JPH1070960A - セレン含有菌体の用途 - Google Patents

セレン含有菌体の用途

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JPH1070960A
JPH1070960A JP9244034A JP24403497A JPH1070960A JP H1070960 A JPH1070960 A JP H1070960A JP 9244034 A JP9244034 A JP 9244034A JP 24403497 A JP24403497 A JP 24403497A JP H1070960 A JPH1070960 A JP H1070960A
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selenium
cells
livestock
polymerized
cell
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JP9244034A
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Norio Watanabe
典夫 渡辺
Tsutomu Sasagawa
勉 笹川
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 菌体内セレン濃度が500〜3000p
pm/乾燥菌体である高分子化セレン含有菌体を有効成
分とする家畜用高セレン含有乳泌乳剤、家畜・家禽用繁
殖率改善剤、家畜・家禽用肉質改善剤、家畜用乳量・乳
質改善剤、家畜・家禽用突然死予防剤。 【効果】 高セレン含有乳を泌乳せしめ、繁殖率の改
善、肉質の改善、乳量・乳質の改善、突然死の予防の効
果ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子化セレン含
有菌体の用途に関する。さらに詳しくは、高分子化セレ
ン含有菌体を有効成分とする家畜用高セレン含有乳泌乳
剤、家畜・家禽用繁殖率改善剤、家畜・家禽用肉質改善
剤、家畜用乳量・乳質改善剤または家畜・家禽用突然死
予防剤に関する。
【0002】
【従来の技術】セレンは原子番号34、原子量79の元
素であり、以前は単に生体に有害なものであるとみられ
ていたが、1957年にSchwarzらが初めてセレ
ン(以下、セレンとは元素セレンを示す)に生理的な役
割があることを発表し(J.Am.Chem.Soc., 79:3292,195
7) 、有毒であるとともに使用法によっては生体内の有
効成分になることが判明した。
【0003】即ち、Pinsentが大腸菌のギ酸デヒ
ドロゲナーゼの生成にモリブデンとセレンの投与が必要
であることを見出して以来、セレンを必須成分として含
有する酵素が相次いで発見され、現在までにギ酸デヒド
ロゲナーゼ(J.Biol.Chem.,250,6693(1975) )、グリシ
ンレダクターゼ(Arch.Biochem.Biophys.,154 ,366(197
3)、 Adv.Enzymol.,48, 1(1979))、ニコチン酸デヒドロ
ゲナーゼ(Arch.Biochem.Biophys.,219 ,30(1982) )、
チオラーゼ(The Enzymes, 7,391(1972))、ヒドロゲナ
ーゼ(J.Biol.Chem.,257,7926(1982) )、グルタチオン
パーオキシダーゼ(酵素ハンドブック;朝倉書店198
2年第159頁、EC1.11.1.9)の含セレン酵
素が知られ、さらにその他に役割不明の数種のセレン含
有蛋白質があるといわれている。これらのうち哺乳動物
においては、グルタチオンパーオキシダーゼとその他の
役割不明の数種のセレン含有蛋白質(Biochim.Biophys.
Acta, 739 ,255(1983))の存在が確認されているが、グ
ルタチオンパーオキシダーゼがいかなる生成系にてセレ
ンを取込むのか必ずしも明確ではなく、さらにその他の
役割不明の数種のセレン含有蛋白質に至っては、その生
成系、代謝経路および作用が全く明らかにされていな
い。
【0004】グルタチオンパーオキシダーゼは、牛赤血
球から見出され(J.Biol.Chem.,229,189(1957))、その
後肝臓等の組織中にも存在することが報告されており
(Arch.Biochem.Biophys.,86,1(1960)、マウス、ラット
やヒトなどの多くの臓器にも存在することが報告されて
いる。グルタチオンパーオキシダーゼは、過酸化水素、
有機ヒドロパーオキシド、脂質過酸化物の2電子還元を
触媒する。即ち、ミトコンドリアやミクロソームなどの
細胞の生体膜系を構成する脂質中の高度不飽和脂肪酸の
過酸化が、生体内で生じた活性酸素によって引き起こさ
れ、生体膜の酵素の不活化、蛋白質、核酸の変性を通じ
て細胞破壊等の酸素障害が発生することから、生体内の
グルタチオンパーオキシダーゼが過酸化物処理を行い、
酸素障害を防ぐ重要な役割を果している。このグルタチ
オンパーオキシダーゼ活性の欠乏に起因する酸素障害の
具体的な例としては、動脈硬化、発癌、老化、膜の破
壊、タンパク変性、溶血、浸出性素因症、免疫力低下な
どが挙げられる。
【0005】従来より、セレンの欠乏を防ぐために、オ
ーストラリアやニュージーランドでは無機セレンを肥料
に加えるか配合飼料の補助剤として用いている。また、
世界中のセレン欠乏地域においては、広範にセレンまた
はセレンとビタミンの混合物が使用されており、197
4年には米国FDAでセレンの飼料添加が認可されてい
る。
【0006】一方、亜セレン酸ナトリウム等の無機セレ
ンを投与する代わりに、有機セレンであるセレノメチオ
ニンを投与する試みもなされているが、無機セレンより
優れた効果を認めたり、逆に無機セレンの方が優れてい
るとした試験結果もあり、ばらつきが大きく必ずしもど
の場合においてもセレノメチオニンが好ましいとも言え
ないものであった。しかしながら、無機セレンは毒性が
強く、日本国内では安全性の面から無機セレンを飼料,
食品等へ添加することは認可されていない。このような
状況のもと、微生物を用いた有機セレンに関する報告が
