JPH1072111A - コンベヤベルトのスチールコード断線検出方法及び装置 - Google Patents

コンベヤベルトのスチールコード断線検出方法及び装置

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JPH1072111A
JPH1072111A JP23043696A JP23043696A JPH1072111A JP H1072111 A JPH1072111 A JP H1072111A JP 23043696 A JP23043696 A JP 23043696A JP 23043696 A JP23043696 A JP 23043696A JP H1072111 A JPH1072111 A JP H1072111A
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JP
Japan
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signal
detection
disconnection
steel cord
conveyor belt
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Application number
JP23043696A
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English (en)
Inventor
Shizuo Nagayama
静雄 永山
Susumu Oshima
進 大島
Masami Ishii
正美 石井
Hidetoshi Takimoto
英敏 瀧本
Yasuhito Tanaka
康仁 田中
Kayoko Hayakawa
佳代子 早川
Tsutomu Hoshii
勤 星井
Masahito Shinoda
雅人 信太
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chubu Electric Power Co Inc
IHI Corp
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速運転されるコンベヤベルトのスチールコ
ードの断線を初期の段階において精度よく検出し、且つ
断線信号を拡大することによりデータ処理装置に取込め
るようにし、更に断線の位置を検出できるようにする。 【解決手段】 磁束線が互に打ち消し合うようにコンベ
ヤベルト2の長手方向に沿って所要の間隔で備えた2個
の励磁コイル12,13の中間に検出コイル14を配置
して、励磁コイル12,13の磁束線がアンバランスに
なることによって生じる電流によりスチールコード1の
異常を検出し、その異常信号からスチールコード1の断
線を検出し、且つ検出した断線信号の時間を拡大させた
デジタル処理信号26をデータ処理表示装置37に取込
み、デジタル処理信号26の時間を圧縮して表示させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンベヤベルトの
スチールコード断線検出方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】石炭焚火力発電設備の容量は年々増大
し、それに伴い広く運炭設備に使用されているコンベヤ
ベルトも、運搬量が毎分数トンと大能力化し、機長も1
000〜2000メートルというように長大化し、運搬
速度も毎分100〜300メートルというように高速化
してきた。そして、コンベヤベルト稼動中、何らかの原
因によるコンベヤベルト異常(損傷)が発生し、運用に
支障をきたす事故も増えてきている。
【0003】石炭の運搬等には、コンベヤベルトの長手
方向に沿ってコンベヤベルトの幅方向に複数のスチール
コードが備えられたスチールコードベルトが多用されて
いる。スチールコードベルトは、例えば12mm程度の
厚みを有したカバーゴムの厚み中心部に径が2.5mm
程度の撚り線からなるスチールコードを幅方向に10m
m程度の間隔で配置した構成を有している。
【0004】スチールコードベルトでは、水分或いは硫
黄分を含む水分等の浸透によってスチールコードが腐食
したり、或いはプーリーに固形物が付着して噛み込まれ
ることによって元々高い張力で張設されているスチール
コードベルトの一部に更に大きな張力が作用する等によ
って、スチールコードが断線する問題を生じている。
【0005】これまで、上記したようなスチールコード
ベルトのようなコンベヤベルトの損傷の検査は、ベルト
外面の状態を目視したり、その上を人が歩行して感触に
