JPH1065259A - 固体レーザ装置 - Google Patents

固体レーザ装置

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JPH1065259A
JPH1065259A JP22255196A JP22255196A JPH1065259A JP H1065259 A JPH1065259 A JP H1065259A JP 22255196 A JP22255196 A JP 22255196A JP 22255196 A JP22255196 A JP 22255196A JP H1065259 A JPH1065259 A JP H1065259A
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laser
solid
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JP22255196A
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Kazuyuki Miyake
和幸 三宅
Koichi Taniguchi
浩一 谷口
Kazuyuki Tadatomo
一行 只友
Hiroyuki Shiraishi
浩之 白石
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 青色のレーザ光を高効率に出射でき、かつ、
光ピックアップ等の光源に適した小型の固体レーザ装置
を提供すること。 【解決手段】 下記の励起光源1とレーザ活性媒体3と
一対の共振器ミラー4a、4bとを有する固体レーザ装
置。励起光源1は、790nm〜840nm、965n
m〜985nm、1500nm〜1550nmの中から
選ばれる1種類以上の波長を有する励起光を供する。レ
ーザ活性媒体3は、ErおよびTmを共に含有する塩化
物結晶からなる。一対の共振器ミラー4a、4bは、レ
ーザ活性媒体を挟んで設けられ、レーザ活性媒体中のE
rが励起光を波長上方変換して放出する第一の波長の光
をこれらの間に閉じ込めることができ、かつ、Tmが第
一の波長の光を波長上方変換して放出する第二の波長の
光をレーザ発振させレーザ光として出射することができ
るものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、固体レーザ装置に
関し、特に光ピックアップなどの光源として利用され得
る小型の固体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小型で長寿命かつ信頼性の高い青
色光源の要求が高まっており、その一つとして励起光の
波長を波長上方変換するアップコンバージョン現象を利
用したレーザ素子が注目されている。図4は、従来のア
ップコンバージョン・レーザ装置の構成の一例を示す図
である。同図に示す装置の構成は、例えば、会議録 Com
pact Blue-Green Lasers Technical Digest 1993, Vol.
2, JWE1, pp110-112 : "Upconversion Fiber Lasers"
や、平成5年秋季応用物理学会 30a-D-6, p975 : "Tm
+3 :ZBLANファイバの青色室温発振" に開示されて
いる。
【0003】図4のレーザ装置は、励起光源のNd:Y
AGレーザ装置61と、該YAGレーザ装置から出射さ
れた光ビームを集光する集光光学系62と、波長上方変
換材料のフッ化物であるZBLAN(ZrF4 −BaF
−LaF3 −AlF3 −NaF)ガラスファイバ64
と、光共振器63とを有している。ZBLANガラスフ
ァイバ64はレーザ活性媒体であり、1000ppm程
度の希土類元素のTmがドープされている。そのTm3+
イオンの 14 準位から 36 準位への遷移で波長48
0nmのレーザ光を得ている。また、ZBLANガラス
は、効率を稼ぐため1m程度の長さのファイバー状を呈
している。Nd:YAGレーザ装置61は、Tm3+イオ
ンの 14 準位にポンピングするため、Tm3+イオンの
吸収にあわせて、1112nm、1116nm、112
3nmの三つの波長のレーザ光を励起光として同時に供
給し得るものである。
【0004】図5は、従来のアップコンバージョン・レ
ーザ装置の他の構成例を示す図である。同図に示す装置
の構成は、例えば、文献 SPIE Vol. 1223 Solid State
Laser(1990) 54-63 : "Blue upconversion thrulium la
ser"に開示されている。
【0005】図5のレーザ装置は、励起光源の二つの色
素レーザ71、72と、二つのレーザ光を集光する集光
