JPH1076499A - 連続紙切断装置 - Google Patents

連続紙切断装置

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JPH1076499A
JPH1076499A JP24870696A JP24870696A JPH1076499A JP H1076499 A JPH1076499 A JP H1076499A JP 24870696 A JP24870696 A JP 24870696A JP 24870696 A JP24870696 A JP 24870696A JP H1076499 A JPH1076499 A JP H1076499A
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尚登 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続紙の円滑な搬送状態が得られる連続紙切
断装置を提供する。 【解決手段】 連続紙Pの搬送時に切断用空間Cに臨ん
で連続紙を案内し、切断手段50による切断時に切断用
空間から退避する可動ガイド手段80を設ける。可動ガ
イド手段80は、切断手段50を駆動する、スリット状
の切断用空間Cと平行に配置された駆動軸61に取り付
けられていて駆動軸とともに回転し、切断用空間のスリ
ット方向と直交方向に退避する。紙ガイド36,37に
は櫛歯状の切欠が形成されており、可動ガイド80手段
には切欠に入り込むリブ85が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシン目を有する
連続紙をそのミシン目で切断するための連続紙切断装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の連続紙切断装置としては、例え
ば、特開平6−91588号公報に記載のものが知られ
ている。
【0003】図25は同公報記載の連続紙切断装置を示
す図でる。
【0004】図25(a)において、1は連続紙切断装
置であり、切断用ミシン目を有する連続紙2がピントラ
クタ3に係合して、連続紙切断装置1内に取り込まれ
る。ピントラクタ3から給送された連続紙2は、給紙ロ
ーラ4とピンチローラ5とで搬送され、さらに用紙切断
用の基板6,7の上方を排紙ローラ8とピンチローラ9
とで搬送される。連続紙2は、そのミシン目が基板6と
7との間隙に位置するように搬送され、この位置で切断
される。切断された用紙は、1枚づつ排紙ローラ8とピ
ンチローラ9とで搬送され、スタッカ10に収納され
る。
【0005】用紙切断部分について図25(b)を参照
して説明する。
【0006】フランジ18を有する軸11は、紙押え1
2(12’)を貫通して切断刃取付材13に固着されて
いる。駆動軸14に取付けられたクランク15は、連接
棒16を介して駆動軸14の回転により得られた運動を
切断刃取付材13に伝える。駆動軸14の回転により得
られる運動は、筐体に固着した軸17(図25(e)参
照)が切断刃取付材13の孔を貫通しているので、往復
上下運動である。
【0007】紙押え12は、軸11のフランジ18によ
り支えられ、切断刃19及び紙押え12は用紙受台とし
ての基板6,7に対し十分な距離にある。この時点で用
紙受台6,7の間隙の中央部分に用紙のミシン目が搬送
される(図25(c)参照)。駆動軸14の回転により
クランク15が回転し、連接棒16をクランク回転さ
せ、切断刃取付材13に固着された切断刃19が降下す
る。この降下に伴って軸11も降下するので、やがて紙
押え12の下面が用紙受台6,7に達する。
【0008】切断刃19は、紙押さえ12,12’が用
紙受台6,7と当接して降下を停止しても、スプリング
20を圧縮しながら更に降下し、やがて用紙2のミシン
目部分に当接し、このミシン目部分から用紙2を引裂す
る(図25(d)参照)。切断刃19の当接により用紙
2には大きな力が作用するが、紙押え12がスプリング
20の反発力により用紙を押えつけているので、用紙受
台6,7の間隙に切断刃19と共に用紙2が引き込まれ
ることは無い。
【0009】駆動軸14の回転により切断刃19は上昇
し、やがて紙押え12を引き上げる。ここで給紙ローラ
4及び排紙ローラ8が回転し、切断された用紙2をスタ
ッカ10に送り込むと共に、後続の連続紙2を所定の位
置に搬送し一連の動作が繰り返される。
【0010】また、従来の連続紙切断装置としては、例
えば、特開昭50−96136号公報に記載のものが知
られている。
【0011】図26は同公報記載の連続紙切断装置を示
す図である。
【0012】図26(a)において、21,22はライ
ンプリンタの用紙排出路に配置される用紙受台であり、
ラインプリンタから排出される連続紙2はこの受台2
1,22に案内される。
【0013】23,24は平坦な摩擦面を有する上下動
可能な用紙押さえ具であり、これらは必要に応じ連続紙
2のミシン目2aが用紙受台21,22の間隙の略中央
に位置する状態において押し下げられ、連続紙2のミシ
ン目2aの両側部分を用紙幅全域に亙ってそれぞれの受
台面に押し付けるようになっている。この押さえ具2
3,24はその先端に平坦な摩擦面を提供する部材とし
てゴム片23a,24aを有している。
【0014】25は先端部25aが丸く形成された上下
動可能な板状の鈍器である。
【0015】用紙2をそのミシン目2aから切断するに
は、連続紙2のミシン目2a両側部を押さえ具23,2
4と受台21,22とで挟圧した状態において、板状鈍
器25を用紙の中央部に用紙幅全域に亙り打ち降ろせば
よい。
【0016】鈍器25としては、図26(b)に示すよ
うに、丸い先端部25aが傾斜した形状のものを使用す
る。このような鈍器であれば、最下端部25a’から用
紙を押圧し始めるので、図26(d)に示すように、こ
の最下端部25a’に当たった用紙ミシン目2aの一端
から用紙が切断し始めることとなる。したがって、手で
用紙をそのミシン目からちぎると同様にミシン目の一端
から他端に用紙の切断が進行するので、円滑な用紙切断
が実現される。
【0017】なお、同公報には、鈍器として、図26
(c)に示すように、一点26cを支点にして振り降ろ
すように回動する棒体26も開示されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の連続紙
切断装置は、いずれのものも、連続紙の搬送時に、用紙
受台6,7の間隙(図25(b)参照)、あるいは受台
21,22の間隙(図26(a)参照)が開放された状
態となっている。
【0019】このため、連続紙の搬送時に、連続紙が上
記間隙に入り込んでしまい、紙詰まりが生じ易いという
問題があった。
【0020】本発明の目的は、上記問題を解決し、紙詰
まりを生じることなく連続紙の円滑な搬送状態が得られ
る連続紙切断装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の連続紙切断装置は、ミシン目を有する
連続紙をそのミシン目と直交する方向に搬送して一旦停
止させ、その停止時に連続紙をミシン目で切断する装置
であって、連続紙の搬送時に連続紙を案内し、連続紙が
一旦停止したときにミシン目の両側において連続紙を支
持する一対の支持手段と、この一対の支持手段の間に形
成されたスリット状の切断用空間と、連続紙が一旦停止
したとき、前記ミシン目の両側において前記支持手段と
の間で連続紙を押圧可能な一対の押さえ部を有する押さ
え手段と、連続紙が一旦停止したとき、前記切断用空間
を、連続紙の一面側から他面側に通過することにより連
続紙をそのミシン目で切断する切断手段と、連続紙の搬
送時に、前記切断用空間に臨んで連続紙を案内し、前記
切断手段による連続紙の切断時に、前記切断用空間から
退避する可動ガイド手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0022】請求項2記載の連続紙切断装置は、請求項
1記載の連続紙切断装置において、前記可動ガイド手段
は、前記スリット状の切断用空間の長手方向と直交する
方向に退避することを特徴とする。
【0023】請求項3記載の連続紙切断装置は、請求項
1または2記載の連続紙切断装置において、前記一対の
支持手段には、前記切断用空間に臨む端縁部に櫛歯状の
切欠が形成されているとともに、前記可動ガイド手段に
は、前記切欠に入り込むリブが形成されており、このリ
ブが連続紙のガイド面を形成していることを特徴とす
る。
【0024】請求項4記載の連続紙切断装置は、請求項
1,2,または3記載の連続紙切断装置において、前記
切断手段は、前記スリット状の切断用空間と平行に配置
