JPH1064870A - 多孔質表面の洗浄方法および半導体表面の洗浄方法 - Google Patents
多孔質表面の洗浄方法および半導体表面の洗浄方法Info
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- JPH1064870A JPH1064870A JP13858497A JP13858497A JPH1064870A JP H1064870 A JPH1064870 A JP H1064870A JP 13858497 A JP13858497 A JP 13858497A JP 13858497 A JP13858497 A JP 13858497A JP H1064870 A JPH1064870 A JP H1064870A
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Abstract
も、多孔質構造の崩壊が起こらない、多孔質半導体基体
の好適な洗浄方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも表面に多孔質構造を有する半
導体基体の多孔質表面の洗浄方法において、周波数が6
00kHzから2MHzの範囲の高周波を重畳した純水
で、前記基体の多孔質表面に付着した異物を除去する洗
浄をする。
Description
表面に露出して有する基体の洗浄方法に関し、特に、半
導体の選択エッチングや誘電体分離、或いは発光材料と
して使用され、その表面の清浄度に最も厳しい管理が要
求される多孔質シリコン半導体基板の洗浄方法に好適な
多孔質表面の洗浄方法に関する。また、半導体表面の洗
浄方法に関する。
の形成方法は、A.Uhlirにより1956年に紹介
された(Bell.Syst.Tech.J,35,p
p.333)。
アイソレーション領域として利用するものや、多孔質シ
リコン上にエピタキシャル成長させる等の応用技術が開
発されている。本出願人は、特開平5−21338号公
報で多孔質シリコン上にエピタキシャル成長させた単結
晶シリコン薄膜を使って、SOI(Siliconon
Insulator)基板を作製することを開示して
いる。
ネッセンス現象が発見されるに至って、構造のみならず
物性上の特徴を利用した自発光材料としても注目されて
いる。
の電気化学セル構造によるフッ酸/純水/エタノール混
合電解液中での陽極化成法が一般的である。この多孔質
シリコンには、多数の異物が付着するので、多孔質シリ
コン上にエピタキシャル成長させるとき、異物を洗浄で
取り除いた方がいい。従来の洗浄は純水による細孔内部
の上記電解液のリンスのみである。現在においても、そ
の表面の積極的な洗浄方法に関して紹介した例がない。
プロセス前後の洗浄は必須であり、多孔質シリコン基板
においてもこれを避けて通ることはできない。従来、バ
ルク基板(非多孔質)の洗浄方法としては、W.Ker
n他によって開発されたRCA洗浄(RCA Revi
ew,31,pp.187−205,1970年)に代
表されるような硫酸/過酸化水素水、アンモニア/過酸
化水素水、塩酸/過酸化水素水、フッ酸/純水、等の薬
液を組み合わせた化学的な湿式洗浄が表面の異物除去に
効果を発揮する方法として利用されている。
小島 他により(信学技報、SDM95−86,ICD
95−95,pp.105−112,1995年7
月)、周波数約1MHzの高周波(メガソニック)超音
波をフッ酸/過酸化水素水/純水/界面活性剤混合溶液
中、或いはオゾン添加した純水中のバルク基板に照射し
て異物を除去する方法が提案されている。
によりシリコン基板を酸化してエッチングし、表面の異
物を基板からリフトオフし、界面活性剤により異物の電
位を中和して基板への再付着を防止することで洗浄する
ことにある。また、メガソニックの併用は異物をリフト
・オフする際のエネルギーの付与の他に、メガソニック
による純水からのイオン発生により基板表面に付着した
有機物を除去することを目的としたものであり、薬液に
よる洗浄が基本となっている。またオゾン純水の使用は
有機物除去効果を高めるのが目的である。
ら400kHz程度の低周波を使用する洗浄が液共振作
用による液キャビテーション(膨張圧縮作用)により基
板表面に激しい衝撃波を与えることで数十μmの基板表
面異物を除去する「液共振洗浄」である。一方、800
kHzから1.6MHzの範囲の高周波は異物への共振
現象による運動エネルギーの付与で除去する「音波スク
ラブ洗浄」であり、微細パターンの損傷を与えること無
くサブ・ミクロンの大きさの異物をも除去可能とするも
のである。
テーション衝撃による微細パターンの損傷が問題となり
4メガDRAM以降の半導体プロセスでは使用されなく
なった。一方、高周波洗浄はパターンに損傷を与えるこ
と無く微小な異物を洗浄できる方法として注目されてい
る。
ると、多孔質構造を表面に有する基板は、微細且つ緻密
な構造で、且つ長大な細孔を有する構造である。このた
め、従来の化学的湿式洗浄で薬液を使用すると細孔内部
深くに薬液が侵入し、長時間の純水リンスを施しても完
全に薬液を排除することが難しく、多孔質構造上のエピ
タキシャル成長等の後プロセスに悪影響を与える。
して異物を物理的に除去しようとすると、多孔質構造が
余りにも脆弱であるために200kHzという比較的高
い周波数領域においても、キャビテーションの衝撃波の
音圧による多孔質の崩落を招くという問題がある。
起因するものであり、本発明者らの経験は特異なもので
はなく、従来、多孔質シリコン表面の積極的な洗浄が行
われなかった理由も同様の問題によるものと考えること
ができる。
化成法で多孔質構造を形成した後、純水でリンスした多
孔質シリコン基板の表面には、図28に示すようにレー
ザ反射強度分布から得られる0.3μm以上の異物が直
径5インチのウェハ中に数百個も付着することが分かっ
た。なお、棒グラフ中のL1,L2,L3の分類は異物
からのレーザ反射強度から得られる異物の大まかな大き
さの分類を示し、L1<L2<L3の順番に大きくな
る。
8に示すように枚葉処理での陽極化成の化成バッチを経
るにつれて液中の異物が基板に捕集されるため徐々に減
少するものの、RCA洗浄したバルク表面では数個以下
に除去される現在の半導体プロセスと比較すると異常な
数である。
電解液の液循環とフィルターによる異物の捕集によりあ
る程度は低減されるものの十分ではない。異物付着の原
因としては、陽極化成装置や電解液混入異物、処理中の
作業者からの発塵が考えられ、また高濃度フッ酸電解液
中の陽極化成のために多孔質シリコン表面が疎水性とな
り、シリコン基板が静電気帯電しやすく異物を吸着する
ことが考えられることから、その付着防止は容易ではな
い。
セス、特に成膜プロセスにおいては異常成長やピン・ホ
ール等の欠陥を発生する原因となり、多孔質シリコンの
応用上の障害となっていた。 (本発明の目的)そこで、本発明の目的は、このような
多孔質シリコン表面に付着した異物を、以降のプロセス
に影響を及ぼしかねない薬液を使用すること無く、多孔
質シリコン表面の崩壊も起こさず効率良く除去できる新
しい洗浄方法を提供することにある。
こと無く、容易に導入可能で効率的、且つ特殊な薬液を
使用することのない経済的な洗浄方法を提供することに
ある。
面の洗浄方法は、少なくとも表面に多孔質構造を有する
基体の多孔質表面の洗浄方法において、周波数が600
kHzから2MHzの範囲の高周波を重畳した純水で、
前記基体の多孔質表面に付着した異物を除去するための
洗浄をすることを特徴とする。
洗浄する基体表面は、多数の細孔の開口が露出した構造
をなし、該細孔内壁面は多孔質構造材料が露出或いは異
種材料で被覆された構造であることを特徴とする上記第
1の多孔質表面の洗浄方法である。なお、異種材料とは
多孔質構造材料とは異なる材料であり、多孔質構造材料
面上に堆積した膜でも、酸化,窒化等により多孔質構造
材料を処理することで形成された膜でもよい。材料は必
要に応じて選択される。
体を純水浴槽に浸して高周波を重畳して洗浄することが
できる。
水浴槽に浸した基体の多孔質表面に平行に前記高周波を
重畳して洗浄することができる。
水浴槽に浸して高周波洗浄中の前記基体を間欠的に液外
に引き上げることができる。
体を回転させながら、前記基体の多孔質表面に純水に高
周波を重畳した純水シャワーを吹き付けて洗浄すること
ができる。
の表面に孔径および各孔間の壁厚が数百オングストロー
ムから数十μm程度の微細で連通した多数の孔から成る
多孔質構造が数μmから数百μmの厚さに渡って形成さ
れた構造体を示す。
溶存ガスの濃度が5ppm以下となるように脱気し且つ
超音波を重畳した純水で、半導体基体の表面に付着した
異物を除去するための洗浄をすることを特徴とする。
法は、少なくとも表面に多孔質構造を有する基体の多孔
質表面の洗浄方法において、周波数が600kHzから
2MHzの範囲の高周波の超音波を重畳し、且つ溶存ガ
