JPH1073408A - 変位検出装置、ホイールアラインメント測定装置、変位検出方法及びホイールアラインメント測定方法 - Google Patents

変位検出装置、ホイールアラインメント測定装置、変位検出方法及びホイールアラインメント測定方法

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JPH1073408A
JPH1073408A JP8231887A JP23188796A JPH1073408A JP H1073408 A JPH1073408 A JP H1073408A JP 8231887 A JP8231887 A JP 8231887A JP 23188796 A JP23188796 A JP 23188796A JP H1073408 A JPH1073408 A JP H1073408A
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displacement
measurement
displacement detection
distance
data
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JP8231887A
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Hiroshi Uno
博 宇野
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B2210/00Aspects not specifically covered by any group under G01B, e.g. of wheel alignment, caliper-like sensors
    • G01B2210/10Wheel alignment
    • G01B2210/14One or more cameras or other optical devices capable of acquiring a two-dimensional image
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    • G01B2210/30Reference markings, reflector, scale or other passive device

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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定用図形の影響を受けることなく正確な変
位計測を行って正確なホイールアラインメント測定を非
接触で高速に行う。 【解決手段】 垂直方向変位検出手段は、光学的に一様
な測定用領域が設けられ車両のホイールに取りつけられ
た測定用プレートの測定面上の基準マークの所定の変位
検出方向に垂直な方向への変位量を検出して、垂直方向
変位検出データを出力する。検出手段は、垂直方向変位
検出データに基づいた駆動手段の駆動により基準マーク
の変位検出方向に垂直な方向への変位量を相殺する方向
に駆動された状態で測距用光を照射して測定用領域まで
の距離を測定して複数の距離測定手段が出力した距離測
定データに基づいて、変位検出データを演算手段に出力
し、演算手段は変位検出データに基づいてホイールアラ
インメント測定データを演算するので、安定した状態で
正確な変位検出データを取得して非接触で正確なホイー
ルアラインメント測定を行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変位検出装置、ホ
イールアラインメント測定装置、変位検出方法及びホイ
ールアラインメント測定方法に係り、特に車両基本特性
計測装置において車両駆動時のタイヤホイールの変位及
び角度を3次元的に計測するホイールアラインメント測
定に用いられ、測定プレートの変位を検出する変位検出
装置、測定プレートの変位に応じてホイールアラインメ
ントを測定するホイールアラインメント測定装置、測定
プレートの変位を検出する変位検出方法及びホイールア
ラインメント測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のサスペンション特性及びステアリ
ング特性等の車両基本特性を試験室内で測定するための
試験装置として車両基本特性測定装置が知られている。
車両基本特性測定装置においては、試験車両を所定位置
に固定し、タイヤホイールに回転、左右、上下、前後等
の力を印加して、その際に発生する反力を考慮して得ら
れた計測データを処理することにより様々な車両基本特
性を測定することが可能である。
【0003】この車両基本特性測定装置の一部を構成す
るものとして、基準位置からタイヤホイール側面までの
距離に基づいて、トー角、キャンバ角、キャスタ角等の
ホイールアラインメントを測定するホイールアラインメ
ント測定装置がある。従来のホイールアラインメント測
定装置は、タイヤホイールを支持するとともにアクチュ
エータにより駆動されるプラットホーム上に固定される
とともに、タイヤホイールに連結されてタイヤホイール
の動きを機械的に検出するものが一般的であった。この
種の機械的ホイールアラインメント測定装置は、可動部
分の摩擦による計測精度の低下及び構成部品の慣性質量
等に起因する制約により高速度計測を行うことはできな
いという不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この不具合を解決すべ
く、レーザー変位計等の非接触の距離センサ及びCCD
カメラ等を用いた非接触型ホイールアラインメント測定
装置が提案されている。この場合において、実際に行い
たいのは、車両ボディーを基準とするホイールのアライ
ンメントを測定することであり、より詳細には、車両の
前後方向におけるタイヤホイールの位置X、車両の左右
方向におけるタイヤホイールの位置Y及び車両の上限方
向におけるタイヤホイールの位置Z並びに図21に示す
トー角θtoe、キャンバ角θcam及びキャスタ角θ
casをリアルタイムに測定することである。
【0005】より具体的には、光学式ホイールアライン
メント測定装置は、複数のレーザ変位計を備えた測定ユ
ニットをタイヤホイールの側方のプラットホーム上に設
置し、測定ユニットを車両の前後方向に移動させて所定
の基準位置からタイヤホイール側面に取り付けられた測
定用プレート4P(図21参照)までの距離を光学的に
測定して位置Y、トー角θtoe及びキャンバ角θca
mを算出するとともに、測定用プレート4Pの試験面に
描かれた所定の測定用図形をCCDカメラにより撮像
し、画像処理を行って位置X、位置Z及びキャスタ角θ
casを算出するように構成していた。
【0006】ところで、上記非接触型ホイールアライン
メント測定装置において、位置Y、トー角θtoe及び
キャンバ角θcamを測定する際には、ターゲットプレ
ート4Pの試験面には、CCDカメラ用の測定用図形が
描かれているため、レーザ変位計の照射したレーザ光が
測定用図形に照射されると反射強度が変化するため、正
確な変位計測を行うことができないという問題点があっ
た。
【0007】そこで、本発明の目的は、測定用図形の影
響を受けることなく正確な変位計測を行って正確なホイ
ールアラインメント測定を非接触で高速に行うことが可
能な変位検出装置、ホイールアラインメント測定装置、
変位検出方法及びホイールアラインメント測定方法に関
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、車両に設けられた測定用プ
レートの測定面を所定の基準位置に配置したときに前記
測定面に垂直な方向を変位検出方向とし、前記変位検出
方向についての前記測定用プレートの変位を検出する変
位検出装置において、前記測定面上に設けられた基準マ
ークの前記変位検出方向に垂直な方向への変位量を検出
して、垂直方向変位検出データを出力する垂直方向変位
検出手段と、前記測定用プレート上に設けられた光学的
に一様な測定用領域に測距用光を照射して前記測定用領
域までの距離を測定し、距離測定データを出力する複数
の距離測定手段と、前記垂直方向変位検出データに基づ
いて、前記距離測定手段を前記基準マークの前記変位検
出方向に垂直な方向への変位量を相殺する方向に駆動す
る駆動手段と、前記距離測定データに基づいて前記測定
用プレートの変位を検出し、変位検出データを出力する
検出手段と、を備えて構成する。
【0009】請求項1記載の発明によれば、垂直方向変
位検出手段は、測定面上に設けられた基準マークの変位
検出方向に垂直な方向への変位量を検出して、垂直方向
変位検出データを駆動手段に出力する。駆動手段は、垂
直方向変位検出データに基づいて、距離測定手段を基準
マークの変位検出方向に垂直な方向への変位量を相殺す
る方向に駆動し、複数の距離測定手段は、測定用プレー
