JPH1061561A - ポンプ検査方法 - Google Patents
ポンプ検査方法Info
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- JPH1061561A JPH1061561A JP22521796A JP22521796A JPH1061561A JP H1061561 A JPH1061561 A JP H1061561A JP 22521796 A JP22521796 A JP 22521796A JP 22521796 A JP22521796 A JP 22521796A JP H1061561 A JPH1061561 A JP H1061561A
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- discharge
- pressure
- discharge pressure
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- Regulating Braking Force (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ポンプの吐出性能を簡単に検査する。
【解決手段】ポンプ82に作動液を汲み上げさせるとと
もに、その間、ポンプ82の吐出圧を圧力センサ114
により検出し、その検出された吐出圧の変化状態に基づ
いてポンプ82の吐出性能を検査する。例えば、ポンプ
82がリザーバ40内の作動液をすべて汲み上げる間、
ポンプ82の吐出圧を検出し、その吐出圧に生じた変化
の回数をポンプ82の実吐出回数として取得し、その実
吐出回数と理論吐出回数との関係からポンプ82の吐出
性能の良否を判定する。
もに、その間、ポンプ82の吐出圧を圧力センサ114
により検出し、その検出された吐出圧の変化状態に基づ
いてポンプ82の吐出性能を検査する。例えば、ポンプ
82がリザーバ40内の作動液をすべて汲み上げる間、
ポンプ82の吐出圧を検出し、その吐出圧に生じた変化
の回数をポンプ82の実吐出回数として取得し、その実
吐出回数と理論吐出回数との関係からポンプ82の吐出
性能の良否を判定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプの吐出性能
を検査する方法に関するものであり、特に、その検査を
簡単に行う技術に関するものである。
を検査する方法に関するものであり、特に、その検査を
簡単に行う技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポンプにより吸入側から作動液を汲み上
げて吐出側に吐出させる際には、ポンプに作動液の漏れ
が生じる。そのため、ポンプの実吐出量が理論吐出量に
一致せず、また、実吐出量が理論吐出量よりあまりに少
ない場合には、ポンプが所期の吐出性能を発揮できな
い。したがって、ポンプを液圧作動装置において使用す
るのに先立ち、ポンプの吐出性能を検査することが行わ
れる。そして、ポンプの吐出性能を検査するポンプ検査
方法として従来、次のようなものが知られている。それ
は、車両用のブレーキシステムにおいてリザーバと共に
使用される容積式のポンプの検査方法であって、リザー
バを、リザーバハウジングにリザーバピストンが実質的
に気密かつ摺動可能に嵌合されることによってそのリザ
ーバピストンとリザーバハウジングとの間に形成された
リザーバ室に作動液を収容するものとするとともに、そ
のリザーバをポンプの吸入側に接続し、その状態で、ポ
ンプにリザーバから作動液を汲み上げさせ、その間、リ
ザーバ室の容積減少に伴ってリザーバピストンが移動す
る速度を検出し、その検出された速度の大きさに基づい
てポンプの吐出性能を検査する方法である。
げて吐出側に吐出させる際には、ポンプに作動液の漏れ
が生じる。そのため、ポンプの実吐出量が理論吐出量に
一致せず、また、実吐出量が理論吐出量よりあまりに少
ない場合には、ポンプが所期の吐出性能を発揮できな
い。したがって、ポンプを液圧作動装置において使用す
るのに先立ち、ポンプの吐出性能を検査することが行わ
れる。そして、ポンプの吐出性能を検査するポンプ検査
方法として従来、次のようなものが知られている。それ
は、車両用のブレーキシステムにおいてリザーバと共に
使用される容積式のポンプの検査方法であって、リザー
バを、リザーバハウジングにリザーバピストンが実質的
に気密かつ摺動可能に嵌合されることによってそのリザ
ーバピストンとリザーバハウジングとの間に形成された
リザーバ室に作動液を収容するものとするとともに、そ
のリザーバをポンプの吸入側に接続し、その状態で、ポ
ンプにリザーバから作動液を汲み上げさせ、その間、リ
ザーバ室の容積減少に伴ってリザーバピストンが移動す
る速度を検出し、その検出された速度の大きさに基づい
てポンプの吐出性能を検査する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のポンプ検査
方法を実施するためには、リザーバピストンの速度を検
出するセンサが必要であり、このセンサは普通、リザー
バピストンの位置を機械的に検出するストロークセンサ
とされる。しかし、このストロークセンサは、圧力セン
サのように、ポンプまたはそれに関連する液圧作動装置
の検査に際して入手も取り扱いも容易な一般的なセンサ
ではなく、特殊なセンサである。また、リザーバピスト
ンの速度を検出するために、ストロークセンサの測定子
がリザーバピストンに直に接触するようにリザーバの構
造を設計しなければならず、余分な製造工程や部品が必
要となってしまう。例えば、リザーバピストンの背後か
らストロークセンサの測定子を接近させてリザーバピス
トンに接触させるため、測定子が通過する穴をリザーバ
ハウジングに設ける製造工程が余分に必要になるととも
に、その穴から水等が侵入することを防止するキャップ
が余分に必要になるのである。このように、この従来の
ポンプ検査方法には、ポンプの検査を簡単に行うことが
できないという問題があったのである。かかる事情を背
景にし、本発明は、ポンプの吐出性能を比較的簡単に検
査し得るポンプ検査方法を提供することを課題としてな
されたものである。
方法を実施するためには、リザーバピストンの速度を検
出するセンサが必要であり、このセンサは普通、リザー
バピストンの位置を機械的に検出するストロークセンサ