スの濃度が5ppm以下となるように脱気した純水で、
前記基体の多孔質表面に付着した異物を除去するための
洗浄をすることを特徴とする。
洗浄する基体表面は、多数の細孔の開口が露出した構造
をなし、該細孔内壁面は多孔質構造材料が露出或いは異
種材料で被覆された構造であることを特徴とする上記第
3の多孔質表面の洗浄方法である。なお異種材料とは多
孔質構造材料とは異なる材料であり、多孔質構造材料面
上に堆積した膜でも、酸化,窒化等により多孔質構造材
料を処理することで形成された膜でもよい。
スの濃度が5ppm以下となるように脱気した純水を有
する純水浴槽に浸し、前記高周波の超音波を重畳して洗
浄することができる。
体を回転させながら、前記基体の多孔質表面に溶存ガス
の濃度が5ppm以下となるように脱気し且つ前記高周
波の超音波を重畳した純水シャワーを吹き付けて洗浄す
ることもできる。
少なくとも表面に多孔質構造を有する基体の多孔質表面
の洗浄方法において、前記基体の多孔質表面を親水性に
処理し、親水性とされた該多孔質表面の洗浄を、周波数
が600kHzから2MHzの範囲の高周波の超音波を
重畳した純水で行い、前記基体の表面に付着した異物を
除去するための洗浄をすることを特徴とする。
は、その表面に前記細孔の開口が露出した構造で、表面
開口に連通した細孔構造を有する構造である。
前記多孔質基体の表面に付着したものであり、大きさは
多孔質の孔開口直径よりも大きいものが望ましい。
少なくとも表面に多孔質構造を有する基体の多孔質表面
の洗浄方法において、前記基体の多孔質表面を親水性に
処理し且つ親水性とされた該多孔質表面の洗浄を行う液
体に、周波数が600kHzから2MHzの範囲の高周
波の超音波を重畳して、前記基体の表面に付着した異物
を除去するための洗浄をすることを特徴とする。
表面の親水性処理は、基体表面及び多孔質の孔内壁に酸
化膜を形成する処理であることができる。
孔質表面の親水性処理は、純水にオゾンを溶解したオゾ
ン純水に前記基体を浸漬する処理であることができる。
孔質表面の親水性処理は、純水で希釈した過酸化水素水
溶液に前記基体を浸漬する処理であることができる。
体は、純水にオゾンを溶解したオゾン純水であることが
できる。
体は、純水で希釈した過酸化水素水溶液であることがで
きる。
表面の親水性処理は、基体表面及び多孔質の孔内壁に酸
化膜を形成する処理であり、前記基体の多孔質表面の洗
浄後に、少なくとも基体表面の酸化膜を除去することが
できる。
た水である。半導体プロセスにおいて、洗浄に用いられ
る純水としては、作製される半導体デバイスの集積度等
から種々のレベルの水が用いられている。本発明では、
以下のような基準を満たす水を純水として用いた。
きさの粒子について) Bacteria[個/100ml] <50 Total silica[ppb] <5 TOC[ppb] <50 (Total organic carbon) DOC[ppb] <50 (Dissolved oxygen concentration) Mettalic ion[ppt] <500
が、いずれの組み合わせも本発明の範囲内である。 (実施形態1)本発明の多孔質表面の洗浄方法は、周波
数が200kHzから8.4MHz、好ましくは600
kHzから2MHz、より好ましくは800kHzから
1.6MHzの範囲の高周波帯域の超音波を純水に重畳
させて多孔質基体の表面に照射するものである。
ように表面に多孔質構造を有する基体であれば、基体の
材料は特に限定されない。例えば、Si,GaAs等の
半導体材料、セラミック材料等を用いることができる。
図2は、Si多孔質基体の細孔の内壁面に化学蒸着法等
を用いて非晶質Si、多結晶SiあるいはGaAs等の
半導体薄膜や金属蒸着からなる層を堆積した構造を表
す。
例として多孔質シリコン基板の洗浄を取り上げて説明す
る。
波数により決まる。例えば、800kHz以上の高周波
で除去可能な異物の大きさは約0.1μmで、この時異
物に与えられる分子加速度は地球表面の重力加速度のお
よそ25万倍にも達し、この運動エネルギーにより異物
が除去されると言われている。また、波長は純水中で
0.8mmと短く、液面で乱反射し、一部大気に透過す
るために純水中では低周波帯域の超音波のような定在波
をほとんど発生せず洗浄ムラが少ない。
面に平行に超音波を作用させれば微細で脆弱な多孔質シ
リコン表面へのダメージを小さくすることができる。し
かも高周波は、振幅が小さく、基板表面のこすり回数も
多いことから異物の除去効果に優れており、しかも純水
中でのイオンの発生によりその比抵抗が低減されること
から基板の自己帯電による異物の再付着が少ない。
面の洗浄に利用した例はなく、ましてや、純水で多孔質
シリコン表面の異物を除去した例も未だ無い。本発明者
は多孔質基板はバルク基板と異なり高周波をかけた純水
で洗浄を行おうとする場合、多孔質基板の特質により高
周波に一定の範囲があることを見出した。この点につい
て、図1を用いて説明する。基板の超音波洗浄では、そ
の使用周波数は除去しようとする異物粒子のサイズによ
って決まってくる。例えば、図1から基板から1μmの
粒子サイズの異物を除去しようとする80〜90kHz
程度の周波数の超音波、0.1μmの粒子サイズの異物
を除去しようとすると800〜900kHz程度の周波
数の超音波をかければよい。
者の実験によれば、図1に示すように200kHzより
下では多孔質の崩落が見られ、8.4MHzを超えると
同様に多孔質の崩落が見られる。これは、超音波を洗浄
に使用することでバルク基板には無い問題が多孔質基板
では発生するからである。
型やp- 型あるいはn- 型の多孔質シリコンでは数百オ
ングストローム以下の微細な構造であり、本発明者の実
験によれば、200kHzより下の周波数の超音波を使
用するとキャビテーションにより脆弱な多孔質表面が崩
落する。
Hzを超える周波数の超音波を使用すると微細な多孔質
構造自体が共振し同様に多孔質が崩落する。共振周波数
は多孔質の構造に依存し、n+ 型多孔質シリコンのよう
に孔径やシリコン壁の厚みが数百nmから数十μmの比
較的大きな多孔質構造では使用できる超音波の下限の周
波数は更に高くなる。
は、200kHzから8.4MHzの周波数帯域、好ま
しくは600kHzから2MHzの高周波に設定され
る。より好ましくは、800kHzから1.6MHzの
範囲のメガソニック洗浄と呼ばれる周波数帯域の高周波
の超音波を使用すれば、多孔質構造の崩落の危険を避け
ることができる。
51−2264号公報に200kHz〜5MHzの範囲
の高周波の超音波で半導体ウエハの洗浄を行うことが開
示されているが、これは過酸化水素及びアンモニア(薬
液)に高周波の超音波をかけるものであって、純水によ
る多孔質基体の洗浄の開示はない。また、特開平6−2
75866号公報にポーラス半導体に超音波を印加した
純水中に浸漬することが開示されているが、これは純水
に浸漬することで発光特性の改善を図ったものであり洗
浄を意図したものではなく超音波の周波数の開示もな
い。さらに従来技術として説明した、信学技報、SDM
95−86,ICD95−95,pp.105−11
2,1995年7月においてもバルク基板を超音波を印
加した薬液で洗浄し、高周波をかけた純水でリンスする
ことは開示されているが、純水による多孔質基体の異物
除去のための洗浄の開示はない。
その他の問題として、洗浄中の気泡の発生が挙げられ
る。
多孔質シリコンの内部に取り込まれた気体は、超音波洗
浄中に孔外に純水と置換して排出され、疎水性の場合に
は基板表面に気泡として付着する。この気泡は、超音波
の伝搬を阻害して異物の除去効果を低下させ、しかも異
物の吸着を促し基板への再付着の原因となる。
も発生する。一般に、気泡は低周波の超音波ではキャビ
テーションにより発生するが、高周波の超音波でも純水
中の溶存ガスにより発生する。多孔質シリコン表面に付
着した微小な気泡は、衝撃波を利用しない高周波洗浄で
は除去できないが、超音波洗浄中に基板を間欠的に純水
中から引き上げることにより除去することができる。
いが、複数の基板を一括してキャリアに収納し洗浄浴槽
に漬けるバッチ式洗浄の問題として、一般に洗浄中の基
板支持に使用されるテフロン製洗浄キャリアは純水に漬
けるだけで帯電し、キャリア端位置の基板が誘導帯電し
異物を吸着するという問題がある。
可能であるが、キャリアを使用する場合はキャリア端に
洗浄時のみ使用するダミー基板を配置することで、その
他のキャリア位置の基板への異物の付着を回避すること
ができる。また、多孔質シリコン層が片面にだけ形成さ
れる場合は、キャリア端に多孔質シリコン基板を反転し
てセットし、その他の基板は正転してセットすることで
も多孔質表面への異物の付着を回避することができる。
これはバッチ式洗浄の場合の対策で、回転中の基板表面
に純水シャワーに高周波超音波を重畳して表面洗浄する
枚葉式のスピンナー洗浄の場合はこの操作は不要とな
る。
水との摩擦帯電による基板の帯電による異物の吸着が問
