JPH1071365A - 超音波振動子および超音波洗浄装置 - Google Patents

超音波振動子および超音波洗浄装置

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JPH1071365A
JPH1071365A JP3989397A JP3989397A JPH1071365A JP H1071365 A JPH1071365 A JP H1071365A JP 3989397 A JP3989397 A JP 3989397A JP 3989397 A JP3989397 A JP 3989397A JP H1071365 A JPH1071365 A JP H1071365A
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JP
Japan
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ultrasonic
ultrasonic vibrator
vibrator
cleaning tank
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JP3989397A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Kameda
英一 亀田
Naoki Yamashita
直樹 山下
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Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄槽に取り付けられる超音波振動子におい
て、振動子毎の取り替えを容易にすることにより、全体
として経済性を向上させた超音波洗浄装置を提供する。 【解決手段】 洗浄槽の一部に設けられた超音波振動子
取り付け孔に取り付けてなる超音波振動子であって、当
該超音波振動子の超音波放射面には雌ねじ部が設けられ
るとともに、雄ねじ、または雄ねじ部と超音波放射部を
有した超音波放射部具が前記超音波振動子取り付け孔を
貫通して前記雌ねじ部に螺合され洗浄槽に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電セラミックス素子
を用いた超音波振動子およびこの超音波振動子を用いた
超音波洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在一般的に用いられている超音波洗浄
装置は、ボルト締めランジュバン型振動子を超音波振動
源として用いた数10KHzの周波数を利用した洗浄装
置と、プレート型振動子を用いた数MHzの周波数を利
用した精密洗浄装置がある。これら周波数の違いは洗浄
の対象となる固体性の汚れの大きさによって決まり、微
細な汚れに対しては周波数の高い(すなわち波長の短
い)超音波を使用することになる。このうちボルト締め
ランジュバン型超音波振動子を用いた洗浄装置は、ハイ
パワー入力が可能な洗浄装置として普及しており、洗浄
槽の底面あるいは側面に振動子を接合材等で接合した
り、あるいはねじ止め等で固定して使用されている。そ
して、洗浄槽内に被洗浄物と洗浄液を入れ、これらに超
音波を放射して、液中にキャビテーション(空洞現象と
も呼ばれる)を発生させ、この衝撃力により被洗浄物に
付着している汚れを、直接破砕して洗浄液中に分解させ
たり、粒子加速度を利用することにより洗浄を行ってい
た。図12はボルト締めランジュバン型の超音波振動子
Bを固定した例を示しており、洗浄槽1の下面に溶接さ
れた雄ねじに対してボルト締めランジュバン型振動子を
螺合するとともに、熱硬化性樹脂により固定し、発振器
により駆動信号を供給する構成を示している。超音波振
動子から放射された超音波により洗浄槽内の被洗浄物を
洗浄する。通常は、このような振動子を複数個用いて、
発振器により同期させた出力信号を入力し、所定の周波
数の超音波を放射する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】振動子から放射される
超音波は強力で、振動子が取り付けられた洗浄槽の部位
には経時的にエロージョン(腐食現象)が発生し、比較
