JP2008308190A - パレット用グロメット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パレットPの透孔p2に嵌合される嵌合部1bの下面には、複数の係止部材2が垂設されているとともに、嵌合部の外周側面の相対する側面のうちの一方の側面1b1’に沿って形成されている係止部材2’と、嵌合部の外周側面の相対する側面のうちのもう一方の側面1b1’に沿って形成されている係止部材2”とを、嵌合部の外周側面を構成する相対する側面1b1’側から見た場合に、互いに、重合しないように配置したパレット用グロメットに関するものである。
【効果】係止部材が損傷するようなことがなく、また、係止部材の互いに接近する方向への弾性変形が、互いに邪魔されるようなことがないので、円滑に、且つ、迅速に、グロメットを、パレットに取着することができる。
【選択図】図2
【効果】係止部材が損傷するようなことがなく、また、係止部材の互いに接近する方向への弾性変形が、互いに邪魔されるようなことがないので、円滑に、且つ、迅速に、グロメットを、パレットに取着することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、物品の運搬、移送、保管等に使用されるパレットに取り付けられるパレット用グロメットに関するものである。
従来、パレットのデッキ部に載置される物品が滑り落ちないように、或いは、棚等に載置されたパレットが滑って移動しないように、更には、パレットのフォーク差込口に挿入されたフォークとパレットとの滑りを防止するために、パレットの上下デッキ部やフォーク挿入口の天井部に形成された凹部に挿入される防滑部材としてのパレット用グロメットが、一例として、特許文献1に開示されている。
上述した従来のパレット用グロメットは、円筒状挿入部と、円筒状挿入部の上端部に形成されたフランジと、円筒状挿入部の下端部からフランジ方向に向かってスリットを形成することにより形成された複数の弾性片と、弾性片の下端部に形成された係止部とを有しており、パレット用グロメットを、パレットに形成された挿入孔に挿入する際には、パレット用グロメットの下端部を、パレットに形成された挿入孔に挿入し、その後、パレット用グロメットを押圧することにより、パレット用グロメットの円筒状挿入部の下端部に形成された弾性片を、、円筒状挿入部の中心方向に弾性変形させて、円筒状挿入部の下端部の外径を収縮させることにより、パレット用グロメットを、パレットに形成された挿入孔に嵌入するようにしたものである。
上述した従来のパレット用グロメットのパレットに形成された挿入孔への嵌入工程においては、パレット用グロメットの弾性片が、円筒状挿入部の中心方向に弾性変形することになるが、この際、隣接する弾性片が接触し、弾性片の弾性変形が制限され、パレット用グロメットのパレットの挿入孔への嵌入作業の作業性が悪くなるという問題があった。
また、パレット用グロメットの円筒状挿入部に形成された弾性片の弾性変形が十分でないために、パレット用グロメットのパレットの挿入孔への嵌入作業の際に、パレット用グロメットが損傷するという問題があった。
更に、上述したように、パレット用グロメットの弾性片の弾性変形が制限されるために、係止部の円筒状挿入部からの突出量を大きくすることができず、従って、パレット用グロメットが、パレットの挿入孔に挿入された際に、パレット用グロメットの係止部とパレットとの係止量を大きくすることができず、パレット用グロメットが、パレットから抜け易いという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来のパレット用グロメットが有する課題を解決することにある。
本発明は、上述した目的を達成するために、パレットの透孔に、係止部材を挿入することにより取着されるパレット用グロメットにおいて、第1には、前記パレットの透孔に嵌合される嵌合部の下面には、複数の係止部材が垂設されているとともに、前記嵌合部の外周側面の相対する側面のうちの一方の側面に沿って形成されている係止部材と、前記嵌合部の外周側面の相対する側面のうちのもう一方の側面に沿って形成されている係止部材とを、前記嵌合部の外周側面を構成する相対する側面側から見た場合に、互いに、重合しないように配置したものであり、第2には、前記嵌合部の下面に、下端が、前記係止部材の下端を越えて、下方に延在する位置決め部材を垂設したものである。
上述したように、パレットの透孔に嵌合される嵌合部の下面には、複数の係止部材が垂設されているとともに、嵌合部の外周側面の相対する側面のうちの一方の側面に沿って形成されている係止部材と、嵌合部の外周側面の相対する側面のうちのもう一方の側面に沿って形成されている係止部材とが、嵌合部の外周側面を構成する相対する側面側から見た場合に、互いに、重合しないように配置されているので、パレットに形成された透孔へのグロメットの係止部材の挿入作業の際に、嵌合部の外周側面の相対する側面のうちの一方の側面に沿って形成されている係止部材と、嵌合部の外周側面の相対する側面のうちのもう一方の側面に沿って形成されている係止部材とが、互いに接近する方向に弾性変形されても、互いに当接し、干渉するようなことがないので、従って、係止部材が損傷するようなことがなく、また、係止部材の互いに接近する方向への弾性変形が、互いに邪魔されるようなことがないので、円滑に、且つ、迅速に、グロメットを、パレットに取着することができる。
また、嵌合部の下面に、下端が、係止部材の下端を越えて、下方に延在する位置決め部材を垂設したので、グロメットは、位置決め部材に位置決めされながら、パレットの透孔に挿入されることになるので、確実に、且つ、迅速に、グロメットを構成する係止部材を、パレットの透孔に挿入することができ、従って、パレットの透孔へのグロメットの嵌入作業の作業性を向上することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本実施例に限定されるものではない。
本発明のパレット用グロメット(以下、単に、グロメットともいう。)Gは、グロメット本体1と、複数の係止部材2と、位置決め部材3とから構成されている。
グロメット本体1は、平面形状が長方形状や楕円形状で板状の基板部1aと、基板部1aの下面1a1に形成され、且つ、外周側面1b1が、基板部1aの外周側面1a2より内側に位置する嵌合部1bとを有している。
