JPH1071388A - 脱気槽 - Google Patents

脱気槽

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JPH1071388A
JPH1071388A JP8230157A JP23015796A JPH1071388A JP H1071388 A JPH1071388 A JP H1071388A JP 8230157 A JP8230157 A JP 8230157A JP 23015796 A JP23015796 A JP 23015796A JP H1071388 A JPH1071388 A JP H1071388A
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輝八郎 三沢
Yoshio Okumoto
義夫 奥元
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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    • B01D19/00Degasification of liquids
    • B01D19/0005Degasification of liquids with one or more auxiliary substances

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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被処理水の脱気を十分に行うことができ、寸法
を小さくすることができ、かつ、処理能力を高くするこ
とができる脱気槽を提供する。 【解決手段】被処理水が供給される槽本体11と、該槽
本体11内に配設され、槽本体11内を脱気部21と排
出部22とに区画する仕切板32と、前記脱気部21に
配設され、脱気部21内に空気を噴射するノズル13
と、前記仕切板32に形成され、前記脱気部21と排出
部22とを連通する連通口33と、該連通口33に配設
され、連通口33を通過する被処理水中の微細気泡を捕
集する気泡捕集部材35とを有する。被処理水が連通口
33を通過する際に、被処理水の乱流又はブラウン運動
によって流動する微細気泡は、気泡捕集部材35によっ
て捕集される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱気槽に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、廃水、すなわち、被処理水を処理
する場合、凝集沈澱(でん)槽においては、被処理水に
有機凝集剤を添加することによって、SS(浮遊性物
質)成分を汚泥として凝集させ、沈澱させて除去するよ
うにしている。ところが、被処理水に混入している微細
気泡が凝集した汚泥に付着すると、汚泥が沈澱せず、浮
遊して凝集沈澱槽から後段の処理槽に流出してしまう。
【0003】そこで、凝集沈澱の前処理として、被処理
水に混入している微細気泡を粗気泡脱気方法、機械式攪
拌(かくはん)方法等によって除去するようにしてい
る。図2は従来の粗気泡脱気方法が適用される脱気槽の
概念を示す断面図である。図において、11は円筒状又
は角筒状の槽本体、12は該槽本体11を脱気部21と
排出部22とに区画する仕切板であり、該仕切板12の
下端と槽本体11の底壁11aとの間に連通口23が形
成され、該連通口23において脱気部21と排出部22
とが連通させられる。また、前記脱気部21の上部に
は、被処理水を脱気部21に供給するためのラインL1
が、排出部22の上部には、脱気が行われた後の被処理
水を排出部22から図示しない凝集沈澱槽に排出するた
めのラインL2がそれぞれ接続される。なお、前記脱気
部21には無機凝集剤が添加され、被処理水中のSS成
分の極性が中和される。
【0004】そして、前記脱気部21内の底壁11aの
近傍には、脱気部21内に空気を噴射するためのノズル
13が配設され、該ノズル13に空気を供給するための
ラインL3が接続される。また、前記ノズル13には複
数の噴射口13aが形成される。前記構成の脱気槽にお
いて、ラインL1を介して被処理水を脱気部21に供給
し、ラインL3を介して空気を脱気部21に供給する
と、該空気は、ノズル13の噴射口13aから脱気部2
1内に噴射され、粗気泡を形成して上昇し、被処理水の
液面から放出される。
【0005】このとき、脱気部21に供給された被処理
水と脱気部21内に形成された粗気泡とが接触するの
で、被処理水に混入している微細気泡が粗気泡によって
吸引され、脱気が行われる。そして、脱気が行われた後
の被処理水は、脱気部21内を下降して前記連通口23
を通って排出部22に進入し、排出部22内を上昇して
ラインL2を介して凝集沈澱槽に排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の脱気槽においては、粗気泡を形成することができな
かった空気の場合、被処理水内を上昇する速度が、脱気
部21内を下降する被処理水の速度より低いので、粗気
泡によって吸引されなかった微細気泡と共に被処理水の
流れに乗って脱気部21内を下降し、連通口23を通っ
て排出部22に進入し、ラインL2を介して凝集沈澱槽
に排出されてしまう。
【0007】そこで、底壁11aからノズル13までの
距離を、底壁11aから仕切板12の下端までの距離よ
り500〔mm〕以上長くしたり、脱気部21への被処
理水の供給量を少なくして被処理水の下降速度を低くし
たりすることによって、空気及び微細気泡が被処理水と
共に連通口23を通って排出部22に進入することがな
いようにしている。
