JPH1076145A - 外圧式中空糸膜による定圧濾過方法 - Google Patents

外圧式中空糸膜による定圧濾過方法

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JPH1076145A
JPH1076145A JP23417596A JP23417596A JPH1076145A JP H1076145 A JPH1076145 A JP H1076145A JP 23417596 A JP23417596 A JP 23417596A JP 23417596 A JP23417596 A JP 23417596A JP H1076145 A JPH1076145 A JP H1076145A
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JP
Japan
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membrane
filtration
flux
hollow fiber
pressure
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JP23417596A
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Inventor
Kengen Kou
建元 黄
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Maezawa Industries Inc
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Maezawa Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期にわたって透過流量(フラックス)を高い
状態に維持し得る膜濾過方法を提供する。 【解決手段】中空糸膜の外側に原水を流し、膜の内側に
透過させ、固液分離を行う外圧式中空糸膜による定圧濾
過方法において、膜面への堆積物の圧密を少なく閉塞を
遅らせるために、膜の差圧を0.30Kgf/cm2 以下、0.10Kg
f/cm2 以上の範囲において定圧濾過を行うことを特徴と
する外圧式中空糸膜による定圧濾過方法を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、中空糸膜の外側に原
水を流し、膜の内側に透過させ、固液分離を行う外圧式
中空糸膜による定圧濾過方法において、長期にわたって
透過流量(以下、フラックスという。)を高い状態に維
持し得る膜濾過方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水処理設備においては、凝集・沈殿・砂
濾過法に代わる新たな浄水処理として原水を濾過膜に流
して透過させ、固液分離を行う膜処理技術が注目され、
実用化の段階となっている。特に、中空糸精密膜分離法
に対する関心は、ますます高まりつつあるところであ
る。従来から用いられている外圧式中空糸膜による定圧
濾過方法は、濾過ポンプを作動させてハウジング内に原
水を圧送し、膜モジュールの外側から内側に透過させて
膜濾過した透過水を処理水槽に貯留し、浄水用の処理水
として供するものである。この濾過運転は所定時間、例
えば30分〜60分間継続してこれを行った後、短時
間、例えば1〜2分間物理洗浄を行い、また濾過運転を
行うという工程を繰り返す。物理洗浄は、エアポンプを
作動させ、膜モジュールの下方に設けたエア噴出管から
エアを噴出させて、膜モジュールの膜に付着した粒子や
コロイド等の濁質を除去する、いわゆるエアスクラビン
グと、処理水槽内の浄水用の処理水を膜モジュールの内
側から噴出させる逆洗処理を行うものとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この外圧式中空糸膜に
よる定圧濾過方法における最大の課題は、長期にわたっ
て高フラックスを維持することである。このためには、
膜の目詰まり過程および制御方法に関する研究、また、
定圧濾過方式が膜の使用寿命に及ぼす影響を明らかにす
ることが必要とされるところ、従来これらに対する検討
は十分に行われておらず、どの程度の膜の差圧つまり濾
過圧力差で運転すればよいかの判断を作業者の経験と勘
に委ねていた。
【0004】この発明は、上記の問題点を踏まえて、
(1)濾過圧力差を一定に保った場合、時間の経過によっ
て、フラックスにどのような変化があるか. (2)濾過圧
力差を変化させた場合、フラックスにどのような変化が
あるか. (3)原水の濁度を変化させた場合、フラックス
にどのような変化があるか.を調べることにより、長期
にわたって高フラックスを維持し得る条件を見出すこと
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの具体的手段として、この発明は、中空糸膜の外側に
原水を流し、膜の内側に透過させ、固液分離を行う外圧
式中空糸膜による定圧濾過方法において、膜面への堆積
物の圧密を少なく閉塞を遅らせるために、膜の差圧を0.
30Kgf/cm2 以下、0.10Kgf/cm2 以上の範囲において定圧
濾過を行うことを特徴とする外圧式中空糸膜による定圧
濾過方法を構成した。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
