JPH1074628A - 電気機器の劣化診断方法及び装置 - Google Patents

電気機器の劣化診断方法及び装置

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JPH1074628A
JPH1074628A JP9163712A JP16371297A JPH1074628A JP H1074628 A JPH1074628 A JP H1074628A JP 9163712 A JP9163712 A JP 9163712A JP 16371297 A JP16371297 A JP 16371297A JP H1074628 A JPH1074628 A JP H1074628A
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reflection absorbance
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気機器の運転を停止することなく、絶縁油や
絶縁紙,モールド樹脂等の材料の劣化度を非破壊で診断
すること。 【解決手段】2波長間の反射吸光度の差や比から材料の
劣化度を非破壊で診断できる光ファイバーセンサを用い
た電気機器の劣化診断方法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、稼働中の機器の運
転を特に停止することなく、油入電気機器に使用されて
いる鉱油系絶縁油,パーフルオロカーボン液等の絶縁媒
体やセルロース系絶縁材料,樹脂モールド絶縁方式電気
機器の樹脂材料,SF6 等のガス絶縁方式電気機器中の
絶縁材料の劣化度を非破壊で診断できる劣化診断方法及
び装置に関している。
【0002】
【従来の技術】油入電気機器の絶縁油や絶縁紙の劣化度
や寿命を推定する診断方法としては、特開平7−272939
号公報に開示されているように、絶縁紙の分解生成物で
あるフルフラールや、一酸化炭素,二酸化炭素等を絶縁
油より抽出し、ガス分析を行って、別途求めてあるガス
発生量と絶縁紙の重合度残率との相関図から劣化度を推
定する方法等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、劣
化に伴う発生ガス量が微量であるため、それを油中から
抽出する特殊な手段が必要であったり、また、ガス分析
用の評価装置が大型であるなど簡便な診断方法ではなか
った。
【0004】さらに、機器の寿命を支配しているのは絶
縁紙の劣化度であるが、これを直接診断しているのでは
なく、絶縁油中に溶解した絶縁紙の分解生成物を間接的
に診断する方法であるため、例えば、中型変圧器や小型
変圧器等で絶縁油を交換した場合など、もはや分解生成
物全量の正確な測定値を得られなくなる等の問題点を有
していた。
【0005】本発明の目的は上記の課題を解決し、稼働
中の機器の運転を特に停止することなく、電気機器に使
用されている鉱油系絶縁油やパーフルオロカーボン液等
の絶縁媒体やセルロース系絶縁材料,樹脂モールド絶縁
方式電気機器の樹脂材料,SF6 等のガス絶縁方式電気
機器中の絶縁材料の劣化度を非破壊で診断できる劣化診
断方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電気機器
に使用されている絶縁油や絶縁紙等の各種絶縁材料,モ
ールド樹脂材料の劣化度と光学物性との関係を検討した
結果、熱劣化に伴う絶縁油の透過光強度変化や絶縁紙,
モールド樹脂材料の反射光強度変化から劣化度を判定で
きる診断方法並びに診断装置を見出し、本発明に到達し
た。即ち、本発明の要旨は次のとおりである。
【0007】(1)波長が相異なる少なくとも2種の単
色光光源からの照射光を照射用光ファイバーで電気機器
内部に導き、該照射用光ファイバーからの出射光は透過
距離aなる絶縁媒体中を透過後、電気機器外部に導かれ
る受光用光ファイバーに入射,伝送し、光量測定部に導
かれ、該単色光光源の光源強度を該光量測定部での強度
が全て一定値となるように光量調整した後、該単色光光
源からの照射光を照射用光ファイバーで電気機器内部に
導き、透過距離a/2の位置にある絶縁材料表面に照射
し、該絶縁材料表面からの反射光を電気機器外部に導く
受光用光ファイバーを用いて光量測定部に導き、劣化度
演算部において該光量測定部からの出力値より各波長に
おける反射吸光度(Aλ)を(1)式で算出後、任意の
2波長間の反射吸光度差(ΔAλ)あるいは反射吸光度
比(Aλ′)を(2)式あるいは(3)式で演算し、さ
らに予め記憶させた被測定材料の劣化度と反射吸光度差
あるいは反射吸光度比との関係(マスターカーブ)を比
較演算することによって劣化度を判定することを特徴と
する電気機器の劣化診断方法並びに診断装置にある。
【0008】
【数5】 Aλ=−log(Rλ/100) …(1) ΔAλ=Aλ1−Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(2) Aλ′=Aλ1/Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(3) (波長λ(nm)における被測定物の反射率をR
λ(%)とする) なお、光源として使用する単色光は、波長650〜13
10nmにピーク波長を有する半導体レーザ(LD)あ
