JPH1064980A - 面位置検出装置および方法 - Google Patents

面位置検出装置および方法

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JPH1064980A
JPH1064980A JP23862696A JP23862696A JPH1064980A JP H1064980 A JPH1064980 A JP H1064980A JP 23862696 A JP23862696 A JP 23862696A JP 23862696 A JP23862696 A JP 23862696A JP H1064980 A JPH1064980 A JP H1064980A
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定物と相対走査しながら面位置計測する
際、面位置検出をスキャンと同期させてオフセット補正
の精度および面位置検出精度の向上を図る。 【解決手段】 検出ポイントに光束を斜め入射する投光
手段と該検出ポイントからの反射光を受光する受光手段
とを有する面位置検出手段を用い、パターン構造を有す
る領域が形成された物体を前記面位置検出手段に対して
相対走査しながら前記領域内の複数の検出ポイントの面
位置を検出する際、前記面位置検出に先立ち、予め前記
複数の各検出ポイントに前記投光手段からの光束を入射
してその反射光を前記受光手段で受光し、その受光信号
に基づいて各検出ポイントにおける前記投光手段の駆動
電流または前記受光手段のゲインの最適値を検出して記
憶しておき、前記面位置検出時は、各検出ポイントごと
に前記投光手段の駆動電流または前記受光手段のゲイン
を記憶された最適値に設定しながら前記面位置検出を実
行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ等、パター
ン構造を有する領域が形成された物体の表面の高さや傾
き等を検出する面位置検出装置および方法に関し、特に
スリットスキャン方式の露光装置において投影光学系の
光軸方向に関するウエハ表面の位置や傾きを連続的に検
出するために用いられて好適な面位置検出装置および方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のメモリチップの大きさは露光装置
の解像線幅やセルサイズのトレンドとメモリ容量の拡大
トレンドの差から徐々に拡大傾向を示しており、例えば
256Mの第1世代では14×25mm程度と報告され
ている。
【0003】このチップサイズでは現在クリティカルレ
イヤ用の露光装置として使用されている縮小投影露光装
置(ステッパ)の直径31mmの露光域では、1回の露
光あたり1チップしか露光できずスループットが上がら
ないために、より大きな露光面積を可能とする露光装置
が必要とされている。大画面の露光装置としては従来よ
り高スループットが要求されるラフレイヤ用の半導体素
子露光装置あるいはモニタ等の大画面液晶表示素子の露
光装置として反射投影露光装置が広く使用されている。
これは円弧スリット状の照明光でマスクを直線走査しこ
れを同心反射ミラー光学系でウエハ上に一括露光するい
わゆるマスク−ウエハ相対走査によるスリットスキャン
型の露光装置である。
【0004】これらの装置におけるマスク像の焦点あわ
せは、感光基板(フォトレジスト等が塗布されたウエハ
あるいはガラスプレート)の露光面を投影光学系の最良
結像面に逐次合わせ込むために、高さ計測とオートフォ
ーカスやオートレベリングの補正駆動をスキャン露光中
連続的に行なっている。
【0005】これらの装置における高さおよび面位置検
出機構は、例えばウエハ表面に光束を斜め上方より入射
するいわゆる斜入射光学系を用いて感光基板からの反射
光をセンサ上の位置ずれとして検知する方法や、エアー
マイクロセンサや静電容量センサなどのギャップセンサ
を用いる方法などがあり、スキャン中の複数の高さ測定
値から測定位置が露光スリット領域を通過するときの高
さおよび傾きの補正駆動量を算出、補正するというもの
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現在使用されているス
リットスキャン型の露光装置のコンセプトを256M以
降に対応可能な解像力となるよう投影系のみを改良した
場合、次の問題が発生する。
【0007】すなわち、回路パターンの微細化に対応で
きるように縮小投影系が高NA化されるに従い回路パタ
ーンの転写工程におけるフォーカスの許容深度はますま
す狭くなってくる。現状のラフ工程に使用されている露
光装置では許容深度が5μm以上確保されているためス
キャン露光中に連続計測される計測値に含まれる計測誤
差やチップ内段差の影響は無視できるが、256M対応
