JPH106725A - タイヤの空気圧低下検出方法およびその装置 - Google Patents

タイヤの空気圧低下検出方法およびその装置

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JPH106725A
JPH106725A JP5604497A JP5604497A JPH106725A JP H106725 A JPH106725 A JP H106725A JP 5604497 A JP5604497 A JP 5604497A JP 5604497 A JP5604497 A JP 5604497A JP H106725 A JPH106725 A JP H106725A
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rotational angular
tire
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Yuuji Ojiro
祐司 尾白
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の走行状態にかかわらずタイヤの空気圧
が低下しているか否かを正確に検出でき、その結果、警
報の誤発生/未発生を防止できるタイヤ空気圧低下検出
方法を提供する。 【解決手段】 車両に備えられている4つのタイヤの各
回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度に基
づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定
し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警報
を発生するタイヤの空気圧低下検出方法であって、前記
回転角速度が検出されると、この検出された各回転角速
度に基づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを
判定する低速用判定ステップと、回転角速度が検出され
ると、車両の速度が予め定めるしきい値以上であって、
かつ車両が駆動状態であるばあいのみ、前記検出された
回転角速度に基づいて、タイヤの空気圧が低下している
か否かを判定する高速用判定ステップとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤの空気圧低下
検出方法およびその装置に関する。さらに詳しくは、車
両が低速走行中または高速走行中であってもタイヤの低
下を検出するタイヤの空気圧低下検出方法およびその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、乗用車やトラックなどの4輪車両
のための安全装置の1つとして、タイヤの空気圧低下を
検出する装置が提案され、一部には実用化されているも
のもある。
【0003】タイヤの空気圧低下検出装置は、主に以下
に示すような理由によりその重要性が認識され、開発さ
れたものである。すなわち、空気圧が低下すると、たわ
みの増大によりタイヤの温度が上昇する。温度が高くな
るとタイヤに用いられている高分子材料の強度が低下
し、タイヤのバーストにつながる。通常、タイヤの空気
圧が0.5気圧程度抜けても、ドライバーはそれに気付
かないことが多いから、それを検知できる装置が望まれ
ていた。
【0004】前記タイヤの空気圧低下検出装置における
空気圧低下の検出方法は、たとえば車両の備えている4
つのタイヤW1、W2、W3およびW4(なお、タイヤ
1、W2はそれぞれ前左右タイヤに対応し、タイヤ
3、W4はそれぞれ後左右タイヤに対応する。また以
下、総称するときにはタイヤWiという)の各回転角速
度F1、F2、F3およびF4(以下、総称するときは回転
角速度Fiという)の違いに基づく方法がある。
【0005】この方法では、たとえばタイヤWiに取り
付けられた車輪速センサーから出力される信号に基づい
て、タイヤWiの回転角速度Fiが所定のサンプリング周
期ごとに検出される。ここで、この検出された回転角速
度Fiは、タイヤWiの有効転がり半径(タイヤの自由動
転時において、タイヤが1回転したときに車両が進んだ
距離を2πで割った値)がすべて同一のばあいであっ
て、かつ車両が直線走行していれば、すべて同一であ
る。
【0006】一方、前記タイヤWiの有効転がり半径
は、たとえばタイヤWiの空気圧の変化に対応するよう
に変化する。すなわち、タイヤWiの空気圧が低下する
と、有効転がり半径は正常内圧時に比べて小さくなる。
したがって、その空気圧が低下しているタイヤWiの回
転角速度Fiは正常内圧時に比べて速くなる。そのた
め、各回転角速度Fiの違いによって、タイヤWiの空気
圧低下を検出できる。
【0007】回転角速度Fiの違いによるタイヤWiの空
気圧低下の検出のための判定式は、たとえばつぎの式
(1)に示すものがある(たとえば特開昭63−305
011号公報、特開平4−212609号公報参照)。
【0008】 前記各タイヤWiの有効転がり半径が仮にすべて同一で
あるとすれば、回転角速度Fiはすべて同一となるので
(F1=F2=F3=F4)、判定値Dは0である。そこ
で、しきい値DTH1、DTH2(ただし、DTH1、DTH2
0)を認定し、 D<−DTH1 または D>DTH2 ・・・・(2) が満足されたばあいは、空気圧が低下しているタイヤW
iがあると判定され、満足されなかったばあいには、空
気圧が低下しているタイヤWiはないと判定される。そ
して、空気圧が低下しているタイヤWiがあると判定さ
れると、ドライバーに対して、たとえば表示器により警
報が発生される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記式
(1)、(2)による空気圧低下の判定だけでは、車両
の走行状態によっては、誤検出するおそれがあるという
