JPH1076376A - チタンクラッド鋼板の製造方法 - Google Patents

チタンクラッド鋼板の製造方法

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JPH1076376A
JPH1076376A JP22987696A JP22987696A JPH1076376A JP H1076376 A JPH1076376 A JP H1076376A JP 22987696 A JP22987696 A JP 22987696A JP 22987696 A JP22987696 A JP 22987696A JP H1076376 A JPH1076376 A JP H1076376A
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rolling
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steel
release agent
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JP22987696A
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Masanori Taiyama
正則 泰山
Kiyoyuki Fukui
清之 福井
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧延法によるチタンクラッド鋼板の製造におい
て、離形面を簡易に離形できるチタンクラッド鋼板の製
造方法の提供。 【解決手段】(1)溶接による圧延用スラブ組立て時に
スラブの蓋材3とチタン2の離形面4に、セラミックス
及び25〜80mass%のアクリル系合成樹脂を含む離形
剤を5〜30g/m2 以上塗布するチタンクラッド鋼板
の製造方法。 (2)対称型の圧延用スラブの溶接による組立て時に、
合わせ材であるチタン2の離形面4に、セラミックス及
び25〜80mass%のアクリル系合成樹脂を含む離形剤
を5〜30g/m2 以上塗布するチタンクラッド鋼板の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延法によって製
造されるチタンクラッド鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クラッド材は、異種金属を層状に接合し
たもので、それぞれの金属が有する優れた特性を合わせ
持った材料として注目されている。特に、チタンクラッ
ド鋼は、鋼の優れた強度、熱伝導性及び溶接性とチタン
の高耐食性とを合わせ持った材料として、化学プラント
等や各種海洋施設等への適用が進められている。
【0003】現在、チタンクラッド鋼は、大別して、爆
着法又は圧延法により製造されている。前者の爆着法で
は、爆発のエネルギーを利用して、チタンと鋼の接合を
行うもので、接合材のサイズ、形状が小さいものに限定
されることに加え、爆着作業を行う場所も大きな制約を
受けるため、大量生産には不向きであり、安価なチタン
クラッド鋼板を製造することは困難である。
【0004】後者の圧延法による方法では、従来の圧延
設備が利用でき、板厚の制限が小さく、生産性も比較的
高いことから、爆着法と比べ、有利な製造方法と言うこ
とができる。しかし、熱間圧延中に、チタンと鋼の接合
界面に脆弱な金属間化合物が形成される可能性が高く、
この金属間化合物の形成により、クラッド鋼の界面強度
や耐食性が低下する。このような接合界面での金属間化
合物の形成防止のために、Fe−Tiの相互拡散を防止
するという観点から、接合界面へのNi箔の挿入などの
種々の取り組みがなされている。
【0005】以後の説明において、母材と合わせ材とが
接合されるべき界面を“接合界面”又は“接合面”とい
い、後記するように、圧延後に剥離が容易に起きなけれ
ばならない界面を“離形面”という。
【0006】上記の圧延法によるクラッド鋼板の製造に
おいて、圧延用スラブの組立て時に、鋼母材と合わせ材
チタンを重ね合わせ両者の端を直接溶接すると、溶接
時、溶接部に上記の脆弱な金属間化合物が形成されるの
