JPH1077037A - パレット用防滑部材および防滑性パレット - Google Patents

パレット用防滑部材および防滑性パレット

Info

Publication number
JPH1077037A
JPH1077037A JP23017396A JP23017396A JPH1077037A JP H1077037 A JPH1077037 A JP H1077037A JP 23017396 A JP23017396 A JP 23017396A JP 23017396 A JP23017396 A JP 23017396A JP H1077037 A JPH1077037 A JP H1077037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slip
pallet
slip member
mounting
insertion leg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP23017396A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Takimoto
正己 瀧本
Takeo Yamaoka
武男 山岡
Toru Shima
徹 嶋
Masunori Satou
斗則 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP23017396A priority Critical patent/JPH1077037A/ja
Publication of JPH1077037A publication Critical patent/JPH1077037A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pallets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】防滑性が良好であり、取付作業が効率よく行え
るうえ、広い面積に防滑性が付与されるようになるパレ
ット用防滑部材および防滑性パレットの提供。 【解決手段】防滑性材料から帯状に形成された帯状部11
と、この帯状部11の片面に離間して複数配設されるとと
もに、先端が開口された筒状の挿入脚部12とを一体的に
設けた防滑部材10をパレット1の表面に装着して防滑性
を確保する。防滑部材10の弾性力を利用して装着するの
で、上から打ち込むなどにより、防滑部材10の取付作業
が容易に行え、帯状部11に配設される挿入脚部12の数
は、パレット1への取付強度が確保される必要最小限を
設ければ足りるので、広い防滑面を確保しても、取付作
業の容易性を損なうことはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製のパレ
ット等の滑り止めに利用できるパレット用防滑部材、お
よび、この防滑部材を備えた防滑性パレットに関する。
【0002】
【背景技術】近年、フォークリフト等の搬送機械で貨物
を移動する際に使用されるパレットとしては、木製のも
のに換えて合成樹脂製のものが多用されている。合成樹
脂製のパレットは、軽量性、耐久性、耐吸水性、およ
び、耐汚染性等の点で優れているという長所を有する反
面、表面が滑り易いという短所を有している。この滑り
易いという短所は、パレット自身の破損、積み荷の破
損、および、運搬作業性の低下の原因となる場合があ
る。
【0003】上述のような合成樹脂製のパレットの短所
を改善するために、以下の〜のような防滑部材が利
用されている。 防滑性材料から帯状に形成されるとともに、パレッ
トの表面に溶着される防滑部材(特公昭56-49224号,特
公昭61-27181号,特公昭63-38293号)。なお、特公昭56-
49224号では、防滑部材として、第3成分を添加したエ
チレンプロピレンゴム製のものを採用し、防滑部材の溶
着側の面に、パレットと同一材質の樹脂シートを加硫接
着し、この樹脂シートをパレットに溶着することによ
り、防滑部材のパレットへの溶着強度の向上を図ってい
る。また、特公昭61-27181号では、防滑部材の材料とし
て、エチレンプロピレンゴムおよび線状低密度ポリエチ
レンの両方を配合した配合物を採用し、この防滑部材を
ポリオレフィン製のパレットに溶着することにより、溶
着強度および耐磨耗性の向上を図っている。さらに、特