ト上に設けられた光学的に一様な測定用領域に測距用光
を照射して測定用領域までの距離を測定し、距離測定デ
ータを検出手段に出力する。
【0010】この結果、検出手段は、距離測定データに
基づいて測定用プレートの変位を検出し、変位検出デー
タを出力する。請求項2記載の発明は、請求項1記載の
発明において、前記基準マークは、前記車両のホイール
センタを通る前記変位検出方向に平行な軸上に設けられ
ているように構成する。
【0011】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、基準マークは、車両のホイー
ルセンタを通る変位検出方向に平行な軸上に設けられる
ので、駆動手段は、距離測定手段を車両のホイールセン
タの変位検出方向に垂直な方向への変位量を相殺する方
向に駆動することとなる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明において、前記垂直方向変位検出手段
は、前記測定用プレートを撮像して撮像データを出力す
る撮像手段と、前記撮像データから前記基準マークに対
応する画像データを抽出し、前記基準マークの前記変位
検出方向に垂直な方向への変位量を算出し、前記垂直方
向変位検出データを出力する変位量算出手段と、を備え
て構成する。
【0013】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は請求項2記載の発明の作用に加えて、垂直方向変位検
出手段の撮像手段は、測定用プレートを撮像して撮像デ
ータを変位量算出手段に出力する。変位量算出手段は、
撮像データから基準マークに対応する画像データを抽出
し、基準マークの変位検出方向に垂直な方向への変位量
を算出し、垂直方向変位検出データを駆動手段に出力す
る。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載の発明において、前記駆動手段
は、前記距離測定手段を第1方向に駆動する第1駆動手
段と、前記距離測定手段を前記第1方向と直交する第2
方向に駆動する第2駆動手段と、前記垂直方向変位検出
データに基づいて前記第1駆動手段及び前記第2駆動手
段を制御する駆動制御手段と、を備えて構成する。
【0015】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、駆
動手段の駆動制御手段は、垂直方向変位検出データに基
づいて第1駆動手段及び第2駆動手段を制御し、第1駆
動手段は、距離測定手段を第1方向に駆動する。
【0016】そして第2駆動手段は、距離測定手段を第
1方向と直交する第2方向に駆動する。請求項5記載の
発明は、車両のホイールに取り付けられるとともに、光
学的に一様な測定用領域が設けられた測定用プレート
と、前記測定用プレートの測定面上に設けられた基準マ
ークの前記変位検出方向に垂直な方向への変位量を検出
して、垂直方向変位検出データを出力する垂直方向変位
検出手段と、前記測定用領域に測距用光を照射して前記
測定用領域までの距離を測定し、距離測定データを出力
する複数の距離測定手段と、前記垂直方向変位検出デー
タに基づいて、前記距離測定手段を前記基準マークの前
記変位検出方向に垂直な方向への変位量を相殺する方向
に駆動する駆動手段と、前記距離測定データに基づいて
前記測定用プレートの変位を検出し、変位検出データを
出力する検出手段と、前記変位検出データに基づいてホ
イールアラインメント測定データを演算する演算手段
と、を備えて構成する。
【0017】請求項5記載の発明によれば、垂直方向変
位検出手段は、車両のホイールに取り付けられるととも
に、光学的に一様な測定用領域が設けられた測定用プレ
ートの測定面上に設けられた基準マークの変位検出方向
に垂直な方向への変位量を検出して、垂直方向変位検出
データを駆動手段に出力する。
【0018】駆動手段は、垂直方向変位検出データに基
づいて、距離測定手段を基準マークの変位検出方向に垂
直な方向への変位量を相殺する方向に駆動し、複数の距
離測定手段は、測定用領域に測距用光を照射して測定用
領域までの距離を測定し、各々距離測定データを検出手
段に出力する。
【0019】検出手段は、距離測定データに基づいて測
定用プレートの変位を検出し、変位検出データを演算手
段に出力する。演算手段は、変位検出データに基づいて
ホイールアラインメント測定データを演算する。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記垂直方向変位検出手段は、前記測定用
プレートを撮像して撮像データを出力する撮像手段と、
前記撮像データから前記基準マークに対応する画像デー
タを抽出し、前記基準マークの前記変位検出方向に垂直
な方向への変位量を算出し、前記垂直方向変位検出デー
タを出力する変位量算出手段と、を備えて構成する。
【0021】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の発明の作用に加えて、垂直方向変位検出手段の撮像
手段は、測定用プレートを撮像して撮像データを変位量
算出手段に出力する。変位量算出手段は、撮像データか
ら基準マークに対応する画像データを抽出し、基準マー
クの変位検出方向に垂直な方向への変位量を算出し、垂
直方向変位検出データを駆動手段に出力する。
【0022】請求項7記載の発明は、車両に設けられた
測定用プレートの測定面を所定の基準位置に配置したと
きに前記測定面に垂直な方向を変位検出方向とし、前記
変位検出方向についての前記測定用プレートの変位を検
出する変位検出方法において、前記測定面上に設けられ
た基準マークの前記変位検出方向に垂直な方向への変位
量を検出する垂直方向変位検出工程と、前記測定用プレ
ート上に設けられた光学的に一様な測定用領域の複数箇
所に測距用光を照射し、各照射位置までの距離をそれぞ
れ測定する距離測定工程と、前記検出した前記基準マー
クの前記変位検出方向に垂直な方向への変位量に基づい
て、前記測距用光の前記測定用プレート上の前記各照射
位置がそれぞれ前記測定用領域内の略一定位置となるよ
うに制御する測距位置移動工程と、前記各照射位置まで
の距離に基づいて前記測定用プレートの変位を検出する
検出工程と、を備えて構成する。
【0023】請求項7記載の発明によれば、垂直方向変
位検出工程は、車両に設けられた測定用プレートの測定
面上に設けられた基準マークの変位検出方向に垂直な方
向への変位量を検出する。距離測定工程は、測定用プレ
ート上に設けられた光学的に一様な測定用領域の複数箇
所に測距用光を照射し、各照射位置までの距離をそれぞ
れ測定する。
【0024】測距位置移動工程は、検出した基準マーク
の変位検出方向に垂直な方向への変位量に基づいて、測
距用光の測定用プレート上の各照射位置がそれぞれ測定
用領域内の略一定位置となるように制御する。これと並
行して検出工程は、各照射位置までの距離に基づいて測
定用プレートの変位を検出する。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記基準マークは、前記車両のホイールセ
ンタを通る前記変位検出方向に平行な軸上に設けられて
いるように構成する。請求項8記載の発明によれば、請
求項7記載の発明の作用に加えて、基準マークは、車両
のホイールセンタを通る変位検出方向に平行な軸上に設
けられるので、駆動工程は、測距用光の照射位置を車両
のホイールセンタの変位検出方向に垂直な方向への変位
量を相殺する方向に駆動することとなる。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項7又は請求
項8記載の発明において、前記垂直方向変位検出工程
は、前記測定用プレートを撮像する撮像工程と、前記測
定用プレートの撮像画像から、前記基準マークに対応す
る撮像画像を抽出し、前記基準マークの前記変位検出方
向に垂直な方向への変位量を算出する変位量算出工程
と、を備えて構成する。
【0027】請求項9記載の発明によれば、請求項7又
は請求項8記載の発明の作用に加えて、垂直方向変位検
出工程の撮像工程は、測定用プレートを撮像し、変位量
算出工程は、測定用プレートの撮像画像から、基準マー
クに対応する撮像画像を抽出し、基準マークの変位検出
方向に垂直な方向への変位量を算出する。
【0028】請求項10記載の発明は、請求項7乃至請
求項9のいずれかに記載の発明において、前記駆動工程
は、前記測距用光の照射位置を第1方向に駆動する第1
駆動工程と、前記測距用光の照射位置を前記第1方向と
直交する第2方向に駆動する第2駆動工程と、前記基準
マークの前記変位検出方向に垂直な方向への変位量に基
づいて前記第1方向への駆動量及び前記第2方向への駆
動量を制御する駆動制御工程と、を備えて構成する。
【0029】請求項10記載の発明によれば、請求項7
乃至請求項9のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
駆動工程の駆動制御工程は、基準マークの変位検出方向