的短いサイクルで定期的に洗浄槽を取り替える必要が発
生する。しかしながら従来では熱硬化性樹脂で強固に接
合していたためにこの取り替えが困難であり、洗浄槽全
体を取り替える必要があった。超音波振動子が数個まで
の比較的小さな洗浄槽であると、このような取り替えは
金銭面での負担も少なく容易に行うことができる。しか
しながら通常工業的に利用されている洗浄装置は比較的
大規模なものが多く、超音波振動子が数10個から数1
00個取り付けられた洗浄装置がほとんどであった。こ
のような比較的大規模な洗浄装置において、短いサイク
ルでの洗浄槽の取り替えは経済的に負担が大きくなる問
題点があった。
【0004】本発明は、洗浄槽に取り付けられる超音波
振動子において、振動子毎の取り替えを容易にすること
により、全体として経済性を向上させた超音波洗浄装置
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、洗浄槽の一部
に超音波振動子取り付け孔あるいは取り付け部を設け、
着脱可能な状態で洗浄槽に取り付けられる構成の超音波
振動子であり、このような超音波振動子が取り付けられ
た超音波洗浄装置を特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明による超音波振動子は、洗
浄槽の一部に設けられた超音波振動子取り付け孔に取り
付けてなる超音波振動子であって、当該超音波振動子の
超音波放射面には雌ねじ部が設けられるとともに、雄ね
じ、または雄ねじ部と超音波放射部を有した超音波放射
部具が前記超音波振動子取り付け孔を貫通して前記雌ね
じ部に螺合され洗浄槽に取り付けられたことを特徴とし
ている。この螺合部分あるいはその近傍には漏水防止の
ために熱可塑性樹脂やグリスを介在させてもよい。
【0007】洗浄槽にねじ止めする構成であるので、超
音波振動子の一部が破損する等超音波振動子に不具合が
生じた場合、あるいは洗浄槽にエロージョンが発生した
場合、超音波振動子の洗浄槽からの脱着が容易であるの
で振動子の交換が容易になる。
【0008】また、洗浄槽の一部に設けられた超音波振
動子取り付け部に取り付けてなる超音波振動子であっ
て、当該超音波振動子と超音波振動子取り付け部とを熱
可塑性樹脂で接合した構成としてもよい。
【0009】このような構成においても、超音波振動子
に不具合が生じた場合、熱可塑性樹脂で固定された取り
付け部分を加熱することにより、超音波振動子の交換が
容易になる。
【0010】また、前記超音波放射部具の超音波放射部
を、前記超音波振動子の超音波放射面とほぼ同一か、超
音波放射面以上の面積とした。
【0011】このため、この超音波放射部具の超音波放
射部にのみエロージョン(腐食現象)が発生し、洗浄槽
を取り替えることなく、超音波放射部具のみを交換する
ことにより、極めて簡単かつ経済的に洗浄装置の保守メ
ンテナンスが行える。また、超音波振動子を螺合して取
り付ける際、締め付けによる洗浄層の歪みがなく、均一
な超音波の伝達が行える。
【0012】また、前記超音波放射部具には硬質クロー
ムメッキが施されている。
【0013】このため、エロージョン(腐食現象)に対
して耐久性が向上する。
【0014】また、前記超音波放射部具の超音波放射部
は、雄ねじ部分が肉厚で、その端部に向かって次第に薄
肉に形成されている。
【0015】このため、超音波放射部の雄ねじ付近と端
部とで傾斜(直線的、または曲率的)を有し、超音波は
垂直方向のみならず斜め方向にも放射されて、超音波の
放射角度を広げることができる。
【0016】また、洗浄槽の一部に設けられた超音波振
動子取り付け孔に取り付けてなる超音波振動子であっ
て、当該超音波振動子の超音波放射面と対向する端部に
は雌ねじ部を有しており、雄ねじ、または超音波放射部
具に具備された雄ねじが前記超音波振動子取り付け孔、
並びに前記超音波振動子を貫通して前記雌ねじ部に螺合
され洗浄槽に取り付けられたことを特徴としている。
【0017】このため、超音波振動子の各構成部品と洗
浄槽を共に一本の雄ねじによりねじ止めする構成である
ので、洗浄槽と超音波振動子がずれて、この洗浄槽を変
形させることがなく締め付けることができるため、均一
な超音波の伝達が行える。また、超音波振動子の一部が
破損する等超音波振動子に不具合が生じた場合、あるい