公昭63-38293号では、防滑部材の材料として、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、架橋エチレンプロピレンジェン
ゴムおよび変性ポリオレフィンのいずれかの単体または
これらの2種以上と、ポリプロピレンとを配合した配合
物を採用し、この防滑部材をポリプロピレン製のパレッ
トに溶着することにより、溶着強度の向上を図ってい
る。
【0004】 防滑性材料から帯状に形成されるとと
もに、パレットの表面に設けられた溝に嵌め込まれる防
滑部材(特開昭59-199445 号, 特公平3-71979号)。な
お、特開昭59-199445 号には、パレットの表面に設けら
れたアンダーカット状の浅溝に嵌め込まれる防滑部材が
示され、特公平3-71979号には、その嵌め込み装置が示
されている。 中間部分にその両側よりも細くなった頚部を有する
とともに、パレットの表面を貫通する孔に嵌め込まれる
防滑部材。なお、頚部で二つに分割され、パレットの孔
に挿通した状態で、互いに接着される接着式の防滑部材
も利用されている。 パレットの表面に設けられた凹部に嵌め込まれる、
弾性材料からなるキャップ状の防滑部材(実開昭55-176
127 号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
〜の防滑部材には、以下のa)〜d)に示すような問題
点がある。 a) の問題点 防滑部材のパレットへの溶着強度が安定しないため、溶
着による取付作業が煩雑となっている。一方、防滑部材
の組成物の割合を変更するなどにより、溶着強度を確保
して溶着作業の容易化を図ろうとすると、防滑性が損な
われる。また、防滑性材料が限定されるので、さらに防
滑性を向上させることが困難となっている。さらに、防
滑部材が中実であるため、必要となる防滑材料の量が多
く、防滑面を広くしようとすると、パレットの軽量性が
損なわれるおそれがある。 b) の問題点 防滑部材のパレットへの嵌め込み作業は煩雑であり、取
付作業の作業効率が良くない。また、嵌め込み装置を用
いた方法を利用すると、当該装置の嵌め込み方向が一方
向に限定されるので、縦横に防滑部材を配設できない。
さらに、と同様に、防滑部材が中実であるため、防滑
材料を多く必要とし、防滑面を広くしようとすると、パ
レットの軽量性が損なわれるおそれがある。 c) の問題点 パレットの孔に容易に嵌め込み可能となる防滑性材料が
限定されるため、さらに防滑性を向上させることが困難
となっている。また、, と同様に、防滑部材が中実
であるため、防滑面を広くしようとすると、パレットの
軽量性が損なわれるおそれがある。さらに、防滑部材の
頚部と、パレットの孔との密着性が不十分であり、パレ
ットの孔の近傍にゴミが溜まりやすい。また、接着式の
防滑部材は、取付作業の効率が悪い。 d) の問題点 防滑部材の嵌め込み性が不十分なため、パレットへの取
付作業における効率が良くない。しかも、防滑部材一個
あたりの防滑面が小さく、防滑面を広くしようとする
と、著しく取付作業が煩雑となる。
【0006】本発明の目的は、防滑性が良好であり、取
付作業が効率よく行えるうえ、広い面積に防滑性が付与
されるようになるパレット用防滑部材および防滑性パレ
ットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、合
成樹脂製のパレット等に防滑性を付与するために利用さ
れる防滑部材であって、防滑性材料から帯状に形成され
た帯状部と、この帯状部の片面に離間して複数配設され
るとともに先端が開口された筒状の挿入脚部とが一体的
に設けられていることを特徴とする。以上において、前
記帯状部は、幅寸法が10mm以上にされたものであり、
この帯状部には、前記挿入脚部が、当該挿入脚部の直径
の1.2倍以上のピッチで複数配設されていることが望
ましい。
【0008】本発明の第2発明は、上述の防滑部材によ
り防滑性が付与された防滑性パレットであって、防滑性
材料から帯状に形成された帯状部と、この帯状部の片面
に離間して複数配設されるとともに先端が開口された筒
状の挿入脚部とを一体的に設けた防滑部材が、その表面
に装着されていることを特徴とする。以上において、前
記防滑部材が装着される表面には、前記防滑部材の筒状
の挿入脚部が挿入される凹部が設けられ、この凹部の内
部には、前記挿入脚部の開口に挿入される凸部が設けら
れ、かつ、前記挿入脚部の外法が前記凹部の内法よりも
小さくされるとともに、前記凸部の外法が前記挿入脚部
