JPH1066368A - 超電導教材 - Google Patents
超電導教材Info
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- JPH1066368A JPH1066368A JP8231516A JP23151696A JPH1066368A JP H1066368 A JPH1066368 A JP H1066368A JP 8231516 A JP8231516 A JP 8231516A JP 23151696 A JP23151696 A JP 23151696A JP H1066368 A JPH1066368 A JP H1066368A
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Landscapes
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 収納性・可搬性に優れ,構造が簡単で,組立
・分解が容易であり,更に超電導現象を解りやすく説明
することができる,超電導教材を提供すること。 【解決手段】 超電導体4及び該超電導体4を冷却する
ための冷媒52を貯蔵する断熱性タンク51を有する浮
上移動体5と,多数の永久磁石21,22により構成し
た軌道2を配設した強磁性体よりなる金属盤10と,内
部に,上記金属盤10を着脱可能に配設してなると共に
上記浮上移動体5を収納してなる運搬ケース6とよりな
る。
・分解が容易であり,更に超電導現象を解りやすく説明
することができる,超電導教材を提供すること。 【解決手段】 超電導体4及び該超電導体4を冷却する
ための冷媒52を貯蔵する断熱性タンク51を有する浮
上移動体5と,多数の永久磁石21,22により構成し
た軌道2を配設した強磁性体よりなる金属盤10と,内
部に,上記金属盤10を着脱可能に配設してなると共に
上記浮上移動体5を収納してなる運搬ケース6とよりな
る。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は,超電導現象を広く一般に教示す
るために使用することができる,超電導教材に関する。
るために使用することができる,超電導教材に関する。
【0002】
【従来技術】従来,液体窒素温度(77K程度)より高
い温度で超電導を示す,いわゆる高温超電導体が発見さ
れて以来,マイスナー効果やピン止め効果といった超電
導体に特有な現象を簡便な装置で実現できるようにな
り,産業分野への応用が期待されている。
い温度で超電導を示す,いわゆる高温超電導体が発見さ
れて以来,マイスナー効果やピン止め効果といった超電
導体に特有な現象を簡便な装置で実現できるようにな
り,産業分野への応用が期待されている。
【0003】一方で超電導現象を広く一般に教示するた
め,小学生,中学生,高校生等の若年層及び科学技術的
知識を有しない一般大衆に教示することが要望されてお
り,そのための教材が必要とされている。そして,上記
教材には,マイスナー効果やピン止め効果等の超電導状
態特有の現象を解りやすく実演し説明するために,超電
導体の浮上量やピン止め力の大きさを見たり触ったりし
てはっきりと実感できるようなものであることが要求仕
様として求められている。
め,小学生,中学生,高校生等の若年層及び科学技術的
知識を有しない一般大衆に教示することが要望されてお
り,そのための教材が必要とされている。そして,上記
教材には,マイスナー効果やピン止め効果等の超電導状
態特有の現象を解りやすく実演し説明するために,超電
導体の浮上量やピン止め力の大きさを見たり触ったりし
てはっきりと実感できるようなものであることが要求仕
様として求められている。
【0004】ところで,上記超電導状態特有の現象を解
りやすく実演し説明できる教材として,従来,以下に示
す装置が提案されている(特開平7−46870号)。
上記装置は,超電導体と,該超電導体を冷却するための
冷媒を貯蔵する断熱性タンクとよりなる浮上移動体と,
上記浮上移動体の超電導体に対面して配設した軌道より
なる。なお,上記軌道は水平なテーブル等に対して据え
置きされてある。
りやすく実演し説明できる教材として,従来,以下に示
す装置が提案されている(特開平7−46870号)。
上記装置は,超電導体と,該超電導体を冷却するための
冷媒を貯蔵する断熱性タンクとよりなる浮上移動体と,
上記浮上移動体の超電導体に対面して配設した軌道より
なる。なお,上記軌道は水平なテーブル等に対して据え
置きされてある。
【0005】上記装置によれば,上記浮上移動体を軌道
の上において浮上させたり,走行させることによりマイ
スナー効果による超電導体の浮上量やピン止め力の大き
さを目で見ることができる。更に,上記浮上移動体はあ
る程度の大きさを有し,かつ手で触れることが可能とな
るように断熱性タンクにて構成してある。従って,上記
装置において,上記浮上移動体の挙動を観察し,また実
際に手で触ることにより,マイスナー効果やピン止め効
果を実際に体験することができる。
の上において浮上させたり,走行させることによりマイ
スナー効果による超電導体の浮上量やピン止め力の大き
さを目で見ることができる。更に,上記浮上移動体はあ
る程度の大きさを有し,かつ手で触れることが可能とな
るように断熱性タンクにて構成してある。従って,上記
装置において,上記浮上移動体の挙動を観察し,また実
際に手で触ることにより,マイスナー効果やピン止め効
果を実際に体験することができる。
【0006】
【解決しようとする課題】ところで,上記教材には,各
地の展示会で実演したり,教育現場で教師が実演,また
は児童,生徒,学生が自ら実習したりすることを考える
と,コンパクトで取り扱いやすく,収納性・可搬性に優
れていることが要求仕様として必要であると考えられ
る。しかしながら,上記従来装置はこの要求仕様に関し
てはなんら工夫がされていない。
地の展示会で実演したり,教育現場で教師が実演,また
は児童,生徒,学生が自ら実習したりすることを考える
と,コンパクトで取り扱いやすく,収納性・可搬性に優
れていることが要求仕様として必要であると考えられ
る。しかしながら,上記従来装置はこの要求仕様に関し
てはなんら工夫がされていない。
【0007】即ち,上記従来装置は,各種の展示会,教
育現場で使用するには,装置の組立て,準備が繁雑で手
間がかかり,また装置の移動がしにくい,装置をしまっ
ておくのに場所を取る等の問題があった。この問題は超
電導現象を広く教示するための教育的活動を行う場合
に,大変不便な点である。
育現場で使用するには,装置の組立て,準備が繁雑で手
間がかかり,また装置の移動がしにくい,装置をしまっ
ておくのに場所を取る等の問題があった。この問題は超
電導現象を広く教示するための教育的活動を行う場合
に,大変不便な点である。
【0008】本発明は,かかる問題点に鑑み,収納性・
可搬性に優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であ
り,更に超電導現象を解りやすく説明することができ
る,超電導教材を提供しようとするものである。
可搬性に優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であ
り,更に超電導現象を解りやすく説明することができ
る,超電導教材を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,超電導体及び該
超電導体を冷却するための冷媒を貯蔵する断熱性タンク
を有する浮上移動体と,多数の永久磁石により構成した
軌道を配設した強磁性体よりなる金属盤と,内部に,上
記金属盤を着脱可能に配設してなると共に上記浮上移動
体を収納してなる運搬ケースとよりなることを特徴とす
る超電導教材にある。
超電導体を冷却するための冷媒を貯蔵する断熱性タンク
を有する浮上移動体と,多数の永久磁石により構成した
軌道を配設した強磁性体よりなる金属盤と,内部に,上
記金属盤を着脱可能に配設してなると共に上記浮上移動
体を収納してなる運搬ケースとよりなることを特徴とす
る超電導教材にある。
【0010】上記運搬ケースの材質としては,合板,軽
量合板,樹脂等を使用することが好ましい。これによ
り,後述の実施形態例1及び5に示すごとく,上記運搬
ケースの上に金属盤及び軌道を設置,実演する際に,該
運搬ケースがたわみ,軌道が傾くことを防止することが
できる。また,上記運搬ケースの軽量化を図り,上記超
