JPH1067812A - エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 - Google Patents

エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物

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JPH1067812A
JPH1067812A JP9151699A JP15169997A JPH1067812A JP H1067812 A JPH1067812 A JP H1067812A JP 9151699 A JP9151699 A JP 9151699A JP 15169997 A JP15169997 A JP 15169997A JP H1067812 A JPH1067812 A JP H1067812A
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group
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onium salt
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extinction coefficient
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JP9151699A
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English (en)
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Nobuo Taniguchi
信雄 谷口
Minoru Yokoshima
実 横島
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着色してなる組成物の硬化性に優れ、優れた物
性の硬化物を得ることができる新規なエネルギー線硬化
性組成物及びその硬化物を提供する。 【解決手段】カチオン重合性物質(A)と波長360n
m以下での最大モル吸光係数が10000以上のオニウ
ム塩(a)と波長360nm以上での最大モル吸光係数
が50以上のオニウム塩(b)を組合せてなる光カチオ
ン重合開始剤(B)を含有することを特徴とするエネル
ギー線硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なエネルギー線
硬化性組成物に関する。より詳細には、硬化性に優れ、
特に着色されている組成物の硬化性に優れたエネルギー
線硬化性組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】光重合性組成物は、印刷インキ、塗料、
コーティング、液状レジストインキ等の分野において、
省エネルギー、スペース、無公害性等の要請から盛んに
研究され、実用化が検討されてきた。しかし、これらの
研究の大部分は二重結合のラジカル重合反応に基づくも
のであった。カチオン重合性物質、例えばエポキシ樹脂
は物性的には優れた材料であるが光重合させることは困
難で、今までアクリル変性することにより二重結合を導
入した材料が主に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光によりエポキシ樹脂
を硬化されるのに、例えば米国特許第3794576号
には感光性芳香族ジアゾニウム塩を光重合開始剤として
使用し光照射により光重合開始剤を分解し、ルイス酸を
放出することによりエポキシ樹脂を重合する方法が提案
されている。しかしながら芳香族ジアゾニウム塩は光分
解によりルイス酸と同時に窒素ガスを放出し、そのため
にエポキシ樹脂の膜厚が15μ以上になると塗膜が発泡
し、厚塗りの用途には適さない。更に、又、エポキシ樹
脂との混合物は光が存在しない時でも、徐々に硬化が進
行する等、保存安定性に問題があり、一液性の組成物と
はいえない。上記のジアゾニウム塩系開始剤の欠点を克
服すべく、種々検討がなされ、厚塗り性及び保存安定性
の改良された技術として芳香族スルホニウム塩系や芳香
族ヨードニウム塩系開始剤及びそれらを含有する硬化性
樹脂組成物が特公昭52−14278号公報、特公昭5
2−14277号公報、特開昭54−53181号公
報、特公昭59−19581号公報及び特開昭56−5
5420号公報等に開示されている。しかしながら着色
されてなる組成物について硬化性に乏しく、改善の提案
もされていない。又、光重合組成物の使用される分野が
拡大するにつれて、市場の要求に対応するために、新規
な組成物の提供が重要な課題となっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究の結果、カチオン重合物質
(A)と、波長360nm以下での最大モル吸光係数が
10000以上のオニウム塩(a)と波長360nm以
上での最大モル吸光係数が50以上のオニウム塩(b)
を組合せてなる光カチオン重合開始剤(B)を含有させ
ることにより、硬化性の優れたエネルギー線硬化性組成
物及びその硬化物を提供することに成功した。
【0005】本発明の組成物において、好ましいカチオ
ン重合性物質(A)の具体例としては、例えばエポキシ
