JPH1070752A - Phsにおけるハンドオーバー履歴収集装置及び方法 - Google Patents

Phsにおけるハンドオーバー履歴収集装置及び方法

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JPH1070752A
JPH1070752A JP8223890A JP22389096A JPH1070752A JP H1070752 A JPH1070752 A JP H1070752A JP 8223890 A JP8223890 A JP 8223890A JP 22389096 A JP22389096 A JP 22389096A JP H1070752 A JPH1070752 A JP H1070752A
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健司 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PHSの子機のハンドオーバー履歴を効率よく
測定収集する。 【解決手段】復調ユニット3は、アンテナ1、チューナ
ー・ユニット2を介して供給される中心周波数fの信号
を復調して、CPU8に供給する。子機からリンクチャ
ネル確立要求が送信されると、それに対応して、基地局
が、該子機の識別コードPS−IDを着識別コードとす
るリンクチャネル割当メッセージ又はリンクチャネル割
当拒否メッセージを送信するが、該メッセージを受信す
る度に、CPU8は、リンクチャネル割当メッセージに
含まれる発識別コードである基地局識別コードCS−I
Dをハンドオーバー先基地局識別コードとして、またリ
ンクチャネル割当拒否メッセージに含まれる発識別コー
ドである基地局識別コードCS−IDをハンドオーバー
拒否基地局識別コードとして抽出し、測定時点または測
定地点に対応付けてRAM5に格納しかつディスプレイ
・ユニット7に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、PHS(パーソナル・ハ
ンディフォン・システム)において、子機(PS)のハ
ンドオーバーの成功/不成功の履歴を収集することがで
きるハンドオーバー履歴収集装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PHSは、携帯電話システムに比べて、
電波の送出レベルが小さいので、1つの基地局(CS)
がカバーすることができる通話エリアすなわちマイクロ
セル・ゾーンは極めて小さく、300m程度の半径を有
しているだけである。そのため、フィールド上で連続し
た広い通話エリアを得るためには、多数の基地局を設置
する必要がある。また、ビル等の障害物によって不感帯
が生じてしまうことがあるので、マイクロセル・ゾーン
は一様の半径を有するものでなく、したがって、不感帯
が生じないように基地局を設置しなければならない。さ
らにまた、1つの基地局CSあたり通常4チャンネルが
割り当てられており、したがって、繁華街等のようにP
HS端末の使用頻度が高い地域では、全体として通話可
能なチャンネル数を増やすために、使用頻度が低い地域
に比べて、基地局をより多く設置する必要がある。
【0003】このように、基地局を適切な位置に増設す
ることを検討する必要があるので、PHSのサービスエ
リアの状態を把握する必要があり、本出願人は、サービ
スエリア状態の把握のために、受信電波の電界強度測定
器とコンピュータとディスプレイ装置とを組み合わせた
電界強度測定収集システムを既に提案し、特願平8−4
8938号として特許出願した。このシステムによれ
ば、任意の測定点で受信可能な基地局からの電波の電界
強度を効率よく測定収集することができるとともに、収
集された電界強度の測定データを加工してカラー表示す
ることにより、サービスエリアを視覚的に容易に把握す
ることができる。
【0004】
【発明が解決すべき課題】上記した電界強度測定収集シ
ステムにおいては、測定点で受信できる全ての基地局か
らの電波の電界強度を測定し、かつ該基地局それぞれに
対応付けて電界強度を表示できるようにしているので、
PHSのサービスエリアを把握する上で極めて有用であ
るが、該サービスエリアが子機のハンドオーバー機能を
確保する上で十分であるか否かの把握はできない。な
お、ハンドオーバー機能とは、通信中の基地局CSの電