で両者を直接溶接することは避けなければならない。
【0007】図1は、チタンクラッド鋼の圧延用スラブ
の圧延方向に垂直な断面図である。図1において、蓋材
3及びスペーサー5の材質は母材1と同種の鋼であり、
溶接は蓋材3とスペーサー5、母材1とスペーサー5と
いう鋼同士の個所でのみ行われ、蓋材3とチタン2の接
触する離形面4には離形剤が塗布されるのが普通であ
る。図1に示すスラブを特に非対称型スラブという場合
がある。
【0008】図2は蓋材を用いないですむ対称型の圧延
用スラブを示す図面である。対称型の圧延用スラブを用
いる場合には、図1の蓋材はなく、鋼(母材)/チタン
(合わせ材)/離形剤/チタン(合わせ材)/鋼(母
材)のように離形面を対称面として重ね合わされたスラ
ブとなる。したがって、離形剤は合わせ材であるチタン
の間に介在することになる。
【0009】このような、対称型又は非対称型のスラブ
を組み立て、圧延し接合する方法では、離形面、すなわ
ち非対称型のスラブでは蓋材とチタンの、また、対称型
のスラブではチタンとチタンとの界面の離形性が問題と
なる。
【0010】これら界面での離形性の向上については、
多くの提案がなされてきた。
【0011】その一つとして、チタン表面の圧延による
肌荒れを防止するために、潤滑性の高い雲母、リン酸カ
リウム塩、チタン酸カリウム塩を30〜80mass%含
み、残部を酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムとする
離形剤が有効であるとの提案がある(特開平2−205
280号公報)。
【0012】また、特開平3−285781号公報に
は、CaO、SiO2 又はAl23の何れかを主成分と
する離形剤、又はこれらを主成分とする繊維状の断熱材
料を用い、スラブの中央部から圧延を開始することによ
り、表面性能の優れたチタンクラッド鋼を得る方法が提
案されている。
【0013】また、この他に、離形剤として水ガラス、
ソーダガラス粉末、クロマイト等の無機粘結剤を用いる
方法(特開昭59−30515号公報)、さらに、Al
23、SiO2 及び軟鋼の黒皮スケールを用いる方法
(特開昭62−97781号公報)が提案されている。
【0014】また、特公平6−98363号公報には、
粒径1μm以下のAl23粉を99mass%以上、水溶性
アルキッド樹脂からなる有機系粘着剤を0.1〜0.8
mass%、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから
なる有機系分散剤を0.1〜0.5mass%含む離形剤を
圧延後の表面積に換算して5〜100g/m2 塗布する
方法が示されている。
【0015】これら従来の方法においては、離形剤中の
Al23、CaO、SiO2 などの高融点のセラミック
スによりチタンと鋼の接触が防止されることにより、離
形性の向上が図られる。
【0016】通常、安価なチタンクラッド鋼を多量に製
造するために、現行の鋼用熱延設備を利用する場合、加
熱温度は900℃以上となり、また、スラブの圧下比は
10以上となる。離形性としては、このような圧延を行
った後、レベラー変形等を与えることにより、蓋材とチ
タン、又はチタン同士の離形面が容易に離形されること
が要求される。従来の方法では圧延中にセラミックスが
不均一に分布することとなり、目的とする効果が得られ
ず、全面にわたって完全に離形されることはほとんどな
かった。一個所でも離形できない部分があると、離形の
ための非能率的なプレス等の作業、又は離形ができない
場合の切断などの処置に多くの工数を要し、かつ歩留ま
りの低下も避けられない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鋼の
熱間圧延設備によるチタンクラッド鋼板の製造方法にお
いて、離形性と塗布作業性の良い離形剤を用いることに
より、接合界面の接合強度を十分に確保しつつ離形面が
作業性良く離形されるチタンクラッド鋼板の製造方法を
提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々の離形
剤を探索し、900℃以上の加熱温度及び高圧下比の条
件下で圧延を行い系統的に試験した結果、つぎの事項を
確認することができた。