題となるが、高周波を重畳することで純水の比抵抗を下
げてこの問題を回避することができる。但し、シャワー
による洗浄を利用する場合は、高周波振動のみで異物を
除去し、多孔質シリコンの崩落を避けるような水圧条件
に下げて洗浄することが求められる。
超音波のみで多孔質シリコンの崩落を回避して表面の異
物を除去することができる。
コン基板の表面に新たに付着する異物が、最表面層の酸
化膜を希釈フッ酸貯水槽でエッチングした後に疎水性表
面に再付着したものを純水での高周波超音波洗浄するこ
とにより除去することもできる。 (実施形態2)既に述べたように、本発明者らの研究に
よると、陽極化成法で多孔質構造を形成し、純水でリン
スした多孔質シリコン基板の表面には、レーザ反射強度
分布から得られる0.3μm以上の異物が直径5インチ
のウェハ中に数百個も付着することが分かった(図2
8)。異物付着の原因としては、陽極化成装置や電解液
混入異物、処理中の作業者からの発塵が考えられ、また
高濃度フッ酸電解液中の陽極化成のために多孔質シリコ
ン表面が疎水性となり、シリコン基板が静電気帯電しや
すく異物を吸着することが考えられることから、その付
着防止は容易ではない。
で、しかも長大な細孔を有する構造であるために、従来
のRCA洗浄のような化学的湿式洗浄で薬液を使用する
と細孔内部深くに薬液が侵入し、長時間の純水リンスを
施しても完全に薬液を排除することが難しく、エピタキ
シャル成長等の後プロセスに悪影響を与える。
起因するものであり、本発明者らの経験は特異なもので
はなく、従来、多孔質シリコン表面の積極的な洗浄が行
われなかった理由も同様の問題によるものと考えること
が出来る。
無かった微細で脆弱な多孔質構造体の表面洗浄方法とし
て、純水に周波数が200kHzから8.4MHzの範
囲、好ましくは600kHzから2.0MHz、より好
ましくは800kHzから1.6MHzの範囲の高周波
の超音波を重畳した純水で洗浄する方法であった。
ると、高周波の場合においても純水から気泡が発生し、
特に表面酸化膜を除去した疎水性表面を有する多孔質シ
リコン表面に気泡が付着するという現象が観察される。
した純水浴槽に被洗浄基板を浸して洗浄する場合には排
除されにくい。即ち、基板に付着した微小な気泡は洗浄
中の流水によっても排除されず、気泡が小さな間は自身
の浮力のみでは基板表面を移動することさえ出来ずに固
着する。気泡は、超音波の伝搬を妨害して洗浄効果を低
下させるだけでなく、気液界面に純水中の微小な異物を
引き寄せて、逆に被洗浄基板表面を異物で汚染する。
よる被洗浄基板の逆汚染の問題を回避する方法として、
洗浄中に被洗浄基板を純水槽から定期的に引き上げて気
泡を除去することで、異物による逆汚染を回避して高周
波の超音波による洗浄効果を実現する方法でもあった。
す。図3(a)は、純水中での超音波洗浄において気泡
の除去を行わなかった場合の直径5インチのバルク・ウ
ェハ表面の0.2μm以上の異物の位置と個数を、また
図3(b)は5分毎の引き上げによる気泡除去を行った
場合の同様の異物の位置と個数を示す。図3(a)と図
3(b)の対比から明らかなように、気泡の除去を行わ
なかった場合には気泡上昇方向に沿って異物が密集し、
気泡除去によりこの傾向は軽減されている。
シリコンを常温のオーバー・フロー純水槽に950kH
zの超音波を重畳して5分毎に基板を気泡除去のために
純水槽から引き上げて20分間洗浄した場合には、従来
洗浄できなかった多孔質基板表面の異物を30%から4
0%程度除去することができ、更に同一洗浄を20分間
繰り返すと洗浄前の異物の60%から80%も除去する
ことができる。
質シリコン表面においてはこの様な気泡の固着は起き
ず、速やかに気泡は水面に上昇して排除されることから
異物による基板の汚染は回避され、定期的な基板の引き
上げを行わなくても高周波の超音波洗浄で90%近くの
異物を除去することができた。
音波を重畳した純水で洗浄するとともに、洗浄中に被洗
浄基板を純水槽から定期的に引き上げる洗浄方法によ
り、異物を除去している。
去が望まれる場合がある。ところが、上記の洗浄方法に
おいて、更に異物を除去するために超音波純水中での洗
浄時間を長くすると、作業効率の問題のみ成らず純水に
よる自然酸化膜の形成の可能性もある。そして、この洗
浄効果は、純水温度を高温にしても改善することがな
い。
引き上げる方法は、例えば洗浄を作業者の労力に頼る場
合は窮めて煩雑な作業となる。さらに、定期的な引き上
げによる気泡除去操作を行っても、洗浄中の気泡の発生
及び基板への付着を完全に回避することは困難であり、
洗浄の再現性や安定性の面からはより改善が望まれる。
結果、溶存ガスを脱気した純水を使用して洗浄すること
で超音波洗浄中の気泡の発生及び基板への付着による純
水中異物による基板の汚染を防止する。
上の酸化防止するために、O2 ,CO2 を脱気すること
は知られている。ただし、還元性ガスであるN2 は特に
問題とされておらず、逆に飽和濃度(25℃で17.8
ppm、80℃の温純水では6.7ppmとなる。)ま
でN2 を取り込んで洗浄水として用いていた。本発明者
は図4に示すように、N2 を取り込んだ25℃の純水に
ついて、残留酸素濃度を変えつつ、47kHz、950
kHzの周波数の超音波で気泡の発生数を調べたとこ
ろ、47kHzよりも950kHzの周波数の場合の方
が気泡の発生数が多く、5ppmではいずれも100個
を超える気泡が発生し、この気泡が異物付着の原因とな
ることを見出した。そして純水を80℃に加熱しても気
泡の発生を回避することは難しいことも見出した。
い、同様に残留酸素濃度を変えつつ、47kHz、95
0kHzの周波数の超音波で気泡の発生数を調べたとこ
ろ、47kHzでは6ppm前後、950kHzでは3
〜5ppmでほぼ気泡が発生しなくなることを見出し、
(N2 を含めて)脱気を行うことで超音波の周波数によ
らず気泡の発生が抑制され、基体から異物を除去できる
ことを見いだし本発明に到達した。
ズ社(orbisphere laboratorie
s)製の溶存酸素/溶存窒素センサーを用いて給水状態
の角型オーバー・フロー槽内の純水中の溶存ガス濃度を
詳細に測定した結果では、オーバー・フロー槽の槽底部
から給水し、出力600Wで950kHzの周波数のメ
ガソニック超音波を照射した場合には、図5に示すよう
に給水量に依存するもののオーバー・フロー動作として
は最適な給水量0.2m3/hrから0.4m3/hrの
範囲では、供給水である純水中の溶存窒素濃度が5pp
mから5.5ppm、溶存酸素濃度が3.83ppmか
ら4.3ppmの範囲以下の濃度では槽内全域で気泡が
発生しないことを見出した。
後に窒素ガスを溶解した純水をユース・ポイントで使用
する。
8ppb、溶存窒素濃度が飽和濃度程度の14.57p
pmの純水を使用していたが、溶存酸素のみを脱気して
も溶存窒素が5ppm以上存在するとメガソニック照射
により気泡が発生した。
照射する場合に気泡の発生を抑制する為には純水中の溶
存ガスの中で溶存濃度の濃いガスの濃度をコントロール
することが必要であり、少なくとも空気の主な構成ガス
である窒素と酸素、及びCO 2 の各ガス濃度をコントロ
ールすることが必要である(Daltonの分圧の法
則)。
は、一般に洗浄に使用される槽は液面が大気に開放され
た構造であり、喩えオーバー・フロー動作をしたとして
も大気(空気)を構成するガスが液面から液中に再溶解
する量を無視することは出来ないからである。
で顕著であり、喩え脱気水を槽底部から給水して貯水し
ても槽底部に比べて液面方向での溶存ガス濃度が濃くな
り槽内の溶存ガス濃度に分布を作り、時間の経過ととも
に槽内の分布は高濃度に均一化され、溶存ガスの濃度制
御は難しくなる(Henlyの法則)。
から脱気水を供給すれば常に溶存ガス濃度を調整した純
水が供給され、オーバー・フローして槽外に廃水される
ことから槽内の溶存ガス濃度が一定にコントロール出来
ると考えられる。
に達した脱気水が大気と接しガスを再溶解し、一部廃水
されずに再び槽内に循環する為に槽内溶存ガス濃度を濃
くする現象が見られる。この様な問題を解決する為に
は、槽構造の最適設計と給水量の最適設定が重要なポイ
ントとなる。
m、奥行き23cm、深さ25cmの角型オーバー・フ
ロー槽での溶存酸素濃度(DO値)と溶存窒素濃度(N
2 値)の深さ25cm(槽底部)と深さ12.5cm
(槽中間)での分布を図6(a)、図6(b)、図7
(a)、図7(b)に示す。
1.88ppb、窒素濃度1.542ppmの純水を槽
底部(深さ25cm)から給水量0.3m3 /hrで供
給し、オーバー・フローさせながら槽内の各位置での溶
存酸素濃度と溶存窒素濃度を測定した。
最も薄く、槽底部では純水の流れに沿って給水口から遠
ざかるにしたがって濃度が濃くなり、深さ12.5cm
では槽底部よりも濃度が濃くなるがほぼ均一な濃度分布
を示し、酸素濃度は約150ppb、窒素濃度は約1.