された駆動軸の回転によって移動させられる切断手段で
あり、前記可動ガイド手段は、前記駆動軸に取り付けら
れていて駆動軸とともに回転することを特徴とする。
【0025】
【作用効果】請求項1記載の連続紙切断装置は、上記の
構成となっているので次のように作動する。
【0026】ミシン目を有する連続紙が、そのミシン目
と直交する方向に搬送され、一旦停止すると、連続紙
は、そのミシン目の両側すなわちスリット状の切断用空
間の両側において、一対の支持手段と、押さえ手段の一
対の押さえ部とで押圧支持される。
【0027】切断時には、切断手段が前記切断用空間
を、連続紙の一面側から他面側に通過することにより、
連続紙がそのミシン目で切断される。
【0028】そして、この請求項1記載の連続紙切断装
置によれば、連続紙の搬送時には、可動ガイド手段が前
記切断用空間に臨んでいることにより、連続紙がこの可
動ガイド手段で案内されるので、連続紙が切断用空間に
入り込んでしまうということがなくなる。
【0029】したがって、この請求項1記載の連続紙切
断装置によれば、紙詰まりを生じることなく連続紙の円
滑な搬送状態が得られることとなる。
【0030】なお、連続紙の切断時には、前記可動ガイ
ド手段は、切断用空間から退避するので、切断手段によ
る連続紙の切断が可動ガイド手段によって妨げられると
いうことはない。
【0031】請求項2記載の連続紙切断装置によれば、
請求項1記載の連続紙切断装置において、前記可動ガイ
ド手段は、前記スリット状の切断用空間の長手方向と直
交する方向に退避するので、速やかな退避が可能であ
る。
【0032】請求項1記載の連続紙切断装置における可
動ガイド手段は、スリット状の切断用空間の長手方向
(すなわちスリットの長手方向)に退避させることも可
能である。
【0033】しかしながら、可動ガイド手段を切断用空
間の長手方向に退避させる構成とすると、切断手段が切
断用空間を通過するのに必要なだけ、すなわち切断手段
による切断を妨げないように、可動ガイド手段を退避さ
せるのに時間がかかってしまう。
【0034】これに対し、請求項2記載の連続紙切断装
置によれば、可動ガイド手段がスリット状の切断用空間
の長手方向と直交する方向に退避するので、速やかな退
避が可能である。
【0035】請求項3記載の連続紙切断装置によれば、
請求項1または2記載の連続紙切断装置において、前記
一対の支持手段には、前記切断用空間に臨む端縁部に櫛
歯状の切欠が形成されているとともに、前記可動ガイド
手段には、前記切欠に入り込むリブが形成されており、
このリブが連続紙のガイド面を形成しているので、連続
紙のより円滑な案内が可能となる。
【0036】より詳しく説明すると、連続紙は、一対の
支持手段のうち、連続紙の搬送方向上流側に位置する支
持手段によって先ず案内され、次いで可動ガイド手段に
よって案内され、その後、搬送方向下流側に位置する支
持手段によって案内されることとなるが、一対の支持手
段には、切断用空間に臨む端縁部に櫛歯状の切欠が形成
されているとともに、可動ガイド手段には、前記切欠に
入り込むリブが形成されており、このリブが連続紙のガ
イド面を形成しているので、連続紙は、上流側の支持手
段から可動ガイド手段に向かう際には、可動ガイド手段
のリブによってすくわれるようにして案内され、可動ガ
イド手段から下流側の支持手段に向かう際には、支持手
段の櫛歯状部分によってすくわれるようにして案内され
ることとなる。
【0037】したがって、連続紙は、より円滑に案内さ
れることとなる。
【0038】請求項4記載の連続紙切断装置によれば、
請求項1,2,または3記載の連続紙切断装置におい
て、前記切断手段は、前記スリット状の切断用空間と平
行に配置された駆動軸の回転によって移動させられる切
断手段であり、前記可動ガイド手段は、前記駆動軸に取
り付けられていて駆動軸とともに回転する構成となって
いるので、可動ガイド手段の退避動作を極めて簡単な構
造によって実現することが可能になる。
【0039】可動ガイド手段に退避動作を行なわせる手
段としては、種々の手段、例えば、シリンダ機構を用い
た手段、リンク機構を用いた手段、カムを用いた手段等
を挙げることができる。しかしながら、これらの手段は
概してその構造が複雑化するという難点がある。
【0040】これに対し、請求項4記載の連続紙切断装
置によれば、切断手段を作動させる駆動軸をスリット状
の切断用空間と平行に配置し、この駆動軸に可動ガイド
手段を取り付けることにより、可動ガイド手段が駆動軸
とともに回転して退避する構成としたから、上記シリン
ダ機構等が不要となり、したがって、極めて簡単な構造
によって可動ガイド手段の退避動作を実現することが可
能になる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0042】図1は本発明に係る連続紙切断装置の一実
施の形態の概要を示す図で、(a)は平面図、(b)は
正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。
図2は図1における左側の拡大図で、(a)は部分平面
図、(b)は部分正面図、(c)は左側面図である。ま
た、図3は図1における右側の拡大図で、(a)は部分
平面図、(b)は部分正面図、(c)は右側面図であ
る。
【0043】図1〜図3において、31,32は左右に
配置されたサイドフレーム、33は上フレーム、34,
35はサイドフレーム31,32よりも多少内側に配置
されたサブフレーム、36は装置手前側に配置された給
紙ガイド、37は装置背部側に配置された排紙ガイドで
ある。これら各フレーム31〜35、給紙ガイド36,
および排紙ガイド37は適所が連結されて一体となって
おり、全体として装置のフレームを構成している。
【0044】給紙ガイド36および排紙ガイド37は、
後述するように、連続紙の搬送時に連続紙を案内し、切
断時に連続紙をそのミシン目の両側において支持する一
対の支持手段を構成している。給紙ガイド36は、連続
紙搬送方向上流側に位置しており、排紙ガイド37は下
流側に位置している。
【0045】図2および図3に示すように、上フレーム
33は、その前側下端部33aが屈曲形成されていて給
紙ガイド36との間にスリット状の給紙口38を形成し
ている。また、後側下端部33bも屈曲形成されていて
排紙ガイド37との間にスリット状の排紙口39を形成
している。
【0046】図4は、上フレーム33、給紙ガイド3
6、排紙ガイド37、押さえ手段40、切断手段50、
および可動ガイド手段80を示す拡大左断面図、図5は
押さえ手段40の可動フレームを示す部分斜視図であ
る。
【0047】図4において、Pは切断されるべき連続紙
であり、Paはミシン目部分を示している。連続紙P
は、給紙口38から排紙口39に向けて搬送される。C
は、給紙ガイド36と排紙ガイド37との間に形成され
たスリット状の切断用空間である。
【0048】押さえ手段40は、全体として略逆凹形状
の可動フレーム41(図5参照)と、この可動フレーム
41の下端に設けられた押さえ板42,42’とを備え
ている。押さえ板42,42’は一対の押さえ部を構成
している。
【0049】可動フレーム41には、切断手段50より
も連続紙搬送方向下流側に位置する押さえ部42’と切
断手段50との間において、連続紙を前記押さえ部4
2’と排紙ガイド37との間に案内するガイド面41c
が形成されている。
【0050】押さえ板42,42’は、ゴム等の弾性体
で構成されており、その断面形状は台形となっている。
結果として、少なくとも連続紙の搬送方向上流側(図4
において右側)は傾斜面42f,42’fとなり、この
傾斜面42f,42’fは連続紙Pの案内面を構成して
いる。
【0051】押さえ板42,42’は、後述するよう
に、その下面42a,42’aで連続紙Pを押圧するか
ら、下面42a,42’aには、図6(a)に示すよう
に複数本の溝42bを設ける、あるいは同図(b)に示
すように細かな凹凸42cを形成する(いわゆるシボ加
工を施す)、あるいはまた同図(c)に示すように溝4
2bを設けるとともにシボ加工42cを施すことが望ま
しい。これらのような構成とすることによって、下面4
2a,42’aに紙粉が付着することで生じる連続紙P
に対する押さえ力ないし摩擦力の低下を防止することが
できる。
【0052】またこの実施の形態では、押さえ板42,
42’を図7(c)に示すように短く分割し、その単片
42dの上面(可動フレーム41への取付面)に係合用
の突起42e,42eを設けるとともに、図7(b)に
示すように、可動フレーム41には、だるま形状の係合
用の穴41eを複数個設け、この穴41eに前記突起4
2eを図7(a)に示すように係合させることによって
前記単片42dを可動フレーム41に固定し、この単片