波が子機PSで受信できなくなった場合に、自動的に他
の基地局の電波に切り替えて通信を継続するための機能
である。すなわち、子機が移動しながら通話を継続する
ためには、ハンドオーバー機能により、接続する基地局
を電波状況により順次切り替える必要があるが、子機が
不感帯に入ってしまうとハンドオーバーすることができ
ずに、通話が切断されてしまう。また不感帯でない場合
でも、PHSの使用頻度が高い地域の場合には、通話チ
ャンネルが全て塞がっていて、ハンドオーバーすること
ができない場合がある。
【0005】このように、ハンドオーバーの失敗による
通話遮断が生じてことがあるので、それを防止するため
に、ハンドオーバー機能の観点からサービスエリアを把
握して基地局の増設等を検討する必要がある。したがっ
て、本発明の第1の目的は、PHSにおけるサービスエ
リアを把握するために、それぞれの測定点において子機
のハンドオーバーが成功したか否かの履歴を収集できる
ようにすることである。さらに、子機が通話中及びハン
ドオーバーが成功したときに、どの基地局と接続が確立
されたのかを確認することができ、かつ、ハンドオーバ
ーの失敗等のように通話遮断が生じたときに、その原因
が確認できれば、それに基づいてより詳細にサービスエ
リアを把握することができることになる。したがって、
本発明の第2の目的は、子機が通話中に接続されている
基地局を確認し、かつ通話遮断の場合の原因を識別する
ことができるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明の、子機とともに用いられて該子機のハ
ンドオーバーの状況を測定してその履歴を収集するため
のハンドオーバー履歴収集装置においては、記憶手段
と、表示手段と、基地局から送信される所定のキャリア
周波数内の信号を受信し、かつそれを復調して出力する
受信復調手段と、前記受信復調手段から出力される復調
データから、前記子機からのリンクチャネル確立要求メ
ッセージに応答して基地局から送信されるリンクチャネ
ル割当メッセージ及びリンクチャネル割当拒否メッセー
ジを受信する度に、前記リンクチャネル割当メッセージ
に含まれる発信元の基地局を表す基地局識別コード(C
S−ID)をハンドオーバー先基地局識別コードとし
て、また前記リンクチャネル割当拒否メッセージに含ま
れる発信元の基地局を表す基地局識別コード(CS−I
D)をハンドオーバー拒否基地局識別コードとして抽出
し、該抽出されたハンドオーバー先基地局識別コード及
びハンドオーバー拒否基地局識別コードを、測定時点ま
たは測定地点に対応付けて、前記記憶手段に格納させる
とともに前記表示手段に表示させるよう制御する制御手
段とからなることを特徴としている。
【0007】また上記した第1の目的を達成するため、
本発明の、子機のハンドオーバーの状況を測定してその
履歴を収集するためのハンドオーバー履歴収集方法にお
いては、基地局から送信される所定のキャリア周波数内
の信号を受信し、かつそれを復調して復調データとして
出力する受信復調ステップと、子機からリンクチャネル
確立要求メッセージを送信するステップと、前記復調デ
ータから、前記子機からのリンクチャネル確立要求メッ
セージに応答して基地局から送信されるリンクチャネル
割当メッセージ及びリンクチャネル割当拒否メッセージ
を受信する度に、前記リンクチャネル割当メッセージに
含まれる発信元の基地局を表す基地局識別コード(CS
−ID)をハンドオーバー先基地局識別コードとして、
また前記リンクチャネル割当拒否メッセージに含まれる
発信元の基地局を表す基地局識別コード(CS−ID)
をハンドオーバー拒否基地局識別コードとして抽出する
ステップと、該抽出されたハンドオーバー先基地局識別
コード及びハンドオーバー拒否基地局識別コードを、測
定時点または測定地点に対応付けて、記憶手段に格納す
るともに表示手段に表示する記憶表示ステップと、から
なることを特徴としている。
【0008】上記した第2の目的を達成するために、本
発明のハンドオーバー履歴収集装置は、前記制御手段が
さらに、前記リンクチャネル割当拒否メッセージに含ま
れる拒否理由を表す拒否理由コード(NG)を抽出し
て、前記ハンドオーバー拒否基地局識別コードとともに
前記記憶手段に格納させかつ前記表示手段に表示させる
よう制御することを特徴としている。また、第2の目的
を達成するために、本発明のハンドオーバー履歴収集方
法においては、上記抽出ステップがさらに、前記リンク