に垂直な方向への変位量に基づいて第1方向への駆動量
及び第2方向への駆動量を制御する。
【0030】これと並行して第1駆動工程は、測距用光
の照射位置を第1方向に駆動し、第2駆動工程は、測距
用光の照射位置を第1方向と直交する第2方向に駆動す
る。請求項11記載の発明は、車両のホイールに取り付
けられた測定用プレートの測定面上に設けられた基準マ
ークの前記変位検出方向に垂直な方向への変位量を検出
する垂直方向変位検出工程と、前記測定面に設けられた
光学的に一様な測定用領域の複数箇所に測距用光を照射
して各照射位置までの距離をそれぞれ測定する距離測定
工程と、前記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方
向への変位量に基づいて、前記測距用光の照射位置を前
記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方向への変位
量を相殺する方向に駆動する駆動工程と、前記測距用光
の各照射位置までの距離に基づいて前記測定用プレート
の変位を検出する検出工程と、前記検出した測定用プレ
ートの変位に基づいてホイールアラインメントを算出す
る演算工程と、を備えて構成する。
【0031】請求項11記載の発明によれば、垂直方向
変位検出工程は、車両のホイールに取り付けられた測定
用プレートの測定面上に設けられた基準マークの変位検
出方向に垂直な方向への変位量を検出する。距離測定工
程は、測定面に設けられた光学的に一様な測定用領域の
複数箇所に測距用光を照射して各照射位置までの距離を
それぞれ測定する。
【0032】駆動工程は、距離測定工程に並行して基準
マークの変位検出方向に垂直な方向への変位量に基づい
て、測距用光の照射位置を基準マークの変位検出方向に
垂直な方向への変位量を相殺する方向に駆動する。これ
らに伴い、検出工程は、駆動工程と、測距用光の各照射
位置までの距離に基づいて測定用プレートの変位を検出
し、演算工程は、検出した測定用プレートの変位に基づ
いてホイールアラインメントを算出する。
【0033】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の発明において、前記垂直方向変位検出工程は、前記測
定用プレートを撮像して撮像画像を取得する撮像工程
と、前記撮像画像から前記基準マークに対応する画像を
抽出し、前記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方
向への変位量を算出する変位量算出工程と、を備えて構
成する。
【0034】請求項12記載の発明によれば、請求項1
1記載の発明の作用に加えて、垂直方向変位検出工程の
撮像工程は、測定用プレートを撮像して撮像画像を取得
し、変位量算出工程は、この取得した撮像画像から基準
マークに対応する画像を抽出し、基準マークの変位検出
方向に垂直な方向への変位量を算出する。
【0035】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の好適
な実施形態を説明する。アラインメント測定装置の概要構成 図1にホイールアラインメント測定装置の概要構成ブロ
ック図を示す。
【0036】ホイールアラインメント測定装置1は、大
別すると、測定車両2のタイヤホイール3に取り付けら
れる測定プレート4と、カラー撮像が可能な2台のCC
Dカメラを有する撮像ユニット5により測定プレート4
の試験面4Sの撮像を行うとともに、3個のレーザ変位
計6-1〜6-3により測定プレートの試験面4Sまでの距
離を測定する測定ユニット7と、測定ユニット7の出力
信号に基づいてアラインメント演算を行うとともに、測
定ユニット7の制御を行うデータ処理制御ユニット8
と、を備えて構成されている。測定プレートの構成 図2に測定プレートの正面図を示す。図2(a)は、測
定プレートの正面図、図2(b)は、測定プレートの側
面図である。
【0037】測定プレート4の試験面4Sは、図2に示
すように、平面形状を有し、黒色に着色されたベース部
BBと、赤色に着色された試験面4Sの原点Oを中心と
する基準マークとしての第1円マークMC1 と、互いに
平行な複数の第1仮想線(図2(a)中、2本の第1仮
想線VL11、VL12のみ図示している。)及び第1仮想
線VL11、VL12と交差するとともに互いに平行な第2
仮想線(図2(a)中、2本の第2仮想線VL21、V22
のみ図示している。)を想定し、第1仮想線VL11、V
L12と第2仮想線VL21、V22との交点位置を中心座標
とする青色に着色された複数の第2円マークMC2 と、
第1仮想線VL11、VL12あるいは第2仮想線VL21、
V22のいずれか一方に平行(図2(a)中では、第2仮
想線VL21、V22に平行に図示している。)、かつ、そ
の離間距離Δdが一定な白色により描かれた複数の補正
用線CLと、レーザプロジェクタ6-1〜6-3の測定光が
照射される光学的に一様な(すなわち、反射率も一様
な)測距用領域MLAを備えて構成されている。
【0038】上述した円マークMC1 、MC2 及び補正
用線CLは計測スケールとして用いるため、所望の精度
を達成可能に所定の精度で描画されている必要がある。
図3に測定プレート4の試験面4Sの詳細説明図を示
す。第1円マークMC1 の中心と第1円マークMC1 に
最も近い第2円マークMC2 の中心とのX方向距離及び
第2円マークMC2 の中心と当該2円マークMC2に最
も近い第2円マークMC2 の中心とのX方向距離は、距
離Lxだけ離間して配置されている。
【0039】第1円マークMC1 の中心と第1円マーク
MC1 に最も近い第2円マークMC2 の中心とのZ方向
距離及び第2円マークMC2 の中心と当該2円マークM
C2に最も近い第2円マークMC2 の中心とのZ方向距
離は、距離Lzだけ離間して配置されている。
【0040】この場合において、距離Lxと距離Lzと
は、必ずしも等しい必要はないが、演算処理の簡略化の
ためには、 Lx=Lz に設定するのが好ましい。
【0041】また、ある補正用線CLと当該補正用線C
Lに最も近接する補正用線CLとは距離Δdだけ離間し
て配置されている。この場合において、画像処理の簡略
化を図るためには、補正用線CLが第1円マークMC1
及び第2円マークMC2 と重なり合わないように、 Δd=Lz に設定し、補正用線CLと第2円マークMC2 の中心と
の距離は、 Δd/2=Lz/2 に設定するのが好ましい。
【0042】さらに、第1円マークMC1 の直径RMC
1 と、第2円マークMC2 の直径RMC2 とは、第1円
マークMC1 が粗(ラフ)測定に用いられ、第2円マー
クMC2 が精密(ファイン)測定に用いられることか
ら、 RMC1 ≒2×RMC2 程度とするのが測定精度、画像処理の容易さ等の観点よ
り好ましく、第2円マークMC2 の寸法としては、1
[cm]程度が好ましい。
【0043】これらの寸法公差としては、最終目的精度
が数100[μm]程度の場合、±数10[μm]以内
とするのが好ましい。以上の説明においては、第1円マ
ークMC1 は赤色、第2円マークMC2 は青色に着色し
ていたが、光の三原色である赤色、緑色、青色のうち互
いに異なるいずれか一色を用いていれば後述の処理が同
様に可能である。
【0044】なお、この場合において、データ処理エラ
ーの発生を防止するため、第1円マークMC1 の色とし
ては、測定車両2の撮像画面中に含まれる色以外の色に
設定するのが好ましい。より具体的には、例えば、測定
車両2が赤色に塗装されている場合には、第1円マーク
を緑色とする。
【0045】同様に、ベース部BBは黒色、補正用線C
Lは白色としていたが、逆の場合にも後述の画像処理が
可能である。本実施形態においては、第1仮想線VL1
1、VL12と、第2仮想線VL21、VL22とは、互いに
直交するようにしていたが、これに限られるものではな
く、演算処理は複雑になるが、所定角度で交差するよう
に所定間隔で配置するように想定すれば同様の効果が得
られる。
【0046】測定ユニットの構成 図4に測定ユニットの部分透視外観斜視図を、図5に測
定ユニットの正面図を、図6に測定ユニットの側面図を
示す。測定ユニット7は、3個のレーザ変位計6-1〜6
-3を保持する略L字形状の保持プレート10と、保持プ
レート10の後方から測定プレート4を撮像すべく、保
持プレート10の背面側に設けられた撮像ユニット5
と、Z軸方向ステップモータ11を駆動することにより
保持プレート10をZ軸方向に駆動するZ軸方向駆動ユ
ニット12と、X軸方向ステップモータ13を駆動する
ことにより保持プレート10をX軸方向に駆動するX軸
方向駆動ユニット14と、保持プレート10、撮像ユニ
ット5、Z軸方向駆動ユニット12及びX軸方向駆動ユ
ニット14を背面側で保持する保持アーム部15と、保
持アーム部15を大地に固定状態で保持するベースユニ
ット16と、を備えて構成されている。
【0047】Z軸方向駆動ユニット12は、送り用溝が