電導教材の可搬性を更に高めることができる。
量合板,樹脂等を使用することが好ましい。これによ
り,後述の実施形態例1及び5に示すごとく,上記運搬
ケースの上に金属盤及び軌道を設置,実演する際に,該
運搬ケースがたわみ,軌道が傾くことを防止することが
できる。また,上記運搬ケースの軽量化を図り,上記超
電導教材の可搬性を更に高めることができる。
【0011】次に,上記浮上移動体は,例えば,断熱性
タンクの底部に超電導体を設けることができる。そし
て,上記超電導体の下面は軌道に対向する面となり,該
超伝導体の上面は上記断熱性タンク内の冷媒と常時接触
するよう構成することができる(図7参照)。また,上
記超電導体は,上記浮上移動体の幅方向及び長手方向に
対し単数及び複数個設けることができる。
タンクの底部に超電導体を設けることができる。そし
て,上記超電導体の下面は軌道に対向する面となり,該
超伝導体の上面は上記断熱性タンク内の冷媒と常時接触
するよう構成することができる(図7参照)。また,上
記超電導体は,上記浮上移動体の幅方向及び長手方向に
対し単数及び複数個設けることができる。
【0012】次に,上記超電導体としては,内部にピン
止め点を有するバルク形状(塊状)の物質を用いること
ができる。このような物質としては,例えば,MTG,
QMG,MPMGと呼ばれる大気以上の酸素分圧下での
溶融法で作成されたYBaCuO系,OCMGと呼ばれ
る低酸素分圧下での溶融法で作成されたNdBaCuO
系,SmBaCuO系を挙げることができる。
止め点を有するバルク形状(塊状)の物質を用いること
ができる。このような物質としては,例えば,MTG,
QMG,MPMGと呼ばれる大気以上の酸素分圧下での
溶融法で作成されたYBaCuO系,OCMGと呼ばれ
る低酸素分圧下での溶融法で作成されたNdBaCuO
系,SmBaCuO系を挙げることができる。
【0013】次に,上記冷媒は,上記超電導体の臨界温
度より低い温度を有する物質であり,例えば,液体窒
素,液体酸素,液体空気等を用いることができる。次
に,上記断熱性タンクは,低い熱伝導率を有する物質よ
り構成することができる。このような物質としては,例
えば,発泡スチロール,発泡ウレタン等の樹脂を挙げる
ことができる。
度より低い温度を有する物質であり,例えば,液体窒
素,液体酸素,液体空気等を用いることができる。次
に,上記断熱性タンクは,低い熱伝導率を有する物質よ
り構成することができる。このような物質としては,例
えば,発泡スチロール,発泡ウレタン等の樹脂を挙げる
ことができる。
【0014】次に,上記軌道は,予め目的の軌道形状に
成形された強磁性体の金属盤の片面,あるいは平面形状
の強磁性体の金属盤の片面に多数の磁石片を貼りつける
ことにより構成することができる。そして,上記軌道
は,上記永久磁石を金属盤に対し以下に示すごとく配列
することにより作成することができる。
成形された強磁性体の金属盤の片面,あるいは平面形状
の強磁性体の金属盤の片面に多数の磁石片を貼りつける
ことにより構成することができる。そして,上記軌道
は,上記永久磁石を金属盤に対し以下に示すごとく配列
することにより作成することができる。
【0015】即ち,軌道の長手方向においては順次同一
の極を表に向けた永久磁石を貼りつけ,軌道の幅方向に
おいては順次異なる極を表に向けた永久磁石を貼りつけ
る(図10,図23参照)。これにより,上記浮上移動
体を軌道の長手方向に沿って安定に走行させることがで
きる(実施形態例1及び図8参照)。なお,上記永久磁
石としては,フェライト系,希土類系等の永久磁石を用
いることができる。
の極を表に向けた永久磁石を貼りつけ,軌道の幅方向に
おいては順次異なる極を表に向けた永久磁石を貼りつけ
る(図10,図23参照)。これにより,上記浮上移動
体を軌道の長手方向に沿って安定に走行させることがで
きる(実施形態例1及び図8参照)。なお,上記永久磁
石としては,フェライト系,希土類系等の永久磁石を用
いることができる。
【0016】また,上記軌道を構成する強磁性体の金属
盤としては,透磁率の大きい物質を用いることが好まし
く,このような強磁性体の金属盤として,例えば,F
e,Co,Ni及びこれらの合金等を挙げることができ
る。これにより,接着剤を用いずに永久磁石を金属盤に
固定できる。また,浮上移動体の浮上高さを高くするこ
とができる。これは,透磁率が高い程,磁場が収束して
通りやすく,軌道の下面に磁路が形成されるので,軌道
の上面に出る磁場が強くなるからである。
盤としては,透磁率の大きい物質を用いることが好まし
く,このような強磁性体の金属盤として,例えば,F
e,Co,Ni及びこれらの合金等を挙げることができ
る。これにより,接着剤を用いずに永久磁石を金属盤に
固定できる。また,浮上移動体の浮上高さを高くするこ
とができる。これは,透磁率が高い程,磁場が収束して
通りやすく,軌道の下面に磁路が形成されるので,軌道
の上面に出る磁場が強くなるからである。
【0017】更に,強磁性体はある一定値以上の強度の
磁場をかけると磁気飽和を起こし,強磁性体を通る磁場
が外に漏れ出るようになる。このため,永久磁石の磁化
強さの割に,浮上高さが高くない,といった現象が生じ
るおそれがある。これを防ぐために,強磁性体よりなる
金属盤としては,厚いものを用いることが好ましい。こ
れにより,磁路となる強磁性体の断面積が大きくなるた
め,磁気飽和に達することなく永久磁石から出る磁場を
十分に通すことができる。
磁場をかけると磁気飽和を起こし,強磁性体を通る磁場
が外に漏れ出るようになる。このため,永久磁石の磁化
強さの割に,浮上高さが高くない,といった現象が生じ
るおそれがある。これを防ぐために,強磁性体よりなる
金属盤としては,厚いものを用いることが好ましい。こ
れにより,磁路となる強磁性体の断面積が大きくなるた
め,磁気飽和に達することなく永久磁石から出る磁場を
十分に通すことができる。
【0018】本発明の作用につき以下に説明する。本発
明にかかる超電導教材においては,軌道を配設した金属
盤を着脱可能に配設することができ,また浮上移動体を
格納することができる運搬ケースを有する。このため,
上記超電導教材は優れた可搬性を得ることができる。ま
た,上記超電導教材の金属盤,浮上移動体等は全て上記
運搬ケースに対し収納することができる。よって,上記
超電導教材は,未使用時には一個のケースとなる。この
ため,上記超電導教材は優れた収納性を得ることができ
る。
明にかかる超電導教材においては,軌道を配設した金属
盤を着脱可能に配設することができ,また浮上移動体を
格納することができる運搬ケースを有する。このため,
上記超電導教材は優れた可搬性を得ることができる。ま
た,上記超電導教材の金属盤,浮上移動体等は全て上記
運搬ケースに対し収納することができる。よって,上記
超電導教材は,未使用時には一個のケースとなる。この
ため,上記超電導教材は優れた収納性を得ることができ
る。
【0019】また,本発明にかかる超電導教材において
は,浮上移動体,軌道,該軌道を設けた金属盤よりなる
ため,その構造が単純である(図7,図10,図23参
照)。そして,上記超電導教材を使用するに当たって
は,上記運搬ケースより取出した金属盤を水平なところ
に置き,その上の軌道にて上記浮上移動体を走行させる
だけである。また,上記超電導教材の使用後は,速やか
に上記運搬ケースに上記金属盤と浮上移動体を収納する
ことができる。従って,本発明の超電導教材は,構造が
簡単で,組立・分解が容易である。
は,浮上移動体,軌道,該軌道を設けた金属盤よりなる
ため,その構造が単純である(図7,図10,図23参
照)。そして,上記超電導教材を使用するに当たって
は,上記運搬ケースより取出した金属盤を水平なところ
に置き,その上の軌道にて上記浮上移動体を走行させる
だけである。また,上記超電導教材の使用後は,速やか
に上記運搬ケースに上記金属盤と浮上移動体を収納する
ことができる。従って,本発明の超電導教材は,構造が
簡単で,組立・分解が容易である。
【0020】なお,本発明の超電導教材を使用するに当
たっては,上記金属盤を上記運搬ケースの中に収納した
ままの状態であっても(図2参照),上記金属盤を運搬
ケースより取出し,該運搬ケースの外側面の上に載置し
た状態においても(図3参照),浮上移動体の走行を実
演することができる。
たっては,上記金属盤を上記運搬ケースの中に収納した
ままの状態であっても(図2参照),上記金属盤を運搬
ケースより取出し,該運搬ケースの外側面の上に載置し