とされる。しかし、このストロークセンサは、圧力セン
サのように、ポンプまたはそれに関連する液圧作動装置
の検査に際して入手も取り扱いも容易な一般的なセンサ
ではなく、特殊なセンサである。また、リザーバピスト
ンの速度を検出するために、ストロークセンサの測定子
がリザーバピストンに直に接触するようにリザーバの構
造を設計しなければならず、余分な製造工程や部品が必
要となってしまう。例えば、リザーバピストンの背後か
らストロークセンサの測定子を接近させてリザーバピス
トンに接触させるため、測定子が通過する穴をリザーバ
ハウジングに設ける製造工程が余分に必要になるととも
に、その穴から水等が侵入することを防止するキャップ
が余分に必要になるのである。このように、この従来の
ポンプ検査方法には、ポンプの検査を簡単に行うことが
できないという問題があったのである。かかる事情を背
景にし、本発明は、ポンプの吐出性能を比較的簡単に検
査し得るポンプ検査方法を提供することを課題としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
本発明のうちの請求項1の発明によれば、ポンプに作動
液を汲み上げさせるとともに、その間、ポンプの吐出圧
を検出し、その検出された吐出圧の変化状態に基づいて
ポンプの吐出性能を検査するポンプ検査方法が提供され
る。
本発明のうちの請求項1の発明によれば、ポンプに作動
液を汲み上げさせるとともに、その間、ポンプの吐出圧
を検出し、その検出された吐出圧の変化状態に基づいて
ポンプの吐出性能を検査するポンプ検査方法が提供され
る。
【0005】ポンプが作動液を吐出する際には一般に、
ポンプの吐出圧に変化が生じる。いわゆるポンプの脈動
であり、図9には、脈動を伴うポンプの吐出圧の実圧力
波形の例が2つ示されている。それら実圧力波形は、ポ
ンプの1行程あたりの実吐出量を理論吐出量で割り算し
た吐出効率が互いに異なるものであり、図から明らかな
ように、ポンプの吐出効率が低い場合において高い場合
におけるより、ポンプの吐出回数が増加し、また、ポン
プの吐出時間が長くなっている。また、ポンプの1行程
あたりの吐出量が多いほどポンプの吐出圧の変化勾配が
増加する。このようにポンプの吐出回数,吐出時間およ
び吐出圧の変化勾配とポンプの吐出性能との間にそれぞ
れ一定の関係があるのである。ここで、「ポンプの吐出
回数」は、ポンプの吐出圧に生じる変化の回数に等し
く、また、「ポンプの吐出時間」は、ポンプの吐出圧に
おいて変化が連続的に繰り返される時間に等しい。した
がって、ポンプの吐出圧の変化勾配はもちろん、ポンプ
の吐出回数も吐出時間もポンプの吐出圧の変化状態に関
連しており、よって、ポンプの吐出圧の変化状態とポン
プの吐出性能との間に一定の関係が成立することにな
る。一方、ポンプの吐出圧は圧力センサによって検出可
能であり、その圧力センサは、ポンプのように作動液の
圧力を問題にする機器にとって一般的なセンサであり、
入手も取り扱いも比較的容易である。また、ポンプの吐
出圧は、液圧作動装置におけるポンプ以外の構成要素に
特別な対策を講じることなく検出可能である。かかる知
見に基づき、この請求項1の発明に係るポンプ検査方法
は、ポンプに作動液を汲み上げさせるとともに、その
間、ポンプの吐出圧を検出し、その検出された吐出圧の
変化状態に基づいてポンプの吐出性能を検査するポンプ
検査方法とされている。したがって、この請求項1の発
明によれば、特殊なセンサを使用することも、ポンプ以
外の構成要素に影響を及ぼすこともなく、簡単にポンプ
の吐出性能を検査し得る。
ポンプの吐出圧に変化が生じる。いわゆるポンプの脈動
であり、図9には、脈動を伴うポンプの吐出圧の実圧力
波形の例が2つ示されている。それら実圧力波形は、ポ
ンプの1行程あたりの実吐出量を理論吐出量で割り算し
た吐出効率が互いに異なるものであり、図から明らかな
ように、ポンプの吐出効率が低い場合において高い場合
におけるより、ポンプの吐出回数が増加し、また、ポン
プの吐出時間が長くなっている。また、ポンプの1行程
あたりの吐出量が多いほどポンプの吐出圧の変化勾配が
増加する。このようにポンプの吐出回数,吐出時間およ
び吐出圧の変化勾配とポンプの吐出性能との間にそれぞ
れ一定の関係があるのである。ここで、「ポンプの吐出
回数」は、ポンプの吐出圧に生じる変化の回数に等し
く、また、「ポンプの吐出時間」は、ポンプの吐出圧に
おいて変化が連続的に繰り返される時間に等しい。した
がって、ポンプの吐出圧の変化勾配はもちろん、ポンプ
の吐出回数も吐出時間もポンプの吐出圧の変化状態に関
連しており、よって、ポンプの吐出圧の変化状態とポン
プの吐出性能との間に一定の関係が成立することにな
る。一方、ポンプの吐出圧は圧力センサによって検出可
能であり、その圧力センサは、ポンプのように作動液の
圧力を問題にする機器にとって一般的なセンサであり、
入手も取り扱いも比較的容易である。また、ポンプの吐
出圧は、液圧作動装置におけるポンプ以外の構成要素に
特別な対策を講じることなく検出可能である。かかる知
見に基づき、この請求項1の発明に係るポンプ検査方法
は、ポンプに作動液を汲み上げさせるとともに、その
間、ポンプの吐出圧を検出し、その検出された吐出圧の
変化状態に基づいてポンプの吐出性能を検査するポンプ
検査方法とされている。したがって、この請求項1の発
明によれば、特殊なセンサを使用することも、ポンプ以
外の構成要素に影響を及ぼすこともなく、簡単にポンプ
の吐出性能を検査し得る。
【0006】ポンプにおける作動液の漏れは一般に、ポ
ンプの吐出圧が高いほど多くなる。したがって、この請
求項1の発明は、ポンプの吐出性能をより正確に検査す
るために、ポンプが液圧作動装置において使用される際
にポンプの吐出側に生じると予想される予想使用液圧と
ほぼ同じ高さの液圧を発生させ、その状態でポンプを作
動させてポンプの吐出圧を検出する形態で実施すること
が望ましい。しかし、その形態でこの請求項1の発明を
実施することは不可欠なことではなく、ポンプの吐出側
の液圧において予想使用液圧の高さを再現しない状態
で、例えば、ポンプの吐出側の液圧が予想使用液圧より
低い状態で、ポンプの吐出圧を検出する形態で実施する
場合でも、十分に有効な検査結果が得られる。
ンプの吐出圧が高いほど多くなる。したがって、この請
求項1の発明は、ポンプの吐出性能をより正確に検査す
るために、ポンプが液圧作動装置において使用される際
