JPH1063002A - レジスト・パターン形成方法 - Google Patents

レジスト・パターン形成方法

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JPH1063002A
JPH1063002A JP8214695A JP21469596A JPH1063002A JP H1063002 A JPH1063002 A JP H1063002A JP 8214695 A JP8214695 A JP 8214695A JP 21469596 A JP21469596 A JP 21469596A JP H1063002 A JPH1063002 A JP H1063002A
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JP
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film
protective film
resist
chemically amplified
substrate
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JP8214695A
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Junichi Sato
淳一 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学増幅系レジスト膜のパターニングにおけ
る寸法や形状の安定性を向上させる。 【解決手段】 選択露光(ステップS7)を終了後、直
ちに化学増幅系レジスト膜の表面にセレン(Se)また
はテルル(Te)からなる保護膜を堆積させ(ステップ
S8)、PEB(ステップS10)の直前で該保護膜を
昇華除去する(ステップS9)。レジスト膜が大気遮断
されることにより、レジスト膜内で発生した酸触媒(プ
ロトンH+ )の雰囲気中への散逸や、雰囲気中の塩基性
物質の中和作用による酸触媒の失活が防止され、ポジ型
レジストのT−トップ形状やネガ型レジスト・パターン
の膜減りが防止できる。プリベーク(ステップS3)と
冷却(ステップS4)の後に保護膜を堆積させ(ステッ
プS5)、選択露光(ステップS7)の直前に昇華(ス
テップS6)させても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス製
造等の微細加工分野で行われるレジスト・パターンの形
成方法に関し、特に化学増幅系レジスト膜を用いる場合
のパターン寸法および形状の雰囲気依存性を解消する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造分野では、デザイン・
ルールの縮小が加速度的に進行しており、次世代の64
MDRAMでは0.35μm前後、次々世代の256M
DRAMでは0.25μm前後の最小加工寸法を達成し
得る微細加工技術が要求されている。この微細加工実現
の鍵となる技術はフォトリソグラフィであり、そのひと
つの選択肢としてKrFエキシマ・レーザ光(λ=24
8nm)等の遠紫外光源と化学増幅系レジストを用いた
遠紫外線リソグラフィに関する研究が盛んに行われてい
る。
【0003】化学増幅系レジストは、露光によりレジス
ト膜内に発生した活性種が、続く露光後ベーク(PE
B)工程でベース樹脂の架橋,重合,官能基変換等のレ
ジスト反応の触媒として働くことにより、現像液に対す
る局部的な溶解度変化を生じさせるタイプのフォトレジ
スト材料である。ここで、1個の活性種はレジスト膜中
で複数個の化学反応を誘起するので、見掛け上の量子収
率は活性種発生の量子収率と活性種の拡散によって引き
起こされる反応数の積によって決まる。したがって、化
学増幅系レジストの量子収率は、せいぜい0.2〜0.
3止まりであった従来型のノボラック系レジストの量子
収率に比べて格段に高い。
【0004】活性種としては酸と塩基の両方が知られて
いるが、最初に提案され、研究も進んでいるのは酸であ
る。この酸としては、オニウム塩やスルホン酸エステル
等の光酸発生剤(PAG=Photo Acid Generator)から
分解生成するH+ (プロトン)が最も一般的である。ポ
ジ型の化学増幅系レジストでは、アルカリ可溶性樹脂の
極性基を溶解抑止基でブロックしたベース樹脂にPAG
が混合されており、露光部においてこのPAGから発生