よって異常箇所を推定した上で、X線照射により最終確
認する方法が取られており、従ってこの損傷検査のため
に多くの時間と人手を要しており、早期発見・自動検出
ができる装置の必要性が高まって来ている。
【0006】また、コンベヤベルトのスチールコードの
一部が断線すると、それに隣接するスチールコードの負
荷が増大することによって断線がコンベヤベルトの幅方
向に伝播し、よって最終的にはコンベヤベルト全体が切
断されて脱落する事故を生じることになるため、こうし
た事故の発生を未然に防止するためには前記スチールコ
ードの断線を早期に発見することが重要である。
【0007】また、自動検出を行う手段としては、図1
4〜図16に示すような非接触型のスチールコード断線
検出装置も提案されている。
【0008】図14〜図16の装置は、スチールコード
1を有するコンベヤベルト2のリターン側の上側に、逆
U字状を有したヨーク3をヨーク端3a,3bがコンベ
ヤベルト2の長手方向を向くようにコンベヤベルト2か
ら所要の間隔を隔てて設け、前記一方のヨーク端3a
に、周期信号を出力する周波数電源4に接続されコイル
軸心がコンベヤベルト2に鉛直になるように巻かれた送
信コイル5を設け、また他方のヨーク端3bに復調器6
に接続された受信コイル7を設け、送信コイル5に流れ
る周期信号によって生じる磁束線8がスチールコード1
の腐食、有無等により変化して受信コイル7に受信され
ることを利用して、周期信号に種々の信号が上乗せされ
た受信コイル7からの信号を、復調器6によって直流に
変換し、得られた検出信号9をペンデコーダー10によ
り図17に示すように出力させ、このペンデコーダー1
0の出力からスチールコード1の腐食等を判断すること
が行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記図14〜
図16に示した従来の装置では、送信コイル5による磁
束線8の変化を受信コイルで受信する方式であるため
に、高速で運転されているコンベヤベルト2のスチール
コードが断線している場合に検出信号9上に現れる変化
量は非常に小さく、よってスチールコード1の断線を判
断するには熟練を要して大変困難であったり、或いは断
線信号を見逃してしまう等の問題が生じてしまう。ま
た、コンベヤベルト2は上下振動や蛇行を生じるため
に、この振動や蛇行によるノイズが検出信号9上に検出
されてしまうことにより更に判別が困難となって、スチ
ールコード1の断線を精度よく検出するようなことはで
きなかった。
【0010】また、コンベヤベルト2の上下振動による
影響を押えるために、送受信コイル5,7とコンベヤベ
ルト2との間隔を一定に保つようにした手段を備えるこ
とも考えられるが、構造が複雑になる問題を有すると共
に、送受信コイル5,7がコンベヤベルト2の振動に伴
って振動してしまうという問題も生じる。
【0011】また、前記したように毎分100〜300
メートルの高速で運転されているコンベヤベルト2のス
チールコード1が断線した場合の初期では断線の間隔が
数ミリメートル程度であるため、この断線の検出時間は
例えば1mSec程度(1/1000秒程度)と非常に
短い時間であり、このような極短の断線信号を検出して
もコンピュータ(CPU)が取込めるサンプリングタイ
ムより短いために、CPUに取込んで断線信号を処理し
て表示するというようなことができない問題がある。
【0012】本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもの
で、高速運転されるコンベヤベルトのスチールコードの
断線を初期の段階において精度よく検出し、且つ断線信
号を拡大することによりデータ処理表示装置に取込める
ようにし、更に断線の位置を検出できるようにしたコン
ベヤベルトのスチールコード断線検出方法及び装置を提
供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
磁束線が互に打ち消し合うようにコンベヤベルトの長手
方向に沿って所要の間隔で備えた2個の励磁コイルの中
間に検出コイルを配置して、前記励磁コイルの磁束線が
アンバランスになることによって生じる電流によりスチ
ールコードの異常を検出し、その異常信号からスチール
コードの断線を検出し、且つ検出した断線信号の時間を
拡大させたデジタル処理信号をデータ処理表示装置に取
込み、前記デジタル処理信号の時間を圧縮して表示させ
ることを特徴とするコンベヤベルトのスチールコード断
線検出方法、に係るものである。
【0014】請求項2記載の発明は、スチールコードの
断線の検出をコンベヤベルトの幅方向の複数個所で行
