JPH107667A - 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の製法 - Google Patents

1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の製法

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JPH107667A
JPH107667A JP9062592A JP6259297A JPH107667A JP H107667 A JPH107667 A JP H107667A JP 9062592 A JP9062592 A JP 9062592A JP 6259297 A JP6259297 A JP 6259297A JP H107667 A JPH107667 A JP H107667A
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propionic acid
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JP9062592A
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Marcus Joseph Maria Plaum
ヨセフ マリア プラウム マルクス
Wilhelmus Hubertus Jos Boesten
フーベルトゥス ヨセフ ブステン ウイルヘルムス
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D281/00Heterocyclic compounds containing rings of more than six members having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
    • C07D281/02Seven-membered rings
    • C07D281/04Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4
    • C07D281/08Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4 condensed with carbocyclic rings or ring systems
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又はその塩
の製法 【解決手段】 式2のプロピオン酸誘導体を、非ハロゲ
ン化溶剤中、カルボン酸の存在下に、分子内環化反応さ
せる場合に、カルボン酸として、α−塩素化カルボン酸
を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、式2:
【0002】
【化3】
【0003】[式中、R1及びR2は、前記と同様に定義
され、かつR3は、H又はアルキル基を表す]のプロピオ
ン酸誘導体を、非ハロゲン化溶剤中、カルボン酸の存在
下に分子内環化反応させることによる、式1:
【0004】
【化4】
【0005】[式中、R1は、H、アルキル基又はアルコ
キシ基を表し、かつR2は、H又はハロゲンを表わす]の
1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又はその塩の製法に関
する。
【0006】
【従来の技術】同様の方法は、Chem. Pharm. Bull. 19,
2028-2037(1970)から公知であり、そこには、殊に、酢
酸が、このようなプロピオン酸誘導体を環化するための
触媒として挙げられている。
【0007】公知の方法の欠点は、収率が非常に低いこ
と、更に、比較的長い反応時間である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、短時
間に、高い収率で、前記のプロピオン酸誘導体の環化を
可能にする方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】これは、本発明により、
α−塩素化カルボン酸を、カルボン酸として使用するこ
とにより達成された。
【0010】適当なα−塩素化カルボン酸の例は、一般
式:R−C(Cl)n−COOH[式中、Rは、Cl、アル
キル基又はアリール基を表し、かつnは、1又は2であ
ってよい]の酸である。R中に含まれるC原子の数は、
厳密ではないが、実際には、0〜20、殊に、0〜3で
あるのが有利である。nは、2に等しいのが有利であ
る。トリクロロ酢酸を用いると、最も良い結果が得られ
る。
【0011】通常使用されるα−塩素化カルボン酸の量
は、使用されるプロピオン酸誘導体の量に対して算出し
て、α−塩素化カルボン酸0.1〜100モル%であ
る。プロピオン酸誘導体の酸を、環化反応の出発材料と
して使用する場合には、プロピオン酸誘導体の量に対し
て算出して0.1〜10モル%、殊に、2〜6モル%の
α−塩素化カルボン酸を使用するのが有利であり;エス
テルを、プロピオン酸誘導体として使用する場合には、
プロピオン酸誘導体の量に対して算出して、10〜80
モル%、殊に、20〜60モル%のα−塩素化カルボン
酸を使用するのが有利である。
【0012】適当な出発化合物は、式中のR1が、H、
アルキル基又はアルコキシ基、殊に、1〜20個のC原
子、有利に、1〜5個のC原子を有するアルキル基又は
アルコキシ基を表し;R2が、H又はハロゲン、殊に、
Clを表し、かつR3が、H又はアルキル基、殊に、1
から20個のC原子、有利に、1〜5個のC原子を有す
るアルキル基を表す式2のプロピオン酸誘導体である。
【0013】本発明の方法に使用される非ハロゲン化溶
剤の選択は、特に厳密ではない。適当な溶剤の例は、炭
化水素、殊に、芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、キ
シレン、トルエン又は脂肪族炭化水素、例えば、n−ヘ
キサン、n−ヘプタン、n−オクタン又はシクロヘキサ
ン;又はエーテル、例えば、プロピルエーテルである。
キシレン又はトルエンを使用するのが、有利である。
【0014】環化を本発明により行う際の温度も、特に
厳密ではない。実際には、50〜200、特に、100
〜170℃の温度が、有利である。
【0015】出発材料として使用されるプロピオン酸誘
導体は、当業者に公知の方法で、例えば、アミノチオフ
ェノールとフェニルグリシド酸の相応する誘導体との結
合により製造することができる。所望の場合には、プロ