を考慮した場合その許容深度は1μm以下となるため前
記計測値に含まれる計測誤差やチップ内段差の影響は無
視できない。つまり、ウエハ表面のフォーカス(高さお
よび傾き)を計測してそのウエハ面を許容深度内に保持
すべくフォーカス補正を行なう場合、ウエハ表面は凸凹
しており、チップやショット全体を像面に一致させるに
はオフセット補正が必須である。この場合、各ショット
でのフォーカス計測ポイントがオフセット測定時と一致
しなければ正確なオフセット補正が行なわれない。これ
は各ショットごとに停止してフォーカス測定するステッ
パでは保証されるが、スキャン系では保証されていなか
った。つまり、スキャン露光中の計測ポイントはオフセ
ットとの対応によりウエハすなわちステージ位置と同期
を取る必要がある。
【0008】一方、斜入射光学系を用いる面位置検出機
構においては、検出面の反射率が変動して、受光信号が
大き過ぎて受光系が飽和したり、逆に小さ過ぎてS/N
が悪化すると、面位置検出精度が悪化するため、スキャ
ン露光中、検出面の反射率に応じて投光手段の出射光量
や受光手段のゲインを調整(調光)する必要がある。と
ころが、スキャン中に異なる反射率の表面上を連続的に
面位置測定する際、その表面の反射率を計測し調光して
面位置測定を行なうと、1回あたりの測定時間が変動
し、ステージ位置に対し非同期となるため正しくオフセ
ット補正することができない。特に電荷蓄積型のセンサ
では調光動作による空読み動作がスキャン中計測の応答
速度のボトルネックとなり、スループットが低下した
り、あるいは補正点不足となって面位置検出精度が低下
するという問題点があった。
【0009】本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的はスキャン計測中の調光のた
めの時間を短縮または一定化してスキャン中の面位置測
定時間を一定化し、もって面位置検出をスキャンと同期
させてオフセット補正を正確に行ない、面位置検出精度
の向上を図ることにある。特にスリットスキャン露光装
置に適用した場合、スキャン計測すべき領域の反射率を
事前に計測しておき、計測サイクルを一定に管理するこ
とによりサーボ系との同期において応答遅れが発生しな
いようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の面位置検出装置は、検出ポイントに光束を
斜めに入射する投光手段と該検出ポイントからの反射光
を受光する受光手段とを有する面位置検出手段を備え、
パターン構造を有する領域が形成された物体を前記面位
置検出手段に対して相対走査しながら前記領域内の複数
の検出ポイントの面位置を検出する面位置検出装置にお
いて、前記面位置検出に先立ち、予め前記複数の各検出
ポイントに前記投光手段からの光束を入射してその反射
光を前記受光手段で受光し、その受光信号に基づいて各
検出ポイントにおける前記投光手段の駆動電流または前
記受光手段のゲインの最適値を検出して記憶する手段
と、前記面位置検出に際し、各検出ポイントごとに前記
投光手段の駆動電流または前記受光手段のゲインを記憶
した最適値に設定する手段とを設けたことを特徴とす
る。
【0011】本発明の好ましい態様において、前記最適
値検出手段は、前記投光手段の駆動電流および前記受光
手段のゲインを検出開始前に設定した状態に固定したま
まで前記各検出ポイントにおける反射光を受光し、前記
駆動電流、ゲインおよび受光信号に基づいて前記最適値
を算出する手段を備える。または、前記最適値検出手段
は、各検出ポイントごとに前記投光手段の駆動電流また
は前記受光手段のゲインを走査して、前記最適値を検出
する。また、前記物体は同一のパターン構造を有する複
数の領域を形成されており、前記最適値検出手段は、こ
れら複数の領域の一部の領域のみで前記最適値を検出す
る。さらに、前記最適値検出手段は、前記物体と面位置
検出手段を相対走査させながら前記最適値を検出する。
検出された最適値は全部が許容範囲内にあるか否かを判
定され、一つでも許容範囲内にないと判定されれば、前
記最適値検出が再度実行される。また、前記受光手段は
一次元CCDセンサを備え、前記設定手段は前記各検出
ポイントごとに前記最適値を設定した後、前記CCDセ
ンサをリセットしてそのポイントの面位置検出を開始さ
せる。
【0012】さらに、本発明の面位置検出方法は、検出
ポイントに光束を斜め入射する投光手段と該検出ポイン
トからの反射光を受光する受光手段とを有する面位置検
出手段を用い、パターン構造を有する領域が形成された
物体を前記面位置検出手段に対して相対走査しながら前
記領域内の複数の検出ポイントの面位置を検出する面位
置検出方法において、前記面位置検出に先立ち、予め前
記複数の各検出ポイントに前記投光手段からの光束を入