42dを同図(d)に示すように複数個一列に並べて取
り付けることによって押さえ板42,42’全体を構成
している。
【0053】図4において、43,43は、押さえ手段
40を、支持手段すなわち給紙ガイド36および排紙ガ
イド37に向けて常時付勢している付勢手段であり、押
さえ手段40の可動フレーム41と上フレーム33との
間に配置された圧縮バネで構成されている。この圧縮バ
ネ43は、可動フレーム41の2つの凹所41a,41
b内に、それぞれ複数個設けられている。この実施の形
態では、図1(a)に示すように、凹所41a,41b
内にそれぞれ6個づつ、計12個設けられている。
【0054】押さえ手段40は、付勢手段43により、
給紙ガイド36および排紙ガイド37に向けて常時付勢
されているが、後述する押さえ手段用リンク機構70に
よってその移動が規制されている。
【0055】図4において、50は切断手段であり、一
対の押さえ板42,42’の間すなわち可動フレーム4
1の2つの凹所(圧縮バネ収容部)41a,41bの間
に配置されている。切断手段50は、切断すべき連続紙
Pのミシン目方向(図4の紙面と直交方向)からみて、
連続紙Pとの当接部50aが円弧状に形成されており、
ミシン目と同方向(図4の紙面と直交方向)に伸びてい
て、当該ミシン目よりも長く(すなわち連続紙Pの幅よ
りも長く)形成されている(図1(a)、および図17
(c)参照)。
【0056】図8(a)は切断手段50の左端部周辺を
示す斜視図、(b)は同じく角度を変えて見た斜視図で
ある。
【0057】同図において、34aは、図1,図2にも
示したサブフレーム34の上部片である。この上部片3
4a,34aは、図1,図2に示すように上フレーム3
3に固定されている。
【0058】図8に示すように、切断手段50の左端部
は、上部片34a,34aの間に挿通されており、これ
ら上部片34a,34aに案内されて上下動可能であ
る。また、切断手段50の右端部も同様であり、図3に
示すように右側のサブフレーム35の上部片35a,3
5aの間に挿通されていて、これら上部片35a,35
aに案内されて上下動可能である。なお、上部片35
a,35aも上フレーム33に固定されている。
【0059】図8に示すように、切断手段50の左端部
には、ガイドブロック51が固定されている。このガイ
ドブロック51には、計4つのガイド片51aが設けら
れており、これらガイド片51aの間にサブフレームの
上部片34aが緩く挿通されている。これによって、切
断手段50は、その軸線方向(図1(a)において左右
方向)への移動が規制されている。
【0060】すなわち、切断手段50は、左右のサブフ
レームの上部片34a,34a,35a,35aにより
案内されて上下動可能であるとともに、ガイドブロック
51が左方のサブフレームの上部片34aに案内される
ことにより、その軸線方向への移動が規制されている。
【0061】切断手段50の両側端部には、後述する切
断手段用リンク機構60のためのピン52,53が設け
られている(右端部のピン53については図3および図
10参照)。
【0062】図9は切断手段用リンク機構60および押
さえ手段用リンク機構70を示す図で、(a)は左側部
分の正面図、(b)は左側面図である。図10(a)は
同じく右側部分の正面図、(b)は右側面図である。
【0063】これらの図に示すように、切断手段用リン
ク機構60は、略角棒状の駆動軸61と、この駆動軸6
1の両端に固定された一対の腕62L,62Rと、これ
らの腕62L,62Rと切断手段50の端部(ピン5
2,53)とに回動可能に連結された連接棒63L,6
3Rとを備えている。
【0064】図9に示すように、駆動軸61の左端部に
はギヤ64が固定されており、このギヤ64が、図2に
示すように、サブフレーム34に取り付けられたモータ
65の出力軸65aに固定されたギヤ66と噛み合って
いることにより、駆動軸61がモータ65によって後述
するように回転駆動される。
【0065】図9に示すように、左方の腕62Lには、
第1のピン62L1が設けられており、このピン62L
1と切断手段50の左端のピン52とが連接棒63Lで
連結されている。
【0066】図10に示すように、右方の腕62Rは、
左方の腕62Lとはその形状が多少異なっている。すな
わち、右方の腕62Rは、左方の腕と同形状のものに突
部62Raが形成された形状となっている。そして、こ
の突部62Raに第1のピン62R1が設けられてお
り、このピン62R1と切断手段50の右端のピン53
とが連接棒63Rで連結されている。結果として、図9
(b)および図10(b)から明らかなように、駆動軸
61の中心から、左方の腕の第1ピン62L1の中心ま
での距離RLと、右方の腕の第1ピン62R1の中心ま
での距離RRとは、異なっている。RL<RRである。
また、駆動軸61まわりに関する位置も、右方の腕の第
1ピン62R1は、左方の腕の第1ピン62L1に対し
て角度αだけずれている。すなわち、一方の腕62Lと
連接棒63Lとの連結部(ピン62L1部分)と、他方
の腕62Rと連接棒63Rとの連結部(ピン62R1部
分)とは、駆動軸61回りに関して位相をずらして設け
られている。
【0067】図9、図10に示すように、押さえ手段用
リンク機構70は、上記切断手段用リンク機構60と共
通の駆動軸61と、同じく一対の腕62L,62Rと、
これらの腕62L,62Rと押さえ手段40の端部とに
回動可能に連結された連接棒71L,71Rとを備えて
いる。
【0068】図9に示すように、左方の腕62Lには、
第2のピン62L2が設けられいる。この第2のピン6
2L2は、前記第1のピン62L1と駆動軸61まわり
に関して同じ位置にあって、第1のピン62L1の左方
に設けられている。そして、この第2のピン62L2
と、押さえ手段40の可動フレーム41の左端に固定さ
れて垂下している連結板44Lに設けられたピン45L
とが連接棒71Lで連結されている。連接棒71Lには
長穴72が設けられており、この長穴72に対して第2
のピン62L2がスライド可能に連結されている。
【0069】この押さえ手段用リンク機構70は、基本
的には左右同じ構成である(図9、図10においては対
称に表れる)。すなわち、図10に示すように、右方の
腕62Rには、駆動軸61まわりに関して上記左側の第
2のピン62L2と同じ位置にある第2のピン62R2
が設けられており、この第2のピン62R2と、押さえ
手段40の可動フレーム41の右端に固定されて垂下し
ている連結板44Rに設けられたピン45Rとが連接棒
71Rで連結されている。連接棒71Rには長穴72が
設けられており、この長穴72に対して第2のピン62
R2がスライド可能に連結されている。
【0070】図4を参照して説明したように、押さえ手
段40は、付勢手段43により、給紙ガイド36および
排紙ガイド37に向けて常時付勢されているが、押さえ
手段用リンク機構70が図9および図10に示す状態
(後述する待機状態)にあるときには、付勢手段43に
よる付勢力が、連結板44L,44R、ピン45L,4
5R、連接棒71L,71R、第2のピン62L2,6
2R2、および腕62L,62Rを介して駆動軸61で
受けられることにより、その移動が規制されている。な
お、駆動軸61は、図1〜図3に示すように、スリット
状の切断用空間Cと平行に配置されており、サブフレー
ム34,35によって回転可能に支持されている。
【0071】図11は切断用空間C(図4参照)の詳細
を示す部分拡大斜視図である。
【0072】図11および図4において、80は可動ガ
イド手段であり、後述するようにして搬送される連続紙
P(図4参照)の先端が、スリット状の切断用空間Cす
なわち給紙ガイド36と排紙ガイド37との間に入り込
んで紙詰まりが生じるのを防止するためのものである。
この可動ガイド手段80は、後述するように、駆動軸6
1が回動し、切断手段50によって連続紙Pが切断され
る際、駆動軸61の回動に伴って切断用空間Cから退避
するようになっている。
【0073】可動ガイド手段80は、図12および図1
〜図3に示すように、ガイドブロック単体81を複数個
(この実施の形態では5個)駆動軸61に装着すること
によって構成されている。
【0074】図13はガイドブロック単体81を示す図
で、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側
面図である。また、図14は斜視図である。
【0075】これらの図に示すように、ガイドブロック
単体81は、基部82と、アーム部83と、ガイド部8
4とが一体に形成されており、ガイド部84に形成され
たリブ85の上面85aが連続紙のガイド面を形成して