るいは発光ダイオード(LED)が入手容易で寿命も長
く性能も安定しており好適である。特に、655,66
0,670,780,800,820,830,85
0,1300,1310nm等のLD,LED光源が好
適である。上記領域以外の波長の光源では、被測定材料
の劣化度が比較的小さいうちに検出器(光量測定部)が
オーバーレンジとなり、測光不能となる場合がある。被
測定材料がもともと色の薄い材料である場合には、65
5,660,670,780,800nm等の800n
m以下の波長の光を用いることがより好ましい。一方、
被測定材料がもともと着色している材料等については、
780,800,820,830,850,1300,
1310nm等の近赤外領域の波長を用いることがより
好ましい。
【0009】(2)白色連続光を照射するハロゲンラン
プからの照射光を分光器を介して照射用光ファイバーで
電気機器内部に導き、該照射用光ファイバーからの出射
光は透過距離aなる絶縁媒体中を透過後、電気機器外部
に導かれる受光用光ファイバーに入射,伝送し、光量測
定部に導かれ、該照射光強度の波長依存性を測定した
後、該照射光を照射用光ファイバーで電気機器内部に導
き、透過距離a/2の位置にある絶縁材料表面に照射
し、該絶縁材料表面からの反射光を電気機器外部に導く
受光用光ファイバーを用いて光量測定部に導き、劣化度
演算部において該光量測定部からの出力値より各波長に
おける反射吸光度(Aλ)を(1)式で算出後、任意の
2波長間の反射吸光度差(ΔAλ)あるいは反射吸光度
比(Aλ′)を(2)式あるいは(3)式で演算し、さ
らに該照射光強度の波長依存性の測定値を用いて、予め
記憶させた被測定材料の劣化度と反射吸光度差あるいは
反射吸光度比との関係(マスターカーブ)を比較演算す
ることによって劣化度を判定することを特徴とする電気
機器の劣化診断方法並びに診断装置にある。
【0010】
【数6】 Aλ=−log(Rλ/100) …(1) ΔAλ=Aλ1−Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(2) Aλ′=Aλ1/Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(3) (波長λ(nm)における被測定物の反射率をR
λ(%)とする) 一般に、絶縁紙やモールド樹脂等の有機材料の熱劣化に
伴う反射吸光度スペクトルの変化は、図3で示されるよ
うな変化で代表される。該図のように劣化に伴って可視
領域の短波長側で反射吸光度は著しい増加を示すので、
検出器(光量測定部)の測定レンジ上の制約から650
nm未満の波長領域では機器の寿命点まで、使用されて
いる材料の反射吸光度を測定し続けることが実質的に困
難となってしまう。この短波長側での反射吸光度の増加
は、主に材料の熱酸化劣化反応による電子遷移吸収損失
の増大に起因するものである。
【0011】また、劣化度の増大に伴って反射吸光度A
λは短波長側ほど増加するようになるので、任意の2波
長間の反射吸光度差ΔAλ(=Aλ1−Aλ2)あるいは
反射吸光度比Aλ′(=Aλ1/Aλ2)も同様に増加す
る。ここで、λ1<λ2である。例えば図3において、
波長λ1(nm)と波長λ2(nm)間の反射吸光度差
ΔAλを、劣化度の大きい材料から順にα1,α2,α
3とすれば、α1>α2>α3の関係が成立する。反射
吸光度比Aλ′に対しても同様のことが言える。
【0012】この熱劣化に伴う反射吸光度差や反射吸光
度比の変化が、材料の各種物性の変化と相関を有してお
り、これらの反射吸光度パラメータを測定することで非
破壊的に材料の物性低下を診断できる。例えば、油入変
圧器の絶縁紙の平均重合度残率と反射吸光度差との関係
を図4に示したが、良好な相関関係を有していることが
わかる。
【0013】また、特開平3−226651 号公報に記載され
ているように、劣化度は換算時間θで表すことが一般的
である。換算時間θで表すことにより、様々な熱履歴を
有する材料であっても、θが等しければ同じ劣化程度で
あることを意味する。換算時間θ(h)は(4)式で定
義される。
【0014】
【数7】
【0015】ここで、ΔEは熱劣化のみかけの活性化エ
ネルギー(J/mol)、Rは気体定数(J/K/mol)、T
は熱劣化の絶対温度(K)、tは劣化時間(h)であ
る。樹脂やオイル等のΔEは、数種の劣化温度に対する
反射吸光度差あるいは反射吸光度比の変化をアレニウス
プロットすることによって容易に算出できる。
【0016】さらに、予め求めておいた絶縁油や絶縁紙
を用いた機器の寿命点における換算時間をθ0とすれ
ば、実測から求めた換算時間θとの差Δθ(=θ0
θ)が余寿命に相当する換算時間となり、劣化度判定の
尺度となる。即ち、余寿命Δθ(h)は(5)式で表され
る。
【0017】
【数8】
【0018】(5)式より、時間t以降の機器の使用温
度条件が定まれば、余寿命の時間Δt(=t0−t)を
求めることができる。
【0019】油入電気機器に使用されている絶縁紙の劣
化度を反射吸光度差(ΔAλ)あるいは反射吸光度比
(Aλ′)で診断しようとする場合、劣化の程度が小さ
いうちは問題ないが、劣化が進行して絶縁油自身が着色
してくると、絶縁油の吸収の影響で正確な反射吸光度値
が得られなくなる。図6に絶縁油の波長660nmと8