た状態においても(図3参照),浮上移動体の走行を実
演することができる。
【0021】また,本発明の超電導教材は,以下に示す
ごとく,超電導現象を観察者に示すことができる。上記
浮上移動体の断熱性タンクに冷媒を入れて,上記移動体
の下面に取付けられた上記超電導体を超電導遷移温度以
下に冷却する。これにより,上記超電導体は超電導状態
になる。次に,上記浮上移動体を軌道の上に置く。これ
により,永久磁石より生ずる磁束を上記浮上移動体に設
けた超電導体が押しのける。従って,上記浮上移動体は
軌道上において浮上する。この現象により,超電導状態
にある物質が自分の内部に磁場を侵入させまいとする
(磁場を排除する)マイスナー効果を観察者が目で確認
することができる。
ごとく,超電導現象を観察者に示すことができる。上記
浮上移動体の断熱性タンクに冷媒を入れて,上記移動体
の下面に取付けられた上記超電導体を超電導遷移温度以
下に冷却する。これにより,上記超電導体は超電導状態
になる。次に,上記浮上移動体を軌道の上に置く。これ
により,永久磁石より生ずる磁束を上記浮上移動体に設
けた超電導体が押しのける。従って,上記浮上移動体は
軌道上において浮上する。この現象により,超電導状態
にある物質が自分の内部に磁場を侵入させまいとする
(磁場を排除する)マイスナー効果を観察者が目で確認
することができる。
【0022】そして,上記軌道上に浮かぶ浮上移動体に
強い力を加え,該浮上移動体の超電導体を軌道に押しつ
ける。これにより,上記超電導体の内部のピン止め点に
磁束がトラップされる(図8参照)。これにより,上記
超電導体にはトラップした磁束の分布が変化する方向の
変位に対して強力な復元力が働くこととなる。なぜな
ら,上記磁束はピン止め点に強力にトラップされ,その
位置から動かないからである。
強い力を加え,該浮上移動体の超電導体を軌道に押しつ
ける。これにより,上記超電導体の内部のピン止め点に
磁束がトラップされる(図8参照)。これにより,上記
超電導体にはトラップした磁束の分布が変化する方向の
変位に対して強力な復元力が働くこととなる。なぜな
ら,上記磁束はピン止め点に強力にトラップされ,その
位置から動かないからである。
【0023】この状態にある浮上移動体に対し,軌道の
長手方向の力を加える。軌道の上下左右等の磁束の分布
方向の異なる方向に移動するためには,ピン止め点から
磁束を外すことができるだけの外力を必要とする。よっ
て,上記浮上移動体は磁束の分布が変わらない軌道長手
方向に対して浮上したまま,脱線することなく走行す
る。この現象により,観察者はピン止め効果を目で確認
することができる。
長手方向の力を加える。軌道の上下左右等の磁束の分布
方向の異なる方向に移動するためには,ピン止め点から
磁束を外すことができるだけの外力を必要とする。よっ
て,上記浮上移動体は磁束の分布が変わらない軌道長手
方向に対して浮上したまま,脱線することなく走行す
る。この現象により,観察者はピン止め効果を目で確認
することができる。
【0024】更に,上記浮上移動体に手で触り,これを
軌道より脱線させようと試みることで,上記ピン止め効
果による力を観察者が実際に体験することができる。以
上により,上記超電導教材は超電導現象を観察者に解り
やすく説明することができる。
軌道より脱線させようと試みることで,上記ピン止め効
果による力を観察者が実際に体験することができる。以
上により,上記超電導教材は超電導現象を観察者に解り
やすく説明することができる。
【0025】以上のように,本発明によれば,収納性・
可搬性に優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であ
り,更に超電導現象を解りやすく説明することができ
る,超電導教材を提供することができる。
可搬性に優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であ
り,更に超電導現象を解りやすく説明することができ
る,超電導教材を提供することができる。
【0026】次に,請求項2の発明のように,上記運搬
ケースは,左右方向に見開き可能な右半ケースと左半ケ
ースとよりなり,かつ見開いた状態においては,右半ケ
ースと左半ケースの外側面が同一平面状となるよう構成
してあることが好ましい。
ケースは,左右方向に見開き可能な右半ケースと左半ケ
ースとよりなり,かつ見開いた状態においては,右半ケ
ースと左半ケースの外側面が同一平面状となるよう構成
してあることが好ましい。
【0027】これにより,上記金属盤を外側面に対し配
置して浮上移動体の走行の実演を行うことができる(図
4参照)。なお,上記運搬ケースにおける右半ケース及
び左半ケースは丁番等により連結され,これを開いた際
に両者が分離するような構造とすることもできる(図2
0参照)。
置して浮上移動体の走行の実演を行うことができる(図
4参照)。なお,上記運搬ケースにおける右半ケース及
び左半ケースは丁番等により連結され,これを開いた際
に両者が分離するような構造とすることもできる(図2
0参照)。
【0028】次に,請求項3の発明のように,上記金属
盤は複数個に分割され,かつ各金属盤に上記軌道が設け
てあることが好ましい。これにより,金属盤を分割収納
することが可能となり,運搬ケースの大きさをより小さ
くすることができる。なお,上記複数の金属盤に対し,
それぞれに独立した軌道を設けることができる(図20
参照)。また,複数の金属盤を結合することにより一つ
の大きな軌道を構成する構造とすることもできる(図1
1参照)。
盤は複数個に分割され,かつ各金属盤に上記軌道が設け
てあることが好ましい。これにより,金属盤を分割収納
することが可能となり,運搬ケースの大きさをより小さ
くすることができる。なお,上記複数の金属盤に対し,
それぞれに独立した軌道を設けることができる(図20
参照)。また,複数の金属盤を結合することにより一つ
の大きな軌道を構成する構造とすることもできる(図1
1参照)。
【0029】次に,請求項4の発明のように,上記複数
の金属盤は,分離することなく折り畳み可能に連結され
ていることが好ましい(図17参照)。これにより,上
記金属盤の運搬ケースへの収納がより容易となる。ま
た,金属盤の収納に当たっての作業性を高めることがで
きる。
の金属盤は,分離することなく折り畳み可能に連結され
ていることが好ましい(図17参照)。これにより,上
記金属盤の運搬ケースへの収納がより容易となる。ま
た,金属盤の収納に当たっての作業性を高めることがで
きる。
【0030】次に,請求項5の発明のように,上記運搬
ケースは,その外側面に上記金属盤を嵌め込むための,
嵌合凹所を有することが好ましい。これにより,上記金
属盤を運搬ケースの外側面に固定配置することができ
る。また,特に複数に分割された金属盤を結合して一つ
の軌道を構成する場合には,金属盤と金属盤との間に隙
間が発生することを防止することができる(図12参
照)。
ケースは,その外側面に上記金属盤を嵌め込むための,
嵌合凹所を有することが好ましい。これにより,上記金
属盤を運搬ケースの外側面に固定配置することができ
る。また,特に複数に分割された金属盤を結合して一つ
の軌道を構成する場合には,金属盤と金属盤との間に隙
間が発生することを防止することができる(図12参
照)。
【0031】次に,請求項6の発明のように,上記運搬
ケースは,右半ケースと左半ケースの内側に,運搬ケー
スを見開いたとき,その外側面が水平となるように高さ
を調整するための,アジャスタを有していることが好ま
しい。これにより,右半ケースと左半ケースとの外側面
に上記金属盤を載せて実演をする際,上記軌道に意図し
ない高低差がなくなり,上記浮上移動体を滑らかに走行
させることができる。
ケースは,右半ケースと左半ケースの内側に,運搬ケー
スを見開いたとき,その外側面が水平となるように高さ
を調整するための,アジャスタを有していることが好ま
しい。これにより,右半ケースと左半ケースとの外側面
に上記金属盤を載せて実演をする際,上記軌道に意図し
ない高低差がなくなり,上記浮上移動体を滑らかに走行
させることができる。
【0032】
実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる超電導教材につき,図1〜
図10を用いて説明する。図1〜図10に示すごとく,
本例の超電導教材1は,超電導体4及び該超電導体4を
冷却するための冷媒52を貯蔵する断熱性タンク51を
有する浮上移動体5と,多数の永久磁石21,22によ