は洗浄槽がエロージョン等で使用不能となった場合、超
音波振動子、超音波振動子の各構成部品の洗浄槽からの
脱着が容易であるので振動子、あるいは各構成部品毎の
交換が容易になる。
【0018】
【実施例】
第1の実施例
【0019】第1の実施例では、洗浄槽の孔を介して、
雄ねじと超音波振動子の螺合により洗浄槽へ取り付けた
構成である。以下、図面を参照しながら詳述する。図1
は洗浄槽に超音波振動子を取り付けた超音波洗浄装置の
一部破断断面図であり、図2は図1の部分拡大図であ
る。
【0020】洗浄槽1Aはステンレス等の金属材料から
なり、その底部の所定の位置に超音波振動子取り付け孔
11Aが設けられている。洗浄槽に取り付けられる超音
波振動子はボルト締めランジュバン型振動子であり、超
音波振動子2を例に取ると、超音波放射面から順にフロ
ントマス21,圧電素子22,電極板23,圧電素子2
4,電極板25,リアマス26で構成されており、スタ
ッドボルト(図示せず)とナット27によって、締め付
け固定されている。フロントマス21はアルミ合金を用
いた金属ブロックからなり、一部円錐部を有する円柱形
状で、その中央部分にはスタッドボルトが一部螺合され
る雌ねじ部(図示せず)が設けられているとともに、超
音波放射面211には後述の雄ねじ51が螺合される雌
ねじ部21a(ねじ切りについては図示せず。)が形成
されている。電極板23,25は円環形状に外部接続用
の平面でみて凸型の引き出し部が設けられた構成で、そ
の材料はリン青銅が用いられている。圧電素子22,2
4はPZT(チタンジルコン酸鉛)等の圧電セラミック
スが用いられ、中央部分に貫通孔が設けられた環形円柱
形状を有している。リアマス26はステンレス、SU
S、アルミ合金等を用いた金属ブロックからなり、中央
部分に貫通孔が設けられた環形円柱形状を有している。
これら各構成部品を貫通して前記雌ねじ部と螺合される
スタッドボルトはステンレスからなり、ナット27によ
り締め付け固定されている。尚、締め付け状態を確保す
るワッシャを介在させてもよい。
【0021】このような超音波振動子2,3,4は雄ね
じ51,52,53によりそれぞれ洗浄槽底部の超音波
振動子取り付け孔11を介して取り付けられる。また、
耐エロージョン性能を向上させるため、洗浄槽の表面
に、硬質クロームメッキを施してもよい。
【0022】第2の実施例
【0023】第2の実施例では、熱可塑性樹脂を介在さ
せ、洗浄槽に取り付けられた雄ねじ部と超音波振動子の
螺合を行った構成である。以下、図面を参照しながら詳
述する。図3は洗浄槽の一部に超音波振動子を取り付け
た例を示す一部破断断面図である。
【0024】洗浄槽6には超音波振動子取り付け部とな
る雄ねじ部61が溶接され、この雄ねじ部に螺合する状
態で超音波振動子7が固定されている。超音波振動子7
は、超音波放射面から順にフロントマス71,圧電素子
72,電極板73,圧電素子74,電極板75,リアマ
ス76で構成されており、スタッドボルト(図示せず)
とナット77によって、締め付け固定されている。取り
付け部分となる雄ねじ部や超音波放射面には熱可塑性樹
脂S2が介在しており、洗浄槽と超音波振動子の接合を
強固にしている。
【0025】尚、この第2の実施例において、洗浄槽6
に雄ねじ部が溶接された例を示しているが、このような
雄ねじ部を設けない洗浄槽の底面、側面に熱可塑性樹脂
にて超音波振動子を取り付けてもよい。
【0026】第3の実施例
【0027】第3の実施例では、洗浄槽の孔を介して、
超音波放射部具と超音波振動子の螺合により洗浄槽へ取
り付けた構成である。以下、図面を参照しながら詳述す
る。図4は洗浄槽に超音波振動子を取り付けた超音波洗
浄装置の一部破断断面図であり、図5は図4の部分拡大
図である。尚、本発明の第1の実施例と同様の部分につ
いては同番号を付した。
【0028】洗浄槽1Aはステンレス等の金属材料から
なり、その底部の所定の位置に超音波振動子取り付け孔
11Aが設けられている。洗浄槽に取り付けられる超音
波振動子はボルト締めランジュバン型振動子であり、超
音波振動子2を例に取ると、超音波放射面から順にフロ
ントマス21,圧電素子22,電極板23,圧電素子2
4,電極板25,リアマス26で構成されており、スタ
ッドボルト(図示せず)とナット27によって、締め付
け固定されている。フロントマス21はアルミ合金を用