50nm間における光透過損失差のマスターカーブの例
を示したが、劣化が進行してくると光透過損失差は指数
関数的に増大する傾向がある。この絶縁油の劣化に伴う
吸収の増大を補正するために、本発明では、絶縁油の距
離aにおける透過光強度を各波長ごとに測定し、波長間
の強度補正を行う。このときの透過光路長の1/2の距
離a/2で絶縁紙の反射光強度を測定すれば、往復の絶
縁油の吸収をキャンセルでき、正確な絶縁紙の反射吸光
度値を得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施例を用いて本発明を詳
細に説明する。
【0021】(実施例1)図1は油入電気機器(変圧
器)の劣化診断装置の適用形態を示す模式図である。ま
た、図7に劣化度判定のための演算のフローチャート図
を示す。図1において、劣化度演算部10はハードディ
スクユニットが内蔵されたノートブック型パーソナルコ
ンピュータを用いている。まず、各光源波長に対する絶
縁油の透過光量を各々測定し、透過光強度が一定値とな
るように補正する。本実施例では2波長を用いた装置構
成での説明をする。2種類のLED光源を内蔵する光源
部8から発生したピーク波長λ1=660nmの単色光
は、照射用光ファイバー6に導かれ、図2に示されたプ
ローブ5内に到達し、ハーフミラー11を透過した後、
距離aの絶縁油中を透過する。この透過光は受光部13
を経た後、受光用光ファイバー7を通り光量測定部9に
伝送される。光量測定部9はフォトダイオードを内蔵し
た光パワーメータを用いている。同様に、光源部8から
発生したピーク波長λ2=850nmの単色光を用いて
同じ操作を行い、λ1とλ2の透過光強度が等しくなる
ように光源部の光強度調整ダイアルを調節する。本測定
ではこのベース値を600nWに調節した。この操作を
行うことにより、絶縁紙の劣化診断に対する絶縁油の劣
化に伴う光吸収の影響を補正することができる。次に、
本質的に寿命を支配している絶縁紙の反射光量を測定す
る。光源部8からのピーク波長λ1=660nmの単色
光は、同様の操作により照射用光ファイバー6に導か
れ、プローブ5を通りコイル2上の絶縁紙の表面に照射
される。プローブ5の反射光測定部側は、図2に示した
ように外部の迷光を遮断する遮へいリング構造を有して
いる。さらに図2に示したように透過光強度を測定した
光路長の1/2の距離を保てるように設計されている。
コイル2の絶縁紙表面からの反射光を受光用光ファイバ
ー7を経由して、その伝送光は光量測定部9に送られ、
反射光量I1′が測定され劣化度演算部10に結果I1
が出力される。劣化度演算部10では、660nmにお
ける反射率R660(=100×I1′/I0,I0=60
0)が算出、メモリー上に記憶される。同様にして、ピ
ーク波長λ2=850nmの単色光を用いて同じ操作が
行われ、劣化度演算部10において850nmにおける
反射率R850(=100×I2′/I0,I0=600)が
算出、メモリー上に記憶される。このようにして、66
0,850nmにおける反射率が得られるので、劣化度
演算部10において2波長間の反射吸光度差ΔAλ(=
λ1−Aλ2)あるいは反射吸光度比Aλ′(=Aλ1
/Aλ2)が求められる。ハードディスクユニットに
は、図5,図9に示したような劣化度に対応した反射吸
光度差あるいは反射吸光度比がマスターカーブとして予
め記憶されており、劣化度演算部10に出力する。この
記憶された関数値と実測の反射吸光度差あるいは反射吸
光度比の値から劣化度演算部10で比較演算して劣化度
を判定し、外部(図示省略)のプリンタ等に測定結果と
して出力する。
【0022】なお、本実施例では2波長を用いた材料の
劣化度測定装置を説明したが、3波長でも測定装置を同
様に操作し、3波長用のマスターカーブを用いて劣化度
を判定できる。さらに、光を時分割で照射せずに合波し
て同時に照射しても一向に差し支えない。この場合は検
出器(光量測定部)側でフィルターをかけるなどすると
効果的である。本装置はオンラインでの常時監視の目的
でも、携帯して点検運用する目的でもどちらの場合にも
適用できる。
【0023】(実施例2)実施例1と同様にして、図8
に示した絶縁媒体としてパーフルオロカーボン液14を
用いた変圧器に対して劣化診断を適用した例を示す。ま
ず、各光源波長に対するパーフルオロカーボン液の透過
光量を各々測定し、透過光強度が一定値となるように補
正する。2種類のLD光源を内蔵する光源部8から発生
したピーク波長λ1=780nmの単色光は、照射用光
ファイバー6に導かれ、図2に示されたプローブ5内に
到達し、ハーフミラー11を透過した後、距離aのパー
フルオロカーボン液中を透過する。この透過光は受光部
13を経た後、受光用光ファイバー7を通り光量測定部
9に伝送される。同様に、光源部8から発生したピーク
波長λ2=1310nmの単色光を用いて同じ操作を行
い、λ1とλ2の透過光強度が等しくなるように光源部
の光強度調整ダイアルを調節する。本測定ではこのベー
ス値を1.0μW に調節した。次に、絶縁紙の反射光量
を測定する。光源部8からのピーク波長λ1=780n
mの単色光は、同様の操作により照射用光ファイバー6
に導かれ、プローブ5を通りコイル2上の絶縁紙の表面
に照射される。コイル2の絶縁紙表面からの反射光を受
光用光ファイバー7を経由して、その伝送光は光量測定