り構成した軌道2を配設した強磁性体よりなる金属盤1
0と,内部に,上記金属盤10を着脱可能に配設してな
ると共に上記浮上移動体5を収納してなる運搬ケース6
とよりなる。
図10を用いて説明する。図1〜図10に示すごとく,
本例の超電導教材1は,超電導体4及び該超電導体4を
冷却するための冷媒52を貯蔵する断熱性タンク51を
有する浮上移動体5と,多数の永久磁石21,22によ
り構成した軌道2を配設した強磁性体よりなる金属盤1
0と,内部に,上記金属盤10を着脱可能に配設してな
ると共に上記浮上移動体5を収納してなる運搬ケース6
とよりなる。
【0033】上記運搬ケース6につき説明する。図1〜
図4に示すごとく,上記運搬ケース6は,右半ケース6
1と左半ケース62とよりなる。上記右半ケース61は
取っ手69及びバックル690を有し,上記左半ケース
62には,上記金属盤10を蝶ボルト63によって固定
するための固定台630が該左半ケース62の四隅に設
けてある。そして,上記固定台630には,ねじ穴63
1が設けてあり,図1に示すごとく,上記蝶ボルト63
をここにねじ込み,上記金属盤10を固定する。
図4に示すごとく,上記運搬ケース6は,右半ケース6
1と左半ケース62とよりなる。上記右半ケース61は
取っ手69及びバックル690を有し,上記左半ケース
62には,上記金属盤10を蝶ボルト63によって固定
するための固定台630が該左半ケース62の四隅に設
けてある。そして,上記固定台630には,ねじ穴63
1が設けてあり,図1に示すごとく,上記蝶ボルト63
をここにねじ込み,上記金属盤10を固定する。
【0034】また,図5,図6に示すごとく,上記左半
ケース62には上記浮上移動体5を収納固定するための
マジックテープ640を有するバンド64が設けてあ
る。そして,上記バンド64は固定部641において,
接着剤により,運搬ケース6に対し固定されている。な
お,図6は上記バンド64を用いて,上記浮上移動体5
を収納固定した状態を示している。
ケース62には上記浮上移動体5を収納固定するための
マジックテープ640を有するバンド64が設けてあ
る。そして,上記バンド64は固定部641において,
接着剤により,運搬ケース6に対し固定されている。な
お,図6は上記バンド64を用いて,上記浮上移動体5
を収納固定した状態を示している。
【0035】次に,上記浮上移動体5につき説明する。
図7,図8に示すごとく,上記浮上移動体5は,超電導
体4と,該超電導体4を冷却するための冷媒52と,該
冷媒52を保持するための吸収材53及び蓋54を備え
た断熱性タンク51とよりなる。上記超電導体4は溶融
法により作成されたバルク状のY−Ba−Cu−Oであ
る。そして,上記超電導体4は発泡スチロールよりなる
上記断熱性タンク51の底部に,浮上移動体の長手方向
に対し3個直列に設けてある。また,上記吸収材53と
しては脱脂綿を用い,冷媒52としては液体窒素を用い
る。
図7,図8に示すごとく,上記浮上移動体5は,超電導
体4と,該超電導体4を冷却するための冷媒52と,該
冷媒52を保持するための吸収材53及び蓋54を備え
た断熱性タンク51とよりなる。上記超電導体4は溶融
法により作成されたバルク状のY−Ba−Cu−Oであ
る。そして,上記超電導体4は発泡スチロールよりなる
上記断熱性タンク51の底部に,浮上移動体の長手方向
に対し3個直列に設けてある。また,上記吸収材53と
しては脱脂綿を用い,冷媒52としては液体窒素を用い
る。
【0036】次に,上記金属盤10及び軌道2につき説
明する。図8〜図10に示すごとく,上記軌道2は,競
技用のトラックのごとき,直線部291と曲線部292
とよりなる閉曲線の形状を有し,強磁性体の金属盤10
に永久磁石21 ,22を多数貼りつけて制作されてい
る。そして,上記金属盤10にはニッケルめっき鉄板を
用い,上記永久磁石21,22にはフェライト磁石を用
いる。なお,上記永久磁石21はN極側を表に向けて上
記金属盤10に貼りつけたものである。また,上記永久
磁石22はこれとは反対にS極側を表に向けて貼りつけ
たものである。なお,図8における符号20は上記永久
磁石21,22により形成された磁束である。
明する。図8〜図10に示すごとく,上記軌道2は,競
技用のトラックのごとき,直線部291と曲線部292
とよりなる閉曲線の形状を有し,強磁性体の金属盤10
に永久磁石21 ,22を多数貼りつけて制作されてい
る。そして,上記金属盤10にはニッケルめっき鉄板を
用い,上記永久磁石21,22にはフェライト磁石を用
いる。なお,上記永久磁石21はN極側を表に向けて上
記金属盤10に貼りつけたものである。また,上記永久
磁石22はこれとは反対にS極側を表に向けて貼りつけ
たものである。なお,図8における符号20は上記永久
磁石21,22により形成された磁束である。
【0037】次に,上記曲線部292の拡大図を図10
(A)に示す。同図に示すごとく曲線部292は多角形
状である。上記曲線部292は,図10(B),(C)
に示すごとき台形状の軌道板201を直列に接続するこ
とにより作成する。この台形状の軌道板201の作成
は,図10(B)の実線部に示すごとく,上記永久磁石
21,22を4個,交互に隣接させて四角形軌道板20
0を構成,これを図10(B)の破線部に示すごとく切
断して,台形状の軌道板201とした。この軌道板20
1を,図10(C)のごとく接続して多角形状の曲線部
292とした。なお,上記直線部291は,上記四角形
軌道板200を接続して構成した。
(A)に示す。同図に示すごとく曲線部292は多角形
状である。上記曲線部292は,図10(B),(C)
に示すごとき台形状の軌道板201を直列に接続するこ
とにより作成する。この台形状の軌道板201の作成
は,図10(B)の実線部に示すごとく,上記永久磁石
21,22を4個,交互に隣接させて四角形軌道板20
0を構成,これを図10(B)の破線部に示すごとく切
断して,台形状の軌道板201とした。この軌道板20
1を,図10(C)のごとく接続して多角形状の曲線部
292とした。なお,上記直線部291は,上記四角形
軌道板200を接続して構成した。
【0038】次に,本例における作用効果につき説明す
る。本例にかかる超電導教材1においては,軌道2を配
設した金属盤10を着脱可能に配設することができ,ま
た浮上移動体5を格納することができる運搬ケース6を
有する。このため,上記超電導教材1は優れた可搬性を
有する。また,上記超電導教材1の金属盤10,浮上移
動体5等は全て上記運搬ケース6に対し収納することが
できる。よって,上記超電導教材1は,未使用時には一
個のケースとなる。このため,上記超電導教材1は優れ
た収納性を有する。
る。本例にかかる超電導教材1においては,軌道2を配
設した金属盤10を着脱可能に配設することができ,ま
た浮上移動体5を格納することができる運搬ケース6を
有する。このため,上記超電導教材1は優れた可搬性を
有する。また,上記超電導教材1の金属盤10,浮上移
動体5等は全て上記運搬ケース6に対し収納することが
できる。よって,上記超電導教材1は,未使用時には一
個のケースとなる。このため,上記超電導教材1は優れ
た収納性を有する。
【0039】また,本発明にかかる超電導教材1におい
ては,浮上移動体5,軌道2,該軌道2を設けた金属盤
10よりなり,その構造,図7,図10に示すごとく,
単純である。そして,上記超電導教材1を使用するに当
たっては,上記運搬ケース6より取出した金属盤10を
水平なところに置き(図2〜図4参照),その上の軌道
2にて上記浮上移動体5を走行させるだけである。ま
た,上記超電導教材1の使用後は,速やかに上記運搬ケ
ース6に上記金属盤10と浮上移動体5を収納すること
ができる。従って,上記超電導教材1は,構造が簡単
で,組立・分解が容易である。
ては,浮上移動体5,軌道2,該軌道2を設けた金属盤
10よりなり,その構造,図7,図10に示すごとく,
単純である。そして,上記超電導教材1を使用するに当
たっては,上記運搬ケース6より取出した金属盤10を
水平なところに置き(図2〜図4参照),その上の軌道
2にて上記浮上移動体5を走行させるだけである。ま
た,上記超電導教材1の使用後は,速やかに上記運搬ケ
ース6に上記金属盤10と浮上移動体5を収納すること
ができる。従って,上記超電導教材1は,構造が簡単
で,組立・分解が容易である。
【0040】また,上記超電導教材は,以下に示すごと
く,超電導現象を観察者に示すことができる。まず,冷