いた金属ブロックからなり、一部円錐部を有する円柱形
状で、その中央部分にはスタッドボルトが一部螺合され
る雌ねじ部(図示せず)が設けられているとともに、超
音波放射面211には後述の雄ねじ部512Aが螺合さ
れる雌ねじ部21a(ねじ切りについては図示せず。)
が形成されている。電極板23,25は円環形状に外部
接続用の平面でみて凸型の引き出し部が設けられた構成
で、その材料はリン青銅が用いられている。圧電素子2
2,24はPZT(チタンジルコン酸鉛)等の圧電セラ
ミックスが用いられ、中央部分に貫通孔が設けられた環
形円柱形状を有している。リアマス26はステンレス、
SUS、アルミ合金等を用いた金属ブロックからなり、
中央部分に貫通孔が設けられた環形円柱形状を有してい
る。これら各構成部品を貫通して前記雌ねじ部と螺合さ
れるスタッドボルトはステンレスからなり、ナット27
により締め付け固定されている。尚、締め付け状態を確
保するワッシャを介在させてもよい。
【0029】このような超音波振動子2,3,4は、超
音波放射部具51A,52A,53Aによりそれぞれ洗
浄槽底部の超音波振動子取り付け孔11Aを介して取り
付けられる。この超音波放射部具51A,52A,53
Aは、硬質クロームメッキ等が施され、略ドーム形状
(雄ねじ部分が肉厚で、その端部に向かって次第に薄肉
に形成されている)の超音波放射部(各々、511A,
521A,531A)と雄ねじ部(各々、512A,5
22A,532A)とを有している。尚、前記超音波放
射部(各々、511A,521A,531A)は、前記
ボルト締めランジュバン型振動子の超音波放射面211
の面積とほぼ同一(若干の小さくても問題ない)か、超
音波放射面以上の面積とするのが好ましい。また、段差
部5111Aは工具等の締め付け部分である。
【0030】第4の実施例
【0031】第4の実施例では、洗浄槽の孔を介して、
超音波放射部具と超音波振動子の螺合と、超音波放射部
具の螺合を別途行い、洗浄槽へ取り付けた構成である。
以下、図面を参照しながら詳述する。図6は洗浄槽の一
部に超音波振動子を取り付けた例を示す一部破断分解断
面図であり、図7は図6を組み立てた状態の一部破断断
面図である。尚、本発明の第1の実施例と同様の部分に
ついては同番号を付した。
【0032】超音波振動子2は超音波放射部具51B,
52Bにより洗浄槽1Bの底部の超音波振動子取り付け
孔11Bを介して取り付けられる。超音波放射部具51
Bは、硬質クロームメッキ等が施され、ドーム形状(雄
ねじ部分が肉厚で、その端部に向かって次第に薄肉に形
成されている)の超音波放射部511Bと、超音波振動
子取付用雄ねじ部512Bと、前記取り付け穴11Bと
ほぼ同径寸法で設けられた洗浄槽取付用雄ねじ部513
Bと、超音波振動子を収容できるスペース514Bとを
有し、前記超音波放射部は、前記ボルト締めランジュバ
ン型振動子の超音波放射面211の面積より大きく形成
されている。超音波放射部具52Bは、前記超音波放射
部具51Bの洗浄槽取付用雄ねじ部513Bと螺合され
る雌ねじ部521Bを有したナットである。尚、図示し
ないが、超音波放射部具51Bと洗浄槽の間にはテフロ
ン樹脂等からなるパッキンを介すことにより、より一
層、洗浄液の漏洩防止の信頼性を向上させることができ
る。
【0033】第5の実施例
【0034】第5の実施例では、洗浄槽の孔を介して、
超音波放射部具と超音波振動子の螺合と、超音波放射部
具の螺合を別途行い、洗浄槽へ取り付けた構成で、かつ
前記各螺合構成要素(超音波放射部具と超音波振動子の
螺合を構成する要素、超音波放射部具の螺合を構成する
要素)を分離できるように別途構成したものである。以
下、図面を参照しながら詳述する。図8は洗浄槽の一部
に超音波振動子を取り付けた例を示す一部破断分解断面
図であり、図9は図8を組み立てた状態の一部破断断面
図である。尚、本発明の第1の実施例と同様の部分につ
いては同番号を付した。
【0035】超音波振動子2は超音波放射部具51C,
52C,53Cにより洗浄槽1Cの底部の超音波振動子
取り付け孔11Cを介して取り付けられる。超音波放射
部具51Cは、硬質クロームメッキ等が施され、円錐台
形状(雄ねじ部分が肉厚で、その端部に向かって次第に
薄肉に形成されている)の超音波放射部511Cと、前