8ppmであった。
っては水流に乱流を生じて槽内濃度が濃くなることか
ら、例えば槽内濃度を二次脱気水の溶存ガス濃度でコン
トロールする場合には上記のように槽内濃度を低濃度に
する最適な設計が必要である。
バー・フロー槽内の脱気水の溶存ガス濃度は照射時間と
ともにわずかに濃くなる。
ニックを照射したオーバー・フロー内の溶存酸素濃度分
布を図8(a)および図8(b)に、また溶存窒素濃度
分布を図9(a)および図9(b)に示す。わずかな変
化ではあるが、槽内の溶存ガス濃度を正確にコントロー
ルするにはこの様な実使用条件下での濃度変化も考慮し
て供給する脱気水の溶存ガス濃度を設定する必要があ
る。
存ガスの濃度が5ppm以下となるように脱気し且つ超
音波を重畳した純水で、基体の表面に付着した異物を除
去するための洗浄をするものである。なお、溶存ガスの
濃度が5ppm以下とは、溶存ガスの種類のいかんをと
わず、溶存ガスの濃度が5ppm以下であることを意味
するが、一般的には、空気の主成分である酸素、窒素、
およびCO2 等の溶存ガスの濃度が5ppm以下であれ
ばよい。
は図10に示すように、気泡が発生しない境界以下の溶
存ガス濃度(溶存窒素濃度5ppm以下、溶存酸素濃度
3.8ppm以下)にコントロールした脱気水を使用し
た場合にはメガソニック照射による洗浄効果は優れてい
るが、極限にまで二次脱気して溶存ガスを低減した脱気
水(槽内濃度として溶存酸素濃度150ppb、溶存窒
素濃度1.8ppm)を使用した場合には気泡は発生し
ないが、メガソニック照射による洗浄効果はまったく得
られないことも明らかとなった。
洗浄の原理が従来から言われているような「音波スクラ
ブ洗浄」のみによるものではなく、低周波超音波洗浄の
ようなキャビテーションによる「液共振洗浄」との相乗
効果による洗浄である可能性を示唆しており、高濃度の
溶存ガス存在下でのメガソニック照射による気泡の発生
もまた液共振現象の一つの証拠である。
テーション衝撃により発生する音圧が窮めて低いことが
知られており、液共振が存在するとしてもキャビテーシ
ョン現象は微弱なものである。
ビテーション半径は縮小すると言われており、音圧がキ
ャビテーションにより発生しているならば、高周波の共
振が低周波に比べて密に発生していることと、そのキャ
ビテーション衝撃が微弱であることは必ずしも矛盾しな
い。キャビテーション半径が小さく、その密度が高けれ
ば、より小さな粒径のパーティクルを除去する能力に優
れていることになる。
水分子を超音波振動により解裂することで純水中に一種
の真空状態の微少空間を作り出し、拡大して、ついには
この空間が急激に収縮することで音圧を発生しているも
のと考えることが出来る。
の真空状態の空間に脱気され、次に空間が収縮する速度
が空間内のガスが純水中に再溶解する速度よりも早くか
つガス密度が高いときに、行き場のなくなったガスが気
泡として残るものと考えることが出来る。
性基板に付着した気泡は、超音波照射を中止して極限に
まで脱気した純水を供給することで数分(2から3分)
後に消失する。
少真空空間に脱気されたガスは純水に再溶解すると考え
られる。
射時の気泡の発生を抑制できるのは、この微少真空空間
内に脱気放出されるガスの密度を下げることで気泡とし
て残留する量を減らしていることに他ならない。
場合にメガソニック洗浄効果が現れず、逆にパーティク
ルの付着増加を招いている理由は明らかではない。
存ガスの寄与が存在する為か、即ち微少空間が真空と溶
存ガスの空間内への放出(脱気)、収縮時の純水への再
溶解の繰り返し過程により成り立っている為か、従来か
ら言われているようなメガソニック照射による基板の電
位変化および純水中の溶存ガスからのイオン種の発生に
よる電気化学的な作用によるものが考えられる。
の洗浄方法の実験の過程で見出されたものであるが、気
泡が異物の付着の要因になることは多孔質表面に特異な
ものではなく、例えばシリコンウエハ、SOI基板の洗
浄等にも適用することができる。本発明は表面が疎水性
である基体の洗浄に好適に用いられるものであるが、表
面が親水性である基体においても気泡の発生が抑制され
ていればより確実に異物付着を防止できる。
kHzから8.4MHz、好ましくは600kHzから
2MHz、より好ましくは800kHzから1.6MH
zの範囲の高周波帯域の超音波を純水に重畳させて多孔
質シリコン基板の表面に照射するとともに、溶存ガスを
脱気した純水を使用して洗浄することで超音波洗浄中の
気泡の発生及び基板への付着による純水中異物による基
板の汚染を防止して、疎水性表面を有する多孔質シリコ
ン表面においても短時間に且つ安定して洗浄を実現する
ものである。
多孔質構造を有する基体であれば、基体の材料は特に限
定されない。例えば、Si、GaAs等の半導体材料、
セラミック材料等を用いることができる。また図2に示
すように、Si多孔質基体の細孔の内壁面に化学蒸着法
等を用いて非晶質Si、多結晶SiあるいはGaAs等
の半導体薄膜や金属薄膜からなる層を堆積した構造を有
する基体表面に付着した異物を除去するために、本発明
の多孔質表面の洗浄方法を用いることもできる。
下のようになる。最近のサブ・ミクロン或いはディープ
・ミクロンの超LSIを実現するには自然酸化膜の形成
を抑制することが求められており、森田らは、純水中で
の自然酸化膜の形成に洗浄に使用する純水中の溶存酸素
が窮めて重要な因子となっており、溶存酸素を極限まで
除去することが自然酸化膜の形成を抑制するための最低
条件であることを報告している(ウルトラ・クリーン・
テクノロジー、Vol.1,No.1,pp.22−2
8,1989年)。
b以下という極限濃度領域にまで脱気する方法として
は、物理的脱気法では膜脱気が、化学的脱気法では還元
法に触媒を組み合わせた方法が知られている。特に、膜
脱気法は純水の汚染が少なく、酸素以外の溶存ガスも除
去できることから最近多く利用されている。
結びついたものではなく、ましてや多孔質基体の洗浄に
ついては全く示唆されるものではない。
いて更に説明する。超音波洗浄においては、洗浄中に気
泡が発生する。気泡の発生源としては、多孔質シリコン
乾燥後に内部に取り込まれた気体が超音波洗浄中に孔外
に純水と置換して排出される以外に、洗浄に使用する純
水中に溶解した酸素や窒素の様な溶存ガスが超音波のキ
ャビテーションにより気泡となる。
の伝搬を阻害して異物の除去効果を低下させるばかり
か、基板への異物の吸着を促し異物による汚染及び洗浄
効果の低下の原因となる。
着した気泡は、超音波洗浄中に基板を間欠的に純水中か
ら引き上げることにより除去することができるが、気泡
発生の原因の一つが洗浄に使用する純水の溶存ガスにあ
る場合には、この様な工夫をしても洗浄効果には自ずか
ら限界がある。
た多孔質シリコン基板表面の純水による高周波の超音波
洗浄では90%程度の異物が除去されることから、多孔
質内部に取り込まれた気泡の脱気による洗浄妨害の程度
は純水からの気泡の発生による問題に比べて軽微である
と考えられる。
孔質内部から脱気した気泡が表面に固着する量は純水か
ら発生する気泡の量に比べて遥かに少ないと考えられ
る。
泡そのものが脱気されにくい為、更に洗浄の妨害要素と
なりにくい。従って、気泡発生の原因の一つが洗浄に使
用する純水の溶存ガスにある場合には、基体の洗浄効果
をより高めるためには、本発明のように純水中の溶存ガ
スを脱気して使用することが最も効果的である。
中で重畳して洗浄する場合に限らず、純水シャワーに超
音波を重畳して基板に吹き付けて洗浄する場合において
も効果を発揮する。
気が水に接触している場合に水中の溶存酸素濃度は8.
26ppm、溶存窒素濃度は13.9ppmにのぼると
考えられる。
度を維持するためにポリッシング・システム内の純水タ
ンクを窒素パージして供給される。
溶解していると考えられる。例えば、25℃、1気圧に
おける窒素ガス(純度:99.999%)の純水中への
窒素の飽和溶解濃度は17.8ppmにもなる。しか
も、溶解濃度は水温に依存し、水温が高くなるにつれて
溶解可能な濃度は減少する。
濃度は6.7ppmとなり、その差の11.1ppmも
の余剰な窒素が気泡として発生することになる。
飽和濃度以下に除去すれば、加温による気泡の発生は妨
げるが、高周波の超音波を重畳する場合にはこの飽和濃
度以下の濃度でも気泡が発生しえるので、極限濃度領域
にまで溶存ガスを除去することがより望ましい。
を配置し、2次側を真空ポンプで減圧にすることにより
分圧を低下させて1次側の純水の脱気をする膜脱気装置
を純水製造装置の出口に接続して使用すれば、現在でも
60℃以下の純水で5ppb以下の極限濃度領域の溶存
酸素濃度を有する純水を得ることが可能である。
純水を使用すれば、純水を加温したとしても高周波の超
音波による気泡の発生は無くなり、気泡の疎水性基板表
面への固着も無くなる。
多孔質シリコン基板の引き上げ操作を行わなくても従来
と同一洗浄時間でさらに異物を除去することが可能とな
り、洗浄中の純水を加温してもこの効果が損なわれるこ
とがない。
去した純水と高周波超音波のみで多孔質シリコンの崩落
を回避して表面の異物を高い効率で短時間に除去するこ
とができるようになった。
質構造を有する被洗浄基板ならばシリコン以外の基板に
対しても有効に作用し、同様に発揮可能なものであり、
本発明の作用及びその効果はシリコンに限定されるもの
ではない。
酸/純水/エタノール混合電解液中での陽極化成法が一
般的であるが、陽極化成中のシリコン基板は化成装置や
作業者からの発塵により、その表面には多数の異物が付
着する。 (実施形態3)実施形態3では、多孔質シリコン表面の
親水処理して、超音波洗浄する。多孔質シリコン表面の
超音波洗浄は、200kHzから8.4MHzの周波数
帯域、好ましくは600kHzから2MHzの高周波に
設定される。より好ましくは、800kHzから1.6
MHzの範囲のメガソニック洗浄と呼ばれる周波数帯域
の高周波の超音波を使用すれば、多孔質構造の崩落の危
険を避けることができる。
法においては、高周波の超音波印加の場合においても純
水から気泡が発生し、特に疎水性基板表面に気泡が付着
するという現象が見られる。
を低下させるのみ成らず、気液界面に純水中の微小な異
物を引き寄せて基板表面を異物で汚染する。気泡の基板