不具合がある。たとえばタイヤWiのうちのいずれか一
方のタイヤWiの空気圧が低下しているばあい、車両
が、相対的に低速で走行しているときには、空気圧が低
下しているか否かを正確に検出できるが、車両が相対的
に高速で駆動しながら走行しているときには誤検出する
おそれがある。理由は、高速時における、減圧車輪のス
リップ率が低下し、またタイヤの遠心力により、転がり
半径が増加するからである。
【0010】本発明は、叙上の事情に鑑み、車両の走行
状態にかかわらずタイヤの空気圧が低下しているか否か
を正確に検出でき、その結果、警報の誤発生/未発生
(減圧しているにもかかわらず警報の発生をしないこ
と)を防止できるタイヤ空気圧低下検出方法およびその
装置を提供することを目的とする。
【0011】さらに、本発明の目的は、車両の走行状態
の内、とくに車両がどの程度の速度で走行しているかに
かかわらず、タイヤの空気圧が低下しているか否かを正
確に検出でき、その結果、警報の誤発生/未発生を防止
できるタイヤ空気圧低下検出方法およびその装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のタイヤの空気圧
低下検出方法は、車両に備えられている4つのタイヤの
各回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度に
基づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定
し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警報
を発生するタイヤの空気圧低下検出方法であって、前記
回転角速度が検出されると、この検出された各回転角速
度に基づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを
判定する低速用判定ステップと、回転角速度が検出され
ると、車両の速度が予め定めるしきい値以上であって、
かつ車両が駆動状態であるばあいのみ、前記検出された
回転速度に基づいて、タイヤの空気圧が低下しているか
否かを判定する高速用判定ステップとを含むことを特徴
としている。
【0013】また、前記高速用判定ステップは、車両の
速度が予め定めるしきい値以上の速度を一定の間隔で領
域分けし、ついで当該すべての速度領域のうち、予め定
められた数の速度領域に、予め定めた数のデータが溜ま
った時点で、当該データ数の条件を満たした速度領域内
のデータを平均し、つぎに平均されたデータから最小2
乗法により、2次関数を求めたのち、該2次関数から中
低速での判定値を求め、該判定値に基づき警報を検出す
ることができる。
【0014】また、前記高速用判定ステップは、平均さ
れたデータの最大値と最小値の差が予め定めるしきい値
未満のときはすべての領域での平均されたデータを0に
することができる。
【0015】また、前記高速用判定ステップは、最小2
乗法に使用する領域や平均されたデータの関係から演算
をしたとき、誤判定になる恐れがあるばあいには、デー
タの補正を行なうことができる。
【0016】また、前記高速用判定ステップは、高速領
域かつ最小2乗法に使用する領域が近いばあいは平均さ
れたデータを0にすることができる。
【0017】また、前記高速用判定ステップは、最小2
乗法に使用する平均されたデータの下限速度の領域によ
り、警報判定のしきい値を変えることができる。
【0018】また、前記高速用判定ステップは、最小2
乗法に使用する下限速度の平均されたデータに重みづけ
をすることができる。
【0019】また、車両に備えられている4つのタイヤ
の各回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度
に基づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判
定し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警
報を発生するタイヤの空気圧低下検出方法であって、低
速時には、前記各回転角速度を車両の情報により補正し
てえられる判定値が予め定めたしきい値を満たすか否か
を判定し、高速中で、かつ駆動状態であるときには、任
意速度からの速度と前記判定値との関係から、前記低速
時の判定値を求め、当該判定値が予め定めたしきい値を
満たすか否かを判定することを特徴としている。
【0020】さらに、本発明のタイヤの空気圧低下検出
装置は、車両に備えられている4つのタイヤの各回転角
速度を検出し、当該検出された各回転角速度に基づい
て、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定し、空
気圧が低下していると判定されたばあいに、警報を発生
するタイヤの空気圧低下検出装置であって、車両の速度
を検出する速度検出手段と、この速度検出手段で検出さ
れた車両の速度が予め定めたしきい値以上であるか否か
を判別する判別手段と、車両が駆動状態であるか否かを
検出する駆動状態検出手段とを含んでおり、前記判定手
段が、前記回転角速度検出手段により各回転角速度が検
出されると、この検出された各回転角速度に基づいて、
タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定する低速用
判定手段と、前記回転角速度検出手段で各回転角速度が
検出されると、前記判別手段において前記速度検出手段
により検出された車両の速度が前記しきい値以上である
と判別され、かつ前記駆動状態検出手段において車両は
駆動状態であると検出されたばあいにのみ、前記検出さ
れた回転角速度に基づいて、タイヤの空気圧が低下して
いるか否かを判定する高速用判定手段とを含むことを特
徴としている。
【0021】また、車両に備えられている4つのタイヤ
の各回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度