の内法よりも大きくされていることが望ましい。ここ
で、前記凸部としては、先端が開口された筒状に形成さ
れたものが採用できる。さらに、この凸部の先端開口部
分に、栓状弾性体が装着されたものが採用できる。
【0009】このような本発明では、防滑部材を形成す
る防滑性材料の弾性力を利用し、パレットに設けた凹部
等に対して、防滑部材の挿入脚部を、上から打ち込むな
どにより嵌め込むだけで、防滑部材の取付作業が容易に
行えるようになる。また、複数の挿入脚部が離間して配
設された帯状の帯状部は、必要に応じてその面積が拡張
可能であることから、十分広い防滑面が確保可能となる
うえ、帯状部に配設される挿入脚部の数は、パレットへ
の取付強度が確保される必要最小限を設ければ足りるの
で、広い防滑面を確保しても、取付作業の容易性を損な
うことはない。さらに、防滑部材を形成する材料として
は、防滑性および弾力性を備えたものであれば、多種多
様なものが採用できることから、防滑性向上等の目的に
応じて各種の防滑材料が適宜選択可能となり、これらに
より前記目的が達成される。ここで、パレットの防滑部
材が装着される表面に、当該防滑部材の筒状の挿入脚部
が挿入される凹部を設け、この凹部の内部に、防滑部材
の挿入脚部に設けられた開口に挿入される凸部を設け、
かつ、挿入脚部の外法を凹部の内法よりも小さくすると
ともに、凸部の外法を挿入脚部の内法よりも大きくすれ
ば、防滑部材は、その弾性力により生じる抱きつき力で
パレットの凸部に確実に固定され、かつ、パレットの凹
部の内周面には密着する程度に係合するだけとなる。こ
のため、防滑部材の挿入脚部を凹部に嵌め込む作業が、
小さな力で行えるようになり、防滑部材の取付作業がさ
らに容易に行えるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係る合
成樹脂製のパレット1が示されている。このパレット1
は、射出成形、または圧縮成形により製造されたもので
あり、ほぼ全面が平滑面となった表面1Aにのみ物品が載
せられる、いわゆる片面使用のものである。パレット1
には、平面図中左右方向の両端および中間部分に配置さ
れた桁部2と、これらの桁部2の間に設けられるととも
に、桁部2の上端縁および下端縁をそれぞれ連結する桟
部3A, 3Bとが一体的に形成されている。各桁部2は、平
面形状が細長い矩形状に形成されるとともに、内部が中
空にされた箱状の部位である。桁部2の上面部、下面
部、および、側面部の内側には、図示しないリブが多数
設けられ、これらのリブにより桁部2の剛性が確保され
るようになっている。パレット1の表面1A側の桟部3A
は、上面がパレット1の表面1Aの一部となるように、平
滑面とされている。桟部3Aの下面には、図示しないリブ
が多数設けられ、これにより桟部3Aの剛性が確保される
ようになっている。パレット1の裏面1B側の桟部3Bは、
パレット1の裏面1Bに縦横に設けられた多数のリブ3Cが
形成する格子面状のものである。これらのリブ3Cにより
桟部3Bの剛性が確保されている。桁部2の間において、
桟部3Aの下面および桟部3Bの下面に囲まれた空間は、
パレット1の側面に設けられた開口4Aから挿入される、
フォークリフトのフォークを差し込むための差込み部4
となっている。
【0011】このようなパレット1の表面1A、裏面1Bお
よび差込み部4の天井面には、パレット1に防滑性を付
与する複数の防滑部材10が装着されるとともに、各防滑
部材10を装着するための装着部20,20Aが複数設けられて
いる。すなわち、パレット1の表面1Aにおいては、当該
表面1Aの中央に防滑部材10および装着部20が一組配設さ
れている。また、開口4Aが設けられた二つの側面の各々
の近傍に、防滑部材10および装着部20が当該側面に沿っ
て三組ずつ配設されている。さらに、残りの二つの側面
の各々の中央部分の近傍に、防滑部材10および装着部20
が一組ずつ配設されている。パレット1の裏面1Bにおい
ては、開口4Aが設けられた二つの側面の各々の近傍に、
防滑部材10および装着部20が当該側面に沿って三組ずつ
配設されている。各差込み部4の天井面においては、二
つの開口4Aの各々の近傍に、防滑部材10および装着部20
A が当該開口4Aに沿って二組ずつ配設されている。な
お、パレット1の表面1Aに設けられた防滑部材10および
装着部20のうち、当該1Aの中央以外に配置されたもの
は、その長手方向が最寄りの側面と平行になっている。