い、全ての検出個所で略同時に断線が検出されることに
よりコンベヤベルトの繋ぎ目を検出し、コンベヤベルト
の運転速度と前記繋ぎ目の検出から断線の検出までの所
要時間とにより断線の位置を検出することを特徴とする
コンベヤベルトのスチールコード断線検出方法、に係る
ものである。
【0015】請求項3記載の発明は、コンベヤベルトに
鉛直且つスチールコードの長手方向に所要の間隔で3本
のヨーク端を備えたヨークと、両側のヨーク端の夫々に
巻かれてその磁束線が互に打ち消し合うようにバランス
された励磁コイルと、中間のヨーク端に巻かれて前記励
磁コイルの磁束線のアンバランスによって検出信号を出
力する検出コイルとからなり、コンベヤベルトの幅方向
に複数備えられた磁気バランス型センサユニットと、前
記検出コイルからの検出信号を入力してスチールコード
の異常を検出する位相検波回路と、該位相検波回路で処
理した検出信号から断線を検出する断線判定回路と、該
断線判定回路からの断線信号の時間を拡大してデジタル
処理信号を出力するオフディレータイマーを備えた信号
処理装置と、信号処理装置からのデジタル処理信号を圧
縮する演算部と、圧縮したデジタル処理信号を表示する
表示部を備えたデータ処理表示装置と、を備えたことを
特徴とするコンベヤベルトのスチールコード断線検出装
置、に係るものである。
【0016】請求項4記載の発明は、隣接して配置され
ている複数の磁気バランス型センサユニットにおける一
側の励磁コイル同士、検出コイル同士、他側の励磁コイ
ル同士を直列に接続したことを特徴とするコンベヤベル
トのスチールコード断線検出装置、に係るものである。
【0017】請求項1及び請求項3記載の発明では、磁
気バランス型センサユニットを、磁束線が互に打ち消し
合うようにバランスされた2個の励磁コイルと、該励磁
コイルの中間に備えて前記励磁コイルの磁束線のアンバ
ランスによって検出信号を出力する検出コイルとによっ
て構成したので、コンベヤベルトの上下振動や蛇行に影
響されることなく断線の識別が明瞭な検出信号を出力さ
せて確実な断線の検出を行うことができ、従って従来の
ような送受信コイルとコンベヤベルトとの間隔を一定に
保つための機構を設けるような必要がない。
【0018】更に、断線判定回路から出力されるデジタ
ル信号の断線信号をオフディレータイマーによって拡大
したデジタル処理信号をデータ処理表示装置に入力する
ようにしているので、断線情報を演算部に確実に読み込
ませて処理することができる。
【0019】また、演算部において、デジタル処理信号
を、断線信号が観察しやすい大きさとなるようにした状
態で圧縮し表示部に表示させることにより、断線の表示
をリアルタイムで容易、確実に行わせることが可能とな
る。
【0020】請求項2記載の発明では、磁気バランス型
センサユニットから略同時に異常信号が検出されること
により、コンベヤベルトの繋ぎ目を検出することがで
き、従ってコンベヤベルトの運転速度と、繋ぎ目の検出
から断線の検出までの所要時間とから、繋ぎ目の位置を
基準とした断線の位置を演算して表示部にリアルタイム
に表示することができる。
【0021】請求項4記載の発明では、コンベヤベルト
の幅方向に複数備えられた磁気バランス型センサユニッ
トの隣接する複数個における一側の励磁コイル同士、検
出コイル同士、他側の励磁コイル同士を直列に接続する
ことにより、検出性能を高めて高速運転されるコンベヤ
ベルトにおいてスチールコードの小さな断線幅も確実に
検出することができ、又このように磁気バランス型セン
サユニットを直列に接続すると、信号処理装置の設置数
を減少して設備費を軽減することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例と共に説明する。
【0023】図1〜図3は、本発明を実施する形態の装
置の一例を示したもので、図2及び図3に示すようにコ
ンベヤベルト2のリターン側の上側にはヨーク11が非
接触で設けてあり、該ヨーク11は、左右両側のヨーク
端11a,11bと中間のヨーク端11cとを備えてい
て、上記3本のヨーク端11a〜11cはコンベヤベル
ト2に鉛直且つコンベヤベルト2の長手方向に沿って所
要の間隔で備えられている。
【0024】左右側のヨーク端11a,11bの夫々に
は、励磁コイル12,13が巻かれており、又中間のヨ
ーク端11cには検出コイル14が巻かれており、前記
ヨーク11と、励磁コイル12,13と、検出コイル1
4とにより磁気バランス型センサユニット15が構成さ
れており、該磁気バランス型センサユニット15は図3
に示すようにコンベヤベルト2の幅方向に所要の間隔で