されている。
【0007】例えば特公昭55−36314号公報にお
いては、微生物の生育を著しくは阻害しない量の水溶性
無機セレン化合物を予め添加した培地で、セレンを菌体
内に蓄積することのできる微生物を培養・増殖させるこ
とにより有機化されたセレンを含有する微生物菌体を得
る製造法であり、さらに特開昭57−174098号公
報においてはセレン化合物を添加した培地で培養して得
たセレン含有酵母菌体から生理活性含セレン蛋白多糖体
を得る方法であり、特開昭60−180582号公報に
おいてはセレン化合物を含有する培地で培養することに
よりL−セレノシステインを蓄積できる細菌を報告して
いる。
【0008】さらに特開昭60−224451号公報に
おいては、予め無機セレンを添加した培地でバチルス・
サブチルスを培養・増殖させることにより得た有機化セ
レン含有微生物菌体を飼料中に添加してブロイラーに与
えたところ、体重増加率、飼料要求率において優れてい
ることを示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】グルタチオンパーオキ
シダーゼ活性の欠如に起因する疾病を予防・治療するた
めには、生体内においてグルタチオンパーオキシダーゼ
を多く産生せしめればよく、前述の如くグルタチオンパ
ーオキシダーゼの活性発現にセレンが必須であることは
知られていることから、何らかの形でセレンを生体内に
投与すればよいと考えられるものの、そもそもグルタチ
オンパーオキシダーゼが、無機セレンやセレノメチオニ
ンからいかなる生成系にてセレンを取り込みグルタチオ
ンパーオキシダーゼを形成するのか必ずしも明確ではな
く、生体内にはグルタチオンパーオキシダーゼ以外にも
役割不明の種々のセレン含有蛋白質があり、生体にセレ
ンを多量に投与したとしても、それがそのままグルタチ
オンパーオキシダーゼ活性の増強に直結する保証は全く
なく、さらに具体的には、無機セレン、セレノメチオニ
ン等または有機化セレン含有微生物菌体のいずれをどの
ように投与すればグルタチオンパーオキシダーゼの活性
が増強されるか全く知られていなかった。
【0010】そこで真に有効なグルタチオンパーオキシ
ダーゼの活性を増強せしめる組成物が求められていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決すべく鋭意研究を行ったところ、高分子化セ
レン含有菌体を家畜・家禽に用いると、無機セレン、セ
レノメチオニンを用いた場合に比較して、グルタチオン
パーオキシダーゼの活性を有意に増強せしめることがで
きることを知り、この高分子化セレン含有菌体をさらに
研究した結果、該高分子化セレン含有菌体が、グルタチ
オンパーオキシダーゼの活性の増強作用とは必ずしも関
係しているとは言えない種々の作用を有することを知
り、家畜用高セレン含有乳泌乳剤、家畜・家禽用繁殖率
改善剤、家畜・家禽用肉質改善剤、家畜用乳量・乳質改
善剤、家畜・家禽用突然死予防剤としての各用途につき
発明を完成した。
【0012】以下、本発明について詳細する。本発明
は、菌体内セレン濃度が500〜3000ppm/乾燥
菌体である高分子化セレン含有菌体を有効成分とする家
畜用高セレン含有乳泌乳剤、家畜・家禽用繁殖率改善
剤、家畜・家禽用肉質改善剤、家畜用乳量・乳質改善剤
または家畜・家禽用突然死予防剤である。
【0013】本発明において高分子化セレン含有菌体と
は、セレンが蛋白質に結合または取り込まれた高分子化
セレンを菌体内に含有する菌体であって、菌体内セレン
濃度が500〜3000ppm/乾燥菌体である菌体を
意味する。高分子化セレン含有菌体となす微生物菌体と
しては、菌体内にセレンを透過・吸収して高分子化セレ
ンを蓄積し、高分子化セレン含有菌体となりうることが
可能な微生物菌体であれば広く対象とすることができる
が、動物用飼料や餌料に添加して動物に給与することか
ら可食性であることが好ましい。
【0014】上記の微生物に該当するものとしては、酵
母,細菌,カビ,単細胞緑藻等が挙げられる。酵母では
各種の食品製造に用いられ安全性が認められているもの
としてパン酵母,ビール酵母,日本酒用酵母,アルコー
ル酵母,ワイン酵母等で知られている例えばサッカロミ
セス属に属する酵母が挙げられ、特に好ましくはサッカ
ロミセス・セレビシェ(Saccharomyces cerevisiae) に
属する酵母であり、また、みそ・醤油等に用いられるも
のして例えばサッカロミセス・ロキシ(Saccharomyces
rouxii) やチゴサッカロミセス・エスピー(Zygosaccha
romyces sp.)に属する酵母等、その他にもハンセヌラ
(Hansenula)属、キャンディダ(Candida)属、トルラス
ポラ(Torulasupora )属、トルロプシス(Torulopsis)
属、ミコトルラ(Mycotorula)属に属する幅広い範囲の可
食性酵母が本発明に使用できる。
【0015】細菌としては、乳酸菌として知られるラク
トバチルス・カゼイ(Lacttobacillus casei) 、ラクト
バチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidphilu
s) 等、また納豆菌として知られるバチルス・ナット(B
acillus natto) 等広範囲の可食性の細菌、カビとして
はアスペルギルス・ニガー(Asperugillose nigar)やア
スペルギルス・アワモリ(Asperugillose awamori) に属
するものがごく一部として例示され、他にも広範囲の可
食性のカビが使用できる。
【0016】また、可食性の単細胞緑藻であるクロレラ
としてクロレラ・ブルガリスやスピルリナも本発明に有
効に使用できる。高分子化セレン含有菌体として、サッ
カロマイセス属に属する微生物は本発明の各用途におい
て特に優れた効果が認めらること、その安全性が充分に
確認されていること、その製造方法が簡単であること、
製造費用が安価であること、セレン濃度がより高濃度の
乾燥菌体が簡単に調整できること等において特に好まし
い。
【0017】また、高分子化セレン含有菌体を調製する
