JPH1064475A - イオンドーピング装置 - Google Patents

イオンドーピング装置

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JPH1064475A
JPH1064475A JP8223480A JP22348096A JPH1064475A JP H1064475 A JPH1064475 A JP H1064475A JP 8223480 A JP8223480 A JP 8223480A JP 22348096 A JP22348096 A JP 22348096A JP H1064475 A JPH1064475 A JP H1064475A
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JP
Japan
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processing chamber
ions
holding
gas
ion doping
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JP8223480A
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English (en)
Inventor
Saburo Osaki
三郎 大崎
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Original Assignee
Advanced Display Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボンベ交換等に伴うガス濃度変化に対して、
イオンの生成量の変動が小さい、高精度、高性能且つ再
現性の良いイオンドーピング装置を得る。 【解決手段】 処理室内壁5aを、表面荒さが50μm
以上に研磨された金属材料で構成することにより、吸着
ガスが多くなり、また、多量のドーパントイオンが付着
した状態となる。このような状態では、各種イオンの生
成量は、イオン源1や処理室内壁5aからの脱ガスとプ
ラズマやイオンの衝突で出てきたドーパント元素がイオ
ン化したものが主となり、新たに使用を開始したドーパ
ントガスの濃度には大きく影響されなくなり、再現性、
安定性の良いイオンドーピング処理が行えるイオンドー
ピング装置が得られる。また、処理室内壁にガス吸着の
多い材料14を被覆したり、凹凸を形成する手段も有効
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオンドーピング
装置、特にLCD用薄膜トランジスタのコンタクト領域
形成工程等で用いられる、高精度で再現性の高いイオン
ドーピング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来のイオンドーピング装置
を示す概略図である。図において、1はRF電力等によ
って所望のイオンを生成するイオン源、2はイオン源1
で生成された所望のイオンを取り出すための引き出し電
極、3はイオン源1にガスを供給するためのノズル、4
は基板ホルダー、5は基板にイオンドーピングする処理
室、6は真空搬送室、7は真空搬送ロボット、8は真空
予備室、9は大気搬送ロボット、10は基板収納カセッ
ト、11は処理室5と真空搬送室6を継ぐバルブ、12
は真空搬送室6と真空予備室8を継ぐバルブ、13は真
空予備室8と大気を分けるバルブである。処理室5およ
び真空搬送室6は内部を高真空に保つためにターボ分子
ポンプおよびドライポンプ等が接続されており、また真
空予備室8にはドライポンプ等が接続されている。
【0003】以下に、従来のイオンドーピング装置の機
能を図に従って説明する。まず、カセット10に収納さ
れた未処理のガラス基板等は大気搬送ロボット9によっ
て一枚毎に真空予備室8へ搬送され、ドライポンプ等に
よって低真空排気された後、真空搬送ロボット7で処理
室5に搬送され、基板ホルダー4にセットされる。基板
がセットされると、ガスノズル3からホスフィン(PH
3 )等の所望の不純物を含んだガスがイオン源1へ向け
て放出され、イオン源1にRF電力を供給することでイ
オン源1内部にプラズマが発生し、ホスフィンガスが分
解されてP+ 等のイオンが生成される。生成されたイオ
ンはイオン源1および引き出し電極2へ所定の直流電圧
を印加することでエネルギーを得て加速し、基板ホルダ
ー4にセットされた基板に照射されて、ドーピング処理
が行われる。処理が終わると不純物ガスおよびRF電力
の供給が停止される。ドーピングされた基板は、真空搬
送ロボット7により真空予備室8へ搬送され、真空状態
から大気圧に戻された後、大気搬送ロボット9でカセッ
ト10に収納される。
【0004】ところで、上記のように、不純物ガスとし
てホスフィン等を使用した場合、イオン源1ではH+