光学系73と、波長上方変換材料のフッ化物であるYL
F結晶75と、光共振器74とを有している。レーザ活
性媒体であるYLF結晶には、希土類元素のTmがドー
プされている。そのTm3+イオンの 12 準位から 3
4 準位への遷移で波長453nmのレーザ光を得てい
る。励起光源の色素レーザとして、波長の異なる二つの
レーザ光が同時に用いられているが、これもTm3+イオ
ンの吸収にあわせ、効率を上げるためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】Tm3+イオンには、従
来実用化されている半導体レーザの光ビームの波長にあ
った吸収帯がなく、上記のように、異なった二つの波長
あるいは三つの波長のレーザ光を用意する必要がある。
そのため、装置全体を小型化することが困難であった。
【0007】また、ドープする希土類元素のTm濃度を
上げることによって、励起光に対する吸収あるいは青色
の発光強度を増加させ、効率を上げることで小型化を考
えることができる。しかし、図4の装置の構成では、Z
BLANガラスを現状以上にTm濃度を上げて製作する
ことは困難である。また、Tm濃度を上昇させても、濃
度消光という現象が起きるので、必ずしも効率が上がる
結果にはならない。励起効率を上げ、青色の十分な発光
強度を得るためには、図4の装置のように、ZBLAN
ガラスをある程度以上の長さのファイバ状とする必要が
ある。そのため装置全体を小型化することが困難であっ
た。
【0008】同様に、図5の装置の構成でも、YLF結
晶におけるTm濃度の上昇によって濃度消光が起きるの
で、Tm濃度の上昇には上限がある。従って、青色レー
ザ光を取り出すためには、最小励起強度(しきい値強
度)を上昇させねばならないという欠点があった。
【0009】以上のように従来の装置では、光ピックア
ップ等の光源に適した高効率な青色を提供する小型の固
体レーザ装置は得られなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、青色
のレーザ光を高効率に出射でき、かつ、光ピックアップ
等の光源に適した小型の固体レーザ装置を提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、希土類元
素であるErが、現在実用化されている半導体レーザの
波長にちょうど合致する吸収帯を有するものであること
に着目し、これを利用して本発明を完成させた。本発明
の固体レーザ装置は、次の特徴を有するものである。 (1)790nm〜840nm、965nm〜985n
m、1500nm〜1550nmの中から選ばれる1種
類以上の波長を有する励起光を供する励起光源と、Er
およびTmを共に含有する塩化物結晶からなるレーザ活
性媒体と、このレーザ活性媒体を挟んで設けられる一対
の共振器ミラーとを有し、一対の共振器ミラーは、前記
Erが励起光を波長上方変換して放出する第一の波長の
光をこれらの間に閉じ込めることができ、かつ、前記T
mが第一の波長の光を波長上方変換して放出する第二の
波長の光をレーザ発振させレーザ光として出射するもの
であることを特徴とする固体レーザ装置。
【0012】(2)励起光源が、波長982nmのレー
ザ光を出射する半導体レーザである上記(1)記載の固
体レーザ装置。
【0013】(3)励起光が一対の共振器ミラーの一方
を通過してレーザ活性媒体内に入射するものであり、か
つ、一対の共振器ミラーの他方からレーザ光が出射する
ものであり、励起光の入射する側の共振器ミラーは、少
なくとも波長640±10nm及び450±10nmの
光を全反射するものであり、レーザ光の出射する側の共
振器ミラーは、少なくとも、波長640±10nmの光
を全反射し、波長450±10nmの光を90%〜9
9.5%反射するものである上記(1)記載の固体レー
ザ装置。
【0014】(4)励起光が一対の共振器ミラーの一方
を通過してレーザ活性媒体内に入射するものであり、か
つ、一対の共振器ミラーの他方からレーザ光が出射する
ものであり、励起光の入射する側の共振器ミラーが、少
なくとも波長640±10nmおよび480±10nm
の光を全反射するものであり、レーザ光の出射する側の
共振器ミラーが、少なくとも波長640±10nmの光
を全反射し、波長480±10nmの光を90%〜9
9.5%反射するものである上記(1)記載の固体レー
ザ装置。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の固体レーザ装置は、Er
およびTmを共に含有する塩化物結晶を、レーザ活性媒
体として用いる。Erを含有する、例えば酸化物、フッ
化物あるいは塩化物等のアップコンバージョン材料は、
波長800nm帯、980nm帯あるいは1500nm
帯の半導体レーザを用いて励起することができ、青色、
