JPH1061758A - 産業車両の自動変速装置 - Google Patents

産業車両の自動変速装置

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JPH1061758A
JPH1061758A JP21253196A JP21253196A JPH1061758A JP H1061758 A JPH1061758 A JP H1061758A JP 21253196 A JP21253196 A JP 21253196A JP 21253196 A JP21253196 A JP 21253196A JP H1061758 A JPH1061758 A JP H1061758A
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JP
Japan
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shift
speed
vehicle speed
controller
change
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JP21253196A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tsuyuki
敦志 露木
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Komatsu Forklift KK
Original Assignee
Komatsu Forklift KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレータが作業場所や作業内容あるいは積
載した荷物等によって適宜変速のパターンを変更できる
ようにする。 【解決手段】 コントローラ20により予め記憶された
変速境界線を示した変速マップを基に演算処理され、こ
れを基にトランスミッション3で必要な速度段が選択さ
れる産業車両の自動変速装置において、前記コントロー
ラ20に予め記憶された変速マップの変速境界線を変更
するための変更設定器25を備えると共に、前記コント
ローラ20において該変更設定器25から信号を入力
し、入力した信号に基づいて変速マップの変速境界線を
変更するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォークリフトト
ラック等の産業車両における自動変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフォークリフトトラック等の産業
車両にあって、その自動変速装置は、車両の状態を検出
する検出手段として車速を検出する車速センサーと、オ
ペレーターが操作するアクセルペダルの操作量であるア
クセル開度を検出するアクセル開度センサーとを備え、
この車速センサーとアクセル開度センサーとからデータ
を入力し、入力したデータより演算処理して変速を行う
ための信号を出力するコントローラを備え、該コントロ
ーラから出力された信号により電磁弁を介して湿式多板
クラッチを選択動作させて必要な速度段を選択するパワ
ーシフトトランスミッションを備えた構成となってい
た。
【0003】このコントローラにおける演算処理は、図
1に示すように車速とアクセル開度との関係から決定さ
れる各速度段への変更位置すなわち変速境界線を示した
変速マップを予め記憶しており、この変速マップに基づ
いて各速度段への変更、すなわち変速が行われる。つま
り、この変速マップには、変速境界線である1速から2
速の速度段へ変更する第1シフトアップラインL1u
と、2速から3速の速度段へ変更する第2シフトアップ
ラインL2uと、2速から1速の速度段へ変更する第1
シフトダウンラインL1dと、3速から2速の速度段へ
変更する第2シフトダウンラインL2dとがそれぞれ示
されており、これらの各変速境界線を跨いだ時に各速度
段への変更、すなわち変速(シフトアップ,シフトダウ
ン)が行われるようになるもので、これを当該コントロ
ーラにおいて行うようになっていた。そして、これらの
各変速境界線は最適な変速ができるように実験等により
理論値として決定されていた。
【0004】また、従来の一部の産業車両における自動
変速装置は、車両の状態を検出する検出手段として車速
を検出する車速センサーを備え、この車速センサーから
データを入力し、入力したデータより演算処理して変速
を行うための信号を出力するコントローラを備え、該コ
ントローラから出力された信号により電磁弁を介して湿
式多板クラッチを選択動作させて必要な速度段を選択す
るパワーシフトトランスミッションを備えた構成となる
ものも知られており、このコントローラにおける演算処