部9に送られ、反射光量I1′ が測定され劣化度演算部
10に結果I1′ が出力される。劣化度演算部10で
は、780nmにおける反射率R780(=100×I1
/I0,I0=1.0)が算出、メモリー上に記憶され
る。同様にして、ピーク波長λ2=1310nmの単色
光を用いて同じ操作が行われ、劣化度演算部10におい
て1310nmにおける反射率R1310(=100×
2′/I0,I0=1.0)が算出、メモリー上に記憶さ
れる。このようにして、780,1310nmにおける
反射率が得られるので、劣化度演算部10において2波
長間の反射吸光度差ΔAλ(=Aλ1−Aλ2)あるいは
反射吸光度比Aλ′(=Aλ1/Aλ2)が求められる。
ハードディスクユニットには、図5,図9に示したよう
な劣化度に対応した反射吸光度差あるいは反射吸光度比
がマスターカーブとして予め記憶されており、劣化度演
算部10に出力する。この記憶された関数値と実測の反
射吸光度差あるいは反射吸光度比の値から劣化度演算部
10で比較演算して劣化度を判定する。
【0024】(実施例3)実施例1,2と同様にして、
図10に示した絶縁媒体としてSF6 ガス15を用いた
変圧器に対して劣化診断を適用した例を示す。まず、各
光源波長に対するSF6 ガスの透過光量を各々測定し、
透過光強度が一定値となるように補正する。2種類のL
D光源を内蔵する光源部8から発生したピーク波長λ1
=780nmの単色光は、照射用光ファイバー6に導か
れ、図2に示されたプローブ5内に到達し、ハーフミラ
ー11を透過した後、距離aのSF6 ガス中を透過す
る。この透過光は受光部13を経た後、受光用光ファイ
バー7を通り光量測定部9に伝送される。同様に、光源
部8から発生したピーク波長λ2=1310nmの単色
光を用いて同じ操作を行い、λ1とλ2の透過光強度が
等しくなるように光源部の光強度調整ダイアルを調節す
る。本測定ではこのベース値を1.5μW に調節した。
次に、絶縁紙の反射光量を測定する。光源部8からのピ
ーク波長λ1=780nmの単色光は、同様の操作により
照射用光ファイバー6に導かれ、プローブ5を通りコイ
ル2上の絶縁紙の表面に照射される。コイル2の絶縁紙
表面からの反射光を受光用光ファイバー7を経由して、
その伝送光は光量測定部9に送られ、反射光量I1′が
測定され劣化度演算部10に結果I1′が出力される。
劣化度演算部10では、780nmにおける反射率R
780(=100×I1′/I0,I0=1.5)が算出、メモ
リー上に記憶される。同様にして、ピーク波長λ2=13
10nmの単色光を用いて同じ操作が行われ、劣化度演算部
10において1310nmにおける反射率R1310(=1
00×I2′/I0,I0=1.5)が算出、メモリー上に
記憶される。このようにして、780,1310nmに
おける反射率が得られるので、劣化度演算部10におい
て2波長間の反射吸光度差ΔAλ(=Aλ1−Aλ2)あ
るいは反射吸光度比Aλ′(=Aλ1/Aλ2)が求めら
れる。ハードディスクユニットには、図5,図9に示し
たような劣化度に対応した反射吸光度差あるいは反射吸
光度比がマスターカーブとして予め記憶されており、劣
化度演算部10に出力する。この記憶された関数値と実
測の反射吸光度差あるいは反射吸光度比の値から劣化度
演算部10で比較演算して劣化度を判定する。
【0025】(実施例4)実施例1〜3と同様にして、
図11に示した樹脂モールド方式の乾式変圧器に対して
劣化診断を適用した例を示す。まず、各光源波長に対し
ての透過光量を各々測定し、透過光強度が一定値となる
ように補正する。この場合の媒体は空気である。2種類
のLED光源を内蔵する光源部8から発生したピーク波
長λ1=660nmの単色光は、照射用光ファイバー6
に導かれ、図2に示されたプローブ5内に到達し、ハー
フミラー11を透過した後、距離aの間隙部を透過す
る。この透過光は受光部13を経た後、受光用光ファイ
バー7を通り光量測定部9に伝送される。同様に、光源
部8から発生したピーク波長λ2=850nmの単色光
を用いて同じ操作を行い、λ1とλ2の透過光強度が等
しくなるように光源部の光強度調整ダイアルを調節す
る。本測定ではこのベース値を800nWに調節した。
次に、エポキシモールド樹脂16の反射光量を測定す
る。光源部8からのピーク波長λ1=660nmの単色
光は、同様の操作により照射用光ファイバー6に導か
れ、プローブ5を通りコイル2上のエポキシモールド樹
脂の表面に照射される。コイル2のエポキシモールド樹
脂表面からの反射光を受光用光ファイバー7を経由し
て、その伝送光は光量測定部9に送られ、反射光量
1′ が測定され劣化度演算部10に結果I1′ が出力
される。劣化度演算部10では、660nmにおける反
射率R660(=100×I1′/I0,I0=800)が算
出、メモリー上に記憶される。同様にして、ピーク波長
λ2=850nmの単色光を用いて同じ操作が行われ、
劣化度演算部10において850nmにおける反射率R
850(=100×I2′/I0,I0=800)が算出、メ
モリー上に記憶される。このようにして、660,85
0nmにおける反射率が得られるので、劣化度演算部1
0において2波長間の反射吸光度差ΔAλ(=Aλ1
λ2)あるいは反射吸光度比Aλ′(=Aλ1
λ2)が求められる。ハードディスクユニットには、
図5,図9に示したような劣化度に対応した反射吸光度