係止部材2は、グロメット本体1を構成する嵌合部1bの下面1b2に垂設された柱状部2aと、柱状部2aの下端部から、その先端面2b1が、グロメット本体1を構成する嵌合部1bの外周側面1b1から突出するように構成されている係止フック2bとを有している。また、係止部材2には、柱状部2aの下端2a1から、係止フック2bの先端面2b1方向に向かって上方に延在する傾斜面2cが形成されている。なお、グロメット本体1を構成する嵌合部1bの外周側面1b1側に位置する係止部材2の柱状部2aの外側側面2a2が、グロメット本体1を構成する嵌合部1bの外周側面1b1と面一になるように構成されている。
係止部材2は、グロメット本体1を構成する嵌合部1bの下面1b2に、且つ、嵌合部1bの外周側面1b1を構成する相対する長辺側側面1b1’に沿って、所定の間隔で、複数個、形成されている。
また、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちの一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2(便宜的に、図3においては、符号2’が付されている。)と、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちのもう一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2(便宜的に、図3には、符号2”が付されている。)とは、嵌合部1bの外周側面1b1を構成する相対する長辺側側面1b1’側から見た場合に、互いに、重合しないように配置されている。
位置決め部材3は、グロメット本体1を構成する嵌合部1bの下面1b2に、且つ、嵌合部1bの相対する短辺側側面1b1”に接近するように垂設されている。本実施例においては、位置決め部材3は、円柱状に形成されており、円柱状の位置決め部材3の先端部3aを、円錐状や円錐台状に形成することが好ましい。位置決め部材3は、位置決め部材3の下端3bが、グロメットGを構成する係止部材2の下端、換言すれば、柱状部2aの下端2a1を越えて、下方に延在するように構成されている。
図4に示されているように、パレットPの荷物が載置されるデッキp1には、平面形状が長方形状や楕円形状の透孔p2が形成されている。上述したグロメットGのグロメット本体1を構成する嵌合部1bは、上記の透孔p2に嵌合可能な形状や大きさに形成されている。
次に、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2へのグロメットGの取り付けについて説明する。
パレットPのデッキp1に形成された透孔p2の上方に、グロメットGを配置した後、グロメットGを下降させると、位置決め部材3の下端3bが、グロメットGを構成する係止部材2の柱状部2aの下端2a1を越えて、下方に延在しているので、先ず最初に、図5に示されているように、位置決め部材3の円錐状や円錐台状に形成された先端部3aが、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に挿入されることになる。その後、更に、グロメットGを下降させて、グロメットGを構成する係止部材2を、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に挿入することになるが、上記のように、グロメットGを構成する係止部材2を、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に挿入される前には、既に、グロメットGを構成する位置決め部材3の先端部3aが、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に挿入されているので、グロメットGは、位置決め部材3に位置決めされながら、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に挿入されることになるので、確実に、且つ、迅速に、グロメットGを構成する係止部材2を、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に挿入することができ、従って、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2へのグロメットGの嵌入作業の作業性が向上することになる。
その後、更に、グロメットGを下降させると、グロメットGを構成する係止部材2に形成されている傾斜面2cが、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2の長辺側の相対する上部角部p2aに当接することになる。更に、グロメットGを下降させると、グロメットGを構成する係止部材2は、傾斜面2cに案内されながら、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちの一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2’と、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちのもう一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2”とが、互いに接近する方向に弾性変形されながら、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に挿入されることになる。
その後、更に、グロメットGを下降させると、グロメットGを構成する嵌合部1bが、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2に嵌合されるとともに、グロメットGのグロメット本体1を構成する基板部1aの下面1a1が、パレットPのデッキp1の上面p1aに当接することになる。グロメットGを構成する基板部1aの下面1a1が、パレットPのデッキp1の上面p1aに当接した際には、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2の内周側面に接触しながら下降しているグロメットGの係止部材2を構成する係止フック2bが、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2の内周側面との接触から解除されるとともに、互いに接近する方向に弾性変形された状態にある、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちの一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2’と、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちのもう一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2”とが、弾性復元力により、互いに離反する方向に変位し、グロメットGの係止部材2を構成する係止フック2bが、パレットPのデッキp1の下面p1bに係止されることになる。このようにして、グロメットGが、パレットPに取着されることになる。