また、差込み部4の天井面に設けられた防滑部材10およ
び装着部20A は、その長手方向が開口4Aを有する側面と
平行になっている。一方、パレット1の裏面1Bに設けら
れた防滑部材10および装着部20は、その長手方向が最寄
りの側面と直交するものとなっている。
【0012】防滑部材10は、ゴム等の弾性を有する防滑
性材料から形成されたものであり、図2に示されるよう
に、帯状に形成された帯状部11と、この帯状部11の片面
に離間して複数配設された挿入脚部12とが一体的に設け
られたものである。帯状部11は、長さ寸法Aが50mm以
上、望ましくは100mm以上に設定され、かつ、幅寸法
Bが10mm以上、望ましくは15〜25mmの範囲に設定
されたものである。各挿入脚部12は、先端が開口された
通常円筒状のものである。これらの挿入脚部12を帯状部
11に配設する間隔、すなわちピッチCは、挿入脚部12の
直径Dの1.2倍〜4倍、好ましくは、1.5〜2.5
倍の範囲に設定される。ここで、一つの帯状部11に配設
される挿入脚部12の数は、二個以上、望ましくは、2〜
4個の範囲で設定することができる。また、挿入脚部12
の直径Dは、10mm以上、望ましくは、12〜22mmの
範囲に設定されている。
【0013】装着部20のうち、パレット1の表面1Aおよ
び裏面1Bに設けられる装着部20は、図3に示されるよう
に、防滑部材10の筒状の挿入脚部12が挿入される凹部21
を有するものである。この凹部21の内部には、挿入脚部
12の開口に挿入される凸部22が設けられている。この凸
部22は、先端が開口された筒状に形成されている。な
お、凹部21の周囲には、防滑部材10の帯状部11の下面側
の約半分を収納するために、表面1Aまたは裏面1Bから一
段凹んだ座ぐり部23が設けられている。一方、パレット
1の差込み部4の天井面に設けられる装着部20A は、図
4に示されるように、差込み部4の天井面を形成するリ
ブ4Bの交差部分に設けられた直方体状のバルク部23に設
けられている。この装着部20A には、装着部20と同様の
凹部21、凸部22および座ぐり部23が設けられている。な
お、装着部21A には、軽量化等のために、凹部21の間に
肉抜き部25が設けられている。
【0014】装着部20,20Aの凹部21は、図5に示される
ように、内法である内径Eが、装着部10の挿入脚部12の
外法である外径Dよりも大きくなっている。換言すれ
ば、挿入脚部12の外径Dは、凹部21の内径Eよりも小さ
くされている。また、装着部20,20Aの凸部22は,外法で
ある外径Fが、装着部10の挿入脚部12の内法である内径
Gよりも大きくなっている。換言すれば、挿入脚部11の
内径Gは、凹部21の外径Fよりも小さく、寸法Gを基準
とすると、寸法Fは、寸法Gの1.02〜1.2倍の範
囲、望ましくは、1.08〜1.1倍の範囲に設定され
ている。この際、円筒状の挿入脚部12には、その開口の
入口近傍に、入口側に向かって拡径したテーパー面13が
形成され、挿入脚部12の開口は、入口近傍の内径が凸部
22の外径Fよりも若干大きくなっている。また、挿入脚
部12の側壁の厚さ寸法は、装着部20,20Aの凹部21の内周
面と、凸部22の外周面との間隔よりも若干大きくなって
いる。これにより、挿入脚部12の内部に凸部22を挿入す
ると、図6に示されるように、挿入脚部12の内径が拡大
され、挿入脚部12の側壁の厚さは、薄くなって、凹部21
の内周面および凸部22の外周面の間隔とほぼ同じとなる
ように設定されている。挿入脚部12および凸部22を互い
に嵌合させた装着状態においては、一端が閉じた円筒状
のもの同士が嵌合しあうので、帯状部11の図中下方に
は、中空部14が形成され、この中空部14には、外部より
も高い圧力の空気が密封されている。
【0015】このような本実施形態では、装着部20,20A
に対して、防滑部材10を上から打ち込むと、挿入脚部1
2のテーパー面13が装着部20,20Aの凸部22の先端と係合
し、凸部22が挿入脚部12の側壁を外側に押し広げる。こ
こで、防滑部材10は、弾性力のある材質から一体的に形
成されていることから、防滑部材10の挿入脚部12は、弾
性力により装着部20,20Aの凸部22を外側から締め付け、
当該凸部22に強く抱きつき、凸部22から外れにくくな
る。挿入脚部12の側壁の厚さは、挿入脚部12の内部に凸
部22を挿入すると、凹部21の内周面および凸部22の外周
面の間隔とほぼ同じとなるように設定されているので、