【0019】これまでの方法では、離形剤として用い
るAl23セラミックス等は、圧下比10以上の大変形
が加わる場合には、変形能が乏しいために、圧延後の離
形面に均一に分布することはほとんど無い。さらに、圧
延温度が高いために、セラミックスによる接触防止が不
完全な箇所では、部分的にTi等の金属元素の拡散が促
進され金属結合が形成される。このため、蓋材とチタ
ン、又はチタンとチタンを全面にわたって完全に離形さ
せることが難しくなる。
【0020】従来のセラミックスによる接触の防止に
加え、炭素(C)を用い離形面のチタン表面にTiCを
形成させると、クラッド界面の接合強度を確保したまま
優れた離形性が得られ、上記課題は解決される。さら
に、離形剤の均一塗布作業性、均一付着性及び離形剤の
塗布膜の表面割れ防止の観点から、TiCを形成させる
C源として、従来から塗料等に用いられるアクリル系合
成樹脂が適したものであることを見いだした。
【0021】本発明は上記の事項を基にして完成された
ものであり、下記のチタンクラッド鋼板の製造方法を要
旨とする(図1及び図2参照)。
【0022】(1)熱間圧延により母材である鋼1と合
わせ材であるチタン2とを接合するチタンクラッド鋼板
の製造方法において、スラブの蓋材3とチタン2の離形
面4に、セラミックス及び25〜80mass%のアクリル
系合成樹脂を含む離形剤を5〜30g/m2 塗布し溶接
により圧延用スラブを組立てるチタンクラッド鋼板の製
造方法。
【0023】(2)対称型圧延スラブの熱間圧延により
母材である鋼1と合わせ材であるチタン2とを接合する
チタンクラッド鋼板の製造方法において、合わせ材であ
るチタン2の離形面4に、セラミックス及び25〜80
mass%のアクリル系合成樹脂を含む離形剤を5〜30g
/m2 塗布し、対称型の圧延用スラブを溶接により組立
てるチタンクラッド鋼板の製造方法。
【0024】上記において、熱間圧延とは、鋼の圧延に
おける厚板圧延又はホットコイルの圧延等、熱間で鋼板
を圧延する方法をさす。
【0025】“チタン”というときには純チタン及び工
業用チタンのみならず“チタン合金”も含まれる。
【0026】離形面に離形剤を塗布するとは、離形面の
両方の面、又は片面に離形剤を塗布し、両方の面の場合
でも片面の場合でもその付着量は同じ範囲の5〜30g
/m2 であることを意味する。
【0027】セラミックスとは、Al23、TiO2
ZrO2、SiOなど通常のセラミックスが該当し、従
来の離形剤である水ガラスなどは当然該当しない。
【0028】離形剤はセラミックス及び25〜80mass
%のアクリル系合成樹脂を主成分とするが、その他に分
散剤と増粘剤を合わせて0〜10mass%、 及び不可避的
不純物を含むものとする。
【0029】アクリル系合成樹脂はアクリル系合成樹脂
自体がエマルション状であるものが望ましい。“エマル
ション状”とはアクリル系合成樹脂のコロイド状粒子又
はそれより粗大な粒子が、他の液相のアクリル系合成樹
脂のなかに分散して乳状になっている状態をさす。
【0030】
【発明の実施の態様】
1.アクリル系合成樹脂 アクリル系合成樹脂中のCがスラブ加熱中にCO2 とな
り、チタン表面の適切な範囲にTiCを形成する。アク
リル系合成樹脂としては、常温でアクリル系合成樹脂自
体がエマルション状であるものが望ましく、具体的には
アクリル酸エチルを主体とし、アクリル酸メチル、アク
リル酸ブチルが重合されたもので、たとえば、Rohm & H
ass社製のPrimal AC-33 又はAC-55 等が該当する。アク
リル系合成樹脂自体がエマルション状で、かつ離形剤中
のセラミックス含有率が適正であればセラミックスは離
形剤中に均一に懸濁され塗布作業性(常温での速乾性、
付着性)や塗膜の均一性を確保しやすい。
【0031】このアクリル系合成樹脂は、離形剤に25
〜80mass%含まれていなければならない。
【0032】アクリル系合成樹脂が離形剤のなかで25
mass%未満では、CO2 となってチタン表面でTiCを
形成するCが不足して、離形性が不十分なものとなる。
また、離形剤中の残りの主成分であるセラミックスが相
対的に多くなり、乾燥後の離形剤表面にひび割れを生じ
る。さらに塗装作業性が低下することに加え、均一に塗
