JPH107470A - セラミック焼成用部材 - Google Patents

セラミック焼成用部材

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JPH107470A
JPH107470A JP8166156A JP16615696A JPH107470A JP H107470 A JPH107470 A JP H107470A JP 8166156 A JP8166156 A JP 8166156A JP 16615696 A JP16615696 A JP 16615696A JP H107470 A JPH107470 A JP H107470A
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JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
mgo
firing
spinel
pbo
Prior art date
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Pending
Application number
JP8166156A
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English (en)
Inventor
Masaharu Kajita
雅晴 梶田
Koji Izumitani
宏次 泉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PbOの蒸気により腐食することがないとと
もに、耐スポーリング性が大きく、耐久性に優れたセラ
ミック焼成用部材を提供する。 【解決手段】 セラミック焼成用部材をスピネルにて構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、PbOを含有す
るセラミックスの仮焼又は焼成に用いる棚板、サヤ、ル
ツボ等のセラミック焼成用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】 圧電セラミックス等のセラミックス誘
電体の材質には、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)に代
表されるPbOを含有するセラミックスが好適に用いら
れる。このようなPbO含有セラミックスを焼成する際
には、腐食性を有するPbOの蒸気が発生するため、P
bO含有セラミックス粉末の仮焼及びPbO含有セラミ
ックスの成形体の焼成等において、棚板、サヤ、ルツボ
等のPbOの蒸気にさらされるセラミック焼成用部材の
材質には、従来から、優れた耐食性を示すMgO等の無
機酸化物が用いられてきた。
【0003】 例えば、特開平5−254946号公報
には、ZrO2、MgO等を有機バインダで成形して成
るPZT成形体の焼成用シートが開示され、特開平5−
262570号公報にも、PZT成形体の焼成用サヤを
MgOにて構成することが開示されている。又、特開平
5−339055号公報には、PLZT(ランタン置換
ジルコン酸チタン酸鉛)成形体をMgO又はAl23
ら成る密閉容器内で焼成することが開示されている。
【0004】 一方、特開平6−316412号公報に
は、Al23に対するMgOのモル比が1.2であるス
ピネルに、LiF、NaFのようなフッ素塩又はホウ素
イオンを添加することにより、1000℃以上の高温で
も安定なルツボを得ることができることが開示されてい
るが、上記ルツボをPbOを含有するセラミックスの焼
成に用いることについての記載はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、Mg
O等の無機酸化物から成る材質を用いた場合には、Pb
Oの蒸気による腐食は防ぐことができるが、耐スポーリ
ング性に劣るため、1回の焼成で、セラミック焼成用部
材に割れが生じ、5回程度の焼成で新しいものに交換し
なければならないという問題があった。
【0006】 本発明は、かかる事情を背景としてなさ
れたものであり、その目的とするところは、PbOの蒸
気により腐食することがないとともに、耐スポーリング
性が大きく、耐久性に優れたセラミック焼成用部材を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、PbOを含有するセラミックスを仮焼又は焼成する
際に、セラミックスを収容又は支持するセラミック焼成
用部材であって、上記セラミック焼成用部材がスピネル
から成るセラミック焼成用部材が提供される。
【0008】 本発明のセラミック焼成用部材を構成す
るスピネルは、Al23に対するMgOのモル比が1.
0以上であることが好ましく、1.2〜1.5であるこ
とがより好ましい。
【0009】 本発明のセラミック焼成用部材は、棚
板、サヤ又はルツボであってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】 本発明のセラミック焼成用部材
はスピネル(MgAl24)で構成されているため、P
bOの蒸気によって腐食することがなく、又、大きな耐
スポーリング性を有する。従って、PbO含有セラミッ
クスの焼成に用いた場合、優れた耐久性を示す。
【0011】 本発明のセラミック焼成用部材を構成す
るスピネルは、Al23に対するMgOのモル比が1.
0以上であることが好ましく、1.2〜1.5であるこ
とがより好ましい。MgOのモル比が1.0未満の場合
は、スピネル中の過剰のAl23がPbO蒸気と反応
し、焼成部材としての耐食性が低下するからである。
【0012】 本発明のセラミック焼成用部材は、セラ
ミックスを仮焼又は焼成する際に、セラミックスを収容
又は支持する機能を果たすものであり、例えば、焼成持
にセラミックスを載置する棚板等、セラミックスを収容
するサヤ、ルツボ等が含まれる。
【0013】 又、本発明のセラミック焼成用部材は、
PZT等のPbO含有セラミックス粉末を製造する際の
仮焼、PbO含有セラミックスの成形体の焼成等、Pb
Oを含有するセラミックスを加熱することにより、Pb
Oの蒸気が発生するすべての場合において好適に使用で
きるものである。
【0014】 なお、本発明のセラミック焼成用部材
を、PbO含有セラミックスの焼成に用いた場合、従来
のセラミック焼成用部材を用いた場合と遜色のない成形
