JPH1071094A - まな板セット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】まな板と洗い桶を一体化して食材のカッティン
グ処理を有利にし、カッティングした食材のあく抜き、
水洗いおよび水切りの作業を確実に行うことができるま
な板セットを提供する。 【解決手段】洗い桶５の開口部の一部を残して覆うこと
ができる所要の調理表面２ａを持ったまな板２と、この
まな板２を載置して保持する前記洗い桶５で構成し、ま
な板２の裏面には洗い桶５の開口部の上縁に嵌合して洗
い桶５にまな板２を保持することができる嵌合溝と、該
嵌合溝に交差して裏面の外縁に至る前記嵌合溝よりも深
い適宜の長さの水切り溝を設け、洗い桶５で洗った食材
の水をこの水切り溝から排出して素早く洗いと水切りを
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、まな板と該まな板
を保持して調理を有利にするための洗い桶とからなるま
な板セットに関するものである。

【０００２】まな板は、包丁を使って食材をカッティン
グして調理に供する場合に欠かすことができない板であ
って、一般にはヒノキ材などの木製のものやポリアミド
（ナイロン）などの合成樹脂製のものが使用されてい
る。

【０００３】このまな板は、これを台所の調理台などの
上に置いて食材のカッティングに使用するが、その際の
食材の処理方法として、あらかじめ水洗いし水切りした
食材をまな板でカッティングしてこれを直接鍋などに移
して煮炊きに供する場合のほか、水洗いし、あるいは水
洗いしない食材をまな板でカッテイングし、これを洗い
桶やざるに移してあく抜きや水洗いし水切して煮炊きに
供するなど、まな板の使用に関連した食材の処理には多
様なものがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように、まな板を
用いた食材の処理の仕方には多様なものがあるが、まな
板と洗い桶ないしは水切りざるとは調理の際に深い関連
をもって従来から使用されているものである。本発明
は、まな板と洗い桶を必要に応じて一体化してカッティ
ングに関連する食材の処理を有利に行うことができるよ
うにすると共に、その一体化を適宜に解いて従来と同様
にまな板と洗い桶を別個に使用することができるまな板
セットを提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１は、ま
な板と、該まな板を載置して保持する洗い桶とからな
り、まな板は洗い桶の開口部の一部を残して覆うことが
できる所要の調理表面を持ち、その裏面には洗い桶の開
口部の上縁内側に嵌合して洗い桶にまな板を保持するこ
とができる嵌合手段を設けてなることを特徴とするまな
板セットである。

【０００６】請求項２は、前記まな板の裏面には、嵌合
した洗い桶の内側近傍より裏面の外縁に至る水切り溝も
しくは嵌合した洗い桶の内側近傍より調理表面に貫通す
る水切り孔を設けたことを特徴とする請求項１記載のま
な板セットである。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明のまな板セットにおけるま
な板は、洗い桶の開口部の一部を残して覆うことができ
る所要の調理表面を有するものであれば、その形状に特
別な制限はなく、円形あるいは楕円形の一部をカットし
た形状、四角形など各種の形状のものを使用することが
できる。また、洗い桶も円形に限るものではなく、楕円
形、四角形などの各種の形状のものが使用される。

【０００８】まな板は洗い桶の開口部の一部を残して覆
う形状のものであるが、まな板によって覆われない洗い
桶の開口部の広さは、洗い桶に載置したまな板でカッテ
ィングした食材をこの開口部を通して洗い桶に容易に落
とし込むことができる程度の広さであればよく、これは
まな板の調理表面との兼ね合いによって定められ、前記
の開口部が広すぎるとまな板の調理表面が実質的に狭く
なって調理が不便となり、逆に狭すぎるとカッティング
は便利となるが、カッティングした食材の洗い桶への落
とし込みが厄介となる。

【０００９】まな板の裏面に形成する洗い桶の上縁内側
に嵌合させる嵌合手段は、洗い桶の開口部上縁に嵌合し
て洗い桶にまな板を保持することができる嵌合溝であっ
てもよく、また、洗い桶の開口部上縁の内側に該当する
まな板裏面の部分の厚みを増して嵌合する構造であって
もよく、さらに、洗い桶の開口部上縁の内側に該当する
まな板裏面の部分に設けた突条もしくは突起であっても
よく、いずれにしても洗い桶の開口部の上縁内側に嵌合
して洗い桶にまな板を保持することができる嵌合手段で
あればよい。