に当たっては、特開昭60−224451号公報に開示
された方法、即ち、予め無機セレンを添加した培地でバ
チルス・サブチルス等の微生物を培養・増殖させること
により得た有機化セレン含有微生物菌体を用いてもよい
が、本発明らの発明による現在未公開である特願平2−
149318号明細書の方法に従って調製された高分子
化セレン含有菌体を用いると、以下に説明する通りに高
濃度の高分子化セレンを含有する菌体が効率的に得られ
るメリットがあるばかりでなく、グルタチオンパーオキ
シダーゼ活性が顕著に増強せしめられることから、特に
好ましい。即ち高分子化セレン含有菌体を調製するに当
たって特に好ましい方法とは、高分子化セレンを菌体内
に蓄積することのできる微生物の菌体を、セレンの高分
子化基質である有機化合物および水溶性セレン化合物を
含有する水溶液に、該菌体がバイオロジカルスペース以
上の菌体濃度となるように分散せしめ、該菌体に高分子
化セレンを蓄積せしめる方法である。
【0018】本製造法によれば、無機セレンを添加した
培地での菌体増殖の必要は無いことから、セレン濃度を
菌体増殖阻害を生ずる濃度以上にすることが可能であり
高濃度の高分子化セレンを含有した菌体を製造すること
ができる。また実質的にセレンを含有しない培地で菌体
を予め培養・増殖させるため、培養時のセレンによる生
育阻害が無く、セレンを添加した培地で培養・増殖させ
る場合に比較し、短時間に大量の高分子セレン含有菌体
を調製できる。さらに、菌体をバイオロジカルスペース
濃度以上に濃縮化することから反応系を小さくでき、し
たがって反応後の廃液を少量化することができ、また、
反応液中にセレン以外の金属を含まないため廃液処理が
簡便である。
【0019】本製造法についてさらに説明すると、上述
の高分子化セレンを蓄積することのできる微生物菌体
は、予め適当な方法に従って調製された培地または媒体
で適宜培養・増殖したものを用いればよい。培養に当た
っては、上記に例示した対象とする微生物菌体のそれぞ
れを、通常培養する場合に使用されている培養培地組成
例えば炭素源,窒素源,無機塩等または培養媒体組成を
用い、適宜の培養温度にて培養すればよく、必要に応じ
予備培地または媒体で種菌培養した後各培養培地または
媒体で適宜培養・増殖せしめてもよい。
【0020】菌体増殖曲線における対数増殖期後期から
定常期後期までの適宜な時期に、通常の遠心分離やろ過
等の手段により集菌すればよい。例えば水溶性セレン化
合物として亜セレン酸を用いる場合、好ましくは一般に
菌体増殖曲線における亜セレン酸還元酵素が生成される
前段階である対数増殖期後期から定常期初期の段階まで
適宜培養して集菌すれば、増殖菌体数が多く好適である
とともに、該菌体を用いて実質的に菌体増殖を必要とし
ない条件、好ましくはバイオロジカルスペース以上の菌
体濃度に調製して亜セレン酸を含有する反応液と反応せ
しめた場合、セレンが菌体に取込まれても亜セレン酸還
元酵素の作用を受けないことから実質的に無機セレンの
生成を防止でき、良好な高分子セレン含有菌体を得るこ
とができる。
【0021】菌体として酵母を用いた場合は、例えばY
PG培地等で種菌培養した後糖蜜培地で通常25℃〜3
5℃で12時間〜24時間特に好ましくは18時間〜2
0時間培養・増殖させた後培養菌体を集菌するのが好ま
しい。細菌として乳酸菌を用いた場合は、例えばロイコ
ノストック培地等で通常25℃〜35℃で15時間〜3
0時間特に好ましくは20時間〜24時間培養・増殖さ
せた集菌すればよく、カビを用いた場合は、例えばYM
培地で通常20℃〜30℃で30時間〜50時間特に好
ましくは35時間〜40時間培養・増殖させた集菌すれ
ばよく、単細胞緑藻を用いた場合は、例えば水を媒体と
するかもしくは参考例3に示した培地で通常25℃〜3
3℃で24時間〜48時間特に好ましくは30時間〜4
0時間培養・増殖させて集菌すればよい。
【0022】次いで、該集菌した菌体から培養・増殖に
用いた培養培地または媒体を水等で数回洗浄して洗い流
して除去し、さらに、該菌体をセレンの高分子化基質お
よび水溶性セレン化合物を含有する水溶液(以下、反応
液ということがある)に分散せしめてセレンを高分子化
セレンとして菌体内に蓄積せしめるが、この反応をせし
める際、該菌体をバイオロジカルスペース以上の菌体濃
度に調製して菌体増殖によるセレンの高分子化基質の消
費を完全に停止させ、セレンの高分子基質の消費を専ら
高分子化の反応用に向けさせることが必要である。この
バイオロジカルスペース以上の菌体濃度に調製すると
は、菌体懸濁液(反応液)が本質的には該菌体の増殖を
許す成分を含んでいても、懸濁液の一定容積中に菌体が
実質的にそれ以上増殖することのできない状態、即ち菌
体増殖曲線における定常状態の菌体濃度以上の濃度の状
況下に調製することを意味する。
【0023】例えば、酵母では109 コ/ml以上、乳
酸菌では108 コ/ml、クロレラでは109 コ/ml
以上であるので、反応に際しては酵母では1〜5×10
9 コ/ml、乳酸菌では1〜5×108 コ/ml、クロ
レラでは1〜5×109 コ/mlの菌体濃度で行えばよ
く、実用上はこれら微生物の懸濁液における菌体濃度の
測定は分光光度計によるOD値で行うことから、対象菌
体の増殖曲線の定常期状態における菌体濃度時点とする
場合のOD値の測定誤差を±10%とすればよい。ま
た、カビの場合はOD値の測定が不可能であるので培養
液量より少ない反応液に菌体を懸濁して使用すればよ
い。
【0024】次いで、該菌体をセレンの高分子化基質と
なり得る有機化合物および水溶性セレン化合物を含有す
る水溶液に分散せしめて、菌体内に高分子化セレンを蓄
積せしめる。反応液中でセレンの高分子化基質となり得
る有機化合物および水溶性セレン化合物を含有する水溶
液は、両方を混合した水溶液にて上述のバイオロジカル
スペース以上の菌体濃度に分散させても、または逐次に
まず該菌体を有機化合物水溶液に分散させてから水溶性
セレン化合物水溶液に分散させても、または分散する順
序を逆としてもいづれの過程を経ていてもかまわず、上
記の反応液に菌体をバイオロジカルスペース以上の菌体