にポンプの吐出側に生じると予想される予想使用液圧と
ほぼ同じ高さの液圧を発生させ、その状態でポンプを作
動させてポンプの吐出圧を検出する形態で実施すること
が望ましい。しかし、その形態でこの請求項1の発明を
実施することは不可欠なことではなく、ポンプの吐出側
の液圧において予想使用液圧の高さを再現しない状態
で、例えば、ポンプの吐出側の液圧が予想使用液圧より
低い状態で、ポンプの吐出圧を検出する形態で実施する
場合でも、十分に有効な検査結果が得られる。
【0007】請求項2の発明によれば、請求項1のポン
プ検査方法であって、前記ポンプに設定容積の作動液を
汲み上げさせるとともに、その汲み上げが開始されてか
ら終了されるまでの間にポンプの吐出圧に生じた変化の
回数に基づいてポンプの吐出性能を検査するポンプ検査
方法が提供される。
プ検査方法であって、前記ポンプに設定容積の作動液を
汲み上げさせるとともに、その汲み上げが開始されてか
ら終了されるまでの間にポンプの吐出圧に生じた変化の
回数に基づいてポンプの吐出性能を検査するポンプ検査
方法が提供される。
【0008】ポンプが設定容積の作動液を汲み上げる間
にポンプの吐出圧に生じる変化の回数すなわちポンプの
吐出回数と、ポンプの1行程あたりの吐出量(以下、単
に「吐出量」という。)との間には、ポンプの吐出回数
が多いほどポンプの吐出量が少ないという関係が成立す
る。一方、ポンプの吐出圧に生じる変化の回数はポンプ
の作動速度の影響をほとんど受けない。かかる知見に基
づき、この請求項2の発明に係るポンプ検査方法は、ポ
ンプに設定容積の作動液を汲み上げさせるとともに、そ
の汲み上げが開始されてから終了されるまでの間にポン
プの吐出圧に生じた変化の回数に基づいてポンプの吐出
性能を検査するポンプ検査方法とされている。したがっ
て、この請求項2の発明によれば、ポンプの作動速度が
変動しても十分に高い精度でポンプの吐出性能を検査で
きる。
にポンプの吐出圧に生じる変化の回数すなわちポンプの
吐出回数と、ポンプの1行程あたりの吐出量(以下、単
に「吐出量」という。)との間には、ポンプの吐出回数
が多いほどポンプの吐出量が少ないという関係が成立す
る。一方、ポンプの吐出圧に生じる変化の回数はポンプ
の作動速度の影響をほとんど受けない。かかる知見に基
づき、この請求項2の発明に係るポンプ検査方法は、ポ
ンプに設定容積の作動液を汲み上げさせるとともに、そ
の汲み上げが開始されてから終了されるまでの間にポン
プの吐出圧に生じた変化の回数に基づいてポンプの吐出
性能を検査するポンプ検査方法とされている。したがっ
て、この請求項2の発明によれば、ポンプの作動速度が
変動しても十分に高い精度でポンプの吐出性能を検査で
きる。
【0009】この請求項2の発明は例えば、圧力センサ
による検出吐出圧に基づいてポンプの吐出圧の時間的変
化量を順次(例えば、一定時間間隔で)演算し、その吐
出圧変化量の符号が予め定められた向きに(正から負
に、または、負から正に)変化した回数をポンプの吐出
圧の変化回数である吐出回数として演算する形態で実施
することができる。ただし、この形態においては、吐出
圧変化量の大きさとは無関係にポンプの吐出回数を演算
する態様で実施する場合には、検出吐出圧にノイズ等に
よって予定外の変化が生じるとその予定外の変化がポン
プの吐出圧の正規の変化とみなされて演算されてしま
う。したがって、この請求項2の発明は例えば、吐出圧
変化量の符号が正または負である状態が連続する期間
(圧力上昇期間または圧力下降期間)中に、その吐出圧
変化量の合計値である合計吐出圧変化量を順次演算し、
その合計吐出圧変化量が設定合計吐出圧変化量を超えた
後に、吐出圧変化量の符号が予め定められた向きに変化
したときに、ポンプの吐出圧が圧力上昇期間と圧力下降
期間との一方から他方に転じたと判定し、その転じた回
数を吐出回数として演算する形態で実施することが望ま
しい。
による検出吐出圧に基づいてポンプの吐出圧の時間的変
化量を順次(例えば、一定時間間隔で)演算し、その吐
出圧変化量の符号が予め定められた向きに(正から負
に、または、負から正に)変化した回数をポンプの吐出
圧の変化回数である吐出回数として演算する形態で実施
することができる。ただし、この形態においては、吐出
圧変化量の大きさとは無関係にポンプの吐出回数を演算
する態様で実施する場合には、検出吐出圧にノイズ等に
よって予定外の変化が生じるとその予定外の変化がポン
プの吐出圧の正規の変化とみなされて演算されてしま
う。したがって、この請求項2の発明は例えば、吐出圧
変化量の符号が正または負である状態が連続する期間
(圧力上昇期間または圧力下降期間)中に、その吐出圧
変化量の合計値である合計吐出圧変化量を順次演算し、
その合計吐出圧変化量が設定合計吐出圧変化量を超えた
後に、吐出圧変化量の符号が予め定められた向きに変化
したときに、ポンプの吐出圧が圧力上昇期間と圧力下降
期間との一方から他方に転じたと判定し、その転じた回
数を吐出回数として演算する形態で実施することが望ま
しい。
【0010】請求項3の発明によれば、請求項1のポン
プ検査方法であって、前記ポンプに設定容積の作動液を
汲み上げさせるとともに、その汲み上げが開始されてか
ら終了されるまでの間にポンプの吐出圧において変化が
連続的に繰り返された時間に基づいてポンプの吐出性能
を検査するポンプ検査方法が提供される。
プ検査方法であって、前記ポンプに設定容積の作動液を
汲み上げさせるとともに、その汲み上げが開始されてか
ら終了されるまでの間にポンプの吐出圧において変化が
連続的に繰り返された時間に基づいてポンプの吐出性能
を検査するポンプ検査方法が提供される。
【0011】ポンプの1行程あたりの作動時間がほぼ一
定である場合には、ポンプの吐出時間、すなわち、ポン
プの吐出圧において変化が連続的に繰り返される時間
と、ポンプの1行程あたりの吐出量との間に、ポンプの
吐出時間が長いほどポンプの吐出量が少ないという関係
が成立する。一方、ポンプの吐出時間は比較的簡単に計
測し得る。かかる知見に基づき、この請求項3の発明に
係るポンプ検査方法は、ポンプに設定容積の作動液を汲
み上げさせるとともに、その汲み上げが開始されてから
終了されるまでの間にポンプの吐出圧において変化が連
続的に繰り返された時間に基づいてポンプの吐出性能を
検査するポンプ検査方法とされている。したがって、こ
の請求項3の発明によれば、ポンプの吐出性能を比較的
簡単に検査し得る。
定である場合には、ポンプの吐出時間、すなわち、ポン