したH+ が溶解抑止基の極性を変化させたり脱離させる
ことにより、溶解度変化が生ずるようになされている。
たとえば、極性基であるフェノール性水酸基をt−BO
C(ターシャリ・ブトキシカルボニル)基でブロックし
たレジストでは、H+ の攻撃によりフェノール性水酸基
が再生されてベース樹脂が可溶化し、イソブテンとCO
2 が放出される。
【0005】一方、ネガ型の化学増幅系レジストには、
(a)t−BOC基でブロックされたベース樹脂とPA
Gの2成分系からなり、t−BOC基の脱離によりベー
ス樹脂の極性変化を生じさせるタイプ、(b)ベース樹
脂,PAG,ピナコール誘導体の3成分系からなり、ピ
ナコール転移反応による極性変化を生じさせるタイプ、
(c)架橋性基を導入したベース樹脂とPAGの2成分
系からなり、露光で発生した酸によりベース樹脂の分子
内架橋が進行するタイプ、および(d)ベース樹脂,P
AG,架橋剤の3成分系からなり、露光で発生した酸に
よりベース樹脂と架橋剤との分子間架橋が進行するタイ
プ、がある。これらポジ型,ネガ型のいずれのタイプ
も、PAGから発生する酸としてH+を利用し、また反
応の結果、H+ が再生させる点で共通している。つま
り、H+は触媒作用を果たしているのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、化学増幅系
レジストの反応は上述のように触媒反応であるから、微
量の活性種でも十分に反応を促進でき、高感度であるこ
とが重要なメリットとなっている。しかしその反面、活
性種が微量であるがゆえに、g線レジスト,i線レジス
トといった従来型のレジストに比べ、レジスト反応の進
行が雰囲気に大きく影響され易く、線幅安定性に劣ると
いう問題を抱えている。たとえば活性種が酸である場
合、レジスト膜から酸が雰囲気中へ向けて散逸したり、
あるいはこの酸を中和し得るような塩基性物質が雰囲気
中からレジスト膜へ向けて拡散してレジスト膜表層部の
酸濃度が低下すると、ポジ型では表面難溶化層の形成、
ネガ型ではパターン形状劣化や残膜率の減少等の不良が
発生する。
【0007】たとえば、図9に示されるように、基板2
1上に成膜された被加工膜22の上で光酸発生型のポジ
型化学増幅系レジスト膜23またはネガ型化学増幅系レ
ジスト膜24に対して選択露光を行うと、フォトマスク
・パターンに対応した露光部23e,24eと未露光部
23u,24uとが形成される。露光部23e,24e
では、PAGの分解により酸触媒であるプロトンH+
発生する。上記プロトンH+ は本来、べース樹脂に結合
されている溶解抑止基の極性を変化させたり脱離させる
働きをすべき活性種であるが、レジスト膜の表面付近で
はその濃度が低下し易い。図9では、雰囲気中への散逸
状態が示されているが、雰囲気中の塩基性物質による活
性種の中和もしばしば起こる。
【0008】いずれにしても、ポジ型化学増幅系レジス
ト膜23の表層部でこのようなプロトンH+ の濃度低下
が起こると、表層部ではベース樹脂の低分子化が十分に
進行しなくなり、現像液に溶解しにくい難溶化層が形成
される。したがって、図10に示されるように、現像後
のレジスト・パターン23pは、正常なレジスト・パタ
ーン25に対して上端が庇のように張り出した、いわゆ
るT−トップと呼ばれる断面形状を呈する。表面難溶化
層が厚く形成された場合には、現像そのものが妨げられ
ることもある。
【0009】このようなポジ型化学増幅系レジスト・パ
ターン23p(以下、レジスト・パターン23pと称す
る。)をマスクとして被加工層22の異方性ドライエッ
チングを行うと、図11に示されるように、形成される
被加工膜パターン22pの線幅は設計寸法に対して正の
寸法変換差Δwを生じたものとなる。これは、プラズマ
中からのイオンの入射方向がウェハに対してほぼ垂直に
制御されている異方性エッチング条件下では、被加工膜
パターン22pの線幅がレジスト・パターン23pの上
端の幅でほぼ規定されてしまうからである。
【0010】一方、レジスト・パターンの形状劣化は、
ネガ型化学増幅系レジスト膜を用いた場合にも生ずる。
図12は、表層部でプロトンH+ の濃度低下が生じたネ
ガ型化学増幅系レジスト膜24を現像した後の状態を示
したものである。ネガ型レジストにおけるプロトンH+
は本来、べース樹脂の難溶化または架橋を促進すべき活
性種であるが、その濃度の低下によりこれらの化学反応
が促進されなくなる。したがって、得られるネガ型化学
増幅系レジスト・パターン(以下、レジスト・パターン
