JPH1065186A - 共鳴トンネルダイオード - Google Patents

共鳴トンネルダイオード

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JPH1065186A
JPH1065186A JP21961796A JP21961796A JPH1065186A JP H1065186 A JPH1065186 A JP H1065186A JP 21961796 A JP21961796 A JP 21961796A JP 21961796 A JP21961796 A JP 21961796A JP H1065186 A JPH1065186 A JP H1065186A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一定の障壁厚さを持つ構造に対して、ピーク電
流対バレイ電流比を低下させることなく、ピーク電流密
度を向上させる共鳴トンネルダイオード構造を提供す
る。 【解決手段】n型GaAs基板101上に、n型InA
sコレクタ層102、AlSb第1障壁層103、p型
GaSb量子井戸層104、AlSb第2障壁層10
5、n型InAsエミッタ層106が順次積層され、エ
ミッタ電極107、コレクタ電極108を設けてなる共
鳴トンネルダイオードにおいて、p型GaSb量子井戸
層104内の軽い正孔の基底準位が、n型InAsエミ
ッタ層106内の伝導帯の下端の直上にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高速素子、機能
素子に利用される共鳴トンネルダイオードに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】共鳴トンネル現象は1ps以下の超高速
現象として知られており、既に、微分負性抵抗を使用し
た、700GHzを超える発振周波数を有する共鳴トン
ネルダイオードが報告されている。さらに、共鳴トンネ
ルダイオードの負性抵抗特性を有効に使うための、高電
子移動度トランジスタ(HEMT)と共鳴トンネルダイ
オードを接続した複合デバイスも実現されている。
【0003】図4は、従来の共鳴トンネルダイオードの
層構造の一例を示す断面図である。
【0004】図4において、401はn型GaAs結晶
基板、402はn型GaAsコレクタ層、403はAl
GaAs第1障壁層、404はn型GaAs量子井戸
層、405はAlGaAs第2障壁層、406はn型G
aAsエミッタ層、407はコレクタ電極、408はエ
ミッタ電極である。
【0005】図4に示すように、n型GaAs結晶基板
401上に、n型GaAsコレクタ層402、AlGa
As障壁層403、n型GaAs量子井戸層404、A
lGaAs障壁層405、n型GaAsエミッタ層40
6を、通常の分子線エピタキシャル法(MBE法)によ
り順次成長させ、n型GaAsコレクタ層402、n型
GaAsエミッタ層406のそれぞれに接続するコレク
タ電極407、エミッタ電極408を形成することによ
り素子構造が得られる。
【0006】図5は、図4に示した従来の共鳴トンネル
ダイオードの402〜406の積層構造に対応するバン
ド構造を示す図である。
【0007】図5において、501は伝導帯の下端、5
02は価電子帯の上端、Ef Eはエミッタ領域のフェルミ
準位、503は量子井戸層404における電子の基底準
位、504は量子井戸層404における電子の第1励起
準位、505は障壁層403、405内のX点である。
【0008】本素子を動作させるためには、バイアス電
圧VCEをエミッタ・コレクタ間に印加させる。
【0009】図6は、そのような動作状態のバンド構造
を示す図である。
【0010】図6において、eVCEは、エミッタ・コレ
クタ間にバイアス電圧VCEをかけたときのエミッタ・コ
レクタ間のポテンシャルの差である。
【0011】エミッタ・コレクタ電圧VCEを増加させ、
基底準位503がエミッタのフェルミ準位Ef Eより低く
なると、共鳴トンネルにより、エミッタ406(図4)
から量子井戸404への電子の注入が起こり、その大部
分はコレクタ402側へ抜ける。バイアス電圧VCEをさ
らに増加させると、基底準位503がエミッタ領域40
6の伝導帯の下端501より低下し、共鳴トンネルが抑
止される。この結果、エミッタ・コレクタ電圧VCEの増
加に対してエミッタ・コレクタ間の電流が減少するとい