射してその反射光を前記受光手段で受光し、その受光信
号に基づいて各検出ポイントにおける前記投光手段の駆
動電流または前記受光手段のゲインの最適値を検出して
記憶する段階と、前記面位置検出に際し、各検出ポイン
トごとに前記投光手段の駆動電流または前記受光手段の
ゲインを記憶された最適値に設定しながら前記面位置検
出を実行する段階とを備えることを特徴とする。
【0013】
【作用】上記の構成によれば、スキャン計測に先立って
事前に各検出ポイントにおける最適光量またはゲインを
測定しておき、スキャン計測時は各検出ポイントごとに
事前に求めた最適光量または最適ゲインを設定(調光)
するようにしている。このように調光のための光量等の
測定は事前に行ない、スキャン計測時は行なわないよう
にしたため、スキャン計測時の調光を速やかに行なって
各検出ポイントのスキャン計測時間を一定化することが
でき、スキャンと面位置計測を同期させることができ
る。したがって、オフセット補正を正しく行なうことが
でき、高精度な面位置検出を実現することができる。
【0014】さらに、特にこの面位置検出方法をスリッ
トスキャン露光装置に適用した場合には、フォーカス計
測値のオフセット管理をする上で位置との同時性を確保
して、フォーカス計測値のオフセット補正を高精度に行
ない、高解像度のパターン転写を可能にすることができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0016】図1は本発明の一実施例に係る面位置検出
方法を用いるスリットスキャン方式の投影露光装置の部
分概略図である。
【0017】図1において、1は縮小投影レンズであ
り、その光軸は図中AXで示され、またその像面は図中
Z方向と垂直な関係にある。レチクル2はレチクルステ
ージ3上に保持され、レチクル2のパターンは縮小投影
レンズ1の倍率で1/4ないし1/2に縮小投影されて
その像面に像を形成する。4は表面にレジストが塗布さ
れたウエハであり、先の露光工程で形成された多数個の
被露光領域(ショット)が配列されている。5はウエハ
を載置するステージで、ウエハ4をウエハステージ5に
吸着、固定するチャック、X軸方向とY軸方向に各々水
平移動可能なXYステージ、投影レンズ1の光軸方向で
あるZ軸方向への移動やX軸、Y軸方向に平行な軸の回
りに回転可能なレベリングステージ、前記Z軸に平行な
軸の回りに回転可能な回転ステージにより構成されてお
り、レチクルパターン像をウエハ上の被露光領域に合致
させるための6軸補正系を構成している。
【0018】図1における10から19はウエハ4の表
面位置および傾きを検出するために設けられた検出光学
系の各要素を示している。10は光源であり、白色ラン
プ、または複数のピーク波長を持つ高輝度発光ダイオー
ドの光を照射するように構成された照明ユニットよりな
っている。光源10が照射する光量は、不図示の光量制
御手段により光源10の駆動電流を制御することにより
制御される。11はコリメータレンズであり、光源10
からの光束を断面の強度分布がほぼ均一の平行光束とし
て射出している。12はプリズム形状のスリット部材で
あり、一対のプリズムを互いの斜面が相対するように貼
り合わせており、この貼り合わせ面に複数の開口(例え
ば7つのピンホール)をクロム等の遮光膜を利用して設
けている。13はレンズ系で両テレセントリック系より
なり、スリット部材12の複数のピンホールを通過した
独立の7つの光束をミラー14を介してウエハ4面上の
7つの測定点に導光している。図1では2光束のみ図示
しているが各光束は紙面垂直方向に各々3光束が並行し
ており、かつ図示した2光束の中間に図示を省略された
光束がもう一つある。このときレンズ系13に対してピ
ンホールの形成されている平面とウエハ4の表面を含む
平面とはシャインプルーフの条件(Scheinmpf
lug’s condition)を満足するように設
定している。
【0019】図2は、ウエハ4上のショット配列を示
し、図3(a)〜(c)は各ショットを走査する場合の
ショット31と、投影光学系1によってウエハ4上に投
影されるスリット(露光スリット)30と、前記ウエハ
4面上の7つの測定点(スポット)との位置関係の変化
の様子を示す。図1の装置において、露光スリット30
は7×25mmであり、露光域(最大ショット寸法)は
25×32.5mmである。スポットは、露光スリット
30の中心から走査方向にずれた位置に3個ずつと、さ
らに図示しないが露光スリット30の中心に1個の計7
個が設定されている。露光スリット30の中心に位置す
るスポットはスリット上アクイジション計測用スポット
である。そして、ウエハを図2中で下から上に向かって
走査(UP走査)するときは、スポットA,B,Cの3
チャンネルで、上から下に向かって走査(DOWN走