複数備えられている。図2、3ではヨーク11の各ヨー
ク端11a,11b,11cに励磁コイル12,13及
び検出コイル14を巻いた磁気バランス型センサユニッ
ト15の場合を示しているが、該磁気バランス型センサ
ユニット15は、図1に示すように独立したボビンに励
磁コイル12,13及び検出コイル14を巻いたもので
あっても良い。
【0025】励磁コイル12は、図1に示す信号処理装
置22に備えた電流アンプ16を介してsin波の基準
信号Pを出力するsin波発信器17に接続されてお
り、また励磁コイル13は電流アンプ18及び信号反転
器19を介して前記sin波発信器17に接続されてお
り、これにより図4に示すように、励磁コイル12の磁
束線12aと励磁コイル13の磁束線13aとが互に1
80度の位相差をもっていることにより、互に打ち消し
合ってバランスするようになっている。尚、前記信号反
転器19を備えることなく、励磁コイル12と13の巻
線方向を互に逆にしても励磁コイル12,13の磁束線
12a,13aが互に打ち消し合うようにバランスさせ
ることができる。
【0026】図4に示したように、スチールコード1に
断線がなく、励磁コイル12,13の磁束線12a,1
3aが互に打ち消し合ってバランスしているときには検
出コイル14には殆んど電流が流れることがなく、よっ
て検出コイル14からの検出信号20(図1)は小さく
安定したものとなっているが、図5に示すようにスチー
ルコード1に断線Hがあると、断線Hによって励磁コイ
ル12の磁束線12aと励磁コイル13の磁束線13a
とがアンバランスになり、その磁束線12a,13aの
アンバランスに応じた電流が検出コイル14に流れるこ
とにより図6に示すように急激に変化する異常信号21
を含んだ検出信号20が出力されるようになる。
【0027】前記信号処理装置22には、前記検出コイ
ル14からの検出信号20を差動アンプ23を介して入
力する位相検波回路24と、該位相検波回路24で処理
した検出信号20から断線を検出する断線判定回路25
と、該断線判定回路25にて検出された断線信号を所定
時間延長させてデジタル処理信号26を出力するオフデ
ィレータイマー27が備えられている。
【0028】図7は前記位相検波回路24の一例を示し
たもので、前記sin波発信器17から励磁コイル1
2,13に与えられている基準信号Pがsinωtであ
るとき、検出コイル14にて検出され、差動アンプ23
で増幅された検出信号20をバンドパスフィルター28
に導いて特定周波数帯域以外を遮断(ノイズ除去)す
る。スチールコード1が断線している場合には、バンド
パスフィルター28からsin(ωt+θ)の検出信号
20が出力される。
【0029】このsin(ωt+θ)の検出信号20は
掛算器29に入力され、前記sin波発信器17からの
sinωtの基準信号Pを0〜180度位相を変えて出
力できるようになっている位相シフタ30からの搬送波
sinωtが掛算されることにより、sin(ωt+
θ)+cosθの検出信号が出力されるようになってお
り、この時のsin(ωt+θ)は高周波成分、cos
θは低周波の断線信号であるので、上記検出信号20を
ローパスフィルター31に通して高周波成分を遮断する
と、図6に示すような異常信号21が明瞭になった検出
信号20を得ることができるようになっている。
【0030】更に、前記位相検波回路24からの検出信
号20は、図1の断線判定回路25に導かれて全波整流
器32により図8に示すような絶対値の信号に変換さ
れ、更に断線検出器33に導かれて前記異常信号21の
レベルが図8に示すように設定値Lを越えた時に図9に
示すような断線信号34を有したデジタル信号35を出
力するようになっている。
【0031】しかし、前記断線信号34の検出時間は例
えば1mSec(1/1000秒)という短時間である
ため、このままではCPUに取込んで信号処理を行うこ
とができない。
【0032】このために、前記オフディレータイマー2
7により前記断線信号34の時間を図10に36で示す
ようにCPUへの取込みが可能な充分な長さに拡大し、
このようにして得られたデジタル処理信号26を、デー
タ処理表示装置37に出力するようにしている。
【0033】データ処理表示装置37は、前記デジタル
処理信号26を入力して時間を圧縮する演算部(CP
U)38を備えると共に、圧縮されたデジタル処理信号
26を表示する表示部39を備えており、前記演算部3
8において前記図10に示したデジタル処理信号26を
表示部39に表示した時に図11に示すように、断線が
判別しやすい大きさの断線信号36aとなるようにした
状態で圧縮し、長くて高速のコンベヤベルト2の計測信