【００１０】まな板の裏面には、嵌合した洗い桶の内側
近傍より裏面の外縁に至る水切り溝もしくは嵌合した洗
い桶の内側近傍より調理表面に貫通する水切り孔を設け
るのであるが、前記嵌合溝を設け、かつ水切り溝を設け
る場合は、嵌合溝に交差して裏面の外縁に至る前記嵌合
溝よりも深い溝であることを要し、この水切り溝はまな
板の前記嵌合溝に交差しておればどの部位に設けてもよ
い。洗い桶を傾けて水切りする際に中のカッティングし
た食材がまな板で覆われていない開口部から出ないよう
にするには、前記水切り溝もしくは水切り孔は上記開口
部に対向する側に設けることが望ましく、これら水切り
溝もしくは水切り孔は１本のみな２本以上設けてもよ
い。水切り溝の場合、洗浄を容易とするために溝のコー
ナー部を曲面で形成することが好ましい。

【００１１】まな板と洗い桶は、いずれもその材質に特
別な制限はなく、まな板は通常使用されているヒノキな
どの木製のもの、ポリアミドなどの合成樹脂製のものが
使用され、一方、洗い桶は、ステンレススチール、アル
ミニウムなどの金属やポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が用いられる。まな板と
洗い桶が合成樹脂製の場合には、抗菌剤入りの素材を使
用することが推奨される。

【００１２】

【作用】本発明の請求項１のまな板セットは、洗い桶の
開口部の一部を残して覆うことができる所要の調理表面
を持ったまな板と、このまな板を載置して保持する前記
洗い桶のセットで構成され、まな板の裏面に設けた嵌合
手段によってまな板が洗い桶の開口部の上縁に嵌合して
洗い桶にまな板を確実に保持し、食材のカッティングに
際してまな板がずれることなく容易かつ確実にカッティ
ングすることができる。このまな板セットは、まな板で
カッティングした食材、あるいはカッテイングで生じた
屑のいずれかを洗い桶に落とし込んで水で容易に洗浄す
ることができ、まな板２が高さのある洗い桶で保持され
ているので、深いシンクの中でも作業が容易で腰を傷め
たりすることがない。

【００１３】本発明の請求項２のまな板セットは、請求
項１のまな板セットのまな板の裏面に水切り溝もしくは
水切り孔を設けたもので、洗い桶で洗った食材の水をこ
の水切り溝もしくは水切り孔から排出して洗いと水切り
を素早くかつ容易にすることができる。なお、本発明の
まな板セットは、まな板と洗い桶と適宜に分離して従来
と同様に使用できることは勿論である。

【００１４】

【実施例】以下、本発明のまな板セットを添付の図面に
基づいてより具体的に説明する。図１は本発明のまな板
セットの一例を示し、このまな板セット１は、まな板２
と洗い桶５によって構成されている。まな板２は、抗菌
剤を混練りしたポリアミドを素材とした厚さ１５ｍｍの
板状の成形体からなり、直径３５０ｍｍの円板の一方を
中心から約５０ｍｍの距離を外して直線状に切断した形
状を有し、その上面をフラットな調理表面２ａとしてい
るものである。

【００１５】一方、洗い桶５は上部の開口部の内径が３
１２ｍｍ、高さが１１０ｍｍで底部に向けてその径をや
ゝ縮小させた板厚約０．４ｍｍのステンレススチール製
の桶で形成され、前記開口部の周縁には外方に向けて幅
約５ｍｍの鍔部６を延出させている。

【００１６】前記まな板２の裏面２ｂには、洗い桶５の
前記鍔部６を嵌合させる円弧状の嵌合溝３を形成すると
共に、円弧の中央部分に適宜の長さの３本の水切り溝
４，４および４を嵌合溝３に交差して裏面２ｂの外縁に
至るように形成し、この水切り溝４，４および４は前記
嵌合溝３よりも深い溝である。

【００１７】かゝる構造のまな板２は裏面２ｂの嵌合溝
３を洗い桶５の鍔部６に嵌合することによって、洗い桶
５は一部にまな板２で覆われない開口部Ａを残してまな
板２によって覆うことができ、まな板２自体はこの洗い
桶５にずれないようにして保持される。