査)するときは、スポットa,b,cの3チャンネルで
ウエハの高さ(Z方向の位置)を、各スポットごとに走
査方向の複数の計測点(M0,M1,M2,‥‥‥)で
計測する。それらの計測データは、その後、ウエハをさ
らに走査して各計測点が露光スリット30の中心に来た
ときのフォーカス補正のためのデータとして用いられ
る。すなわち、フォーカス補正は、各計測点のフォーカ
スを先読みして行なわれる。
【0020】図1において光照射手段からの各光束のウ
エハ4面上への入射角Φ(ウエハ面にたてた垂線すなわ
ち光軸となす角)はΦ=70°以上である。ウエハ4面
上には図2に示すように複数個のパターン領域(露光領
域ショット)が配列されている。レンズ系13を通過し
た7つの光束は図3に示すようにパターン領域の互いに
独立した各測定点に入射、結像している。また7つの測
定点がウエハ4面内で互いに独立して観察されるように
Y方向(スキャン方向)からXY平面内でΘ°(例えば
22.5°)回転させた方向より入射させている。
【0021】これにより本出願人が特願平3−1578
22号で提案しているように各要素の空間的配置を適切
にし面位置情報の高精度な検出を容易にしている。
【0022】次に、ウエハ4からの反射光束を検出する
側、すなわち図1の15から19について説明する。1
6は受光レンズで両テレセントリック系よりなり、ウエ
ハ4面からの7つの反射光束をミラー15を介して受光
している。受光レンズ16内に設けたストッパ絞り17
は7つの各測定点に対して共通に設けられており、ウエ
ハ4上に存在する回路パターンによって発生する高次の
回折光(ノイズ光)をカットしている。両テレセントリ
ック系で構成された受光レンズ16を通過した光束はそ
の光軸が互いに平行となっており、補正光学系群18の
7個の個別の補正レンズにより光電変換手段群19の検
出面に互いに同一の大きさのスポット光となるように再
結像されている。またこの受光する側(16から18)
はウエハ4面上の各測定点と光電変換手段群19の検出
面とが互いに共役となるように倒れ補正を行なっている
ために、各測定点の局所的な傾きにより検出面でのピン
ホール像の位置が変化することはなく、各測定点の光軸
方向AXでの高さ変化に応答して検出面上でピンホール
像が変化するように構成されている。
【0023】ここで光電変換手段群19は7個の1次元
CCDラインセンサにより構成している。これは次の点
で従来の2次元センサ1個の構成よりも有利である。ま
ず補正光学系群18を構成する上で光電変換手段を分離
することにより各光学部材やメカ的なホルダーの配置の
自由度が大きくなる。また検出の分解能を向上させるに
はミラー15から補正光学系群18までの光学倍率を大
きくする必要があるが、この点でも光路を分割して個別
のセンサに入射させる構成とした方が部材をコンパクト
にまとめることが可能である。さらにスリットスキャン
方式では露光中のフォーカス連続計測が不可欠となり計
測時間の短縮が絶対課題となるが、従来の2次元CCD
センサでは必要以上のデータを読み出しているのもその
一因であるが1次元CCDセンサの10倍以上の読み出
し時間を必要とする。
【0024】次にスリットスキャン方式の露光システム
について説明する。
【0025】図1に示すように、レチクル2はレチクル
ステージ3に吸着、固定された後、投影レンズ1の光軸
AXと垂直な面内でRY(Y軸方向)方向に一定速度で
スキャンするとともに、RX(X軸方向:紙面に垂直)
方向には常に目標座標位置をスキャンするように補正駆
動される。このレチクルステージのX方向およびY方向
の位置情報は、図1のレチクルステージ3に固定された
XYバーミラー20へ外部のレチクル干渉系(XY)2
1から複数のレーザービームが照射されることにより常
時計測されている。
【0026】露光照明光学系6はエキシマレーザ等のパ
ルス光を発生する光源を使用し、不図示のビーム整形光
学系、オプティカルインテグレイタ、コリメータおよび
ミラー等の部材で構成され、遠紫外領域のパルス光を効
率的に透過あるいは反射する材料で形成されている。ビ
ーム整形光学系は入射ビームの断面形状(寸法含む)を
所望の形に整形するためのものであり、オプティカルイ
ンテグレータは光束の配光特性を均一にしてレチクル2
を均一照度で照明するためのものである。露光照明光学
系6内の不図示のマスキングブレードによりチップサイ
ズに対応して矩形の照明領域30(図2)が設定され、
その照明領域で部分照明されたレチクル2上のパターン
が投影レンズ1を介してレジストが塗布されたウエハ4
上に投影される。
【0027】図1に示すメイン制御部27は、レチクル
2のスリット像をウエハ4の所定領域にXY面内の位置
(X,Yの位置およびZ軸に平行な軸の回りの回転Θ)
とZ方向の位置(X,Y各軸に平行な軸の回りの回転