う、負性コンダクタンスが得られるため、機能ゲート、
発振素子としても利用されている。
【0012】しかし、常温で存在するエネルギーの高い
状態の電子は、基底準位503以外に、例えば、障壁層
のX点505や第1励起準位504などを通り、エミッ
タからコレクタへ抜けることが可能である。その結果、
電子の基底準位503を介した共鳴トンネルが抑止され
るバイアス状態であっても電流が生じる。また、このよ
うな電流を抑制するために障壁層の厚さを厚くすること
が考えられるが、この場合、ピーク電流密度が低下す
る。このため、共鳴トンネルが抑止されるバイアス状態
における電流値の抑制とピーク電流密度の向上が両立し
ないという問題点があった。
【0013】この問題点を解決する目的で、タイプIIの
ヘテロ接合を用いて、共鳴トンネル以外の電流成分を禁
止帯によって抑制する共鳴バンド間トンネルダイオード
構造が提案されている。
【0014】図7は、この共鳴バンド間トンネルダイオ
ードのバンド構造の一例を示す図で、(a)はバイアス
電圧Vバイアスが0Vの場合、(b)はバイアス電圧V
バイアスがVoff resonanceの場合である。
【0015】図7において、701はn型InAsエミ
ッタ層、702はAlSb障壁層、703はp型GaS
b量子井戸層、704はAlSb障壁層、705はn型
InAsコレクタ層、706は伝導帯の下端、707は
価電子帯の下端、Ef Eはエミッタ領域のフェルミ準位、
708はGaSb量子井戸層703における軽い正孔の
基底準位、eVoff resonanceはエミッタ・コレクタ間
に、共鳴トンネルの禁止されるバイアスVoff
resonanceをかけたときのエミッタ・コレクタ間のポテ
ンシャルの差、709はInAsエミッタ層701から
注入される電子である。
【0016】共鳴トンネルが抑制されるバイアスVoff
resonanceをかけ、エミッタ・コレクタ間のポテンシャ
ルの差がeVoff resonanceの状態では、InAsエミ
ッタ層701から注入される電子709は、GaSb量
子井戸層703の禁止帯によりInAsコレクタ層70
5へ抜けることを妨げられている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提案され
てきた構造においては、GaSb量子井戸層703の厚
さが、23モノレイヤ(原子層)程度あるいはそれ以上
であった(ザ インスティテュート オブ フィジクス コ
ンファレンス(Inst. Phys. Conf.) Ser. No.136: Chapt
er 4 pp.209)。
【0018】図8は、図7に示した構造における、軽い
正孔の基底状態の共鳴準位を計算した結果を示す図であ
る。
【0019】図8において、801はGaSb量子井戸
層703(図7)内の価電子帯の上端から測ったInA
sエミッタ層701内の伝導帯の下端のポテンシャル、
802はGaSb量子井戸層703の厚さを変えたとき
の軽い正孔の基底状態の共鳴準位Eres、803は従来
提案されていた構造のうち最も薄い23モノレイヤ(M
L)の厚さのGaSb量子井戸層703の共鳴準位であ
る。
【0020】図8に示した本発明者らの計算結果から、
GaSb量子井戸層703の厚さが23モノレイヤの場
合のGaSb量子井戸層703内の軽い正孔の基底状態
の共鳴準位803はInAsエミッタ層701の伝導帯
の下端から約70meVのところにあることが確認され
た。この構造の共鳴トンネルダイオードのピーク電流密
度は、軽い正孔の共鳴準位を主に介してトンネルして入
ることが、本発明者らの実験から確認されており、ま
た、ピーク電流密度は軽い正孔の共鳴準位の幅に近似的
には比例するとしてよいことが知られている。一定の障
壁の厚さの場合、共鳴準位に対する実効的な障壁の高さ
が低いほど、軽い正孔の共鳴準位の幅は広くなることが
知られているが、従来提案されていた構造における共鳴
準位803の位置は、先に述べたとおり、InAsエミ
ッタ層701の伝導帯の下端から70meVの高さにあ
り、必要以上に障壁の実効的な高さを高くしているとい
う問題点があることが、本発明者らの計算から確認され
た。このため、一定の障壁厚さの構造において、ピーク
電流密度が十分に高くできていないという問題点があっ
た。
【0021】本発明の目的は、一定の障壁厚さを持つ構
造に対して、ピーク電流対バレイ電流比を低下させるこ