刻まれたスクリューシャフト17と、スクリューシャフ
ト17に摺動可能に係合しているともに、保持プレート
10を保持するスライダ部18と、手動で位置合わせを
行うためのZ軸方向駆動ノブを有する図示しないZ軸方
向手動駆動ユニットと、を備えて構成されている。
【0048】X軸方向駆動ユニット14は、送り用溝が
刻まれたスクリューシャフト19と、スクリューシャフ
ト19に摺動可能に係合しているともに、保持アーム部
15を保持するスライダ部20と、を備えて構成されて
いる。また、測定ユニット7は、Y軸方向に手動で位置
合わせを行うためのY軸方向駆動ノブを有する図示しな
いY軸方向手動ユニットを備えて構成されている。
【0049】さらに測定ユニット7は、図示しない測定
車両2のボディの位置、傾きを検出するボディセンサを
有し、プラットホームPHが加力ヘッド9により上下方
向に駆動されることにより変化する検出点BP(図4参
照)の位置を機械的に検出することにより測定車両2の
ボディの位置、傾きを検出し、この検出データに基づい
てデータ処理制御ユニット8が測定データの補正等を行
っている。プロセッサ本体の構成 図7にデータ処理制御ユニット8の概要構成ブロック図
を示す。
【0050】データ処理制御ユニット8は、後述するカ
ラーCCDカメラ5Aの出力する第1撮像データDGG
1 あるいはカラーCCDカメラ5Bの出力する第2撮像
データDGG2 のいずれかに基づいて画像表示を行うデ
ィスプレイ25と、位置制御データDPCに基づいてZ軸
方向ステップモータ11及びX軸方向ステップモータ1
4の駆動制御を行うX,Zパルスモータ制御部26と、
撮像ユニット5から出力される第1撮像データDGG1
及び第2撮像データDGG2 に基づいて色分解処理を行
い、赤色に対応する赤色撮像データDR、緑色に対応す
る緑色撮像データDG及び青色に対応する青色撮像デー
タDBを出力する色分解処理回路27と、3個のレーザ
変位計6-1〜6-3 の出力信号DLD1 〜DLD3 並び
に赤色撮像データDR、緑色撮像データDG及び青色撮
像データDBに基づいて、撮像ユニット5の二つの撮像
画面のうち、高解像度の撮像画面中の所定位置(例え
ば、撮像画面の中心位置)の測定プレート4の試験面4
S上におけるX座標データX、試験面4SのY座標デー
タY及び高解像度の撮像画面中の所定位置の測定プレー
ト4の試験面4S上におけるZ座標データZ並びに試験
面4SのX軸に対する傾きθx、試験面4SのY軸に対
する傾きθy及び試験面4SのZ軸に対する傾きθz(こ
れらの傾きは、スピンアングルデータDSP及びキャン
バ角データDCBの演算の基準となる)を出力するとと
もに、位置制御データDPCを出力する演算処理部28
と、を備えて構成されている。
【0051】この場合において、赤色撮像データDRに
は、第1撮像データDGG1 に対応する第1赤色撮像デ
ータDR1 及び第2撮像データDGG2 に対応する第2
赤色撮像データDR2 が含まれ、緑色撮像データDGに
は、第1撮像データDGG1に対応する第1緑色撮像デ
ータDG1 及び第2撮像データDGG2 に対応する第2
緑色撮像データDG2 が含まれ、青色撮像データDBに
は、第1撮像データDGG1 に対応する第1青色撮像デ
ータDB1 及び第2撮像データDGG2 に対応する第2
青色撮像データDB2 が含まれているものとする。撮像ユニットの構成 図8に撮像ユニットの概要構成図を示す。
【0052】撮像ユニット5は、その光軸が後述のカラ
ーCCDカメラ5Bの光軸と所定角度θCCDをなすとと
もに、測定プレート4の試験面4S上で視野ARA(図
9参照)を有し、第1撮像データDGG1 を出力する低
解像度側のカラーCCDカメラ5Aと、初期状態におい
て測定プレート4の試験面4Sに垂直な光軸を有し、測
定プレート4の試験面4S上で視野ARB(図9参照)
を有し、第2撮像データDGG2 を出力する高解像度側
のカラーCCDカメラ5Bと、を備えて構成されてい
る。
【0053】この場合において、所定角度θCCDは、試
験面4SのY軸方向の初期基準位置4SREFに対応する
試験面4SのY軸正方向最大変位位置4SFR−Y軸負方
向最大変位位置4SRR間において、試験面4S上のカラ
ーCCDカメラ5Aの光軸位置とカラーCCDカメラ5
Bの光軸位置とのZ軸方向の差ΔEが予め設定した最大
許容許容誤差範囲内に収まるように設定する。
【0054】また、カラーCCDカメラ5Bの視野AR
Bは、図9(a)の斜視図及び図9(b)の正面図に示
すように、カラーCCDカメラ5Aの視野ARAに含ま
れており、カラーCCDカメラ5Aの視野ARAは、測
定プレート4の試験面4Sのほぼ全域をカバーするよう
に設定されている。
【0055】従って、例えば、カラーCCDカメラ5
A、5Bとして同一画素数のものを用いた場合には、カ
ラーCCDカメラ5Aは広い領域を撮像するので実質的
に低解像度となり、低精度でのみ位置検出を行え、カラ
ーCCDカメラ5Bは、微小領域を撮像するので実質的
に高解像度となり、高精度で位置検出を行えるのであ
る。
【0056】この場合において、実際の測定プレートま
での距離は両カラーCCDカメラで異なるので、より精
密な測定を行う場合には、距離補正を行う必要がある。
なお、本実施形態においては、2台のカラーCCDカメ
ラ5A、5Bの光軸を一致させていない多光軸方式とし
ているが、図10に示すように、カラーCCDカメラ5
A’、5B’の光軸を一致させた単光軸方式とすること
も可能である。
【0057】より詳細には、カラーCCDカメラ5A’
及びカラーCCDカメラ5B’の光軸を一致させるべく
カラーCCDカメラ5A’及びカラーCCDカメラ5
B’の光路中に配置されたハーフミラー5Cと、を備え
て構成する。この場合においても、カラーCCDカメラ
5B’の視野ARBは、図11(a)の斜視図及び図1
1(b)の正面図に示すように、カラーCCDカメラ5
A’の視野ARAに含まれており、カラーCCDカメラ
5Aの視野ARBは、測定プレート4の試験面4Sのほ
ぼ全域をカバーするように設定されている。
【0058】これらの結果、精密測定を行う場合でも、
距離補正を行う必要が無くなる。多光軸方式あるいは単
光軸方式の何れの場合においても、2台のカラーCCD
カメラ5A’、5B’両者の絶対的な位置関係が把握さ
れており、かつ、測定中にはその位置関係が変化するこ
となく保持されるのであれば構わない。レーザ変位計の配置 図12にレーザ変位計の配置図を示す。図12(a)
は、レーザ変位計の配置斜視図、図12(b)はレーザ
変位計の初期状態における配置側面図、図12(c)
は、レーザ変位計の測定状態における配置側面図であ
る。
【0059】レーザ変位計6-1〜6-3は、図12(a)
及び図12(b)に示すように、初期状態において、測
距用領域MLA内に測定用のレーザ光の照射点P1〜P3
が位置するように配置されている。そして、後に詳述
するように、撮像ユニット5の出力する第1撮像データ
DGG1 及び第2撮像データDGG2 に基づく測定プレ
ート4の試験面4Sに描かれた第1円マークMC1のX
方向(第1方向に相当)及びZ方向(第2方向に相当)
の変位量に相当する量だけ、サーボ制御を行い、Z軸方
向駆動ユニット12のZ軸方向ステップモータ11を駆
動することにより保持プレート10をZ軸方向に駆動す
るとともに、X軸方向駆動ユニット14のX軸方向ステ
ップモータ13を駆動することにより保持プレート10
をX軸方向に駆動することにより保持プレート10を駆
動し、図12(c)に示すように試験面4Sが傾いたよ
うな測定状態においても、カラーCCDカメラ5Bの光
軸位置に拘わらず、レーザ変位計6-1〜6-3の測定用の
レーザ光の照射点P1〜P3 が測距用領域MLA内に照
射された状態を保持するようになっている。
【0060】なお、レーザ変位計の個数は3個に限られ
るものではなく、3個以上であればよい。測定動作 次に測定動作について、図13乃至図20を参照して説
明する。
【0061】この場合において、撮像ユニット5を構成
するカラーCCDカメラ5Aの撮像画面には、常に第1
円マークMC1 が含まれるように設定されているものと
し、予め測定車両2のタイヤホール3には、試験面4S
の原点Oがタイヤホイール3の回転中心軸と一致するよ
うに測定プレート4が装着されているものとする。
【0062】図13に測定動作処理フローチャートを示
す。まず最初に操作者は、図示しないアクチュエータに
より測定車両2のタイヤホイール3を各タイヤホイール
毎に独立して上方向あるいは下方向に駆動する。そして
空車荷重値にアクチュエータを停止し、停止時の状態を
保持する(ステップS1)。次に手動操作あるいはZ軸
方向駆動ユニット12及びX軸方向駆動ユニット14を
駆動する等の操作を行うことにより保持プレート10及
び撮像ユニット5をZ軸方向に駆動して、保持プレート
10及び撮像ユニット5を測定プレート4の試験面4S
に対向させ、撮像ユニット5を構成するカラーCCDカ
メラ5A及びカラーCCDカメラ5Bの光軸を試験面4