緑色、赤色及び赤外線等の領域に蛍光を発するものであ
ることが知られている。とりわけ、特開平7−9757
2号に開示されている希土類含有塩化物結晶ErBa2
Cl7 は、980nm帯の半導体レーザで励起すると、
該レーザ光を波長上方変換し、図3に示すように640
nm付近の赤色領域に強い蛍光を発することがわかっ
た。ErBa2 Cl7 結晶から発せられるこの波長域の
蛍光は、他のErを含有する酸化物やフッ化物の材料で
は、ほとんど観察されないか、あるいは非常に弱いピー
クしか現れない。
【0016】また、Tmイオン化準位では、基底準位の
36 から 32 への遷移、 36から 33 への遷
移、 34 から 12 への遷移、 34 から 14 への
遷移が、赤色波長域の光の吸収に対応する。この吸収さ
れた赤色波長域の光は、波長上方変換されて、青色光と
して放出される。
【0017】そこで、本発明では、ErとTmとを共に
含有する塩化物結晶をレーザ活性媒体として用いること
によって、先ず、従来の一般的な半導体レーザから供さ
れる例えば980nm帯の励起光を、Erイオンにおい
て波長上方変換し、第一の波長の光として640nm付
近の赤色領域の蛍光を該Erイオンから放出させ、次
に、この640nm付近の赤色領域の蛍光を、Tmイオ
ンにおいてさらに波長上方変換し、第二の波長の光とし
て青色光を放出させる。即ち、980nm帯レーザ光を
励起光として、これを同一物質内において波長上方変換
を2段階行い、青色レーザ光として出射するのである。
【0018】また、近年開発が進んでいる0.67μm
帯の赤色半導体レーザを励起光源として用いた場合、T
mイオンの最適吸収波長よりも若干長波長であり、かつ
単色性が高いことから、励起効率が悪く、Tmから放出
される青色の蛍光は弱いものとなる。
【0019】また、希土類含有塩化物材料は、特開平7
−97572号に開示されているように、酸化物やフッ
化物と比較して、蛍光強度が10倍以上強く、濃度消光
も観察されていないので、レーザ活性媒体としては有効
な材料である。このことは、フォノンエネルギーが小さ
く非輻射緩和確率が低いことを意味しているが、逆に希
土類イオン間(本発明では例えばErイオンとTmイオ
ンとの間)でのエネルギー伝達が低いことが問題となり
得る。
【0020】そこで、本発明では、光共振器ミラーを、
青色レーザ発振が可能なように、450nm付近(特に
450nm±10nm)、または480nm付近(特に
480nm±10nm)でQが高くなるように形成する
だけではなく、Erが波長上方変換して放出する640
nm付近(特に640nm±10nm)でもQが高くな
るように形成し、光共振器内に赤色領域の光を閉じ込め
るものとする。このような構成とすることによって、E
rが波長上方変換して放出する640nm付近を中心と
する光は、十分な強度をもってTmに伝達される。
【0021】希土類元素を含有するための母材となる物
質として、特開平7−97572号に開示されているよ
うなR1x R2(1-x) Ba2 Cl7 (ただし、R1、R
2は各々1以上の希土類元素を示す。)で表される希土
類含有塩化物結晶を用いれば、従来まで用いられていた
酸化物材料やフッ化物材料に比較して格段に蛍光強度が
強く、レーザ光を効率良く得ることができる。
【0022】励起光源としては、790nm〜840n
m、965nm〜985nm、1500nm〜1550
nmの中から選ばれる1種類以上の波長を有する励起光
を供するものであればどのようなものでもよいが、半導
体レーザを用いることを可能としたことが本発明の重要
な特徴の一つであるから、半導体レーザを用いて、全体
をコンパクト化することが好ましい態様である。特に、
波長982nmのレーザ光を出射する半導体レーザは、
ErとTmとによる2段階の波長上方変換の最初の光源
として好ましい。
【0023】光共振器ミラーの反射の構造は限定されな
いが、反射面にコーティングを施してなる誘電体多層膜
の態様が好ましい。誘電体多層膜としては、TiO2
HfO2 、Ta2 5 、ZrO2 、SiO2 、MgO、
Al2 3 、MgF2 、ThF4 、NaFから選ばれる
2種類以上の材料を積層したものが挙げられる。
【0024】上記希土類含有塩化物結晶をレーザ活性媒
体として用いるに際しては、その両端面がレーザ共振器
ミラーとして機能するように、所定の加工を施すことが
好ましい態様である。これによって、共振器ミラーを別
途設ける必要がなくなる。
【0025】また、上記したような従来の半導体レーザ
で励起ができない希土類イオンでも、半導体レーザで励
起可能な希土類イオン(例えば、ErやYb等)と組み
合わせてドープし、かつこれに応じて所定のコーティン
グ膜を施すことにより、新たな波長のレーザ発振が可能
となる。
【0026】
【実施例】