濃度に分散・接触せしめる過程であればいづれでもかま
わない。
【0025】セレンの高分子化基質となり得る有機化合
物とは、菌体内反応機構である高エネルギーリン酸化合
物合成機構、例えば解糖系反応機構やTCA回路反応機
構を作動させるに不可欠な成分であり、即ち菌体にとっ
てエネルギー基質となり得る有機化合物であればよく、
具体的には糖および/またはアミノ酸が挙げられる。糖
としては、例えば、グルコース,フルクトース,ガラク
トース,シュークロース,マルトース,トレハロースが
挙げられ、特に好ましくはグルコースである。アミノ酸
としては、例えばロイシン,イソロイシン,セリン等の
グルコゲニックアミノ酸系であればよく、特に好ましく
はロイシンまたはイソロイシンである。反応液である該
有機化合物水溶液には少なくとも上記糖および/または
アミノ酸と、必要に応じ緩衝液としてリン酸塩等を含有
する水溶液であるのが好ましい。
【0026】さらに、必要に応じ高エネルギーリン酸化
合物の補給源となりうるものとして、アデニン,アデノ
シンを上記系に添加すると、より有効に高分子化セレン
が菌体内に蓄積される。反応に用いる際の上記有機化合
物水溶液のpHは、通常pH4〜7、特に好ましくはp
H5〜6が例示される。リン酸塩等緩衝液を用いた場合
には該緩衝液を好ましいpHに調製すればよい。
【0027】有機化合物水溶液の各々の成分の量的関係
については、有機化合物水溶液全量に対し、糖とアミノ
酸は単独かまたは併用してもよく、糖は0.3 %〜2%を
含有させるのが好ましく、アミノ酸は0.3%〜2%、
また必要に応じ緩衝液であるリン酸塩は0.01M〜
0.3M用いればよく、また、アデニン,アデノシンを
加える場合には、0.001%〜0.02%を用いれば
よい。
【0028】次いで、本発明に使用できるセレンの供給
源である水溶性セレン化合物は、対象菌体の細胞膜を透
過し、菌体内で蛋白質と結合して高分子化セレンと変換
されうる適当な水溶性のセレン化合物であればよく、例
えば亜セレン酸(H2 SeO 3 ),二酸化セレン(Se
2 ),セレン酸(H2 SeO3 )等の無機セレンが挙
げられるが、特に亜セレン酸を用いるのが好ましい。反
応に用いる量としては反応液中のセレン濃度が2ppm
以上、好ましくは10〜100ppmとなるように水溶
性セレン化合物の添加量を調製すればよい。
【0029】上述のとおり、反応液へ菌体を同時または
逐次に分散し、振盪させて反応せしめるが、反応におけ
る反応温度は20℃〜40℃特に好ましくは25℃〜3
5℃で、反応時間は4時間以上特に8〜20時間反応せ
しめるのが好ましい。反応後、遠心分離等の手段で集菌
し、さらに回収菌体を水で数回洗浄することにより高分
子化されたセレンを含有する微生物菌体が得られる。ま
た得られた高分子化セレン含有菌体は必要に応じ凍結乾
燥、加熱乾燥やスプレードライ等をして保存すればよ
く、好ましくは90℃以上にて加熱乾燥して用いればよ
い。
【0030】このようにして得られた高分子化セレン含
有菌体中の高分子化セレンは、セファデックスG50カ
ラムによる溶出パターンとセレンの分布から、85%以上
のセレンが蛋白質である高分子分画に存在するものであ
った。また、高分子化セレン含有菌体の菌体内セレン濃
度は500〜3000ppm/乾燥菌体程度であった。
【0031】この菌体の毒性は無機セレンやセレノメチ
オニンに比べて極めて低いものであり、これをそのまま
飼料に添加してもよいが、炭酸カルシウム、リン酸カル
シウム、硫酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、小麦粉、
デンプン、デキストリン等や飼料用原料の穀類、そうこ
う類、粕類と混合して希釈しプレミックスとして使用し
てもよい。通常、飼料に添加して動物、例えば、ブタ、
ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ等の家畜や、産卵用のニワト
リや肉用のニワトリ(ブロイラー)、七面鳥等の家禽に
給与する方法が好ましい。給与量としては、対象とする
動物の種類や体重、他の飼料のセレン含有量により異な
るが、通常、ブタにおいてはセレン濃度として0.00
1〜0.05mg/kg/日程度、ウシにおいてはセレ
ン濃度として0.001〜0.03mg/kg/日程度
が例示され、また、最終セレン濃度が0.05〜0.5
ppm程度が適当であり、特に組成物中の高分子化セレ
ン含有菌体に由来するセレンの濃度が0.05〜0.5
ppm程度であることが好ましい。給与時期としては、
常時飼料に添加してもよく、または最も必要とされる哺
乳期、泌乳・授乳期、妊娠期等、用途に合わせて適宜の
時期に投与すればよい。
【0032】また前述の高分子化セレン含有菌体をさら
に研究した結果、グルタチオンパーオキシダーゼ活性の
増強作用とは直接関係のない種々の用途を提供すること
に成功したものであり、第1の用途は、高分子化セレン
含有菌体を家畜に投与した場合に、無機セレンやセレノ
メチオニンを投与した場合に比較して、有意に高い濃度
のセレンを含有する乳が泌乳されるという新しい知見に
基づいて完成されたものである。
【0033】即ち、本発明は、菌体内セレン濃度が50
0〜3000ppm/乾燥菌体である高分子化セレン含
有菌体を有効成分とする家畜用高セレン含有乳泌乳剤で
ある。本発明において高セレン含有乳泌乳剤とは、無機
セレンやセレノメチオニンを投与した場合に比較して、
有為に高い濃度のセレンを含有する乳を泌乳せしめる作
用を有するものであり、例えば、本発明の高セレン含有
乳泌乳剤を妊娠前乃至授乳期のウシに投与することによ
り、授乳期の乳中のセレン濃度が通常、20〜60pp
b程度と高い濃度となり、この高セレン含有乳を哺乳期
の家畜に授乳させた場合には、授乳された家畜、例えば
子ブタや子ウシ等において、免疫力の増強という効果を
示すものである。
【0034】本発明の高セレン含有乳泌乳剤は、前述の
グルタチオンパーオキシダーゼ活性を増強させる家畜・
家禽用組成物と同様にして、高分子化セレン含有菌体を
製造し、飼料、またはプレミックスとして調製すればよ
く、通常、最終セレン濃度を0.05〜0.5ppmに