Sの原点Oに一致させるとともに、レーザ変位計6-1〜
6-3の測定用のレーザ光の照射点P1〜P3 (図12
(a)参照)が測距用領域MLA内に照射されるように
設定する(ステップS2)。
【0063】この状態において、測定プレート4、カラ
ーCCDカメラ5Aの視野ARA及びカラーCCDカメ
ラ5Bの視野ARBの関係は、図9(a)又は図11
(a)の状態となっている。この状態において、撮像ユ
ニット5は、測定プレート4の試験面4Sの撮像を行い
(ステップS3)、第1撮像データDGG1 及び第2撮
像データDGG2をプロセッサ本体8Aの色分解処理回
路27に出力する(ステップS4)。
【0064】これによりの色分解処理回路27は、コン
トローラ25の制御下で撮像ユニット5から出力される
第1撮像データDGG1 及び第2撮像データDGG2 の
色分解処理をそれぞれ別個に行い、赤色に対応する赤色
撮像データDR、緑色に対応する緑色撮像データDG及
び青色に対応する青色撮像データDBを演算処理部28
に出力する(ステップS5)。
【0065】ここで、具体的な演算処理を図14乃至図
20を参照して説明する。図14に示すように、カラー
CCDカメラ5Aのレンズの焦点距離をf=f5A[m
m]とし、カラーCCDカメラ5Aの画素数を例えば、
Nx×Nz[dots](Nx、Nzは、自然数。例え
ば、Nx=400、Nz=400)とし、視野ARAが
L5A×L5A[mm]の領域をカバーできるように、試験
面4Sに対して焦点距離f5Aに対応する距離Lf5Aだけ
離間してカラーCCDカメラ5Aを配置するものとし、 Nx=Nz=NN(NN;自然数) とすると、1画素はL5A/NN[mm]ピッチに相当す
ることとなる。
【0066】次にZ軸の中心座標を求めるべく、図15
に示すように、第1赤色撮像データDR1 に基づいて、
X軸正方向にスキャンしつつ、カラーCCDカメラ5A
の中心座標CCAから第1所定方向(例えば、Z軸正方
向;図15中、上方向)に、例えば、DNドット間隔
(上述の例の場合、DN・L5A/NN[mm]間隔相当 )でラフサーチを行い、第1円マークMC1 の検出を行
う(ステップS6)。この場合において、DNの設定
は、第1円マークMC1 の直径RMC1 との関係で、 DN・L5A/NN≦RMC1 という条件を満たす必要がある。
【0067】ステップS6のラフサーチにより第1円マ
ークMC1 を検出したならば、図16(a)に示すよう
に、1ドット間隔(上述の例の場合、L5A/NN[m
m]間隔相当)でX軸正方向にスキャンしつつ、ファイ
ンサーチを行い、第1円マークMC1 を検出できなくな
るまで検出を継続し、第1円マークMC1 が検出できな
くなったら、最後に第1円マークMC1 を検出したとき
のZ軸方向の画素番号(NNドット中、N1 ドット目
(N1 =1〜NN))を記憶する。
【0068】そして、図16(b)に示すように、第1
所定方向とは逆方向(例えば、Z軸負方向;図15中、
下方向)にファインサーチを行う(ステップS7)。ス
テップS7の処理において、再び第1円メークMC1 が
検出できなくなったら、最後に第1円マークMC1 を検
出したときのZ軸方向の画素番号(NNドット中、N2
ドット目(N2 =1〜NN))い、次式によりZ軸中心
座標Z0を求める(ステップS8)。
【0069】Z0=(N1 +N2 )/2 ここで、Z軸中心座標Z0は、第1円マークMC1 の中
心座標のZ座標にほぼ等しく、求められたZ軸中心位置
Z0の精度は±L5A/NN[mm]となる。続いて、同
様にX軸の中心座標X0を求めるべく、第1赤色撮像デ
ータDR1に基づいて、Z軸正方向にスキャンしつつ、
カラーCCDカメラ5Aの中心座標CCAから第3所定
方向(例えば、X軸正方向;図15中、右方向)に、例
えば、DNドット間隔( DN・L5A/NN[mm]間
隔相当)でラフサーチを行い、第1円マークMC1 の検
出を行う(ステップS9)。
【0070】ステップS9のラフサーチにより第1円マ
ークMC1 を検出したならば、1ドット間隔(L5A/N
N[mm]間隔相当)単位でファインサーチを行い、第
1円マークMC1 を検出できなくなるまで検出を継続
し、第1円マークMC1 が検出できなくなったら、最後
に第1円マークMC1 を検出したときのX軸方向の画素
番号(NNドット中、M1 ドット目(M1 =1〜N
N))を記憶し、第3所定方向とは逆方向(例えば、X
軸負方向;図15中、左方向)にファインサーチを行う
(ステップS10)。
【0071】ステップS10の処理において、再び第1
円メークMC1 が検出できなくなったら、最後に第1円
マークMC1 を検出したときのX軸方向の画素番号(N
Nドット中、M2 ドット目(M2 =1〜NN))に基づ
いて、次式によりX軸中心座標X0を求める(ステップ
S11)。
【0072】X0=(M1 +M2 )/2 この結果、求められたX軸中心座標X0の精度は±L5A
/NN[mm]となる。一方、図17に示すように、カ
ラーCCDカメラ5Bのレンズの焦点距離をf=f5B
[mm]とし、カラーCCDカメラ5Bの画素数を第1
カラーCCDカメラと同じくNx×Nz[dots]と
し、視野ARBをL5B×L5B[mm]の領域をカバー
できるように試験面4Sに対して焦点距離f5Bに対応す
る距離Lf5Bだけ離間してカラーCCDカメラ5Bを配
置するものとし、 Nx=Nz=NN(NN;自然数) とすると、1画素はL5B/NN[mm]ピッチに相当す
ることとなる。
【0073】次に、図18に示すように、カラーCCD
カメラ5Bの出力した第2赤色撮像データDR2 、第2
緑色撮像データDG2 及び第2青色撮像データDB2 を
加算することにより得られる白色画像に基づいて補正用
線CLをサンプリングし、複数の位置データから最小自
乗法(L.S.M:Least Squares Method)により補
正ラインCLの傾きθを求める(ステップS12)。
【0074】続いて、カラーCCDカメラ5Aの撮像画
像に基づいて、ステップSの処理で求めた第1円マーク
MC1 の中心座標(X0、Z0)とカラーCCDカメラ5
Bの視野ARBの中心座標CCBとの間の距離LLを求め
る(ステップS13)。これにより視野ARBの中心座
標を囲む補正用線CLを特定することができ、視野AR
Bの概略位置を把握することができる。
【0075】さらにこの第1円マークMC1 の中心座標
(X0、Z0)及び距離LLの算出と並行して、演算処理
回路28は、レーザ変位計6-1〜6-3の出力信号DLD
1 〜DLD3 に基づいて、測定プレート4の試験面4S
上の第1円マークMC1 までの距離を算出する。
【0076】そして距離LLを実際の試験面4S上の第
1円マークMC1 の変位量(移動距離)に変換し、その
変位量を相殺するように、Z軸方向駆動ユニット12の
Z軸方向ステップモータ11及びX軸方向駆動ユニット
14のX軸方向ステップモータ13を駆動することによ
り、保持プレート10を第1円マークMC1 の移動軌跡
に沿ってX軸方向及びZ軸方向に駆動し、図12(c)
に示すように試験面4Sが傾いたような測定状態におい
ても、カラーCCDカメラ5Bの光軸位置に拘わらず、
レーザ変位計6-1〜6-3の測定用のレーザ光の照射点P
1〜P3 が測距用領域MLA内に照射された状態を保持
する。
【0077】この結果、レーザ変位計6-1〜6-3の測定
用レーザ光の照射点P1〜P3 は常に測距用領域MLA
内に照射されることとなり、安定してY方向の変位情報
である位置Yを取得することができ、Y方向においても
信頼性の高いホイールアラインメント測定を行うことが
できる。
【0078】次に視野ARBの中心座標の算出について
図19及び図20を参照して説明する。まず、カラーC
CDカメラ5Aの撮像画面中で、視野ARAの中心座標
CCAと第1円マークMC1 の中心座標(X0、Z0)と
の距離daを算出する(ステップS14)。
【0079】da=√(xa2+ya2) 次に視野ARAの中心座標を通る補正用線CLと平行な
線を仮定し、この線と視野ARAの中心座標と第1円マ
ークMC1 の中心座標とを結ぶ線のなす角度θaを算出
する(ステップS15)。
【0080】θa=tan-1(ya/xa)−θ0 これらにより、ステップS14、15で求めた距離da
及び角度θaに基づいて、距離Xa及び距離Yaを算出す
る(ステップS16)。 Xa=da×cos(θa) Ya=da×sin(θa) 次に距離Xa及び距離Yaに基づいて、視野ARAの中心
座標に最も近い位置にある第2円マークMC2nは、第1
円マークMC1 から見てX方向に第nx番目(nxは自然
数)の第2円マークであり、Z方向に第ny番目(nyは
自然数)の第2円マークであるかを求める(ステップS
17)。なお、図19において、第2円マークMC2nに
ついては、nx=4、ny=3となる。
【0081】nx=int(Xa/Lx) ny=int(Ya/Lz) ここで、int(R)は、Rを越えない最大の整数を表