理は、図2に示すように車速から決定される各速度段へ
の変更位置すなわち変速境界線を示した変速マップを予
め記憶しており、この変速マップに基づいて各速度段へ
の変更、すなわち変速が行われる。つまり、この変速マ
ップには、1速から2速、3速へ変速する変速境界線で
あるシフトアップラインLuと、3速から2速、1速へ
変速する変速境界線であるシフトダウンラインLdとが
それぞれ示されており、このシフトアップラインLuに
は1速から2速に変速する速度である第1変速点u1
と、2速から3速に変速する速度である第2変速点u2
を有し、また、シフトダウンラインLdには2速から1
速に変速する速度である第1変速点d1と、3速から2
速に変速する速度である第2変速点d2を有するように
なり、これらの変速境界線に沿って変速(シフトアッ
プ,シフトダウン)が行われるようになるもので、これ
を当該コントローラ20において行うようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の自動変速
装置にあっては、前記変速マップにおける1速から2
速、2速から3速、あるいは2速から1速、3速から2
速、それぞれの速度段への変更すなわち変速を行う各変
速境界線は最適な変速ができるように実験等により理論
値として決定されていたが、特にフォークリフトトラッ
ク等の産業車両にあっては、作業場所や作業内容、ある
いは積載した荷物の有無や重量によりその使用の仕方が
大幅に異なるものであり、このため従来のような予め決
められたパターンでの変速しかできないものであって
は、オペレーターは作業場所や作業内容、積載荷物等に
よっては不満を感じる、すなわち、もっとゆっくり変速
したいあるいはもっと早く変速したいといった不満を感
じる恐れがあり、これによる操作性及び作業性の悪化と
いった問題があった。本発明は、この問題を解消するこ
とを、その課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題を解
消するため、車両の状態を検出する検出手段を備え、該
検出手段から入力したデータより、予め記憶された変速
境界線を示した変速マップを基に演算処理して変速を行
うための信号を出力するコントローラを備え、該コント
ローラから出力された信号を基に電磁弁の選択動作によ
り必要な速度段を選択するトランスミッションを備えた
産業車両の自動変速装置において、前記コントローラに
予め記憶された変速マップの変速境界線を変更するため
の変更設定器を備えると共に、前記コントローラにおい
て該変更設定器から信号を入力し、入力した信号に基づ
いて変速マップの変速境界線を変更するようにする。
【0007】
【作 用】オペレータが、コントローラに予め記憶され
た変速マップの変速境界線を変更できるようにしたこと
で、変速のパターンを多種多様なものにすることができ
る。これにより、作業場所や作業内容、あるいは積載し
た荷物の有無や重量によってオペレータが適宜最良と思
われる変速のパターンに設定することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明による産業車両の自動変速
装置の第一実施例について図3を用いて述べる。まず、
フォークリフトトラック等の産業車両における駆動系に
ついて説明すると、エンジン1の出力がトルクコンバー
タ2を介してトランスミッション3に伝達され、該トラ
ンスミッション3よりディファレンシャル4を介して駆
動輪5へ伝達されて、該駆動輪5が回転することで走行
するようになる。そして、前記トランスミッション3で
は各速度段を有し、電磁弁の選択動作により必要な速度
段を選択するようになる。
【0009】このトランスミッション3については、湿
式多板クラッチからなる前進用クラッチ10と後進用ク
ラッチ11を有し、作動油により前進用クラッチ10が
接続すると駆動輪5が前進方向に回転し、また後進用ク
ラッチ11が接続すると駆動輪5が後進方向に回転する
ことで、前進と後進とが切り替わるようになる。さら
に、湿式多板クラッチからなる速度段である1速用クラ
ッチ12、2速用クラッチ13及び3速用クラッチ14
を有し、作動油により1速用クラッチ12が接続すると
駆動輪5が低速走行用に回転し、2速用クラッチ13が
接続すると駆動輪5が中速走行用に回転し、また3速用
クラッチ14が接続すると駆動輪5が高速走行用に回転
することで、1速用クラッチ12、2速用クラッチ1
3、3速用クラッチ14の各速度段が切り替わるように
なる。
【0010】前記トランスミッション3において、1速
用クラッチ12、2速用クラッチ13、3速用クラッチ
14及び前進用クラッチ10、後進用クラッチ11の切
り替えについて述べると、この切り替えは作動油が所望
のクラッチに供給されて当該クラッチが接続することで
切り替わるようになるもので、油圧回路としては、ポン