いる。ガイド部84の一側面には穴86が形成されてい
るとともに、他側面には、この穴86(隣接するガイド
ブロック単体の穴86)に嵌まり合う突起87が形成さ
れている。基部82には、駆動軸61が挿通される角穴
82aが形成されている。
【0076】可動ガイド手段80は、複数個のガイドブ
ロック単体81の角穴82aに駆動軸61を挿通し、隣
接するガイドブロック単体81同志の穴86と突起87
とを嵌め合わせることによって、図12に示したように
駆動軸61に装着される。
【0077】図11に示すように、給紙ガイド36およ
び排紙ガイド37の、切断用空間Cに臨む端縁部には、
それぞれ櫛歯状に切欠36a,37aが形成されてお
り、可動ガイド手段80が駆動軸61に装着され、駆動
軸61が装置に組み付けられた状態では、リブ85の前
端部分85bおよび後端部分85cが切欠36aおよび
37aに入り込んだ状態となっている。
【0078】図15は主として左側のサブフレーム34
を示す左側面図である。
【0079】同図において、64aは、駆動軸61に固
定されたギヤ64(図2参照)と一体的に形成された被
検出片である。
【0080】91,92は検出手段としての検出器(例
えばリミットスイッチ)である。検出器91,92は、
それぞれ、被検出片64aと当接して揺動するレバー9
1a、92aを備えており、このレバーが検出片64a
と当接して揺動したとき、図示しない制御手段へ向けて
検出信号を送出するようになっている。一方の検出器9
1は、駆動軸61が待機位置にあることを検出するため
のものであり、他方の検出器92は、駆動軸61の回転
終了位置を検出するためのものである。詳しい作動につ
いては後述する。
【0081】以上、一実施の形態について説明したが、
この実施の形態は、さらに、図示しない給紙手段(例え
ば給紙ローラ、あるいはピントラクタ等)、排紙手段
(例えば排紙ローラ、あるいはピントラクタ等)、およ
び装置全体の制御を行なう制御手段を備えている。
【0082】次に以上のような連続紙切断装置の作動
を、待機状態、給紙動作、および切断動作に分けて、主
として図16〜図20を参照して順次説明する。なお、
必要に応じて構成についても追加説明する。
【0083】図16(a)(b)(c)はそれぞれ作動
を説明するための左側面図、図17〜図20は主として
切断手段50、切断手段用リンク機構60、および押さ
え手段用リンク機構70の作動を示す図で、これらの図
における各分図(a)は左側面図、(b)は右側面図、
(c)は切断手段50の正面図である。また、図18
(d)は切断手段50と押さえ手段40の可動フレーム
41との関係を示す正断面図である。
【0084】<待機状態>待機状態にあっては、モータ
65は停止しており、切断手段用リンク機構60および
押さえ手段用リンク機構70は、図17に示す状態すな
わち図9、図10に示した状態となっている。
【0085】このとき、切断手段50は、図4および図
17(c)に示すように、支持手段(給紙ガイド36お
よび排紙ガイド37)の、連続紙Pの支持面36b,3
7bに対する押さえ部(押さえ板)42,42’の距離
(h2,h5参照)と略同等程度の距離(h3参照)にお
いて、当接部50aが支持面36b,37bと略平行状
態(略水平状態)となっている。なお、当接部50a
は、支持面36b,37bに対する押さえ部の距離(h
2,h5参照)よりも僅かに長い距離(h3参照)におい
て支持面36b,37bと略平行になっている。
【0086】押さえ手段40は、前述したように、その
付勢手段43による付勢力が押さえ手段用リンク機構7
0で受けられていて、その移動が規制されており、図1
6(a)に示す位置にある。
【0087】またこのとき、図4に示すように、上フレ
ーム33の前側下端部33aの最下端部(屈曲部)と給
紙ガイド36の支持面36bとの距離すなわち給紙口3
8の高さをh1,上流側の押さえ板42の下面42aと
支持面36bとの距離をh2,切断手段50の当接部5
0a(より正確には当接部50aの最下端部)と支持面
36b,37b(より正確には支持面36bと37bと
を連結した平面)との距離をh3,可動フレーム41の
ガイド面41cの上端と排紙ガイド37(正確には給紙
ガイド36の上面と排紙ガイド37の上面とを連結した
平面)との距離をh4,下流側の押さえ板42’の下面
42’aと排紙ガイド37の支持面37bとの距離をh
5,押さえ手段40の下流側においてこれと隣接する、
上フレーム33の傾斜状の紙案内面33cの上端と排紙
ガイド37の支持面37bとの距離をh6,上フレーム
33の後側下端33bの最下端部(屈曲部)と排紙ガイ
ド37の支持面37bとの距離すなわち排紙口39の高
さをh7,連続紙Pの厚さをt(図示せず)とすると、 t<h1≦h2≦h33≦h45≦h6 t<h7≦h5 となっている。
【0088】また、可動フレーム41の、押さえ板4
2,42’の取付面41d,41’dにおける押さえ板
42,42’の両側部41g,41g,41’g,4
1’gは、当該取付面よりも突出している。
【0089】可動ガイド手段80は、図4および図16
(a)に示すように、切断用空間Cに臨んでいる。
【0090】<給紙動作>以上のような状態において、
図示しない給紙手段が駆動され、図16(a)に示すよ
うに連続紙Pが給紙口38から切断用空間C上に供給さ
れる。この際、上述したように、t<h1≦h2≦h3
3≦h4,h5≦h6,t<h7≦h5となっており、ま
た、可動フレーム41の押さえ板42,42’の取付面
41d,41’dにおける押さえ板42,42’の両側
部41g,41g,41’g,41’gが当該取付面よ
りも突出しており、しかも押さえ板42,42’の傾斜
面42f,42’fが連続紙Pの案内面を構成している
ので、用紙の先端は円滑に案内され、したがって円滑な
給紙動作が得られる。
【0091】なお、連続紙Pは、そのミシン目Paが切
断用空間Cの略中央部に位置するように供給される。
【0092】<切断動作>切断動作は、モータ65の駆
動により、駆動軸61が、図17に示した待機状態から
図20に示す状態に到るまで矢印CW方向(正転方向)
に一気に回転することにより行なわれる。
【0093】以下、主要状態を追って順次説明する。
【0094】図18は、駆動軸61が、図17に示した
状態から矢印CW方向に約45゜ほど回転した状態を示
している。
【0095】図17に示した状態から駆動軸61が回転
を開始すると、これに伴う押さえ手段用リンク機構70
の作動で、付勢手段43の付勢力によって押さえ手段4
0が下降を開始する。この際、付勢手段43の付勢力は
押さえ手段用リンク機構70を介して駆動軸61の回転
を助けるように作用する。
【0096】駆動軸61が回転する過程で、押さえ手段
40の押さえ板42,42’が連続紙Pを介して給紙ガ
イド36,排紙ガイド37と当接し、これらガイドとの
間で連続紙Pを挟圧する状態になると、付勢手段43に
よる付勢力は、給紙ガイド36および排紙ガイド37に
よって受けられることとなる。したがって、さらに駆動
軸61が回転すると、腕62L,62Rの第2のピン6
2L2,62R2は、連接棒71L,71Rの長穴72
中をスライドすることとなる。図18は、押さえ手段4
0の押さえ板42,42’が給紙ガイド36,排紙ガイ
ド37と当接した後、さらに駆動軸61が多少回転した
状態を示している。
【0097】一方、図17に示した状態から駆動軸61
が回転を開始すると、これに伴う切断手段用リンク機構
60の作用で、切断手段50の左端50Lは下降を開始
するとともに、右端50Rは上昇を開始する。これは、
図10(b)に示したように、駆動軸61まわりに関す
る右方の腕の第1ピン62R1の位置が、左方の腕の第
1ピン62L1に対して角度αだけずれているためであ
る。
【0098】図18は、切断手段50の右端50Rが上
昇しきった状態を示しており、また、連続紙の切断が開
始される直前の状態を示している。このとき、切断手段
50の左端50Lは、図16(b)および図18(c)
に示すように連続紙Pの左端PLと極めて近接するかあ
るいは当接した状態となる。結果として、切断手段50
は図18(c)から明らかなように、連続紙Pの紙面に
対してθだけ傾斜した状態となる。
【0099】図18(d)および、図5に示すように、
押さえ手段40の可動フレーム41の右端部には、切断
手段50を逃がすための切欠41fが設けられている。
したがって、切断手段50の右端50Rが上昇しても、
これが押さえ手段の可動フレーム41と干渉するという
ことはない。
【0100】また、図17に示した状態から駆動軸61
が回転を開始すると、これに伴って可動ガイド手段80
も回転し、図16(b)に示すように、切断用空間Cの