チャネル割当拒否メッセージに含まれる拒否理由を表す
拒否理由コード(NG)を抽出するステップを含み、前
記記憶表示ステップは、前記ハンドオーバー拒否基地局
識別コードとともに前記拒否理由コードを、前記記憶手
段に格納しかつ前記表示手段に表示するステップを含ん
でいることを特徴としている。
【0009】本発明の好適な実施例においては、リンク
チャネル割当メッセージに含まれるハンドオーバー先の
通話キャリア番号コード(N)及び通話スロット番号コ
ード(SR)を抽出して、ハンドオーバー先基地局識別
コードとともに前記記憶手段に格納させかつ表示手段に
表示させるよう構成されており、また、子機からのリン
クチャネル確立要求メッセージに対応して発生されたリ
ンクチャネル割当メッセージ及びリンクチャネル割当拒
否メッセージを特定するために、受信復調手段からの復
調データから、リンクチャネル確立フェーズにおいて基
地局から送信されるリンクチャネル割当メッセージ及び
リンクチャネル割当拒否メッセージを選択し、さらにこ
れらの選択されたメッセージから、子機の識別コードを
着識別コードとして含むメッセージを選択することによ
り、特定するよう構成されている。
【0010】
【実施の態様】本発明のハンドオーバー履歴収集装置
は、PHSにおいて実際に使用可能な子機とともに用い
られ、図1にそのブロック図が示されている。ハンドオ
ーバー履歴収集装置は、図1に示されるように、アンテ
ナ1、チューナー・ユニット2、復調ユニット3、入力
キー(KEY)4、データの測定及び収集を実行するた
めのプログラムを記憶している読み出し専用メモリ(R
OM)5、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)6、
液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ・ユニット
(LCD)7、及び装置全体の動作を制御するマイクロ
プロセッサ(CPU)8で構成されている。チューナー
・ユニット2は、アンテナ1に到来する信号の内、CP
U8により指定される周波数fを中心周波数とする30
0KHzの帯域幅内の信号を復調ユニット3に供給す
る。復調ユニット3は、π/4シフトQPSK復調用の
モデム(MODEM)31及び復調ロジック回路32を
含み、チューナー・ユニット2から供給される信号を復
調し、復調された信号をCPU8に供給する。CPU8
は、供給された復調データの内の所定の子機PSに向け
られた復調データから、基地局識別コードCS−ID、
通信スロット番号コードSR、通話キャリア番号コード
N、拒否理由コードNGを取り出し、RAM6に記憶す
るとともに、それらの値をLCD7に表示する。
【0011】上記した装置を用いてハンドオーバーの履
歴を収集する動作を詳細に説明する前に、PHS及びそ
のデータフォーマットの本発明に関連する事項につい
て、簡単に説明する。PHSにおいては、1.9GHz
帯のキャリア周波数が用いられており、そのキャリア周
波数間隔は300KHzに設定されている。具体的に
は、1895.15MHz(キャリア番号1)〜191
7.95MHz(キャリア番号77)のキャリア周波数
が用いられている。また、これらキャリア番号1〜77
の内の特定のものが制御キャリア番号としてそれぞれの
事業者に割り当てられており、現在では、キャリア番号
12、18、73、75、77が、制御キャリアとして
用いられている。その他は、通話用のキャリア周波数を
表している通話キャリア番号である。そして、このよう
に1つの制御キャリア番号が指定されている事業者のP
HSにおいては、複数の基地局CSそれぞれに基地局識
別コードCS−IDを割り当てている。なお、共通の制
御キャリア周波数を用いている各基地局は、例えば、一
定の周期Tで間欠的にCS−IDコードを含んだ信号を
出力し、しかも、それぞれの基地局は、時分割で信号を
送出している。
【0012】通話を行うために、リンクチャネル確立フ
ェーズにおいて、子機PSが基地局CSにリンクチャネ
ル確立要求を行うと、基地局CSは子機PSに対して、
チャンネル設定が可能な場合には、図2(A)に示され
るメッセージ・フォーマットを有するリンクチャネル割
当メッセージを送信し、これにより、通信チャンネルの
割り当てが行われて、通信が可能となる。また、チャン
ネル設定が不可能な場合には、基地局CSは子機PSに
対して、図2(B)に示されるメッセージ・フォーマッ
