き鋼管の矢板部を連結し前記矢
    板部とともに内枠を形成する直線状鋼矢板と、前記建込
    まれた矢板付き鋼管を囲繞して配筋された横筋とから構
    成される鋼製部材と、該鋼製部材の外周部から前記内枠
    までの間にコンクリートが打設されていることを特徴と
    する鉄骨コンクリート製橋脚構造物
  2. 【請求項2】 鋼管本体と板状接続部材を介して接続さ
    れる矢板部を有する矢板付き鋼管を橋脚外郭に沿って複
    数本建込み、 該矢板付き鋼管の矢板部を連結するように直線状鋼矢板
    を建込んで前記矢板部とともに内枠を形成し、 前記建込まれた矢板付き鋼管を囲繞して横筋を配筋し、 次いで前記矢板付き鋼管、直線状鋼矢板および横筋とか
    らなる鋼製部材の外周にコンクリート外枠を設置し、 前記矢板によって形成された内枠とコンクリート外枠の
    間にコンクリートを打設することを特徴とする鉄骨コン
    クリート製橋脚構造物の構築方法
  3. 【請求項3】請求項1において、内枠によって形成され
    た空洞部に控え部を有することを特徴とする鉄骨コンク
    リート製橋脚構造物
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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