すものとし、Lxは、X軸方向の第2円マークMC2 の
離間距離(図3参照)、LzはZ軸方向の第2円マーク
MC2 の離間距離(図3参照)である。
【0082】これにより視野ARAの中心座標に最も近
い位置にある第2円マークMC2nの中心座標(X0、Z
0)から第1円マークMC1 の中心座標までの距離Xb、
Ybを算出する(ステップS18)。この距離Xb、Yb
は、第1円マークMC1 及び第2円マークMC2 の描画
精度に相当する高精度の値を有している。
【0083】Xb=nx×Lx Yb=ny×Lz 続いて、視野ARAの中心座標に最も近い位置にある第
2円マークMC2nの中心座標から視野ARAの中心座標
までの距離dd(低精度)及び視野ARAのX軸とのなす
角度θi(低精度)を算出する(ステップS19)。こ
こで、低精度とは、カラーCCDカメラ5Aの撮像デー
タに基づく測定可能精度(上述の例の場合±1[mm]
精度)でという意味である。
【0084】 dd=√{(Xa−Xb)2 +(Ya−Yb)2 } θi=tan-1{(Ya−Yb)/(Xa−Xb)}+θ0 次に求めた距離dd及び角度θiに基づいて、視野ARA
の中心座標と視野ARAの中心座標に最も近い位置にあ
る第2円マークMC2nの中心座標との低精度距離Xi及
びYiを算出する(ステップS20)。
【0085】Xi=dd×cos(θi) Yi=dd×sin(θi) さらに、低精度距離Xi、Yiに基づいて、カラーCC
Dカメラ5Bの視野ARbの中心座標に対する第2円マ
ークMC2nの中心座標をドットアドレスIX、IY(ド
ット数によるアドレス表示)に変換する(ステップS2
1)。
【0086】この場合において、視野ARBは上述した
ようにNN×NN(ドット)で構成しているので、視野
ARBのX方向中心座標のドットアドレス=NN/2、
Y方向中心座標のドットアドレス=NN/2となる。 IX=NN/2+Xi×Sn/Lx IY=NN/2−Yi×Sn/Lz ここで、Snは、1[mm]当たりのドット数である。
【0087】次に距離Xb、Ybに基づいて、カラーCC
Dカメラ5Bの視野ARB上で、視野ARBの中心座標と
第2円マークMC2nの中心座標との距離Db(高精度)
及び視野ARAのX軸とのなす角度θb(高精度)を算出
する(ステップS22)。ここで、高精度とは、カラー
CCDカメラ5Bの撮像データに基づく測定可能精度
(上述の例の場合、±L5B/NN[mm]精度)でとい
う意味である。
【0088】Db=√(Xb2 +Yb2 ) θb=tan-1(nYb/Xb)+θ0 次に算出した距離Db及び角度θbに基づいて、視野AR
Bの中心座標と視野ARBの中心座標に最も近い位置にあ
る第2円マークMC2nの中心座標との高精度距離Xc及
びYcを算出する(ステップS23)。
【0089】Xc=Db×cos(θb) Yc=Db×sin(θb) 続いて、高精度距離Xc、Yc及びドットアドレスIX、
IYに基づいて、カラーCCDカメラ5Bの視野ARb
の中心座標に対する第2円マークMC2nの中心座標をド
ットアドレスX、Y(ドット数によるアドレス表示)に
変換する(ステップS24)。
【0090】この場合において、視野ARBは上述した
ようにNN×NN(ドット)で構成しているので、視野
ARBのX方向中心座標のドットアドレス=NN/2、
Y方向中心座標のドットアドレス=NN/2となる。 X=Xc+(NN/2+IX)×Lx/Sn Y=Yc+(NN/2−IY)×Lz/Sn さらに求めたドットアドレスX、Yを測定プレート4の
試験面4SのX軸及びZ軸を基準とする座標系に座標変
換し、試験面4SのX軸及びZ軸を基準とする座標系に
おけるドットアドレスx、yを算出する(ステップS2
5)。この場合において、次式が成立するので、 X=x/cos(θx) Y=y/cos(θy) これらの式からドットアドレスx、yは、 x=X×cos(θx) y=Y×cos(θy) となる。
【0091】次に演算処理部28は、撮像画面の水平方
向(あるいは垂直方向)と目盛線との傾きを算出するこ
とによりキャスタ角を求める(ステップS26)。続い
て、第1円マークMC1 の中心座標(X0、Z0)に基づ
いてZ軸方向駆動ユニット12のZ軸方向ステップモー
タ11及びX軸方向駆動ユニット14のX軸方向ステッ
プモータ13をサーボ制御して、保持プレート10を第
1円マークMC1 の中心の移動軌跡に追尾する。
【0092】そしてレーザ変位計6-1〜6-3の測定用レ
ーザ光の照射点P1〜P3 が常に測距用領域MLA内に
照射された状態で得られるレーザ変位計6-1〜6-3 の
出力信号DLD1 〜DLD3 に基づいて、各レーザ変位
計6-1〜6-3に対応する測定プレート4の試験面4S上
の測定用レーザ照射点P1〜P3 までの幾何学的な距離
の違いに基づいてキャンバ角を算出する(ステップS2
7)。
【0093】これらの結果、演算処理部28は、求めた
ドットアドレスxをX座標データDXとして出力し、求
めたドットアドレスyをZ座標データDZとして出力
し、求めたスピンアングルを傾きデータDSPとして出
力し、求めたキャンバ角をキャンバ角データDCBとし
て出力することとなる。
【0094】以上の説明のように本実施形態によれば、
レーザ変位計6-1〜6-3を基準マークである第1円マー
クMC1 の中心座標の変位に追従させて、当該変位を相
殺する方向に駆動した状態でレーザ変位計6-1〜6-3
の出力信号DLD1 〜DLD3に基づいてY方向の変位
(より具体的には、位置Y及びキャンバ角)を迅速、か
つ、正確に算出することができる。
【0095】また、2台のカラーCCDカメラ5A、5
Bの撮像画面に基づいて、カラーCCDカメラ5Bの撮
像画面内の所定位置(上記説明では、中心位置)の測定
プレート4の試験面4S上の第1円マークMC1 の中心
座標に対応する位置及びスピンアングルを迅速、かつ、
正確に算出することができ、測定の再現性が向上する。
【0096】従って、ホイールアラインメント測定を迅
速、かつ、正確に行うことができるともに、その再現
性、信頼性を向上させることができる。
【0097】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、垂直方向
変位検出手段は、測定面上に設けられた基準マークの変
位検出方向に垂直な方向への変位量を検出して、垂直方
向変位検出データを駆動手段に出力し、駆動手段は、垂
直方向変位検出データに基づいて、距離測定手段を基準
マークの変位検出方向に垂直な方向への変位量を相殺す
る方向に駆動し、複数の距離測定手段は、測定用プレー
ト上に設けられた光学的に一様な測定用領域に測距用光
を照射して測定用領域までの距離を測定し、距離測定デ
ータを検出手段に出力し、検出手段は、距離測定データ
に基づいて測定用プレートの変位を検出し、変位検出デ
ータを出力するので、測距用光は、常に光学的に一様な
測定用領域内に照射されることとなり、正確な変位検出
データを出力することができる。
【0098】従って、非接触で正確な変位検出データを
迅速に得ることができるため、正確なホイールアライン
メント測定を迅速に行うことができる。請求項2記載の
発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、基
準マークは、車両のホイールセンタを通る変位検出方向
に平行な軸上に設けられるので、駆動手段は、距離測定
手段を車両のホイールセンタの変位検出方向に垂直な方
向への変位量を相殺する方向に駆動することとなり、常
に車両のホイールセンタに追従して変位量を算出でき、
一定の条件下で変位量を検出できることとなり、ひいて
は安定なホイールアラインメント測定を行うことができ
る。
【0099】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は請求項2記載の発明の効果に加えて、垂直方向変位検
出手段の撮像手段は、測定用プレートを撮像して撮像デ
ータを変位量算出手段に出力し、変位量算出手段は、撮
像データから基準マークに対応する画像データを抽出
し、基準マークの変位検出方向に垂直な方向への変位量
を算出し、垂直方向変位検出データを駆動手段に出力す
るので、画像処理により迅速、かつ、正確に基準マーク
の変位、すなわち、測定用プレートの変位を検出して、
常に、測距用光の照射位置を一定に保つことができ、正
確な変位検出が行える。
【0100】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、駆
動手段の駆動制御手段は、垂直方向変位検出データに基
づいて第1駆動手段及び第2駆動手段を制御し、第1駆
動手段は、距離測定手段を第1方向に駆動し、第2駆動
手段は、距離測定手段を第1方向と直交する第2方向に
駆動するので、正確に基準マークの変位に追従させて測
距用光の照射位置を一定に保ち、正確な変位検出が行え
る。
【0101】請求項5記載の発明によれば、垂直方向変
位検出手段は、車両のホイールに取り付けられるととも
に、光学的に一様な測定用領域が設けられた測定用プレ