【００１８】しかして、その使用を述べると、まな板２
の調理表面２ａで食材をカッティングし、カッティング
した食材を前記開口部Ａから洗い桶５内に落とし込む。
この場合、まな板２が洗い桶５に保持されているので、
ずれることなくきわめて順調に作業することができ、ま
た、このまな板セット１は、まな板２が高さのある洗い
桶で保持されているので、深いシンクの中でも容易に作
業することができる。

【００１９】洗い桶５内に落とし込まれた食材は、開口
部Ａから流し入れた洗浄用の水で洗浄され、洗浄後は、
洗い桶５を傾けて前記水切り溝４，４および４から水切
りすることことによって洗いと水切りを素早く済ませる
ことができる。このまな板２と洗い桶５の組み合わせ
は、逆にまな板２で食材を刻んだ後の屑を洗い桶５に投
入して水切りしたのち、シンクバスケットに流し入れる
ことなく直接生ゴミとして廃棄することもでき、屑によ
ってシンクを汚すこともなく清潔に保たれる。この組み
合わせは、前記水切り溝がざるの目の役割をしているの
で、ざるに準じた使用も可能である。なお、図示しない
が、前記水切り溝に代えて嵌合した洗い桶の内側近傍よ
り調理表面に貫通する水切り孔を設けてもよい。

【００２０】

【発明の効果】本発明の請求項１のまな板セットは、洗
い桶の開口部の一部を残して覆うことができる所要の調
理表面を持ったまな板と、このまな板を載置して保持す
る前記洗い桶で構成し、まな板の裏面には洗い桶の開口
部の上縁内側に嵌合して洗い桶にまな板を保持すること
ができる嵌合手段を設けたもので、まな板の調理表面で
カッティングした食材、あるいはカッテイングで生じた
屑のいずれかを洗い桶に落とし込んで水で洗浄すること
ができるので作業が容易であり、また、前記嵌合手段に
よって、まな板がずれることなく洗い桶に確実に保持さ
れてカッティングなどの調理を的確に行うことができ
る。また、まな板が高さのある洗い桶で保持されている
ので、深いシンクの中でも容易に作業することができ、
腰を傷めたりすることがない。さらに、まな板は洗い桶
の上に保持されるので、まな板の裏側は汚れることなく
清潔に保つことができる。

【００２１】本発明の請求項２のまな板セットは、請求
項１のまな板セットのまな板の裏面に水切り溝もしくは
水切り孔を設けたもので、洗い桶で洗った食材の水をこ
の水切り溝もしくは水切り孔から排出して洗いと水切り
を素早くかつ容易にすることができる。したがって、前
記請求項１の構造に基づく優れた効果と相俟ってきわめ
て確実で使い勝手のよい調理用具を提供することができ
る。本発明のまな板セットは、まな板と洗い桶を分離し
て使用できることは勿論である。なお、本発明のまな板
セットは、洗い桶とまな板とをセットとしているためア
ウトドア用品としても大きな効用を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のまな板セットの一例を示す斜視図であ
る。

【図２】図１のまな板セットに使用するまな板の裏面の
一例を示した斜視図である。

【図３】図１のまな板セットの要部を切り欠いて示した
側面図である。

【符号の説明】

１ まな板セット ２ まな板 ２ａ まな板の調理表面 ２ｂ まな板の裏面 ３ 嵌合溝 ４ 水切り溝 ５ 洗い桶 ６ 鍔部 Ａ まな板で覆われない洗い桶の開口部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 まな板と、該まな板を載置して保持する
   洗い桶とからなり、まな板は洗い桶の開口部の一部を残
   して覆うことができる所要の調理表面を持ち、その裏面
   には洗い桶の開口部の上縁内側に嵌合して洗い桶にまな
   板を保持することができる嵌合手段を設けてなることを
   特徴とするまな板セット。
2. 【請求項２】 前記まな板の裏面には、嵌合した洗い桶
   の内側近傍より裏面の外縁に至る水切り溝もしくは嵌合
   した洗い桶の内側近傍より調理表面に貫通する水切り孔
   を設けたことを特徴とする請求項１記載のまな板セッ
   ト。