号をリアルタイムで表示できるようにしている。
【0034】上記表示部39としては、スチールコード
1の断線計測の操作および表示を行うタッチパネル機能
付きカラー液晶ディスプレイを使用することができる。
また、前記位相検波回路24からのアナログの検出信号
20を前記演算部38に取入れて表示部39に表示させ
ることにより、前記デジタル処理信号26と突合せて断
線の確認等が行えるようになっている。また、演算部3
8には、計測データを保存し、必要なとき表示部39に
再生表示ができるハードディスクメモリ(HDD)やフ
ロッピーディスク等の記憶装置40が備えられていると
共に、プリンタ41が接続されていて検出した情報をプ
リントアウトすることができるようになっている。
【0035】コンベヤベルト2の幅方向に複数の磁気バ
ランス型センサユニット15を設ける際、図12に示す
ように、隣接する複数の磁気バランス型センサユニット
15(図12では4個)における一側の励磁コイル12
同士、検出コイル14同士、他側の励磁コイル13同士
を直列に接続するようにすると、前記断線Hによる検出
信号20の異常信号21(図6)が大きくなることによ
り更に確実な断線の検出ができるようになると共に、信
号処理装置22の設置数を減少して設備費を軽減させる
ことができる。
【0036】また、スチールコード1の断線Hの検出を
コンベヤベルト2の幅方向に複数設けた磁気バランス型
センサユニット15によって同時に行っている時、図1
3に示すように全ての磁気バランス型センサユニット1
5から略同時に異常信号21が検出されると、この検出
信号20を信号処理装置22により処理してデータ処理
表示装置37の演算部38に入力することにより、コン
ベヤベルト2の繋ぎ目を検出することができ、従って、
コンベヤベルト2の運転速度(ベルト全長/ベルト一周
に要した時間)、ベルト継ぎ目数等を演算部38に入力
しておくことにより、コンベヤベルト2の運転速度と、
前記繋ぎ目の検出から断線の検出までの所要時間とによ
り、繋ぎ目の位置を基準とした断線の位置を検出するこ
とができる。即ち、断線位置(m)=ベルト全長/ベル
ト一周に要した時間(分)×繋ぎ目の検出から断線の検
出までの所要時間(分)である。
【0037】このようにして検出された断線信号36a
をもつデジタル処理信号26及び断線位置等の情報は、
表示部39に表示したり、記憶装置40に記憶させたり
或いはプリンタ41に出力することができる。
【0038】次に、上記実施の形態における作用につい
て説明する。
【0039】図1に示した装置を用い、揚貯運炭実証設
備においてスチールコード1を断線加工したコンベヤベ
ルト2の計測を実施し、ベルト速度250m/分で2m
m断線が確実に検知できることを確認した。
【0040】ベルト速度が250m/分のとき、2mm
幅の断線は約0.5mSecという極めて短い時間で通
過(図9)してしまうため、図1の断線判定回路25か
ら出力されるデジタル信号35の断線信号34を、オフ
ディレータイマー27によって図10に示すように例え
ば約200mSec(0.2秒)に拡大してデータ処理
表示装置37に入力するようにしているので、断線情報
を演算部(CPU)38に確実に読み込んで処理するこ
とができる。
【0041】更に、演算部38において、図10のデジ
タル処理信号26を、図11に示すように断線信号36
aが観察しやすい大きさとなるようにした状態で圧縮し
て表示部39に表示させることにより、断線の表示をリ
アルタイムで確実に行うことが可能となった。
【0042】また、磁気バランス型センサユニット15
から略同時に異常信号21が検出され、この検出信号2
0が信号処理装置22により処理されてデータ処理表示
装置37の演算部38に入力されることにより、コンベ
ヤベルト2の繋ぎ目を検出することができ、従って、コ
ンベヤベルト2の運転速度と、ベルト継ぎ目数等を演算
部38に入力しておくことによって、前記コンベヤベル
ト2の運転速度と、継ぎ目の検出から断線の検出までの
所要時間とから、繋ぎ目の位置を基準とした断線の位置
を演算して表示部39にリアルタイムに表示することが
できる。
【0043】更に、前記磁気バランス型センサユニット
15を、両側のヨーク端11a,11bの夫々に巻かれ
てその磁束線12a,13aが互に打ち消し合うように
バランスされた励磁コイル12,13と、中間のヨーク
端11cに巻かれて前記励磁コイル12,13の磁束線
12a,13aのアンバランスによって検出信号20を
出力する検出コイル14とによって構成しているので、
コンベヤベルト2の上下振動や蛇行に影響されることな
く常に安定した検出を行うことができ、よって従来のよ