に基づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判
定し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警
報を発生するタイヤの空気圧低下検出装置であって、低
速時には、前記各回転角速度を車両の情報により補正し
てえられる判定値が予め定めたしきい値を満たすか否か
を判定する低速用判定手段と、高速中で、かつ駆動状態
であるときには、任意速度からの速度と前記判定値との
関係から、前記低速時の判定値を求め、当該判定値が予
め定めたしきい値を満たすか否かを判定する高速用判定
手段とを含むことを特徴としている。
【0022】また、前記高速判定手段は、車両の速度が
予め定めるしきい値以上の速度を一定の間隔で領域分け
し、ついで当該すべての速度領域のうち、予め定められ
た数の速度領域に、予め定めた数のデータが溜まった時
点で、当該データ数の条件を満たした速度領域内のデー
タを平均し、つぎに平均されたデータから最小2乗法に
より、2次関数を求めたのち、該2次関数から中低速で
の判定値を求め、該判定値に基づき警報を検出すること
ができる。
【0023】また、前記高速用判定手段は、平均された
データの最大値と最小値の差が予め定めるしきい値未満
のときはすべての領域での平均されたデータを0にする
ことができる。
【0024】また前記高速用判定手段は、最小2乗法に
使用する領域や平均されたデータの関係から演算をした
とき、誤判定になる恐れがあるばあいには、データの補
正を行なうことができる。
【0025】また、前記高速用判定手段は、高速領域か
つ最小2乗法に使用する領域が近いばあいは平均された
データを0にすることができる。
【0026】また、前記高速用判定手段は、最小2乗法
に使用する平均されたデータの下限速度の領域により、
警報判定のしきい値を変えることができる。
【0027】また、前記高速用判定手段は、最小2乗法
に使用する下限速度の平均されたデータに重みづけをす
ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明は、車両の走行状態にそれ
ぞれ適した判定手段が複数用意されている。したがっ
て、車両の走行状態に応じた判定をいずれかの判定手段
において実現できる。
【0029】そのため、前記複数の判定手段の内少なく
とも1つの判定手段においてタイヤの空気圧が低下して
いると判断されたばあいには、タイヤの空気圧は確実に
低下していると判断できる。言い換えれば、すべての判
定手段においてタイヤはすべて正常内圧であると判定さ
れたばあいには、タイヤは確実に正常内圧であると判断
できる。
【0030】また、本発明は車両の走行状態のうち、車
両がどの程度の速度で走行しているかに着目し、低速用
判定手段と高速用判定手段との2つの判定手段が用意さ
れている。
【0031】たとえば、いずれかのタイヤの空気圧が低
下しているばあい、車両が高速走行すると、空気圧低下
時と正常内圧時との回転角速度差がほとんどなくなるば
あいがある。そのため、回転角速度が検出されると判定
を行う判定手段では、誤検出するおそれがある。一方、
本出願人が調べたところ、タイヤのいずれかのタイヤの
空気圧が低下しているばあいに車両が高速走行しても、
車両が駆動状態であるときには、ある速度から速度が上
昇するに従い空気圧低下時と正常内圧時との回転角速度
差が2次関数的に減少していることを見出し、その2次
関数から低速時の空気圧低下時と正常内圧時との回転角
速度差を求める方法を見出した。
【0032】そこで、本発明では、回転角速度が検出さ
れると判断を行なう低速用判定手段だけでなく、回転角
速度が検出されたのち、車両の速度がしきい値以上であ
って、かつ車両が駆動状態であるという条件が満足され
たばあいに、判定を行なう高速用判定手段を用意するこ
とにした。そのため、車両がどの程度の速度で走行して
いるかにかかわらず、タイヤの空気圧が低下しているか
否かを正確に検出できる。そのため、警報の誤発生/未
発生が防止できる。
【0033】以下、添付図面に基づいて本発明のタイヤ
の空気圧低下検出方法およびその装置を説明する。図1
は、本発明のタイヤの空気圧低下検出装置の一実施例を
示すブロック図、図2は図1におけるタイヤの空気圧低
下検出装置の電気的構造を示すブロック図、図3は図1
のタイヤの空気圧低下検出装置における警報発生/停止
処理を説明するためのフローチャート、図4〜5は図1
のタイヤの空気圧低下検出装置における警報発生/停止
処理の速度回帰減圧判定を説明するためのフローチャー
ト、図6は車両の高速走行時においては、前後加速度が
正の範囲で、判定値が速度増加に伴い2次関数的に減少
することを示す説明図、図7は最小2乗法を説明するた
めの図、図8は本発明のタイヤの空気圧低下検出装置の
他の実施例を説明するためのフローチャート、図9〜1
0は図8における速度回帰減圧判定を説明するためのフ
ローチャート、図11は誤判定の説明図、図12は他の
実施例にかかわる最小2乗法を説明するための図であ
る。
【0034】図1に示すように、本発明のタイヤの空気
圧低下検出装置は、4輪車両にそなえられた4つのタイ
ヤW1、W2、W3およびW4の空気圧が低下しているか否
かを検出するもので、前記タイヤW1、W2、W3および
4にそれぞれ関連して設けられた通常の車輪速センサ
ー1を備えている。車輪速センサー1の出力は制御ユニ
ット2に与えらえる。制御ユニット2には、空気圧が低
下したタイヤWiを知らせるための液晶表示素子、プラ
ズマ表示素子またはCRTなどで構成された表示器3が
接続されている。また、タイヤWiは、規格内でのばら
つきが含まれて製造されるので、正常内圧においてWi
の動荷重半径が同一になるように補正する必要がある。
そこで4は前述の補正を行うきっかけとなるスイッチで
ある。