防滑部材10を打ち込むにあたり、挿入脚部12の側壁が凹
部21の内周面に強く圧迫されることがなく、当該部分に
大きな摩擦や反発力を発生させず、打ち込み作業は円滑
に行える。これにより、防滑部材10は、打ち込んで嵌め
込むという簡単な作業だけで、装着部20,20Aへの取付作
業が行える。
【0016】前述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。すなわち、弾性力のある材質で形成し
た防滑部材10に、装着部20,20Aの凸部22に被嵌させる挿
通脚部12を一体的に設け、防滑部材10を装着部20,20Aに
装着するにあたり、挿入脚部12を凸部22に強く抱きつき
かせるようにしたので、防滑部材10を装着部20,20Aに十
分強固に取り付けることができるうえ、打ち込んで嵌め
込むという簡単な作業だけで、防滑部材10の装着部20,2
0Aへの取付が行えるので、取付作業をきわめて容易とで
きる。
【0017】また、防滑部材10の帯状部11は、その面積
が必要に応じて拡張可能であることから、パレット1に
十分広い防滑面を確保できるうえ、帯状部11に配設され
る挿入脚部12の数は、パレット1への取付強度が確保さ
れる必要最小限を設ければ足りるので、広い防滑面を確
保しても、防滑部材10のパレット1への取付作業の容易
性を損なうことがない。
【0018】さらに、防滑部材10を形成する材料として
は、防滑性および弾力性を備えたものであれば、多種多
様なものが採用できることから、目的に応じて各種の防
滑材料が適宜選択可能となるので、最適な材質を選択す
ることにより、防滑性および装着性の両方を、従来のも
のよりも著しく向上することができる。ここにおいて、
防滑材料としては、天然ゴム、スチレン系ゴム、オレフ
ィン系ゴム、あるいは、これらの混合物、さらには、各
種の添加剤、充填剤、架橋剤を含んだものが採用でき
る。
【0019】また、防滑部材10に設けられる挿入脚部12
を、先端が開口された筒状のものとし、装着部20,20A
に設けた凹部21の内部に、挿入脚部12の内部に挿通され
る凸部22を設け、挿入脚部12の外径を凹部21の内径より
も小さくするとともに、凸部22の外径を挿入脚部12の内
径よりも大きくし、凸部12を挿入することで挿入脚部12
に弾性力を発生させ、この弾性力により生じる抱きつき
力で、挿通脚部12を凸部22に固定するようにしたので、
防滑部材10を小さな力で円滑に装着部20,20Aに嵌め込め
るようになり、防滑部材10の取付作業をさらに容易とで
きる。
【0020】また、挿入脚部12の側壁の厚さは、挿入脚
部12の内部に凸部22を挿入すると、凹部21の内周面およ
び凸部22の外周面の間隔とほぼ同じとなるように設定さ
れているので、防滑部材10を打ち込むにあたり、挿入脚
部12の側壁が凹部21の内周面に強く圧迫されることがな
く、当該部分に大きな摩擦や反発力を発生させず、打ち
込みによる防滑部材10の装着が円滑に行え、この点から
も、防滑部材10の取付作業を容易とできる。
【0021】さらに、図7(A)に示されるように、装
着部20,20Aの凸部22の先端開口に、栓状弾性部材10A を
装着した後、図7(B)に示されるように、栓状弾性部
材10A の上から、防滑部材10を凸部22に嵌め込み、図7
(C)に示されるように、防滑部材10をハンマー等で打
ち込めば、凸部22の先端が広がって、防滑部材10の挿入
脚部12の根本を圧迫し、これにより防滑部材10の離脱が
防止され、防滑部材10を装着部20,20Aにきわめて強固に
取り付けることができる。
【0022】また、挿入脚部12および凸部22を互いに嵌
合させると、防滑部材10の内部に密閉された中空部14が
形成されるとともに、この中空部14に外部よりも高い圧
力の空気が密閉されるようにしたので、図6の如く、内
部圧力により帯状部11の天井部11A が外側へ押圧される
ようになり、天井部11A の厚さtが薄くとも、十分な強
度が確保される。実験によれば、凸部が中実の柱状で、
中空部が形成されない場合には、天井部は、強度確保の
ために4mm以上の厚さを必要とするが、中空部14が形成
される筒状の凸部22の場合には、天井部11A の厚さtが
3mm以下でも、十分な強度を確保できる。従って、防滑
部材10の形成に必要となる防滑材料の量が少なくてす
み、防滑面を広くしても、パレット1の軽量性を損なう
ことがない。
【0023】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