プ15から吐出した作動油が電磁弁である前後セレクタ
バルブ16に供給され、該前後セレクタバルブ16は前
進ポジションa、中立ポジションb、後進ポジションc
を有し、前進ポジションaで前進用クラッチ10に作動
油を供給し、後進ポジションcで後進用クラッチ11に
作動油を供給し、中立ポジションbで双方共に供給しな
いようになる。一方、ポンプ15から吐出した作動油が
電磁弁である第一セレクタバルブ17にも供給され、該
第一セレクタバルブ17は1速ポジションd、アザーポ
ジションeを有し、1速ポジションdで1速用クラッチ
12に作動油を供給し、アザーポジションeで電磁弁で
ある第二セレクタバルブ18に作動油を供給するように
なる。そして、第二セレクタバルブ18は2速ポジショ
ンf、3速ポジションgを有し、2速ポジションfで2
速用クラッチ13に作動油を供給し、3速ポジションg
で3速用クラッチ14に作動油を供給するようになる。
【0011】そして、前記前後セレクタバルブ16は前
後切り替えレバー19により切り替わると共に、前記第
一セレクタバルブ17と第二セレクタバルブ18はコン
トローラ20から出力された信号により切り替わるよう
になる。
【0012】次に前記コントローラ20の動作について
説明すると、まず、車両の状態を検出する検出手段であ
る車速を検出する車速センサー21を備え、該車速セン
サー21はパーキングブレーキドラム22の回転数を検
出して車速を検出するものである。また、車両の状態を
検出する検出手段であるオペレーターが操作するアクセ
ルペダル23の操作量であるアクセル開度を検出するア
クセル開度センサー24を備え、該アクセル開度センサ
ー24は可変抵抗器からなりアクセルペダル23の操作
量に比例する電圧を検出してアクセル開度を検出するも
のである。そして、マイクロコンピュータ等より構成さ
れるコントローラ20においてはこの車速センサー21
とアクセル開度センサー24とからのデータである車速
とアクセル開度とを入力するようになり、入力したデー
タより演算処理して変速を行うための信号を前記第一セ
レクタバルブ17と第二セレクタバルブ18に出力する
ようになる。このコントローラ20における演算処理
は、図1に示すように車速とアクセル開度との関係から
決定される各速度段への変更位置すなわち変速境界線を
示した変速マップを予め記憶しており、この変速マップ
に基づいて各速度段への変更、すなわち変速が行われ
る。つまり、この変速マップには、変速境界線である1
速から2速の速度段へ変更する第1シフトアップライン
L1uと、2速から3速の速度段へ変更する第2シフト
アップラインL2uと、2速から1速の速度段へ変更す
る第1シフトダウンラインL1dと、3速から2速の速
度段へ変更する第2シフトダウンラインL2dとがそれ
ぞれ示されており、これらの各変速境界線を跨いだ時に
各速度段への変更、すなわち変速(シフトアップ,シフ
トダウン)が行われるようになるもので、これを当該コ
ントローラ20において行うようになっている。
【0013】このようになる産業車両の自動変速装置に
おいて、図3に示すように前記コントローラ20に予め
記憶された変速マップの変速境界線を変更するための変
更設定器25を備え、該変更設定器25はボリュームま
たはスイッチ等の任意の設定可能とする可変抵抗器から
なるもので、前記コントローラ20とは別体として、例
えば車両の運転席前方に備えるようにし、該コントロー
ラ20にコネクタ等を介して接続するようになってい
る。そして、前記コントローラ20において該変更設定
器25から信号を入力し、入力した信号に基づいて変速
マップの変速境界線を変更するようになる。
【0014】これは、前記変更設定器25においてアク
セル開度軸に沿った任意の位置に変曲点であるアクセル
開度変曲点Aを設定可能とする。そして、コントローラ
20において前記変更設定器25で設定したアクセル開
度変曲点Aを入力し、入力したアクセル開度変曲点Aに
基づいて図4に示すように変速マップにおける各変速境
界線をアクセル開度変曲点Aよりアクセル開度が小さい
領域では当該変速境界線を一定速となるようにする。
【0015】これにより、アクセル開度が小さい場合、
ある程度の車速に達しないと変速が行われない、すなわ
ち変速しにくくすることができるので、特に荷物積載時
の荷崩れ防止のために低速走行する際、不要な変速がな
くなり、変速ショックによる積載荷物の荷崩れや落下等
を防止できる。
【0016】また、前述した第一実施例の変形例を説明
すると、前記変更設定器25においてアクセル開度変曲
点Aを設定する代わりに車速軸に沿った任意の位置に変
曲点である車速変曲点Vを設定可能とする。そして、コ
ントローラ20において前記変更設定器25で設定した
車速変曲点Vを入力し、入力した車速変曲点Vに基づい
て図5に示すように変速マップにおける各変速境界線を