記取り付け穴11Cとほぼ同径寸法で設けられた洗浄槽
取付用雄ねじ部512Cと、超音波振動子、後述する超
音波放射部具52C,53Cを収容できるスペース51
3Cとを有している。超音波放射部具52Cは、硬質ク
ロームメッキ等が施された超音波放射部521Cと、超
音波振動子取付用雄ねじ部522Cとを有し、前記超音
波放射部521Cは、前記ボルト締めランジュバン型振
動子の超音波放射面211の面積より大きく形成されて
いる。超音波放射部具53Cは、超音波振動子を収容で
きるスペース531Cと、前記超音波放射部具51Cの
洗浄槽取付用雄ねじ部512Cと螺合される雌ねじ部5
32Cを有したナットである。これらの超音波放射部具
のうち52Cは、51Cと53Cの締め付けにより挟持
される。尚、図示しないが、超音波放射部具51Cと洗
浄槽、超音波放射部具52Cと超音波放射部具53Cと
の間にはテフロン樹脂等からなるパッキンを介してもよ
く、より一層、洗浄液の漏洩防止の信頼性を向上させる
ことができる。
【0036】尚、上記第3〜第5実施例における超音波
放射部具の超音波放射部の形状として、略ドーム形状、
ドーム形状、円錐台形状のものを図示したが、これらの
ものに限らず、円錐形状、多角錘形状(三角錐、四角
錐、五角錐等)、多角錘台形状等であっても良いし、こ
れらの組合せからなる複合体であっても良い。すなわ
ち、超音波放射部の重心が肉厚で、その端部に向かって
次第に薄肉に形成されていれば、超音波は垂直方向のみ
ならず斜め方向にも放射されて、超音波の放射角度を広
げることができる。
【0037】第6の実施例
【0038】第6の実施例では、一本の雄ねじであるボ
ルトにより、超音波放射部具、超音波振動子の各構成部
品、洗浄槽を一体的に取り付けられた構成したものであ
る。以下、図面を参照しながら詳述する。図10は洗浄
槽の一部に超音波振動子を取り付けた例を示す断面図で
ある。図11は洗浄槽の一部に超音波振動子を取り付け
たその他の変形例を示す断面図である。尚、本発明の他
の実施例と同様の部分については同番号を付した。
【0039】洗浄槽1Aはステンレス等の金属材料から
なり、その底部の所定の位置に超音波振動子取り付け孔
11Aが設けられている。洗浄槽に取り付けられる超音
波振動子はボルト締めランジュバン型振動子であり、超
音波放射面から順にフロントマス21D,圧電素子2
2,電極板23,圧電素子24,電極板25,リアマス
26で構成されており、フロントマス21Dはアルミ合
金を用いた金属ブロックからなり、一部円錐部を有する
円柱形状で、中央部分に貫通孔が設けられている。電極
板23,25は円環形状に外部接続用の平面でみて凸型
の引き出し部が設けられた構成で、その材料はリン青銅
が用いられている。圧電素子22,24はPZT(チタ
ンジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスが用いられ、中
央部分に貫通孔が設けられた環形円柱形状を有してい
る。リアマス26はステンレス、SUS、アルミ合金等
を用いた金属ブロックからなり、中央部分に貫通孔が設
けられた環形円柱形状を有している。超音波放射部具5
1Dは、硬質クロームメッキ等が施され、略ドーム形状
でその中央部分に後述するスタッドボルト9と螺合する
雌ねじ部511Dを有している。尚、前記超音波放射部
具51Dは、前記ボルト締めランジュバン型振動子の超
音波放射面の面積とほぼ同一(若干の小さくても問題な
い)か、超音波放射面以上の面積とするのが好ましい。
そして、前記超音波放射部具の雌ねじ部511Dにステ
ンレスからなるスタッドボルト9の雄ねじ部を螺合して
一体化した後、このスタッドボルト9の他端を、前記洗
浄槽の取り付け孔11A、超音波振動子の各構成部品
(順に、フロントマス21D,圧電素子22,電極板2
3,圧電素子24、電極板25,リアマス26)に順次
貫通させ、ナット27により締め付け固定されている。
【0040】尚、第6の実施例では、超音波放射部具5
1Dとナット27によりスタッドボルトを締め付け一体
化したが、図11に示すように、超音波放射部具の代わ
りにナット52Dを用いて締め付け一体化しても良い。
また、図示しないが、これらの超音波放射部具、並びに
ナットとスタッドボルトは予め一体的に形成しても良
く、前記第1、第3〜第5の実施例で示したような雄ね