媒52により断熱性タンク51の満たされた浮上移動体
5を軌道2の上に置く。これにより,永久磁石21,2
2より生ずる磁束20を上記浮上移動体5に設けた超電
導体4が押しのける。従って,上記浮上移動体5は軌道
2において浮上する。この現象により,超電導状態にあ
る物質が自分の内部に磁場を侵入させまいとする(磁場
を排除する)マイスナー効果を観察者が目で確認するこ
とができる。
く,超電導現象を観察者に示すことができる。まず,冷
媒52により断熱性タンク51の満たされた浮上移動体
5を軌道2の上に置く。これにより,永久磁石21,2
2より生ずる磁束20を上記浮上移動体5に設けた超電
導体4が押しのける。従って,上記浮上移動体5は軌道
2において浮上する。この現象により,超電導状態にあ
る物質が自分の内部に磁場を侵入させまいとする(磁場
を排除する)マイスナー効果を観察者が目で確認するこ
とができる。
【0041】そして,上記軌道2上に浮かぶ浮上移動体
5に強い力を加え,該浮上移動体5の超電導体4を軌道
に押しつける。これにより,図8に示すごとく,上記超
電導体4の内部のピン止め点41に磁束20がトラップ
される。これにより,上記超電導体4にはトラップした
磁束20の分布が変化する方向の変位に対して強力な復
元力が働くこととなる。なぜなら,上記磁束20はピン
止め点41に強力にトラップされ,その位置から動かな
いからである。
5に強い力を加え,該浮上移動体5の超電導体4を軌道
に押しつける。これにより,図8に示すごとく,上記超
電導体4の内部のピン止め点41に磁束20がトラップ
される。これにより,上記超電導体4にはトラップした
磁束20の分布が変化する方向の変位に対して強力な復
元力が働くこととなる。なぜなら,上記磁束20はピン
止め点41に強力にトラップされ,その位置から動かな
いからである。
【0042】この状態にある浮上移動体5に対し,軌道
2の長手方向の力を加える。軌道2の上下左右等の磁束
20の分布方向の異なる方向に移動するためには,ピン
止め点41から磁束20を外すことができるだけの外力
を必要とする。よって,上記浮上移動体5は磁束20の
分布が変わらない軌道2の長手方向に対して浮上したま
ま,脱線することなく走行する。この現象により,観察
者はピン止め効果を目で確認することができる。
2の長手方向の力を加える。軌道2の上下左右等の磁束
20の分布方向の異なる方向に移動するためには,ピン
止め点41から磁束20を外すことができるだけの外力
を必要とする。よって,上記浮上移動体5は磁束20の
分布が変わらない軌道2の長手方向に対して浮上したま
ま,脱線することなく走行する。この現象により,観察
者はピン止め効果を目で確認することができる。
【0043】更に,上記浮上移動体5に手で触り,これ
を軌道2より脱線させようと試みることで,上記ピン止
め効果による力を観察者が実際に体験することができ
る。以上により,上記超電導教材1は超電導現象を観察
者に解りやすく説明することができる。
を軌道2より脱線させようと試みることで,上記ピン止
め効果による力を観察者が実際に体験することができ
る。以上により,上記超電導教材1は超電導現象を観察
者に解りやすく説明することができる。
【0044】従って,本例によれば,収納性・可搬性に
優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であり,更に超
電導現象を解りやすく説明することができる,超電導教
材を提供することができる。
優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であり,更に超
電導現象を解りやすく説明することができる,超電導教
材を提供することができる。
【0045】次に,本例にかかる超電導教材1の使用方
法につき説明する。図2は,上記運搬ケース6の左半ケ
ース62に対し金属盤10を配置,この状態において浮
上移動体5の走行を実演するものである。この場合に
は,上記運搬ケース6を開くだけで上記超電導教材1を
使用することができ,金属盤10を左半ケース62より
取出す必要がない。このため,迅速に上記超電導教材1
を使用することができる。
法につき説明する。図2は,上記運搬ケース6の左半ケ
ース62に対し金属盤10を配置,この状態において浮
上移動体5の走行を実演するものである。この場合に
は,上記運搬ケース6を開くだけで上記超電導教材1を
使用することができ,金属盤10を左半ケース62より
取出す必要がない。このため,迅速に上記超電導教材1
を使用することができる。
【0046】図3は,上記運搬ケース6を左半ケース6
2の外側面620を上に向けて閉じ,該外側面620の
上に上記金属盤10を配置,この状態において浮上移動
体5の走行の実演を行うものである。この場合には,金
属盤10の位置をより高くすることができる。このた
め,観察者にとって実演の観察がより容易となる。
2の外側面620を上に向けて閉じ,該外側面620の
上に上記金属盤10を配置,この状態において浮上移動
体5の走行の実演を行うものである。この場合には,金
属盤10の位置をより高くすることができる。このた
め,観察者にとって実演の観察がより容易となる。
【0047】図4は,上記運搬ケース6を内面を下に外
側面620を上に向け,見開いた状態となし,この状態
にある外側面610,620に対し,上記金属盤10を
配置,この状態において浮上移動体5の走行の実演を行
うものである。この場合には,外側面610,620の
余剰のスペースに,例えば,台座191及び液体窒素の
入ったビーカー192等の備品を載せておくことができ
る。
側面620を上に向け,見開いた状態となし,この状態
にある外側面610,620に対し,上記金属盤10を
配置,この状態において浮上移動体5の走行の実演を行
うものである。この場合には,外側面610,620の
余剰のスペースに,例えば,台座191及び液体窒素の
入ったビーカー192等の備品を載せておくことができ
る。
【0048】実施形態例2 本例は,図11〜図16に示すごとく,右半ケース61
と左半ケース62とに対しそれぞれ金属盤108,10
9が収納してある超電導教材1である。図11(A)に
示すごとく,上記金属盤108,109は2枚に分割さ
れた状態にあり,かつそれぞれの金属盤108,109
には,軌道208,209とが設けてある。そして,上
記軌道208,209は全体として,実施形態例1と同
様の競技用のトラックのごとき直線部と曲線部とよりな
る閉曲線の形状を形成する。
と左半ケース62とに対しそれぞれ金属盤108,10
9が収納してある超電導教材1である。図11(A)に
示すごとく,上記金属盤108,109は2枚に分割さ
れた状態にあり,かつそれぞれの金属盤108,109
には,軌道208,209とが設けてある。そして,上
記軌道208,209は全体として,実施形態例1と同
様の競技用のトラックのごとき直線部と曲線部とよりな
る閉曲線の形状を形成する。
【0049】そして,図12に示すごとく,本例の運搬
ケース6は,左右方向に見開き可能な右半ケース61と
左半ケース62とよりなる。また,図11(B),図1
2に示すごとく,上記右半ケース61と左半ケース62
の内面の四隅には固定台630が設けてあり,該固定台
630には,この運搬ケース6を見開いた状態とした際
に,右半ケース61と左半ケース62の外側面610,
620が水平となるよう,これらの高さを調整可能とす
るアジャスタ639が設けてある。
ケース6は,左右方向に見開き可能な右半ケース61と
左半ケース62とよりなる。また,図11(B),図1
2に示すごとく,上記右半ケース61と左半ケース62
の内面の四隅には固定台630が設けてあり,該固定台
630には,この運搬ケース6を見開いた状態とした際
に,右半ケース61と左半ケース62の外側面610,
620が水平となるよう,これらの高さを調整可能とす
るアジャスタ639が設けてある。
【0050】また,図12に示すごとく,本例の運搬ケ
ース6は,その外側面610,620に上記金属盤10
8,109を嵌め込むための嵌合凹所65を有する。な
お,上記嵌合凹所65には,上記金属盤108,109
の取外用の溝部650を設けてある。上記金属盤10
8,109を上記嵌合凹所65より取外す際には,溝部
650に指を入れて取外す。
ース6は,その外側面610,620に上記金属盤10
8,109を嵌め込むための嵌合凹所65を有する。な
お,上記嵌合凹所65には,上記金属盤108,109