なるように調製したものが好ましく、特に組成物中の高
分子化セレン含有菌体に由来するセレンの濃度が0.0
5〜0.5ppm程度であることが好ましい。本発明の
高セレン含有乳泌乳剤の給与対象動物としては家畜、即
ちブタ、ウマ、ウシ等が例示され、給与方法としては、
妊娠前乃至授乳期の家畜に、家畜の種類、体重、飼料中
の他に由来するセレン含有量等により選択した適宜の給
与量(通常、ブタにおいてはセレン濃度として0.00
1〜0.05mg/kg/日程度、ウシにおいてはセレ
ン濃度として0.001〜0.03mg/kg/日程度
が例示される)を、飼料等に添加して経口投与する方法
が例示される。
【0035】また本発明は、高分子化セレン含有菌体を
家畜・家禽に投与した場合に、無機セレンやセレノメチ
オニンを投与した場合に比較して、家畜・家禽の繁殖率
が有意に改善されるという新しい知見に基づいて完成さ
れたものである。即ち、本発明は、菌体内セレン濃度が
500〜3000ppm/乾燥菌体である高分子化セレ
ン含有菌体を有効成分とする家畜・家禽用繁殖率改善剤
である。
【0036】本発明の繁殖率改善剤によれば、無機セレ
ンやセレノメチオニンを投与した場合に比較して、家畜
・家禽の繁殖率、即ち、ブタ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤ
ギ等の家畜においては多くの幼家畜(子ブタ、子ウシ
等)が得られ、産卵用のニワトリ、七面鳥等の家禽にお
いては多くの卵が得られるものである。本発明の繁殖率
改善剤は、前述のグルタチオンパーオキシダーゼ活性を
増強させる家畜・家禽用組成物と同様にして、高分子化
セレン含有菌体を製造し、飼料、またはプレミックスと
して調製すればよく、通常、最終セレン濃度を0.05
〜0.5ppmになるように調製したものが好ましく、
特に組成物中の高分子化セレン含有菌体に由来するセレ
ンの濃度が0.05〜0.5ppm程度であることが好
ましい。本発明の繁殖率改善剤の給与対象動物としては
ブタ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ等の家畜や、産卵用の
ニワトリ、七面鳥等の家禽が例示され、給与方法として
は、妊娠前乃至授乳期の家畜や、産卵期の家禽に対し、
その家畜・家禽の種類、体重、飼料中の他に由来するセ
レン含有量等により選択した適宜の給与量(通常、ブタ
においてはセレン濃度として0.001〜0.05mg
/kg/日程度、ウシにおいてはセレン濃度として0.
001〜0.03mg/kg/日程度、ニワトリにおい
てはセレン濃度として0.001〜0.07mg/kg
/日程度が例示される)を、飼料等に添加して経口投与
する方法が例示される。
【0037】また本発明は、高分子化セレン含有菌体を
家畜・家禽に投与した場合に、無機セレンやセレノメチ
オニンを投与した場合に比較して、その肉質が改善され
るという新しい知見に基づいて完成されたものである。
即ち、本発明は、菌体内セレン濃度が500〜3000
ppm/乾燥菌体である高分子化セレン含有菌体を有効
成分とする家畜・家禽用肉質改善剤である。
【0038】本発明の肉質改善剤によれば、無機セレン
やセレノメチオニンを投与した場合に比較して、家畜・
家禽の肉質をより改善し、経済的価値を上昇せしめるも
のである。本発明の肉質改善剤は、前述のグルタチオン
パーオキシダーゼ活性を増強させる家畜・家禽用組成物
と同様にして、高分子化セレン含有菌体を製造し、飼
料、またはプレミックスとして調製すればよく、通常、
最終セレン濃度を0.05〜0.5ppmになるように
調製したものが好ましく、特に組成物中の高分子化セレ
ン含有菌体に由来するセレンの濃度が0.05〜0.5
ppm程度であることが好ましい。本発明の肉質改善剤
の給与対象動物としてはブタ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤ
ギ等の家畜や、肉用のニワトリ、七面鳥等の家禽が例示
され、給与方法としては、屠体並びに解体する前の時期
の家畜・家禽に対し、その家畜・家禽の種類、体重、飼
料中の他に由来するセレン含有量等により選択した適宜
の給与量(通常、ブタにおいてはセレン濃度として0.
001〜0.05mg/kg/日程度、ウシにおいては
セレン濃度として0.001〜0.03mg/kg/日
程度、ニワトリにおいてはセレン濃度として0.001
〜0.07mg/kg/日程度が例示される)を、飼料
等に添加して経口投与する方法が例示される。
【0039】また本発明は、高分子化セレン含有菌体を
家畜に投与した場合に、無機セレンやセレノメチオニン
を投与した場合に比較して、その乳量・乳質が改善され
るという新しい知見に基づいて完成されたものである。
即ち、本発明は、菌体内セレン濃度が500〜3000
ppm/乾燥菌体である高分子化セレン含有菌体を有効
成分とする家畜用乳量・乳質改善剤である。
【0040】本発明において乳量・乳質改善剤とは、自
然に発生する乳量・乳質の低下を防止せしめるものであ
り、本発明の乳量・乳質改善剤を用いた場合には、無機
セレンやセレノメチオニンを投与した場合に比較して、
その乳量・乳質が改善される。本発明の乳量・乳質改善
剤は、前述のグルタチオンパーオキシダーゼ活性を増強
させる家畜・家禽用組成物と同様にして、高分子化セレ
ン含有菌体を製造し、飼料、またはプレミックスとして
調製すればよく、通常、最終セレン濃度を0.05〜
0.5ppmになるように調製したものが好ましく、特
に組成物中の高分子化セレン含有菌体に由来するセレン
の濃度が0.05〜0.5ppm程度であることが好ま
しい。本発明の乳量・乳質改善剤の給与対象動物として
は家畜、即ちウシ、ブタやヤギ等が例示され、給与方法
としては、妊娠前乃至授乳期の家畜に、家畜の種類、体
重、飼料中の他に由来するセレン含有量等により選択し
た適宜の給与量(通常、ウシにおいてはセレン濃度とし
て0.001〜0.03mg/kg/日程度、ブタにお
いてはセレン濃度として0.001〜0.05mg/k
g/日程度が例示される)を、飼料等に添加して経口投
与する方法が例示される。
【0041】また本発明は、高分子化セレン含有菌体を