長手方向と直交する方向に、切断用空間Cから退避して
切断手段50の後述する通路を確保する。
【0101】図18に示す状態からさらに駆動軸61が
回転し続けると、図19に示すように、これに伴う切断
手段用リンク機構60の作用で、切断手段50の左端5
0Lと右端50Rとが略同速度(例えば8cm/s程
度)で下降し、結果として、図19(c)に示すよう
に、切断手段50は、前述した角度θに略等しい角度
θ’をもって連続紙Pのミシン目をその左側PLから切
断することとなる。このように、切断手段50は傾斜し
た状態で連続紙Pを切断するため、この切断は円滑にな
される。ここで、θ=θ’とならないのは、図9(b)
および図10(b)に示したように、駆動軸61の中心
から、左方の腕の第1ピン62L1の中心までの距離R
Lと、右方の腕の第1ピン62R1の中心までの距離R
Rとが多少異なっており、RL<RRとなっているから
である。しかしながらむしろ、このようにRL<RRと
なっていることにより、切断手段50は、あたかもその
左端50Lを人が掴んで振り降ろしたような動きに近い
動きをすることとなり、これによって連続紙Pはその左
側PLから円滑に切断されることとなる。
【0102】なお、押さえ手段40は図18に示した状
態と同様、付勢手段43による同じ大きさの付勢力で連
続紙Pを給紙ガイド36および排紙ガイド37との間に
押圧し続けており、駆動軸61の回転にともなって、腕
62L,62Rの第2のピン62L2,62R2が、連
接棒71L,71Rの長穴72中をさらに移動する(図
19参照)。
【0103】図21は、連続紙Pが切断される様子(正
確には切断される直前の様子)を示した模式的な図であ
り、図19(c)におけるXXI−XXI視拡大図に相
当する図である。
【0104】この図から分かるように、連続紙Pが、そ
のミシン目Paの両側において押さえ板42および4
2’と給紙ガイド36および排紙ガイド37との間で挟
圧保持された状態で、切断手段50が下降すると、その
下降に伴って連続紙Pは切断手段50に部分的に巻き付
けられたような状態となり、切断手段50のさらなる下
降によって、やがて連続紙Pはそのミシン目Paで切断
(分断)されることとなる。
【0105】ここで、切断手段50の円弧状部分の半径
をr1,円弧状部分に対する連続紙Pの巻き付き角をβ1
とすると、連続紙Pの切断手段50に対する巻き付き長
さL1は、L1=r1・β1となる。
【0106】一方、連続紙Pが給送される際には、その
搬送誤差等によって、ミシン目Paが必ずしも正確に切
断用空間Cの中央部分に位置するとは限らない。図21
においては、ミシン目Paが切断用空間Cの中央部分に
位置している状態を実線で描いてあるが、仮想線Pa’
あるいはPa’’で示すように、中央部分からずれるこ
とが有り得る。
【0107】しかしながら、この実施の形態によれば、
切断手段50の連続紙に対する接触部(切断部)が円弧
状に形成されており、上述した巻き付き長さL1が得ら
れるので、この長さL1の範囲内においてミシン目Pa
の位置がずれていたとしても、連続紙Pはそのミシン目
Paで確実に切断されることとなる。
【0108】また、連続紙Pとしては、複数枚の用紙が
積層された状態となっている複写紙が用いられることも
多い。連続紙Pは、図25(a)において符号2で示し
たように、通常、ミシン目を折り目としてジグザグ状態
に折り畳まれており、このように折り畳まれた状態から
直線状になって給送されることとなるから、連続紙が複
写紙である場合には、積層された各用紙間でズレが生じ
(いわゆる層間ズレが生じ)、結果として各用紙のミシ
ン目部分もズレることとなる。
【0109】図22はその様子を示している。
【0110】同図において、P’は、3枚の用紙P1,
P2,P3が積層された複写紙である。切断すべき連続
紙がこのような複写紙P’である場合、各用紙P1,P
2,P3のミシン目P1a,P2a,P3aは、例えば
同図に示すようにズレた状態となる。
【0111】しかしながら、この実施の形態によれば、
切断手段50の連続紙に対する接触部(切断部)が円弧
状に形成されており、上述した巻き付き長さL1が得ら
れるので、この長さL1の範囲内においてミシン目P1
a,P2a,P3aの位置がずれていたとしても、連続
紙(複写紙)P’の各用紙P1,P2,P3はそれぞれ
のミシン目P1a,P2a,P3aで確実に切断される
こととなる。
【0112】逆に言えば、この実施の形態においては、
連続紙の搬送誤差等によってミシン目の位置が切断用空
間Cの中央部分からズレ、および/または連続紙が複写
紙であることによって各用紙のミシン目が切断用空間C
の中央部分からズレたとしても、そのミシン目で確実に
切断することができるように、すなわち上記巻き付き長
さL1が得られるように、切断手段50の円弧状部分5
0aの形状および、給紙ガイド36と排紙ガイド37と
の間隔を設定してある。また、切断手段50の少なくと
も円弧状部分50aは、用紙(連続紙)との間の摩擦係
数が小さな材料、例えば、亜鉛メッキ鋼板で構成してあ
る。切断手段50が用紙に対して滑り易い方が確実にミ
シン目で切断されるからである。
【0113】図19に示す状態からさらに駆動軸61が
回転し続けることにより、図20に示すように、これに
伴う切断手段用リンク機構60の作用で、さらに切断手
段50の左端50Lと右端50Rとが略同速度で下降
し、図20(c)に示すように、切断手段50が、連続
紙Pの下方に完全に通過し、結果として連続紙Pはその
ミシン目Pa(図16(c)参照)で完全に切断される
こととなる。なお、このときの連続紙Pに対する切断手
段50の傾斜角度θ’’が前述した角度θ’と同じにな
らない理由は前述した通りである。
【0114】押さえ手段40は図18に示した状態と同
様、付勢手段43による同じ大きさの付勢力で連続紙P
を給紙ガイド36および排紙ガイド37との間に押圧し
続けており、駆動軸61の回転にともなって、腕62
L,62Rの第2のピン62L2,62R2が、連接棒
71L,71Rの長穴72中をさらに移動する。なお、
図20(a)(b)に示すように、駆動軸61が回転し
きった状態においても、腕62L,62Rの第2のピン
62L2,62R2と、連接棒71L,71Rの長穴7
2の下端との間に多少の間隔72cが形成されるよう
に、長穴72は構成されている。
【0115】可動ガイド手段80は、図16(c)に示
すように、駆動軸61の回転に伴って回転し、切断手段
50の通路を確保する。
【0116】以上により、連続紙Pはそのミシン目Pa
で完全に切断されたこととなるが、その後、駆動軸61
は、図20に示す状態から図17に示した状態まで逆転
し、各部材も図17に示した待機状態に戻ることとな
る。
【0117】その後、図示しない給紙手段および排紙手
段が駆動され、切断された用紙CP(図16(c)参
照)が機外に排出されるとともに、次のミシン目部分が
切断用空間Cに位置して上記動作が繰り返される。
【0118】図23はこの実施の形態における上述した
切断動作を行なうための具体的シーケンスを示すフロー
チャートである。このフローチャートを参照して切断動
作のシーケンスについて説明する。
【0119】(i)切断動作を開始するに当たっては、
ステップST1で、制御手段が有しているタイマーによ
り経過時間Tのカウントを開始する。
【0120】(ii)ステップST2で、駆動軸61が
待機位置にあるか否かを検出する。この検出は、図15
(a)に示したように、駆動軸61に固定されたギヤ6
4と一体的に形成された被検出片64aが、一方の検出
器91のレバー91aを揺動させて検出器91(HP
検)をONさせている(すなわち制御手段へ向けて検出
信号が送出されている)か否かによって行なわれる。
【0121】(iii)ステップST2で、一方の検出
器91がOFFである、すなわち駆動軸61が待機位置
にないと判断された場合には、駆動軸61を待機位置に
戻すべく、ステップST3〜ステップST6により、モ
ータ65を逆転(CCW)させ、駆動軸61を逆転させ
て待機位置に戻す。所定時間(t1)経過しても駆動軸
61が待機状態に戻らない場合には、何らかの異常が発
生したものとして、ステップST7でモータ65を停止
させるとともに、ステップST8で、図示しない表示手
段にエラーメッセージを表示する。
【0122】より詳しくは、先ず、ステップST3でモ
ータ65を逆転(CCW)させ、駆動軸61を逆転させ
る。次いでステップST4で、経過時間Tが所定時間t
1に達しているか否かを判断する。この時間t1は、正
転しきった状態にある駆動軸61(図20参照)が、逆
転して待機位置(図17参照)に戻るまでに通常要する
時間よりも多少長く設定してある。したがって、正常動
作時には、ステップST4の判断は「No」となり、ス