ピオン酸誘導体が生じるこの結合反応及び後続のそのプ
ロピオン酸誘導体の環化を、プロピオン酸誘導体をその
間、単離することなく実施することができる。
【0016】続いて、得られた1,5−ベンゾチアゼピ
ンを、公知の薬剤学的化合物、例えば、ジルチアゼム
に、当業者に公知の技術で、例えば、アルキル化及びア
シル化により変換することができる。ジルチアゼムは、
(+)−(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)−3
−アセチルオキシ−5−[2−(ジメチルアミノ)エチル]
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オンの一般名称であり、かつ例えば、米国特許
(US−A)第3562257号明細書中に記載されて
いる。
【0017】
【実施例】さて、本発明を、例により詳述するが、本発
明は、これにより制限されるものではない。
【0018】例I トリクロロ酢酸を用いての(+)−(2S,3S)−2−ヒ
ドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−(2−ア
ミノフェニルチオ)プロピオン酸メチルエステルの環
化。
【0019】トリクロロ酢酸820mgを、o−キシレ
ン30ml中の(+)−(2S,3S)−2−ヒドロキシ−
3−(4−メトキシフェニル)−3−(2−アミノフェニ
ルチオ)プロピオン酸メチルエステル3.3gの溶液
に、窒素雰囲気下、90℃で添加した。続いて、この溶
液を、還流温度に加熱した。生じたメタノールを、共沸
蒸留により除去した。1時間後に、溶液を、15℃に冷
却し、かつ撹拌を、この温度で1時間継続した。生じた
沈殿物を濾別し、かつ初め、o−キシレンで、ついで、
氷水で洗浄した。乾燥の後に、(+)−(2S,3S)−2
−(4−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3−
ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
の収量は、2.4g(81%)であった。
【0020】純度:>98%(1H−NMR) 融点=203℃ [α]D 20=+115℃(c=0.4;MeOH)。
【0021】例II トリクロロ酢酸を用いての(+)−(2S,3S)−2−ヒ
ドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−(2−ア
ミノフェニルチオ)プロピオン酸メチルエステルの環
化。
【0022】トリクロロ酢酸320mgを、o−キシレ
ン30ml中の(+)−(2S,3S)−2−ヒドロキシ−
3−(4−メトキシフェニル)−3−(2−アミノフェニ
ルチオ)プロピオン酸メチルエステル3.3gの溶液
に、窒素雰囲気下に、90℃で添加した。続いて、この
溶液を、還流温度に加熱した。生じたメタノールを、共
沸蒸留により除去した。1時間後、トリクロロ酢酸の第
2の量320mgを添加した。2時間の全反応時間の後
に、溶液を15℃に冷却し、かつ撹拌を、この温度で、
1時間継続した。生じた沈殿物を濾別し、かつ初めにo
−キシレンで、次いで氷水で洗浄した。乾燥の後に、
(+)−(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)−3
−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オンの収量は、2.5g(84%)
であった。
【0023】純度:>98%(1H−NMR) 例III 2,2−ジクロロオクタデカン酸を用いての(+)−(2
S,3S)−2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニ
ル)−3−(2−アミノフェニルチオ)プロピオン酸メチ
ルエステルの環化。
【0024】2,2−ジクロロオクタデカン酸177m
gを、o−キシレン30ml中の(+)−(2S,3S)−
2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−
(2−アミノフェニルチオ)プロピオン酸メチルエステル
3.3gの溶液に、窒素雰囲気下に、90℃で添加し
た。続いて、この溶液を、還流温度に加熱した。生じた
メタノールを、共沸蒸留により除去した。1時間後、
2,2−ジクロロオクタデカン酸の第2の量177mg
を添加した。2,2−ジクロロオクタデカン酸の第3の
量707mgを、再び、1時間後に添加した。3時間の
全反応時間の後に、溶液を15℃に冷却し、かつ撹拌
を、この温度で、1時間継続した。生じた沈殿物を濾別
し、かつ初めにo−キシレンで、ついで氷水で洗浄し
た。乾燥の後に、(+)−(2S,3S)−2−(4−メト
キシフェニル)−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンの収量は、
2.2g(73%)であった。
【0025】純度:>98%(1H−NMR) 例IV トリクロロ酢酸を用いての(+)−(2S,3S)−2−ヒ
ドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−(2−ア
ミノフェニルチオ)プロピオン酸の環化。
【0026】トリクロロ酢酸34mgを、o−キシレン
20ml中の(+)−(2S,3S)−2−ヒドロキシ−3
−(4−メトキシフェニル)−3−(2−アミノフェニル
チオ)プロピオン酸1.36gの溶液に、窒素雰囲気下
に、110℃で添加した。続いて、この溶液を、還流温
度に加熱した。生じた水を、共沸蒸留により除去した。
2時間後、溶液を15℃に冷却し、かつ撹拌を、この温
度で1時間継続した。生じた沈殿物を濾別し、かつ初め
にo−キシレンで、ついで氷水で洗浄した。乾燥の後
に、(+)−(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)
−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン−4(5H)−オンの収量は、1.01g(8
1%)であった。
【0027】純度:>98%(1H−NMR)。
【0028】例V (2R,3S)−2,3−エポキシ−3−(4−メトキシ
フェニル)プロピオン酸メチルエステルからの(+)−(2
S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)−3−ヒドロ
キシ−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オンの合成。