2 + 、H3 + 、P+ 、PH+ 、PH2 + 、PH3 +
の各種イオンが生成される。そして質量分析することな
くすべてのイオンを基板に照射するため、必要とするリ
ン(P)系イオン(P+ 、PH+ 、PH2 + 、PH3 +
等)以外の水素系イオン(H+ 、H2 + 、H3 + 等)
も照射されることになる。イオンドーピングによる半導
体素子の製作においては、これら各種イオンのドーピン
グ量を制御して電気的特性の低下を防ぎ、さらに高精
度、高性能且つ再現性よくイオンドーピング処理を行う
必要がある。
【0005】図11−aは、従来のイオンドーピング装
置で長期間にわたって一定濃度のドーピングガス(5%
PH3 /H2 )を使用した時の各種イオン分布を示す
図、図11−bはドーピングガスの濃度を5%PH3
2 から100%H2 へ変更した場合の各種イオン分布
を調べたものである。図11−bにおいてもP系イオン
が観測されていることから、ドーピングガスの濃度を変
更しても、即座に以前のガス成分がなくなることはな
く、かなりの量が残存していることが明らかである。こ
れは、ガスを変えても、イオン源1や処理室5等の内壁
に付着している以前使用していたガス成分等が発生(脱
ガス)したり、イオン源1や処理室5等の内壁に多量に
照射されたドーパント元素が異なったガスのプラズマや
イオンにはじき出されてイオン化したものと考えられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】各種イオンの生成量
は、例えばRFを使ったイオン源1の場合はRF電力、
周波数、真空度、ガス濃度等に依存するため、ドーピン
グ量の制御にはこれらのパラメータを常に一定範囲に収
めておくことが必要となる。RF電力、周波数、真空度
等は、電気的な制御および計測が可能であり、パラメー
タを一定範囲に保つことも容易である。しかし、ガス濃
度については、一般的に水素等をベースとした希釈ガ
ス、例えばホスフィン濃度が5%の時は5%PH3 /H
2 等を用いることが多く、濃度範囲は一定幅で規定して
いるが実際には個々のボンベ毎に異なっている。そのた
め各種イオンの生成量もボンベ交換のたびに変動すると
いう問題があった。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、ボンベ交換等に伴うガス濃度
変化に対して、イオンの生成量の変動が小さい、高精
度、高性能且つ再現性の良いイオンドーピング装置を得
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるイオン
ドーピング装置は、ガスの導入手段、所定の不純物元素
を含むイオンの生成手段および加速手段、イオンが打ち
込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室を備
え、処理室の内壁を、表面荒さが50μm以上に研磨さ
れた金属材料で構成したものである。また、ガスの導入
手段、所定の不純物元素を含むイオンの生成手段および
加速手段、イオンが打ち込まれる被処理体を保持する保
持部を有する処理室を備え、処理室の内壁を、ガス吸着
の多い材料で被覆したものである。また、ガスの導入手
段、所定の不純物元素を含むイオンの生成手段および加
速手段、イオンが打ち込まれる被処理体を保持する保持
部を有する処理室を備え、処理室の内壁に凹凸を設けた
ものである。
【0009】また、ガスの導入手段、所定の不純物元素
を含むイオンの生成手段および加速手段、イオンが打ち
込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室と、
処理室の内壁を被覆し、表面荒さが50μm以上に研磨
されたシールド板を備えたものである。また、ガスの導
入手段、所定の不純物元素を含むイオンの生成手段およ
び加速手段、イオンが打ち込まれる被処理体を保持する
保持部を有する処理室と、処理室の内壁を被覆し、表面
をガス吸着の多い材料で被覆されたシールド板を備えた
ものである。また、ガスの導入手段、所定の不純物元素
を含むイオンの生成手段および加速手段、イオンが打ち
込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室と、
処理室の内壁を被覆し、表面を所定の不純物元素を多量
に含む材料で被覆されたシールド板を備えたものであ
る。さらに、ガスの導入手段、所定の不純物元素を含む
イオンの生成手段および加速手段、イオンが打ち込まれ
る被処理体を保持する保持部を有する処理室と、処理室
の内壁を被覆し、表面に凹凸が設けられたシールド板を
備えたものである。
【0010】また、ガスの導入手段、所定の不純物元素
を含むイオンの生成手段および加速手段、イオンが打ち
込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室と、
処理室内の保持部周辺に設けられ、表面荒さが50μm
以上に研磨されたカバーを備えたものである。また、ガ