プの吐出圧において変化が連続的に繰り返される時間
と、ポンプの1行程あたりの吐出量との間に、ポンプの
吐出時間が長いほどポンプの吐出量が少ないという関係
が成立する。一方、ポンプの吐出時間は比較的簡単に計
測し得る。かかる知見に基づき、この請求項3の発明に
係るポンプ検査方法は、ポンプに設定容積の作動液を汲
み上げさせるとともに、その汲み上げが開始されてから
終了されるまでの間にポンプの吐出圧において変化が連
続的に繰り返された時間に基づいてポンプの吐出性能を
検査するポンプ検査方法とされている。したがって、こ
の請求項3の発明によれば、ポンプの吐出性能を比較的
簡単に検査し得る。
【0012】
【発明の補足説明】本発明によれば以下のような形態も
提供される。 (1) ポンプを作動させることにより、そのポンプに作動
液を汲み上げさせるポンプ作動装置と、前記ポンプの吐
出圧を検出する圧力センサと、その圧力センサからの信
号に基づき、前記ポンプが作動液を汲み上げる間のポン
プの吐出圧の変化状態に基づいてポンプの吐出性能が正
常か否かを判定する判定装置とを含むポンプ検査装置。
この形態によれば、請求項1の発明方法を実施するのに
好適な装置が提供される。 (2) 形態(1) のポンプ検査装置であって、さらに、前記
圧力センサによる圧力検出中に前記ポンプが作動液を汲
み上げる容積を規制する汲み上げ容積規制手段を含み、
かつ、前記判定装置が、前記圧力センサからの信号に基
づき、前記ポンプが設定容積の作動液を汲み上げること
が開始されてから終了されるまでの間にポンプの吐出圧
に生じた変化の回数をポンプの吐出回数として演算し、
その吐出回数に基づいてポンプの吐出性能を検査する吐
出回数演算型判定手段を含むポンプ検査装置。この形態
によれば、請求項2の発明方法を実施するのに好適な装
置が提供される。 (3) 形態(1) のポンプ検査装置であって、さらに、前記
圧力センサによる圧力検出中に前記ポンプが作動液を汲
み上げる容積を規制する汲み上げ容積規制手段を含み、
前記判定装置が、前記圧力センサからの信号に基づき、
前記ポンプが設定容積の作動液を汲み上げることが開始
されてから終了されるまでの間にポンプの吐出圧におい
て変化が連続的に繰り返された時間をポンプの吐出時間
として演算し、その吐出時間に基づいてポンプの吐出性
能を検査する吐出時間演算型判定手段を含むポンプ検査
装置。この形態によれば、請求項3の発明方法を実施す
るのに好適な装置が提供される。 (4) 請求項1ないし3,形態(1) ないし(3) のいずれか
の方法または装置であって、前記ポンプが、車両のブレ
ーキシステムにおいてリザーバと共に使用され、そのリ
ザーバから作動液を汲み上げるものであり、前記圧力セ
ンサによる圧力検出が、前記ポンプが前記リザーバに最
大容積で蓄えられた作動液をすべて汲み上げる間に行わ
れるものである方法または装置。 (5) 形態(4) の方法または装置であって、前記圧力セン
サによる圧力検出中、前記ポンプの吐出側の液圧が設定
範囲内にあるように制御される方法または装置。
提供される。 (1) ポンプを作動させることにより、そのポンプに作動
液を汲み上げさせるポンプ作動装置と、前記ポンプの吐
出圧を検出する圧力センサと、その圧力センサからの信
号に基づき、前記ポンプが作動液を汲み上げる間のポン
プの吐出圧の変化状態に基づいてポンプの吐出性能が正
常か否かを判定する判定装置とを含むポンプ検査装置。
この形態によれば、請求項1の発明方法を実施するのに
好適な装置が提供される。 (2) 形態(1) のポンプ検査装置であって、さらに、前記
圧力センサによる圧力検出中に前記ポンプが作動液を汲
み上げる容積を規制する汲み上げ容積規制手段を含み、
かつ、前記判定装置が、前記圧力センサからの信号に基
づき、前記ポンプが設定容積の作動液を汲み上げること
が開始されてから終了されるまでの間にポンプの吐出圧
に生じた変化の回数をポンプの吐出回数として演算し、
その吐出回数に基づいてポンプの吐出性能を検査する吐
出回数演算型判定手段を含むポンプ検査装置。この形態
によれば、請求項2の発明方法を実施するのに好適な装
置が提供される。 (3) 形態(1) のポンプ検査装置であって、さらに、前記
圧力センサによる圧力検出中に前記ポンプが作動液を汲
み上げる容積を規制する汲み上げ容積規制手段を含み、
前記判定装置が、前記圧力センサからの信号に基づき、
前記ポンプが設定容積の作動液を汲み上げることが開始
されてから終了されるまでの間にポンプの吐出圧におい
て変化が連続的に繰り返された時間をポンプの吐出時間
として演算し、その吐出時間に基づいてポンプの吐出性
能を検査する吐出時間演算型判定手段を含むポンプ検査
装置。この形態によれば、請求項3の発明方法を実施す
るのに好適な装置が提供される。 (4) 請求項1ないし3,形態(1) ないし(3) のいずれか
の方法または装置であって、前記ポンプが、車両のブレ
ーキシステムにおいてリザーバと共に使用され、そのリ
ザーバから作動液を汲み上げるものであり、前記圧力セ
ンサによる圧力検出が、前記ポンプが前記リザーバに最
大容積で蓄えられた作動液をすべて汲み上げる間に行わ
れるものである方法または装置。 (5) 形態(4) の方法または装置であって、前記圧力セン
サによる圧力検出中、前記ポンプの吐出側の液圧が設定
範囲内にあるように制御される方法または装置。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な実
施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態であるポンプ検査方法
によって検査されるポンプを含む車両用のブレーキユニ
ットと、そのポンプ検査方法を実施するのに好適なポン
プ検査装置の機械的要素とがそれぞれ示され、また、図
2には、そのポンプ検査装置の電気的要素が示されてい
る。また、図3には、ブレーキユニットを含むアンチロ
ック型ブレーキシステムが示されている。
施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態であるポンプ検査方法
によって検査されるポンプを含む車両用のブレーキユニ
ットと、そのポンプ検査方法を実施するのに好適なポン
プ検査装置の機械的要素とがそれぞれ示され、また、図
2には、そのポンプ検査装置の電気的要素が示されてい
る。また、図3には、ブレーキユニットを含むアンチロ