トを有するリンクチャネル割当拒否メッセージを送信す
る。なお、図2においては、プリアンブル部分を省略し
て示している。このようなリンクチャネル割当メッセー
ジ及びリンクチャネル割当拒否メッセージは、通信中に
受信レベルの劣化が生じてハンドオーバーが必要となっ
て、リンクチャネル確立要求が再度発せられた場合に
も、基地局(現在通信中の基地局以外)から送信され
る。
【0013】基地局からのリンクチャネル割当メッセー
ジとリンクチャネル割当拒否メッセージとは、そのメッ
セージ・フォーマットの先頭に32ビットのユニークワ
ードUWを含んでおり、このユニークワードUWによ
り、基地局から送信された信号(下りの信号)であるこ
とが識別される。また、発信元の基地局を表す発識別コ
ード、すなわち基地局識別コードCS−ID、及び送信
先の子機を表す着識別コード、すなわち子機識別コード
PS−IDを含んでいる。さらに、これらメッセージ・
フォーマットには、インフォメーション部分I(SCC
H)中に7ビットで表されるメッセージ種別が含まれて
おり、該メッセージ種別は、リンクチャネル割当メッセ
ージにおいては、図2(A)に示されるように、「00
00001」で表され、リンクチャネル割当拒否メッセ
ージにおいては、図2(B)に示されるように、「00
00010」で表される。このメッセージ種別により、
リンクチャネル割当メッセージとリンクチャネル割当拒
否メッセージとが識別される。
【0014】さらにまた、リンクチャネル割当メッセー
ジのインフォメーション部分I(SCCH)には、図2
(A)に示されるように、割り当てられた通信キャリア
番号コードN及び通信スロット番号コードSRが含まれ
ており、リンクチャネル割当拒否メッセージのインフォ
メーション部分I(SCCH)には、図2(B)に示さ
れるように、割当拒否の理由を表す拒否理由コードNG
が含まれている。拒否理由コードNGは8ビットで表さ
れ、例えば、リンクチャネル確立要求を送信した子機P
Sに対して割り当てるべきスロットがないこと、リンク
チャネル確立要求を送信した子機PSに対して割り当て
るべきトラフィックチャンネルがないこと、等の拒否理
由を表している。本発明においては、基地局CSから所
定の子機PSに対して送信されるリンクチャネル割当メ
ッセージ及びリンクチャネル割当拒否メッセージから、
発識別コードである基地局識別コードCS−ID、通信
キャリア番号コードN、通信スロット番号コードSR、
拒否理由コードNGを抽出し、得られた情報の履歴をR
AM6に記憶するとともに、これらの値をディスプレイ
・ユニット7に表示して、子機PSのハンドオーバー成
功/失敗の確認を行うものである。
【0015】図3を参照して、図1に示されたハンドオ
ーバー履歴収集装置を用いて子機PSのハンドオーバー
の履歴を収集するための動作を説明する。なお、本発明
においては、操作者が子機PS及びハンドオーバー履歴
収集装置を携帯して移動し、それによって生じるハンド
オーバーの履歴を収集するものであり、したがって、以
下に説明する本発明の動作は、時間経過とともに測定地
点が移動しているものである。図3のステップS1にお
いて、操作者が入力キー4を操作することにより、事業
者毎に割り当てられた制御キャリア番号CA(例えば、
12、18、73、75、または77)を設定すると、
ステップS2において、CPU8により、チューナー・
ユニット2が、該制御キャリア番号CAに対応したキャ
リア周波数fに同調するよう制御される。制御キャリア
番号コードCAは、RAM6に記憶されるとともにディ
スプレイ・ユニット7の所定の位置に表示される。
【0016】次に、ステップS3において、入力キー4
の操作により、測定の際に用いるPHS用の子機PSの
識別コードPS−IDが設定される。なお、該子機PS
は、設定された制御キャリア番号CAが割り当てられて
いる子機であり、該子機には子機識別コードPS−ID
が表示されているので、その表示を見れば識別コードP
S−IDを入力設定することができる。設定された子機
識別コードPS−IDは、RAM6に記憶されるととも
にディスプレイ・ユニット7の所定の位置に表示され
る。このようにステップS1〜S3により初期設定を行っ
た状態で、ステップS4において、入力キー4中の、デ
ータ収集を開始するためのスタート・キーをオンする。
それにより、ステップS5において、復調ユニット3