の取外用の溝部650を設けてある。上記金属盤10
8,109を上記嵌合凹所65より取外す際には,溝部
650に指を入れて取外す。
【0051】更に,図13〜図15に示すごとく,本例
の運搬ケース6においては,上記浮上移動体5を収納す
るためのポケット66を右半ケース61と左半ケース6
2との間に設けてある。なお,上記ポケット66は,運
搬中の上記浮上移動体5の損傷を防止するためポリウレ
タン等の緩衝材より構成されている。また,図16に示
すごとく,上記右半ケース61,左半ケース62は両者
の間に設けられた丁番600により連結されている。該
丁番600は,上記運搬ケース6を見開いた時,上記右
半ケース61と左半ケース62の外側面610,620
が同一平面状となるよう,上記運搬ケース6に取付けら
れている。
の運搬ケース6においては,上記浮上移動体5を収納す
るためのポケット66を右半ケース61と左半ケース6
2との間に設けてある。なお,上記ポケット66は,運
搬中の上記浮上移動体5の損傷を防止するためポリウレ
タン等の緩衝材より構成されている。また,図16に示
すごとく,上記右半ケース61,左半ケース62は両者
の間に設けられた丁番600により連結されている。該
丁番600は,上記運搬ケース6を見開いた時,上記右
半ケース61と左半ケース62の外側面610,620
が同一平面状となるよう,上記運搬ケース6に取付けら
れている。
【0052】本例の超電導教材1を用いた浮上移動体5
の走行の実演に当たっては,まず,2枚の金属盤10
8,109を運搬ケース6より取出す。次いで,上記運
搬ケース6を見開き,外側面610,620を上に向け
て配置する。この際,上記外側面610,620とが水
平となるようにアジャスタ639を用いて調整する。そ
して,図12に示すごとく2枚の金属盤108,108
とを上記嵌合凹所65に対し配置する。以上により,軌
道208,209とが連結され,競技用トラックのごと
き軌道が完成する。その他は実施形態例1と同様であ
る。
の走行の実演に当たっては,まず,2枚の金属盤10
8,109を運搬ケース6より取出す。次いで,上記運
搬ケース6を見開き,外側面610,620を上に向け
て配置する。この際,上記外側面610,620とが水
平となるようにアジャスタ639を用いて調整する。そ
して,図12に示すごとく2枚の金属盤108,108
とを上記嵌合凹所65に対し配置する。以上により,軌
道208,209とが連結され,競技用トラックのごと
き軌道が完成する。その他は実施形態例1と同様であ
る。
【0053】本例の超電導教材1においては,右半ケー
ス61及び左半ケース62の固定台63に対しアジャス
タ639が設けてある。これにより,右半ケース61と
左半ケース62との外側面610,620を同一平面状
でかつ確実に水平とすることができ,意図しない軌道の
高低差により浮上移動体5の走行のスピードにムラが出
たり,軌道の低い箇所に浮上移動体が止まったりするこ
とを防ぐことができる。そのため,軌道208,209
より脱線させることなく滑らかに走らせることができ
る。
ス61及び左半ケース62の固定台63に対しアジャス
タ639が設けてある。これにより,右半ケース61と
左半ケース62との外側面610,620を同一平面状
でかつ確実に水平とすることができ,意図しない軌道の
高低差により浮上移動体5の走行のスピードにムラが出
たり,軌道の低い箇所に浮上移動体が止まったりするこ
とを防ぐことができる。そのため,軌道208,209
より脱線させることなく滑らかに走らせることができ
る。
【0054】また,上記運搬ケース30の外側面61
0,620に対し,上記嵌合凹所65を設けることによ
り,軌道208と軌道209との間に両者の永久磁石間
に働く反発力による隙間を生じさせることなく上記2枚
の金属盤108,109を配置することができる。その
他は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
0,620に対し,上記嵌合凹所65を設けることによ
り,軌道208と軌道209との間に両者の永久磁石間
に働く反発力による隙間を生じさせることなく上記2枚
の金属盤108,109を配置することができる。その
他は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0055】実施形態例3 本例は,図17〜図19に示すごとく,分離することな
く丁番106により折り畳み可能に連結された金属盤1
08,109を有する超電導教材1である。図17に示
すごとく,上記金属盤108,109は丁番106にお
いて二折にされ,運搬ケース6の左半ケース62に対し
収納されている。そして,上記超電導教材1の使用時に
は,図18に示すごとく,上記金属盤108,109は
広げて軌道を上にして使用する。
く丁番106により折り畳み可能に連結された金属盤1
08,109を有する超電導教材1である。図17に示
すごとく,上記金属盤108,109は丁番106にお
いて二折にされ,運搬ケース6の左半ケース62に対し
収納されている。そして,上記超電導教材1の使用時に
は,図18に示すごとく,上記金属盤108,109は
広げて軌道を上にして使用する。
【0056】また,上記金属盤108,109とを連結
する丁番106は,上記金属盤108,109の裏面の
凹部107に対し設けてある。そして,上記丁番106
は上記金属盤108,109の裏面より突出していな
い。その他は,実施形態例1と同様である。
する丁番106は,上記金属盤108,109の裏面の
凹部107に対し設けてある。そして,上記丁番106
は上記金属盤108,109の裏面より突出していな
い。その他は,実施形態例1と同様である。
【0057】本例の超電導教材1においては,金属盤1
08,109とが折り畳むことができるため,運搬ケー
ス6への収納の際に蝶ボルト63にて固定する箇所が4
ヶ所で済み,収納の作業が容易となる。また,上記金属
盤108及び109を連結した丁番106はこれらの金
属盤108,109の裏面に対し露出していない。この
ため,上記金属盤108,109を配置した際に,その
軌道2を水平とすることができる。その他は実施形態例
1と同様の作用効果を有する。
08,109とが折り畳むことができるため,運搬ケー
ス6への収納の際に蝶ボルト63にて固定する箇所が4
ヶ所で済み,収納の作業が容易となる。また,上記金属
盤108及び109を連結した丁番106はこれらの金
属盤108,109の裏面に対し露出していない。この
ため,上記金属盤108,109を配置した際に,その
軌道2を水平とすることができる。その他は実施形態例
1と同様の作用効果を有する。
【0058】実施形態例4 本例は,図20に示すごとく,2種類の軌道281,2
82を有する超電導教材1である。図20に示すごと
く,本例の運搬ケース6には異なる軌道281,282
を有する2枚の金属盤108,109がそれぞれ右半ケ
ース61及び左半ケース62に収納されている。
82を有する超電導教材1である。図20に示すごと
く,本例の運搬ケース6には異なる軌道281,282
を有する2枚の金属盤108,109がそれぞれ右半ケ
ース61及び左半ケース62に収納されている。
【0059】一方の金属盤109には実施形態例1と同
様の競技用トラックの形状を有する軌道282が設けて
ある。他方の金属盤108には,8の字の形をした軌道
281が設けてある。なお,上記右半ケース61と左半
ケース62とは分離可能に構成されている。その他は,
実施形態例1と同様である。
様の競技用トラックの形状を有する軌道282が設けて
ある。他方の金属盤108には,8の字の形をした軌道
281が設けてある。なお,上記右半ケース61と左半
ケース62とは分離可能に構成されている。その他は,
実施形態例1と同様である。
【0060】本例の超電導教材1においては,異なる2
種類の軌道281,282を用いて浮上移動体5の走行
を実演することができる。このため,変化に富んだ実演
を行うことができる。その他は実施形態例1と同様の作
用効果を有する。
種類の軌道281,282を用いて浮上移動体5の走行
を実演することができる。このため,変化に富んだ実演
を行うことができる。その他は実施形態例1と同様の作
用効果を有する。
【0061】実施形態例5 本例は,図21〜図23に示すごとく,直線状の軌道を
有する金属盤と細長い運搬ケースとよりなる超電導教材
である。図21〜図23に示すごとく,本例の超電導教
材1は浮上移動体5と,多数の永久磁石21,22によ