差あるいは反射吸光度比がマスターカーブとして予め記
憶されており、劣化度演算部10に出力する。この記憶
された関数値と実測の反射吸光度差あるいは反射吸光度
比の値から劣化度演算部10で比較演算して劣化度を判
定する。
【0026】(実施例5)実施例1と同様にして、光源
部8に白色連続光を照射するハロゲンランプを用いた場
合の油入変圧器に対する劣化診断装置の適用例を示す。
まず、絶縁油の波長依存性を測定する。光源部8からの
連続光は、分光器を介して照射用光ファイバー6に導か
れ、図2に示されたプローブ5内に到達し、ハーフミラ
ー11を透過した後、距離aの絶縁油中を透過する。こ
の透過光は受光部13を経た後、受光用光ファイバー7
を通り光量測定部9に伝送され、各波長λにおける基準
光量Iλが得られる。波長依存性の測定範囲は特に制限
されるものではないが、400〜1500nmの領域で十
分である。次に、絶縁紙の反射光量の波長依存性を測定
する。光源部8からの連続光は、同様の操作により照射
用光ファイバー6に導かれ、プローブ5を通りコイル2
上の絶縁紙の表面に照射される。コイル2の絶縁紙表面
からの反射光を受光用光ファイバー7を経由して、その
伝送光は光量測定部9に送られ、反射光量Iλ′が測定
され劣化度演算部10に結果Iλ′が出力される。劣化
度演算部10では、各波長における反射率Rλ(=10
0×Iλ′/Iλ)が算出され、メモリー上に記憶され
るので、劣化度演算部10において任意の2波長間の反
射吸光度差ΔAλ(=Aλ1−Aλ2)あるいは反射吸光
度比Aλ′(=Aλ1/Aλ2)が求められる。ハードデ
ィスクユニットには、図5,図9に示したような劣化度
に対応した反射吸光度差あるいは反射吸光度比がマスタ
ーカーブとして予め記憶されており、劣化度演算部10
に出力する。この記憶された関数値と実測の反射吸光度
差あるいは反射吸光度比の値から劣化度演算部10で比
較演算して劣化度を判定し、外部(図示省略)のプリン
タ等に測定結果として出力する。
【0027】(実施例6)実施例5と同様にして、光源
部8に白色連続光を照射するハロゲンランプを用いた場
合のパーフルオロカーボン液入変圧器に対する劣化診断
装置の適用例を示す。まず、パーフルオロカーボン液の
波長依存性を測定する。光源部8からの連続光は、分光
器を介して照射用光ファイバー6に導かれ、図2に示さ
れたプローブ5内に到達し、ハーフミラー11を透過し
た後、距離aのパーフルオロカーボン液中を透過する。
この透過光は受光部13を経た後、受光用光ファイバー
7を通り光量測定部9に伝送され、各波長λにおける基
準光量Iλが得られる。波長依存性の測定範囲は特に制
限されるものではないが、400〜1500nmの領域
で十分である。次に、絶縁紙の反射光量の波長依存性を
測定する。光源部8からの連続光は、同様の操作により
照射用光ファイバー6に導かれ、プローブ5を通りコイ
ル2上の絶縁紙の表面に照射される。コイル2の絶縁紙
表面からの反射光を受光用光ファイバー7を経由して、
その伝送光は光量測定部9に送られ、反射光量Iλ′が
測定され劣化度演算部10に結果Iλ′が出力される。
劣化度演算部10では、各波長における反射率Rλ(=
100×Iλ′/Iλ)が算出され、メモリー上に記憶
されるので、劣化度演算部10において任意の2波長間
の反射吸光度差ΔAλ(=Aλ1−Aλ2)あるいは反射
吸光度比Aλ′(=Aλ1/Aλ2)が求められる。ハー
ドディスクユニットには、図5,図9に示したような劣
化度に対応した反射吸光度差あるいは反射吸光度比がマ
スターカーブとして予め記憶されており、劣化度演算部
10に出力する。この記憶された関数値と実測の反射吸
光度差あるいは反射吸光度比の値から劣化度演算部10
で比較演算して劣化度を判定する。
【0028】(実施例7)実施例5,6と同様にして、
光源部8に白色連続光を照射するハロゲンランプを用い
た場合のSF6 ガス変圧器に対する劣化診断装置の適用
例を示す。まず、SF6 ガスの波長依存性を測定する。
光源部8からの連続光は、分光器を介して照射用光ファ
イバー6に導かれ、図2に示されたプローブ5内に到達
し、ハーフミラー11を透過した後、距離aのSF6
ス中を透過する。この透過光は受光部13を経た後、受
光用光ファイバー7を通り光量測定部9に伝送され、各
波長λにおける基準光量Iλが得られる。波長依存性の
測定範囲は特に制限されるものではないが、400〜1
500nmの領域で十分である。次に、絶縁紙の反射光
量の波長依存性を測定する。光源部8からの連続光は、
同様の操作により照射用光ファイバー6に導かれ、プロ
ーブ5を通りコイル2上の絶縁紙の表面に照射される。
コイル2の絶縁紙表面からの反射光を受光用光ファイバ
ー7を経由して、その伝送光は光量測定部9に送られ、
反射光量Iλ′が測定され劣化度演算部10に結果
λ′が出力される。劣化度演算部10では、各波長に
おける反射率Rλ(=100×Iλ′/Iλ)が算出さ
れ、メモリー上に記憶されるので、劣化度演算部10に
おいて任意の2波長間の反射吸光度差ΔAλ(=Aλ1
λ2)あるいは反射吸光度比Aλ′(=Aλ1/Aλ2
が求められる。ハードディスクユニットには、図5,図
9に示したような劣化度に対応した反射吸光度差あるい
は反射吸光度比がマスターカーブとして予め記憶されて
おり、劣化度演算部10に出力する。この記憶された関