となく、ピーク電流密度を向上させる共鳴トンネルダイ
オードの構造を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、量子井戸層内
の軽い正孔の共鳴準位が、エミッタ層の伝導帯の下端の
直上となるような厚さの量子井戸層を用いることを、最
も大きな特徴としている。従来の技術とは、量子井戸層
の厚さが異なる。
【0023】すなわち、本発明は、n型導電性の第1の
半導体からなるコレクタ層と、n型導電性の第2の半導
体からなるエミッタ層と、p型導電性の第3の半導体か
らなりかつ前記第1および第2の半導体とタイプIIのヘ
テロ接合を形成する量子井戸層と、前記第1の半導体の
電子に対して障壁となる第1障壁層と、前記第2の半導
体の電子に対して障壁となる第2障壁層とが、前記コレ
クタ層、第1障壁層、量子井戸層、第2障壁層、エミッ
タ層の順に積層されてなる共鳴トンネルダイオードにお
いて、前記量子井戸層内の軽い正孔の基底準位が、前記
エミッタ層内の伝導帯の下端の直上にあることを特徴と
する。
【0024】また、前記第1および第2の半導体がイン
ジウム砒素(InAs)であり、かつ、前記第3の半導
体がガリウムアンチモン(GaSb)であることを特徴
とする。
【0025】また、ガリウムアンチモン(GaSb)か
らなる前記第3の半導体が、8から12の原子層からな
ることを特徴とする。
【0026】さらに、前記第1障壁層および第2障壁層
がアルミニウムアンチモン(AlSb)からなることを
特徴とする。
【0027】本発明では、量子井戸層として、量子井戸
層内の軽い正孔の準位が、エミッタ層内の伝導帯の下端
の直上となる厚さに設定されているので、次の作用が生
じる。
【0028】ピーク電流密度は、共鳴準位の幅に近似的
に比例すると考えてよいことが知られている。さらに、
共鳴準位の幅は、障壁の厚さが一定のとき、その共鳴準
位に対する障壁の実効的な高さが低いほど、広くなるこ
とが知られている。
【0029】したがって、一定厚さの障壁を持つ構造に
対しては、共鳴準位に対する実効的な障壁の高さを低く
することにより、ピーク電流密度を向上させることがで
きる。
【0030】さらに、n型導電性のエミッタ層、コレク
タ層、およびp型導電性を持つ量子井戸層からなる共鳴
トンネルダイオード構造の場合、エミッタ層から量子井
戸層へ入射する電子に対する実効的な障壁の高さは、入
射電子が量子井戸層内の価電子帯において持つエネルギ
ーと、量子井戸層内の価電子帯における障壁の高さとの
差になるので、入射電子がエミッタ層からコレクタ層に
共鳴トンネルする際に介する量子井戸層内の正孔の共鳴
準位が下がる(正孔のエネルギーとして上がる)ほど、
実効的な障壁高さは低くなる。
【0031】一方、正孔の共鳴準位が下がり(正孔のエ
ネルギーとして上がり)、エミッタ層内の伝導帯の下端
よりも下がると、エミッタ層内からコヒーレントに量子
井戸層内に入射する電子が量子井戸層内に存在できる状
態が消滅するので、共鳴トンネルができなくなり、ピー
ク電流密度は急激に減少する。
【0032】したがって、本発明のように、量子井戸層
内の軽い正孔の基底準位が、エミッタ層内の伝導帯の下
端の直上となるよう量子井戸層の厚さを取ると、共鳴ト
ンネルが存在し、かつ、実効的な障壁高さが最小となる
作用がある。
【0033】そのため、共鳴準位の幅が最大となり、ピ
ーク電流密度を最大にすることができる。
【0034】また、共鳴準位を下げる(正孔のエネルギ
ーとして上げる)ことにより、バレイ電流が上昇するこ
とはないので、ピーク電流対バレイ電流比が小さくなる
ことはない。
【0035】以上のように、高いピーク電流対バレイ電
流比を小さくすることなく、一定障壁厚さの構造におい
て、ピーク電流密度を向上させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施の形態の
共鳴トンネルダイオードの層構造の一例を示す断面図で
ある。
【0037】図1において、101はn型GaAs基
板、102はn型InAsコレクタ層、103はAlS
b第1障壁層、104はp型GaSb量子井戸層、10
5はAlSb第2障壁層、106はn型InAsエミッ
タ層、107はTi/Auからなるエミッタ電極、10
8は同じくTi/Auからなるコレクタ電極である。
【0038】本実施の形態の特徴は、その量子井戸層1
04の厚さにある。GaSb量子井戸層104の厚さは