じ、並びに超音波放射部具を用いた場合、雄ねじの螺合
部分を超音波振動子より若干長く形成すれば実施でき
る。
【0041】第6の実施例では、超音波振動子の各構成
部品(フロントマス、圧電素子、電極板、圧電素子、電
極板、リアマス)と洗浄槽を共に一本のスタッドボルト
によりねじ止めする構成であるので、洗浄槽と超音波振
動子がずれて、この洗浄槽を変形させることがなく締め
付けることができるため、均一な超音波の伝達が行え
る。さらに、超音波振動子、あるいは超音波振動子の各
構成部品毎(フロントマス、圧電素子、電極板、リアマ
ス)の洗浄槽からの脱着、交換が容易となる。
【0042】また、上記各実施例におけるねじ止め部分
あるいはその近傍に、熱可塑性樹脂やグリス等のシール
材を塗布することにより、洗浄液の漏洩防止の信頼性を
向上させることができる。また、上記各実施例では、振
動子の締め付けにナット27、並びに、ナット77を使
用したが、リアマスの貫通孔の一部に雌ねじ部を形成す
れば、ナット27、並びに、ナット77を使用しなくて
も振動子を締め付けることができる。
【0043】
【発明の効果】請求項1あるいは請求項3、請求項8の
発明によれば、当該超音波振動子の超音波放射面には雌
ねじ部が設けられるとともに、雄ねじ、または雄ねじ部
と超音波放射部を有した超音波放射部具が前記超音波振
動子取り付け孔を貫通して前記雌ねじ部に螺合され洗浄
槽に取り付けられ、洗浄槽にねじ止めする構成であるの
で、超音波振動子の洗浄槽からの脱着、交換が容易とな
る。超音波振動子の一部が破損する等超音波振動子に不
具合が生じた場合、あるいは洗浄槽がエロージョン等で
使用不能となった場合、従来であれば超音波振動子付き
の洗浄槽を全部交換しなければならなかったが、振動子
毎の取り替えが容易になるので、不良品以外の構成部品
を再利用できので、全体として経済性を向上させた超音
波洗浄装置を得ることができる。
【0044】請求項2あるいは請求項8の発明によれ
ば、超音波振動子と超音波振動子取り付け部とを熱可塑
性の樹脂で接合することによっても、超音波振動子に不
具合が生じた場合、超音波振動子の洗浄槽からの脱着が
容易であるので振動子の交換が容易になり、全体として
経済性を向上させた超音波洗浄装置を得ることができ
る。
【0045】特許請求項4の発明によれば、この超音波
放射部具の超音波放射部にのみエロージョン(腐食現
象)が発生するので、洗浄槽を取り替えることなく、超
音波放射部具のみを交換し、極めて簡単かつ経済的に洗
浄装置の保守メンテナンスが行える。従って、全体とし
て経済性をより一層向上させた超音波洗浄装置を得るこ
とができる。また、超音波振動子を螺合して取り付ける
際、締め付けによる洗浄層の歪みがなく、均一な超音波
の伝達が行える。
【0046】特許請求項5の発明によれば、エロージョ
ン(腐食現象)に対して耐久性が向上した信頼性の高い
超音波洗浄装置を得ることができる。
【0047】特許請求項6の発明によれば、超音波放射
部の雄ねじ部付近と端部とで傾斜(直線的、または曲率
的)を有し、超音波は垂直方向のみならず斜め方向にも
放射されて、超音波の放射角度を広げることができる。
このため、洗浄槽の外周部、底部といった超音波の届き
にくいところにも届くようになり、洗浄むらのないより
信頼性の高い超音波洗浄装置を得ることができる。
【0048】特許請求項7あるいは請求項8の発明によ
れば、超音波振動子の各構成部品と洗浄槽を共に一本の
雄ねじによりねじ止めする構成であるので、洗浄槽と超
音波振動子がずれて、この洗浄槽を変形させることがな
く締め付けることができるため、均一な超音波の伝達が
行える。さらに、超音波振動子の各構成部品と洗浄槽を
共に一本の雄ねじによりねじ止めする構成であるので、
超音波振動子、超音波振動子の各構成部品の洗浄槽から
の脱着、交換が容易となる。超音波振動子の一部が破損
する等超音波振動子に不具合が生じた場合、あるいは洗
浄槽がエロージョン等で使用不能となった場合、従来で
あれば超音波振動子付きの洗浄槽を全部交換しなければ
ならなかったが、振動子、あるいは各構成部品毎の交換
が容易になるので、不良品以外の構成部品を再利用でき
ので、全体としてより一層経済性を向上させた超音波洗
浄装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す超音波洗浄装置の