ック型ブレーキシステムが示されている。
【0014】まず、アンチロック型ブレーキシステムを
図3に基づいて説明する。ブレーキシステムは圧力源と
してのマスタシリンダ10を備えている。マスタシリン
ダ10は、互いに独立した2個の加圧室が直列に並んだ
タンデム型であり、ブレーキ操作部材としてのブレーキ
ペダル12の操作力に応じてそれら各加圧室に液圧を機
械的に発生させる。それらマスタシリンダ10とブレー
キペダル12とはブースタ14を介して連携させられて
いる。ブースタ14はブレーキペダル12の操作力を倍
力してマスタシリンダ10に伝達する。マスタシリンダ
10の各加圧室には、互いに独立した2つのブレーキ系
統がそれぞれ接続されている。それらブレーキ系統は互
いに構成が共通するため、1つのブレーキ系統について
のみ図示および文章による説明を行い、他のブレーキ系
統についてはそれら図示等を省略する。
図3に基づいて説明する。ブレーキシステムは圧力源と
してのマスタシリンダ10を備えている。マスタシリン
ダ10は、互いに独立した2個の加圧室が直列に並んだ
タンデム型であり、ブレーキ操作部材としてのブレーキ
ペダル12の操作力に応じてそれら各加圧室に液圧を機
械的に発生させる。それらマスタシリンダ10とブレー
キペダル12とはブースタ14を介して連携させられて
いる。ブースタ14はブレーキペダル12の操作力を倍
力してマスタシリンダ10に伝達する。マスタシリンダ
10の各加圧室には、互いに独立した2つのブレーキ系
統がそれぞれ接続されている。それらブレーキ系統は互
いに構成が共通するため、1つのブレーキ系統について
のみ図示および文章による説明を行い、他のブレーキ系
統についてはそれら図示等を省略する。
【0015】加圧室にはブレーキ通路20により2個の
ブレーキシリンダ22がそれぞれ接続されている。ブレ
ーキ通路20は二股状に分岐し、1本の主幹通路24と
2本の分岐通路26とから成っており、それら各分岐通
路26の先端に各ブレーキシリンダ22がそれぞれ接続
されているのである。各ブレーキシリンダ22は、それ
に作用する液圧により、摩擦パッド27を車輪と共に回
転するディスクロータ28に押し付けることによりその
車輪の回転を抑制する。
ブレーキシリンダ22がそれぞれ接続されている。ブレ
ーキ通路20は二股状に分岐し、1本の主幹通路24と
2本の分岐通路26とから成っており、それら各分岐通
路26の先端に各ブレーキシリンダ22がそれぞれ接続
されているのである。各ブレーキシリンダ22は、それ
に作用する液圧により、摩擦パッド27を車輪と共に回
転するディスクロータ28に押し付けることによりその
車輪の回転を抑制する。
【0016】各分岐通路26の途中にはそれぞれ保持電
磁弁(制御弁の一例)30が設けられている。各保持電
磁弁30は、常開の電磁開閉弁である。各保持電磁弁3
0は、通常ブレーキ時には開状態にあり、マスタシリン
ダ10と各ブレーキシリンダ22との間の作動液の双方
の流れを許容する。アンチロック制御時には、各ブレー
キシリンダ22の液圧を保持する必要があるか、または
減圧する必要がある場合には、閉状態とされてマスタシ
リンダ10と各ブレーキシリンダ22とを互いに遮断
し、一方、各ブレーキシリンダ22を増圧する必要があ
る場合には、開状態とされてマスタシリンダ10と各ブ
レーキシリンダ22とを互いに連通させる。
磁弁(制御弁の一例)30が設けられている。各保持電
磁弁30は、常開の電磁開閉弁である。各保持電磁弁3
0は、通常ブレーキ時には開状態にあり、マスタシリン
ダ10と各ブレーキシリンダ22との間の作動液の双方
の流れを許容する。アンチロック制御時には、各ブレー
キシリンダ22の液圧を保持する必要があるか、または
減圧する必要がある場合には、閉状態とされてマスタシ
リンダ10と各ブレーキシリンダ22とを互いに遮断
し、一方、各ブレーキシリンダ22を増圧する必要があ
る場合には、開状態とされてマスタシリンダ10と各ブ
レーキシリンダ22とを互いに連通させる。
【0017】各分岐通路26の途中にはさらに、各保持
電磁弁30と各ブレーキシリンダ22との間の部分にお
いて、各リザーバ通路32の一端が接続されている。各
リザーバ通路32は、他端においてリザーバ40に接続
される。各リザーバ通路32により、各ブレーキシリン
ダ22とリザーバ40とが互いに接続されるのである。
電磁弁30と各ブレーキシリンダ22との間の部分にお
いて、各リザーバ通路32の一端が接続されている。各
リザーバ通路32は、他端においてリザーバ40に接続
される。各リザーバ通路32により、各ブレーキシリン
ダ22とリザーバ40とが互いに接続されるのである。
【0018】リザーバ40においては、ハウジング42
に形成された有底のシリンダボア44にピストン46が
摺動可能に嵌合されている。それらシリンダボア44と
ピストン46との間にシール部材としてのOリング48
が配設され、ピストン46がシリンダボア44が実質的
に気密に嵌合されている。ピストン46がシリンダボア
44に嵌合されることにより、そのシリンダボア44内
の空間が2つに仕切られている。シリンダボア44の底
部側のリザーバ室50と開口側の空気室52とに仕切ら
れているのである。リザーバ40はそのリザーバ室50
において前記リザーバ通路32と接続されている。空気
室52はリテーナとしてのプレート54によって閉塞さ
れ、そのプレート54とピストン46との間に弾性部材
としてのスプリング56が配設されることにより、ピス
トン46が常時リザーバ室50の容積が減少する向きに
付勢されている。したがって、通常ブレーキ時にはリザ
ーバ室50に作動液が実質的に存在しないが、アンチロ
ック制御における減圧時には、ブレーキシリンダ22内
の作動液がスプリング56の弾性力に抗してピストン4
6を後退させてリザーバ室50の容積を拡大させつつリ
ザーバ室50に流入する。
に形成された有底のシリンダボア44にピストン46が
摺動可能に嵌合されている。それらシリンダボア44と
ピストン46との間にシール部材としてのOリング48
が配設され、ピストン46がシリンダボア44が実質的
に気密に嵌合されている。ピストン46がシリンダボア
44に嵌合されることにより、そのシリンダボア44内
の空間が2つに仕切られている。シリンダボア44の底
部側のリザーバ室50と開口側の空気室52とに仕切ら
れているのである。リザーバ40はそのリザーバ室50
において前記リザーバ通路32と接続されている。空気