上述したように、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちの一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2’と、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちのもう一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2”とが、嵌合部1bの外周側面1b1を構成する相対する長辺側側面1b1’側から見た場合に、互いに、重合しないように配置されているので、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2へのグロメットGの係止部材2の挿入作業の際に、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちの一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2’と、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちのもう一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2”とが、互いに接近する方向に弾性変形されても、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2へのグロメットGの係止部材2の挿入作業の際に、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちの一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2’と、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちのもう一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2”とが、互いに当接し、干渉するようなことがないので、従って、係止部材2’、2”が損傷するようなことがなく、また、係止部材2’、2”の互いに接近する方向への弾性変形が、係止部材2’、2”が、互いに当接することにより、邪魔されるようなことがないので、円滑に、且つ、迅速に、グロメットGを、パレットPに取着することができる。
また、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちの一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2’と、嵌合部1bの外周側面1b1の相対する長辺側側面1b1’のうちのもう一方の長辺側側面1b1’に沿って形成されている係止部材2”とが、互いに接近する方向に弾性変形しても、互いに当接し、干渉するようなことがないので、グロメットGの係止部材2を構成する係止フック2bの柱状部2aからの突出長さD1(図2を参照のこと)を長くすることができるので、グロメットGを、パレットPに取着した際には、グロメットGの係止部材2を構成する係止フック2bとパレットPのデッキp1の下面p1bとの当接長さが長くなり、従って、グロメットGが、パレットPのデッキp1に形成された透孔p2から抜け出るようなことを、確実に防止することができる。
なお、上述した実施例には、グロメットGに、位置決め部材3を配設した例が示されているが、位置決め部材3を省略することもできる。
また、グロメットG全体を、防滑機能を有する所望の硬度を有する合成ゴムや軟質合成樹脂で、一体成形することが好ましいが、パレットPに載置される物品と接触するグロメット本体1の上部やグロメット本体1の全体のみを、防滑機能を有する所望の硬度を有する合成ゴムや軟質合成樹脂し、その他を、弾性変形可能な合成樹脂で成形することもできる。
パレットには、グロメットを嵌入するための専用のグロメット嵌入用の透孔が形成されているが、本発明のグロメットは、パレットに形成されている細長い長方形状や細長い楕円形状の透孔に、オプッション的に嵌入されるグロメットに適している。
G・・・・・・・・・・・・パレット用グロメット
P・・・・・・・・・・・・パレット
p1・・・・・・・・・・・デッキ
p2・・・・・・・・・・・透孔
1・・・・・・・・・・・・グロメット本体
1a・・・・・・・・・・・基板部
1b・・・・・・・・・・・嵌合部
2・・・・・・・・・・・・係止部材
2a・・・・・・・・・・・柱状部
2b・・・・・・・・・・・係止フック
3・・・・・・・・・・・・位置決め部材
P・・・・・・・・・・・・パレット
p1・・・・・・・・・・・デッキ
p2・・・・・・・・・・・透孔
1・・・・・・・・・・・・グロメット本体
1a・・・・・・・・・・・基板部
1b・・・・・・・・・・・嵌合部
2・・・・・・・・・・・・係止部材
2a・・・・・・・・・・・柱状部
2b・・・・・・・・・・・係止フック
3・・・・・・・・・・・・位置決め部材
Claims (2)
- パレットの透孔に、係止部材を挿入することにより取着されるパレット用グロメットにおいて、前記パレットの透孔に嵌合される嵌合部の下面には、複数の係止部材が垂設されているとともに、前記嵌合部の外周側面の相対する側面のうちの一方の側面に沿って形成されている係止部材と、前記嵌合部の外周側面の相対する側面のうちのもう一方の側面に沿って形成されている係止部材とが、前記嵌合部の外周側面を構成する相対する側面側から見た場合に、互いに、重合しないように配置されていることを特徴とするパレット用グロメット。
- 上記嵌合部の下面に、下端が、上記係止部材の下端を越えて、下方に延在する位置決め部材が垂設されていることを特徴とする請求項1に記載のパレット用グロメット。
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