基を有する化合物、ビニル型化合物、オキセタン化合
物、スピロオルソカーボネート化合物等が挙げられる。
エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型
エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリス
フェノールメタン型エポキシ樹脂、ノニルフェノール・
ノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ化合物、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセ
リンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグ
リシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシ
ジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物等のグリシジル
エーテル化合物、ビス−(2,3−エポキシシクロペン
チル)エーテル、ビス−(2,3−エポキシシクロヘキ
シルメチル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキ
シレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシ
ルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサ
ンカルボキシレート、ジシクロペンタジエンオキサイ
ド、ビニルシクロヘキセンオキサイド等の脂環式エポキ
シ化合物等を挙げることができる。
【0006】ビニル型化合物としては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン等
のスチレン類;n−ブチルビニルエーテル、イソブチル
ビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニル
エーテル等のアルキルビニルエーテル類;アリルビニル
エーテル、1−オクタヒドロナフチルビニルエーテル等
のアルケニルビニルエーテル類;エチニルビニルエーテ
ル、1−メチル−2−プロペニルビニルエーテル等のア
ルキルビニルエーテル類;フェニルビニルエーテル、p
−メトキシフェニルビニルエーテル等のアリールビニル
エーテル類;ブタンジオールジビニルエーテル、トリエ
チレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジ
オールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリ
ビニルエーテル等のアルキルポリビニルエーテル類;
1,4−ベンゼンメタノールジビニルエーテル,m−フ
ェニレンビス(エチレングリコール)ジビニルエーテル
等のアラルキルジビニルエーテル類;ハイドロキノンジ
ビニルエーテル、レゾルシノールジビニルエーテル等の
アリールジビニルエーテル類;ポリエステルジビニルエ
ーテル類;ポリウレタンポリビニルエーテル類等があ
る。
【0007】スピロオルソカーボネート化合物として
は、例えば、1,5,7,11−テトラオキサスピロ
〔5,5〕ウンデカン、3,9−ジベンジル−1,5,
7,11−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等
や1,4,6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、2
−メチル−1,4−6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノ
ナン、1,4,6−トリオキサスピロ〔4,5〕デカン
等のスピロオルソエステル化合物がある。但しこれらに
限定されない。又、これらカチオン重合物質は単独でも
2種以上の混合物を用いることもできる。
【0008】本発明では、波長360nm以下での最大
モル吸光係数が10000以上のオニウム塩(a)と波
長360nm以上での最大モル吸光係数が50以上のオ
ニウム塩(b)を組合せてなる光カチオン重合開始剤
(B)を使用する。波長360nm以下での最大モル吸
光係数が10000以下のオニウム塩や、波長360n
m以上での最大モル吸光係数が50以下のオニウム塩で
は組成物が硬化しなかったり、硬化が遅くなってしま
う。モル吸光係数は、各オニウム塩を適当な溶剤(例え
ばメタノール等)に溶解し、分光光度計により、200
nm〜500nmの範囲の波長(nm)での吸光度を測
定し以下の式により算出する。
【0009】
【数1】A=e×c×d
【0010】(但し、A:吸光度、e:モル吸光係数、
c:モル濃度(mol/l)、d:厚み(cm)) 波長360nm以下での最大モル吸光係数は、上記方法
により200nm〜360nmの範囲の波長(nm)で
吸光度の最大値から算出する。同様に波長360nm以
上での最大モル吸光係数は360nm〜500nmの範
囲の波長(nm)での吸光度の最大値から算出する。
【0011】波長360nm以下での最大モル吸光係数
が10000以上のオニウム塩(a)の具体例として
は、例えば、トリフェニルヘキサフルオロホスフェー
ト、トリフェニルヘキサフルオロアンチモネート、ジフ
