JPH1069278A - 樹脂性カバー - Google Patents

樹脂性カバー

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Publication number
JPH1069278A
JPH1069278A JP8228986A JP22898696A JPH1069278A JP H1069278 A JPH1069278 A JP H1069278A JP 8228986 A JP8228986 A JP 8228986A JP 22898696 A JP22898696 A JP 22898696A JP H1069278 A JPH1069278 A JP H1069278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
sound source
film
absorbing material
cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8228986A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Narita
田 雅 浩 成
Kiyotaka Nakai
井 清 隆 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP8228986A priority Critical patent/JPH1069278A/ja
Publication of JPH1069278A publication Critical patent/JPH1069278A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音源が発する音の透過音を可及的に小さくす
る樹脂性カバーを提供すること。 【解決手段】 音源を覆うべく容器状を呈し、繊維強化
材としてウィスカーを含有する熱可塑性樹脂からなるカ
バー本体2と、カバー本体2の音源側に形成される吸音
材3と、吸音材3の音源側に形成されるフィルム4と、
を備える樹脂性カバー1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音源が発する音をでき
るだけ小さくするように音源を覆うように形成される樹
脂性のカバーに関するものであり、例えば自動車等のエ
ンジンルーム内において、音源であるエンジンが発生す
る騒音を遮断するための樹脂性のカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、特開平5−2780
54号公報に開示される技術がある。この技術は樹脂性
のカバーに吸音材を構成するものであるが、カバーには
熱硬化性樹脂を用いているので、良好な振動減衰性を得
ることはできなかった。
【0003】そこで、特開平5−331330号公報に
開示されるように、エンジンルームの防音材としてPP
系樹脂にゴム系充填材と繊維強化材とを含有してなる振
動吸収材料が開示されており、繊維強化材としてガラス
繊維とタルクの組合わせが好ましい形態であるとして開
示されている。この技術では振動吸収材料の損失係数が
高くなり、音源による樹脂性カバーの振動を素早く収束
することができるものであります。
【0004】ここで損失係数とは、振動エネルギーを吸
収して熱エネルギーに変換する能力を示す係数であり、
損失係数が高いほど振動を収束する能力が高い。つま
り、カバー本体は損失係数が高ければ高いほど好まし
い。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に
開示される樹脂性カバーでは、振動吸収材料の損失係数
を高くして樹脂性カバーの振動により発生する放射音を
抑えることはできるが、音源から発生する音がカバーを
介して外部に透過する透過音を小さくすることはできな
い。そこで本発明は、音源が発する音の透過音を含め、
防音性を高める樹脂性カバーを提供することを技術的課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、音源を覆うべく容器状を呈し、熱可塑性
樹脂からなるカバー本体と、カバー本体の音源側に形成
される吸音材と、吸音材の音源側に形成されるフィルム
と、を備える樹脂性カバーとした。
【0007】請求項1によると、フィルムを設けたこと
により、音源が発する音はフィルムの膜振動により吸収
されてから吸音材に伝達され、更に吸音材内においても
音が吸収される。したがって、音源から発生される音が
樹脂性カバーを透過した時点では、透過音を小さくする
ことができる。尚、音源の振動により発生する放射音は
カバー本体の損失係数によって決定されるので、フィル
ムを設けたとしてもカバー本体の材質が同じであれば放
射音は小さくならない。
【0008】請求項2は、請求項1において、フィルム
を吸音材の表面に形成した。
【0009】請求項2によると、音源からの透過音はフ
ィルムを透過したと同時に吸音材に到達して吸音材内で
吸収されるので、効率良く音源からの透過音を小さくす
ることができる。
【0010】請求項3は、請求項1あるいは請求項2に
おいて、カバー本体の繊維強化材としてウィスカーを配
合した。
【0011】請求項3によると、繊維強化材としてウィ
スカーを用いたことにより、カバー本体の損失係数を大
きくすることができる。その理由として、ガラス繊維に
比べてウィスカーは繊維径及び長さが小さいので、ウィ
スカーはガラス繊維に対して振動を伝達しにくく、ウィ
スカーの表面積の大きさにより界面全体での振動ロスが
大きい。これによって、全体としてガラス繊維よりウィ
スカーの方が損失係数を大きくすることができる、と考
えられる。
【0012】
【実施の形態】本発明の一実施の形態を図面を参照して
説明する。図1は本実施の形態の樹脂性カバーを示す図
である。
【0013】図1を用いて本実施の形態の樹脂性カバー
1の構成について説明する。
【0014】カバー本体2は、ベース樹脂としてポリプ
ロピレンを用い、このベース樹脂に充填材としてゴム材
を20重量%或は30重量%配合し、射出成形を行って
形成される。カバー本体2の音源(図示せず)側に形成
される吸音材3は、膨張材としてKPシート社製のKP
シート(目付2000g/m2 を5倍に膨張したものを
使用しており、その表面にフィルム4を溶着してある。
ここで、ベース樹脂はポリプロピレンの他にポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
アミド等の他の樹脂を用いてもよい。また、カバー本体
2に充填するゴム材としては、天然ゴム、合成ゴムが採
用できるが、好ましくはブチル系ゴムである。また、カ
バー本体2は音源を覆うべく空洞5を備える容器状を呈
している。
【0015】フィルム4は、空洞5を通る音源からの音
を吸収すべく吸音材3の音源側の表面に形成されてい
る。また、カバー本体2は、音源の振動によって樹脂性
カバー1が振動するのを抑えるために損失係数の大きな
材質から形成される。
【0016】ここで、フィルム4の材質としては特に限