車速変曲点Vよりアクセル開度が小さい領域では当該変
速境界線を一定速となるようにする。
【0017】これにより、第一実施例と同様、アクセル
開度が小さい場合、ある程度の車速に達しないと変速が
行われない、すなわち変速しにくくすることができるの
で、特に荷物積載時の荷崩れ防止のために低速走行する
際、不要な変速がなくなり、変速ショックによる積載荷
物の荷崩れや落下等を防止できる。
【0018】なお、前述の実施例において、前記変更設
定器25としてはボリューム等の任意の設定可能とする
可変抵抗器からなり前記コントローラ20とは別体とし
ていたが、これを該コントローラ20内にスイッチまた
はボリューム等にして備えるようにしても良く、この場
合、変更設定はオペレータが行うよりもサービスマンあ
るいはメンテナンスの人間が行うようにすれば良い。さ
らに、他の例としては、前記変更設定器25として前記
コントローラ20とは別体でかつ車両外部に設けられる
パソコン等のコンピューターよりなるようにし、該変更
設定器25とコントローラ20とは無線あるいは有線方
式の通信手段により接続するようにして、車両外部にお
いて変更設定可能とするようにしても良い。
【0019】次に、本発明による産業車両の自動変速装
置の第二実施例について述べる。第一実施例と同様、産
業車両の自動変速装置において、前記コントローラ20
に予め記憶された変速マップの変速境界線を変更するた
めの変更設定器25を備え、該変更設定器25はボリュ
ーム等の任意の設定可能とする可変抵抗器からなるもの
である。そして、前記コントローラ20において該変更
設定器25から信号を入力し、入力した信号に基づいて
変速マップの変速境界線を変更するようになる。
【0020】そして、この変速マップの変速境界線の変
更が、以下の点で第一実施例と異なるものである。これ
は、前記変更設定器25において任意にアクセル開度の
変更率を設定可能とする。そして、コントローラ20に
おいて前記変更設定器25で設定したアクセル開度の変
更率を入力し、入力したアクセル開度の変更率に基づい
て変速マップにおける各変速境界線にアクセル開度の変
更率を加味する。具体的には各変速境界線にアクセル開
度の変更率を乗算するようにする。例えば、前記変更設
定器25においてアクセル開度の変更率を50%あるい
は150%にした場合を図6に示すと、変更率50%の
場合、変速マップにおける各変速境界線は緩やかな斜線
となり、また、変更率150%の場合、変速マップにお
ける各変速境界線はきつい斜線となる。
【0021】これにより、アクセル開度の変更率が小さ
い場合には、予め記憶された変速マップにおける変速境
界線に対して傾斜が緩やかなものになることで、シフト
ダウン車速が高くなり、特に登坂時、トルク不足による
車速低下時に早めにシフトダウンすることができるの
で、車速低下を防止してサイクルタイムを向上すること
ができる。
【0022】一方、アクセル開度の変更率が大きい場合
には、予め記憶された変速マップにおける変速境界線に
対して傾斜がきついものになることで、変速しやすくす
ることができ、特に荷物を積載していない空の状態での
走行の場合に、変速しやすくすることで、速度や加速性
を高め、作業スピードの向上を図ることができる。
【0023】また、前述した第二実施例の変形例を説明
すると、前記変更設定器25において設定したアクセル
開度の変更率をコントローラ20に入力するのではな
く、アクセル開度センサー24で検出したアクセル開度
に変更率を予め乗算し、この変更率を乗算したアクセル
開度をコントローラ20に入力するようにする。これに
より、第二実施例と同様の効果を得ることができる。
【0024】次に、本発明による産業車両の自動変速装
置の第三実施例について述べる。第一実施例あるいは第
二実施例と同様、産業車両の自動変速装置において、前
記コントローラ20に予め記憶された変速マップの変速
境界線を変更するための変更設定器25を備え、該変更
設定器25はボリューム等の任意の設定可能とする可変
抵抗器からなるものである。そして、前記コントローラ
20において該変更設定器25から信号を入力し、入力
した信号に基づいて変速マップの変速境界線を変更する
ようになる。
【0025】そして、この変速マップの変速境界線の変
更が、以下の点で第一実施例あるいは第二実施例と異な
るものである。これは、前記変更設定器25において任
意に車速軸移動量を設定可能とする。そして、コントロ
ーラ20において前記変更設定器25で設定した車速軸
移動量を入力し、入力した車速軸移動量に基づいて図7
に示すように変速マップにおける各変速境界線を車速軸
に沿って平行移動するようにする。すなわち、前記変更
設定器25における車速軸移動量を−(マイナス)側と
+(プラス)側となるように設け、−側にすると変速マ
ップにおける各変速境界線が車速軸に沿って車速の低い