ェニル−4−チオフ−ノキシフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノ
キシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト、4,4′−ビス〔ビスフェニルスルホニオ〕フェニ
ルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,
4′−ビス〔ビスフェニルスルホニオ〕フェニルスルフ
ィドビスヘキサフルオロアンチモネート、
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】等のスルホニウム塩あるいはジフェニルヨ
ードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨ
ードニウムヘキサフルオロアンチモネート、
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】等の公知のヨードニウム塩を挙げることが
できる。
【0024】波長360nm以上での最大モル吸光係数
が50以上のオニウム塩(b)の具体例としては、例え
ば、チオキサントン構造を有するスルホニウム塩、アン
トラキノン構造を有するスルホニウム塩、アクリドン構
造を有するスルホニウム塩等を挙げることができる。チ
オキサントン構造を有するスルホニウム塩は、例えば下
記の一般式(1)
【0025】
【化13】
【0026】(式中、R1 ,R2 は、それぞれ水素原
子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシアルキルオ
キシ基、アルコキシ基を表し、R3 〜R5 は、それぞれ
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ
基を表し、XはSbF6 ,SbF5 OH,PF6 ,As
6 BF4 ,B(C6 5)4 ,B(C6 5)2 2 ,B
(C6 5)F3 又はB(C6 4 CF3)4 などを表
す。)で示される化合物が挙げられる。アルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基等のC1 〜C15のアルキル基
が挙げられる。ハロゲン原子としては、例えは、F、C
l、Br、I等が挙げられる。アルコキシ基としては、
例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のC1
5 のアルコキシ基が挙げられる。ヒドロキシアルキル
オキシ基としては、例えば、ヒドロキシメチルオキシ
基、ヒドロキシエチルオキシ基等のC1 〜C5 のヒドロ
キシアルキルオキシ基が挙げられる。その具体例を表1
に挙げる。
【0027】
【表1】 表1 化合物No. R1 2 3 4 5 X 1−1 −CH3 −CH3 −H −C2 5 −C2 5 PF6 1−2 −CH3 −CH3 −H −C2 5 −C2 5 SbF6 1−3 −F −F −H −C2 5 −C2 5 SbF6 1−4 −CH3 −CH3 −H −C3 7(iso) −H PF6 1−5 −F −F −H −C3 7(iso) −H PF6 1−6 −F −F −H −C3 7(iso) −H SbF6 1−7 −OC2H4OH −OC2H4OH −H −C3 7(iso) −H PF6 1−8 −OCH3 −OCH3 −H −C3 7(iso) −H B(C6F5)4 1−9 −H −H −Cl −H −OC4 9 PF6 1−10 −H −H −Cl −H −OC4 9 SbF6 1−11 −F −F −H −Cl −H PF6 1−12 −F −F −H −Cl −H SbF6 1−13 −CH3 −CH3 −H −Cl −H PF6 1−14 −CH3 −CH3 −H −Cl −H B(C6F5)4 1−15 −H −H −H −Cl −H PF6
【0028】アンスラキノン構造を有するスルホニウム
塩は例えば下記の一般式(2)
【0029】
【化14】
【0030】(式中、R6 、R7 は、それぞれ水素原
子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシアルキルオ
キシ基またはアルコキシ基を表わし、Xは前記と同じ意
味を有する。)で示される化合物が挙げられる。アルキ
ル基としては例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、ブチル基等のC1 〜C5 のアルキル基が挙げられ、
ハロゲン原子としては、例えばF、Cl、Br、I等が
挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基
等のC1 〜C5 のアルコキシ基が挙げられる。ヒドロキ
シアルキルオキシ基としては、例えば、ヒドロキシメチ
ルオキシ基、ヒドロキシエチルオキシ基、ヒドロキシブ
チルオキシ基等のC1 〜C5 のヒドロキシアルキルオキ
シ基が挙げられる。その具体例を表2に挙げる。
【0031】
【表2】 表2 化合物No. 置換位置 R6 7 X 2−1 1 −CH3 −CH3 PF6 2−2 1 −CH3 −CH3 SbF6 2−3 1 −F −F SbF6 2−4 1 −F −F PF6 2−5 1 −F −F B(C6F5)4 2−6 1 −H −H B(C6F5)4 2−7 2 −OC2H4OH −OC2H4OH PF6