数値と実測の反射吸光度差あるいは反射吸光度比の値か
ら劣化度演算部10で比較演算して劣化度を判定する。
【0029】(実施例8)実施例5〜7と同様にして、
光源部8に白色連続光を照射するハロゲンランプを用い
た場合の樹脂モールド方式の乾式変圧器に対する劣化診
断装置の適用例を示す。まず、光源の波長依存性を測定
する。光源部8からの連続光は、分光器を介して照射用
光ファイバー6に導かれ、図2に示されたプローブ5内
に到達し、ハーフミラー11を透過した後、距離aの間
隙部を透過する。この透過光は受光部13を経た後、受
光用光ファイバー7を通り光量測定部9に伝送され、各
波長λにおける基準光量Iλが得られる。波長依存性の
測定範囲は特に制限されるものではないが、400〜1
500nmの領域で十分である。次に、エポキシモール
ド樹脂16の反射光量の波長依存性を測定する。光源部
8からの連続光は、同様の操作により照射用光ファイバ
ー6に導かれ、プローブ5を通りコイル2上のエポキシ
モールド樹脂の表面に照射される。コイル2のエポキシ
モールド樹脂表面からの反射光を受光用光ファイバー7
を経由して、その伝送光は光量測定部9に送られ、反射
光量Iλ′が測定され劣化度演算部10に結果Iλ′が
出力される。劣化度演算部10では、各波長における反
射率Rλ(=100×Iλ′/Iλ)が算出され、メモ
リー上に記憶されるので、劣化度演算部10において任
意の2波長間の反射吸光度差ΔAλ(=Aλ1−Aλ2
あるいは反射吸光度比Aλ′(=Aλ1/Aλ2)が求め
られる。ハードディスクユニットには、図5,図9に示
したような劣化度に対応した反射吸光度差あるいは反射
吸光度比がマスターカーブとして予め記憶されており、
劣化度演算部10に出力する。この記憶された関数値と
実測の反射吸光度差あるいは反射吸光度比の値から劣化
度演算部10で比較演算して劣化度を判定する。
【0030】(実施例9)実施例1の装置構成で、絶縁
油の2波長間の光透過損失差をパラメータとして劣化診
断を行う例について示す。まず、各光源波長に対しての
空気中での透過光量を各々測定する。光源としては2種
類のLED光源(λ1=660nm,λ2=850n
m)を用いた。距離a(cm)の間隙部を透過したときの
各波長における基準光量をそれぞれ測定し、これをI
λ1,Iλ2とする。次に、同様にして絶縁油中での透過
光量をそれぞれ測定する。660nmにおける絶縁油の
透過光量Iλ1′を測定し、劣化度演算部10に結果I
λ1′が出力される。劣化度演算部10では、660n
mにおける光透過損失αλ1(=−10/a×log
(Iλ1′/Iλ1),単位dB/cm)が算出、メモリー上
に記憶される。同様にして、850nmの単色光を用い
て同じ操作が行われ、劣化度演算部10において850
nmにおける光透過損失αλ2(=−10/a×log(I
λ2′/Iλ2),単位dB/cm)が算出、メモリー上に
記憶される。このようにして、660nm,850nm
における光透過損失が得られるので、劣化度演算部10
において2波長間の光透過損失差Δαλ(=αλ1−α
λ2)が求められる。ハードディスクユニットには、図
6に示したような劣化度に対応した光透過損失差がマス
ターカーブとして予め記憶されており、劣化度演算部1
0に出力する。この記憶された関数値と実測の絶縁油の
光透過損失差の値から劣化度演算部10で比較演算して
劣化度を判定できる。
【0031】(実施例10)実施例5の装置構成で、絶
縁油の2波長間の光透過損失差をパラメータとして劣化
診断を行う例について示す。まず、白色連続光に対して
の空気中での透過光量を各々測定する。光源としてはハ
ロゲンランプを用いた。距離a(cm)の間隙部を透過し
たときの各波長における基準光量をそれぞれ測定し、こ
れをIλとする。波長λの範囲は特に制限されるもので
はないが、400〜1500nmの領域で十分である。
次に、絶縁油中での各波長における透過光量をそれぞれ
測定する。波長λにおける絶縁油の透過光量Iλ′を測
定し、劣化度演算部10に結果Iλ′が出力される。劣
化度演算部10では、波長λにおける光透過損失α
λ(=−10/a×log(Iλ′/Iλ),単位dB/c
m)が算出、メモリー上に記憶される。このようにし
て、各波長における光透過損失が得られるので、劣化度
演算部10において任意の2波長間の光透過損失差Δα
λ(=αλ1−αλ2)が求められる。ハードディスクユ
ニットには、図6に示したような劣化度に対応した光透
過損失差がマスターカーブとして予め記憶されており、
劣化度演算部10に出力する。この記憶された関数値と
実測の絶縁油の光透過損失差の値から劣化度演算部10
で比較演算して劣化度を判定できる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、稼働中の機器の運転を
特に停止することなく、油入電気機器に使用されている
鉱油系絶縁油,パーフルオロカーボン液等の絶縁媒体や
セルロース系絶縁材料,樹脂モールド絶縁方式電気機器
の樹脂材料,SF6 等のガス絶縁方式電気機器中の絶縁
材料の劣化度を非破壊で診断できる劣化診断方法及び装
置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油入電気機器(変圧器)の劣化診断装置の適用
形態を示す模式図。
【図2】プローブの模式断面図。