図面について説明する。図1は、この発明に係る外圧式
中空糸膜による定圧濾過方法を説明するための装置の模
式図である。図1において、膜モジュールは、中空糸
疎水性精密濾過膜1aであって、膜の長さは0.38m,孔
径は 0.1μm,内径は 270μm,外径は 380μmであ
る。原水2は、人工原水槽3から濾過ポンプ4で原水供
給ライン5を経てハウジング1b内に圧送される。ハウ
ジング1b内に圧送される原水2には、予め濁質として
のカオリンを混入して濁度レベルを実験例 (1)では80
NTUに、実験例 (2)では10NTUに設定してある。
原水2は、膜モジュールの外側に流され、膜の内側に
透過される。この透過水は濾液として取り出され、透過
水ライン6を経由して、処理水槽7へ送られる。処理水
槽7に貯留された処理水8は、浄水用の処理水として供
される。なお、符号9は、流量計である。
【0007】濾過運転は、この実施形態では30分間継
続してこれを行う。その後、濾過ポンプ4を停止して、
エアポンプ11を作動させ、膜モジュールの下方に設
けたエア噴出管12からエアを噴出させるエアスクラビ
ングを1分間行う。次いで、ハウジング1b内の原水を
全量排水し、新たにハウジング1bに原水2を注入す
る。そして、再び濾過の順序を繰り返す連続運転とし
た。この場合、濾過圧力差は、 1.0Kgf/cm2 、0.45Kgf/
cm2 、0.30Kgf/cm2 、0.15Kgf/cm2 の4つの条件で行っ
た。実験条件は、表1に示すとおりである。なお、膜モ
ジュールに濁質が堆積し、目詰まりが生じたときは、
処理水槽7と逆洗水経路13との間に介設された逆洗ポ
ンプ14を作動させて、膜モジュールの内側から圧縮
された空気および水を送り込み、逆洗浄を行う。
【0008】
【表1】
【0009】なお、濾過ポンプ4は、濾過圧力差が 1.0
Kgf/cm2 と0.45Kgf/cm2 の場合は、遠心ポンプを使用
し、濾過圧力差が0.30Kgf/cm2 の場合は、水中ポンプ4
Aを用いている。濾過圧力差を一定にするために、上記
の3つの条件ともバイパスで圧力を調節した。この実験
では、流量計9が出口側にあるため、背圧Poが 0.1Kg
f/cm2 以上ある。濾過初期は膜面が清浄であるので、流
量が多く、背圧 0.2Kgf/cm2 以上を示すが、濾過時間経
過とともに減少する。ポンプ加圧の場合、このように背
圧が発生するため、濾過入口圧力Piは、濾過初期設定
値よりやや高くなった。また、濾過圧力差が、0.15Kgf/
cm2 の場合は、ポンプ加圧では圧力を一定にすることが
できなかったので、地上3mの高さに位置する高位タン
ク4Bを設置した。
【0010】実験例 (1)は、濁度レベルが80NTUの
高濁度の原水を対象として、フラックスの経時変化につ
いて実験を行ったものである。濾過操作圧力差Pfは、
中空糸膜モジュールの入口圧力Piを用いて次のように
与えられる。 Pf=Pi−Po ……(1) ここで、Poは膜透過水の流出する二次側圧である。前
述の理由から、各実験では背圧が発生するために、設定
圧力と実際の膜圧とは異なったものになる。そこで、
(1)式からPfを計算し、濾過設定標準圧力値に換算
したフラックスの経時変化を図2に示した。
【0011】図2の流量測定値が示すように、濾過圧力
差が 1.0Kgf/cm2 では、初期(濾過開始直後より数日
間)に急激なフラックスの低下が起こり、濾過15日経
過以後は、濾過圧力差0.30〜0.45Kgf/cm2 でのそれとほ
ぼ同じフラックス( 0.095m/hr位)で安定した。濾過圧
力差が0.45Kgf/cm2 では、濾過開始より10日間程度ま
で緩やかなフラックスの低下が起こり、その後フラック
ス 0.095m/hr位で安定する。濾過圧力差が0.30Kgf/cm2
では、大きなフラックスの変化は認められないまま濾過
開始より10日以後、定常状態におけるフラックスは一
定( 0.095m/hr位)となる。濾過圧力差が0.15Kgf/cm2
となると、濾過直後からほとんどフラックスの変化はな
く、濾過圧力差が0.30〜0.45Kgf/cm2 で濾過開始より1
0日以後の定常状態におけるほぼ一定のフラックス(
0.095m/hr位)の約2分の1という低い値にしかならな
い。
【0012】図2の結果を解析すると、濾過圧力差が0.
30Kgf/cm2 を越えると、それ以上いくら大きくしても、
濾過圧力差とフラックスは比例せず、初期段階でフラッ
クスは低下してしまい、やがては一定値( 0.095m/hr
位)で安定してしまう。このように濾過圧力差を大きく
するに伴い、これに比例して経時的に高フラックスを維
持できない理由は、高い膜圧では膜内に濁質が入り込
み、定期的な洗浄では除去できないためであると推測さ
れる。低い膜圧では精密濾過膜の細孔は濁質によりゆっ
くりと閉塞し、膜面に堆積物の付着が少なく閉塞が遅く
なる、すなわち、膜の差圧によらず、膜面堆積過程およ
び膜閉塞係数の値は等しいといえる。濾過圧力差とフラ
ックスが比例し、フラックスが 0.1m/hrより低い値で恒
常的に推移するのは、濾過圧力差が0.30Kgf/cm2 以下の
ケースであることから、省エネルギーの面からも、定圧
濾過では高い膜圧で操作をするより低い膜圧の方が有利
であることが明らかとなった。
【0013】また、濾過圧力差が0.15Kgf/cm2 となる
と、フラックスは低くなるが、濾過圧力差とフラックス