表面への付着は親水性表面ではほとんど見られないが、
疎水性表面では気泡の付着及び固着を生じ、洗浄槽内の
流水や超音波で気泡による異物を付着を完全に排除する
ことは難しい。
る。図11に純水に高周波を重畳した場合の疎水性基板
における気泡の付着状況及び異物の移動状況を示す。3
1は石英製高周波洗浄槽、32は高周波振動板、33は
溶存ガスを脱気していない純水、34は気泡、35は異
物、36は疎水性表面を有する多孔質シリコン基板、3
8は高周波進行波を表す。
ャビテーションにより気泡が発生するが、高周波洗浄で
はキャビテーションが軽減される反面、純水中の高周波
振動による局部的な温度上昇で溶存ガスの気化が生じ、
気泡が発生する。これらの気泡の源は純水に溶解してい
る酸素や窒素等の溶存ガスである。
大きく純水中の微小異物を集塵して捕獲する。しかも、
疎水性基板表面は気体に対してエネルギー的に安定であ
るために気泡が付着し易く、しかも気泡と基板表面との
間に純水が侵入できないために気泡は基板から剥離し難
く、例えば直径1mm程度と気泡が小さい間は自身の浮
力のみでは基板表面を移動することさえできない。
その進行波の方向に運動エネルギーを受けるが気泡を移
動させるには不十分で、気泡は基板表面に固着する。
物の集塵を促し、更に気泡が付着して自身の浮力で基板
表面を移動するようになると、その移動経路に沿って集
塵した異物を基板表面に付着させて基板を汚染する。
面への高周波の伝搬そのものを阻害して洗浄効果を低減
させてしまう。即ち、疎水性表面を有する基板の高周波
洗浄において気泡の発生があると、基板表面異物の高周
波による洗浄と、気泡付着による純水中の異物による基
板汚染が同時に進行するために結果的に洗浄効果を低下
させてしまう。
浄する場合も気泡の発生及び付着が観察されるが、気泡
を除去する為にシャワー圧力を大きくすると脆弱な多孔
質表面を崩壊してしまう場合がある。
を進めた結果、洗浄中の基板を定期的に純水槽から引き
上げて気泡をソフトに排除する実施形態1の方法や、洗
浄に使用する純水の溶存ガスを予め脱気して気泡の発生
そのものを防止して基板の純水槽からの引き上げ操作を
不要にする実施形態2の方法を見い出した。
親水性処理して、超音波洗浄する説明をする。
ャル成長までの作製プロセス及び洗浄方法についてフロ
ー図の一例を示す。図中、SPMはH2 SO4 /H2 O
2 混合液、DIWは純水、DHFは希HF液、APMは
NH4 OH/H2 O2 /H2O混合液、S/Dはスピン
ナー乾燥を示す。
は従来と同様の薬液による洗浄であるが、陽極化成によ
る多孔質シリコン形成後からエピタキシャル成長までは
基板表面に多孔質の孔開口が露出している。
コンの孔開口が表面に露出している間は一般的にバルク
・シリコン基板の洗浄に使用されるようなSPMやAP
M或いはHPM(HCl/H2 O2 /H2 O混合液)等
の薬液は使用できず、DHFや純水に限られている。
シリコンの形成過程において表面には多数の異物が付着
する。
シリコン膜をエピタキシャル成長させる場合には、高温
での加熱プロセス中における多孔質構造の構造変化を低
減するために、多孔質の内壁面に酸化膜(自然酸化膜を
形成や図16の低温酸化工程)を形成することが行われ
る。更に少なくとも多孔質(シリコン基板)表面の酸化
膜を成長直前に選択的に除去してエピタキシャル成長す
る。この場合、多孔質の孔内壁面の酸化膜は残してお
く。具体的には、DHF中での短時間の浸漬により多孔
質シリコン表面の酸化膜が除去され、DHF液が多孔質
の孔内深くに侵入する前にDHF槽から基板を引き上げ
て純水でリンスする。
度の温度でエピタキシャル成長を熱CVD法で形成する
場合には、その前に多孔質シリコンの孔内壁を400
℃、1時間の低温で酸化して酸化膜を形成する。
内で百個程度の新たな異物の付着が認められる。この様
な異物は基板を整列させている石英製ボートと石英製炉
管とのこすれによる摩耗により発塵すると考えられる。
に多孔質シリコン表面の酸化膜を希HF液によるエッチ
ングで除去することから、酸化膜除去と同時に表面から
リフトオフされて除去されると考えられがちである。
グ後の異物の個数はほとんど変化しないか、かえって増
加する。これは、多孔質表面の酸化膜が除去されて疎水
性となることから、エッチング槽に浮遊した異物が基板
引き上げ時の基板の流水帯電により基板に吸着されて再
付着するものと考えられる。
は高濃度のHF電解液を使用することから、低温酸化後
のDHFによる酸化膜除去後と同様に陽極化成後は多孔
質シリコン表面は疎水性となる。
中に気泡が発生すると疎水性基板の表面に気泡が付着
し、洗浄作用を妨害するばかりか、純水中の異物を基板
表面に集塵して汚染する原因となる。図12に疎水性多
孔質シリコン基板を基板引き上げや純水の脱気処理を行
わずに純水中で高周波洗浄した場合の基板表面異物の付
着状態を異物検査装置を用いて検査した結果を示す。図
12中に気泡の浮上方向を示す。高周波の進行波も同一
方向とした。基板表面に付着した気泡の浮上経路に沿っ
て異物の付着汚染が認められる。
合は高周波洗浄中に基板の定期的引き上げ操作を、また
純水中の溶存ガスを脱気した純水を使用して高周波洗浄
を行うことが望まれるのであり、図13において、脱気
した純水を使用して高周波洗浄(工程S1 ,S2 ,S
3 )を行っているのはこの為である。
中に純水槽から定期的に基板を引き上げる方法は、例え
ば洗浄を作業者の労力に頼る場合は窮めて煩雑な作業と
なる。
出口でのガス濃度を補償することはできても、純水高周
波洗浄槽に貯水するような場合には流水下においても大
気中からの酸素や窒素の再溶解が短時間で起きるため、
洗浄槽内の純水の溶存ガス濃度を補償するためには洗浄
槽の構造やガスシール等に工夫が求められる。
果、本発明に到達した。即ち、本発明の実施形態3の多
孔質表面の洗浄方法は、純水による高周波洗浄において
洗浄効果を発揮しやすいように多孔質表面を酸化して親
水性表面とし、親水性とされた表面から純水高周波洗浄
により基体表面の異物を取り除くものである。このよう
な異物が除去された多孔質シリコン基板の清浄な表面酸
化膜を直前に希HF液によりエッチング除去して、多孔
質シリコン表面に単結晶シリコン膜をエピタキシャル成
長すれば、良質な単結晶シリコン膜を形成することがで
きる。 (実施形態4)本発明の実施形態4の多孔質表面の洗浄
方法は、高周波洗浄において洗浄効果を発揮しやすいよ
うに多孔質表面を酸化して親水性表面とし且つ親水性と
された該多孔質表面の洗浄を行う液体に、高周波の超音
波を重畳して基体表面の異物を取り除くものである。
多孔質構造を有する基体であれば、基体の材料は特に限
定されない。例えば、Si,GaAs等の半導体材料、
セラミック材料等を用いることができる。また図2に示
すように、Si多孔質基体の細孔の内壁面に化学蒸着法
等を用いて非晶質Si、多結晶SiあるいはGaAs等
の半導体薄膜や金属薄膜からなる層を堆積した構造を有
する基体表面に付着した異物を除去するために本発明の
多孔質表面の洗浄方法を用いることもできる。なお、図
2のように、多孔質基体の細孔の内壁面に、直接、半導
体薄膜や金属薄膜からなる層を形成する場合には、親水
性処理により形成された基体表面酸化膜及び内壁酸化膜
を除去した後に半導体薄膜や金属薄膜からなる層を形成
すればよい。
質シリコンは電解液として濃HF混合液を使用する為に
疎水性表面となっている。この表面に酸化膜を形成する
と、その表面は親水性となる。親水性表面ならば、例え
脱気していない純水で高周波洗浄した場合に気泡の発生
があっても基板表面への気泡の付着はなく、純水による
高周波洗浄が高い除去率を持って発揮できる。
の前に低温酸化で基板を親水性とすれば、親水性基板表
面では同様に気泡の発生があっても、基板表面は純水に
対して安定で濡れ性が良い為に常に基板表面は純水で覆
われ気泡の付着を妨害する。
に転移することがなく、高周波の伝搬が阻害されること
もないので洗浄効果が十分に発揮できる。
は定期的な基板の引き上げ操作や、純水の脱気処理等の
対策を行う必要がなく、脱気した純水の場合と同様に気
泡の発生があっても洗浄中は基板を純水高周波槽に漬け
置きするだけで高い洗浄作用が期待できる。
衆知である。しかし、多孔質シリコンの低温酸化表面も
同様に親水性であることを本発明者は発見した。
低温酸化処理は、高温での加熱プロセス中における多孔
質構造の構造変化を低減するために、多孔質シリコン上
のエピタキシャル成長前の処理として実施するものであ
り、本発明の洗浄のために特別に導入するものではな
い。
表面の結晶格子間に酸素原子が割り込むことで形成さ
れ、表面に異物がある場合は基板との界面にも形成さ
れ、酸化工程中に付着する異物と共に酸化膜のエッチン
グにより表面から除去される。
ないとエッチング槽に異物を持ち込むことになりエッチ
ング後の基板に異物が再付着する。
ングによる酸化膜剥離以前に実施することが好ましい。
等により親水性にした後に純水で高周波洗浄して表面の
異物を効果的に取り除いて清浄な酸化膜表面を創出し、
エピタキシャル成長等の直前に希HF液による表面酸化
膜の剥離を行ってエピタキシャル成長等を行うようにす
ることで、半導体プロセスで使用できるような清浄な多
孔質シリコン表面を提供できるようにしている。
再付着の原因となる酸化膜表面の異物は既に除去されて
清浄な酸化膜表面が確保されることから、希HF液槽へ
の異物の持ち込みがほとんど無く、再汚染の問題が軽減
される。
いは、熱酸化工程とエピタキシャル成長工程との間に実
施する希HF液による多孔質シリコン表面の酸化膜除去
工程後の疎水性表面に純水による高周波洗浄を実施して
いたものを、酸化工程と希HFエッチング工程の間の親
水性表面を有する多孔質シリコンに純水高周波洗浄を実
施するように変更したことである。
だけで、洗浄中の定期的な基板引き上げ操作や純水の脱
気等の気泡付着対策を必要とせず、効果的に多孔質シリ
コン表面の異物を除去することができる。
するオゾン水、過酸化水素水による酸化作用を用いても
よい。この場合、基板は浸漬するだけでもよいが、高周
波超音波をかけることがより好ましい。また親水性処理
としては、ドライ酸化処理として、高濃度オゾンガス雰