布することが難しくなる。
【0033】一方、アクリル系合成樹脂が80mass%を
超えると、CO2 が過剰となり接合界面にまで回り込
み、接合界面にTiCを形成して接合強度を劣化させる
ことになる。また、離形面のチタン表面でのTiC層も
厚くなり、表面のTiC層を除去する圧延後の酸洗処理
において長時間の酸洗処理が必要となり、チタン表面の
平滑性が損なわれる。
【0034】したがって、離形剤中のアクリル系合成樹
脂の含有率は25〜80mass%でなければならない。
【0035】2.セラミックス セラミックスの種類としては、圧延前に加熱温度にて保
持した場合にチタン、鋼等と反応することなく、かつ熱
分解などを起こさないものであればよい。たとえば、S
iC、Zr23、Al23、TiO2、ZrO2、SiO
など通常のセラミックスが該当し、従来の離形剤である
水ガラスなどは当然該当しない。
【0036】本発明における離形剤において、セラミッ
クスはアクリル系合成樹脂を除いた残りのほとんどの部
分を形成する。アクリル系合成樹脂及びセラミックス以
外の成分としては、少量の分散剤、増粘剤及び不可避的
不純物があるが、あくまで少量なので、セラミックスは
離形剤中で実質的に10〜70mass%と考えることがで
きる。
【0037】上記のセラミックスは、離形面において離
形面の両側にある材料同士の接触を従来の離形剤におけ
る作用と同様に防止して、上記のアクリル系合成樹脂の
働きを補助し、全体的に離形剤の効果を高いものにする
のである。
【0038】3.その他の成分 離形剤のその他の成分として、分散剤及び増粘剤を含ん
でもよく、また、含まなくてもよい。増粘剤としてはポ
リビニルアルコール、メチルセルロース等を、また、分
散剤としてはアルキルナフタレンスルホン酸ソーダのホ
ルマリン縮合物、低分子量のポリアクリル酸アンモン、
低分子量のスチレンマレイン酸アンモン共重合体等を用
いることができる。
【0039】離形剤中のセラミックスの均一分散と離形
剤の塗布厚さを確保するためには、分散剤及び増粘剤は
合わせて0〜10mass% 含ませるのが望ましい。分散剤
と増粘剤の合計が10mass% を超えると、セラミックス
及びアクリル系合成樹脂の量が減少し離形が不十分とな
り、本発明の目的を達成できないので含ませる場合でも
10mass% 以下にすることが望ましい。
【0040】その他に不可避的に混入する不純物がある
が、不純物はできるだけ低いことが好ましく、実際、数
mass%以下にすることは容易である。
【0041】4.塗布 本発明において離形剤の付着量は、5〜30g/m2
し、できるだけ均一に塗布されていなければならない。
離形剤が5g/m2 未満では、チタン面に形成されるT
iCの割合が小さく、十分な離形の効果が得られない。
一方、30g/m2 を超えると離形面のアクリル系合成
量が多くなり、加熱中にCO2 が接合界面にまで回り込
み、接合界面にTiCを形成して接合強度を劣化させ
る。また、塗布やその後の乾燥等に長時間を要し作業性
を害する。
【0042】塗布は、刷毛、ローラ、スプレイのいずれ
かを用いて行い、塗布した後放置して乾燥させる。乾燥
後、鋼材同士を溶接し、図1又は図2に示したような圧
延用スラブに組みたてる。
【0043】5.圧延方法 本発明における離形剤は、900℃以上の加熱及び圧下
比10以上の条件にて、十分な効果を示すが、これ以下
の加熱温度、あるいは圧下比においても十分な効果を示
すことはいうまでもない。圧延用スラブを組みたてた
後、通常のクラッド鋼板製造方法において採られる圧延
方法により製造することができる。
【0044】
【実施例】つぎに実施例によって本発明の効果を説明す
る。
【0045】表1は実施に用いた離形剤の種類及び圧延
条件を示す一覧表である。同表において、分散剤(アル
キルナフタレンスルホン酸ソーダのホルマリン縮合物)
と増粘剤(ポリビニルアルコール)を合わせた合計は、
試験番号10〜12は0mass% (無添加)、試験番号1
9、22、23は5mass%、他はおよそ10mass%とし
た。
【0046】
【表1】
【0047】合わせ材及び母材としては、純チタン板
(板厚20mm)及び低炭素鋼板(板厚80mm)を用