【0035】制御ユニット2は、図2に示すように、外
部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインターフェ
イス2aと、演算処理の中枢として機能するCPU2b
と、該CPU2bの制御動作プログラムが格納されたR
OM2cと、前記CPU2bが制御動作を行なう際にデ
ータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込まれた
データなどが読み出されるRAM2dとから構成されて
いる。
【0036】前記車両速度センサー1では、タイヤWi
の回転数に対応したパルス信号(以下、車輪速パルスと
いう)が出力される。またCPU2bでは、車輪速セン
サー1から出力された車輪速パルスに基づき、所定のサ
ンプリング周期ΔT(sec)、たとえばΔT=1秒ごとに
各タイヤWiの回転角速度Fiが算出される。
【0037】つぎに、本発明のタイヤの空気圧低下検出
方法における警報発生/停止処理を説明する。なお、こ
の処理はソフトウェアで実現される。まず、図3に示す
ように1秒ごとの各車輪速センサー1から出力される車
輪速パルスに基づいて各タイヤWiの回転角速度Fiが算
出される(ステップS1)。ここで、タイヤWiは、規
格内でのばらつき(初期差異)が含まれて製造されるた
め、各タイヤWiの有効転がり半径は、すべてのタイヤ
iがたとえ正常内圧であっても、同一とは限らない。
そのため、各タイヤWiの回転角速度Fiはばらつくこと
になる。そこで、初期差異によるばらつきを打ち消すた
めに補正した回転角速度F1iを算出する(ステップS
2)。具体的には、F11=F1 F12=mF2 F13=F3 F14=nF4 と補正される。前記補正係数m、nは、たとえば車両が
直線走行していることを条件として回転角速度Fiを算
出し、この算出された回転角速度Fiに基づいて、m=
1/F2、n=F3/F4として取得されると補正され
る。
【0038】そして、前記F1iに基づき、車両の速度
V、旋回半径R、横G、前後加速度Aを算出する(ステ
ップS3)。
【0039】ところで、前記回転角速度Fiは、車両の
半径R、車両の速度V、車両の横方向加速度Gおよび前
後方向加速度(以下、単に前後加速度という)Aの大き
さによってばらつきが大きくなり、その結果誤判定につ
ながるおそれがある。
【0040】すなわち、旋回半径Rが相対的に小さいば
あいには、タイヤWiが横滑りするおそれがあるので、
算出される回転角速度Fiのばらつきが大きくなる可能
性が高い。また、車両の速度Vが極低速であるばあいに
は、車両速センサー1の検出精度が著しく低下するの
で、算出される回転角速度Fiのばらつきが大きくなる
可能性が高い。また、車両の横Gが相対的に大きいばあ
いには、タイヤWiが横すべりするおそれがあるので、
算出される回転角速度Fiのばらつきが大きくなる可能
性が高い。さらに、車両の前後加速度Aの絶対値が相対
的に大きいばあいには、たとえば車両が急加速または急
減速することによるタイヤWiのスリップまたはフット
ブレーキの影響が考えられるので、算出される回転角速
度Fiのばらつきが大きくなる可能性が高い。このよう
に、回転角速度Fiに誤差が含まれる可能性の高いばあ
いには、その回転角速度Fiは空気圧低下の検出に採用
せずにリジェクト(排除)する方法が好ましい。
【0041】そこで、車両の旋回半径R、速度V、横G
および車両の前後加速度Aに基づき、前記ステップS2
でえられた回転角速度F1iをリジェクトするか否かが
判別される(ステップS4)。
【0042】前記ステップS4での判別の結果、回転角
速度F1iをリジェクトしないばあいには、その回転角
速度F1iに基づいて、判定値Dがつぎの式(3)によ
って算出される(ステップ5)。
【0043】 ところで、前記ステップS5における車両の旋回半径
R、速度V、横Gおよび車両の前後加速度Aの算出は、
初期差異の補正が施された回転角速度F1iを用いて行
なわれる。一方、タイヤWiの有効転がり半径は、初期
差異だけでなく、車両の旋回半径R、速度V、横Gおよ
び前後加速度Aによっても変動する。したがって、前記
ステップS5で求められた判定値Dには、車両の旋回半
径R、速度V、横Gおよび前後加速度Aを含む変動要因
の影響が作用している。
【0044】そこで、車両の旋回半径R、速度V、横G
および前後加速度Aなどの判定値Dの変動要因の影響を
排除するための補正が行なわれる(ステップS6)。
【0045】具体的には、つぎの式(4)によって補正
される。
【0046】 D′=D−α1×横G−α2×横G×A ・・・・(4) なお、このステップS6にてえられたD′は、たとえば
RAM2dに一時的に保存される。
【0047】ここで、前記式(4)において、α1およ
びα2は係数であり、この係数α1およびα2は各タイ
ヤWiが正常であると分かっているときに試験走行を行
ない、そのときに算出された車両の旋回半径R、速度
V、横Gおよび車両の前後加速度Aに基づいて予め求め
られるものである。前記係数α1およびα2は、たとえ
ば制御ユニット2のROM2cに予め記憶されている。
【0048】前記ステップS6にてえられた補正後の判
定値D′を用いて、以下の式(5)により、空気圧が低
下しているか否かが判定される(ステップS7)。な
お、式(5)において、たとえばDTH1=DTH2=0.1
である。
【0049】 D′<−DTH1またはD′>DTH2 ・・・・(5) この結果、判定値D′が式(5)を満たしていれば空気
圧は低下していると判定され、複数回同じ判定がある程
度連続して行なわれたばあいに警報を発生する(ステッ
プS9)。一方、前記判定値D′が式(5)を満たして
いなければ、空気圧は低下していないと判定され複数回
同じ判定がある程度連続して行なわれたばあいに警報は
消去される(ステップS8)。すなわち、警報の発生も
しくは禁止を空気圧が低下しているか、または正常内圧
であると判定される度に行なうのではなく、複数周期に