スの導入手段、所定の不純物元素を含むイオンの生成手
段および加速手段、イオンが打ち込まれる被処理体を保
持する保持部を有する処理室と、処理室内の保持部周辺
に設けられ、表面をガス吸着の多い材料で被覆されたカ
バーを備えたものである。また、ガスの導入手段、所定
の不純物元素を含むイオンの生成手段および加速手段、
イオンが打ち込まれる被処理体を保持する保持部を有す
る処理室と、処理室内の保持部周辺に設けられ、表面を
所定の不純物元素を多量に含む材料で被覆されたカバー
を備えたものである。さらに、ガスの導入手段、所定の
不純物元素を含むイオンの生成手段および加速手段、イ
オンが打ち込まれる被処理体を保持する保持部を有する
処理室と、処理室内の保持部周辺に設けられ、表面に凹
凸が形成されたカバーを備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の実施の形態を図について
説明する。図1は、本発明の実施の形態1であるイオン
ドーピング装置を示す概略図である。図において、1は
RF電力等によって所望のイオンを生成するイオン源、
2はイオン源1で生成された所望のイオンを取り出すた
めの引き出し電極、3はイオン源1にガスを供給するた
めのノズル、4は被処理体である基板を保持する基板ホ
ルダー、5は基板にイオンドーピングする処理室、5a
は表面荒さ50μm以上に研磨された金属材料よりなる
処理室内壁、6は真空搬送室、7は真空搬送ロボット、
8は真空予備室、9は大気搬送ロボット、10は基板収
納カセット、11は処理室5と真空搬送室6を継ぐバル
ブ、12は真空搬送室6と真空予備室8を継ぐバルブ、
13は真空予備室8と大気を分けるバルブである。処理
室5および真空搬送室6は内部を高真空に保つためにタ
ーボ分子ポンプおよびドライポンプ等が接続されてお
り、また真空予備室8にはドライポンプ等が接続されて
いる。
【0012】以下に、本実施の形態によるイオンドーピ
ング装置の機能および動作を図に従って説明する。ま
ず、カセット10に収納された未処理のガラス基板等は
大気搬送ロボット9によって一枚毎に真空予備室8へ搬
送され、ドライポンプ等によって低真空排気された後、
真空搬送ロボット7で処理室5に搬送され、基板ホルダ
ー4にセットされる。基板がセットされると、ガスノズ
ル3からホスフィン(PH3 )等の所望の不純物を含ん
だガスがイオン源1へ向けて放出され、イオン源1にR
F電力を供給することでイオン源1内部にプラズマが発
生し、ホスフィンガスが分解されてP+ 等のイオンが生
成される。生成されたイオンはイオン源1および引き出
し電極2へ所定の直流電圧を印加することでエネルギー
を得て加速し、基板ホルダー4にセットされた基板に照
射されて、ドーピング処理が行われる。処理が終わると
不純物ガスおよびRF電力の供給が停止される。ドーピ
ングされた基板は、真空搬送ロボット7により真空予備
室8へ搬送され、真空状態から大気圧に戻された後、大
気搬送ロボット9でカセット10に収納される。
【0013】本実施の形態では、処理室内壁5aを、表
面荒さが50μm以上に研磨された金属材料で構成する
ことにより、吸着ガスが多くなり、また、多量のドーパ
ントイオンが付着した状態となる。このような状態で
は、各種イオンの生成量は、イオン源1や処理室内壁5
aからの脱ガスとプラズマやイオンの衝突で出てきたド
ーパント元素がイオン化したものが主となり、新たに使
用を開始したドーパントガスの濃度には大きく影響され
なくなる。ガス濃度は、一般的に水素等をベースとした
希釈ガス、例えばホスフィン濃度が5%の時は5%PH
3 /H2 等を用いることが多く、濃度範囲は一定幅で規
定しているが実際には個々のボンベ毎に異なっている。
そのため従来のイオンドーピング装置では、各種イオン
の生成量がガス交換のたびに変動するという問題があっ
た。本発明によれば、処理室内壁5aの表面荒さを荒く
することで、ガス交換等に伴うガス濃度の変動に対する
各種イオンの生成量の変動が少なくなり、再現性、安定
性の良いイオンドーピング処理が行えるイオンドーピン
グ装置が得られる。
【0014】実施の形態2.図2は、本発明の実施の形
態2であるイオンドーピング装置を示す概略図である。
図において、5bは、ガス吸着の多い材料14が被覆さ
れた処理室5の内壁である。なお、図中、同一、相当部
分には同一符号を付し、説明を省略する。本実施の形態
によるイオンドーピング装置の基本的構成および動作等
は実施の形態1に示すものと同様である。
【0015】本実施の形態では、処理室5の内壁5bに
ガス吸着の多い材料14を被覆することにより、ガス交
換等に伴うガス濃度の変動に対するイオンの生成量の変
動を小さくするもので、実施の形態1と同様に、再現
性、安定性の良いイオンドーピング処理が行える効果が
ある。
【0016】実施の形態3.図3−aは、本発明の実施
の形態3であるイオンドーピング装置を示す概略図、図
3−bは処理室5の内壁の部分拡大断面図である。図に