うな送受信コイルとコンベヤベルトとの間隔を一定に保
つための機構を設ける必要がない。
【0044】又、前記したように、2個の励磁コイル1
2,13の磁束線12a,13aが互いに打消し合うよ
うにし、磁束線12a,13aのアンバランスにより検
出コイル14に電流が流れて異常信号21が検出されて
いるようになっていることにより、検出コイル14でオ
フセットを持たないため、検出のダイナミックレンジが
広く取れる。
【0045】更に、コンベヤベルト2の幅方向に複数備
えられた磁気バランス型センサユニット15の隣接する
複数個(図12では4個)における一側の励磁コイル1
2同士、検出コイル14同士、他側の励磁コイル13同
士を直列に接続することにより、ベルト速度250m/
分においてスチールコード1の断線幅2mmの検出を可
能にすることができる。従って、スチールコード1の断
線を初期の段階で検出して、他のスチールコード1に断
線が伝播してコンベヤベルトの脱落等の問題が生じる前
に、断線部分の交換等を行って被害を最小限に押えるこ
とができる。又上記したように、複数の磁気バランス型
センサユニット15を直列に接続することにより、信号
処理装置22の設置数を減少させて設備費を軽減するこ
とができる。
【0046】
【発明の効果】請求項1及び請求項3記載の発明によれ
ば、磁気バランス型センサユニットを、磁束線が互に打
ち消し合うようにバランスされた2個の励磁コイルと、
該励磁コイルの中間に備えて前記励磁コイルの磁束線の
アンバランスによって検出信号を出力する検出コイルと
によって構成したので、コンベヤベルトの上下振動や蛇
行に影響されることなく断線の識別が明瞭な検出信号を
出力させて確実な断線の検出を行うことができ、従って
従来のような送受信コイルとコンベヤベルトとの間隔を
一定に保つための機構を設けるような必要がない。
【0047】更に、断線判定回路から出力されるデジタ
ル信号の断線信号をオフディレータイマーによって拡大
したデジタル処理信号をデータ処理表示装置に入力する
ようにしているので、断線情報を演算部に確実に読み込
ませて処理することができる。
【0048】また、演算部において、デジタル処理信号
を、断線信号が観察しやすい大きさとなるようにした状
態で圧縮し表示部に表示させることにより、断線の表示
をリアルタイムで容易、確実に行わせることが可能とな
る。
【0049】請求項2記載の発明によれば、磁気バラン
ス型センサユニットから略同時に異常信号が検出される
ことにより、コンベヤベルトの繋ぎ目を検出することが
でき、従ってコンベヤベルトの運転速度と、繋ぎ目の検
出から断線の検出までの所要時間とから、繋ぎ目の位置
を基準とした断線の位置を演算して表示部にリアルタイ
ムに表示することができる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、コンベヤベ
ルトの幅方向に複数備えられた磁気バランス型センサユ
ニットの隣接する複数個における一側の励磁コイル同
士、検出コイル同士、他側の励磁コイル同士を直列に接
続することにより、検出性能を高めて高速運転されるコ
ンベヤベルトにおいてスチールコードの小さな断線幅も
確実に検出することができ、又このように磁気バランス
型センサユニットを直列に接続すると、信号処理装置の
設置数を減少して設備費を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す回路構成の
ブロック図である。
【図2】本発明における磁気バランス型センサユニット
の一例を示す斜視図である。
【図3】複数の磁気バランス型センサユニットをコンベ
ヤベルトの幅方向に配置した状態を示す斜視図である。
【図4】スチールコードが断線していない時の励磁コイ
ルの磁束線が打ち消し合ってバランスしている状態を示
す側面図である。
【図5】スチールコードが断線して励磁コイルの磁束線
がアンバランスとなった状態を示す側面図である。
【図6】異常信号を有した検出信号の概念線図である。
【図7】位相検波回路の一例を示すブロック図である。
【図8】全波整流した検出信号の概念線図である。
【図9】図8の検出信号から得られたデジタル信号の概
念線図である。
【図10】図8のデジタル信号の断線信号を拡大したデ
ジタル処理信号の概念線図である。
【図11】図10のデジタル処理信号を圧縮させて表示
装置に表示する状態を示した概念線図である。
【図12】複数の磁気バランス型センサユニットを直列
に接続した状態を示す概略線図である。
【図13】複数の磁気バランス型センサユニットから同
時に異常信号が検出されてコンベヤベルトの繋ぎ目が検
出される状態を示す概念線図である。