ートの測定面上に設けられた基準マークの変位検出方向
に垂直な方向への変位量を検出して、垂直方向変位検出
データを駆動手段に出力し、駆動手段は、垂直方向変位
検出データに基づいて、距離測定手段を基準マークの変
位検出方向に垂直な方向への変位量を相殺する方向に駆
動し、複数の距離測定手段は、測定用領域に測距用光を
照射して測定用領域までの距離を測定し、各々距離測定
データを検出手段に出力し、検出手段は、距離測定デー
タに基づいて測定用プレートの変位を検出し、変位検出
データを演算手段に出力し、演算手段は、変位検出デー
タに基づいてホイールアラインメント測定データを演算
するので、測距用光が常に光学的に一様な測定用領域内
に照射された状態で正確な変位検出データを取得し、こ
の取得した変位検出データに基づいてホイールアライン
メント測定を行うことにより、非接触で正確なホイール
アラインメント測定を迅速に行うことができる。
【0102】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の発明の作用に加えて、垂直方向変位検出手段の撮像
手段は、測定用プレートを撮像して撮像データを変位量
算出手段に出力し、変位量算出手段は、撮像データから
基準マークに対応する画像データを抽出し、基準マーク
の前記変位検出方向に垂直な方向への変位量を算出し、
垂直方向変位検出データを駆動手段に出力するので、測
距用光は、常に光学的に一様な測定用領域内に照射され
ることとなり、正確な変位検出データを出力することが
できる。
【0103】従って、非接触で正確な変位検出データを
迅速に得ることができるため、正確なホイールアライン
メント測定を迅速に行うことができる。請求項7記載の
発明によれば、垂直方向変位検出工程は、車両に設けら
れた測定用プレートの測定面上に設けられた基準マーク
の変位検出方向に垂直な方向への変位量を検出し、距離
測定工程は、測定用プレート上に設けられた光学的に一
様な測定用領域の複数箇所に測距用光を照射し、各照射
位置までの距離をそれぞれ測定し、測距位置移動工程
は、検出した基準マークの変位検出方向に垂直な方向へ
の変位量に基づいて、測距用光の測定用プレート上の各
照射位置がそれぞれ測定用領域内の略一定位置となるよ
うに制御し、検出工程は、各照射位置までの距離に基づ
いて測定用プレートの変位を検出するので、測距用光
は、常に光学的に一様な測定用領域内に照射されること
となり、正確な変位検出データを出力することができ
る。
【0104】従って、非接触で正確な変位検出データを
迅速に得ることができるため、正確なホイールアライン
メント測定を迅速に行うことができる。請求項8記載の
発明によれば、請求項7記載の発明の効果に加えて、基
準マークは、車両のホイールセンタを通る変位検出方向
に平行な軸上に設けられるので、駆動手段は、距離測定
手段を車両のホイールセンタの変位検出方向に垂直な方
向への変位量を相殺する方向に駆動することとなり、常
に車両のホイールセンタに追従して変位量を算出でき、
一定の条件下で変位量を検出できることとなり、ひいて
は安定なホイールアラインメント測定を行うことができ
る。
【0105】請求項9記載の発明によれば、請求項7又
は請求項8記載の発明の効果に加えて、垂直方向変位検
出工程の撮像工程は、測定用プレートを撮像し、変位量
算出工程は、測定用プレートの撮像画像から、基準マー
クに対応する撮像画像を抽出し、基準マークの変位検出
方向に垂直な方向への変位量を算出するので、画像処理
により迅速、かつ、正確に基準マークの変位、すなわ
ち、測定用プレートの変位を検出して、常に、測距用光
の照射位置を一定に保つことができ、正確な変位検出が
行える。
【0106】請求項10記載の発明によれば、請求項7
乃至請求項9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
駆動工程の駆動制御工程は、基準マークの変位検出方向
に垂直な方向への変位量に基づいて第1方向への駆動量
及び第2方向への駆動量を制御し、第1駆動工程は、測
距用光の照射位置を第1方向に駆動し、第2駆動工程
は、測距用光の照射位置を第1方向と直交する第2方向
に駆動するので、正確に基準マークの変位に追従させて
測距用光の照射位置を一定に保ち、正確な変位検出が行
える。
【0107】請求項11記載の発明によれば、垂直方向
変位検出工程は、車両のホイールに取り付けられた測定
用プレートの測定面上に設けられた基準マークの変位検
出方向に垂直な方向への変位量を検出する。距離測定工
程は、測定面に設けられた光学的に一様な測定用領域の
複数箇所に測距用光を照射して各照射位置までの距離を
それぞれ測定する。
【0108】駆動工程は、距離測定工程に並行して基準
マークの変位検出方向に垂直な方向への変位量に基づい
て、測距用光の照射位置を基準マークの変位検出方向に
垂直な方向への変位量を相殺する方向に駆動する。これ
らに伴い、検出工程は、駆動工程と、測距用光の各照射
位置までの距離に基づいて測定用プレートの変位を検出
し、演算工程は、検出した測定用プレートの変位に基づ
いてホイールアラインメントを算出するので、測距用光
が常に光学的に一様な測定用領域内に照射された状態で
正確な変位検出を行え、この検出した変位に基づいてホ
イールアラインメント測定を行うことにより、非接触で
正確なホイールアラインメント測定を迅速に行うことが
できる。
【0109】請求項12記載の発明によれば、請求項1
1記載の発明の効果に加えて、垂直方向変位検出工程の
撮像工程は、測定用プレートを撮像して撮像画像を取得
し、変位量算出工程は、この取得した撮像画像から基準
マークに対応する画像を抽出し、基準マークの変位検出
方向に垂直な方向への変位量を算出するので、測距用光
は、常に光学的に一様な測定用領域内に照射されること
となり、正確な変位検出データを出力することができ
る。
【0110】従って、非接触で正確な変位検出データを
迅速に得ることができるため、正確なホイールアライン
メント測定を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホイールアラインメント測定装置の概要構成ブ
ロック図である。
【図2】測定プレートの正面図である。
【図3】測定プレートの詳細構成説明図である。
【図4】測定ユニットの外観斜視図である。
【図5】測定ユニットの側面図である。
【図6】測定ユニットの正面図である。
【図7】データ処理制御ユニットの概要構成ブロック図
である。
【図8】撮像ユニットの概要構成ブロック図である。
【図9】図8の撮像ユニットにおけるカラーCCDカメ
ラの視野の説明図である。
【図10】他の撮像ユニットの概要構成ブロック図であ
る。
【図11】図10の撮像ユニットにおけるカラーCCD
カメラの視野の説明図である。
【図12】レーザ変位計の配置説明図である。
【図13】測定動作処理フローチャートである。
【図14】カラーCCDカメラ5Aの撮像領域の説明図
である。
【図15】第1円マークのスキャン説明図(その1)で
ある。
【図16】第1円マークのスキャン説明図(その2)で
ある。
【図17】カラーCCDカメラ5Bの撮像領域の説明図
である。
【図18】ホイールアラインメント測定の説明図(その
1)である。
【図19】ホイールアラインメント測定の説明図(その
2)である。
【図20】ホイールアラインメント測定の説明図(その
3)である。
【図21】ホイールアラインメント測定の概要説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ホイールアラインメント測定装置 2 測定車両 3 タイヤホイール 4 測定プレート 4S 試験面 5 撮像ユニット 5A、5B カラーCCDカメラ 5C ハーフミラー 6、6-1〜6-3 レーザ変位計 7 測定ユニット 8 データ処理制御ユニット 9 加力ヘッド 10 保持プレート 11 Z軸方向ステップモータ 12 Z軸方向駆動ユニット 13 X軸方向ステップモータ 14 X軸方向駆動ユニット 15 保持アーム部 16 ベースユニット 17 スクリューシャフト 18 スライダ部 19 スクリューシャフト 20 スライダ部 25 ディスプレイ 26 X,Zパルスモータ制御部 27 色分解処理回路 28 演算処理部 ARA、ARB 視野 BB ベース部 CL 補正用線 DR 赤色撮像データ DR1 第1赤色撮像データ DR2 第2赤色撮像データ DG 緑色撮像データ DG1 第1緑色撮像データ DG2 第2緑色撮像データ DGG1 第1撮像データ DGG2 第2撮像データ DB 青色撮像データ DB1 第1青色撮像データ DB2 第2青色撮像データ DLD1 〜DLD4 出力信号 MC1 第1円マーク MC2 第2円マーク O 原点 VL11 、VL12 第1仮想線 VL21、VL22 第2仮想線

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられた測定用プレートの測定