する。防滑部材10として、長さ寸法Aが100mm、幅寸
法Bが25mmとされた帯状部11に、外径Dが20mm、内
径Gが13mmとされた挿入脚部12を複数設けるととも
に、これらの挿入部材12のピッチCを37.5mmとした
天然ゴム製のものを採用する(図2、図5参照)。な
お、この防滑部材10の全高は、22mmとされた。一方、
パレット1の表面1Aおよび裏面1Bに設けられる装着部と
しては、図8に示されるように、挿入脚部の個々に対応
して形成された凹み26を溝27で連通した凹部21A を有す
る装着部20B を採用し、差込み部4に設けられる装着部
としては、図4に示した装着部20A を採用する。ここ
で、装着部20B, 20Aの凹部21の内径Eは、22mmとさ
れ、凸部22の外径Fは、15mmとされている(図5参
照)。このような実施例によれば、ハンマー等で打ち込
むことにより、防滑部材10を簡単にパレット1に装着で
き、防滑性パレット1の作製を容易とできることが判っ
た。また、装着した防滑部材10を取り外すには、かなり
の時間と労力を要し、防滑部材10の優れた密着固定性が
判明した。
【0024】以上、本発明について好適な実施形態や実
施例を挙げて説明したが、本発明は、この実施形態や実
施例に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能であ
る。例えば、装着部としては、防滑部材の挿入脚部の個
々に対応して独立して設けられた凹部を備えたものに限
らず、複数の挿入脚部をまとめて収納するバスタブ状に
凹んだ凹部を有するものでもよい。
【0025】また、装着部の凸部としては、先端側が開
口された筒状のものに限らず、図9に示されるように、
基端側が開き、先端側が閉じた筒状の凸部22A 、あるい
は、図10に示されるように、内部が中実の凸部22Bで
もよい。これらの凸部22A, 22Bを採用すると、防滑部材
10の内部に形成される中空部14の容積が著しく小さくな
り、内部空気の圧縮比の増大により、防滑部材10を装着
するにあたり、圧縮空気の反発力で装着が困難になる場
合がある。この場合には、中空部14の内部空気を抜くた
めに、凸部22A, 22Bおよび防滑部材10の少なくとも一方
に空気抜きの孔28を設ければ、防滑部材10を装着するに
あたり、圧縮空気の反発力がなく、その装着が容易とな
る。あるいは、防滑部材10の表面側から、注射針を差し
込んで、中空部14内の空気を外部へ排出可能とした状態
で、打ち込みを行い、防滑部材10の装着完了後、注射針
を抜く方法を採用することもできる。なお、図10の如
く、挿入脚部12の根本近傍に空気抜きの孔28を設けれ
ば、防滑部材10の装着の途中まで空気が排出され、防滑
部材10の装着が完了に近づくと、中空部14の内部が密閉
され、内部の空気が圧縮され、内部圧力が発生する。こ
の内部圧力により帯状部11の天井部11A が外側へ押圧さ
れるようになり、天井部11A の厚さtが薄くとも、十分
な強度が確保されるようになる。また、防滑部材10が密
着状態となった後は、防滑部材10を引く抜く際に、中空
部14の容積がある程度増すと、中空部14の内部が減圧さ
れるので、防滑部材10の離脱が真空力により防止される
ようになる。
【0026】さらに、防滑部材としては、個々の装着部
に毎に分割されたものに限らず、図11に示されるよう
に、複数の防滑部材10を、当該防滑部材10と一体的に形
成された弾性帯部15で相互に連結したものでもよい。な
お、前記実施形態では、防滑部材の挿入脚部、装着部の
凹部および凸部の平面形状をすべて円形としたが、これ
らの部位の平面形状は、円形に限らず、六角形等の多角
形でもよく、その他、防滑部材および装着部の各部位の
形状は、実施にあたり、その他の具体的形状に適宜設定
できる。
【0027】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、防滑性お
よび取付作業の効率を向上できるうえ、広い面積に防滑
性を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防滑性パレットを示
す四面図である。
【図2】前記実施形態の防滑部材を示す一部破断した側
面図および底面図である。
【図3】前記実施形態の防滑部材が装着される装着部を
示す斜視図である。
【図4】前記実施形態の異なる装着部を示す斜視図であ
る。