24pと称する。)は、正常なレジスト・パターン25
に比べて膜減りを生じたものとなる。
【0011】上記のレジスト・パターン24pを異方性
ドライエッチングのマスクとして用いると、矩形パター
ンに比べてイオン入射を多く受けるためにマスクが膜減
りを一層早く起こすようになる。このため、図13に示
されるように、形成される被加工膜パターン22pの線
幅は設計寸法に対して負の寸法変換差−Δwを生じたも
のとなる。
【0012】プロトンH+ を中和して失活させるような
雰囲気中の塩基性物質は、基板の疎水化処理に用いられ
るHMDS(ヘキサメチルジシラザン),レジスト現像
液,クリーン・ルームの壁紙の接着剤中に含まれるアミ
ン等の蒸気であり、クリーン・ルーム内に数〜数十pp
bのオーダーで含まれている。このような極微量の塩基
性物質を雰囲気中から除去することは、設備,費用の両
面で困難である。そこで、レジスト膜の表面に樹脂コー
ティングを施して大気遮断を行う方法も提案されている
が、操作が煩雑でスループットを低下させる虞れが大き
く、量産ラインへの導入は難しい。そこで本発明は、化
学増幅系レジスト材料を用いた場合にも、簡便な操作に
より雰囲気の影響を排した正確なパターン形成を行うこ
とを可能とする方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のレジスト・パタ
ーン形成方法は、基板上で化学増幅系レジスト材料の塗
布、プリベーク、選択露光、PEB、現像の一連の工程
を経る中で、イオウ以外のカルコゲンからなる保護膜を
用いて化学増幅系レジスト膜の表面の大気遮断を行うこ
とにより、上述の目的を達成しようとするものである。
この保護膜は、(a)選択露光の直後に堆積させてPE
Bの直前に除去するか、あるいは(b)プリベークを終
了して前記基板を冷却した後に堆積させて選択露光の直
前に除去する。もちろん、上記(a)と(b)の両方を
行っても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、イオウ以外のカルコ
ゲンからなる保護膜が化学増幅系レジスト膜の表面を大
気から遮断する役割を果たす。上述(a)のように選択
露光とPEBの間で保護膜の堆積と除去を行う方法は、
化学増幅系レジスト・プロセスの中でも最も雰囲気の影
響が大きく現れる段階においてできるだけ長時間にわた
ってレジスト膜表面を大気遮断するものである。この段
階では、露光によりレジスト膜中に既に活性種が生成し
ているが、保護膜が存在するために、この活性種が雰囲
気中へ散逸したり、あるいは雰囲気中の化学物質との接
触により活性種が失活することがなくなる。
【0015】一方、上述(b)のようにプリベークと選
択露光の間で保護膜の堆積と除去を行う方法では、保護
膜は主として雰囲気中の化学物質のレジスト膜表面への
吸着を防止する役割を果たす。この段階ではまだレジス
ト膜中に活性種は生成していないが、ここでもできるだ
け長時間にわたってレジスト表面を大気から遮断してお
くことにより、後に生成する活性種の失活を予防するこ
とができる。
【0016】以上のような(a)と(b)の方法の両方
を採り入れた典型的なレジスト・パターン形成のプロセ
ス・フローを図1に示す。このフローでは、基板表面を
疎水化するためのHMDS処理(ステップS1)、レジ
スト塗布(ステップS2)、レジスト膜中の溶剤を除去
するためのプリベーク(ステップS3)、冷却(ステッ
プS4)、保護膜の堆積(ステップS5)、保護膜の昇
華(ステップS6)、選択露光(ステップS7)、保護
膜の堆積(ステップS8)、保護膜の昇華(ステップS
9)、PEB(ステップS10)、冷却(ステップS1
1)、現像(ステップS12)を順に経る。ここで、上
記ステップS6とステップS9において「保護膜の昇
華」とあるのは、保護膜の除去を昇華を通じて行うこと
を意味する。昇華については後述する。また、参照図面
があるステップについては、その図面番号を併記した。
【0017】ところで、レジスト反応における活性種が
酸である場合には雰囲気中の塩基性物質がこれを失活さ
せる原因物質となり、活性種が塩基である場合には雰囲
気中の酸性物質が失活の原因物質となる。本発明では使
用する化学増幅系レジスト材料が酸発生型,塩基発生型
のいずれであっても良いが、雰囲気中の塩基性物質の影
響が既に現実の問題となっている酸発生型のレジスト材
料について、特に効果が高い。また、ポジ型,ネガ型の
別は問わない。
【0018】上記保護膜はプラズマCVD法により堆積