体、セラミックス粉末等を得ることができることはいう
までもない。
【0015】 本発明のセラミック焼成用部材を製造す
る方法に、特に限定はなく、一般的な製造方法が用いら
れる。即ち、MgOとAl23を、本発明の組成の範囲
内となるように秤量し、ボールミル等の混合装置を用い
て混合する。得られた混合粉末を大気中で1200〜1
300℃の温度で仮焼し、仮焼体を得る。仮焼体をボー
ルミル等の粉砕装置用い、所望の粒度に粉砕し、所望の
形状に成形する。成形体は、1600〜1700℃の温
度で焼成し焼結体を得る。
【0016】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。 (実施例1) スピネルから成るセラミック焼成用部材
を用いて、圧電セラミックス用PZT粉末の仮焼を行
い、割れ及び腐食の発生について調べた。セラミック焼
成用部材であるサヤは、以下のように製造した。なお、
サヤは同様のものを10個製造した。まず、Al23
対するMgOのモル比が1となるように、MgO粉末と
Al23粉末を、ボールミルを用いて混合し、得られた
混合粉末を大気中で1200〜1300℃の温度で仮焼
した。次に、得られた仮焼体をボールミルにて1μm程
度の粒度に粉砕した後、縦300mm×横300mm×
高さ200mmの寸法に成形し、1600〜1700℃
の温度で焼成することによりセラミック焼成用のサヤと
した。
【0017】 仮焼を行うPZT粉末は、PbZrO3
−PbTiO3系のものであり、PbO、MgCO3、N
25、TiO2及びZrO2の各粉末を、PbZrO
3 :PbTiO3:Pb(Mg1/3Nb2/3)O3のモル比
が25:37:38となるように、ボールミルを用いて
16時間湿式混合し、乾燥することにより調製した。
【0018】 上記の10個のサヤの各々に、上記のP
ZT粉末10kgを入れ、各サヤについて950℃にて
2時間、仮焼を行うという工程を繰り返した。
【0019】 表1に、10個のサヤのうち5個に割れ
が発生した仮焼の回数及び腐食の発生の有無を示す。
【0020】(実施例2〜5) Al23に対するMg
Oのモル比を、実施例2から順に、それぞれ、1.1、
1.3、1.6及び2.0とした点を除いては、実施例
1と同様にスピネルから成るサヤを製造し、実施例1と
同様の条件で、PZT粉末の仮焼を行った。表1に、1
0個のサヤのうち5個に割れが発生した仮焼の回数及び
腐食の発生の有無を示す。
【0021】(比較例1) 従来のMgOから成るサヤ
を用いて、実施例1と同様の条件で、PZT粉末の仮焼
を行った。表1に、10個のサヤのうち5個に割れが発
生した仮焼の回数及び腐食の発生の有無を示す。
【0022】
【表1】
【0023】 MgOから成るサヤを用いた場合におい
ても、スピネルから成るサヤを用いた場合においても、
腐食は発生しなかった。しかし、MgOから成るサヤを
用いた場合には、1回の仮焼でサヤに割れが生じたのに
対し、スピネルから成るサヤを用いた場合には、10回
以上の仮焼ではじめて割れが生じ、優れた耐スポーリン
グ性を示した。特に、Al23に対するMgOのモル比
を1.3とした場合には、割れが生じるまでに20回の
仮焼が必要であり、特に優れた耐スポーリング性を示し
た。
【0024】(実施例6) 実施例1と同様に製造した
スピネルから成るサヤを用いて、PZTから成るセラミ
ック成形体の焼成を行い、割れ及び腐食の発生について
調べた。セラミック成形体は、実施例1と同様に調製し
たPZT粉末をプレス成形により直径20mm、厚さ5
mmの円盤状に成形したものを用いた。
【0025】 10個のサヤの各々に、上記の成形体1
00個を入れ、各サヤについて1250℃にて2時間、
焼成を行うという工程を繰り返した。
【0026】(比較例2) 従来のMgOから成るサヤ
を用いて、実施例6と同様の条件で、セラミック成形体
の焼成を行った。
【0027】 その結果、実施例1〜5、比較例1とほ
ぼ同様に、MgOから成るサヤでは1回の焼成で割れが
生じたのに対し、スピネルから成るサヤを用いた場合に
は、10回以上の使用に耐えるという優れた耐スポーリ
ング性を示した。
【0028】
【発明の効果】 本発明のセラミック焼成用部材は、ス
ピネルで構成されているため、PbOの蒸気によって腐
食することがなく、又、大きな耐スポーリング性を有す
る。従って、PbO含有セラミックス粉末の仮焼及びP
bO含有セラミックスの成形体の焼成に用いた場合、優
れた耐久性を示し、セラミック成形体の製造効率の改善
及び製造コストの低減を図ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PbOを含有するセラミックスを仮焼又
    は焼成する際に、該セラミックスを収容又は支持するセ
    ラミック焼成用部材であって、 該セラミック焼成用部材がスピネルから成ることを特徴
    とするセラミック焼成用部材。
  2. 【請求項2】 該スピネルにおいて、Al23に対する
    MgOのモル比が1.0以上である請求項1に記載のセ
    ラミック焼成用部材。
  3. 【請求項3】 Al23に対するMgOのモル比が1.
    2〜1.5である請求項2に記載のセラミック焼成用部
    材。
  4. 【請求項4】 棚板、サヤ又はルツボである請求項1、
    2又は3に記載のセラミック焼成用部材。
JP8166156A 1996-06-26 1996-06-26 セラミック焼成用部材 Pending JPH107470A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007145647A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Kyocera Corp 鉛含有化合物に対する反応防止部材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007145647A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Kyocera Corp 鉛含有化合物に対する反応防止部材
JP4663495B2 (ja) * 2005-11-28 2011-04-06 京セラ株式会社 鉛含有化合物に対する反応防止部材

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