【0032】注)置換位置とはアントラキノン骨格上の
硫黄原子の結合位置のことである。
【0033】アクリドン構造を有するスルホニウム塩は
例えば下記の一般式(3)
【0034】
【化15】
【0035】(式中、R8 、R10 、R11は、それぞれ
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基又
はヒドロキシアルキルオキシ基を、R9 はアルキル基
を、Xは前記と同じ意味を有する。)で示される化合物
が挙げられる。アルキル基としては、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基等のC1 〜C5 のアルキル基が挙げられる。アルコ
キシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、イソプロポキシ基等のC1 〜C5 のア
ルコキシ基が挙げられる。ヒドロキシエチルオキシ基と
しては、例えば、ヒドロキシメチルオキシ基、ヒドロキ
シエチルオキシ基、ヒドロキシブチルオキシ基、等のC
1 〜C5 のヒドロキシアルキルオキシ基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、F、Cl、Br、I等
が挙げられる。その具体例を表3に挙げる。
【0036】
【表3】 表3 化合物No. R8 9 1011 X 3−1 −Cl -(n-C4H9) −F −F SbF6 3−2 −Cl -(n-C4H9) −F −F PF6 3−3 −Cl -(n-C4H9) −H −H B(C6F5)4 3−4 −Cl -(n-C3H7) −CH3 −CH3 SbF6 3−5 −Cl -(n-C3H7) −CH3 −CH3 PF6 3−6 −Cl -(n-C4H9) −OCH3 −OCH3 SbF6 3−7 −Cl -(n-C4H9) −OCH2CH2OH −OCH2CH2OH PF6
【0037】式(1)、(2)又は(3)で表わされる
スルホニウム塩は、例えば、以下のようにして製造する
ことができる。
【0038】すなわち、スルホニウム塩とする前のチオ
キサントン系化合物(例えば、2,4−ジエチルオキサ
ントン、2,4−ジプロピルチオキサントン、2−イソ
プロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサン
トン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プ
ロポキシチオキサントン、2−ヒドロキシ−3,4−ジ
メチルチオキサントン、1−メトキシチオキサントン、
2−メトキシチオキサントン、3−メトキシチオキサン
トン、4−メトキシチオキサントン、1−メチル−4−
ヒドロキシチオキサントン、1−メチル−4−クロロチ
オキサントン、1,2−ジメチル−4−クロロチオキサ
ントン、1,3−ジメチル−4−クロロチオキサント
ン、2,3,4−トリメチルチオキサントン、3−ニト
ロチオキサントン、3−エトキシチオキサントン、1,
3,4−トリメチル−2−オキシカルボニルメチルチオ
キサントン、2−オキシカルボニルメチル−4−メチル
チオキサントン、2−フェニルチオキサントン、1−カ
ルボニルオキシメチルチオキサントン、1−カルボニル
オキシエチル−3−ニトロチオキサントン、1−カルボ
ニルオキシエチル−3−エトキシチオキサントン等を挙
げることができる。)、アンスラキノン系化合物(例え
ば、1−フェニルチオアンスラキノン、3−フェニルチ
オアンスラキノン、1−フェニルチオ−4−メチルアン
スラキノン、1−エトキシ−3−フェニルチオアンスラ
キノン、1−フェニルチオ−3,4−ジメチルアンスラ
キノン、1−ニトロ−4−フェニルチオアンスラキノ
ン、1,8−ジフェニルチオアンスラキノン、1,8−
ジフェニルチオ−3−フェニルアンスラキノン、1,8
−ジフェニルチオ−3,4−ジエチルアンスラキノン、
等を挙げることができる。)アクドリン系化合物(例え
ば、N−ブチル−2−クロル−9−アクリドン、N−エ
チル−2−クロロ−9−アクリドン、N−ブチル−2−
メチル−9−アクリドン、N−エチル−1−エチル−2
−クロロ−9−アクリドン、N−メチル−2−エトキシ
−9−アクリドン、N−フェニル−2−エチル−9−ア
クリドン、N−ブチル−1−メチル−2−プロポキシ−
9−アクリドン、N−エチル−2,4−ジエチル−9−
アクドリン、N−エチル−2,4−ジプロピル−9−ア
クドリン、N−メチル−2−イソプロピル−9−アクリ
ドン、N−ブチル−1−プロピル−9−アクリドン、N
−フェニル−2−ニトロ−9−アクリドン等を挙げるこ
とができる。)と置換又は非置換のジフェニルスルホキ
シド化合物(例えば、ジフェニルスルホキシド、4,
4′−ジフルオロジフェニルホキシド、2,2′−ジフ
ルオロジフェニルスルホキシド、3,3′−ジフルオロ
ジフェニルスルホキシド、4,2′−ジフルオロジフェ
ニルスルホキシド、4,4′−ジブロムジフェニルスル
ホキシド、4,4′−ジクロロジフェニルスルホキシ
ド、2,2’,4,4−テトラクロロジフェニルスルホ
キシド、4,4′−ジメチルジフェニルスルホキシド、
4,4′−ジエチルジフェニルスルホキシド、4,4′
−ジメトキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジエ
チルジフェニルスルホキシド、4−メチルチオジフェニ
ルスルホキシド、4−フェニルチオジフェニルスルホキ
シド等)を公知の方法、例えば脱水剤(例えば、五酸リ
ン、濃硫酸、無水酢酸等)中で、常温〜100℃で縮合
反応を行なう。
【0039】次いで、これらの反応液を(例えば、Na
SbF6 、NaPF6 、NaAsF6 、NaBF4 、N
aSbF5 OH、KSbF6 、KPF6 、KAsF6
KSbF5 OH、NaB(C6F5)4、LiBF3(C6F5) 、
LiB(C6F5)4 、LiB(C6F5)22 、LiB(C6H4CF
3)4 等)の水溶液に滴下し、スルホニウム塩を得ること
ができる。さらには、
【0040】
【化16】
【0041】等の鉄塩等を挙げることができる。
【0042】オニウム塩(a)とオニウム塩(b)の使
用割合は、光カチオン重合開始剤(B)の総量を100
部とした場合、オニウム塩(a):オニウム塩(b)=
10〜90部、10〜90部が好ましく、特に好ましく
は、50〜90部:10〜50でである。
【0043】本発明の硬化性組成物は、100重量部の
カチオン重合性物質(A)に対して光カチオン重合開始
剤(B)は、0.01〜20重量部が好ましく、特に好
ましくは0.1〜10重量部である。
【0044】本発明のエネルギー線硬化性組成物は、カ
チオン重合性物質(A)及び光カチオン重合開始剤
(B)を混合、溶解あるいは混練等の方法により調製す
ることができる。
【0045】本発明の硬化性組成物は、紫外線等のエネ
ルギー線を照射することにより例えば0.1秒〜数分後
に指触乾燥状態あるいは溶媒不溶性の状態に硬化するこ
とができる。適当なエネルギー線としては、光カチオン
重合開始剤の分解を誘発するエネルギーを有する限りい
かなるものでもよいが、好ましくは、高、低圧水銀灯、
キセノンランプ、メタルハライドランプ、殺菌灯、レー
ザー光などから得られる200nm〜500nmの波長
を有するエネルギー線を使用するのが好ましい。エネル
ギー線への暴露は、エネルギー線の強度によるガ、通常
0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし比較的厚い
塗装物についてはそれ以上の時間をかけるのが好まし
い。エネルギー線照射後0.1秒〜数分後には、ほとん
ど組成物はカチオン重合により指触乾燥するが、カチオ
ン重合反応を促進するために加熱を併用することも場合
によっては好ましい。
【0046】本発明は、さらにカチオン重合を損なわな
い範囲で希釈のため溶剤や、改質のための非反応性の樹
脂類(例えば、アクリルポリマー、ポリウレタンポリマ
ー、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニルポリマ
ー、アクリロニトリルゴム等)や(メタ)アクリル酸エ
ステル化合物(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メ
タ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリ
レート、これらエポキシ(メタ)アクリレートト多塩基
酸無水物(例えば、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、等)の反応物、ウ
レタン(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メ
タ)アクリレート等のオリゴマー類、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサ(メ
タ)アクリレート等のモノマー等)を配合することがで
きる。(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用する場
合には、光ラジカル重合開始剤(例えば、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、アセトフェノンジメ
チルケタール、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフ
ェニル−フォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフ
ィンオキサイド等)を使用するのが好ましい。また例え
ば、電気特性を改良する目的などのため有機カルボン酸
や酸無水物を使用したり、あるいはゴム弾性をもたせる
などの目的でポリオールその他の可とう性プレポリマー
を混合することができる。
【0047】本発明の組成物は、更に顔料、染料、充填
剤、帯電防止剤、難燃剤、消泡剤、流動調整剤、増感
剤、流動調整剤、増感剤、促進剤、光安定剤、カップリ
ング剤、有機溶剤等を混合して用いられる。本発明の組
成物は金属、木材、紙、ゴム、プラスチック、ガラス、
セラミック製品等に使用することができる。さらに本発
明の具体的な用途としては、塗料、コーティング剤、印
刷インキ、レジスト、液状レジストインキ、接着剤、成
形材料、注型材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め剤