させることができ、特にフッ化カルコゲンからプラズマ
中に解離生成するカルコゲンを堆積させることが好適で
ある。安定なフッ化物が存在するカルコゲンとしては、
セレン(Se)およびテルル(Te)があり、それぞれ
SeF4 ,TeF4 が入手できる。
【0019】ところで、上記カルコゲンの堆積は、基体
(ウェハ)がこれらの昇華温度あるいは分解温度よりも
低い温度域に維持されている場合に可能である。このこ
とは逆に、基体上に堆積しているカルコゲンを、その昇
華温度あるいは分解温度以上に加熱すれば、基体上にパ
ーティクル汚染を残すことなく、容易にこれらを除去で
きることをも意味している。このときの加熱温度は、常
圧下においてSeでおおよそ150℃、Teでおおよそ
200℃と見積もられ、減圧下では一層低くなる。この
温度域は、一般的なレジスト材料のPEB温度域と同程
度である。したがって、前述(a)のように選択露光と
PEBの間で保護膜の堆積と除去を行う方法において
は、該保護膜を除去するための基板加熱をPEB工程の
一部として行うことができ、スループットの向上に役立
つ。
【0020】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0021】実施例1 本実施例では、被加工膜上でのポジ型化学増幅系レジス
ト膜のパターニング・プロセスについて、図2ないし図
8を参照しながら説明する。まず、図2に示されるよう
に、基板1の上に被加工膜2を成膜した。ここでは基板
1の一例としてSi基板、被加工膜2の一例としてSi
Ox層間絶縁膜を採り上げるが、この組合せは特に限定
されるものではなく、たとえば基板1が絶縁基板、被加
工膜2が導電膜であっても良い。次に、被加工膜2にH
MDS処理を施してその表面を疎水化した後、ポジ型化
学増幅系レジスト材料(和光純薬社製;WKR−PT
1)をスピンコートし、ホットプレート上で90℃,9
0秒間の露光前ベークを行い、厚さ約1μmのポジ型化
学増幅系レジスト膜3を形成した。
【0022】さらに、上記ポジ型化学増幅系レジスト膜
3を表面を、厚さ約20nmの保護膜4で被覆した。上
記保護膜4として、ここではプラズマCVD法により単
体のTeを堆積させた。その堆積条件はたとえば、 TeF4 流量 50 SCCM 圧力 10〜100 Pa RFパワー密度 0.08 W/cm2 (13.56MHz) 基板温度 70 ℃ とした。この保護膜4により、ポジ型化学増幅系レジス
ト膜3は大気から遮断された状態となり、雰囲気中の塩
基性物質の吸着が防止された。
【0023】次に、選択露光を行う直前に上記ウェハを
減圧チャンバ内のホットプレートに載置し、約90℃に
熱することにより、図3に示されるように上記保護膜4
を除去した。この除去のメカニズムは昇華である。昇華
したTeの粒子は減圧チャンバに接続される排気系統を
通じて除去された。したがって、ウェハ上に何らパーテ
ィクル汚染は発生しなかった。また、上記の加熱温度は
レジスト材料の耐熱温度よりも低いので、ポジ型化学増
幅系レジスト膜3を何ら劣化させることもなかった。
【0024】次に、図4に示されるように、ウェハを縮
小比5:1のKrFエキシマ・レーザ・ステッパにセッ
トし、フォトマスク10を介して選択露光を行った。こ
のフォトマスク10は、フォトマスク基板11上にCr
膜からなる遮光膜パターン12が1.75μm幅のライ
ン・アンド・スペース状に形成されたものである。この
露光により、ウェハ上には0.35μm幅のライン・ア
ンド・スペースの潜像が形成されるが、図4では簡単の
ためにフォトマスク上のパターンとウェハ上のパターン
を等倍で示す。この選択露光では、遮光膜パターン12
の開口部を透過した露光光hνがポジ型化学増幅系レジ
スト膜3を照射する。この露光により、ポジ型化学増幅
系レジスト膜3には露光部3eと未露光部3uの区別が
生じ、露光部3eではPAGの分解によりプロトンH+
が発生した。
【0025】露光終了後、ウェハを直ちにプラズマCV
D装置へ搬入し、前述の条件でTeF4 ガスを放電させ
ることにより、図5に示されるように、ポジ型フォトレ
ジスト膜3を再びTeの保護膜5で被覆した。このよう
に、雰囲気の影響を最も大きく受けやすい状態にあるポ
ジ型化学増幅系レジスト膜3の表面が保護膜5により大
気遮断されるので、プロトンH+ の濃度はレジスト表層
部でも深部でもほぼ一定であった。
【0026】次に、ウェハを減圧チャンバ内のホットプ