10モノレイヤである。
【0039】また、図2は、本実施の形態の共鳴トンネ
ルダイオードのバンド構造を示す図である。
【0040】図2において、201は伝導帯の下端、2
02は価電子帯の上端、203はGaSb量子井戸層1
04内の正孔の基底準位である。
【0041】この積層構造は、通常の分子線エピタキシ
成長法により、n型GaAs基板101上に、各層を連
続的に成長することで形成した。また、図1に示したエ
ミッタ、コレクタの各オーミック電極107、108
も、通常のInGaAs材料系プロセス技術により形成
した。
【0042】本構造においては、量子井戸層104が、
厚さ10モノレイヤのGaSbから構成されており、前
述の図8で示した計算結果からわかるように、このGa
Sb量子井戸層104の厚さは、該GaSb量子井戸層
104内の軽い正孔の共鳴準位203を、InAsエミ
ッタ層106内の伝導帯の下端201の直上に形成する
ものである。
【0043】図3は、この積層構造をもつ素子のGaS
b量子井戸層604の厚さを変え、ピーク電流密度を実
際に測定した結果を示す図である。
【0044】301、302、303はそれぞれAlS
b障壁層103、105の厚さが7モノレイヤ(M
L)、5モノレイヤ、3モノレイヤの場合の共鳴トンネ
ルダイオードについてのピーク電流密度の測定結果を示
す。
【0045】この図に示された実験結果からわかるよう
に、AlSb障壁層103および105の厚さに関わら
ず、GaSb量子井戸層604の厚さが10モノレイヤ
のときに最大のピーク電流密度が得られていることがわ
かる。したがって、GaSb量子井戸層104の厚さ
を、InAsエミッタ層102内の伝導帯の下端201
の直上に、GaSb量子井戸層104内の軽い正孔の基
底準位203がくるように構成することにより、一定の
AlSb障壁層厚さの構造において、最大のピーク電流
密度を得ることができた。このとき、バレイ電流の上昇
は、ほとんど確認されなかったので、ピーク電流対バレ
イ電流比の劣化は見られなかった。
【0046】ここでは、10モノレイヤの厚さの例をと
って説明したが、ここで述べた効果は8から12モノレ
イヤのときも得られることは明らかである。さらに、2
3モノレイヤ以下であれば、この効果はやや弱められる
ものの、従来の23モノレイヤ以上の場合と比較すれ
ば、ピーク電流の増大効果があることは、この例から明
らかである。
【0047】このように、本実施の形態によれば、Ga
Sb量子井戸層内の軽い正孔の共鳴準位を、InAsエ
ミッタ層の伝導帯の下端の直上にしたので、共鳴トンネ
ルが存在する条件のもとで障壁の実効的な高さを最小と
することができた。そのため、共鳴トンネルが存在する
条件のもとで最大の共鳴準位の幅を得ることができた。
また、共鳴準位が伝導帯の下端の直上にすることによる
バレイ電流の上昇は認められなかった。このため、一定
の障壁幅を持つ共鳴トンネルダイオード構造において、
ピーク電流対バレイ電流比を下げることなく、ピーク電
流密度を向上することができた。
【0048】さらに、ここでの実施の形態はInAs/
AlSb/GaSb系を例に取って説明したが、n型エ
ミッタおよびコレクタ層、p型量子井戸層からなる同様
の構造を有する共鳴トンネル障壁構造に対しても、n型
エミッタ層内の伝導帯の下端の直上に、p型量子井戸層
内の共鳴準位がくるようにp型量子井戸層の厚さを決め
ても、全く同様の効果が得られた。
【0049】以上本発明を実施の形態に基づいて具体的
に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
量子井戸層内の軽い正孔の共鳴準位を、エミッタ層内の
伝導帯の下端の直上にすることにより、共鳴トンネルが
存在する条件のもとで障壁の実効的な高さを最小とする
ことができる。そのため、この条件のもとで、最大の共
鳴準位の幅を得ることができる。なお、共鳴準位が伝導
帯の下端の直上にすることによるバレイ電流の上昇は認
められないため、一定の障壁幅を持つ共鳴トンネルダイ
オード構造において、ピーク電流対バレイ電流比を下げ
ることなく、ピーク電流密度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の共鳴トンネルダイオー
ドの層構造の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示した共鳴トンネルダイオードのバンド