は比例し、濾過圧力差が0.10Kgf/cm2 までは、実用的に
何ら支障がない。濾過圧力差が0.10Kgf/cm2 より低い場
合は、フラックスがあまりに低い値となり、省エネルギ
ーの面からもこの発明の対象から外れるものである。
【0014】実験例 (2)は、濁度レベルが10NTUの
低濁度の原水を対象として、フラックスの経時変化につ
いて実験を行ったもので、その結果を図3に示す。この
場合も、実験例 (1)で述べた標準圧力差の換算方法で換
算し、それぞれの設計標準圧力条件下におけるフラック
スの変化を示している。図3のグラフから明らかなよう
に、濁度レベルの低い原水を使用した場合も、実験例
(1)の結果とほぼ同様な傾向を示す。この原因として
は、低濁度の場合エアスクラビング洗浄によるフラック
スの回復が低いという点が挙げられる。これは膜表面に
一定量以上の懸濁質が付着すると、平衡に達した状態
で、膜表面より懸濁質の付着を起こしやすいことが考え
られる。
【0015】以上説明したように、この発明における外
圧式中空糸膜による定圧濾過方法は膜面への堆積物の圧
密を少なく閉塞を遅らせるために、膜の差圧つまり濾過
圧力差を0.30Kgf/cm2 以下、0.10Kgf/cm2 以上の範囲に
設定する。低流量濾過の場合は、膜の運転差圧が上がり
過ぎることがないように0.30Kgf/cm2 を限界としてフラ
ックス値を設定するか、系内に定圧弁を設置する。ま
た、膜の運転差圧が0.30Kgf/cm2 を越えた場合は、低流
量濾過から低圧濾過に変更する。
【0016】一方、逆洗処理の場合も、逆洗の差圧を0.
30Kgf/cm2 を限界として逆洗のフラックス値を設定する
か、系内に定圧弁を設置する。また、膜の逆洗差圧が0.
30Kgf/cm2 を越えた場合は、低流量逆洗から低圧逆洗に
変更する。
【0017】
【発明の効果】この発明に係る外圧式中空糸膜による定
圧濾過方法によれば、中空糸膜の外側に原水を流し、膜
の内側に透過させ、固液分離を行う外圧式中空糸膜によ
る定圧濾過方法において、膜面への堆積物の圧密を少な
く閉塞を遅らせるために、膜の差圧を0.30Kgf/cm2
下、0.10Kgf/cm2 以上の範囲において定圧濾過を行うこ
ととしたので、濾過圧力差とフラックスが比例し、長期
にわたってフラックスを高い状態に維持し得る効果があ
る。これは、原水の濁度レベルに関係なく有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る外圧式中空糸膜による定圧濾過
方法を説明するための装置の模式図である。
【図2】高濁度の原水を対象として、濾過圧力差を変化
させた場合のフラックスの経時変化について示すグラフ
である。
【図3】低濁度の原水を対象として、濾過圧力差を変化
させた場合のフラックスの経時変化について示すグラフ
である。
【符号の説明】 …膜モジュール 1a…中空糸疎水性精密濾過膜 1b…ハウジング 2 …原水 3 …人工原水槽 4 …濾過ポンプ 4A…水中ポンプ 4B…高位タンク 5 …原水供給ライン 6 …透過水ライン 7 …処理水槽 8 …処理水 9 …流量計 11 …エアポンプ 12 …エア噴出管 13 …逆洗水経路 14 …逆洗ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空糸膜の外側に原水を流し、膜の内側
    に透過させ、固液分離を行う外圧式中空糸膜による定圧
    濾過方法において、膜面への堆積物の圧密を少なく閉塞
    を遅らせるために、膜の差圧を0.30Kgf/cm2 以下、0.10
    Kgf/cm2 以上の範囲において定圧濾過を行うことを特徴
    とする外圧式中空糸膜による定圧濾過方法。
JP23417596A 1996-09-04 1996-09-04 外圧式中空糸膜による定圧濾過方法 Pending JPH1076145A (ja)

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JP23417596A JPH1076145A (ja) 1996-09-04 1996-09-04 外圧式中空糸膜による定圧濾過方法

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JP23417596A Pending JPH1076145A (ja) 1996-09-04 1996-09-04 外圧式中空糸膜による定圧濾過方法

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JP (1) JPH1076145A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010029824A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Daicen Membrane Systems Ltd 濾過処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010029824A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Daicen Membrane Systems Ltd 濾過処理方法

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