レートに載置し、100℃,90秒間のPEBを行っ
た。この工程では、図6に示されるように、保護膜5が
昇華して除去されると共に、露光部3eにおいてプロト
ンH+ を触媒としたレジスト反応が進行した。このウェ
ハを室温まで冷却した後、アルカリ現像液(東京応化工
業社製,NMD−W)を用いた60秒間のパドル現像を
行った。この結果、図7に示されるように、ほぼ矩形の
断面形状を有する良好なレジスト・パターン3pが形成
された。
【0027】このようにして形成されたレジスト・パタ
ーン3pをマスクとして、被加工膜2のドライエッチン
グを行った。このエッチングは、たとえば有磁場マイク
ロ波プラズマ・エッチング装置を用い、次のような条件 CHF3 流量 50 SCCM マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアス・パワー 180 W(800kHz) ウェハ温度 20 ℃ で行った。本発明ではレジスト・パターン3pが設計寸
法どおりに形成されているため、図8に示されるよう
に、形成された被加工膜パターン2pの寸法変換差も許
容範囲内であった。
【0028】実施例2 本実施例では保護膜4,5としてSeを堆積させた。堆
積条件はたとえば、 SeF4 流量 50 SCCM 圧力 10〜100 Pa RFパワー密度 0.08 W/cm2 (13.56MHz) 基板温度 70 ℃ とした。また、保護膜4,5を昇華させる際は、ウェハ
を減圧下で90℃に加熱した。この他のプロセス条件
は、実施例1と同じである。本実施例によっても、良好
な形状を有するレジスト・パターン3pを形成すること
ができた。
【0029】以上、本発明の具体的な実施例を2例挙げ
たが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもので
はない。たとえば、上述のポジ型化学増幅系レジスト材
料に替えてネガ型化学増幅系レジスト材料(シプレイ社
製,SAL−601)を使用した場合には、膜減りの無
い良好な矩形パターンを得ることができた。この他、保
護膜を堆積させるためのガス組成、デザイン・ルール、
各プロセスに使用する装置の種類、各プロセス条件等の
細部については、適宜変更や選択が可能である。
【0030】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば化学増幅系レジストに関して従来より問題と
なっていた雰囲気依存性を、既存の装置を用いた簡便か
つ比較的低コストな方法で解決することができる。した
がって本発明は、化学増幅系レジスト材料の実用化を促
進し、これにより半導体デバイスの微細化や高集積化に
大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレジスト・パターン形成のプロセス・
フローの一例を示す図である。
【図2】本発明を適用したレジスト・パターン形成プロ
セスにおいて、プリベーク後のポジ型化学増幅系レジス
ト膜の上に保護膜を堆積させた状態を示す模式的断面図
である。
【図3】図2の保護膜を、選択露光の直前に昇華させた
状態を示す模式的断面図である。
【図4】図3のポジ型化学増幅系レジスト膜に対して選
択露光を行っている状態を示す模式的断面図である。
【図5】図4のポジ型化学増幅系レジスト膜の上に再び
保護膜を堆積させた状態を示す模式的断面図である。
【図6】図5のポジ型化学増幅系レジスト膜のポストベ
ーク(PEB)を行っている状態を示す模式的断面図で
ある。
【図7】図6のポジ型化学増幅系レジスト膜を現像して
レジスト・パターンを形成した状態を示す模式的断面図
である。
【図8】図7のレジスト・パターンをマスクとするドラ
イエッチングにより、設計寸法どおりの被加工膜パター
ンが形成された状態を示す模式的断面図である。
【図9】従来のレジスト・パターン形成プロセスにおい
て、選択露光後の化学増幅系レジスト膜から酸触媒が雰
囲気中へ散逸している状態を示す模式的断面図である。
【図10】ポジ型化学増幅系レジスト膜の現像後に、い
わゆるT−トップ形状を有するレジスト・パターンが形
成された状態を示す模式的断面図である。
【図11】図10のレジスト・パターンをマスクとする
ドライエッチングにより、被加工膜パターンに正の寸法
変換差が発生した状態を示す模式的断面図である。
【図12】ネガ型化学増幅系レジスト膜の現像後に、膜
減りが生じた状態を示す模式的断面図である。
【図13】図12のレジスト・パターンをマスクとする