囲気あるいは高濃度酸化雰囲気中での大気圧酸化、ある
いは上記ガスをベース原料とした減圧下でのプラズマ酸
化による処理等がある。
異物が付着しており、これを熱酸化装置に投入すると異
物の種類によっては表面に強固に焼き付いたり、酸化装
置の汚染の原因となる。
面の純水による高周波洗浄に純水中の溶存ガスの脱気処
理を組み合わせて洗浄している(工程S1 )。
15に示すような本発明の洗浄方法に置き換えることが
できる。図15の工程S11は本発明の第2の実施形態に
よる多孔質表面の洗浄方法によるものであり、オゾンを
溶解した純水を用いて高周波洗浄を行う。
酸化作用を有する。有機物の除去効果は、有機物の酸化
作用によるところが大である。オゾン純水の強い酸化作
用は疎水性表面の親水性処理として使用することがで
き、陽極化成後の多孔質シリコン表面を酸化して親水性
表面を創出する効果がある。そしてこの創出された親水
性表面に高周波洗浄を行えば、親水性処理と高周波洗浄
とが同一工程で行われる。
シリコンの細孔に侵入してもその後の加熱により容易に
蒸気或いは酸素ガスとして排出され、後工程に悪影響を
残すことがない。
により形成された多孔質シリコン表面及び孔内壁の酸化
膜は低温酸化工程前の自然酸化膜除去の目的で従来から
実施しているDHFによるエッチングにより除去され
る。
孔質シリコン表面に効果を発揮するが、既に親水性表面
を有する酸化された多孔質シリコンの洗浄に適用しても
何等問題ない。従って、陽極化成後及び低温酸化後の両
方の多孔質シリコンの洗浄に使用することができる。
水性処理の観点からは、オゾン水以外に純水で希釈した
2%以下程度の過酸化水素水液(H2 O2 /H2 O)を
使用して高周波洗浄することも可能である。
に多孔質シリコンの細孔内部に侵入しても容易に排出す
ることができ、後工程に悪影響を及ぼさない。
フローにおいて、オゾンを溶解した純水を用いて高周波
洗浄を行った後に低温酸化を行ってもよい。陽極化成後
の多孔質シリコン表面はオゾン純水により酸化膜が形成
されており、さらに低温熱酸化処理により多孔質内壁の
孔深くまで均一に酸化される。しかも、大気中の酸素に
よるシリコンの酸化速度は遅く、あえてオゾン純水によ
る酸化膜を除去する必要性はなく、低温熱酸化前の酸化
膜剥離工程は不要となることから、図16のようにさら
に工程を削減することができる。
性になることが知られているが、既に説明したようにA
PMを疎水性の多孔質シリコンの親水性処理のために使
用することはできない。
説明する。実施例1,2は、実施形態1の例である。 (実施例1)洗浄に使用した多孔質シリコン基板は、R
CA洗浄したp+ 型の直径5インチのシリコン基板の片
面に陽極化成法でおよそ10μm厚の多孔質シリコン層
を形成したもので、純水リンス、スピンナー乾燥後に、
表面異物検査装置を用いて異物の個数を測定した。
ー・フローした石英槽2に上記多孔質シリコン基板3を
化成バッチ順に洗浄キャリア4にセットし、石英槽2を
通して高周波超音波槽5の振動子6から周波数約1MH
z、電力150Wの高周波超音波を基板3に平行に印加
して洗浄した。
A洗浄したバルク・シリコン基板7を配置し、5分毎に
キャリア4ごと基板を純水から引き上げて付着気泡を排
除し、20分間純水中で洗浄した。
後、スピンナー乾燥し、異物測定を行い、再度同様の洗
浄を20分間繰り返した後に異物測定をした。
射強度分布から得られ、0.3μm以上の大きさの異物
を測定するモードで評価した。
変化を示す。図18ではキャリア端ダミー7のデータは
記載していない。
A)の基板表面の異物の個数と比べて陽極化成後(図
中、B)は極端に異物が増加することが分かる(既に説
明した図9と同一データ)。なお、図18の棒グラフ中
のL1,L2,L3の分類は異物からのレーザ反射強度
の大まかな大きさの分類を示し、L1,L2,L3の順
番に大きくなる(L1<L2<L3)。
ことから化成1バッチ目のデータはキャリアからの汚染
では無く、陽極化成のバッチの順番に依存する。
質シリコンは、このように異物で汚染された表面のもの
が使用されていた。
浄により20分間洗浄すると(図中、C)、表面の異物
は13%から51%除去され、更に同様に5分毎にキャ
リア4ごと基板を引き上げて付着気泡を排除した。20
分間の洗浄(図中、D)で化成後の純水リンス後(図
中、B)に比べて63%から84%除去された。また、
洗浄後の異物検査装置データからは多孔質シリコン表面
の崩壊による凹凸変化は無かった。
1サイズの微小異物が基板を気泡上昇方向(実施例にお
いては超音波伝搬方向と一致する)に沿って、基板を横
断するように集合付着する現象が見られる。 (実施例2)次に、多孔質シリコン表面でのエピタキシ
ャル成長で不可欠な前処理である低温酸化と表面酸化層
除去後の高周波超音波洗浄の例を示す。
波超音波洗浄した多孔質シリコン基板(図中、D)を4
00℃、1時間の酸素雰囲気中で低温酸化し(図中、
E)異物測定を行ったところ、図18に示すように新た
に異物が付着した。
たもので、従来の純水リンスのみの多孔質シリコンでは
化成直後の異物個数に重畳されるものである。
して希釈フッ酸に漬けた後、実施例1の洗浄装置(図1
7)で純水オーバー・フロー高周波超音波洗浄を、5分
毎にキャリア4ごと基板を引き上げて付着気泡を排除し
ながら20分間行った(図中、F)ところ、図18に示
すように酸化直後に比べて54%から80%の異物が除
去され、何れの多孔質シリコン基板も65個以下になっ
た。
フト・オフされる除去作用との相乗効果と考えられる
が、従来の希釈フッ酸及び純水リンスのみでは、いった
んリフト・オフされた異物が疎水性基板の流水帯電によ
り再付着し数百個程度の異物が検出されることから、高
周波超音波洗浄により異物の除去と再付着防止が効果的
に行われた結果と考えることができる。
質シリコン表面の異常は検出されなかった。
た純水中での高周波洗浄における付着気泡の除去効果に
ついて説明する。
つその基板表面への集合付着状態は顕著である。ただ
し、すでに説明した様に超音波洗浄においては高周波帯
域であっても純水中の溶存ガスからの気泡の発生が観察
され、さらに多孔質シリコン基板を乾燥させた場合には
その細孔内の気体(空気)が純水と置換されて孔外に排
出されるために気泡が発生することが考えられる。基板
表面に付着する気泡の起源がいずれにあるのかを明らか
にするために、その評価は多孔質構造が形成されていな
い疎水性のバルク基板表面の0.2μm以上の異物によ
って行った。
て表面の異物個数を最小にし、希釈フッ酸に漬けた後、
純水で5分間リンスし、スピンナー乾燥して異物個数を
測定した結果を示す図である。キャリア端の基板の異物
個数が、他の位置での基板に比べて多いことが明らかで
ある。これは、従来から知られているキャリア帯電によ
る最接ウェハの誘導帯電によるものと考えられる。図中
のスロット位置を示す番号は、従来半導体工業分野で多
用されているウェハ・キャリアのスロット番号を表わ
し、キャリア端部から5mmピッチで1番から25番ま
で等間隔に形成されている。
おいて周波数1MHz、電力150Wの高周波洗浄を実
施した場合の異物個数を示す図である。図20に示すよ
うに、高周波洗浄により基板の異物個数は低減される
が、ウェハキャリアのスロット位置によっては、逆に微
小な異物(L1)が激増する基板がある。
ット位置および基板内での位置分布から気泡上昇方向及
び超音波伝搬方向に対して平行に密集していた。
ると、目的に反して基板を異物で汚染することが分か
る。
のみをキャリア側に対して反転してセットし、その他の
キャリア内のウェハは正転してセットして、さらに5分
毎にキャリアごと基板を高周波純水浴槽から引き上げ、
再度純水に漬けるという操作を20分間に渡って繰り返
すことで気泡の除去を行った場合の異物個数を示す図で
ある。
により図20と比較してキャリア内の各位置でRCA洗
浄後の純水リンス並み(図19)に減少し、基板内での
密集も無くなった。
して、純水からの高周波超音波による気泡の発生および
疎水性基板表面への付着が明らかとなった。
純水中から引き上げたが、同一洗浄時間内により短時間
毎に基板の引き上げ操作を繰り返すことで、純水中での
洗浄時間内での気泡の付着数をさらに減少させることで
洗浄効果を高めることができる。
に減少しているが、これが高周波洗浄のみによるもの
か、反転セットとの相乗効果によるものかを明らかにす
る。
び反転してセットし、洗浄能力の最も高いRCA洗浄を
行い0.2μm以上の異物を数えた。
りキャリアからの誘導帯電の影響が大きいキャリア最終
端のスロットに反転状態でバルク基板をセットして洗浄
した場合の異物数である。
同様にキャリア端基板の異物数が突出しているが、反転
セットにより他の基板と比較しても差異が認められない
程度に数が少ない。
反転セット基板の高周波洗浄後の異物数の減少には、セ
ット方法による付着回避の効果も含まれていることが分
かる。
洗浄を行う場合には、キャリア端基板のセット方法と気
泡の付着防止に留意すべきである。
いて具体例を説明したが、本発明の洗浄効果は装置構成
に限定されるものではない。
間、液温度等の条件は、本発明の洗浄効果を証明する一
例であって、本発明は周波数帯域(600kHzから2
MHz)にのみ限定され、他の条件は任意に設定可能で
ある。
重畳した場合について説明したが、純水に界面活性剤や
オゾン等を微量添加した場合には有機物や異物の除去効
果は公知であることから、本発明に特有の多孔質シリコ
ン表面の高周波洗浄にこれらを組み合わせた方法は本発
明から容易に想定可能である。
有する基板材料としてシリコン半導体の例を掲げたが、
本発明の目的は微細且つ緻密で脆弱な多孔質構造をその
洗浄表面に有する基板の洗浄を目的としたものであるこ
とは上記説明において明白であり、同様の多孔質構造で
有れば良く、基板材料に限定されるものではない。 (実施例3)実施例3,4は実施形態2の例である。実
施例5に使用する膜脱気装置1は、図24に示すように
従来の純水製造装置12と超音波洗浄装置13の間の純
水供給管の途中に接続して使用する。膜脱気装置11か
ら作り出された純水は空気の取り込みを防ぐために超音
波洗浄装置13の底部から放出されることが望ましい。