わたって同じ判定がある程度連続して行なわれたときに
行なうようにしているので、ノイズなどの突発的な影響
による警報の誤発生/未発生を防止できる。
【0050】ところで、たとえばタイヤWiのうちのい
ずれかのタイヤWiの空気圧が低下しているばあい、車
両が相対的に低速走行しているときには、当該タイヤW
iの回転角速度Fiは正常内圧のタイヤWiの回転角速度
iに比べて速くなるので、前記ステップS7におい
て、判定値D′は前記式(5)を満足する。これに対し
て、車両が相対的に高速で走行しているときには、空気
圧が低下しているタイヤWiの回転角速度Fiと正常内圧
のタイヤWiの回転角速度Fiとの差はほとんどなくなる
ばあいがある。このとき、判定値D′は0になる可能性
が高いので、前記ステップ7において、タイヤWiの空
気圧はすべて正常であると判定されてしまう。そこで、
本実施例では、車両が高速中でも駆動状態であるときに
は、ある速度から速度が上昇するに従い判定値D′が2
次関数的に減ってくる(図5参照)ことから、その2次
関数による低速時の判定値D′を求め車両が相対的に高
速で走行していても、駆動中のばあいに限って再度警報
発生準備処理(以下、速度回帰減圧判定法という)を行
なう(ステップ10)。
【0051】つぎに、その詳細を図4のフローチャート
で説明する。
【0052】まず、車両が相対的に高速かつ駆動状態で
走行しているばあいに限って速度回帰減圧測定法を行な
うため、車両の速度Vが予め定めるしきい値VTH(たと
えばVTH=120km/h)以上か、また車両が駆動状
態であるかを判定するための前後加速度Aが予め定める
しきい値ATH(たとえばATH=0G)以上であるか否か
を判別する(ステップS11)。
【0053】その結果、車両の速度Vがしきい値VTH
満かつ前後加速度Aがしきい値ATH未満であると判別さ
れたばあいには、前述のような不具合は生じないので、
後述する速度回帰減圧判定法を行なう必要はない。ま
た、前記車両の速度Vがしきい値VTH未満または前後加
速度Aがしきい値ATH未満であると判断されたばあいも
速度回帰減圧判定法を行なわない。そのためステップS
12〜S25の操作を行なわずにステップS1にもど
る。一方、車両の速度Vがしきい値VTH以上かつ前後加
速度Aがしきい値ATH以上であると判別されたばあいに
は、つぎに説明するステップS12〜S26までの速度
回帰減圧判定法が行なわれる。
【0054】速度回帰減圧判定法では、まず現時点の速
度Vを領域分けすることから始まる(ステップS1
2)。ステップS12を具体的に説明すると、たとえば
120km/hから速度を10km/hごとに1から1
4までの領域に分けるとすると、、現時点の速度Vがた
とえば135km/hであれば、120km/h台の速
度は1の領域なので135km/hは130km/h台
ということで2の領域に入ることになる。また、領域分
けする数は車両の許容の速度により決められる。
【0055】その処理が終わるとステップS12により
割り当てられた速度領域に現時点の判定値D′と速度V
を足し込んでいく(ステップS13、S14)。ステッ
プS13、S14を具体的に説明すると、図3のフロー
チャートからも分かるように速度回帰減圧判定処理は1
秒ごとに行なわれ、現時点での速度Vと前後加速度Aか
ら車両が高速かつ駆動中であると判定されたばあいに、
図4で示すステップS12〜S26の処理を行なうこと
になる。よって、車両が高速かつ駆動中であると判定さ
れたばあいは、毎秒の速度Vと判定値D′を該当する領
域に入れ、その値を今まで足し込んできた値に足してい
くという処理を行なう。
【0056】つぎに、今回該当する速度領域内にデータ
がいくつあるかを数えるためカウントアップする(ステ
ップS15)。ここで、ステップS11〜S15をまと
めると、車両が高速かつ駆動中であるという速度回帰減
圧法の処理に使用できる1秒ごとの速度Vと判定値D′
を分けられた領域に足し込みその領域にいくつのデータ
があるかを数えたことになる。
【0057】つぎに、すべての領域について6個以上の
データのある速度領域があるか否かを調べる(ステップ
S17)。あれば、その領域での今まで足し込んできた
判定値D′と速度Vの平均を求め(ステップS18)、
6個以上のデータのある領域がいくつできたかを数える
ためカウントアップする(ステップS19)。なけれ
ば、とくに操作は行なわない。
【0058】これらの作業を終え6個以上のデータのあ
る速度領域が3つの領域にあれば、それぞれの領域で平
均された速度Vと判定値D′に基づいて速度=0km/
hのときの判定値D′(CrosP)を最小2乗法によ
り求める(ステップS21〜S22)。
【0059】最小2乗法を具体的に説明すると、横軸に
速度V、縦軸に判定値D′を取ると前記平均された速度
Vとそれに対応する判定値D′が3点プロットされるこ
とになる(図6参照)。つぎに、この3点の中心を通る
ような2次曲線y=ax2+bを仮定すると、この2次
曲線に各点からy軸と平行になるように引いた線の長さ
の2乗の和が最小になるようなaとbを求める方法がこ
こで用いている最小2乗法である。なお、ここでいうb
が前記CrosPに対応する。
【0060】また、6個以上のデータのある速度領域が
3つの領域になければとくに操作は行なわない。
【0061】前記ステップS22にてえられた判定値
D′(CrosP)を用いて、前記式(5)により、空
気圧が低下しているか否かが判定される(ステップS2
3〜S26)。なお、つぎの式(6)において、たとえ
ばDHTH1=DHTH2=0.1である。
【0062】 |CrosP|<−DHTH1または|CrosP|<−DHTH2 ・・・・(6) この結果、判定値CrosPが式(6)を満たしていれ
ば空気圧は低下していると判断され、警報を発生する
(ステップS24)。一方、判定値CrosPが式
(6)を満たしていなければ、空気圧は低下していない