【0008】ところが、底壁11aからノズル13まで
の距離を、底壁11aから仕切板12の下端までの距離
より500〔mm〕以上長くすると、脱気槽の寸法がそ
の分大きくなってしまう。また、脱気部21への被処理
水の供給量を少なくすると、脱気槽の処理能力がその分
低くなってしまう。本発明は、前記従来の脱気槽の問題
点を解決して、被処理水の脱気を十分に行うことがで
き、寸法を小さくすることができ、かつ、処理能力を高
くすることができる脱気槽を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の脱
気槽においては、被処理水が供給される槽本体と、該槽
本体内に配設され、槽本体内を脱気部と排出部とに区画
する仕切板と、前記脱気部に配設され、脱気部内に空気
を噴射するノズルと、前記仕切板に形成され、前記脱気
部と排出部とを連通する連通口と、該連通口に配設さ
れ、連通口を通過する被処理水中の微細気泡を捕集する
気泡捕集部材とを有する。
【0010】本発明の他の脱気槽においては、さらに、
前記気泡捕集部材は、脱気部側から排出部側に下降させ
て傾斜させられる複数の傾斜板を平行に並べた構造を有
する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態における脱気槽の概念を示す断面図、図3は
本発明の実施の形態における脱気槽の概念を示す平面
図、図4は本発明の実施の形態における連通口の拡大図
である。
【0012】図において、11は円筒状の槽本体、32
は該槽本体11を脱気部21と排出部22とに区画する
仕切板であり、該仕切板32の高さ方向における中央よ
り上方に連通口33が形成され、該連通口33によって
脱気部21と排出部22とが連通させられる。なお、円
筒状の槽本体11に代えて角筒状の槽本体を使用するこ
ともできる。また、前記脱気部21の上部には、被処理
水を脱気部21に供給するためのラインL1が、排出部
22の上部には、脱気が行われた後の被処理水を排出部
22から図示しない凝集沈澱槽に排出するためのライン
L2がそれぞれ接続される。なお、前記脱気部21には
無機凝集剤が添加され、被処理水中のSS成分の極性が
中和される。
【0013】そして、前記脱気部21内の底壁11aの
近傍には、脱気部21内に空気を噴射するためのノズル
13が配設され、該ノズル13に空気を供給するための
ラインL3が接続される。また、前記ノズル13には複
数の噴射口13aが形成される。前記構成の脱気槽にお
いて、ラインL1を介して被処理水を脱気部21に供給
し、ラインL3を介して空気を脱気部21に供給する
と、該空気は、ノズル13の噴射口13aから脱気部2
1内に噴射され、粗気泡を形成して上昇し、被処理水の
液面から放出される。
【0014】このとき、脱気部21に供給された被処理
水と脱気部21内に形成された粗気泡とが接触するの
で、被処理水に混入している微細気泡が粗気泡によって
吸引され、脱気が行われる。そして、脱気が行われた後
の被処理水は、前記連通口33を通って排出部22に進
入し、排出部22内を上昇してラインL2を介して凝集
沈澱槽に排出される。
【0015】ところで、前記ノズル13から噴射された
後、粗気泡を形成することができなかった空気の場合、
被処理水内を上昇する速度が、脱気部21内を下降する
被処理水の速度より低いので、粗気泡によって吸引され
なかった微細気泡と共に被処理水の流れに乗って連通口
33を通って排出部22に進入し、ラインL2を介して
凝集沈澱槽に排出されてしまう。
【0016】そこで、前記連通口33に気泡捕集部材3
5が配設される。該気泡捕集部材35は、脱気部21側
から排出部22側に下降させて傾斜させられる複数の傾
斜板36を平行に並べた構造を有する。そして、前記仕
切板32における連通口33の下縁から排出部22内に
向けて斜め上方に延びる部分32aと各傾斜板36の下
端部36aとの間に、被処理水を通すための間隙(げ
き)37が形成される。さらに、連通口33の両端に
は、脱気部21と排出部22との間における被処理水の
ショートパスを防止するために端板38が配設される。
【0017】この場合、各傾斜板36が互いに狭い間隔
を置いて配設されるので、連通口33を通過しようとす
る被処理水は各傾斜板36間を通過するときに流速が低
くされる。そして、被処理水中の乱流又はブラウン運動
によって流動する微細気泡が各傾斜板36の表面に付着
し捕集される。このとき、傾斜板36の表面の近傍にお
いては被処理水の流速はほぼ0であるので、傾斜板36
の表面に付着した微細気泡が被処理水の流れによって剥
(は)がされることはない。そして、捕集された微細気
泡は集まって粗気泡を形成し、自らの浮力で傾斜板36
から剥(はく)離し、脱気部21側に流れ出て、脱気部
21内を上昇する。
【0018】このように、気泡捕集部材35によって被
処理水中の微細気泡を捕集することができるので、底壁
11aからノズル13までの距離を長くする必要がな
い。したがって、脱気槽の寸法を小さくすることができ
る。また、脱気部21への被処理水の供給量を多くする
ことができるので、脱気槽の処理能力を高くすることが
できる。
【0019】一方、気泡と同様に被処理水に混入してい
るSS成分は、無機凝集剤の添加によって中和され微細
フロックになるが、該微細フロックは、各傾斜板36と
衝突しても被処理水との比重差が小さいので跳ね返され
る。なお、形成された粗気泡が傾斜板36から容易に剥
離することができるように、また、被処理水中の微細フ
ロックが堆(たい)積することがないように、各傾斜板
36の傾斜角度が適切に設定される。
【0020】次に、凝集沈澱の前処理を行うために前記
脱気槽と中和槽とを接続した脱気槽・中和槽ユニットに
ついて説明する。図5は本発明の実施の形態における脱