側に平行移動し、また、+側にすると変速マップにおけ
る各変速境界線が車速軸に沿って車速の高い側に平行移
動するようになる。
【0026】これにより、車速軸移動量を−側にする
と、予め記憶された変速マップにおける変速境界線に対
して車速軸に沿って車速の低い側に平行移動すること
で、変速しやすくすることができ、特に荷物を積載して
いない空の状態での走行の場合に、変速しやすくするこ
とで、速度や加速性を高め、作業スピードの向上を図る
ことができる。
【0027】一方、車速軸移動量を+側にすると、予め
記憶された変速マップにおける変速境界線に対して、車
速軸に沿って車速の高い側に平行移動することで、ある
程度の車速に達しないと変速が行われない、すなわち変
速しにくくすることができるので、特に荷物積載時の荷
崩れ防止のために低速走行する際、不要な変速がなくな
り、変速ショックによる積載荷物の荷崩れや落下等を防
止できる。
【0028】次に、本発明による産業車両の自動変速装
置の第四実施例について述べる。第一実施例、第二実施
例あるいは第三実施例と同様、産業車両の自動変速装置
において、前記コントローラ20に予め記憶された変速
マップの変速境界線を変更するための変更設定器25を
備え、該変更設定器25はボリューム等の任意の設定可
能とする可変抵抗器からなるものである。そして、前記
コントローラ20において該変更設定器25から信号を
入力し、入力した信号に基づいて変速マップの変速境界
線を変更するようになる。
【0029】そして、この変速マップの変速境界線の変
更が、以下の点で第一実施例、第二実施例あるいは第三
実施例と異なるものである。これは、前記変更設定器2
5において任意に車速の変更率を設定可能とする。そし
て、コントローラ20において前記変更設定器25で設
定した車速の変更率を入力し、入力した車速の変更率に
基づいて変速マップにおける各変速境界線に車速の変更
率を加味する。具体的には各変速境界線に車速の変更率
を乗算するようにする。例えば、前記変更設定器25に
おいて車速の変更率を50%あるいは150%にした場
合を図8に示すと、変更率50%の場合、変速マップに
おける各変速境界線はきつい斜線となり、また、変更率
150%の場合、変速マップにおける各変速境界線は緩
やかな斜線となる。
【0030】これにより、車速の変更率が小さい場合に
は、予め記憶された変速マップにおける変速境界線に対
して傾斜がきついものとなることで、変速しやすくする
ことができ、特に荷物を積載していない空の状態での走
行の場合に、変速しやすくすることで、速度や加速性を
高め、作業スピードの向上を図ることができる。
【0031】一方、車速の変更率が大きい場合には、予
め記憶された変速マップにおける変速境界線に対して傾
斜が緩やかなものになることで、シフトダウン車速が高
くなり、特に登坂時、トルク不足による車速低下時に早
めにシフトダウンすることができるので、車速低下を防
止してサイクルタイムを向上することができる。
【0032】また、前述した第四実施例の変形例を説明
すると、前記変更設定器25において設定した速度の変
更率をコントローラ20に入力するのではなく、車速セ
ンサー21で検出した車速に変更率を予め乗算し、この
変更率を乗算した車速をコントローラ20に入力するよ
うにする。これにより、第四実施例と同様の効果を得る
ことができる。
【0033】なお、前述の第一実施例、第二実施例、第
三実施例あるいは第四実施例においては、変速マップに
おける各変速境界線の変更は、各変速境界線を一律に変
更するようにしていたが、各変速境界線ごとに変更量を
設定しこれに基づいて個々に変更することで、きめの細
かい変速を可能とし作業性の大幅な向上を図るようにし
ても良い。
【0034】これは例えば、第二実施例のおいて、変速
境界線である1速から2速の速度段へ変更する第1シフ
トアップラインL1uのみをアクセル開度の変更率を5
0%に設定し、他の変速境界線については変更しないよ
うにすることで、2速から3速、3速から2速及び2速
から1速への変速は通常通り行われ、1速から2速への
変速のみが容易に行わないようにする。これにより、短
い走行距離、例えば前後に頻繁に荷物を運ぶ作業を行う
場合に1速から2速へ変速しないことで、変速時のショ
ックを無くして積載荷物の荷崩れや落下等を無くすこと
ができ、作業性を向上することができる。
【0035】次に、本発明による産業車両の自動変速装
置の第五実施例に図9を用いて述べる。前述の各実施例
とは前記コントローラ20、特にこのコントローラ20
に記憶された変速マップにおいて若干異なるものであ
る。このコントローラ20の動作について説明すると、
まず、車両の状態を検出する検出手段である車速を検出
する車速センサー21を備え、コントローラ20におい
てこの車速センサー21からのデータである車速を入力