り構成した軌道2を配設した強磁性体よりなる金属盤1
08,109及びこれを支える支柱65と,内部に,上
記金属盤10を着脱可能に配設してなると共に上記浮上
移動体5を収納してなる運搬ケース6とよりなる。
有する金属盤と細長い運搬ケースとよりなる超電導教材
である。図21〜図23に示すごとく,本例の超電導教
材1は浮上移動体5と,多数の永久磁石21,22によ
り構成した軌道2を配設した強磁性体よりなる金属盤1
08,109及びこれを支える支柱65と,内部に,上
記金属盤10を着脱可能に配設してなると共に上記浮上
移動体5を収納してなる運搬ケース6とよりなる。
【0062】上記金属盤108,109及び軌道2につ
き説明する。図21に示すごとく,上記金属盤108,
109は分離することなく丁番により折り畳み可能に連
結されている。上記軌道2は,この金属盤108,10
9と同形状であり,図23(A)に示すごとく,上記金
属盤108,109に永久磁石21,22を隙間なく貼
りつけることにより構成されている。
き説明する。図21に示すごとく,上記金属盤108,
109は分離することなく丁番により折り畳み可能に連
結されている。上記軌道2は,この金属盤108,10
9と同形状であり,図23(A)に示すごとく,上記金
属盤108,109に永久磁石21,22を隙間なく貼
りつけることにより構成されている。
【0063】そして,図23(A)に示すごとく,上記
金属盤108,109の幅方向に対しては,永久磁石2
1,次いで永久磁石22,最後に永久磁石21との順番
にて貼りつける。なお,永久磁石21はN極側を表に向
けて貼りつけられる磁石である。永久磁石22は,これ
とは逆にS極側を表に向けて貼りつけられる磁石であ
る。
金属盤108,109の幅方向に対しては,永久磁石2
1,次いで永久磁石22,最後に永久磁石21との順番
にて貼りつける。なお,永久磁石21はN極側を表に向
けて貼りつけられる磁石である。永久磁石22は,これ
とは逆にS極側を表に向けて貼りつけられる磁石であ
る。
【0064】一方,上記金属盤108,109の長手方
向に対しては,永久磁石21のみ,または永久磁石22
のみとなるように貼りつける。ただし,上記軌道2の先
端部分26に対しては,図23(A)に示すごとく,隣
接する永久磁石21,22の極と反対となる極を表に向
けた永久磁石21,22を貼りつける。
向に対しては,永久磁石21のみ,または永久磁石22
のみとなるように貼りつける。ただし,上記軌道2の先
端部分26に対しては,図23(A)に示すごとく,隣
接する永久磁石21,22の極と反対となる極を表に向
けた永久磁石21,22を貼りつける。
【0065】そして,図22及び図23(B)に示すご
とく,上記超電導教材1を使用する際には,上記軌道2
の先端部分26の下部に支柱65を配設し,軌道2の先
端部分26が高く,中央部分が低くなるように,即ち軌
道2が上下方向に曲線状となるように上記運搬ケース6
の外側面610,620に対し設置,実演を行う。その
他は実施形態例1と同様である。
とく,上記超電導教材1を使用する際には,上記軌道2
の先端部分26の下部に支柱65を配設し,軌道2の先
端部分26が高く,中央部分が低くなるように,即ち軌
道2が上下方向に曲線状となるように上記運搬ケース6
の外側面610,620に対し設置,実演を行う。その
他は実施形態例1と同様である。
【0066】本例の超電導教材1の使用法及び作用効果
について説明する。冷媒を充填した上記浮上移動体5を
軌道2の長手方向に,中央部分から先端部分26の方向
へ押してやる。すると,上記浮上移動体5は,重力によ
り軌道上を振子状に往復運動する。また,先端部分26
まで移動して浮上移動体を先端部分の軌道に軽く押しつ
けると,浮上したまま引っ掛かる感じで停止する。次
に,上記先端部分26から,浮上移動体5を,軌道2の
中央部分に向けて軽く押すと,再び脱線することなく軌
道2を下降し,振子状に往復運動を続ける。このように
して,本例の超電導教材1においては振子状の往復運動
を浮上移動体5にさせることができる。
について説明する。冷媒を充填した上記浮上移動体5を
軌道2の長手方向に,中央部分から先端部分26の方向
へ押してやる。すると,上記浮上移動体5は,重力によ
り軌道上を振子状に往復運動する。また,先端部分26
まで移動して浮上移動体を先端部分の軌道に軽く押しつ
けると,浮上したまま引っ掛かる感じで停止する。次
に,上記先端部分26から,浮上移動体5を,軌道2の
中央部分に向けて軽く押すと,再び脱線することなく軌
道2を下降し,振子状に往復運動を続ける。このように
して,本例の超電導教材1においては振子状の往復運動
を浮上移動体5にさせることができる。
【0067】これは,上記浮上移動体5の超電導体4の
内部のピン止め点に上記永久磁石21,22より生じた
磁束がトラップされ,該超電導体4にはトラップした磁
束の分布方向以外に対して強力な復元力が働くためであ
る。
内部のピン止め点に上記永久磁石21,22より生じた
磁束がトラップされ,該超電導体4にはトラップした磁
束の分布方向以外に対して強力な復元力が働くためであ
る。
【0068】また,軌道2の先端部分26は隣接する永
久磁石21,22とは反対の極を表に向けた永久磁石2
1,22が配置されており,従って,磁石の極性が軌道
長手方向の他の部分と反対である。従って,軌道先端部
26で浮上移動体5を軌道に軽く押しつけると,軌道2
の中央部分と異なる分布の磁束が超電導体にトラップさ
れるために浮上移動体5はここで停止する。よって,上
記一連の操作によって,本例の超電導教材1を用いてピ
ン止め効果を確認することができる。
久磁石21,22とは反対の極を表に向けた永久磁石2
1,22が配置されており,従って,磁石の極性が軌道
長手方向の他の部分と反対である。従って,軌道先端部
26で浮上移動体5を軌道に軽く押しつけると,軌道2
の中央部分と異なる分布の磁束が超電導体にトラップさ
れるために浮上移動体5はここで停止する。よって,上
記一連の操作によって,本例の超電導教材1を用いてピ
ン止め効果を確認することができる。
【0069】また,本例の超電導教材1はよりコンパク
トな構成である。従って,可搬性に優れている。その他
は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
トな構成である。従って,可搬性に優れている。その他
は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0070】
【発明の効果】上記のごとく,本発明によれば,収納性
・可搬性に優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であ
り,更に超電導現象を解りやすく説明することができ
る,超電導教材を提供することができる。
・可搬性に優れ,構造が簡単で,組立・分解が容易であ
り,更に超電導現象を解りやすく説明することができ
る,超電導教材を提供することができる。
【図1】実施形態例1にかかる,超電導教材の斜視展開
図。
図。
【図2】実施形態例1にかかる,超電導教材の使用方法
を示す斜視図。
を示す斜視図。
【図3】実施形態例1にかかる,超電導教材の他の使用
方法を示す斜視図。
方法を示す斜視図。
【図4】実施形態例1にかかる,超電導教材の他の使用
方法を示す斜視図。
方法を示す斜視図。
【図5】実施形態例1にかかる,(A)浮上移動体を収
納固定するためのバンドを示す斜視図,(B)上記バン
ドにて浮上移動体を収納固定した状態を示す斜視図。
納固定するためのバンドを示す斜視図,(B)上記バン
ドにて浮上移動体を収納固定した状態を示す斜視図。
【図6】実施形態例1にかかる,浮上移動体の構造を示
す断面説明図。
す断面説明図。
【図7】実施形態例1にかかる,(A)浮上移動体にお
ける超電導体を示す断面説明図,(B)その平面図。
ける超電導体を示す断面説明図,(B)その平面図。
【図8】実施形態例1にかかる,浮上移動体の浮上の原
理を示す説明図。
理を示す説明図。
【図9】実施形態例1にかかる,金属盤及び軌道の平面
図。
図。
【図10】実施形態例1にかかる,(A)軌道の曲線部
の拡大説明図,(B)永久磁石よりなる軌道板の説明
図,(C)軌道板の配置説明図。
の拡大説明図,(B)永久磁石よりなる軌道板の説明
図,(C)軌道板の配置説明図。
【図11】実施形態例2にかかる,(A)超電導教材の
斜視展開図,(B)アジャスタの斜視図。