【図14】従来の装置の送受信コイルの一例を示す斜視
図である。
【図15】図14の送受信コイルをコンベヤベルトの幅
方向に複数配置した状態を示す斜視図である。
【図16】従来のスチールコード断線検出装置の一例を
示すブロック図である。
【図17】従来のスチールコード断線検出装置における
ペンデコーダーの出力を示す線図である。
【符号の説明】
1 スチールコード 2 コンベヤベルト 11 ヨーク 11a ヨーク端 11b ヨーク端 11c ヨーク端 12 励磁コイル 12a 磁束線 13 励磁コイル 13a 磁束線 14 検出コイル 15 磁気バランス型センサユニット 20 検出信号 21 異常信号 22 信号処理装置 24 位相検波回路 25 断線判定回路 26 デジタル処理信号 27 オフディレータイマー 34 断線信号 36 断線信号(拡大した信号) 36a 断線信号(圧縮した信号) 37 データ処理表示装置 38 演算部(CPU) 39 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 正美 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 瀧本 英敏 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 田中 康仁 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 早川 佳代子 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 星井 勤 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内 (72)発明者 信太 雅人 東京都江東区毛利一丁目19番10号 石川島 播磨重工業株式会社江東事務所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁束線が互に打ち消し合うようにコンベ
    ヤベルトの長手方向に沿って所要の間隔で備えた2個の
    励磁コイルの中間に検出コイルを配置して、前記励磁コ
    イルの磁束線がアンバランスになることによって生じる
    電流によりスチールコードの異常を検出し、その異常信
    号からスチールコードの断線を検出し、且つ検出した断
    線信号の時間を拡大させたデジタル処理信号をデータ処
    理表示装置に取込み、前記デジタル処理信号の時間を圧
    縮して表示させることを特徴とするコンベヤベルトのス
    チールコード断線検出方法。
  2. 【請求項2】 スチールコードの断線の検出をコンベヤ
    ベルトの幅方向の複数個所で行い、全ての検出個所で略
    同時に断線が検出されることによりコンベヤベルトの繋
    ぎ目を検出し、コンベヤベルトの運転速度と前記繋ぎ目
    の検出から断線の検出までの所要時間とにより断線の位
    置を検出することを特徴とする請求項1記載のコンベヤ
    ベルトのスチールコード断線検出方法。
  3. 【請求項3】 コンベヤベルトに鉛直且つスチールコー
    ドの長手方向に所要の間隔で3本のヨーク端を備えたヨ
    ークと、両側のヨーク端の夫々に巻かれてその磁束線が
    互に打ち消し合うようにバランスされた励磁コイルと、
    中間のヨーク端に巻かれて前記励磁コイルの磁束線のア
    ンバランスによって検出信号を出力する検出コイルとか
    らなり、コンベヤベルトの幅方向に複数備えられた磁気
    バランス型センサユニットと、 前記検出コイルからの検出信号を入力してスチールコー
    ドの異常を検出する位相検波回路と、該位相検波回路で
    処理した検出信号から断線を検出する断線判定回路と、
    該断線判定回路からの断線信号の時間を拡大してデジタ
    ル処理信号を出力するオフディレータイマーを備えた信
    号処理装置と、 信号処理装置からのデジタル処理信号を圧縮する演算部
    と、圧縮したデジタル処理信号を表示する表示部を備え
    たデータ処理表示装置と、を備えたことを特徴とするコ
    ンベヤベルトのスチールコード断線検出装置。
  4. 【請求項4】 隣接して配置されている複数の磁気バラ
    ンス型センサユニットにおける一側の励磁コイル同士、
    検出コイル同士、他側の励磁コイル同士を直列に接続し
    たことを特徴とする請求項3記載のコンベヤベルトのス
    チールコード断線検出装置。
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