【図3】材料の反射吸光度スペクトル変化の概念図。
【図4】絶縁紙の平均重合度残率と反射吸光度差との関
係図の例。
【図5】劣化度判定の基準となる絶縁紙の反射吸光度差
マスターカーブの例。
【図6】絶縁油の光透過損失差のマスターカーブの例。
【図7】劣化度判定のための演算のフローチャート図。
【図8】パーフルオロカーボン液入変圧器への適用形態
を示す模式図。
【図9】劣化度判定の基準となる絶縁紙の反射吸光度比
マスターカーブの例。
【図10】SF6 ガス変圧器への適用形態を示す模式
図。
【図11】樹脂モールド方式の乾式変圧器への適用形態
を示す模式図。
【符号の説明】
1…油入電気機器(変圧器)、2…コイル、3…鉄心、
4…絶縁油、5…プローブ、6…照射用光ファイバー、
7…受光用光ファイバー、8…光源部、9…光量測定
部、10…劣化度演算部、11…ハーフミラー、12…
迷光遮へいリング、13…受光部、14…パーフルオロ
カーボン液、15…SF6 ガス、16…エポキシモール
ド樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 重勝 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波長が相異なる少なくとも2種の単色光光
    源からの照射光を照射用光ファイバーで電気機器内部に
    導き、該照射用光ファイバーからの出射光は透過距離a
    なる絶縁媒体中を透過後、電気機器外部に導かれる受光
    用光ファイバーに入射,伝送し、光量測定部に導かれ、
    該単色光光源の光源強度を該光量測定部での強度が全て
    一定値となるように光量調整した後、該単色光光源から
    の照射光を照射用光ファイバーで電気機器内部に導き、
    透過距離a/2の位置にある絶縁材料表面に照射し、該
    絶縁材料表面からの反射光を電気機器外部に導く受光用
    光ファイバーを用いて光量測定部に導き、劣化度演算部
    において該光量測定部からの出力値より各波長における
    反射吸光度(Aλ)を(1)式で算出後、任意の2波長
    間の反射吸光度差(ΔAλ)あるいは反射吸光度比(A
    λ′)を(2)式あるいは(3)式で演算し、さらに予
    め記憶させた被測定材料の劣化度と反射吸光度差あるい
    は反射吸光度比との関係(マスターカーブ)を比較演算
    することによって劣化度を判定することを特徴とする電
    気機器の劣化診断方法。 【数1】 Aλ=−log(Rλ/100) …(1) ΔAλ=Aλ1−Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(2) Aλ′=Aλ1/Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(3) (波長λ(nm)における被測定物の反射率をR
    λ(%)とする)
  2. 【請求項2】前記単色光光源として、波長650nm以
    上1310nm以下のピーク波長を有する半導体レーザ
    あるいは発光ダイオードを用いることを特徴とする請求
    項1記載の電気機器の劣化診断方法。
  3. 【請求項3】前記絶縁媒体として、パーフルオロカーボ
    ン液あるいは鉱油系絶縁油,SF6ガス,空気を用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の電気機器の劣化診断方
    法。
  4. 【請求項4】前記反射光強度を測定する絶縁材料とし
    て、セルロース系絶縁紙,クラフト紙,プレスボード、
    あるいはモールド樹脂を用いることを特徴とする請求項
    1記載の電気機器の劣化診断方法。
  5. 【請求項5】白色連続光を照射するハロゲンランプから
    の照射光を分光器を介して照射用光ファイバーで電気機
    器内部に導き、該照射用光ファイバーからの出射光は透
    過距離aなる絶縁媒体中を透過後、電気機器外部に導か
    れる受光用光ファイバーに入射,伝送し、光量測定部に
    導かれ、該照射光強度の波長依存性を測定した後、該照
    射光を照射用光ファイバーで電気機器内部に導き、透過
    距離a/2の位置にある絶縁材料表面に照射し、該絶縁
    材料表面からの反射光を電気機器外部に導く受光用光フ
    ァイバーを用いて光量測定部に導き、劣化度演算部にお
    いて該光量測定部からの出力値より各波長における反射
    吸光度(Aλ)を(1)式で算出後、任意の2波長間の
    反射吸光度差(ΔAλ)あるいは反射吸光度比
    (Aλ′)を(2)式あるいは(3)式で演算し、さらに
    該照射光強度の波長依存性の測定値を用いて、予め記憶
    させた被測定材料の劣化度と反射吸光度差あるいは反射
    吸光度比との関係(マスターカーブ)を比較演算するこ
    とによって劣化度を判定することを特徴とする電気機器
    の劣化診断方法。 【数2】 Aλ=−log(Rλ/100) …(1) ΔAλ=Aλ1−Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(2) Aλ′=Aλ1/Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(3) (波長λ(nm)における被測定物の反射率をR