実施例1 以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。図
1は、本発明による固体レーザ装置の一実施例の構成を
示す図である。同図に示すように、本実施例の固体レー
ザ装置は、ハイパワーの半導体レーザを励起光源1と
し、Er0.5 Tm 0.5 Ba2 Cl7 結晶からなるレーザ
活性媒体3と、光共振器4とを有するものである。同図
の例では、励起光源1とレーザ活性媒体3との間に、励
起光源から出射された光ビームを集光する集光光学系2
が設けられている。
【0027】励起光に用いる半導体レーザの発振波長と
しては、965nmから985nmの波長域のものが特
に有効である。本実施例では、ハイパワーの半導体レー
ザ1として、最大出力1W、発振波長982nmのCW
レーザを用いた。
【0028】光共振器4は、レーザ活性媒体3を間に挟
んで設けられた一対の共振器ミラー4a、4bからなっ
ている。励起光が入射する側の共振器ミラー4aには、
640nm付近及び450nm付近の波長の光を100
%近く反射し、かつ半導体レーザ1からの982nm付
近の波長の光ビームを高透過する特性のコーティング膜
5を施こした。一方、レーザ光を出射する側のミラー4
bには、波長640nm付近をピークとする光を100
%近く反射し、波長450nm付近をピークとする光を
98%反射する特性を有し、かつ反射、寄生発振を抑え
るため982nm付近の波長の光を高透過する特性をも
有するコーティング膜6を施こした。光共振器全体とし
ては、450nm付近及び640nm付近の両方の波長
に対しQが高く、効率良く発振させるようになってお
り、特に640nm付近の波長の光を該光共振器内に閉
じ込めるようになっている。
【0029】レーザ活性媒体としては、特開平7−97
572号に開示されているようなR1x R2(1-x) Ba
2 Cl7 (ただし、R1、R2は各々1以上の希土類元
素を示す。)で表される希土類含有塩化物結晶におい
て、R1、R2がEr及びTmを、xが0.5であるE
0.5 Tm0.5 Ba2 Cl7 結晶を用いた。本実施例で
は、組成比xが0.5のものを用いたが、これに限定さ
れるものではない。該結晶のサイズは、直径4.5m
m、長さ5mmの円筒型のものを用いた。
【0030】図1に例示する固体レーザ装置において、
ハイパワーの半導体レーザ1を駆動し、半導体レーザか
らの光ビームを集光光学系2を介してレーザ活性媒体3
に入射させる。入射した光ビームは、レーザ活性媒体3
内部で吸収されてポンピングに利用される。即ち、レー
ザ活性媒体であるEr0.5 Tm0.5 Ba2 Cl7 内で
は、先ず、入射した光ビームがErイオンに吸収され
る。
【0031】Erイオン内では、入射した波長982n
mの光ビームのエネルギーに対応する吸収帯、例えば 4
11/2 415/2イオン化準位間、 47/2 411/2
イオン化準位間、 43/2 49/2 イオン化準位間、
あるいは 45/2 49/2イオン化準位間等が存在す
るため、複数の光子を吸収し多段にポンピングされる現
象、所謂、アップコンバージョン現象が起きる。例え
ば、Erイオンだけを含む塩化物結晶ErBa2 Cl7
を、同様に波長982nmの半導体レーザによって励起
すると、図3に示すように、アップコンバージョン現象
によって青色から赤外線の領域に蛍光を発する。本実施
例では、Erイオンから発せられる図3と同様の蛍光の
なかから、光共振器4によって640nm付近の波長の
光を閉じ込めるものとした。
【0032】一方、Tmイオンは、上記640nm付近
の波長の光を吸収して、Erイオンと同様にアップコン
バージョン現象によって紫外線から青色の領域に蛍光を
発する。これらの蛍光のうち450nm付近の波長の光
だけを、450nm付近の波長にQの高い光共振器4に
よって、レーザ光として取り出した。
【0033】以上の励起(吸収)、発光過程を図2に示
す。もちろん、同図には示していない励起、発光過程も
あるが、ここでは本発明に係る主たる過程についてのみ
示してある。
【0034】実施例2 本実施例では、上記実施例1で用いた450nm付近の
波長にQの高い光共振器4の代わりに、480nm付近
の波長にQの高い光共振器を用いる態様を示す。ただ
し、640nm付近の波長の光を光共振器内に閉じ込め
る特性は、上記実施例1と同様である。上記実施例1で
は、Tmイオンの 12 準位から 34 準位への遷移に
よる450nm付近の波長の蛍光を利用するものであっ
たが、Tmイオンからは 14準位から 36 準位への
遷移による480nm付近の波長の蛍光も発せられる。
従って、480nm付近の波長にQの高い光共振器を用
いることによって、480nmの青色レーザ光を取り出
すことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固体レー
ザ装置には、790nm〜840nm、965nm〜9
85nm、1500nm〜1550nmの中から選ばれ
る1種類以上の波長を有する励起光を用いることが可能
であり、特に、波長965nm〜985nmの半導体レ
ーザ光を用いることができる。その励起光に対して一つ
のレーザ活性媒体内において二段階の波長上方変換が行
われ、青色レーザ光が得られる。従って、従来の青色レ
ーザ光を出射し得る固体レーザ装置と比較して、より小
型で効率のよい固体レーザ装置を提供できる。
【0036】また、レーザ活性媒体の端面に対し、該端
面がレーザ共振用ミラーとして機能するように所定の加
工を施せば、固体レーザ装置をさらに小型軽量化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体レーザ装置の一実施例の構成
を示す図である。
【図2】本発明に係る励起および発光過程を示す図であ
る。
【図3】波長982nmの半導体レーザ励起によるEr
Ba2 Cl7 結晶の蛍光スペクトルを示す図である。
【図4】青色レーザ光を出射し得る固体レーザ装置の従
来例を示す図である。
【図5】青色レーザ光を出射し得る固体レーザ装置の他
の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 励起光源(半導体レーザ) 2 集光光学系 3 レーザ活性媒体 4 光共振器 4a、4b 共振器ミラー 5、6 コーティング膜
フロントページの続き (72)発明者 只友 一行 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 白石 浩之 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 790nm〜840nm、965nm〜
    985nm、1500nm〜1550nmの中から選ば
    れる1種類以上の波長を有する励起光を供する励起光源
    と、ErおよびTmを共に含有する塩化物結晶からなる
    レーザ活性媒体と、このレーザ活性媒体を挟んで設けら
    れる一対の共振器ミラーとを有し、一対の共振器ミラー
    は、前記Erが励起光を波長上方変換して放出する第一
    の波長の光をこれらの間に閉じ込めることができ、か
    つ、前記Tmが第一の波長の光を波長上方変換して放出
    する第二の波長の光をレーザ発振させレーザ光として出
    射するものであることを特徴とする固体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 励起光源が、波長982nmのレーザ光
    を出射する半導体レーザである請求項1記載の固体レー
    ザ装置。
  3. 【請求項3】 励起光が一対の共振器ミラーの一方を通
    過してレーザ活性媒体内に入射するものであり、かつ、
    一対の共振器ミラーの他方からレーザ光が出射するもの
    であり、励起光の入射する側の共振器ミラーは、少なく
    とも波長640±10nm及び450±10nmの光を
    全反射するものであり、レーザ光の出射する側の共振器
    ミラーは、少なくとも、波長640±10nmの光を全
    反射し、波長450±10nmの光を90%〜99.5
    %反射するものである請求項1記載の固体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 励起光が一対の共振器ミラーの一方を通
    過してレーザ活性媒体内に入射するものであり、かつ、
    一対の共振器ミラーの他方からレーザ光が出射するもの
    であり、励起光の入射する側の共振器ミラーが、少なく
    とも波長640±10nmおよび480±10nmの光
    を全反射するものであり、レーザ光の出射する側の共振
    器ミラーが、少なくとも波長640±10nmの光を全
    反射し、波長480±10nmの光を90%〜99.5
    %反射するものである請求項1記載の固体レーザ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006313813A (ja) * 2005-05-09 2006-11-16 Shimadzu Corp 半導体レーザ励起固体レーザ装置

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JP2006313813A (ja) * 2005-05-09 2006-11-16 Shimadzu Corp 半導体レーザ励起固体レーザ装置

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