α,βおよびZ軸上の高さZ)を調整しながらスキャン
露光を行なうように、全系をコントロールしている。す
なわち、レチクルパターンのXY面内での位置合わせは
レチクル干渉計21とウエハステージ干渉計24の位置
データと、不図示のアライメント顕微鏡から得られるウ
エハの位置データから制御データを算出し、レチクル位
置制御系22およびウエハ位置制御系25をコントロー
ルすることにより実現している。
【0028】レチクルステージ3を図1矢印3aの方向
にスキャンする場合、ウエハステージ5は図1の矢印5
aの方向に投影レンズの縮小倍率分だけ補正されたスピ
ードでスキャンされる。レチクルステージ3のスキャン
スピードは露光照明光学系6内の不図示のマスキングブ
レードのスキャン方向の幅とウエハ4の表面に塗布され
たレジストの感度からスループットが有利となるように
決定される。
【0029】レチクル上のパターンのZ軸方向の位置合
わせ、すなわち像面への位置合わせは、ウエハ4の高さ
データを検出する面位置検出系26の演算結果をもと
に、ウエハステージ内のレベリングステージへの制御を
ウエハ位置制御系25を介して行なっている。すなわ
ち、スキャン方向に対してスリット近傍手前に配置され
たウエハ高さ測定用スポット光3点の高さデータからス
キャン方向と垂直方向の傾きおよび光軸AX方向の高さ
を計算して、露光位置での最適像面位置への補正量を求
め補正を行なっている。
【0030】図1の装置では、ウエハの露光処理に先立
ち、サンプルショット(図2の斜線を付したショット)
にて光源10の照度一定の元でウエハをスキャンし、各
検出ポイントにおける反射光を光電変換手段群19(C
CDセンサ)で受光することにより調光データ(例えば
信号ピーク)をスキャン測定(プリスキャン)し、得ら
れたデータからスキャン露光中のフォーカス計測に最適
なピーク値となる設定電流値を計測位置ごとに算出し記
憶して、各ショットの露光処理において順次計測位置の
反射率に応じた設定電流で照明することにより測定すべ
き波形の形状(ピーク)を反射率によらず一定とする。
【0031】さらに、各検出ポイントの表面状態の相違
によるフォーカス計測値の相違を補正するためのオフセ
ット値も予め測定しておき、各ショットの露光処理にお
いて順次得られる各計測位置での計測値を補正する。
【0032】以下、本発明に係る面位置検出方法におけ
る調光シーケンスを図4のフローチャートを用いて説明
する。
【0033】先ず、ステップ101でチップサイズ、レ
イアウトおよび露光条件等からショット内計測位置(検
出ポイント)および対象ショットを決定する。対象ショ
ットは例えば図2に斜線で示すショットを選択する。続
いて、ステップ102でフォーカス照明光量の初期値
(中央値)を設定する。次に、ステップ103でウエハ
をステージ上に搬入し、ステップ104でプリアライメ
ントを行ない、ステップ105では先に決定した対象シ
ョット位置にてフォーカス(Z)補正を行なう。その後
チップの被露光領域内の複数ポイントでその面位置を測
定するために最適の光量を検出するためのプリスキャン
測定を行なう。
【0034】プリスキャン測定は、先ず、ステップ10
6でスキャン開始位置へ移動し、ステップ107でスキ
ャンを開始する。次に、ステップ108で現在のスポッ
ト位置がフォーカス計測位置であるか否かを判定する。
フォーカス計測位置であれば、ステップ109でCCD
センサ19の出力信号より調光データを計測して最適露
光量を算出した後、フォーカス計測位置でなければ、ス
テップ109の処理をスキップして、ステップ110に
進む。ステップ110ではショット内スキャンが完了し
たか否かを判定する。ショット内スキャンが完了してい
なければ、ステップ108に戻ってステップ108〜1
10の処理を繰り返す。一方、ショット内スキャンが完
了していれば、ステップ111に進んでスキャンを停止
し、ステップ112と113において上記のステップ1
09で計測された各フォーカス計測位置における調光デ
ータ計測値をチェックする。このチェックは、算出され
た最適光量で各計測位置の調光データ計測を行ない、そ
のときの各調光データ計測値がトレランス内に入ってい
るか否かを判定する。全計測位置のトレランスがOKで
あれば、ステップ114に進んでこの調光シーケンスを
終了する。一方、計測位置の1か所でもトレランスがN
Gであれば、ステップ106に戻って、ステップ106
〜113の処理を繰り返す。なお、2回目以降のトレラ
ンスチェックにおいては、センサ出力飽和とピーク極小
の場合を除き、さらなるスキャン計測は行なわない。
【0035】図5は、得られた検出光量のグラフを示
す。同図において、51は検出光量、52はウエハ4の
表面、53はウエハ4に塗布されたレジスト、矢印はフ
ォーカス計測位置を示す。