いた。蓋材は母材と同じ低炭素鋼板を用い、板厚は30
mmとした。母材の接合面は機械加工により研削し、蓋
剤の離形面は黒皮ままとした。純チタン板の表面は母材
と同様に機械研削した。圧延条件は、850〜1100
℃のいずれかの温度に2時間保持し、圧延における圧下
比は5〜20とした。
【0048】離形性の評価は、圧延終了材を蓋材がつい
たまま、全幅(500mm)にわたり切断し、さらにス
ペーサー部を取り除くため、両端30mmを切り落とし
た。これらの蓋材がついた“切り板試験体”を曲がり取
りレベラーに通板し、レベラーでの変形により蓋材が離
形するか否かにより評価した。なお、塗布作業性は、塗
布作業時の作業のしやすさを感覚的に2段階に分けて評
価した。
【0049】これらの評価結果を表1に示す。
【0050】試験番号10、11は従来の100%セラ
ミックスの離形剤を用いた結果である。試験番号11に
示すように、従来の離形剤の場合、900℃未満という
低い加熱温度では、十分な離形性を有するが、これを高
温加熱圧延した条件では、試験番号10に示すようにセ
ラミックスの分布が不均一となり十分な離形性が得られ
ない。
【0051】また、試験番号10、11、12のような
セラミックスのみの場合、又は試験番号23のような9
0%セラミックスの場合では、離形剤の付着性、均一分
布及びその塗布作業性に問題がある。
【0052】試験番号18のように従来の離形剤である
水ガラスを用いた場合は、塗布作業性は良好でない。
【0053】逆に試験番号19のようにセラミックスの
比率が低く、アクリル系合成樹脂の比率が85mass%と
高い場合には、加熱中に合成樹脂から発生したガス成分
により接合界面が汚染され、接合界面の接合強度の低下
が生じた(表1中の マーク××)。
【0054】これに対して、本発明の範囲内の離形剤を
用いた本発明例は、いずれも作業性が良好で、加熱温度
900℃以上、圧下比10以上の圧延条件下においても
十分な離形性を示すチタンクラッド鋼板を製造すること
ができる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、既存の熱間圧延設備を
利用して、大量かつ安価にチタンクラッド鋼板の供給が
可能となる。このため、耐海水腐食性が要求される海洋
構造物、飛行場など各種海上施設などへの大規模な適用
が可能となり、関連産業のみならず国民生活に有益な効
果を及ぼす。
【図面の簡単な説明】
【図1】非対称型のチタンクラッド鋼の圧延用組立スラ
ブの圧延方向に垂直な断面図
【図2】対称型のチタンクラッド鋼の圧延用組立スラブ
の圧延方向に垂直な断面図
【符号の説明】
1…鋼 2…チタン 3…蓋材 4…離形面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C10M 111/04 103:06 107:28) C10N 40:24 40:36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間圧延により母材である鋼(1)と合わ
    せ材であるチタン(2)とを接合するチタンクラッド鋼
    板の製造方法において、スラブの蓋材(3)とチタン
    (2)の離形面(4)に、セラミックス及び25〜80
    mass%のアクリル系合成樹脂を含む離形剤を5〜30g
    /m2 塗布し溶接により圧延用スラブを組立てることを
    特徴とする、圧延後に離形面が容易に離形されるチタン
    クラッド鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】対称型圧延スラブの熱間圧延により母材で
    ある鋼(1)と合わせ材であるチタン(2)とを接合す
    るチタンクラッド鋼板の製造方法において、合わせ材で
    あるチタン(2)の離形面(4)に、セラミックス及び
    25〜80mass%のアクリル系合成樹脂を含む離形剤を
    5〜30g/m2 塗布し、対称型の圧延用スラブを溶接
    により組立てることを特徴とする、圧延後に離形面が容
    易に離形されるチタンクラッド鋼板の製造方法。
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