【図5】前記実施形態の防滑部材の装着部への装着直前
の状態を示す断面図である。
【図6】前記実施形態の防滑部材の装着部への装着状態
を示す断面図である。
【図7】前記実施形態の効果を説明するための図であ
る。
【図8】本発明に係る装着部の変形例を示す斜視図であ
る。
【図9】本発明の凸部の変形例を示す断面図である。
【図10】本発明の凸部の別の変形例を示す断面図であ
る。
【図11】本発明の防滑部材の変形例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 パレット 10 防滑部材。 11 帯状部 12 挿入脚部 21,21A 凹部 22,22A,22B 凸部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防滑性材料から帯状に形成された帯状部
    と、この帯状部の片面に離間して複数配設されるととも
    に先端が開口された筒状の挿入脚部とが一体的に設けら
    れていることを特徴とするパレット用防滑部材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のパレット用防滑部材にお
    いて、前記帯状部は、幅寸法が10mm以上にされたもの
    であり、この帯状部には、前記挿入脚部が、当該挿入脚
    部の直径の1.2倍以上のピッチで複数配設されている
    ことを特徴とするパレット用防滑部材。
  3. 【請求項3】防滑性材料から帯状に形成された帯状部
    と、この帯状部の片面に離間して複数配設されるととも
    に先端が開口された筒状の挿入脚部とを一体的に設けた
    防滑部材が、その表面に装着されていることを特徴とす
    る防滑性パレット。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の防滑性パレットにおい
    て、前記防滑部材が装着される表面には、前記防滑部材
    の筒状の挿入脚部が挿入される凹部が設けられ、この凹
    部の内部には、前記挿入脚部の開口に挿入される凸部が
    設けられ、かつ、前記挿入脚部の外法が前記凹部の内法
    よりも小さくされるとともに、前記凸部の外法が前記挿
    入脚部の内法よりも大きくされていることを特徴とする
    防滑性パレット。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の防滑性パレットにおい
    て、前記凸部は、先端が開口された筒状に形成されてい
    ることを特徴とする防滑性パレット。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の防滑性パレットにおい
    て、先端が開口された筒状の前記凸部の開口部分に、栓
    状弾性体が装着されていることを特徴とする防滑性パレ
    ット。
JP23017396A 1996-08-30 1996-08-30 パレット用防滑部材および防滑性パレット Withdrawn JPH1077037A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23017396A JPH1077037A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 パレット用防滑部材および防滑性パレット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23017396A JPH1077037A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 パレット用防滑部材および防滑性パレット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1077037A true JPH1077037A (ja) 1998-03-24

Family

ID=16903759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23017396A Withdrawn JPH1077037A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 パレット用防滑部材および防滑性パレット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1077037A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255178A (ja) * 2001-02-26 2002-09-11 Sanko Co Ltd 合成樹脂製パレット