テップST5に進む。ステップST5では、検出器91
がONしたか否かを判断する。検出器91がONになれ
ば、駆動軸61が待機位置に戻ったということであるか
ら、ステップST6でモータ65を停止し、次のステッ
プST9に進む。検出器91がOFFであれば、駆動軸
61は未だ待機位置に戻っていないということであるか
ら、ステップST3に戻って上記動作を繰り返すことと
なるが、その過程においてステップST4で所定時間t
1が経過したと判断された場合には、何らかの異常が発
生したものとして、ステップST7でモータ65を停止
させるとともに、ステップST8で、図示しない表示手
段にエラーメッセージを表示する。
【0123】(iv)ステップST2で、一方の検出器
91がONである、すなわち駆動軸61が待機位置にあ
る、と判断された場合には、切断手段50を下降させて
連続紙を切断させるべく、ステップST9〜ステップS
T15により、他方の検出器92が被検出片64aを検
出する(図15(c)参照)までモータ65を正転(C
W)させて駆動軸61を正転させる。所定時間(t2)
経過しても駆動軸61が待機位置から動かない、あるい
は所定時間(t3)経過しても他方の検出器92が被検
出片64aを検出しない場合には、何らかの異常が発生
したものとして、ステップST7でモータ65を停止さ
せるとともに、ステップST8で、図示しない表示手段
にエラーメッセージを表示する。
【0124】より詳しくは、先ず、ステップST9でモ
ータ65を正転(CW)させ、駆動軸61を正転させ
る。
【0125】次いでステップST10で、経過時間Tが
所定時間t2に達しているか否かを判断する。この時間
t2は、待機位置にある駆動軸61(図17および図1
5(a)参照)が正転し、一方の検出器91のレバー9
1aが揺動して検出器91(HP検)がOFFするのに
通常要する時間(ステップST2でOFFであった場合
には、ステップST5の判断がONとなるまでに要した
時間を加えた時間)よりも多少長く設定してある。
【0126】したがって、正常動作時には、ステップS
T10の判断は「No」となり、ステップST11に進
む。
【0127】ステップST11では、検出器91がOF
Fしたか否かを判断する。
【0128】検出器91がONであれば、駆動軸61は
未だ待機位置から完全には脱していないということであ
るから、ステップST9に戻って上記動作を繰り返すこ
ととなるが、その過程においてステップST10で所定
時間t2が経過したと判断された場合には、何らかの異
常が発生したものとして、ステップST7でモータ65
を停止させるとともに、ステップST8で、図示しない
表示手段にエラーメッセージを表示する。
【0129】所定時間t2内に検出器91がOFFにな
れば、駆動軸61が正常に回転しているということであ
るから(図15(b)参照)、ステップST12で引き
続きモータ65を正転(CW)させ、ステップST13
で、経過時間Tが所定時間t3に達しているか否かを判
断する。この時間t3は、待機位置にある駆動軸61
(図17および図15(a)参照)が正転し、その被検
出片64aが他方の検出器92のレバー92aを揺動さ
せて他方の検出器92(RP検)をONさせるのに通常
要する時間(ステップST2でOFFであった場合に
は、ステップST5の判断がONとなるまでに要した時
間を加えた時間)よりも多少長く設定してある。
【0130】したがって、正常動作時には、ステップS
T13の判断は「No」となり、ステップST14に進
む。
【0131】ステップST14では、他方の検出器(R
P検)92がONしたか否かを判断する。
【0132】他方の検出器92がOFFであれば、駆動
軸61は未だ回転しきってはいないということであるか
ら、ステップST12に戻って上記動作を繰り返すこと
となるが、その過程においてステップST13で所定時
間t3が経過したと判断された場合には、何らかの異常
が発生したものとして、ステップST7でモータ65を
停止させるとともに、ステップST8で、図示しない表
示手段にエラーメッセージを表示する。
【0133】所定時間t3内に検出器92がONになれ
ば、駆動軸61が正常に回転しきった、すなわち連続紙
が切断されたということであるから、ステップST15
でモータ65を停止させ、ステップST16以降で復帰
動作に入る。
【0134】(v)復帰動作は、ステップST16〜ス
テップST22により、モータ65を逆転(CCW)さ
せ、駆動軸61を逆転させて待機位置に戻すことにより
行なわれる。所定時間(t4)経過しても駆動軸61
が、回転終了位置(図15(c)参照)から動かない、
あるいは所定時間(t5)経過しても待機位置(図15
(a)参照)に戻らない場合には、何らかの異常が発生
したものとして、ステップST7でモータ65を停止さ
せるとともに、ステップST8で、図示しない表示手段
にエラーメッセージを表示する。
【0135】より詳しくは、先ず、ステップST16で
モータ65を逆転(CCW)させ、駆動軸61を逆転さ
せる。
【0136】次いでステップST17で、経過時間Tが
所定時間t4に達しているか否かを判断する。この時間
t4は、回転終了位置にある駆動軸61(図15(c)
参照)が逆転し、他方の検出器92のレバー92aが揺
動して検出器92(RP検)がOFFするまでに通常要
する時間(ステップST2でOFFであった場合には、
ステップST5の判断がONとなるまでに要した時間を
加えた時間)よりも多少長く設定してある。
【0137】したがって、正常動作時にはステップST
17の判断は「No」となり、ステップST18に進
む。
【0138】ステップST18では、他方の検出器92
(RP検)がOFFしたか否かを判断する。
【0139】検出器92がONであれば、駆動軸61
は、回転しきった位置(回転終了位置)から未だ完全に
は脱していないということであるから、ステップST1
6に戻って上記動作を繰り返すこととなるが、その過程
においてステップST17で所定時間t4が経過したと
判断された場合には、何らかの異常が発生したものとし
て、ステップST7でモータ65を停止させるととも
に、ステップST8で、図示しない表示手段にエラーメ
ッセージを表示する。
【0140】所定時間t4内に検出器92がOFFにな
れば、駆動軸61が正常に逆転しているということであ
るから、ステップST19で引き続きモータ65を逆転
(CCW)させ、ステップST20で、経過時間Tが所
定時間t5に達しているか否かを判断する。この時間t
5は、回転終了位置にある駆動軸61(図15(c)参
照)が逆転し、待機位置(図15(a)参照)に戻るま
でに通常要する時間(ステップST2でOFFであった
場合には、ステップST5の判断がONとなるまでに要
した時間を加えた時間)よりも多少長く設定してある。
【0141】したがって、正常動作時には、ステップS
T20の判断は「No」となり、ステップST21に進
む。
【0142】ステップST21では、一方の検出器(H
P検)91がONしたか否かを判断する。
【0143】一方の検出器91がOFFであれば、駆動
軸61は待機位置に戻ってはいないということであるか
ら、ステップST19に戻って上記動作を繰り返すこと
となるが、その過程においてステップST20で所定時
間t5が経過したと判断された場合には、何らかの異常
が発生したものとして、ステップST7でモータ65を
停止させるとともに、ステップST8で、図示しない表
示手段にエラーメッセージを表示する。
【0144】所定時間t5内に検出器91がONになれ
ば、駆動軸61が正常に待機位置に戻ったということで
あるから、ステップST22でモータ65を停止させ
る。
【0145】以上により、1回の切断動作および復帰動
作がなされたこととなる。
【0146】以上のような連続紙切断装置によれば、次
のような作用効果が得られる。
【0147】(a)ミシン目Paを有する連続紙Pが、
そのミシン目Paと直交する方向に搬送され、一旦停止
すると、連続紙Pは、そのミシン目Paの両側すなわち
スリット状の切断用空間Cの両側において、一対の支持
手段36,37と、押さえ手段40の一対の押さえ部4
2,42’とで押圧支持される。
【0148】切断時には、切断手段50が切断用空間C
を、連続紙Pの一面側(この実施の形態においては上面
側)から他面側(この実施の形態においては下面側)に
通過することにより、連続紙Pがそのミシン目Paで切
断される。
【0149】そして、この実施の形態の連続紙切断装置
によれば、連続紙Pの搬送時には、図16(a)に示し
たように、可動ガイド手段80が切断用空間Cに臨んで
いることにより、連続紙Pがこの可動ガイド手段80で
案内されるので、連続紙Pが切断用空間Cに入り込んで