定しないが、音源からの音を高効率で吸収すべく弾力
性、及び伸縮性を備えた材質を用いるのが好ましく、例
えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、あるいは塩ピ等
の樹脂材料を用いるのが好適と考えられる。
【0017】次に、透過音及び放射音の測定方法につい
て説明する。図示しないが、箱のなかに音源を設置して
マイクで直接音源の音を拾うとともに、箱の上部に樹脂
性カバー1を設置して樹脂性カバー1より150mm上
方にもマイクを設置して、音源から樹脂性カバー1を通
過した音を拾い、樹脂性カバー1の防音性能を測定す
る。尚、本実施の形態では音源を100±1dBに設定
しておき、箱は内側が厚さ10mmの木製板、外側が厚
さ1mmの鉄板、内側と外側の間には厚さ20mmのウ
レタンにより作られ、音源からの音が外部に漏れないよ
うになっている。
【0018】上記の測定方法によって、カバー本体2の
繊維強化材及びゴム含有量、フィルムをそれぞれ変えた
ものを樹脂性カバーA〜Eとして測定したものを表1に
示す。樹脂性カバーA〜Eのうち、樹脂性カバーEを比
較例としてフィルムを備えていないものとした。
【0019】
【表1】
【0020】表1によると、フィルムを備えていない樹
脂性カバーEは、同条件でフィルムを備える樹脂性カバ
ーAに比べて透過音が大きいことがわかる。また、カバ
ー本体の繊維強化材としてウィスカーを用いるほうがガ
ラス繊維に比べて放射音を小さくすることができる。
【0021】上記測定時における樹脂性カバー1の作用
について説明する。音源からの音が空洞5を通ってフィ
ルム4に到達すると、フィルム4が振動して、この時点
で透過音が減少される。そして、減少された透過音はフ
ィルム4から吸音材3に伝達され、吸音材3内で透過音
が更に吸収される。したがって、音源からカバー本体2
の外部に透過する透過音はかなり小さくなる。
【0022】尚、本実施の形態によると、カバー2の繊
維強化材としてウィスカーを用いた場合には、ガラス繊
維を用いた場合に比べ、音源による放射音も低減される
ことができる。その原因としては、ウィスカーは約φ1
μm、長さが10〜20μmであるのに対して、ガラス
繊維はφ9〜13μm、長さが200〜500μmと大
きいので、ガラス繊維はウィスカーに比べて振動を伝達
しやすい。また、カバー本体2に対するガラス繊維及び
ウィスカーの含有量(重量%)が同じであれば、カバー
本体2における熱可塑性樹脂中のウィスカーの表面積は
ガラス繊維を用いたときに比べて大きくなるので、界面
全体での振動ロスはウィスカーの方が大きくなる。これ
によって、カバー本体2の繊維強化材としてガラス繊維
よりウィスカーを用いた方が損失係数を大きくすること
ができる、と考えられる。
【0023】
【効果】請求項1によると、フィルムを設けたことによ
り、音源が発する音はフィルムの膜振動により吸収され
てから吸音材に伝達され、更に吸音材内においても音が
吸収される。したがって、音源から発生される音が樹脂
性カバーを透過した時点では、透過音を小さくすること
ができる 請求項2によると、音源からの透過音はフィルムを透過
したと同時に吸音材に到達して吸音材内で吸収されるの
で、効率良く音源からの透過音を小さくすることができ
る。
【0024】請求項3によると、繊維強化材としてウィ
スカーを用いたことにより、カバー本体の損失係数を大
きくすることができる。その理由として、ガラス繊維に
比べてウィスカーは繊維径及び長さが小さいので、ウィ
スカーはガラス繊維に対して振動を伝達しにくく、ウィ
スカーの表面積の大きさにより界面全体での振動ロスが
大きい。これによって、全体としてガラス繊維よりウィ
スカーの方が損失係数を大きくすることができる、と考
えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す樹脂性カバーの図で
ある。
【符号の説明】
1・・・樹脂性カバー 2・・・カバー本体 3・・・吸音材 4・・・フィルム 5・・・空洞
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/08 KFT C08K 7/08 KFT C08L 101/00 C08L 101/00 F02B 77/13 F02B 77/13 A // B29K 105:12 G10K 11/16 G B29L 9:00 31:30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音源を覆うべく容器状を呈し、熱可塑性
    樹脂からなるカバー本体と、 該カバー本体の音源側に形成される吸音材と、 該吸音材の音源側に形成されるフィルムと、 を備える樹脂性カバー。
  2. 【請求項2】 前記フィルムは前記吸音材の表面に形成
    されることを特徴とする請求項1の樹脂性カバー。
  3. 【請求項3】 前記カバー本体は、繊維強化材としてウ
    ィスカーを配合したことを特徴とする請求項1あるいは
    請求項2のいずれか一方の樹脂性カバー。
JP8228986A 1996-08-29 1996-08-29 樹脂性カバー Pending JPH1069278A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8228986A JPH1069278A (ja) 1996-08-29 1996-08-29 樹脂性カバー

Applications Claiming Priority (1)

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JP8228986A JPH1069278A (ja) 1996-08-29 1996-08-29 樹脂性カバー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1069278A true JPH1069278A (ja) 1998-03-10

Family

ID=16884984

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JP8228986A Pending JPH1069278A (ja) 1996-08-29 1996-08-29 樹脂性カバー

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JP (1) JPH1069278A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6805219B2 (en) 2001-07-27 2004-10-19 Toyoda Gosei Co., Ltd. Engine cover

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6805219B2 (en) 2001-07-27 2004-10-19 Toyoda Gosei Co., Ltd. Engine cover

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