は、アンテナ1及びチューナー・ユニット2を介して供
給される信号の復調を実行する。なお、この時点では、
チューナー・ユニット2が、アンテナ1に到来する信号
の内、キャリア周波数fを中心周波数とする帯域幅30
0KHzの周波数信号を復調ユニット3に供給し、復調
ユニット3は該信号の復調を行っているが、復調データ
には設定した子機識別コードPS−IDが含まれていな
いので、CPU8は、RAM6及びディスプレイ・ユニ
ット7に復調データを供給しない。
【0017】そして、ステップS6において、子機PS
をオフフック操作して、リンクチャネル確立要求を送信
すると、基地局CSは、該リンクチャネル確立要求に応
答して、図2(A)に示されたリンクチャネル割当メッ
セージ、または図2(B)に示されたリンクチャネル割
当拒否メッセージを送信する。CPU8は、ステップS
7において、復調ユニット3からの復調データが、リン
クチャネル確立フェーズのものであって、しかも設定さ
れた子機識別コードPS−IDを着識別コードとして含
んでいるかどうかを判定する。なお、上記したように、
子機PSからのリンクチャネル確立要求に応答して基地
局CSから送信されたリンクチャネル割当メッセージ及
びリンクチャネル割当拒否メッセージには、子機識別コ
ードPS−IDが着識別コードとして含まれている。
【0018】設定された子機識別コードPS−IDが含
まれていない場合は、該コードを含んだ信号が受信され
るまで待機する。設定された子機識別コードPS−ID
が含まれている場合は、ステップS7からステップS8
進み、CPU8は、復調データ中のメッセージ種別のブ
ロックを参照して、受信されたメッセージが、リンクチ
ャネル割当メッセージであるか、またはリンクチャネル
割当拒否メッセージであるかを識別する。ステップS8
における判定がリンクチャネル割当メッセージである場
合は、ステップS9に進み、CPU8は、該メッセージ
に含まれる基地局コード(発識別コード)CS−ID、
通信チャンネル番号コードN、及び通信スロット番号コ
ードSRを、RAM6に記憶するとともにディスプレイ
・ユニット7の所定の位置に表示する。そして、制御フ
ローはステップS9からステップS10に進み、入力キー
4中のストップ・キーがオンされて測定終了の指示が入
力されたか否かを判定し、オンされていない場合は、ス
テップS11に進む。
【0019】上記したように、子機PS及びハンドオー
バー履歴収集装置は移動しているので測定地点が移動し
ており、それにより、通話中に受信レベルの低下が生じ
ると、ステップS11において、子機PSが自動的にリン
クチャネル確立要求を再度送信する。制御フローはその
後ステップS7に戻り、ステップS7〜S11を再度実行す
る。この動作は、ステップS10において、入力キー4中
のストップ・キーがオンされたことを判定するまで、反
復的に実行される。これにより、ハンドオーバーが成功
する度に、ハンドオーバー先の基地局識別コードCS−
ID、切り替え先の通話キャリア番号コードN及び通話
スロット番号コードSRが、その測定時点または測定地
点に関連づけられてRAM6に記憶され、かつディスプ
レイ・ユニット7に表示される。
【0020】ステップS8において、受信されたメッセ
ージがリンクチャネル割当拒否メッセージであると判定
された場合は、ステップS12に進み、該メッセージの復
調データに含まれる基地局識別コードCS−ID、及び
拒否理由コードNGを、RAM6に記憶しかつディスプ
レイ・ユニット7に表示する。この場合の基地局識別コ
ードCS−IDは、ハンドオーバー拒否基地局識別コー
ドを表しており、拒否理由コードNGとともに、測定時
点または測定地点に対応付けられて記憶及び表示がなさ
れる。ステップS12の実行後、ステップS6に戻り、リ
ンクチャネル確立要求が再度送信される。そして、ステ
ップS6〜S12の動作が反復実行される。上記した動作
フローにおいては、ストップ・キーがオンしたが否かを
ステップS8の実行後にのみ判定しているが、任意の時
点でストップ・キーの状態を判定し、オン状態にあれ
ば、その時点で測定収集動作を停止させることができる
ことは、言うまでもない。
【0021】図4は、上記のようにして得られた測定デ
ータを表示したディスプレイ・ユニット7の表示画面の
一例である。この表示例においては、制御チャンネル番
号CAを77(1917.95MHz)に設定したもの
を示し、また、第2〜第4の時点(No.2〜No.