等が挙げられる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。なお、実施例中の部は、重量部である。 実施例1〜5、比較例1,2 表4に示す配合組成(数値は重量部である。)に従って
エネルギー線硬化性組成物を配合し、混合、分散した。
これを、コート紙上に5μの厚さに塗布し、メタルハラ
イドランプ(80W/cm2 )で8cmの距離から紫外
線を照射し、硬化させた。調製された組成物の硬化性、
硬化塗膜の光沢について試験した。それらの結果を表4
に示す。
【0049】硬化性:指触乾燥するまでの照射量(mJ/c
m2) を測定した。 光 沢:指触乾燥するまでの照射量(mJ/cm2) 照射した
後、硬化塗膜の表面を目視判定した。 ○・・・・光沢が良好である △・・・・ややくもりがある ×・・・・全く光沢がない
【0050】
【表4】 表4 実 施 例 比較例 1 2 3 4 5 1 2 カチオン重合性物質(A) EHPE−3150*1 20 20 20 20 20 20 20 セロキサイド2021*2 80 80 80 80 80 80 80 光カチオン重合開始剤(B) オウニム塩(a) SP−170 *3 4 4 6.7 UVI−6990 *4 5 5 5 8 オニウム塩(b) PCI−019 *5 1.5 1.5 PCI−021 *6 1.5 PCI−061T *7 1.5 PCI−063 *8 1.5 酸化チタン 100 100 100 100 100 100 100 硬化性(mJ/cm2) 137 137 137 100 100 200 321 光 沢 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0051】注) *1 EHPE−3150:ダイ
セル化学工業(株)製、脂環式エポキシ樹脂 *2 セロキサイド2021:ダイセル化学工業
(株)製、脂環式エポキシ樹脂 *3 SP−170:旭電化工業(株)製、光カチオ
ン重合開始剤、プロピレンカーボネート40%希釈品、
波長268nmでのモル吸光係数43500、構造式
【0052】
【化17】
【0053】*4 UVI−6990:ユニオンカー
バイド(株)製、光カチオン重合開始剤、プロピレンカ
ーボネート50%希釈品、構造式
【0054】
【化18】
【0055】と
【0056】
【化19】
【0057】の混合物。 *5 PCI−019:日本化薬(株)製、光カチオ
ン重合開始剤。黄色粉末、波長385nmでのモル吸光
係数5370、構造式
【0058】
【化20】
【0059】*6 PCI−021:日本化薬(株)
製、光カチオン重合開始剤、黄色粉末、波長388nm
でのモル吸光係数5090、構造式
【0060】
【化21】
【0061】*7 PCI−061T:日本化薬
(株)製、光カチオン重合開始剤、淡黄色粉末、波長3
85nmでのモル吸光係数4730、構造式
【0062】
【化22】
【0063】*8 PCI−063:日本化薬(株)
製、光カチオン重合開始剤、淡黄色粉末、波長385n
mでのモル吸光係数4950、構造式
【0064】
【化23】
【0065】表4の結果から明らかなように、本発明の
組成物は、硬化性に優れている。
【0066】
【発明の効果】本発明のエネルギー線硬化性組成物は、
硬化性に優れ、特に着色されてなる組成物の硬化性に優
れ、優れた物性の硬化物をあたえる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン重合性物質(A)と、波長360
    nm以下での最大モル吸光係数が10000以上のオニ
    ウム塩(a)と波長360nm以上での最大モル吸光係
    数が50以上のオニウム塩(b)を組合せてなる光カチ
    オン重合開始剤(B)を含有することを特徴とするエネ
    ルギー線硬化性組成物。
  2. 【請求項2】(b)のオニウム塩が一式 【化1】 又は 【化2】 (式中、XはSbF6 ,SbF5 OH,PF6 ,B
    4 ,B(C6 5)4 ,B(C6 5)2 2 ,B(C6
    4 CF3)4 ,B(C6 5)F3 などを表す)で示され
    るチオキサントン系化合物である請求項1記載のエネル
    ギー線硬化性組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の組成物の硬化物。
JP9151699A 1996-06-12 1997-05-27 エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物 Pending JPH1067812A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1953149A2 (en) 2002-03-04 2008-08-06 Wako Pure Chemical Industries, Ltd. A heterocycle-containing onium salt
WO2010095385A1 (ja) 2009-02-20 2010-08-26 サンアプロ株式会社 スルホニウム塩,光酸発生剤及び感光性樹脂組成物
WO2022130796A1 (ja) 2020-12-14 2022-06-23 サンアプロ株式会社 光酸発生剤及びこれを用いた感光性組成物

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