室52はリテーナとしてのプレート54によって閉塞さ
れ、そのプレート54とピストン46との間に弾性部材
としてのスプリング56が配設されることにより、ピス
トン46が常時リザーバ室50の容積が減少する向きに
付勢されている。したがって、通常ブレーキ時にはリザ
ーバ室50に作動液が実質的に存在しないが、アンチロ
ック制御における減圧時には、ブレーキシリンダ22内
の作動液がスプリング56の弾性力に抗してピストン4
6を後退させてリザーバ室50の容積を拡大させつつリ
ザーバ室50に流入する。
【0019】各リザーバ通路32の途中にはそれぞれ、
各減圧電磁弁(制御弁の一例)60が設けられている。
各減圧電磁弁60は、常閉の電磁開閉弁であり、通常ブ
レーキ時には閉状態にあってブレーキシリンダ22とリ
ザーバ40とを互いに遮断し、また、アンチロック制御
時には、各ブレーキシリンダ22を減圧する必要がある
場合には、開状態とされて各ブレーキシリンダ22内の
作動液がリザーバ40に排出されることを許容し、一
方、各ブレーキシリンダ22を増圧する必要があるか、
または保持する必要がある場合には、閉状態とされる。
各減圧電磁弁(制御弁の一例)60が設けられている。
各減圧電磁弁60は、常閉の電磁開閉弁であり、通常ブ
レーキ時には閉状態にあってブレーキシリンダ22とリ
ザーバ40とを互いに遮断し、また、アンチロック制御
時には、各ブレーキシリンダ22を減圧する必要がある
場合には、開状態とされて各ブレーキシリンダ22内の
作動液がリザーバ40に排出されることを許容し、一
方、各ブレーキシリンダ22を増圧する必要があるか、
または保持する必要がある場合には、閉状態とされる。
【0020】以上説明した保持電磁弁30および減圧電
磁弁60は、それのソレノイドにおいてコントローラ7
0に接続されている。コントローラ70は、各輪毎に設
けられた車輪速センサ72により各輪の周速度である車
輪速と車両の走行速度である車速とをそれぞれ監視し、
各輪のスリップ率が過大となったときにアンチロック制
御を開始し、保持電磁弁30および減圧電磁弁60を介
して各輪のブレーキ圧を制御し、これにより、車両制動
時に車輪がロックすることを防止する。
磁弁60は、それのソレノイドにおいてコントローラ7
0に接続されている。コントローラ70は、各輪毎に設
けられた車輪速センサ72により各輪の周速度である車
輪速と車両の走行速度である車速とをそれぞれ監視し、
各輪のスリップ率が過大となったときにアンチロック制
御を開始し、保持電磁弁30および減圧電磁弁60を介
して各輪のブレーキ圧を制御し、これにより、車両制動
時に車輪がロックすることを防止する。
【0021】リザーバ40のリザーバ室50には、還流
通路80の一端も接続されている。還流通路80は、他
端において前記主幹通路24に接続されるとともに、途
中にポンプ82が設けられている。
通路80の一端も接続されている。還流通路80は、他
端において前記主幹通路24に接続されるとともに、途
中にポンプ82が設けられている。
【0022】ポンプ82はポンプモータ84(図2参
照)によって駆動され、リザーバ40に蓄積された作動
液を汲み上げてマスタシリンダ10に戻す。ポンプ82
は、容積式の一例であるプランジャ式であり、図4に示
すように、ハウジング86に実質的に気密かつ摺動可能
に嵌合されたプランジャ88がポンプモータ84と共に
回転する偏心カム90によって往復運動させられること
により作動液の吸入と吐出とを交互に行う。還流通路8
0の途中には、さらに、ポンプ82の吐出側においては
逆止弁である吐出弁92、吸入側においては逆止弁であ
る吸入弁94がそれぞれ設けられている。さらに、還流
通路80のうち主幹通路24との接続点とポンプ82と
の間の部分には、図3に示すように、ポンプ82による
脈動軽減のためのダンパ96が設けられ、さらに、その
ダンパ96と主幹通路24との接続点との間の部分に
は、マスタシリンダ10からポンプ82への作動液の逆
流防止のための逆止弁98が設けられている。
照)によって駆動され、リザーバ40に蓄積された作動
液を汲み上げてマスタシリンダ10に戻す。ポンプ82
は、容積式の一例であるプランジャ式であり、図4に示
すように、ハウジング86に実質的に気密かつ摺動可能
に嵌合されたプランジャ88がポンプモータ84と共に
回転する偏心カム90によって往復運動させられること
により作動液の吸入と吐出とを交互に行う。還流通路8
0の途中には、さらに、ポンプ82の吐出側においては
逆止弁である吐出弁92、吸入側においては逆止弁であ
る吸入弁94がそれぞれ設けられている。さらに、還流
通路80のうち主幹通路24との接続点とポンプ82と
の間の部分には、図3に示すように、ポンプ82による
脈動軽減のためのダンパ96が設けられ、さらに、その
ダンパ96と主幹通路24との接続点との間の部分に
は、マスタシリンダ10からポンプ82への作動液の逆
流防止のための逆止弁98が設けられている。
【0023】以上のように構成されたブレーキシステム
においては、図において破線で囲む部分がブレーキユニ
ット100を構成している。すなわち、本実施形態にお
いては、ブレーキユニット100が、保持電磁弁30と
減圧電磁弁60とリザーバ40とポンプ82とポンプモ
ータ84とダンパ96と吐出弁92,吸入弁94および
逆止弁96とを含むように構成されているのである。た
だし、マスタシリンダ10に接続された2つのブレーキ
系統にそれぞれ使用されるべきブレーキユニットが一つ
にまとめられてブレーキユニット100とされている。
ブレーキユニット100には、マスタシリンダ10およ
びブレーキシリンダ22とそれぞれ接続されるためのポ
ート102,104,106が設けられているが、車両
搭載前にはそれらポート102,104,106はいず
れもプラグにより閉塞されている。
においては、図において破線で囲む部分がブレーキユニ
ット100を構成している。すなわち、本実施形態にお
いては、ブレーキユニット100が、保持電磁弁30と
減圧電磁弁60とリザーバ40とポンプ82とポンプモ
ータ84とダンパ96と吐出弁92,吸入弁94および
逆止弁96とを含むように構成されているのである。た
だし、マスタシリンダ10に接続された2つのブレーキ
系統にそれぞれ使用されるべきブレーキユニットが一つ
にまとめられてブレーキユニット100とされている。
ブレーキユニット100には、マスタシリンダ10およ
びブレーキシリンダ22とそれぞれ接続されるためのポ