構造を示す図である。
【図3】図1に示した共鳴トンネルダイオードのGaS
b量子井戸層の厚さを変え、ピーク電流密度を実際に測
定した結果を示す図である。
【図4】従来の共鳴トンネルダイオードの構造の一例を
示す断面図である。
【図5】図4に示した従来の共鳴トンネルダイオードの
積層構造に対応するバンド構造を示す図である。
【図6】図4に示した従来の共鳴トンネルダイオードの
動作状態のバンド構造を示す図である。
【図7】共鳴バンド間トンネルダイオードのバンド構造
の一例を示す図で、(a)はバイアス電圧Vバイアスが0
Vの場合、(b)はバイアス電圧VバイアスがVoff
resonanceの場合である。
【図8】図7に示した構造における、軽い正孔の基底状
態の共鳴準位を計算した結果を示す図である。
【符号の説明】
101…n型GaAs基板、102…n型InAsコレ
クタ層、103…AlSb第1障壁層、104…p型G
aSb量子井戸層、105…AlSb第2障壁層、10
6…n型InAsエミッタ層、107…エミッタ電極、
108…コレクタ電極、201…伝導帯の下端、202
…価電子帯の上端、203…GaSb量子井戸層104
内の正孔の基底準位、401…n型GaAs結晶基板、
402…n型GaAsコレクタ層、403…AlGaA
s第1障壁層、404…n型GaAs量子井戸層、40
5…AlGaAs第2障壁層、406…n型GaAsエ
ミッタ層、407…コレクタ電極、408…エミッタ電
極、501…伝導帯の下端、502…価電子帯の上端、
f E…エミッタ領域のフェルミ準位、503…量子井戸
層404における電子の基底準位、504…量子井戸層
404における電子の第1励起準位、505…障壁層4
03、405内のX点、eVCE…エミッタ・コレクタ間
のポテンシャルの差、701…n型InAsエミッタ
層、702…AlSb障壁層、703…p型GaSb量
子井戸層、704…AlSb障壁層、705…n型In
Asコレクタ層、706…伝導帯の下端、707…価電
子帯の下端、Ef E…エミッタ領域のフェルミ準位、70
8…GaSb量子井戸層における軽い正孔の基底準位、
eVoff resonance…エミッタ・コレクタ間に共鳴トンネ
ルの禁止されるバイアスVoff resonanceをかけたとき
のエミッタ・コレクタ間のポテンシャル差、709…I
nAsエミッタ層701から注入される電子、801…
GaSb量子井戸層内の価電子帯の上端から測ったIn
Asエミッタ層内の伝導帯の下端のポテンシャル、80
2…GaSb量子井戸層の厚さを変えたときの軽い正孔
の基底状態の共鳴準位Eres、803…従来提案されて
いた構造のうち最も薄い23モノレイヤの厚さのGaS
b量子井戸層の共鳴準位。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】n型導電性の第1の半導体からなるコレク
    タ層と、n型導電性の第2の半導体からなるエミッタ層
    と、p型導電性の第3の半導体からなりかつ前記第1お
    よび第2の半導体とタイプIIのヘテロ接合を形成する量
    子井戸層と、前記第1の半導体の電子に対して障壁とな
    る第1障壁層と、前記第2の半導体の電子に対して障壁
    となる第2障壁層とが、前記コレクタ層、第1障壁層、
    量子井戸層、第2障壁層、エミッタ層の順に積層されて
    なる共鳴トンネルダイオードにおいて、 前記量子井戸層内の軽い正孔の基底準位が、前記エミッ
    タ層内の伝導帯の下端の直上にあることを特徴とする共
    鳴トンネルダイオード。
  2. 【請求項2】前記第1および第2の半導体がインジウム
    砒素(InAs)であり、かつ、前記第3の半導体がガ
    リウムアンチモン(GaSb)であることを特徴とする
    請求項1記載の共鳴トンネルダイオード。
  3. 【請求項3】ガリウムアンチモン(GaSb)からなる
    前記第3の半導体が、8から12の原子層からなること
    を特徴とする請求項2記載の共鳴トンネルダイオード。
  4. 【請求項4】前記第1障壁層および第2障壁層がアルミ
    ニウムアンチモン(AlSb)からなることを特徴とす
    る請求項1、2、または3記載の共鳴トンネルダイオー
    ド。
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