ガスの溶存濃度がそれぞれ5ppm以下の純水が供給さ
れる。
フローした石英槽に表面の自然酸化膜を除去した疎水性
表面を有する多孔質シリコン基板を洗浄キャリアにセッ
トし、20分間浸漬して石英槽を通して高周波超音波槽
の振動子から、電力150Wで高周波超音波を基板に平
行に印加して、超音波洗浄(周波数950kHz)を実
施した。浸漬のみで、基板の引き上げ操作は行わなかっ
た。図28は多孔質シリコン基板と高周波進行波との関
係を概略的に示したものであり、このように多孔質シリ
コン基板の洗浄面と高周波進行波の進行方向とを平行に
配置することで多孔質シリコン基板に付着した異物の除
去効果を高めることができる。
気泡の発生は全く見られず、基板表面の気泡の固着も見
られなかった。
分毎の基板引き上げ操作を行って同一超音波条件で20
分間洗浄した場合と、更に同様の洗浄を20分間(合計
40分)実施した場合、また脱気純水の浸漬のみの上記
本発明の洗浄条件で洗浄した場合の多孔質表面の異物除
去率をそれぞれ比較して示す。
0%に達し、脱気していない(N2は飽和濃度)純水に
よる高周波洗浄での40分間の洗浄(60〜80%)と
比べても優れている。 (実施例4)本発明の洗浄効果は上記実施例3のような
純水槽での基板の浸漬洗浄に限定されるものではない。
の表面に高周波の超音波を重畳した純水のシャワーを吹
き付けてスピンナー洗浄する場合にも、図25に示すよ
うに脱気した純水を使用することで気泡の発生を防止
し、気泡による超音波の伝搬妨害の問題を回避すること
ができる。 (実施例5)実施例5〜8は、実施形態3の例である。
実施例5の多孔質シリコン基板のエピタキシャル成長ま
での洗浄フローは図13に示した洗浄フローと同じであ
る。ただし、ここでは洗浄工程S2 ,S3 は行っていな
い。より付着する異物の数を減少したい等の要請がある
場合には、適宜洗浄工程S2 ,S3 を行ってもよいこと
はもちろんである。
めに、純水による高周波洗浄中は定期的な基板の引き上
げ操作か純水の脱気処理を行って基板に気泡が付着する
のを避ける(ここでは、純水の脱気処理を行った)。
ー基板1枚と24枚の多孔質シリコン基板を一括して処
理し、基板は漬け置きのままで950kHzの周波数で
高周波出力150W、常温、流水オーバー・フローの条
件で20分間行った。
に脱気して使用した(工程S1 )。この洗浄により、陽
極化成工程で付着した異物の90%程度を除去すること
ができた。
るが、保管基板中に自然酸化膜が形成される。従って、
低温酸化処理の直前に再び純水による高周波洗浄と、D
HFによる自然酸化膜の剥離を行い、乾燥酸素中、40
0℃、1時間の低温で熱酸化膜を形成する。
酸化工程中に新たに百個程度の異物が基板表面に付着す
る。この為、酸化後に純水による高周波洗浄を行って表
面の異物を除去し、清浄な酸化膜表面と創出して専用の
箱に保管する。
っているために、気泡の基板表面への付着防止対策は必
要なく、基板は脱気していない純水による高周波洗浄槽
に漬け置きして洗浄することができる。
し、基板は漬け置きのままで950kHzの周波数で高
周波出力150W、常温、流水オーバー・フロー槽に漬
け置きで20分間洗浄した。
の90%が除去できた。酸化、洗浄後の保管は酸化膜で
覆われているので長期に及んでも多孔質シリコンの応用
上何等問題は生じない。
基板は、エピタキシャル成長装置に投入する直前にエピ
タキシャル成長装置で処理可能な枚数だけDHFで多孔
質シリコン表面の酸化膜のみを剥離除去してエピタキシ
ャル成長する。
コンの表面を起源として膜形成が行われるため、DHF
によるエッチング工程では多孔質シリコンの孔内壁の酸
化膜は残して置く。
水は基板の表面状態により脱気したものとしないものの
二種類を使用したが、疎水性(陽極化成後)、親水性
(低温酸化後)共に脱気した純水を用いてもよく、(脱
気を行わず)基板の引き上げ操作を行ってもよい。 (実施例6)次に、エピタキシャル成長までの多孔質シ
リコン基板のその他の洗浄方法の実例に関して説明す
る。
記の実施例5の陽極化成後の疎水性多孔質シリコン表面
の洗浄には脱気した純水を使用して高周波洗浄を行った
が、本実施例においてはオゾンを10〜13%程度溶解
したオゾン純水を使用して同様の条件で高周波洗浄を行
った。
糸フィルターを組み合わせた湿式オゾン生成装置から得
られたオゾン・ガスを純水に溶解させた使用した。
コンの表面及び孔内壁に形成された酸化膜は従来と同様
の低温酸化工程直前のDHFによるエッチングで除去さ
れる。
ければならないが、純水の脱気に比べて洗浄槽での濃度
管理が容易である。
水性となっていることから低温酸化後の高周波洗浄は脱
気していない純水を使用して高周波洗浄したが、オゾン
純水を使用した高周波洗浄であっても何等問題は生じな
い(図15の工程S12を工程S11と同じ条件で行うこと
ができる。)。 (実施例7)更に本発明のその他の実施例について説明
する。
示しないが、陽極化成後の疎水性多孔質シリコン表面の
洗浄にオゾン純水で親水性表面にして高周波洗浄してい
たものを、純水で希釈した2%以下程度の低濃度の過酸
化水素水溶液(H2 O2 /H 2 O)を使用して親水性に
しながら高周波洗浄する方法に変更した。
たものと同様、漬け置きでも洗浄効果を発揮する。
槽に薬液を貯めて洗浄するが、本発明の洗浄方法では除
去された異物はこの薬液には溶解せず槽内に滞留する。
用した純水は流水オーバー・フローさせて除去された異
物を伴って洗浄槽外に排水し、排水された希釈過酸化水
素水溶液は0.1μm程度のパーティクルを捕集するフ
ィルターを通して再度洗浄槽に循環、供給しながら高周
波洗浄を行った。なお、消費される過酸化水素水は定期
的に定量補充した。 (実施例8)一般に、洗浄槽での洗浄は多数枚の基板を
一括して処理するのに適しているが、最近の基板の大口
径化の要求からは洗浄槽容積の増大、即ち使用薬液の増
加を招くことになる。
慮すると、洗浄槽を使用する場合は異物による基板の再
汚染の危険が伴うことから、異物の槽外への排出を効果
的に行うことが望まれる。
知の薬液シャワーとスピンナーによる薬液排出を組み合
わせた枚葉式の洗浄装置に、本発明の純水による高周波
洗浄を組み合わせることが考えられる。
り、薬液を使用する場合に比べて安価に洗浄できる利点
がある。
から陽極化成後の多孔質シリコン表面の洗浄に適してい
る。
化やオゾン水或いは希釈過酸化水素水からなるシャワー
で親水性にしながら高周波洗浄することで付着異物を効
果的に除去することができる。
有する多孔質シリコン表面の洗浄にも純水シャワーを使
用した高周波洗浄を適用することができる。
面を有する半導体基体は、MOS−FET等の半導体デ
バイスを作製するために好適に用いられる。図29
(a)〜図29(f)は、このような半導体デバイスを
作製するプロセスの一例を示す略断面図である。
方法で洗浄されたシリコン基板40は、多孔質化されず
に残った非多孔質シリコン単結晶領域42(バルク・シ
リコン領域)と、多孔質シリコン単結晶層41とから成
る。まず、このシリコン基板40を酸素雰囲気中で、4
00℃の温度で1時間加熱することによって、多孔質シ
リコン単結晶層41の孔の内壁及び多孔質シリコン単結
晶層41の表面に酸化膜を形成した。この酸化膜は、後
にエピタキシャル層を形成するプロセスなどにおける、
温度上昇によって、孔の内部でシリコン原子がマイグレ
ーションを起こし、孔を塞いでしまうのを防ぐために形
成されるものである。
を弗酸で処理し、孔の内壁の酸化膜を残して多孔質シリ
コン単結晶層41の表面の酸化膜を除去した。その後、
図29(b)に示すように、多孔質シリコン単結晶層4
1上に、厚さ0.3μmの非多孔質シリコン単結晶層
(エピタキシャル層)43をCVD法によってエピタキ
シャル成長させた。このような非多孔質シリコン単結晶
層43の形成には、分子線エピタキシャル法、プラズマ
CVD法、減圧CVD法、光CVD法、液相成長法およ
びスパッター法から選択される方法を用いることができ
る。この非多孔質シリコン単結晶層43は、上記の厚さ
に限らず、任意の厚さを選択できるが、典型的には10
0nm〜2μmの厚さに形成される。
多孔質シリコン単結晶層43の表面を部分的に酸化し、
絶縁層44として、200nmの厚さの酸化膜を形成し
た。この絶縁層44の厚さも、上記の厚さに限らず、任
意の厚さを選択できるが、典型的には50nm〜2μm
の厚さに形成される。
縁層44上に、他のシリコン基板45を重ね合わせ、こ
れらの表面を密着させた後、1180℃の温度で5分間
の熱処理を行い、貼り合わせを行った。この結果、第1
の基板であるシリコン基板40と、第2の基板であるシ
リコン基板45とが、絶縁層44を介して貼り合わさ
れ、図29(d)のように、非多孔質シリコン単結晶層
43が内側に位置する多層構造体50が形成された。
多層構造体50から、非多孔質シリコン単結晶領域42
を除去し、多孔質シリコン単結晶層41を露出させた。
非多孔質シリコン単結晶領域42の除去は、まず、多孔
質シリコン単結晶層41に隣接するわずかな厚さを残し
て非多孔質シリコン単結晶領域42をグラインダーによ
って研磨した後、残った非多孔質シリコン単結晶領域4
2をドライエッチングによって除去した。このような研
磨による方法の他にも、多孔質シリコン単結晶層41を
境界として、非多孔質シリコン単結晶領域42を多層構
造体50から分離する方法を用いることもできる。多孔
質シリコン単結晶層41は、非多孔質シリコン単結晶領
域42、非多孔質シリコン単結晶層43などに比べて機
械的強度が弱いため、シリコン基板45と非多孔質シリ
コン単結晶領域42との間に基板表面に垂直な引き剥し
力、あるいは基板表面に平行な剪断力を加えることによ
って、非多孔質シリコン単結晶層43にダメージを与え
ることなく、非多孔質シリコン単結晶領域42を分離す
ることが可能である。その他、非多孔質シリコン単結晶
領域42を分離する方法としては、多孔質シリコン単結
晶層41にくさび状の部材を挿入する方法や、多孔質シ
リコン単結晶層41にウオーター・ジェットを吹き付け
る方法等を用いることができる。更に、多孔質シリコン
単結晶層41の一部に、シリコンの体積に対する孔の体
積の割合を示す多孔度(porosity)が他の部分