【0036】検出光量51はレジスト表面が平坦な部分
(例えばa)では大きく逆に凹凸部分や傾斜部分(例え
ばb)では散乱の影響により小さくなる。いま図5に示
すように光量のトレランスとしてLOW,HIGHとし
た場合a,bなどの計測位置ではトレランス外となるた
めに最適照明光量の算出を次のような換算式により求め
る。
【0037】
【数1】 検出光量PEAKが飽和している場合には真のPEAK
は求まらない。この場合は、新たな駆動電流NEWを単
に現在光量の1/2ないし1/3にする処理を行なえば
ループ回数を減らすことができる。またトレランスOK
の計測位置でも上記換算式で求めた最適駆動電流を算出
しておけばスキャン露光時の各計測点での検出波形を一
定にすることが可能となり計測値の変動を抑えることが
できる。
【0038】
【実施例1】図1の装置において、光源10として発光
ダイオード(LED)を用い、受光手段としては一次元
CCDセンサを用いる。図4のステップ107〜111
のプリスキャンにおいては、図6に示すように、対象シ
ョット31をUP走査しながらa,b,cおよびA,
B,Cの6個のスポットについて同時に調光データ(C
CDセンサ出力)を計測する。プリスキャン中の初期電
流値は、第1計測値(突き上げ検知)で決定し、その後
のプリスキャン中はZ(ウエハステージの高さ)もLE
D電流値も一定のままとする。ステップ112の計測値
チェックは、前記対象ショット31をUP走査して各計
測位置の最適光量を算出し記憶した後、DOWN走査に
切り替え、その際、LED10の光量を各計測位置で上
記算出し記憶した最適光量に制御しながらa,b,cお
よびA,B,Cの6個のスポットについて同時に調光デ
ータを計測し、その調光データがトレランス内に入って
いるか否かによって判断する。
【0039】スキャン露光中は、UP走査の場合はスポ
ットA,B,Cの光量を上記の調光シーケンスで得られ
た最適光量に調光するとともにCCDセンサをリセット
してから、スポットA,B,Cにおけるウエハの面位置
(フォーカス)を計測(先読み)し、一方、DOWN走
査の場合はスポットa,b,cの光量を上記の調光シー
ケンスで得られた最適光量に調光しながら、スポット
a,b,cのフォーカスを計測(先読み)する。そし
て、各計測値をオフセット補正した値に基づいてウエハ
の高さおよび姿勢を算出し、フォーカス補正を行なう。
実際、フォーカス検出後、すぐに次の計測ポイントでの
光量設定(駆動電流・ゲインの変更)を行なっておく
と、より、短い間隔での計測が可能となる。
【0040】
【実施例2】図7は、図4ステップ112の計測値チェ
ックの他の例を示す。図7においては、対象ショット3
1に続いてその次のショット33をUP走査し、スポッ
トa,b,cおよびA,B,Cの調光データ計測および
最適光量算出を対象ショット31を用いて行ない、調光
データのチェックはショット33を用いて行なうように
している。
【0041】実施例1の方法では、調光データの確認の
ため、1スキャン後、減速、停止、反転加速およびスキ
ャンの動作が必要であるが、本実施例では、スキャン長
は2倍になるが、1回のスキャンで調光データの確認が
でき、調光シーケンスの時間短縮を図ることができる。
【0042】
【実施例3】図8は、図4ステップ112の計測値チェ
ックのさらに他の例を示す。この方法は、ベアSi等の
反射率差や表面の凹凸がない平面の調光データを計測す
るのに好適なもので、スポットA,B,Cとa,b,c
の感度差(同一駆動電流、同一反射率におけるセンサ出
力)を静的に事前測定しておき、スポットA,B,Cで
調光データ計測を行ない、スポットa,b,cで調光デ
ータのチェックを行なうようにしたものである。なお、
スポットa,b,cの最適光量は、感度差を考慮してス
ポットA,B,Cの計測データより計算で求める。本実
施例によれば、実施例2に比べてスキャン長が短くて済
み、調光シーケンスの処理時間をさらに短縮することが
できる。また、実施例2に比べてプリスキャン中にスポ
ットa,b,cとA,B,Cの両方の調光データを同時
測定する必要がなく、処理回路を簡略化できる。
【0043】なお、上述においては、調光データに基づ
いて投光手段の光量を調整する例について説明している
が、受光手段のゲインを調整するようにしてもよい。
【0044】
【実施例4】図9は微小デバイス(ICやLSI等の半
導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マ
イクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1
(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。
ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを
形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ
製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造す
る。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、
上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技
術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステ
ップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によ
って作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程
であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含
む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半
導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査
を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成
し、これを出荷(ステップ7)する。
【0045】図10は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上
に多重に回路パターンを形成する。
【0046】本実施例の製造方法を用いれば、従来は製
造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コストに
製造することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
キャン露光中の調光に要する時間を短縮し、面位置検出
手段の計測サイクルを一定に管理することにより走査系
との同期において応答遅れの発生を防止することができ
る。したがって、面位置検出手段が面位置を検出する際
の前記複数の検出ポイント間のパターン構造の違いによ
り生じる各検出ポイント毎の誤差を予め検出するとき
も、その後、物体と面位置検出手段を相対走査しながら
面位置を検出するときも同じポイントで面位置を検出す
ることができ、前記相対走査時の検出結果を前記誤差に
より補正することにより、面位置検出をより高精度に行
なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る面位置検出方法を用
いるスリットスキャン方式の投影露光装置の部分的概略
図である。
【図2】 ウエハ上の被露光領域の配列状態と本発明の
実施例でプリスキャンを行うサンプルショットの選択の
例を示す平面図である。
【図3】 図1におけるプリスキャン時のショット、ス
リットおよびスポットの関係を示す説明図である。
【図4】 図1の装置における調光シーケンスを示すフ
ローチャート図である。
【図5】 図4の調光シーケンスで得られる最適光量と
ウエハ表面との関係の一例を示す説明図である。
【図6】 図4の調光シーケンスにおける計測データチ
ェック処理の一例を示す説明図である。
【図7】 図4の調光シーケンスにおける計測データチ
ェック処理の他の例を示す説明図である。
【図8】 図4の調光シーケンスにおける計測データチ
ェック処理のさらに他の例を示す説明図である。
【図9】 微小デバイスの製造の流れを示す図である。
【図10】 図8におけるウエハプロセスの詳細な流れ
を示す図である。
【符号の説明】
1:縮小投影レンズ、2:レチクル、3:レチクルステ
ージ、4:ウエハ、5:ウエハステージ、6:露光照明
光学系、10:光源、11:コリメータレンズ、12:
プリズム形状のスリット部材、14,15:折り曲げミ
ラー、19:光電変換手段群、21:レチクルステージ
干渉計、22:レチクル位置制御系、24:ウエハステ
ージ干渉計、25:ウエハ位置制御系、26:面位置検
出系、27:メイン制御部、30:スリット、31:対
象ショット、33:チェック用ショット、51:検出光
量、52:ウエハ表面、53:レジスト、A,B,C,
a,b,c,S:スポット、M0,M1,M2‥‥‥:
フォーカス計測ポイント。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出ポイントに光束を斜めに入射する投
    光手段と該検出ポイントからの反射光を受光する受光手
    段とを有する面位置検出手段を備え、パターン構造を有