おいて、5cは、表面に凹凸が設けられた処理室5の内
壁である。なお、図中、同一、相当部分には同一符号を
付し、説明を省略する。本実施の形態によるイオンドー
ピング装置の基本的構成および動作等は実施の形態1に
示すものと同様である。
【0017】本実施の形態では、処理室5の内壁5cの
表面に凹凸を設け表面積を大きくすることにより、吸着
ガスが多くなり、また、多量のドーパントイオンが付着
した状態となる。このような状態では、各種イオンの生
成量は、イオン源1や処理室内壁5cからの脱ガスとプ
ラズマやイオンの衝突で出てきたドーパント元素がイオ
ン化したもの(二次イオン)が主となり、新たに使用を
開始したドーパントガスの濃度には大きく影響されなく
なる。本実施の形態では、処理室内壁5cの表面に凹凸
を設け表面積を大きくすることで、ガス交換等に伴うガ
ス濃度の変動に対する各種イオンの生成量の変動が少な
くなり、再現性、安定性の良いイオンドーピング処理が
行えるイオンドーピング装置が得られる。
【0018】実施の形態4.図4は、本発明の実施の形
態4であるイオンドーピング装置を示す概略図である。
図において、15aは表面荒さが50μm以上に研磨さ
れた、処理室5の内壁を被覆するシールド板である。な
お、図中、同一、相当部分には同一符号を付し、説明を
省略する。本実施の形態によるイオンドーピング装置の
基本的構成および動作等は実施の形態1に示すものと同
様である。
【0019】本実施の形態では、処理室5の内壁に表面
が50μm以上に研磨されたシールド板15aを設ける
ことにより、シールド板15aからの脱ガスおよびイオ
ン照射によって飛び出したドーパント元素等を利用し
て、ガス交換等に伴うガス濃度の変動に対するイオンの
生成量の変動を小さくするもので、再現性、安定性の良
いイオンドーピング処理が行える効果がある。
【0020】実施の形態5.図5は、本発明の実施の形
態5であるイオンドーピング装置を示す概略図である。
図において、14はガス吸着の多い材料、15bは表面
にガス吸着の多い材料14が被覆された、処理室5の内
壁に設けられたシールド板である。なお、図中、同一、
相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。本実施
の形態によるイオンドーピング装置の基本的構成および
動作等は実施の形態1に示すものと同様である。
【0021】本実施の形態では、処理室5の内壁に、表
面にガス吸着の多い材料14が被覆されたシールド板1
5bを設けることにより、シールド板15bからの脱ガ
スおよびイオン照射によって飛び出したドーパント元素
等を利用して、ガス交換によるガス濃度の変動に対する
イオンの生成量の変動を小さくするもので、再現性、安
定性の良いイオンドーピング処理が行える効果がある。
【0022】また、本実施の形態において、シールド板
15bの表面に、ガス吸着の多い材料14の代わりに所
望の不純物元素例えばリンを多量に含んだ材料を被覆し
ても良い。リンを多量に含んだ材料を被覆することによ
り、プラズマやイオン照射によって、ドーパント元素で
あるリンがはじき出され、リンイオンの生成量がボンベ
交換等に伴うガス濃度の変動の影響を受けにくくなる効
果がある。
【0023】実施の形態6.図6−aは、本発明の実施
の形態6であるイオンドーピング装置を示す概略図、図
6−bは、シールド板の部分拡大断面図である。図にお
いて、15cは処理室5の内壁に設けられたシールド板
であり、シールド板15cの表面にはその表面積を大き
くするために凹凸が形成されている。なお、図中、同
一、相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。本
実施の形態によるイオンドーピング装置の基本的構成お
よび動作等は実施の形態1に示すものと同様である。
【0024】本実施の形態では、処理室5の内壁に、表
面に凹凸が形成されたシールド板15cを設けることに
より、処理室5内壁の実効的表面積を大きくしてガス吸
着量と二次イオンを増大させ、シールド板15cからの
脱ガスおよびイオン照射によって飛び出したドーパント
元素等を利用して、ガス交換によるガス濃度の変動に対
するイオンの生成量の変動を小さくするもので、再現
性、安定性の良いイオンドーピング処理が行える効果が
ある。
【0025】実施の形態7.図7は、本発明の実施の形
態7であるイオンドーピング装置を示す概略図である。
図において、16aは、処理室5内の被処理体保持部で
ある基板ホルダー4周辺に設けられたカバーであり、カ
バー16aの表面は、荒さ50μm以上に研磨されてい
る。なお、図中、同一、相当部分には同一符号を付し、
説明を省略する。本実施の形態によるイオンドーピング
装置の基本的構成および動作等は実施の形態1に示すも
のと同様である。
【0026】本実施の形態では、処理室5の基板ホルダ
ー4周辺に、表面荒さが50μm以上に研磨されたカバ
ー16aを設けることにより、イオン衝突による脱ガス