【0029】(2R,3S)−2,3−エポキシ−3−
(4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル1
0.4gとトリエチルアミン150μmとの溶液を、窒
素雰囲気下に、120℃に加熱した。この温度で、2−
アミノチオフェノール6.9gを、30分かけて滴加し
た。120℃での1.5時間の撹拌の後に、トリクロロ
酢酸2.05gを添加した。生じたメタノールを、共沸
蒸留により除去した。1時間後に、トリクロロ酢酸の第
2の量2.05gを添加した。2時間の全反応時間の後
に、溶液を15℃に冷却し、かつ撹拌を、この温度で1
時間継続した。生じた沈殿物を濾別し、かつ初め、o−
キシレンで、次いで、氷水で洗浄した。乾燥の後に、
(+)−(2S,3S)−2−(4−メトキシフェニル)−3
−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オンの収量は、10.6g(71
%)であった。
【0030】純度:>98%(1H−NMR)。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式1: 【化1】 [式中、R1は、H、アルキル基又はアルコキシ基を表
    し、かつR2は、H又はハロゲンを表わす]の1,5−ベ
    ンゾチアゼピン誘導体又はその塩の製法において、式
    2: 【化2】 [式中、R1及びR2は、前記と同様に定義され、かつR3
    は、H又はアルキル基を表す]のプロピオン酸誘導体
    を、非ハロゲン化溶剤中、カルボン酸の存在下に、分子
    内環化反応させる場合に、カルボン酸として、α−塩素
    化カルボン酸を使用することを特徴とする、1,5−ベ
    ンゾチアゼピン誘導体又はその塩の製法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化カルボン酸の量は、プロピオ
    ン酸誘導体の量に対して算出して、α−塩素化カルボン
    酸0.1〜100モル%である、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 R2がHであり、かつR1がOCH3であ
    る、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 α−位に、少なくとも2つのCl置換基
    を有するカルボン酸を使用する、請求項1から3のいず
    れかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 トリクロロ酢酸を、α−塩素化カルボン
    酸として使用する、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 R3が、Hである、請求項1から5のい
    ずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 α−塩素化カルボン酸の量が、プロピオ
    ン酸誘導体の量に対して算出して、2〜6モル%であ
    る、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 R3が、アルキル基を表す、請求項1か
    ら5のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 R3が、1〜5個のC原子を有するアル
    キル基を表す、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 α−塩素化カルボン酸の量は、プロピ
    オン酸誘導体の量に対して算出して、20〜60モル%
    である、請求項8また9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 o−キシレンを、溶剤として使用す
    る、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 環化で得られたベンゾチアゼピンを、
    アルキル化反応及び/又はアシル化反応させる、請求項
    1から11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 ジルチアゼムを製造する、請求項12
    に記載の方法。
JP9062592A 1996-03-22 1997-03-17 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の製法 Pending JPH107667A (ja)

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NL1002687 1996-03-22
NL1002687A NL1002687C2 (nl) 1996-03-22 1996-03-22 Werkwijze voor de bereiding van een benzothiazepine.

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AT (1) ATE188963T1 (ja)
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DE (1) DE69701160T2 (ja)
DK (1) DK0796853T3 (ja)
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PT (1) PT796853E (ja)
TW (1) TW360644B (ja)

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EP0796853A1 (en) 1997-09-24
IL120502A0 (en) 1997-07-13
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KR970065530A (ko) 1997-10-13
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US5859241A (en) 1999-01-12
CA2200537A1 (en) 1997-09-22
EP0796853B1 (en) 2000-01-19
TW360644B (en) 1999-06-11
DE69701160D1 (de) 2000-02-24
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