ドライエッチングにより、被加工膜パターンに負の寸法
変換差が発生した状態を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1…基板 2…被加工膜 2p…被加工膜パターン 3
…ポジ型化学増幅系レジスト膜 3e…露光部 3u…
未露光部 3p…レジスト・パターン 4,5…保護膜
10…フォトマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/38 501 G03F 7/38 501 7/40 501 7/40 501 H01L 21/027 H01L 21/30 565 571 575 579

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上でレジスト塗布、プリベーク、選
    択露光、ポストベーク、現像の各工程を順次経ることに
    より化学増幅系レジスト膜のパターニングを行うレジス
    ト・パターン形成方法であって、 選択露光の直後に前記化学増幅系レジスト膜の表面をイ
    オウ以外のカルコゲンからなる保護膜で被覆し、ポスト
    ベークの直前に該保護膜を除去することを特徴とするレ
    ジスト・パターン形成方法。
  2. 【請求項2】 前記保護膜をプラズマCVDにより成膜
    することを特徴とする請求項1記載のレジスト・パター
    ン形成方法。
  3. 【請求項3】 前記プラズマCVDの原料ガスとしてフ
    ッ化カルコゲンを用いることを特徴とする請求項2記載
    のレジスト・パターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記カルコゲンがセレンまたはテルルで
    あることを特徴とする請求項1記載のレジスト・パター
    ン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記保護膜の除去は、前記基板の加熱を
    通じた昇華または分解により行うことを特徴とする請求
    項1記載のレジスト・パターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記基板の加熱をポストベークの工程の
    一部として行うことを特徴とする請求項5記載のレジス
    ト・パターン形成方法。
  7. 【請求項7】 基板上でレジスト塗布、プリベーク、選
    択露光、ポストベーク、現像の各工程を順次経ることに
    より化学増幅系レジスト膜のパターニングを行うレジス
    ト・パターン形成方法であって、 プリベークを終了して前記基板を冷却した後に前記化学
    増幅系レジスト膜の表面をイオウ以外のカルコゲンから
    なる保護膜で被覆し、選択露光の直前に該保護膜を除去
    することを特徴とするレジスト・パターン形成方法。
  8. 【請求項8】 前記保護膜をプラズマCVDにより成膜
    することを特徴とする請求項7記載のレジスト・パター
    ン形成方法。
  9. 【請求項9】 前記プラズマCVDの原料ガスとしてフ
    ッ化カルコゲンを用いることを特徴とする請求項8記載
    のレジスト・パターン形成方法。
  10. 【請求項10】 前記カルコゲンがセレンまたはテルル
    であることを特徴とする請求項7記載のレジスト・パタ
    ーン形成方法。
  11. 【請求項11】 前記保護膜の除去は、前記基板の加熱
    を通じた昇華または分解により行うことを特徴とする請
    求項7記載のレジスト・パターン形成方法。
  12. 【請求項12】 前記加熱を前記化学増幅系レジスト膜
    の耐熱温度以下の温度域で行うことを特徴とする請求項
    11記載のレジスト・パターン形成方法。
JP8214695A 1996-08-14 1996-08-14 レジスト・パターン形成方法 Pending JPH1063002A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017033943A1 (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 学校法人関西大学 リソグラフィー用材料及びその製造方法、リソグラフィー用組成物、パターン形成方法、並びに、化合物、樹脂、及びこれらの精製方法

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