一部破断断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す一部破断断面図で
ある。
【図4】本発明の第3の実施例を示す超音波洗浄装置の
一部破断断面図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】第4の実施例を示す一部破断分解断面図であ
る。
【図7】図6の一部破断断面図である。
【図8】第5の実施例を示す一部破断分解断面図であ
る。
【図9】図8の一部破断断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例を示す超音波洗浄装置
の一部破断断面図である。
【図11】本発明の第6の他の実施例を示す超音波洗浄
装置の一部破断断面図である。
【図12】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,8・・・洗浄槽 2,3,4,7・・・超音波振動子 21,71・・・フロントマス 22,72・・・圧電素子 23,73・・・電極板 24,74・・・圧電素子 25,75・・・電極板 26,76・・・リアマス 27,77・・・ナット S2・・・熱可塑性樹脂 51,52,53・・・雄ねじ 51A,52A,53A・・・超音波放射部具 51B,52B・・・超音波放射部具 51C,52C,53C・・・超音波放射部具 9・・・スタッドボルト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄槽の一部に設けられた超音波振動子
    取り付け孔に取り付けてなる超音波振動子であって、 当該超音波振動子の超音波放射面には雌ねじ部が設けら
    れるとともに、雄ねじが前記超音波振動子取り付け孔を
    貫通して前記雌ねじ部に螺合され洗浄槽に取り付けられ
    たことを特徴とする超音波振動子。
  2. 【請求項2】 洗浄槽の一部に設けられた超音波振動子
    取り付け部に取り付けてなる超音波振動子であって、 当該超音波振動子と超音波振動子取り付け部とを熱可塑
    性の樹脂で接合したことを特徴とする超音波振動子。
  3. 【請求項3】 洗浄槽の一部に設けられた超音波振動子
    取り付け孔に取り付けてなる超音波振動子であって、 当該超音波振動子の超音波放射面には雌ねじ部が設けら
    れるとともに、雄ねじ部と超音波放射部を有した超音波
    放射部具が前記超音波振動子取り付け孔を貫通して前記
    雌ねじ部に螺合され洗浄槽に取り付けられたことを特徴
    とする超音波振動子。
  4. 【請求項4】 前記超音波放射部具の超音波放射部を、
    前記超音波振動子の超音波放射面とほぼ同一か、超音波
    放射面以上の面積としたことを特徴とする特許請求項3
    記載の超音波振動子。
  5. 【請求項5】 前記超音波放射部具には硬質クロームメ
    ッキが施されていることを特徴とする特許請求項3、ま
    たは特許請求項4記載の超音波振動子。
  6. 【請求項6】 前記超音波放射部具の超音波放射部は、
    雄ねじ部分が肉厚で、その端部に向かって次第に薄肉に
    形成されていることを特徴とする特許請求項3〜5記載
    の超音波振動子。
  7. 【請求項7】 洗浄槽の一部に設けられた超音波振動子
    取り付け孔に取り付けてなる超音波振動子であって、 当該超音波振動子の超音波放射面と対向する端部には雌
    ねじ部を有しており、雄ねじ、または超音波放射部具に
    具備された雄ねじが前記超音波振動子取り付け孔、並び
    に前記超音波振動子を貫通して前記雌ねじ部に螺合され
    洗浄槽に取り付けられたことを特徴とする超音波振動
    子。
  8. 【請求項8】 特許請求項1〜7のいずれかの超音波振
    動子を洗浄槽の一部に取り付けた超音波洗浄装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4491511B1 (ja) * 2009-11-30 2010-06-30 日本アレックス株式会社 超音波振動子ユニット
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