家畜・家禽に投与した場合に、無機セレンやセレノメチ
オニンを投与した場合に比較して、原因不明の突然死が
予防されるという新しい知見に基づいて完成されたもの
である。即ち、本発明は、菌体内セレン濃度が500〜
3000ppm/乾燥菌体である高分子化セレン含有菌
体を有効成分とする家畜・家禽用突然死予防剤である。
【0042】本発明において突然死とは、細菌またはウ
イルス感染症による死亡、圧死等物理的障害による死亡
など、その死亡原因が判明しているもの以外の死亡をい
い、本発明の突然死予防剤によれば、無機セレンやセレ
ノメチオニンを投与した場合に比較して、家畜・家禽の
突然死が有意に抑制されるものである。本発明の突然死
予防剤は、前述のグルタチオンパーオキシダーゼ活性を
増強させる家畜・家禽用組成物と同様にして、高分子化
セレン含有菌体を製造し、飼料、またはプレミックスと
して調製すればよく、通常、最終セレン濃度を0.05
〜0.5ppmになるように調製したものが好ましく、
特に組成物中の高分子化セレン含有菌体に由来するセレ
ンの濃度が0.05〜0.5ppm程度であることが好
ましい。本発明の突然死予防剤の給与対象動物としては
ブタ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ等の家畜や、産卵用ま
たは肉用のニワトリ、七面鳥等の家禽が例示され、給与
方法としては、常時飼料等に添加して経口投与し、その
家畜・家禽の種類、体重、飼料中の他に由来するセレン
含有量等により選択した適宜の給与量(通常、ブタにお
いてはセレン濃度として0.001〜0.05mg/k
g/日程度、ウシにおいてはセレン濃度として0.00
1〜0.03mg/kg/日程度、ニワトリにおいては
セレン濃度として0.001〜0.07mg/kg/日
程度が例示される)を投与する方法が例示される。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に本発明に関する具体的な実
施例および参考例を挙げるが、本発明はこれらによって
何等限定されるものではない。
【0044】
【参考例1】 高分子化セレン含有菌体(サッカロミセス・セレビシ
ェ)の調製 pH5に調製したYPG培地(グルコース4%、ペプト
ン1%、イーストエキス0.5 %、リン酸カリウム0.5
%、硫酸マグネシウム0.2 %)100 mlを500 ml容三
角フラスコに分注し121 ℃で15分殺菌した後、サッカ
ロミセス・セレビシェFTY−3(FERM BP−2
326)を1白金耳植付け、30℃で24時間振盪培養
し、種菌とした。
【0045】4基の30l容ジャーファーメンターを用
い、それぞれpH5に調製し120 ℃で30分加熱滅菌し
た糖蜜培地(糖蜜10%(蔗糖として4%含有)、尿素
0.5%、75%リン酸0.1 %、硫酸亜鉛0.0003%)20
lに対し、前記の種菌各々500 mlを植付け、32℃、
通気量30l/分、撹拌速度300rpmで16時間培養し
た。連続遠心機を使用して集菌し(120l/時間)、
約20lの水を加えて菌体を懸濁し、遠心分離して菌体
を洗浄した。
【0046】この操作を3回繰り返した後、菌体濃度を
2.5 ×109 コ/mlに調製してバイオロジカルスペー
ス以上の菌体濃度の状態とし、0.5 %グルコースを含む
0.03Mリン酸緩衝液(pH5)5lに懸濁し、亜セレン
酸0.4 g(セレン濃度として48ppm)を加えて通気量
10l/分、撹拌速度200rpm、振盪(反応)温度30℃
で反応せしめた。18時間後、遠心分離して集菌し、さ
らに20lの水で3回洗浄し、湿菌体3.5 kgを得た。
その後、7lの水を加えて撹拌、分散した後、90℃で
15分加熱し、コチワ式スプレードライヤーを用い、送
風140 ℃,排風60℃,送液4l/時間の条件でスプレ
ードライし、乾燥粉末1.1 kgを得た(水分4.1 %,菌
体内セレン濃度1910ppm)。
【0047】セレンの測定は、乾燥菌体を硝酸と過塩素
酸で酸化分解し、この分解液を2,3−ジアミノナフタ
レンによる蛍光光度法により測定した。
【0048】
【参考例2】 高分子化セレン含有菌体中の高分子化セレン 参考例1で得られた菌体5gを50mlの水に懸濁し、
1N苛性ソーダでpH7に調製した後、ポジトロン破砕
機で菌体を破砕し、さらに95℃で10分加熱した後、
10000rpmで15分間遠心分離し、上清38mlを得た(セ
レン濃度174 ppm)。上清10mlを凍結乾燥した
後、2mlの水に溶解し、その内1mlを用いてセファ
デックスG50の100 mlカラム(2×32cm)による溶
出パターンとセレンの分布を調べた。その結果、図1の
如く、85%以上のセレンが高分子分画に存在した。
【0049】
【参考例3】 高分子化セレン含有菌体(クロレラ・ブルガリス)の調
製 クロレラ・ブルガリス(Chrorella burugallis) を2%
グルコース、0.4 %尿素、0.1 %リン酸塩、0.1 %硫酸
マグネシウム、0.03%硫酸第一鉄、0.1 %塩化カルシウ
ムを含む培地で30℃で30時間程度通常の条件で培養
し、培養液80lから得られた菌体を80lの水で3回
洗浄した後、該菌体を0.5 %グルコースを含む0.1 Mリ
ン酸緩衝液(pH6)20lに懸濁して菌体濃度をバイ
オロジカルスペース以上の菌体濃度である2×109
/mlに調製し、亜セレン酸4g(セレン濃度として12
0 ppm)を加えて、30℃で18時間振盪して反応せ
しめ、菌体濃度を測定して遠心分離にて集菌し、さらに
菌体を80lの水で2回洗浄した後凍結乾燥した。該菌
体のセレン濃度は2060ppmであった。
【0050】
【参考例4】 ウシにおけるグルタチオンパーオキシダーゼ活性の増強 ヘレフォード育成雌牛3頭を1群とし、各々、亜セレン
酸ナトリウム、セレノメチオニン、特開昭60−224
451号公報の製造例にしたがって調製したセレン含有
バチルス・サブチルス(セレン濃度;2100ppm/
乾燥菌体)、参考例1のセレン含有サッカロマイセス・
セレビシエ(セレン濃度;1910ppm/乾燥菌
体)、および参考例3のセレン含有クロレラ・ブルガリ