ート102,104,106が設けられているが、車両
搭載前にはそれらポート102,104,106はいず
れもプラグにより閉塞されている。
【0024】以上のように構成されたブレーキユニット
100は、出荷に先立ち、図1および図2にそれぞれ示
すポンプ検査装置に装着される。ポンプ検査装置は、液
圧発生装置110を備えている。ブレーキユニット10
0は、ポート102において液圧発生装置110に接続
される。液圧発生装置110は、液圧源,電磁弁および
リザーバを有してマスタシリンダ10の作動を電気的に
再現するものであり、外部からの信号に応じた高さの液
圧を電気的に発生させるとともに、ポンプ82の作動に
もかかわらずポート102の液圧、すなわち、ポンプ8
2の吐出側の液圧をほぼ一定になるように制御する。液
圧発生装置110とブレーキユニット100のポート1
02とは通路112によって互いに接続されており、そ
の通路112の途中に圧力センサ114が接続されてい
る。圧力センサ114は、ポート102の液圧の高さに
応じて変化するアナログ信号を出力する。
100は、出荷に先立ち、図1および図2にそれぞれ示
すポンプ検査装置に装着される。ポンプ検査装置は、液
圧発生装置110を備えている。ブレーキユニット10
0は、ポート102において液圧発生装置110に接続
される。液圧発生装置110は、液圧源,電磁弁および
リザーバを有してマスタシリンダ10の作動を電気的に
再現するものであり、外部からの信号に応じた高さの液
圧を電気的に発生させるとともに、ポンプ82の作動に
もかかわらずポート102の液圧、すなわち、ポンプ8
2の吐出側の液圧をほぼ一定になるように制御する。液
圧発生装置110とブレーキユニット100のポート1
02とは通路112によって互いに接続されており、そ
の通路112の途中に圧力センサ114が接続されてい
る。圧力センサ114は、ポート102の液圧の高さに
応じて変化するアナログ信号を出力する。
【0025】なお、ブレーキユニット100の残りの2
つのポート104,106については、それぞれ別の圧
力センサ116が接続され、これにより、3つのポート
102,104,106のすべてにそれぞれ圧力センサ
114,116が接続されることになる。圧力センサ1
14は上記のように、ポンプ82の吐出性能を検査する
ために使用されるが、この圧力センサ114はさらに、
圧力センサ116と共同してブレーキユニット100の
別の検査にも使用される。別の検査には例えば、液圧発
生装置110によってポート102の液圧(マスタシリ
ンダ液圧に相当する。)を上昇させたときに、ポート1
04,106の液圧(ブレーキシリンダ液圧に相当す
る。)がどのような特性で(例えば、遅れ時間や勾配)
で上昇するのかという内容の検査や、液圧発生装置11
0によってポート102の液圧を下降させたときに、ポ
ート104,106の液圧がどのような特性で(例え
ば、遅れ時間や勾配)で下降するのかという内容の検査
がある。すなわち、圧力センサ114は、ブレーキユニ
ット100においてポンプ82の検査とそれ以外の構成
要素の検査とに共用されているのである。
つのポート104,106については、それぞれ別の圧
力センサ116が接続され、これにより、3つのポート
102,104,106のすべてにそれぞれ圧力センサ
114,116が接続されることになる。圧力センサ1
14は上記のように、ポンプ82の吐出性能を検査する
ために使用されるが、この圧力センサ114はさらに、
圧力センサ116と共同してブレーキユニット100の
別の検査にも使用される。別の検査には例えば、液圧発
生装置110によってポート102の液圧(マスタシリ
ンダ液圧に相当する。)を上昇させたときに、ポート1
04,106の液圧(ブレーキシリンダ液圧に相当す
る。)がどのような特性で(例えば、遅れ時間や勾配)
で上昇するのかという内容の検査や、液圧発生装置11
0によってポート102の液圧を下降させたときに、ポ
ート104,106の液圧がどのような特性で(例え
ば、遅れ時間や勾配)で下降するのかという内容の検査
がある。すなわち、圧力センサ114は、ブレーキユニ
ット100においてポンプ82の検査とそれ以外の構成
要素の検査とに共用されているのである。
【0026】ポンプ検査装置は、図2に示すように、さ
らに、コントローラ120も備えている。コントローラ
120はコンピュータ121を主体として構成されてい
る。コントローラ120の入力側には前記圧力センサ1
14が接続され、さらに、キーボード,マウス等、作業
者の意思を入力するための入力装置122も接続されて
いる。コントローラ120の出力側には、前記液圧発生
装置110,2個の減圧電磁弁60およびポンプモータ
84が接続され、さらに、CRT,液晶ディスプレイ,
プリンタ等、コンピュータ121の演算結果等を作業者
に出力するための出力装置124も接続されている。
らに、コントローラ120も備えている。コントローラ
120はコンピュータ121を主体として構成されてい
る。コントローラ120の入力側には前記圧力センサ1
14が接続され、さらに、キーボード,マウス等、作業
者の意思を入力するための入力装置122も接続されて
いる。コントローラ120の出力側には、前記液圧発生
装置110,2個の減圧電磁弁60およびポンプモータ
84が接続され、さらに、CRT,液晶ディスプレイ,
プリンタ等、コンピュータ121の演算結果等を作業者
に出力するための出力装置124も接続されている。
【0027】ポンプ検査装置は、概略的に説明すれば、
ポンプ82がリザーバ40から設定容積の作動液を汲み
上げる間にポンプ82の吐出圧Pに生じた変化の回数で
ある実吐出回数ND に基づいてポンプ82の吐出性能を
検査する。また、ポンプ検査装置は、実吐出回数ND を
演算するために、検出吐出圧Pの時間的変化量である吐
出圧変化量ΔPを順次演算し、その吐出圧変化量ΔPの
符号が正である状態が連続する圧力上昇期間中に、その
吐出圧変化量ΔPの合計値である合計吐出圧変化量Σを
順次演算し、その合計吐出圧変化量Σが設定合計吐出圧
変化量Σ0 を超えた後に、吐出圧変化量ΔPの符号が正
から負に変化したときに、ポンプ82の吐出圧Pが圧力
上昇期間から圧力下降期間に転じたと判定し、その転じ
た回数を実吐出回数ND として演算する。ポンプ82の
吐出圧Pの上昇がノイズ等を原因とする予定外のもので
はなく、正規のものであることを確認した後に、吐出圧