と判定され警報は消去される(ステップS26)。な
お、種々の条件が揃い警報の判定を行なったばあいはす
べての速度領域の変数をクリアーする。
【0063】つぎに本発明の他の実施例を説明する。図
8に示すようにステップS11〜S16は前記実施例にお
けるステップS1〜S6と同じであって、ステップS1
5が終了したのち、ステップS16へ進み、ついで該ス
テップS16にてえられた補正後の判定値D′を用い
て、種々の減圧判定を行なう(ステップS17)。該減
圧判定では、つぎの式(7)により空気圧が低下してい
るか否かが判定される。なお、式(7)において、たと
えばDTH1=DTH2=0.1である。
【0064】 D′<−DTH1またはD′>DTH2 ・・・・(7) この結果、判定値D′が式(7)を満たしていれば警報
フラグをセットし、満たしていなければ警報フラグをク
リアする。
【0065】つぎに速度回帰減圧判定を行なう(ステッ
プS18)が、これについてはつぎに詳しく述べる。こ
の結果、判定値が警報判定条件を満たしていれば、警報
フラグをセットし、満たしていなければ警報フラグをク
リアする。さらに、警報フラグがセットされていれば、
警報ランプを点灯し、セットされていなければ、警報ラ
ンプを消すなどの処理を行なう(ステップS19〜S1
1)。
【0066】ところで、前記実施例と同様に、たとえば
タイヤWiのうちのいずれかのタイヤWiの空気圧が低下
しているばあい、車両が相対的に低速走行しているとき
には、当該タイヤWiの回転角速度Fiは正常内圧のタイ
ヤWiの回転角速度Fiに比べて速くなるので、前記ステ
ップS17において、判定値D′は警報判定条件を満足
する。これに対して、車両が相対的に高速で走行してい
るときには、空気圧が低下しているタイヤWiの回転角
速度Fiと正常内圧のタイヤWiの回転角速度Fiとの差
はほとんどなくなるばあいがある。このとき、判定値
D′は0になる可能性が高いので、前記ステップS1
おいて、タイヤWiの空気圧はすべて正常であると判定
されてしまう。しかし、車両が高速中でも駆動状態であ
るときには、速度が上昇するに従い判定値D′が2次関
数的に減ってくることが分かっている(図6参照)。
【0067】そこで、本実施例では、その2次関数によ
る低速時の判定値D′を求め車両が相対的に高速で走行
していても、駆動中のばあいに限って再度警報発生準備
処理を行なう。
【0068】つぎに、その詳細を図9〜10のフローチ
ャートで説明する。
【0069】まず、車両が相対的に高速かつ駆動状態で
走行しているばあいに限って速度回帰減圧測定法を行な
うため、車両の速度Vが予め定めるしきい値VTH(たと
えばVTH=85km/h)以上か、また車両が駆動状態
であるかを判定するための前後加速度Aが予め定めるし
きい値ATH(たとえばATH=0Gまたは−0.03G)
以上であるか否かを判別する(ステップS113)。
【0070】その結果、車両の速度Vがしきい値VTH
満または前後加速度Aがしきい値ATH未満であると判別
されたばあいには、前述のような現象は起こらないの
で、後述する速度回帰減圧判定法を行わない。そのため
ステップS114〜S125の操作を行わずステップS1
9にもどる。一方、車両の速度Vがしきい値VTH以上か
つ前後加速度Aがしきい値ATH以上であると判別された
ばあいには、つぎに説明するステップS114〜S125
までの速度回帰減圧判定法が行なわれる。
【0071】速度回帰減圧判定法では、まず現時点の速
度Vを領域分けすることから始まる(ステップS1
4)。ステップS114を具体的に説明すると、たとえ
ば85km/hから速度を155km/hまでの速度を
5km/hごとに1から14までの領域に分けるとする
と、現時点の速度Vがたとえば100km/hであれ
ば、85km/h台の速度は1の領域なので100km
/hは100km/h台ということで4の領域に入るこ
とになる。また、領域分けする数は車両の許容の速度に
より決められる。
【0072】その処理が終わるとステップS114によ
り割り当てられた速度領域に現時点の判定値D′と速度
Vを足し込んでいく(ステップS115)。ステップS1
15を具体的に説明すると、図8のフローチャートから
も分かるように速度回帰減圧判定処理は1秒ごとに行な
われ、現時点での速度Vと前後加速度Aから車両が高速
かつ駆動中であると判定されたばあいに、図9〜10で
示すステップS114〜S125の処理を行なうことにな
る。よって、車両が高速かつ駆動中であると判定された
ばあいは、毎秒そのときの判定値D′を該当する領域に
入れ、その値を今まで足し込んできた値に足していくと
いう処理を行なう。
【0073】つぎに、今回該当する速度領域内にデータ
がいくつあるかを教えるためカウンターを一つ増やす
(ステップS116)。ここで、ステップS114〜S1
16をまとめると、車両が高速かつ駆動中であるという
速度回帰減圧法の処理に使用できる1秒ごとの判定値
D′を分けられた領域に足し込み該当する領域のカウン
ターを一つ増やしたことになる。
【0074】つぎに、すべての領域について予め定める
数(たとえば15個)以上のデータのある速度領域が予
め定める数(たとえば4つの領域)あるかを調べる(ス
テップS117)。あれば、その領域での今まで足し込
んできた判定値D′の平均と各速度領域の中間値を求め
る(ステップS118)。
【0075】さらに、平均D′の最大値と最小値の差が
予め定めるしきい値、たとえば0.04未満のときはす
べての領域での平均D′を0にする(ステップS119
〜S120)。なお、このばあい最終的に求める警報判
定値を0にし、警報を検出しないようにする。
【0076】本発明においてはステップS119〜S1
0は、これに限定されるものではなく、たとえば前記ス
テップS119〜S120において、最小2乗法に使用す
る領域や平均D′の関係から演算をしたとき、誤判定に
なる恐れがある。たとえば図11に示すように、回帰に