しまうということがなくなる。
【0150】したがって、紙詰まりを生じることなく連
続紙Pの円滑な搬送状態が得られることとなる。
【0151】なお、連続紙Pの切断時には、可動ガイド
手段80は、切断用空間Cから退避するので、切断手段
50による連続紙Pの切断が可動ガイド手段80によっ
て妨げられるということはない。
【0152】(b)可動ガイド手段80は、スリット状
の切断用空間Cの長手方向と直交する方向に退避するの
で、速やかな退避が可能である。
【0153】可動ガイド手段は、スリット状の切断用空
間Cの長手方向(図16の紙面と直交する方向)すなわ
ちスリットの長手方向)に退避させることも可能であ
る。
【0154】しかしながら、可動ガイド手段を切断用空
間の長手方向に退避させる構成とすると、切断手段50
が切断用空間Cを通過するのに必要なだけ、すなわち切
断手段50による切断を妨げないように、可動ガイド手
段を退避させるのに時間がかかってしまう。
【0155】これに対し、この実施の形態の連続紙切断
装置によれば、可動ガイド手段80がスリット状の切断
用空間Cの長手方向と直交する方向に退避するので、速
やかな退避が可能である。
【0156】(c)図11に示したように、一対の支持
手段36,37には、切断用空間Cに臨む端縁部に櫛歯
状の切欠36a,37aが形成されているとともに、可
動ガイド手段80には、切欠36a,37aに入り込む
リブ85が形成されており、このリブ85が連続紙のガ
イド面85aを形成しているので、連続紙Pのより円滑
な案内が可能となる。
【0157】より詳しく説明すると、連続紙Pは、一対
の支持手段のうち、連続紙の搬送方向上流側に位置する
支持手段36によって先ず案内され、次いで可動ガイド
手段80によって案内され、その後、搬送方向下流側に
位置する支持手段37によって案内されることとなる
が、一対の支持手段36,37には、切断用空間Cに臨
む端縁部に櫛歯状の切欠36a,37aが形成されてい
るとともに、可動ガイド手段80には、切欠36a,3
7aに入り込むリブ85が形成されており、このリブ8
5が連続紙のガイド面を形成しているので、連続紙P
は、上流側の支持手段36から可動ガイド手段80に向
かう際には、可動ガイド手段80のリブ85によってす
くわれるようにして案内され、可動ガイド手段80から
下流側の支持手段37に向かう際には、支持手段37の
櫛歯状部分によってすくわれるようにして案内されるこ
ととなる。
【0158】したがって、連続紙Pは、より円滑に案内
されることとなる。
【0159】(d)切断手段50は、スリット状の切断
用空間Cと平行に配置された駆動軸61の回転によって
移動させられる構成であり、可動ガイド手段80は、駆
動軸61に取り付けられていて駆動軸61とともに回転
する構成となっているので、可動ガイド手段80の退避
動作を極めて簡単な構造によって実現することが可能で
ある。
【0160】可動ガイド手段に退避動作を行なわせる手
段としては、種々の手段、例えば、シリンダ機構を用い
た手段、リンク機構を用いた手段、カムを用いた手段等
を挙げることができる。しかしながら、これらの手段は
概してその構造が複雑化するという難点がある。
【0161】これに対し、この連続紙切断装置によれ
ば、切断手段50を作動させる駆動軸61をスリット状
の切断用空間Cと平行に配置し、この駆動軸61に可動
ガイド手段80を取り付けることにより、可動ガイド手
段80が駆動軸61とともに回転して退避する構成とし
たから、上記シリンダ機構等が不要となり、したがっ
て、極めて簡単な構造によって可動ガイド手段80の退
避動作が実現される。
【0162】(e)連続紙Pの搬送時には、切断手段用
リンク機構60により、切断手段50が、図4に示した
ように、支持手段36,37の連続紙Pの支持面36
b,37bに対する押さえ部42,42’の距離
(h2,h5)と略同等程度の距離(h3)において、ミ
シン目方向からみて円弧状に形成されている当接部50
aが支持面36b,37bと略平行になるように保持さ
れているので、この円弧状の当接部50aが、一対の押
さえ部42,42’とともに、連続紙Pの先端(切断後
には、その切断部分)を案内するように作用する。
【0163】したがって、この連続紙切断装置によれ
ば、連続紙Pのより円滑な給送状態が得られることとな
る。
【0164】(f)連続紙搬送方向下流側に位置する押
さえ部42’と、連続紙搬送時における切断手段50と
の間に、図4に示したように、連続紙Pを押さえ部4
2’と下流側に位置する支持手段37との間に案内する
ガイド面41cが形成されているので、切断手段50か
らその下流方向に向けて通過する連続紙Pが確実に、下
流側に位置する押さえ部42’と支持手段37との間に
案内されることとなる。
【0165】したがって、連続紙Pの一層円滑な給送状
態が得られることとなる。
【0166】しかも、前記ガイド面41cは、押さえ手
段40の一部である可動フレーム41によって形成され
ているので、押さえ手段40以外に別途ガイドを設ける
必要がない。
【0167】(g)図4に示したように、切断手段用リ
ンク機構60は、連続紙Pの搬送時に、切断手段50
を、支持手段36,37の支持面36b,37bに対す
る押さえ部42,42’の距離(h2,h5)よりも僅か
に長い距離(h3)において当接部50aが支持面36
b,37bと略平行になるように保持しているので、切
断手段50は、連続紙Pが一対の押さえ部42,42’
の間に進入しようとした場合にのみこれと当接して案内
することとなる。
【0168】したがって、切断手段50が連続紙Pに対
して必要以上に干渉するということがなく、連続紙Pの
より一層円滑な給送状態が得られることとなる。
【0169】(h)切断手段用リンク機構60は、駆動
軸61と、この駆動軸61の両端に設けられていて駆動
軸61とともに回動する一対の腕62L,62Rと、こ
れら腕と切断手段50の両端部とにそれぞれ連結された
一対の連接棒63L,63Rとを備え、一方の腕62L
と連接棒63Lとの連結部(ピン62L1部分)と、他
方の腕62Rと連接棒63Rとの連結部(ピン62R1
部分)とが、前記駆動軸61回りに関して角度αだけ位
相をずらして設けてあるので、この切断手段用リンク機
構60の簡素化が図られる。
【0170】切断手段50に上述したような動きをさせ
るための機構は、例えば、シリンダを用いた機構(例え
ば切断手段の両端を別々のシリンダで支持した機構)、
あるいはカムを用いた機構によっても構成することが可
能である。
【0171】しかしながら、シリンダを用いた機構では
構造が複雑になるとともに重量も大きくなるという難点
がある。また、カムを用いた機構で切断手段の所望のス
トロークを得ようとすれば、カム自体の重量が大きくな
るので、やはり機構全体の重量が大きくなるという難点
がある。
【0172】これに対し、この実施の形態の構成によれ
ば、切断手段用リンク機構の簡素化が図られ、したがっ
て、軽量化も図られることとなる。
【0173】(i)切断手段用リンク機構60および押
さえ手段用リンク機構70は、共通かつ単一の駆動軸6
1によって駆動される構成となっているので、両機構の
構造の簡素化および装置の小型化が図られる。
【0174】(j)切断手段50は、連続紙Pへの当接
部50aが、ミシン目方向からみて円弧状に形成されて
いるので、連続紙Pを確実にミシン目Paにおいて切断
することが可能である。
【0175】切断手段が例えば鋭利な刃物で構成されて
いるとすると、切れ味が鋭いが故に、その刃が正しくミ
シン目Paに沿って切り込まれないかぎり、連続紙Pは
ミシン目Paからズレた位置で切断されてしまう。
【0176】これに対し、この実施の形態の連続紙切断
装置によれば、切断手段50の連続紙Pへの当接部50
aが、ミシン目方向からみて円弧状に形成されているの
で、切断手段50がミシン目Paから多少ずれた位置に
当接したとしても、連続紙Pはミシン目Paに沿って引
き裂かれるようにして切断されることとなる。
【0177】したがって、この実施の形態の構成によれ
ば、連続紙Pを確実にミシン目Paにおいて切断するこ
とが可能である。
【0178】(k)駆動軸61は、切断手段50による
切断がなされた後に逆転して待機位置に復帰するので、
装置の小型化を図ることが可能である。
【0179】図25に示した従来の装置のように、駆動
軸が1回転して待機位置に復帰する構成であると、リン
ク機構を構成している少なくとも1つのリンクが1回転
することが可能なだけのスペースが必要になるから、そ
の分だけ装置が大型化してしまう。
【0180】これに対し、この実施の形態の連続紙切断
装置によれば、駆動軸61が逆転して待機位置に復帰す