するようになり、入力したデータより演算処理して変速
を行うための信号を出力するようになる。このコントロ
ーラ20における演算処理は、図2に示すように車速か
ら決定される各速度段への変更位置すなわち変速境界線
を示した変速マップを予め記憶しており、この変速マッ
プに基づいて各速度段への変更、すなわち変速が行われ
る。つまり、この変速マップには、1速から2速、3速
へ変速する変速境界線であるシフトアップラインLu
と、3速から2速、1速へ変速する変速境界線であるシ
フトダウンラインLdとがそれぞれ示されており、この
シフトアップラインLuには1速から2速に変速する速
度である第1変速点u1と、2速から3速に変速する速
度である第2変速点u2を有し、また、シフトダウンラ
インLdには2速から1速に変速する速度である第1変
速点d1と、3速から2速に変速する速度である第2変
速点d2を有するようになり、これらの変速境界線に沿
って変速(シフトアップ,シフトダウン)が行われるよ
うになるもので、これを当該コントローラ20において
行うようになっている。
【0036】このようになる産業車両の自動変速装置に
おいて、図9に示すように前記コントローラ20に予め
記憶された変速マップの変速境界線を変更するための変
更設定器25を備え、該変更設定器25はボリューム等
の任意の設定可能とする可変抵抗器からなるものであ
る。そして、前記コントローラ20において該変更設定
器25から信号を入力し、入力した信号に基づいて変速
マップの変速境界線を変更するようになる。
【0037】これは、前記変更設定器25において任意
に車速移動量を設定可能とする。そして、コントローラ
20において前記変更設定器25で設定した車速移動量
を入力し、入力した車速移動量に基づいて変速マップに
おける変速境界線を車速軸に沿って移動するようにす
る。すなわち、変速マップにおける変速境界線の各変速
点を移動するようになるもので、前記変更設定器25に
おける車速変更量を−(マイナス)側と+(プラス)側
となるように設け、−側にすると図10(a)に示すよ
うに変速マップにおける変速境界線の各変速点が車速の
低い側に移動し、また、+側にすると図10(b)に示
すように変速マップにおける変速境界線の各変速点が車
速の高い側に移動するようになる。
【0038】これにより、車速移動量を−側にすると、
予め記憶された変速マップにおける変速境界線に対し
て、各変速点が車速の低い側に移動するので、変速しや
すくすることができ、特に荷物を積載していない空の状
態での走行の場合に、変速しやすくすることで、速度や
加速性を高め、作業スピードの向上を図ることができ
る。
【0039】一方、車速移動量を+側にすると、予め記
憶された変速マップにおける変速境界線に対して、各変
速点が車速の高い側に移動するので、シフトダウン車速
が高くなり、特に登坂時、トルク不足による車速低下時
に早めにシフトダウンすることができるので、車速低下
を防止してサイクルタイムを向上することができる。
【0040】なお、前述の各実施例においては1速、2
速、3速の速度段を有した3速式の変速装置について述
べていたが、これを1速、2速の速度段を有した2速式
の変速装置にも同様に用いることができる。
【0041】
【発明の効果】オペレータが、コントローラに予め記憶
された変速マップの変速境界線を変更できるようにした
ことで、変速のパターンを多種多様なものにすることが
できる。これにより、作業場所や作業内容、あるいは積
載した荷物の有無や重量によってオペレータが適宜最良
と思われる変速のパターンに設定することができ、従来
のようなオペレータが不満を感じるといったことを無く
して、操作性及び作業性の向上を図ることができる。特
に荷物積載時の荷崩れ防止のために低速走行する際、不
要な変速がなくなり、変速ショックによる積載荷物の荷
崩れや落下等を防止できる。また、荷物を積載していな
い空の状態での走行の場合に、変速しやすくすること
で、速度や加速性を高め、作業スピードの向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車速とアクセル開度との関係から決定される変
速マップの図表。
【図2】他の車速とアクセル開度との関係から決定され
る変速マップの図表。
【図3】本発明による産業車両の自動変速装置の全体構
成図。
【図4】本発明による第一実施例の変速マップにおける
変速境界線の変更状態を説明する図表。
【図5】本発明による第一実施例の変形例の変速マップ
における変速境界線の変更状態を説明する図表。
【図6】本発明による第二実施例の変速マップにおける
変速境界線の変更状態を説明する図表。
【図7】本発明による第三実施例の変速マップにおける
変速境界線の変更状態を説明する図表。
【図8】本発明による第四実施例の変速マップにおける