ス(セレン濃度;2060ppm/乾燥菌体)を給与飼
料に添加して6週間自由採食させた各投与群を設け、2
週間隔で各投与群の血中グルタチオンパーオキシダーゼ
活性値を調べた(1分間当たり1μmolのNADPH
を減少させる酵素の量を1e.u.とした)。給与飼料
はサイレ−ジ(チモシ−)に上記のセレン含有物を均一
に混合し、乾草と混ぜて調整した。添加する各セレン含
有物のセレン濃度は表1に示した。なお、対照群の給与
飼料(サイレ−ジ+乾草)のセレン含有量は0.01p
pmであった。
【0051】グルタチオンパーオキシダーゼ活性値はN
ADPHの減少を測定する方法で測定した(臨床酵素ハ
ンドブック;講談社発行、1982年9月10日)。そ
の結果は表1に示される通り、参考例1の投与群および
参考例3の投与群ならびに特開昭60−224451号
公報の投与群においては他の投与群に比べて、グルタチ
オンパーオキシダーゼ活性値の有意な上昇が認められ
た。特に、参考例1の投与群が有効であった。
【0052】
【表1】
【0053】
【参考例5】 ニワトリにおけるグルタチオンパーオキシダーゼ活性の
増強 60日齢の採卵用育成鶏(銘柄;シェーバースタークロ
ス)を5羽1群とし、参考例4と同様の投与群を設け、
給与飼料を4週間不断給与し、給与前および給与4週目
の血液グルタチオンパーオキシダーゼ活性値を調べた。
添加する各セレン含有物のセレン濃度は表2に示した。
なお、対照群の給与飼料は、トルラ酵母25%,カゼイ
ン9.5%,グルコース39.6%,綿実油5.0%,
セルラーゼ8.0%,DL−メチオニン0.2%,ビタ
ミンミネラルプレミックス12.7%の組成からなる飼
料(セレン濃度0.04ppm)を用いた。その結果は
表2に示される通り、参考例1の投与群および参考例3
の投与群ならびに特開昭60−224451号公報の投
与群においては他の投与群に比べて、グルタチオンパー
オキシダーゼ活性値の有意な上昇が認められた。特に、
参考例1の投与群が有効であった。
【0054】
【表2】
【0055】
【参考例6】 経口投与による急性毒性試験 ウイスター系ラット5匹を1群とし、亜セレン酸ナトリ
ウム、セレノメチオニン、特開昭60−224451号
公報製造例にしたがって調製したセレン含有バチルス・
サブチルス菌体(セレン濃度;2100ppm/乾燥菌
体)、および参考例1のセレン含有サッカロマイセス・
セレビジエ(セレン濃度;1910ppm/乾燥菌体)
を経口投与し、その生存率を調べた。
【0056】その結果は表3に示される通り、特開昭6
0−224451号公報の投与群および参考例1の投与
群においては、極めて毒性が低いものであった。
【0057】
【表3】
【0058】
【実施例1】 ウシにおける高セレン含有乳の泌乳 分娩後20日齢の肉牛(アンガス種)3頭を1群とし、
参考例4と同様の投与群を設け、給与飼料を6週間自由
採食させ、2週間隔で乳汁セレン濃度の推移を調べた。
添加する各セレン含有物のセレン濃度は表4に示した。
給与飼料は実施例1と同様に調製した。なお、対照群の
給与飼料のセレン含有量は、0.01ppmであった。
【0059】乳汁セレン濃度の測定は、水酸化ホウ素ナ
トリウム利用の水素化物生成と二重化セル原子化法を組
み合わせた方法(新得畜試研究報告 第16号 39〜
42頁(1988))に従って行った。その結果は表4
に示される通り、参考例1の投与群および参考例3の投
与群ならびに特開昭60−224451号公報の投与群
においては他の投与群に比べて、乳汁中セレン濃度の有
意な上昇が認められた。特に、参考例1の投与群が有効
であった。
【0060】
【表4】
【0061】
【実施例2】 ウシにおける繁殖率の改善 分娩2月前の乳牛(ホルスタイン種)50頭を1群と
し、参考例4と同様の投与群を設け、給与飼料を2月間
自由採食させ、繁殖に及ぼす効果を調べた。添加する各
セレン含有物のセレン濃度は表5に示した。給与飼料は
参考例4と同様に調製した。なお、対照群の給与飼料の
セレン含有量は、0.008ppmであった。
【0062】その結果は表5に示される通り、参考例1
の投与群および参考例3の投与群ならびに特開昭60−
224451号公報の投与群においては他の投与群に比
べて、後産停滞を改善し繁殖に好影響をもたらすもので
あった。特に、参考例1の投与群が有効であった。
【0063】
【表5】
【0064】
【実施例3】 ニワトリにおける繁殖率の改善 330日齢の採卵鶏(銘柄;シェーバースタークロス)
100羽を1群とし、参考例4と同様の投与群を設け、
給与飼料を2月間不断給与させ、繁殖(産卵)に及ぼす
効果を調査した。添加する各セレン含有物のセレン濃度
は表6に示した。対照群の給与飼料としては、成鶏用標
準飼料SDL No.4(日本配合飼料株製)を用い
た。
【0065】その結果は表6に示される通り、参考例1
の投与群および参考例3の投与群ならびに特開昭60−
224451号公報の投与群においては他の投与群に比
べて、産卵率が高く、卵重が重く、繁殖率の改善が認め
られた。特に、参考例1の投与群が有効であった。
【0066】
【表6】
【0067】
【実施例4】 ウシにおける肉質の改善 18月齢の去勢牛(和牛)10頭を1群とし、参考例4
と同様の投与群を設け、給与飼料を6月間自由採食さ
せ、肉質に及ぼす効果を調査した。添加する各セレン含
有物のセレン濃度は表7に示した。対照群の給与飼料と
しては、スノービーフB(雪印種苗株製)を用いた。
【0068】肉質評価は、歩留等級および脂肪交雑に関
する評価にて行い、歩留等級および脂肪交雑は牛枝肉取
引規格(昭和60年1月の社団法人中央畜産会「食肉取
引規格検討会」答申)に従い、下記の基準にて判定し
た。 歩留等級 A;歩留基準値が72以上、B;歩留基準値が69以上72未満 C;69未満 脂肪交雑 5;かなり良いもの、 4;やや良いもの、3;標準のもの、 2;標準に準ずるもの、1;劣るもの その結果は表8〜表15に示される通り、参考例1の投
与群および参考例3の投与群ならびに特開昭60−22
4451号公報の投与群においては他の投与群に比べ
て、歩留等級および脂肪交雑とも優れ肉質改善効果を認
めた。特に、参考例1の投与群が有効であった。