より大きな領域を設けておき、この領域の分離面(切断
面)として、非多孔質シリコン単結晶領域42を分離し
ても良い。このように、非多孔質シリコン単結晶領域4
2を分離する方法を用いた場合には、短時間に多孔質シ
リコン単結晶層41を露出させることができ、半導体デ
バイスの作製を効率良く行うことができる。また、分離
された非多孔質シリコン単結晶領域42から、分離の際
に残った多孔質シリコン単結晶層41を除去し、必要に
応じて平坦化を行った後、部分的に多孔質化を行うこと
によって、非多孔質シリコン単結晶領域42を図29
(a)のようなシリコン基板40として再び利用するこ
とができる。
ングによって多孔質シリコン単結晶層41を除去し、シ
リコン基板45上に、絶縁層44を介して厚さの薄い非
多孔質シリコン単結晶層43を有する、所謂SOI(シ
リコン・オン・インシュレーター)基板51が形成され
た。多孔質シリコン単結晶層41のエッチングには、弗
酸と過酸化水素水を含む水溶液をエッチング液として用
いた化学エッチング法を用いた。このようなエッチング
液によるエッチング速度は、条件によっては多孔質シリ
コンの方が非多孔質シリコンよりも105 倍以上速い。
そのため、厚さが均一で、平坦な非多孔質シリコン単結
晶層43を残して、多孔質シリコン単結晶層41を選択
的に、制御性良く除去することができた。
1を、水素雰囲気中で、1100℃の温度で1時間熱処
理し、非多孔質シリコン単結晶層43の表面を更に平坦
化した。この熱処理の後、非多孔質シリコン単結晶層4
3の表面を原子間力顕微鏡で評価したところ、50μm
角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nmであっ
た。
非多孔質シリコン単結晶層43には、良く知られた半導
体プロセスを用いて、MOS−FET、DRAM、太陽
電池等の半導体デバイスを作製することができる。
基板を用いたが、石英基板あるいはガラス基板等の光透
過性の基板を用いることができる。このように光透過性
の基板を用いた場合には、光センサーや液晶ディスプレ
イ等に好適に用いることができる。石英基板あるいはガ
ラス基板等、第2の基板が絶縁性の材料で構成されてい
る場合、あるいは第2の基板として貼り合わせ面にSi
O2 層等の絶縁層が形成されたシリコン基板を用いる場
合には、図29(c)の絶縁層44は必ずしも必要な
い。ただし、後で半導体デバイスが作製される非多孔質
シリコン単結晶層43を貼り合わせ界面からなるべく離
し、不純物等の影響から保護するためには、非多孔質シ
リコン単結晶層43上に絶縁層が形成される方が望まし
い。
孔質構造であるために効果的な洗浄方法がなかった、表
面に多孔質構造を有する基板の表面の異物を、高周波超
音波により多孔質の崩壊も無く効果的に除去して洗浄す
ることができる。
とから、多孔質内部に薬液が残留することによる問題を
発生する恐れがなく、従来工程への導入が容易である。
化処理後の純水リンス工程に高周波洗浄工程を追加する
という簡単な構成で達成できることから、作業性、経済
性及び安定性の観点からも導入が容易である。
係、および本発明の周波数範囲を示すグラフである。
る。
場合の洗浄後のウェハ上の異物の付着状況を示す図であ
る。
泡数を示すグラフである。
ガス濃度を示すグラフである。
グラフである。
グラフである。
濃度依存を示すグラフである。
泡の影響を説明する概念図である。
波洗浄後の付着異物を表す平面図である。
の一例を示す図面である。
す図面である。
す図面である。
す図面である。
断面図である。
化成後から低温酸化後の多孔質シリコン表面の異物個数
を示すグラフである。
を説明するグラフである。
を説明するグラフである。
を説明するグラフである。
グラフである。
グラフである。
水製造装置の構成の一例を示す概念図である。
する多孔質シリコン表面に実施した場合の異物の除去率
を、脱気しない洗浄方法と比較したグラフである。
プの洗浄装置に適用する場合の装置概念図である。
を概略的に示した図である。
た多孔質シリコン表面の異物の個数を化成バッチ順に示
すグラフである。
示す略断面図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 少なくとも表面に多孔質構造を有する基
体の多孔質表面の洗浄方法において、 周波数が600kHzから2MHzの範囲の高周波を重
畳した純水で、前記基体の多孔質表面に付着した異物を
除去するための洗浄をすることを特徴とする多孔質表面
の洗浄方法。 - 【請求項2】 洗浄する基体表面は、多数の細孔の開口
が露出した構造をなし、該細孔内壁面は多孔質構造材料
が露出或いは異種材料で被覆された構造であることを特
徴とする請求項1に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項3】 前記基体を純水浴槽に浸して前記高周波
を重畳して洗浄することを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項4】 前記純水浴槽に浸した基体の多孔質表面
に平行に前記高周波を重畳して洗浄することを特徴とす
る請求項3に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項5】 前記純水浴槽に浸して高周波洗浄中の前
記基体を間欠的に液外に引き上げることを特徴とする請
求項3又は請求項4に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項6】 前記基体を回転させながら、前記基体の
多孔質表面に純水に高周波を重畳した純水シャワーを吹
き付けて洗浄することを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項7】 溶存ガスの濃度が5ppm以下となるよ
うに脱気し且つ超音波を重畳した純水で、半導体基体の
表面に付着した異物を除去するための洗浄をすることを
特徴とする半導体表面の洗浄方法。 - 【請求項8】 前記純水は溶存ガスの濃度が5ppm以
下となるように脱気した純水であることを特徴とする請
求項1に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項9】 前記基体を、溶存ガスの濃度が5ppm
以下となるように脱気した純水を有する純水浴槽に浸
し、前記高周波の超音波を重畳して洗浄することを特徴
とする請求項8に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項10】 前記基体を回転させながら、前記基体
の多孔質表面に、溶存ガスの濃度が5ppm以下となる
ように脱気し且つ前記高周波の超音波を重畳した純水シ
ャワーを吹き付けて洗浄することを特徴とする請求項8
に記載の多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項11】 前記基体の多孔質表面を親水性に処理
することを特徴とする請求項1の多孔質表面の洗浄方
法。 - 【請求項12】 少なくとも表面に多孔質構造を有する
基体の多孔質表面の洗浄方法において、 前記基体の多孔質表面を親水性に処理し且つ親水性とさ
れた該多孔質表面の洗浄を行う液体に、周波数が600
kHzから2MHzの範囲の高周波の超音波を重畳し
て、前記基体の表面に付着した異物を除去するための洗
浄をすることを特徴とする多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項13】 前記多孔質表面の親水性処理は、基体
表面及び多孔質の孔内壁に酸化膜を形成する処理である
ことを特徴とする請求項11又は12に記載の多孔質表
面の洗浄方法。 - 【請求項14】 前記多孔質表面の親水性処理は、純水
にオゾンを溶解したオゾン純水に前記基体を浸漬する処
理であることを特徴とする請求項11に記載の多孔質表
面の洗浄方法。 - 【請求項15】 前記多孔質表面の親水性処理は、純水
で希釈した過酸化水素水溶液に前記基体を浸漬する処理
であることを特徴とする請求項11に記載の多孔質表面
の洗浄方法。 - 【請求項16】 前記液体は、純水にオゾンを溶解した
オゾン純水であることを特徴とする請求項12に記載の
多孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項17】 前記液体は、純水で希釈した過酸化水
素水溶液であることを特徴とする請求項12に記載の多
孔質表面の洗浄方法。 - 【請求項18】 多孔質表面の親水性処理は、基体表面
及び多孔質の孔内壁に酸化膜を形成する処理であり、前
記基体の多孔質表面の洗浄後に、少なくとも基体表面の
酸化膜を除去することを特徴とする請求項11〜17の
いずれかの請求項に記載の多孔質表面の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13858497A JP3192610B2 (ja) | 1996-05-28 | 1997-05-28 | 多孔質表面の洗浄方法、半導体表面の洗浄方法および半導体基体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (7)
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---|---|---|---|
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JP8-142837 | 1996-06-05 | ||
JP14283796 | 1996-06-05 | ||
JP8-157632 | 1996-06-05 | ||
JP8-142836 | 1996-06-05 | ||
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JP13858497A JP3192610B2 (ja) | 1996-05-28 | 1997-05-28 | 多孔質表面の洗浄方法、半導体表面の洗浄方法および半導体基体の製造方法 |
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