JP2008308190A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Sanko Co Ltd パレット用グロメット
JP2009208788A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Gifu Plast Ind Co Ltd パレット
JP2020083322A (ja) * 2018-11-15 2020-06-04 三甲株式会社 滑止部の構造
WO2022144196A1 (en) 2020-12-31 2022-07-07 Sabic Global Technologies B.V. Plastic pallet with removable elastomer footpads

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255178A (ja) * 2001-02-26 2002-09-11 Sanko Co Ltd 合成樹脂製パレット
JP4651829B2 (ja) * 2001-02-26 2011-03-16 三甲株式会社 合成樹脂製パレット
JP2008308190A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Sanko Co Ltd パレット用グロメット
JP2009208788A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Gifu Plast Ind Co Ltd パレット
JP2020083322A (ja) * 2018-11-15 2020-06-04 三甲株式会社 滑止部の構造
WO2022144196A1 (en) 2020-12-31 2022-07-07 Sabic Global Technologies B.V. Plastic pallet with removable elastomer footpads

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2002217372B2 (en) Loading member
JP2004162808A (ja) ホールプラグ
RU2003117363A (ru) Погрузочный элемент
AU2002217372A1 (en) Loading member
CA2683396A1 (en) Web-type container carrier
JPH1077037A (ja) パレット用防滑部材および防滑性パレット
US20100300332A1 (en) Attachment device
JP3667355B2 (ja) 射出成形材料製の巻きロール用端壁
US6070304A (en) Cable for cable tying device
US6454092B1 (en) Tool engaging cavity of tool box
JP6870840B2 (ja) パレット
JPH0891342A (ja) 搬送用トレイ
US6598847B2 (en) Support beam
JP3132186U (ja) ロール製品用プロテクタ及びこのロール製品用プロテクタを用いたロール製品の保護構造
JP2001108105A (ja) 管接続部のパッキン
JPH092471A (ja) 合成樹脂製パレット
JP3943906B2 (ja) パレット
JPH0339904B2 (ja)
JP2006262785A (ja) シート保護用条材
JP2004090930A (ja) 合成樹脂製パレット
US8112846B2 (en) Cleat for securing packaging ties
JP2507088Y2 (ja) 合成樹脂製パレット
JP4208654B2 (ja) ロール状物保持具及びロール状物保持構造
JP5452170B2 (ja) パレット
JPH0513938U (ja) 合成樹脂製パレツト

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031104