【0069】
【表7】
【0070】
【表8】
【0071】
【表9】
【0072】
【表10】
【0073】
【表11】
【0074】
【表12】
【0075】
【表13】
【0076】
【表14】
【0077】
【表15】
【0078】
【実施例5】 ブタにおける肉質の改善 4月齢の肥育豚(バークシャー種)10頭を1群とし、
参考例4と同様の投与群を設け、給与飼料を2月間不断
給与させ、肉質に及ぼす効果を調査した。添加する各セ
レン含有物のセレン濃度は表16に示した。対照群の給
与飼料としては、肉豚用標準飼料SDS No.4(日
本配合飼料株製)を用いた。
【0079】肉質評価は、豚枝肉取引規格(家畜審査新
教本;富民協会発行、昭和62年8月1日)に従い、下
記の基準の格付けにて判定した。 極上;きめがこまかく、しまりの特に良いもの。 上 ;きめがこまかく、しまりの良いもの。 中 ;きめ、しまりとも大きな欠点のないもの。
【0080】並 ;きめがややあらく、しまりもよくな
いもの 等外;肉質の特に悪いもの。 その結果は表16に示される通り、参考例1の投与群お
よび参考例3の投与群ならびに特開昭60−22445
1号公報の投与群においては他の投与群に比べて、優れ
た格付けを示し肉質改善効果を認めた。特に、参考例1
の投与群が有効であった。
【0081】
【表16】
【0082】
【実施例6】 ニワトリの肉質の改善 4週齢のブロイラ−(銘柄:アーバーエーカー)10羽
を1群とし、参考例4と同様の投与群を設け、給与飼料
を1月間不断給与させ、肉質に及ぼす効果を調査した。
添加する各セレン含有物のセレン濃度は表17に示し
た。対照群の給与飼料としては、ブロイラ−肥育後期用
標準飼料SDB No.2(日本配合飼料株製)を用い
た。
【0083】肉質評価は、官能検査および歩留り率にて
行い、官能検査における肉質判定は、10人の試験者で
色合い、しまり(水分、弾力性)およびうまみについて
評価した。その結果は表17および表18に示される通
り、参考例1の投与群および参考例3の投与群ならびに
特開昭60−224451号公報の投与群においては他
の投与群に比べて、官能検査および歩留り率にて優れ、
肉質改善効果を認めた。特に、参考例1の投与群が有効
であった。
【0084】
【表17】
【0085】
【表18】
【0086】
【実施例7】 ウシにおける乳量・乳質の改善 分娩直後の乳牛(ホルスタイン種;平均4産)10頭を
1群とし、参考例4と同様の投与群を設け、給与飼料を
1月間自由採食させ、給与後における乳量および乳質に
及ぼす効果を調査した。添加する各セレン含有物のセレ
ン濃度は表19に示した。対照群の給与飼料としては、
ニューパスチャー(雪印種苗株製)を用いた。
【0087】乳量の評価は乳量を測定することにより行
い、乳質の評価は乳脂率および乳体細胞数にて行った。
乳体細胞数については、検体を光学顕微鏡により検鏡
し、乳汁1ml当たりの乳体細胞数を測定し、a;0〜
3万コ、b;3万〜10万コ、c;10万〜100万
コ、d;100万コ以上に分類した。その結果は表19
および表20に示される通り、参考例1の投与群および
参考例3の投与群ならびに特開昭60−224451号
公報の投与群においては他の投与群に比べて、乳量の増
加および乳脂率の増加・乳体細胞数の減少が認められ、
乳量・乳質の改善効果を認めた。特に、参考例1の投与
群が有効であった。
【0088】
【表19】
【0089】
【表20】
【0090】
【実施例8】 ニワトリにおける突然死の予防 初生雛のブロイラ−(銘柄;アーバーエーカー)100
0羽を1群とし、参考例4と同様の投与群を設け、給与
飼料を2月間不断給与させ、給与中の突然死に及ぼす効
果を調査した。添加する各セレン含有物のセレン濃度は
表21に示した。対照群の給与飼料としては、給与開始
から1月間は、ブロイラー肥育前期用標準飼料SDB
No.1(日本配合飼料株製)を用い、残りの期間はブ
ロイラー肥育後期用標準飼料SDB No.2(日本配
合飼料株製)を用いた。
【0091】その結果は表21に示される通り、参考例
1の投与群および参考例3の投与群ならびに特開昭60
−224451号公報の投与群においては他の投与群に
比べて、突然死が少なく突然死の予防効果が認められ
た。特に、参考例1の投与群が有効であった。
【0092】
【表21】
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、家畜用高セレン含有乳
泌乳剤、家畜・家禽用繁殖率改善剤、家畜・家禽用肉質
改善剤、家畜用乳量・乳質改善剤、家畜・家禽用突然死
予防剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、参考例1の高分子化セレン含有菌体
中の蛋白質の溶出パターンとセレンの分布を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 菌体内セレン濃度が500〜3000p
    pm/乾燥菌体である高分子化セレン含有菌体を有効成
    分とする家畜用高セレン含有乳泌乳剤、家畜・家禽用繁
    殖率改善剤、家畜・家禽用肉質改善剤、家畜用乳量・乳
    質改善剤または家畜・家禽用突然死予防剤。
  2. 【請求項2】 高分子化セレン含有菌体が、サッカロマ
    イセス属に属する微生物の菌体である請求項1記載の
    剤。
  3. 【請求項3】 高分子化セレン含有菌体が、高分子化セ
    レンを菌体内に蓄積することのできる微生物の菌体を、
    セレンの高分子化基質である有機化合物および水溶性セ
    レン化合物を含有する水溶液に、該菌体がバイオロジカ
    ルスペース以上の菌体濃度となるように分散せしめ、該
    菌体に高分子化セレンを蓄積せしめた高分子化セレン含
    有菌体である請求項1記載の剤。
  4. 【請求項4】 組成物中の高分子化セレン含有菌体に由
    来するセレン濃度が0.05〜0.5ppmである請求
    項5記載の剤。
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