より求められる判定値aの中低速よりかなり離れた4つ
の速度領域bにおいて、回帰のデータが集まり、またそ
のデータの判定値が速度の増加に対して減少しているば
あいであっても、さらに最大値と最小値の差cが、たと
えば0.03以下というような正常内圧時のばらつき程
度であるばいには、これをもとに2次回帰曲線が求めら
れると誤判定となる可能性がある。なお、図11におけ
るdは、警報判定しきい値である。
【0077】またはステップS119〜S120におい
て、高速領域(たとえば150km/h以上)かつ最小
2乗法に使用する領域が近い(たとえば4つの領域がす
べて隣り合っている)ばあいは平均D′を0にすること
ができる。
【0078】またはステップS119〜S120におい
て、平均D′の下限速度の領域(たとえば150km/
hの時)により、警報判定のしきい値を変える(たとえ
ば2倍にする変数をもたせる)ことができる。
【0079】さらに、ステップS119〜S120におい
て、平均D′の下限速度を領域(たとえば150km/
hの時)に下限速度の平均D′に重みづけをする(たと
えば2個分にする)こともできる。
【0080】これらの作業を終え15個以上のデータの
ある速度領域が4つの領域にあれば、それぞれの領域で
平均された各領域の中間速度Vと平均D′に基づいて低
速での判定値D′(CrosP)を最小2乗法により求
める(ステップS121)。
【0081】最小2乗法を具体的に説明すると、横軸に
速度V、縦軸に判定値D′を取ると上述から求められた
各領域の中間速度Vとそれに対応する判定値D′が4点
プロットされることになる(図12参照)。つぎに、こ
の4点の中心を通るような2次曲線y=ax2+bを仮
定すると、この2次曲線に各点からy軸と平行になるよ
うに引いた線の長さの2乗の和が最小になるようなaと
bを求める方法がここで用いている最小2乗法である。
なお、ここでいうbが前記CrosPに対応する。
【0082】また、15個以上のデータのある速度領域
が4つの領域になければとくに操作は行なわない。
【0083】前記ステップS121にてえられた判定値
D′(CrosP)を用いて、つぎの式(8)により、
空気圧が低下しているか否かが判定される(ステップS
122〜S125)。なお、つぎの式(8)において、た
とえばDHTH1=DHTH2=0.1である。
【0084】 CrosP<−DHTH1またはCrosP<−DHTH2 ・・・・(8) この結果、判定値CrosPが式(8)を満たしていれ
ば空気圧は低下していると判断され、警報フラグをセッ
トする(ステップS123)。一方、判定値CrosP
が式(8)を満たしていなければ、空気圧は低下してい
ないと判定され警報フラグをクリアする(ステップS1
24)。なお、種々の条件が揃い警報の判定を行なった
ばあいはすべての速度領域の変数をクリアーする(ステ
ップS125)。
【0085】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
車両の走行状態にそれぞれ適した判定手段が複数用意さ
れているので、車両の走行状態に応じた判定をいずれか
の判定手段において実現できる。したがって、車両の走
行状態にかかわらず、タイヤの空気圧が低下しているか
否かを正確に検出できるので、警報の誤発生/未発生を
防止できる。そのため、ドライバーの警報に対する信頼
性を向上することができるので、交通安全の向上を図る
ことができる。
【0086】また、回転角速度が検出されると判定を行
なう低速用判定手段だけでなく、回転角速度が検出され
たのち、車両速度がしきい値以上であってかつ車両が駆
動中であるという条件が満足されたばあいに、判定を行
なう高速用判定手段が用意されているので、車両がどの
程度の速度で走行しているかにかかわらず、タイヤの空
気圧が低下しているか否かを正確に検出できる。したが
って、警報の誤発生/未発生を防止できる。そのため、
ドライバーの警報に対する信頼性を向上できるので、交
通安全の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤの空気圧低下検出装置の一実施
例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるタイヤの空気圧低下検出装置の電
気的構成を示すブロック図である。
【図3】図1のタイヤの空気圧低下検出装置およびその
方法における警報発生/停止処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図4】図1のタイヤの空気圧低下検出装置およびその
方法における警報発生/停止処理の速度回帰減圧判定を
説明するためのフローチャートである。
【図5】図1のタイヤの空気圧低下検出装置およびその
方法における警報発生/停止処理の速度回帰減圧判定を
説明するためのフローチャートである。
【図6】車両の高速走行時においては、前後加速度が正
の範囲で、判定値が速度増加に伴い2次関数的に減少す
ることを示す説明図である。
【図7】最小2乗法を説明するための図である。
【図8】本発明のタイヤの空気圧低下検出装置の他の実
施例を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8における速度回帰減圧判定を説明するため
のフローチャートである。
【図10】図8における速度回帰減圧判定を説明するた
めのフローチャートである。
【図11】誤判定の説明図である。
【図12】他の実施例にかかわる最小2乗法を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 車輪速センサー 2 制御ユニット 3 表示器 W1、W2、W3、W4 タイヤ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に備えられている4つのタイヤの各
    回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度に基
    づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定
    し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警報
    を発生するタイヤの空気圧低下検出方法であって、前記
    回転角速度が検出されると、この検出された各回転角速
    度に基づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを
    判定する低速用判定ステップと、回転角速度が検出され
    ると、車両の速度が予め定めるしきい値以上であって、
    かつ車両が駆動状態であるばあいのみ、前記検出された
    回転角速度に基づいて、タイヤの空気圧が低下している
    か否かを判定する高速用判定ステップとを含むことを特
    徴とするタイヤの空気圧低下検出方法。
  2. 【請求項2】 車両に備えられている4つのタイヤの各
    回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度に基
    づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定
    し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警報
    を発生するタイヤの空気圧低下検出方法であって、低速
    時には、前記各回転角速度を車両の情報により補正して
    えられる判定値が予め定めたしきい値を満たすか否かを
    判定し、高速中で、かつ駆動状態であるときには、任意
    速度からの速度と前記判定値との関係から、前記低速時
    の判定値を求め、当該判定値が予め定めたしきい値を満
    たすか否かを判定することを特徴とするタイヤの空気圧
    低下検出方法。
  3. 【請求項3】 車両に備えられている4つのタイヤの各
    回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度に基
    づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定
    し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警報
    を発生するタイヤの空気圧低下検出装置であって、車両
    の速度を検出する速度検出手段と、この速度検出手段で
    検出された車両の速度が予め定めたしきい値以上である
    か否かを判別する判別手段と、車両が駆動状態であるか
    否かを検出する駆動状態検出手段とを含んでおり、前記
    判定手段が、前記回転角速度検出手段により各回転角速
    度が検出されると、この検出された各回転角速度に基づ
    いて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定する
    低速用判定手段と、前記回転角速度検出手段で各回転角
    速度が検出されると、前記判別手段において前記速度検
    出手段により検出された車両の速度が前記しきい値以上
    であると判別され、かつ前記駆動状態検出手段において
    車両は駆動状態であると検出されたばあいにのみ、前記
    検出された回転角速度に基づいて、タイヤの空気圧が低
    下しているか否かを判定する高速用判定手段とを含むこ
    とを特徴とするタイヤの空気圧低下検出装置。
  4. 【請求項4】 車両に備えられている4つのタイヤの各
    回転角速度を検出し、当該検出された各回転角速度に基
    づいて、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定
    し、空気圧が低下していると判定されたばあいに、警報
    を発生するタイヤの空気圧低下検出装置であって、低速
    時には、前記各回転角速度を車両の情報により補正して
    えられる判定値が予め定めたしきい値を満たすか否かを
    判定する低速用判定手段と、高速中で、かつ駆動状態で
    あるときには、任意速度からの速度と前記判定値との関
    係から、前記低速時の判定値を求め、当該判定値が予め
    定めたしきい値を満たすか否かを判定する高速用判定手
    段とを含むことを特徴とするタイヤの空気圧低下検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記高速用判定ステップが、車両の速度
    が予め定めるしきい値以上の速度を一定の間隔で領域分
    けし、ついで当該すべての速度領域のうち、予め定めら
    れた数の速度領域に、予め定めた数のデータが溜まった
    時点で、当該データ数の条件を満たした速度領域内のデ
    ータを平均し、つぎに平均されたデータから最小2乗法
    により、2次関数を求めたのち、該2次関数から中低速
    での判定値を求め、該判定値に基づき警報を検出する請
    求項1記載のタイヤ空気圧低下検出方法。
  6. 【請求項6】 前記高速判定手段が、車両の速度が予め
    定めるしきい値以上の速度を一定の間隔で領域分けし、
    ついで当該すべての速度領域のうち、予め定められた数
    の速度領域に、予め定めた数のデータが溜まった時点
    で、当該データ数の条件を満たした速度領域内のデータ
    を平均し、つぎに平均されたデータから最小2乗法によ
    り、2次関数を求めたのち、該2次関数から中低速での
    判定値を求め、該判定値に基づき警報を検出する請求項
    3または4記載のタイヤ空気圧低下検出装置。
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