    λ(%)とする)
  6. 【請求項6】前記絶縁媒体として、パーフルオロカーボ
    ン液あるいは鉱油系絶縁油,SF6ガス,空気を用いる
    ことを特徴とする請求項5記載の電気機器の劣化診断方
    法。
  7. 【請求項7】前記反射光強度を測定する絶縁材料とし
    て、セルロース系絶縁紙,クラフト紙,プレスボード、
    あるいはモールド樹脂を用いることを特徴とする請求項
    5記載の電気機器の劣化診断方法。
  8. 【請求項8】波長が相異なる少なくとも2種の単色光光
    源からなる光源部と、該光源部からの照射光を電気機器
    内部に導く照射用光ファイバーと、該照射用光ファイバ
    ーで導かれた照射光が透過距離aなる絶縁媒体中を透過
    後、該透過光を電気機器外部に導く受光用光ファイバー
    と、該受光用光ファイバーによって導かれた透過光の強
    度を測定する光量測定部と、該単色光光源の光源強度を
    該透過光強度が全て一定値となるように光量調整した
    後、該光源部からの照射光を照射用光ファイバーで電気
    機器内部に導き、透過距離a/2の位置にある絶縁材料
    表面に照射し、該絶縁材料表面からの反射光を受光用光
    ファイバーを用いて光量測定部に導き、該光量測定部か
    らの出力値より各波長における反射吸光度(Aλ)を
    (1)式で算出後、任意の2波長間の反射吸光度差(Δ
    λ)あるいは反射吸光度比(Aλ′)を(2)式ある
    いは(3)式で演算し、さらに予め記憶させた被測定材
    料の劣化度と反射吸光度差あるいは反射吸光度比との関
    係(マスターカーブ)を比較演算することによって劣化
    度を判定する劣化度演算部とを備えたことを特徴とする
    電気機器の劣化診断装置。 【数3】 Aλ=−log(Rλ/100) …(1) ΔAλ=Aλ1−Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(2) Aλ′=Aλ1/Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(3) (波長λ(nm)における被測定物の反射率をR
    λ(%)とする)
  9. 【請求項9】前記単色光光源として、波長650nm以
    上1310nm以下のピーク波長を有する半導体レーザ
    あるいは発光ダイオードを用いることを特徴とする請求
    項8記載の電気機器の劣化診断装置。
  10. 【請求項10】前記絶縁媒体として、パーフルオロカー
    ボン液あるいは鉱油系絶縁油,SF6ガス,空気を用い
    ることを特徴とする請求項8記載の電気機器の劣化診断
    装置。
  11. 【請求項11】前記反射光強度を測定する絶縁材料とし
    て、セルロース系絶縁紙,クラフト紙,プレスボード、
    あるいはモールド樹脂を用いることを特徴とする請求項
    8記載の電気機器の劣化診断装置。
  12. 【請求項12】白色連続光を照射するハロゲンランプか
    らなる光源部と、該光源部からの照射光を分光器を介し
    て電気機器内部に導く照射用光ファイバーと、該照射用
    光ファイバーで導かれた照射光が透過距離aなる絶縁媒
    体中を透過後、該透過光を電気機器外部に導く受光用光
    ファイバーと、該受光用光ファイバーによって導かれた
    透過光の強度を測定する光量測定部と、該照射光強度の
    波長依存性を測定した後、該照射光を照射用光ファイバ
    ーで電気機器内部に導き、透過距離a/2の位置にある
    絶縁材料表面に照射し、該絶縁材料表面からの反射光を
    受光用光ファイバーを用いて光量測定部に導き、該光量
    測定部からの出力値より各波長における反射吸光度(A
    λ)を(1)式で算出後、任意の2波長間の反射吸光度
    差(ΔAλ)あるいは反射吸光度比(Aλ′)を(2)式
    あるいは(3)式で演算し、さらに該照射光強度の波長
    依存性の測定値を用いて、予め記憶させた被測定材料の
    劣化度と反射吸光度差あるいは反射吸光度比との関係
    (マスターカーブ)を比較演算することによって劣化度
    を判定する劣化度演算部とを備えたことを特徴とする電
    気機器の劣化診断装置。 【数4】 Aλ=−log(Rλ/100) …(1) ΔAλ=Aλ1−Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(2) Aλ′=Aλ1/Aλ2(ただし、λ1<λ2) …(3) (波長λ(nm)における被測定物の反射率をR
    λ(%)とする)
  13. 【請求項13】前記絶縁媒体として、パーフルオロカー
    ボン液あるいは鉱油系絶縁油,SF6ガス,空気を用い
    ることを特徴とする請求項12記載の電気機器の劣化診
    断装置。
  14. 【請求項14】前記反射光強度を測定する絶縁材料とし
    て、セルロース系絶縁紙,クラフト紙,プレスボード、
    あるいはモールド樹脂を用いることを特徴とする請求項
    12記載の電気機器の劣化診断装置。
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