気槽・中和槽ユニットの断面図である。図において、1
1は槽本体、13はノズル、13bは支持体、21は脱
気部、22は排出部、32は仕切板、33は連通口、3
5は気泡捕集部材、51は前記ラインL1(図1)と接
続される被処理水入口、52は前記ラインL2と接続さ
れる被処理水出口、53は前記ラインL3と接続される
空気入口である。
【0021】また、前記槽本体11の側壁11bの下部
には、マンホール55及びドレーン口56が配設され
る。一方、前記槽本体11に隣接させて中和槽61が配
設される。該中和槽61は、前記ラインL2に接続され
る被処理水入口62、中和が行われた後の被処理水が排
出される被処理水出口63を備える。なお、前記中和槽
61には被処理水のpHを所定の範囲に調整するための
酸又はアルカリが添加される。
【0022】また、中和槽61内には被処理水を攪拌す
るために攪拌機65が、中和槽61の上方には前記攪拌
機65を作動させるためにモータ66がそれぞれ配設さ
れる。さらに、前記中和槽61の側壁61bの下部に
は、マンホール68及びドレーン口69が配設される。
【0023】ところで、前記槽本体11と中和槽61と
は隣接させて配設され、それぞれ上方から槽本体11及
び中和槽61の内部の様子を点検することができるよう
になっている。そのために、槽本体11及び中和槽61
の上に点検歩廊70が配設される。なお、本発明は前記
実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に
基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本
発明の範囲から排除するものではない。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、脱気槽においては、被処理水が供給される槽本体
と、該槽本体内に配設され、槽本体内を脱気部と排出部
とに区画する仕切板と、前記脱気部に配設され、脱気部
内に空気を噴射するノズルと、前記仕切板に形成され、
前記脱気部と排出部とを連通する連通口と、該連通口に
配設され、連通口を通過する被処理水中の微細気泡を捕
集する気泡捕集部材とを有する。
【0025】この場合、被処理水を脱気部に供給し、空
気を脱気部内に噴射すると、該空気は、粗気泡を形成し
て上昇し、被処理水の液面から放出される。このとき、
被処理水と粗気泡とが接触するので、被処理水に混入し
ている微細気泡が粗気泡によって吸引され、脱気が行わ
れる。脱気が行われた後の被処理水は、前記連通口を通
って排出部に進入し、排出部内を上昇して排出される。
【0026】そして、被処理水が連通口を通過する際
に、被処理水の乱流又はブラウン運動によって流動する
微細気泡は、気泡捕集部材によって捕集される。このよ
うに、気泡捕集部材によって被処理水中の微細気泡を捕
集することができるので、槽本体の底壁からノズルまで
の距離を長くする必要がない。したがって、脱気槽の寸
法を小さくすることができる。また、脱気部への被処理
水の供給量を多くすることができるので、脱気槽の処理
能力を高くすることができる。
【0027】本発明の他の脱気槽においては、さらに、
前記気泡捕集部材は、脱気部側から排出部側に下降させ
て傾斜させられる複数の傾斜板を平行に並べた構造を有
する。この場合、被処理水中の乱流又はブラウン運動に
よって流動する微細気泡が各傾斜板の表面に付着し捕集
される。このとき、傾斜板の表面の近傍においては被処
理水の流速はほぼ0であるので、傾斜板の表面に付着し
た微細気泡が被処理水の流れによって剥がされることは
ない。そして、捕集された微細気泡が集まって粗気泡を
形成し、自らの浮力で傾斜板から剥離し、脱気部側に流
れ出て、脱気部内を上昇する。
【0028】一方、気泡と同様に被処理水に混入してい
るSS成分は、無機凝集剤の添加によって微細フロック
になるが、該微細フロックは、各傾斜板と衝突しても被
処理水との比重差が小さいので跳ね返される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における脱気槽の概念を示
す断面図である。
【図2】従来の粗気泡脱気方法が適用される脱気槽の概
念を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態における脱気槽の概念を示
す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態における連通口の拡大図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態における脱気槽・中和槽ユ
ニットを示す断面図である。
【符号の説明】
11 槽本体 13 ノズル 21 脱気部 22 排出部 32 仕切板 33 連通口 35 気泡捕集部材 36 傾斜板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)被処理水が供給される槽本体と、
    (b)該槽本体内に配設され、槽本体内を脱気部と排出
    部とに区画する仕切板と、(c)前記脱気部に配設さ
    れ、脱気部内に空気を噴射するノズルと、(d)前記仕
    切板に形成され、前記脱気部と排出部とを連通する連通
    口と、(e)該連通口に配設され、連通口を通過する被
    処理水中の微細気泡を捕集する気泡捕集部材とを有する
    ことを特徴とする脱気槽。
  2. 【請求項2】 前記気泡捕集部材は、脱気部側から排出
    部側に下降させて傾斜させられる複数の傾斜板を平行に
    並べた構造を有する請求項1に記載の脱気槽。
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