4)において、ハンドオーバー機能により基地局が切り
替えられて通話が遮断されなかったことを示している。
しかしながら、第5の時点(No.5)においては、
「NG」があらわされおり、これはハンドオーバーが不
成功であったことを示し、そのときの拒否理由コードが
「1」であることを示している。拒否理由コードが
「1」であることは、例えば、リンクチャネル確立要求
(再要求)を送信した子機PSに対して割り当てるべき
スロットがないことを表している。
【0022】上記した表示例においては、ディスプレイ
・ユニット7に単なる数値表示をさせているだけである
が、表示画面に余裕があれば、例えば、拒否理由を言葉
で表示してもよく、また、基地局の位置及び測定地点を
表した地図をディスプレイ・ユニット7に表示し、該地
図に関連づけて、切り替え先の通話キャリア番号、通話
スロット番号を表示してもよい。さらに、時計機能を内
蔵させ、測定時間に対応づけて必要なデータを測定表示
してもよい。また、ハンドオーバーが成功したときの切
り替え先通話キャリア番号コードN及び通話スロット番
号コードSRは、必要がなければ測定表示しなくてもよ
いことは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のハンドオ
ーバー履歴収集装置は、PHSにおいて実際に使用可能
な子機PSからリンクチャネル確立要求を発生させ、そ
れに応答して基地局CSから送信されるリンクチャネル
割当メッセージまたはリンクチャネル割当拒否メッセー
ジを受信し復調し、それにより、ハンドオーバー先の基
地局識別コードCS−ID、並びにハンドオーバー失敗
時の基地局識別コードCS−ID及び拒否理由コードN
Gを、装置を移動させながら測定収集できるように構成
されている。したがって、本発明によれば、ハンドオー
バーの成功/失敗の履歴を簡単に収集することができる
とともに、ハンドオーバー失敗時の理由が何であるかを
収集することができるので、PHSのサービスエリアの
把握に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハンドオーバー履歴収集装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】リンクチャネル割当メッセージ及びリンクチャ
ネル割当拒否メッセージのメッセージ・フォーマットを
示す説明図である。
【図3】本発明のハンドオーバー履歴収集装置を用いて
ハンドオーバーに関するデータの測定収集を行うための
フローチャートである。
【図4】本発明のハンドオーバー履歴収集装置を用いて
ハンドオーバーに関するデータを測定収集して表示した
場合の、表示画面の一例である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーソナル・ハンディフォン・システム
    (PHS)において、子機とともに用いられ、該子機の
    ハンドオーバーの状況を測定してその履歴を収集するた
    めのハンドオーバー履歴収集装置であって、 記憶手段と、 表示手段と、 基地局から送信される所定のキャリア周波数内の信号を
    受信し、かつそれを復調して出力する受信復調手段と、 前記受信復調手段から出力される復調データから、前記
    子機からのリンクチャネル確立要求メッセージに応答し
    て基地局から送信されるリンクチャネル割当メッセージ
    及びリンクチャネル割当拒否メッセージを受信する度
    に、前記リンクチャネル割当メッセージに含まれる発信
    元の基地局を表す基地局識別コード(CS−ID)をハ
    ンドオーバー先基地局識別コードとして、また前記リン
    クチャネル割当拒否メッセージに含まれる発信元の基地
    局を表す基地局識別コード(CS−ID)をハンドオー
    バー拒否基地局識別コードとして抽出し、該抽出された
    ハンドオーバー先基地局識別コード及びハンドオーバー
    拒否基地局識別コードを、測定時点または測定地点に対
    応付けて、前記記憶手段に格納させるとともに前記表示
    手段に表示させるよう制御する制御手段とからなること
    を特徴とするハンドオーバー履歴収集装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のハンドオーバー履歴収集
    装置において、前記制御手段はさらに、 前記リンクチャネル割当拒否メッセージに含まれる拒否
    理由を表す拒否理由コード(NG)を抽出して、前記ハ
    ンドオーバー拒否基地局識別コードとともに前記記憶手
    段に格納させかつ前記表示手段に表示させるよう制御す
    ることを特徴とするハンドオーバー履歴収集装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のハンドオーバー履歴収集
    装置において、前記制御手段はさらに、 前記リンクチャネル割当メッセージに含まれるハンドオ
    ーバー先の通話キャリア番号コード(N)及び通話スロ
    ット番号コード(SR)を抽出して、前記ハンドオーバ