る構成であるから、上記スペースが不要となり、その
分、装置の小型化を図ることが可能となる。
【0181】図24は、以上のような連続紙切断装置を
組み込んだプリンタの概略的な左側面図である。
【0182】この図において、PCが上述した連続紙切
断装置である。
【0183】90はプリンタのケース、91はケース9
0内に設けられたフレームである。
【0184】連続紙切断装置PCは、プリンタのフレー
ム91に設けられたピン91a等の係止部を利用してフ
レーム91に着脱可能に取り付けられている。
【0185】92,93は、それぞれフレーム91に取
り付けられたピントラクタであり、その駆動軸94が図
示しない駆動機構で駆動されることにより、両側縁部に
沿ってピントラクタのピンと係合する穴が形成された連
続紙Pを搬送可能である。このプリンタは2つの給紙経
路を有しており、ピントラクタ92または93によって
連続紙Pが搬送される。連続紙Pは前述したように、通
常、ジグザグ状に折り畳まれた状態から供給される。な
お、連続紙の搬送経路には図示しない用紙ガイドが設け
られている。
【0186】95は連続紙に印字する印字ヘッド、96
はプラテンである。印字ヘッド95としては種々形式の
ヘッドを採用し得るが、連続紙Pが複写紙である場合に
はインパクトドットヘッドが採用される。
【0187】97は搬送ローラ対であり、印字済の連続
紙を、連続紙切断装置PCに向けて搬送する。したがっ
て、この搬送ローラ対97は連続紙切断装置PCの給紙
手段を構成している。
【0188】98は排紙手段をなす排紙ローラ対であ
り、連続紙切断装置PCで切断された用紙CPを機外に
排出する。
【0189】排出された用紙は、排紙トレイ99上に積
層保持される。
【0190】以上のように、連続紙切断装置PCをプリ
ンタに組み込んだ場合には、少なくともプリンタの搬送
ローラ対97を連続紙切断装置PCの給紙手段として利
用することができるので、連続紙切断装置PC自体を一
層小型化することができる。
【0191】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可
能である。
【0192】例えば、切断手段は、連続紙への当接部が
必ずしも円弧状に形成されている必要はない。連続紙を
切断することができるものであればよく、例えば、鋭い
刃を有しているものでもよい。
【0193】
【発明の効果】請求項1〜4記載のいずれの連続紙切断
装置によっても、紙詰まりを生じることなく連続紙の円
滑な搬送状態が得られる。
【0194】さらに、請求項2記載の連続紙切断装置に
よれば、可動ガイド手段の速やかな退避が可能である。
【0195】請求項3記載の連続紙切断装置によれば、
連続紙のより円滑な案内が可能となる。
【0196】請求項4記載の連続紙切断装置によれば、
可動ガイド手段の退避動作を極めて簡単な構造によって
実現することが可能になる。
【0197】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続紙切断装置の一実施の形態の
概要を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、
(c)は左側面図、(d)は右側面図。
【図2】図1における左側の拡大図で、(a)は部分平
面図、(b)は部分正面図、(c)は左側面図。
【図3】図1における右側の拡大図で、(a)は部分平
面図、(b)は部分正面図、(c)は右側面図。
【図4】主として、上フレーム33、給紙ガイド36、
排紙ガイド37、押さえ手段40、および切断手段50
を示す拡大左断面図。
【図5】押さえ手段40の可動フレーム41を示す部分
斜視図。
【図6】(a)(b)(c)は、それぞれ押さえ板4
2,42’の例を示す斜視図。
【図7】(a)は押さえ板42,42’の可動フレーム
41への取付構造を示す部分斜視図、(b)は可動フレ
ームの部分斜視図、(c)は押さえ板42,42’を構
成する単片の斜視図、(d)は押さえ板42,42’の
可動フレーム41への取付構造を示す部分正断面図。
【図8】(a)は切断手段50の左端部周辺を示す斜視
図、(b)は同じく角度を変えて見た斜視図。
【図9】切断手段用リンク機構60および押さえ手段用
リンク機構70を示す図で、(a)は左側部分の正面
図、(b)は左側面図。
【図10】切断手段用リンク機構60および押さえ手段
用リンク機構70を示す図で、(a)は右側部分の正面
図、(b)は右側面図。
【図11】切断用空間Cの詳細を示す部分拡大斜視図。
【図12】可動ガイド手段80の駆動軸61への装着状
態を示す正面図。
【図13】ガイドブロック単体81を示す図で、(a)
は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図。
【図14】ガイドブロック単体81を示す斜視図。
【図15】(a)(b)(c)はそれぞれ主として左側
のサブフレーム34を示す左側面図。
【図16】(a)(b)(c)はそれぞれ作動を説明す
るための左側面図。
【図17】主として切断手段50、切断手段用リンク機
構60、および押さえ手段用リンク機構70の作動を示
す図で、(a)は左側面図、(b)は右側面図、(c)
は切断手段50の正面図。
【図18】同じく作動を示す図で、(a)は左側面図、
(b)は右側面図、(c)は切断手段50の正面図、
(d)は切断手段50と押さえ手段40の可動フレーム
41との関係を示す正断面図。
【図19】同じく作動を示す図で、(a)は左側面図、
(b)は右側面図、(c)は切断手段50の正面図。
【図20】同じく作動を示す図で、(a)は左側面図、
(b)は右側面図、(c)は切断手段50の正面図。
【図21】連続紙Pが切断される様子を示した模式的な
図であり、図19(c)におけるXXI−XXI視図に
相当する図。
【図22】複写紙P’が切断される様子を示した模式的
な図であり、図19(c)におけるXXI−XXI視図
に相当する図。
【図23】切断動作を行なうための具体的シーケンスを
示すフローチャートを示した図。
【図24】連続紙切断装置を組み込んだプリンタの概略
的な左側面図。
【図25】(a)〜(e)はそれぞれ従来技術の説明
図。
【図26】(a)〜(d)はそれぞれ従来技術の説明
図。
【符号の説明】
P 連続紙 Pa ミシン目 C 切断用空間 36 給紙ガイド(支持手段) 36a 切欠 37 排紙ガイド(支持手段) 36a 切欠 40 押さえ手段 42,42’ 押さえ部 50 切断手段 61 駆動軸 80 可動ガイド手段 85 リブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシン目を有する連続紙をそのミシン目
    と直交する方向に搬送して一旦停止させ、その停止時に
    連続紙をミシン目で切断する装置であって、 連続紙の搬送時に連続紙を案内し、連続紙が一旦停止し
    たときにミシン目の両側において連続紙を支持する一対
    の支持手段と、 この一対の支持手段の間に形成されたスリット状の切断
    用空間と、 連続紙が一旦停止したとき、前記ミシン目の両側におい
    て前記支持手段との間で連続紙を押圧可能な一対の押さ
    え部を有する押さえ手段と、 連続紙が一旦停止したとき、前記切断用空間を、連続紙
    の一面側から他面側に通過することにより連続紙をその
    ミシン目で切断する切断手段と、 連続紙の搬送時に、前記切断用空間に臨んで連続紙を案
    内し、前記切断手段による連続紙の切断時に、前記切断
    用空間から退避する可動ガイド手段と、を備えたことを
    特徴とする連続紙切断装置。
  2. 【請求項2】 前記可動ガイド手段は、前記スリット状
    の切断用空間の長手方向と直交する方向に退避すること
    を特徴とする請求項1記載の連続紙切断装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の支持手段には、前記切断用空
    間に臨む端縁部に櫛歯状の切欠が形成されているととも
    に、前記可動ガイド手段には、前記切欠に入り込むリブ
    が形成されており、このリブが連続紙のガイド面を形成
    していることを特徴とする請求項1または2記載の連続
    紙切断装置。
  4. 【請求項4】 前記切断手段は、前記スリット状の切断
    用空間と平行に配置された駆動軸の回転によって移動さ
    せられる切断手段であり、前記可動ガイド手段は、前記
    駆動軸に取り付けられていて駆動軸とともに回転するこ
    とを特徴とする請求項1,2,または3記載の連続紙切
    断装置。
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