やドーパントイオンの飛び出しをより効率的に利用しよ
うとするものである。また、カバー16aの代わりに、
表面にガス吸着の多い材料を被覆したカバーを用いても
同様の効果が得られる。さらに、カバー16aの代わり
に、表面にリンを多量に含んだ材料を被覆したカバーを
用いても、プラズマやイオン照射によってドーパント元
素がはじき出され、リンイオンの生成量がガス濃度等の
変動の影響を受けにくくなる効果がある。
【0027】実施の形態8.図8−aは、本発明の実施
の形態8であるイオンドーピング装置を示す概略図、図
8−bはカバーの部分拡大断面図である。図において、
16bは、処理室5内の被処理体保持部である基板ホル
ダー4周辺に設けられたカバーであり、カバー16bの
表面には凹凸が形成されている。なお、図中、同一、相
当部分には同一符号を付し、説明を省略する。本実施の
形態によるイオンドーピング装置の基本的構成および動
作等は実施の形態1に示すものと同様である。
【0028】本実施の形態では、処理室5の基板ホルダ
ー4周辺に、表面に凹凸が設けられたカバー16bを設
けることにより、イオン衝突による脱ガスやドーパント
イオンの飛び出しをより効率的に利用して、ガス交換に
よるガス濃度の変動に対するイオンの生成量の変動を小
さくするもので、再現性、安定性の良いイオンドーピン
グ処理が行える効果がある。
【0029】実施の形態9.上記実施の形態1〜8を複
数組み合わせることにより、処理室5内の吸着ガスおよ
びドーパントイオンの付着量がさらに増大し、各種イオ
ンの生成量の変動が抑制される。例えば、図9は、本発
明の実施の形態9であるイオンドーピング装置を示す概
略図であり、図において、15cは表面に凹凸が形成さ
れ、処理室5の内壁を被覆するシールド板であり、16
bは表面に凹凸が形成され、処理室5内の被処理体保持
部である基板ホルダー4周辺に設けられたカバーであ
る。すなわち、本実施の形態は、実施の形態6と実施の
形態8を組み合わせたものである。なお、図中、同一、
相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。このよ
うに、本発明の実施の形態を複数組み合わせることによ
り、ガス交換等に伴うガス濃度の変動による各種イオン
の生成量の変動をより小さくすることが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、処理
室の内壁を、表面荒さが50μm以上に研磨された金属
材料で構成し、処理室内壁へのガス吸着を多くすること
により、ガス交換等に伴うガス濃度の変動に対するイオ
ンの生成量の変動量が少なくなり、再現性、安定性の良
いイオンドーピング装置が得られる効果がある。
【0031】また、処理室の内壁を被覆し、表面を所定
の不純物元素を多量に含む材料で被覆されたシールド板
を設けたので、イオン照射等により所定の不純物元素を
含むイオンがはじき出され、ガス濃度の変動に対するイ
オンの生成量の変動量が少なくなり、再現性、安定性の
良いイオンドーピング装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1であるイオンドーピ
ング装置を示す概略図である。
【図2】 この発明の実施の形態2であるイオンドーピ
ング装置を示す概略図である。
【図3】 aは、この発明の実施の形態3であるイオン
ドーピング装置を示す概略図、bは処理室内壁の部分拡
大断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態4であるイオンドーピ
ング装置を示す概略図である。
【図5】 この発明の実施の形態5であるイオンドーピ
ング装置を示す概略図である。
【図6】 aは、この発明の実施の形態6であるイオン
ドーピング装置を示す概略図、bはシールド板の部分拡
大断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態7であるイオンドーピ
ング装置を示す概略図である。
【図8】 aは、この発明の実施の形態8であるイオン
ドーピング装置を示す概略図、bはカバーの部分拡大断
面図である。
【図9】 この発明の実施の形態9であるイオンドーピ
ング装置を示す概略図である。
【図10】 従来のイオンドーピング装置を示す概略図
である。
【図11】 aは、従来のイオンドーピング装置で長期
間にわたって一定濃度のドーピングガス(5%PH3
2 )を使用した場合、bはドーピングガスの濃度を5
%PH3 /H2 から100%H2 へ変更した場合の各種
イオン分布を示す図である。
【符号の説明】
1 イオン源、2 引き出し電極、3 ガス供給ノズ
ル、4 基板ホルダー、5 処理室、5a 表面荒さ5
0μm以上に研磨された処理室内壁、5b 表面にガス
吸着の多い材料が被覆された処理室内壁、5c 表面に
凹凸が形成された処理室内壁、6 真空搬送室、7 真
空搬送ロボット、8 真空予備室、9 大気搬送ロボッ