    面を所定の基準位置に配置したときに前記測定面に垂直
    な方向を変位検出方向とし、前記変位検出方向について
    の前記測定用プレートの変位を検出する変位検出装置に
    おいて、 前記測定面上に設けられた基準マークの前記変位検出方
    向に垂直な方向への変位量を検出して、垂直方向変位検
    出データを出力する垂直方向変位検出手段と、 前記測定用プレート上に設けられた光学的に一様な測定
    用領域に測距用光を照射して前記測定用領域までの距離
    を測定し、距離測定データを出力する複数の距離測定手
    段と、 前記垂直方向変位検出データに基づいて、前記距離測定
    手段を前記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方向
    への変位量を相殺する方向に駆動する駆動手段と、 前記距離測定データに基づいて前記測定用プレートの変
    位を検出し、変位検出データを出力する検出手段と、 を備えたことを特徴とする変位検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の変位検出装置において、 前記基準マークは、前記車両のホイールセンタを通る前
    記変位検出方向に平行な軸上に設けられていることを特
    徴とする変位検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の変位検出装
    置において、 前記垂直方向変位検出手段は、前記測定用プレートを撮
    像して撮像データを出力する撮像手段と、 前記撮像データから前記基準マークに対応する画像デー
    タを抽出し、前記基準マークの前記変位検出方向に垂直
    な方向への変位量を算出し、前記垂直方向変位検出デー
    タを出力する変位量算出手段と、 を備えたことを特徴とする変位検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の変位検出装置において、 前記駆動手段は、前記距離測定手段を第1方向に駆動す
    る第1駆動手段と、 前記距離測定手段を前記第1方向と直交する第2方向に
    駆動する第2駆動手段と、 前記垂直方向変位検出データに基づいて前記第1駆動手
    段及び前記第2駆動手段を制御する駆動制御手段と、 を備えたことを特徴とする変位検出装置。
  5. 【請求項5】 車両のホイールに取り付けられるととも
    に、光学的に一様な測定用領域が設けられた測定用プレ
    ートと、 前記測定用プレートの測定面上に設けられた基準マーク
    の前記変位検出方向に垂直な方向への変位量を検出し
    て、垂直方向変位検出データを出力する垂直方向変位検
    出手段と、 前記測定用領域に測距用光を照射して前記測定用領域ま
    での距離を測定し、距離測定データを出力する複数の距
    離測定手段と、 前記垂直方向変位検出データに基づいて、前記距離測定
    手段を前記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方向
    への変位量を相殺する方向に駆動する駆動手段と、 前記距離測定データに基づいて前記測定用プレートの変
    位を検出し、変位検出データを出力する検出手段と、 前記変位検出データに基づいてホイールアラインメント
    測定データを演算する演算手段と、 を備えたことを特徴とするホイールアラインメント測定
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のホイールアラインメント
    測定装置において、 前記垂直方向変位検出手段は、前記測定用プレートを撮
    像して撮像データを出力する撮像手段と、 前記撮像データから前記基準マークに対応する画像デー
    タを抽出し、前記基準マークの前記変位検出方向に垂直
    な方向への変位量を算出し、前記垂直方向変位検出デー
    タを出力する変位量算出手段と、 を備えたことを特徴とするホイールアラインメント測定
    装置。
  7. 【請求項7】 車両に設けられた測定用プレートの測定
    面を所定の基準位置に配置したときに前記測定面に垂直
    な方向を変位検出方向とし、前記変位検出方向について
    の前記測定用プレートの変位を検出する変位検出方法に
    おいて、 前記測定面上に設けられた基準マークの前記変位検出方
    向に垂直な方向への変位量を検出する垂直方向変位検出
    工程と、 前記測定用プレート上に設けられた光学的に一様な測定
    用領域の複数箇所に測距用光を照射し、各照射位置まで
    の距離をそれぞれ測定する距離測定工程と、 前記検出した前記基準マークの前記変位検出方向に垂直
    な方向への変位量に基づいて、前記測距用光の前記測定
    用プレート上の前記各照射位置がそれぞれ前記測定用領
    域内の略一定位置となるように制御する測距位置移動工
    程と、 前記各照射位置までの距離に基づいて前記測定用プレー
    トの変位を検出する検出工程と、 を備えたことを特徴とする変位検出方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の変位検出方法において、 前記基準マークは、前記車両のホイールセンタを通る前
    記変位検出方向に平行な軸上に設けられていることを特
    徴とする変位検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8記載の変位検出方
    法において、 前記垂直方向変位検出工程は、前記測定用プレートを撮
    像する撮像工程と、 前記測定用プレートの撮像画像から、前記基準マークに
    対応する撮像画像を抽出し、前記基準マークの前記変位
    検出方向に垂直な方向への変位量を算出する変位量算出
    工程と、 を備えたことを特徴とする変位検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至請求項9のいずれかに記
    載の変位検出方法において、 前記駆動工程は、前記測距用光の照射位置を第1方向に
    駆動する第1駆動工程と、 前記測距用光の照射位置を前記第1方向と直交する第2
    方向に駆動する第2駆動工程と、 前記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方向への変
    位量に基づいて前記第1方向への駆動量及び前記第2方
    向への駆動量を制御する駆動制御工程と、 を備えたことを特徴とする変位検出方法。
  11. 【請求項11】 車両のホイールに取り付けられた測定
    用プレートの測定面上に設けられた基準マークの前記変
    位検出方向に垂直な方向への変位量を検出する垂直方向
    変位検出工程と、 前記測定面に設けられた光学的に一様な測定用領域の複
    数箇所に測距用光を照射して各照射位置までの距離をそ
    れぞれ測定する距離測定工程と、 前記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方向への変
    位量に基づいて、前記測距用光の照射位置を前記基準マ
    ークの前記変位検出方向に垂直な方向への変位量を相殺
    する方向に駆動する駆動工程と、 前記測距用光の各照射位置までの距離に基づいて前記測
    定用プレートの変位を検出する検出工程と、 前記検出した測定用プレートの変位に基づいてホイール
    アラインメントを算出する演算工程と、 を備えたことを特徴とするホイールアラインメント測定
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のホイールアラインメ
    ント測定方法において、 前記垂直方向変位検出工程は、前記測定用プレートを撮
    像して撮像画像を取得する撮像工程と、 前記撮像画像から前記基準マークに対応する画像を抽出
    し、前記基準マークの前記変位検出方向に垂直な方向へ
    の変位量を算出する変位量算出工程と、 を備えたことを特徴とするホイールアラインメント測定
    方法。
JP8231887A 1996-06-14 1996-09-02 変位検出装置、ホイールアラインメント測定装置、変位検出方法及びホイールアラインメント測定方法 Withdrawn JPH1073408A (ja)

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US09/194,761 US6412183B1 (en) 1996-06-14 1997-06-13 Wheel alignment measuring instrument and wheel alignment measuring

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