変速境界線の変更状態を説明する図表。
【図9】本発明による他の産業車両の自動変速装置の全
体構成図。
【図10】(a)本発明による第五実施例の変速マップ
における変速境界線の変更状態を説明する図表。(b)
本発明による第五実施例の変速マップにおける変速境界
線の変更状態を説明する図表。
【符号の説明】
1…エンジン、2…トルクコンバータ、3…トランスミ
ッション、4…ディファレンシャル、5…駆動輪、10
…前進用クラッチ、11…後進用クラッチ、12…1速
用クラッチ、13…2速用クラッチ、14…3速用クラ
ッチ、15…ポンプ、16…前後セレクタバルブ、17
…第一セレクタバルブ、18…第二セレクタバルブ、1
9…前後切り替えレバー、20…コントローラ、21…
車速センサー、22…パーキングブレーキドラム、23
…アクセルペダル、24…アクセル開度センサー、25
…変更設定器。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の状態を検出する検出手段を備え、
    該検出手段から入力したデータより、予め記憶された変
    速境界線を示した変速マップを基に演算処理して変速を
    行うための信号を出力するコントローラ20を備え、該
    コントローラ20から出力された信号を基に電磁弁の選
    択動作により必要な速度段を選択するトランスミッショ
    ン3を備えた産業車両の自動変速装置において、 前記コントローラ20に予め記憶された変速マップの変
    速境界線を変更するための変更設定器25を備えると共
    に、前記コントローラ20において該変更設定器25か
    ら信号を入力し、入力した信号に基づいて変速マップの
    変速境界線を変更するようにしたことを特徴とする産業
    車両の自動変速装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段としては車速を検出する車
    速センサー21とアクセル開度を検出するアクセル開度
    センサー24とであると共に、前記変速マップは車速と
    アクセル開度との関係から決定されるようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の産業車両の自動変速装置。
  3. 【請求項3】 前記変速マップの変速境界線の変更を、
    前記変更設定器25において任意の位置に変曲点を設定
    し、前記コントローラ20において設定した変曲点に基
    づいて変速マップにおける各変速境界線を変曲点よりア
    クセル開度が小さい領域では当該変速境界線を一定速と
    したことを特徴とする請求項2記載の産業車両の自動変
    速装置。
  4. 【請求項4】 前記変速マップの変速境界線の変更を、
    前記変更設定器25において任意にアクセル開度の変更
    率を設定し、前記コントローラ20において設定したア
    クセル開度の変更率に基づいて変速マップにおける各変
    速境界線にアクセル開度の変更率を加味するようにした
    ことを特徴とする請求項2記載の産業車両の自動変速装
    置。
  5. 【請求項5】 前記変速マップの変速境界線の変更を、
    前記変更設定器25において任意に車速軸移動量を設定
    し、前記コントローラ20において設定した車速軸移動
    量に基づいて変速マップにおける各変速境界線を車速軸
    に沿って平行移動するようにしたことを特徴とする請求
    項2記載の産業車両の自動変速装置。
  6. 【請求項6】 前記変速マップの変速境界線の変更を、
    前記変更設定器25において任意に車速の変更率を設定
    し、前記コントローラ20において設定した車速の変更
    率に基づいて変速マップにおける各変速境界線に車速の
    変更率を加味するようにしたことを特徴とする請求項2
    記載の産業車両の自動変速装置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段としては車速を検出する車
    速センサー21であると共に、前記変速マップは車速か
    ら決定されるようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の産業車両の自動変速装置。
  8. 【請求項8】 前記変速マップの変速境界線の変更を、
    前記変更設定器25において任意に車速移動量を設定
    し、前記コントローラ20において設定した車速移動量
    に基づいて変速マップにおける変速境界線を車速軸に沿
    って移動するようにしたことを特徴とする請求項7記載
    の産業車両の自動変速装置。
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