斜視展開図,(B)アジャスタの斜視図。
【図12】実施形態例2にかかる,超電導教材の使用方
法を示す斜視展開図。
法を示す斜視展開図。
【図13】実施形態例2にかかる,浮上移動体の収納状
態を示す説明図。
態を示す説明図。
【図14】実施形態例2にかかる,図13のA−A矢視
断面図。
断面図。
【図15】実施形態例2にかかる,浮上移動体の収納状
態を示す説明図。
態を示す説明図。
【図16】実施形態例2にかかる,図13のB−B矢視
断面図。
断面図。
【図17】実施形態例3にかかる,超電導教材の斜視展
開図。
開図。
【図18】実施形態例3にかかる,金属盤の裏面図。
【図19】実施形態例3にかかる,金属盤の要部断面
図。
図。
【図20】実施形態例4にかかる,超電導教材の斜視展
開図。
開図。
【図21】実施形態例5にかかる,超電導教材の斜視展
開図。
開図。
【図22】実施形態例5にかかる,超電導教材の使用方
法を示す斜視図。
法を示す斜視図。
【図23】実施形態例5にかかる,(A)軌道の平面
図,(B)軌道の側面図。
図,(B)軌道の側面図。
1...超電導教材, 10,108,109...金属盤, 2...軌道, 21,22...永久磁石, 4...超電導体, 5...浮上移動体, 51...断熱性タンク, 52...冷媒, 6...運搬ケース, 61...右半ケース, 62...左半ケース,
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1にかかる,超電導教材の斜視展開
図。
図。
【図2】実施形態例1にかかる,超電導教材の使用方法
を示す斜視図。
を示す斜視図。
【図3】実施形態例1にかかる,超電導教材の他の使用
方法を示す斜視図。
方法を示す斜視図。
【図4】実施形態例1にかかる,超電導教材の他の使用
方法を示す斜視図。
方法を示す斜視図。
【図5】実施形態例1にかかる,浮上移動体を収納固定
するためのバンドを示す斜視図。
するためのバンドを示す斜視図。
【図6】実施形態例1にかかる,バンドにて浮上移動体
を収納固定した状態を示す斜視図。
を収納固定した状態を示す斜視図。
【図7】実施形態例1にかかる,(A)浮上移動体にお
ける超電導体を示す断面説明図,(B)その平面図。
ける超電導体を示す断面説明図,(B)その平面図。
【図8】実施形態例1にかかる,浮上移動体の浮上の原
理を示す説明図。
理を示す説明図。
【図9】実施形態例1にかかる,金属盤及び軌道の平面
図。
図。
【図10】実施形態例1にかかる,(A)軌道の曲線部
の拡大説明図,(B)永久磁石よりなる軌道板の説明
図,(C)軌道板の配置説明図。
の拡大説明図,(B)永久磁石よりなる軌道板の説明
図,(C)軌道板の配置説明図。
【図11】実施形態例2にかかる,(A)超電導教材の
斜視展開図,(B)アジャスタの斜視図。
斜視展開図,(B)アジャスタの斜視図。
【図12】実施形態例2にかかる,超電導教材の使用方
法を示す斜視展開図。
法を示す斜視展開図。
【図13】実施形態例2にかかる,浮上移動体の収納状
態を示す説明図。
態を示す説明図。
【図14】実施形態例2にかかる,図13のA−A矢視
断面図。
断面図。
【図15】実施形態例2にかかる,浮上移動体の収納状
態を示す説明図。
態を示す説明図。
【図16】実施形態例2にかかる,図13のB−B矢視
断面図。
断面図。
【図17】実施形態例3にかかる,超電導教材の斜視展
開図。
開図。
【図18】実施形態例3にかかる,金属盤の裏面図。
【図19】実施形態例3にかかる,金属盤の要部断面
図。
図。
【図20】実施形態例4にかかる,超電導教材の斜視展
開図。
開図。
【図21】実施形態例5にかかる,超電導教材の斜視展
開図。
開図。
【図22】実施形態例5にかかる,超電導教材の使用方
法を示す斜視図。
法を示す斜視図。
【図23】実施形態例5にかかる,(A)軌道の平面
図,(B)軌道の側面図。
図,(B)軌道の側面図。
【符号の説明】 1...超電導教材, 10,108,109...金属盤, 2...軌道, 21,22...永久磁石, 4...超電導体, 5...浮上移動体, 51...断熱性タンク, 52...冷媒, 6...運搬ケース, 61...右半ケース, 62...左半ケース,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 雅章 愛知県刈谷市八軒町5丁目50番地 株式会 社イムラ材料開発研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】 超電導体及び該超電導体を冷却するため
の冷媒を貯蔵する断熱性タンクを有する浮上移動体と,
多数の永久磁石により構成した軌道を配設した強磁性体
よりなる金属盤と,内部に,上記金属盤を着脱可能に配
設してなると共に上記浮上移動体を収納してなる運搬ケ
ースとよりなることを特徴とする超電導教材。 - 【請求項2】 請求項1において,上記運搬ケースは,
左右方向に見開き可能な右半ケースと左半ケースとより
なり,かつ見開いた状態においては,右半ケースと左半
ケースの外側面が同一平面状となるよう構成してあるこ
とを特徴とする超電導教材。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記金属盤は
複数個に分割され,かつ各金属盤に上記軌道が設けてあ
ることを特徴とする超電導教材。 - 【請求項4】 請求項3において,上記複数の金属盤
は,分離することなく折り畳み可能に連結されているこ
とを特徴とする超電導教材。 - 【請求項5】 請求項3又は4において,上記運搬ケー
スは,その外側面に上記金属盤を嵌め込むための,嵌合
凹所を有することを特徴とする超電導教材。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
上記運搬ケースは,右半ケースと左半ケースの内側に,
運搬ケースを見開いたとき,その外側面が水平となるよ
うに高さを調整するための,アジャスタを有しているこ
とを特徴とする超電導教材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8231516A JPH1066368A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 超電導教材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8231516A JPH1066368A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 超電導教材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1066368A true JPH1066368A (ja) | 1998-03-06 |
Family
ID=16924719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8231516A Pending JPH1066368A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 超電導教材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1066368A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008262237A (ja) * | 2008-07-31 | 2008-10-30 | Haruhiko Suzuki | 超伝導体を用いた教育ツール |
-
1996
- 1996-08-12 JP JP8231516A patent/JPH1066368A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008262237A (ja) * | 2008-07-31 | 2008-10-30 | Haruhiko Suzuki | 超伝導体を用いた教育ツール |
JP4701274B2 (ja) * | 2008-07-31 | 2011-06-15 | 晴彦 鈴木 | 超伝導体を用いた教育ツール |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050125 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050524 |