    する領域が形成された物体を前記面位置検出手段に対し
    て相対走査しながら前記領域内の複数の検出ポイントの
    面位置を検出する面位置検出装置において、 前記面位置検出に先立ち、予め前記複数の各検出ポイン
    トに前記投光手段からの光束を入射してその反射光を前
    記受光手段で受光し、その受光信号に基づいて各検出ポ
    イントにおける前記投光手段の駆動電流または前記受光
    手段のゲインの最適値を検出して記憶する手段と、 前記面位置検出に際し、各検出ポイントごとに前記投光
    手段の駆動電流または前記受光手段のゲインを記憶した
    最適値に設定する手段とを設けたことを特徴とする面位
    置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記最適値検出手段は、前記投光手段の
    駆動電流および前記受光手段のゲインを検出開始前に設
    定した状態に固定したままで前記各検出ポイントにおけ
    る反射光を受光し、前記駆動電流、ゲインおよび受光信
    号に基づいて前記最適値を算出する手段を備えることを
    特徴とする請求項1記載の面位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記最適値検出手段は、各検出ポイント
    ごとに前記投光手段の駆動電流または前記受光手段のゲ
    インを走査して、前記最適値を検出することを特徴とす
    る請求項1記載の面位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記物体は同一のパターン構造を有する
    複数の領域を形成されており、前記最適値検出手段は、
    これら複数の領域の一部の領域のみで前記最適値を検出
    することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    面位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記最適値検出手段は、前記物体と面位
    置検出手段を相対走査させながら前記最適値を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の面位
    置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記検出された最適値が全部許容範囲内
    にあるか否かを判定する手段と、前記判定が否のとき前
    記最適値検出を再度実行させる手段をさらに有すること
    を特徴とする請求項5記載の面位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記受光手段は一次元CCDセンサを備
    え、前記設定手段は前記各検出ポイントごとに前記最適
    値を設定した後、前記CCDセンサをリセットしてその
    ポイントの面位置検出を開始させることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の面位置検出装置。
  8. 【請求項8】 検出ポイントに光束を斜め入射する投光
    手段と該検出ポイントからの反射光を受光する受光手段
    とを有する面位置検出手段を用い、パターン構造を有す
    る領域が形成された物体を前記面位置検出手段に対して
    相対走査しながら前記領域内の複数の検出ポイントの面
    位置を検出する面位置検出方法において、 前記面位置検出に先立ち、予め前記複数の各検出ポイン
    トに前記投光手段からの光束を入射してその反射光を前
    記受光手段で受光し、その受光信号に基づいて各検出ポ
    イントにおける前記投光手段の駆動電流または前記受光
    手段のゲインの最適値を検出して記憶する段階と、 前記面位置検出に際し、各検出ポイントごとに前記投光
    手段の駆動電流または前記受光手段のゲインを記憶され
    た最適値に設定しながら前記面位置検出を実行する段階
    とを具備することを特徴とする面位置検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜9のいずれかに記載の装置ま
    たは方法を用いて前記物体としての基板のフォーカス計
    測および補正を行ないながら、原版のパターンをスリッ
    トおよび投影光学系を介して基板に投影し、前記原版と
    基板を前記投影光学系に対し相対的に前記スリットの長
    手方向と垂直方向に走査することにより前記原版のパタ
    ーンを前記基板に露光するデバイス製造方法。
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