    ー先基地局識別コードとともに前記記憶手段に格納させ
    かつ前記表示手段に表示させるよう制御することを特徴
    とするハンドオーバー履歴収集装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載のハンドオ
    ーバー履歴収集装置において、 該装置はさらに、前記子機の子機識別コード(PS−I
    D)を入力する手段を含み、 前記制御手段はさらに、入力された前記子機識別コード
    を前記記憶手段に記憶させかつ前記表示手段に表示させ
    るよう制御し、かつ前記受信復調手段から出力される復
    調データから、リンクチャネル確立フェーズにおいて基
    地局から送信されるリンクチャネル割当メッセージ及び
    リンクチャネル割当拒否メッセージを選択し、さらにこ
    れらの選択されたメッセージから、入力された前記子機
    識別コード(PS−ID)を着識別コードとして含むメ
    ッセージを選択し、それにより、前記子機からのリンク
    チャネル確立要求メッセージに対応して発生されたリン
    クチャネル割当メッセージ及びリンクチャネル割当拒否
    メッセージを特定することを特徴とするハンドオーバー
    履歴収集システム。
  5. 【請求項5】 パーソナル・ハンディフォン・システム
    (PHS)において、子機のハンドオーバーの状況を測
    定してその履歴を収集するためのハンドオーバー履歴収
    集方法であって、 基地局から送信される所定のキャリア周波数内の信号を
    受信し、かつそれを復調して復調データとして出力する
    受信復調ステップと、 子機からリンクチャネル確立要求メッセージを送信する
    ステップと、 前記復調データから、前記子機からのリンクチャネル確
    立要求メッセージに応答して基地局から送信されるリン
    クチャネル割当メッセージ及びリンクチャネル割当拒否
    メッセージを受信する度に、前記リンクチャネル割当メ
    ッセージに含まれる発信元の基地局を表す基地局識別コ
    ード(CS−ID)をハンドオーバー先基地局識別コー
    ドとして、また前記リンクチャネル割当拒否メッセージ
    に含まれる発信元の基地局を表す基地局識別コード(C
    S−ID)をハンドオーバー拒否基地局識別コードとし
    て抽出するステップと、 該抽出されたハンドオーバー先基地局識別コード及びハ
    ンドオーバー拒否基地局識別コードを、測定時点または
    測定地点に対応付けて、記憶手段に格納するともに表示
    手段に表示する記憶表示ステップとからなることを特徴
    とするハンドオーバー履歴収集方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のハンドオーバー履歴収集
    方法において、 前記抽出ステップはさらに、前記リンクチャネル割当拒
    否メッセージに含まれる拒否理由を表す拒否理由コード
    (NG)を抽出するステップを含み、 前記記憶表示ステップは、前記ハンドオーバー拒否基地
    局識別コードとともに前記拒否理由コードを、前記記憶
    手段に格納しかつ前記表示手段に表示するステップを含
    んでいることを特徴とするハンドオーバー履歴収集方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のハンドオーバー履歴収集
    方法において、 前記抽出ステップはさらに、前記リンクチャネル割当メ
    ッセージに含まれるハンドオーバー先の通話キャリア番
    号コード(N)及び通話スロット番号コード(SR)を
    抽出するステップを含み、 前記記憶表示ステップは、前記ハンドオーバー先基地局
    識別コードとともに前記通話キャリア番号コード及び通
    話スロット番号コードを、前記記憶手段に格納しかつ前
    記表示手段に表示するステップを含んでいることを特徴
    とするハンドオーバー履歴収集方法。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7いずれかに記載のハンドオ
    ーバー履歴収集方法において、 該方法はさらに、前記子機の子機識別コード(PS−I
    D)を入力して、前記記憶手段に記憶するととも前記表
    示手段に表示するステップを含み、 前記抽出ステップは、前記復調データから、リンクチャ
    ネル確立フェーズにおいて基地局から送信されるリンク
    チャネル割当メッセージ及びリンクチャネル割当拒否メ
    ッセージを選択し、さらにこれらの選択されたメッセー
    ジから、入力された前記子機識別コード(PS−ID)
    を着識別コードとして含むメッセージを選択して、前記
    子機からのリンクチャネル確立要求メッセージに対応し
    て発生されたリンクチャネル割当メッセージ及びリンク
    チャネル割当拒否メッセージを特定することを特徴とす
    るハンドオーバー履歴収集方法。
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