ト、10 基板収納カセット、11、12、13 バル
ブ、14 ガス吸着の多い材料、15a 表面荒さ50
μm以上に研磨されたシールド板、15b 表面にガス
吸着の多い材料が被覆されたシールド板、15c 表面
に凹凸が形成されたシールド板、16a 表面荒さ50
μm以上に研磨されたカバー、16b 表面に凹凸が形
成されたカバー。
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室を備
    え、上記処理室の内壁を、表面荒さが50μm以上に研
    磨された金属材料で構成したことを特徴とするイオンド
    ーピング装置。
  2. 【請求項2】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室を備
    え、上記処理室の内壁を、ガス吸着の多い材料で被覆し
    たことを特徴とするイオンドーピング装置。
  3. 【請求項3】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室を備
    え、上記処理室の内壁に凹凸を設けたことを特徴とする
    イオンドーピング装置。
  4. 【請求項4】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室の内壁を被覆し、表面荒さが50μm以上に
    研磨されたシールド板を備えたことを特徴とするイオン
    ドーピング装置。
  5. 【請求項5】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室の内壁を被覆し、表面をガス吸着の多い材料
    で被覆されたシールド板を備えたことを特徴とするイオ
    ンドーピング装置。
  6. 【請求項6】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室の内壁を被覆し、表面を上記所定の不純物元
    素を多量に含む材料で被覆されたシールド板を備えたこ
    とを特徴とするイオンドーピング装置。
  7. 【請求項7】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室の内壁を被覆し、表面に凹凸が設けられたシ
    ールド板を備えたことを特徴とするイオンドーピング装
    置。
  8. 【請求項8】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室内の保持部周辺に設けられ、表面荒さが50
    μm以上に研磨されたカバーを備えたことを特徴とする
    イオンドーピング装置。
  9. 【請求項9】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を含
    むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打ち
    込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室内の保持部周辺に設けられ、表面をガス吸着
    の多い材料で被覆されたカバーを備えたことを特徴とす
    るイオンドーピング装置。
  10. 【請求項10】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を
    含むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打
    ち込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室内の保持部周辺に設けられ、表面を上記所定
    の不純物元素を多量に含む材料で被覆されたカバーを備
    えたことを特徴とするイオンドーピング装置。
  11. 【請求項11】 ガスの導入手段、所定の不純物元素を
    含むイオンの生成手段および加速手段、上記イオンが打
    ち込まれる被処理体を保持する保持部を有する処理室、 上記処理室内の保持部周辺に設けられ、表面に凹凸が形
    成されたカバーを備えたことを特徴とするイオンドーピ
    ング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006106857A1 (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. プラズマ処理装置、これを用いた処理方法、半導体装置、液晶パネルおよびプラズマディスプレイ
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KR20140141437A (ko) * 2013-05-31 2014-12-10 가부시키가이샤 에스이엔 절연구조 및 절연방법

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