Pが下降したならば、ポンプ82による1回の吐出があ
ったと判定するのである。また、ポンプ検査装置は、ポ
ンプ82の吐出側における液圧の高さをブレーキユニッ
ト100の実際の使用状態を想定した高さに再現しつつ
ポンプ82を作動させる。そのため、ポンプ検査装置
は、液圧発生装置作動装置130と、予定汲み上げ作動
液準備装置132と、ポンプ作動装置134と、判定装
置136とを含むように構成されている。
ポンプ82がリザーバ40から設定容積の作動液を汲み
上げる間にポンプ82の吐出圧Pに生じた変化の回数で
ある実吐出回数ND に基づいてポンプ82の吐出性能を
検査する。また、ポンプ検査装置は、実吐出回数ND を
演算するために、検出吐出圧Pの時間的変化量である吐
出圧変化量ΔPを順次演算し、その吐出圧変化量ΔPの
符号が正である状態が連続する圧力上昇期間中に、その
吐出圧変化量ΔPの合計値である合計吐出圧変化量Σを
順次演算し、その合計吐出圧変化量Σが設定合計吐出圧
変化量Σ0 を超えた後に、吐出圧変化量ΔPの符号が正
から負に変化したときに、ポンプ82の吐出圧Pが圧力
上昇期間から圧力下降期間に転じたと判定し、その転じ
た回数を実吐出回数ND として演算する。ポンプ82の
吐出圧Pの上昇がノイズ等を原因とする予定外のもので
はなく、正規のものであることを確認した後に、吐出圧
Pが下降したならば、ポンプ82による1回の吐出があ
ったと判定するのである。また、ポンプ検査装置は、ポ
ンプ82の吐出側における液圧の高さをブレーキユニッ
ト100の実際の使用状態を想定した高さに再現しつつ
ポンプ82を作動させる。そのため、ポンプ検査装置
は、液圧発生装置作動装置130と、予定汲み上げ作動
液準備装置132と、ポンプ作動装置134と、判定装
置136とを含むように構成されている。
【0028】ポンプ検査装置は、そのようなポンプ検査
を実施するために図5および図6にそれぞれフローチャ
ートで表されているポンプ作動プログラムとポンプ検査
プログラムとをコンピュータ121のROM(記録媒体
の一例)において予め記憶している。以下、それらプロ
グラムに基づいてポンプ検査装置の作動を説明する。
を実施するために図5および図6にそれぞれフローチャ
ートで表されているポンプ作動プログラムとポンプ検査
プログラムとをコンピュータ121のROM(記録媒体
の一例)において予め記憶している。以下、それらプロ
グラムに基づいてポンプ検査装置の作動を説明する。
【0029】図5のポンプ作動プログラムにおいてはま
ず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のス
テップについても同じとする。)において、液圧発生装
置110が作動させられる。これにより、ブレーキユニ
ット100に作動液が供給されるとともにその高さが所
定の高さとされる。また、液圧発生装置110は、ポン
プ82の作動にもかかわらず、ポンプ82の吐出側の液
圧の高さを一定範囲に保たれるように制御する。マスタ
シリンダ10の機能を再現するのである。次に、S2に
おいて、減圧電磁弁60のソレノイドがONされること
によって減圧電磁弁60が開かせられる。これにより、
液圧発生装置110およびブレーキユニット100内の
作動液がリザーバ40に排出される。その後、S3にお
いて、一定時間が経過するのが待たれる。リザーバ40
に作動液がリザーバピストン46がプレート54に当接
するまで供給される状態となるのが待たれるのである。
一定時間が経過すれば、S4において、減圧電磁弁60
のソレノイドがOFFされることによって減圧電磁弁6
0が閉じられる。本実施形態においては、ポンプ82が
汲み上げる作動液の容積を規制するため、リザーバ40
に作動液が最大容積で蓄えられた後には、新たな作動液
がリザーバ40に供給されないようにすることが必要だ
からである。すなわち、本実施形態においては、リザー
バ40が減圧電磁弁60と共同して、ポンプ82が作動
液を汲み上げる容積を制限する汲み上げ容積制限手段を
構成しているのである。このようにしてリザーバ40に
作動液が最大容積で蓄えられた後、S5において、ポン
プモータ84が作動させられる。一定速度で回転するよ
うに作動させられるのである。続いて、S6において、
一定時間が経過するのが待たされる。ポンプ82がリザ
ーバ40内の作動液をすべて汲み上げるのに十分な時間
が経過し、もはやポンプモータ82を作動し続ける必要
がなくなるのが待たれるのである。一定時間が経過すれ
ば、S7において、ポンプモータ84がOFFされ、続
いて、S8において、液圧発生装置100が停止させら
れ、ブレーキユニット100の液圧が0に減少させられ
る。以上で本プログラムの一回の実行が終了する。
ず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のス
テップについても同じとする。)において、液圧発生装
置110が作動させられる。これにより、ブレーキユニ
ット100に作動液が供給されるとともにその高さが所
定の高さとされる。また、液圧発生装置110は、ポン
プ82の作動にもかかわらず、ポンプ82の吐出側の液
圧の高さを一定範囲に保たれるように制御する。マスタ
シリンダ10の機能を再現するのである。次に、S2に
おいて、減圧電磁弁60のソレノイドがONされること
によって減圧電磁弁60が開かせられる。これにより、
液圧発生装置110およびブレーキユニット100内の
作動液がリザーバ40に排出される。その後、S3にお
いて、一定時間が経過するのが待たれる。リザーバ40
に作動液がリザーバピストン46がプレート54に当接
するまで供給される状態となるのが待たれるのである。
一定時間が経過すれば、S4において、減圧電磁弁60
のソレノイドがOFFされることによって減圧電磁弁6
0が閉じられる。本実施形態においては、ポンプ82が
汲み上げる作動液の容積を規制するため、リザーバ40
に作動液が最大容積で蓄えられた後には、新たな作動液
がリザーバ40に供給されないようにすることが必要だ
からである。すなわち、本実施形態においては、リザー
バ40が減圧電磁弁60と共同して、ポンプ82が作動
液を汲み上げる容積を制限する汲み上げ容積制限手段を
構成しているのである。このようにしてリザーバ40に
作動液が最大容積で蓄えられた後、S5において、ポン
プモータ84が作動させられる。一定速度で回転するよ
うに作動させられるのである。続いて、S6において、
一定時間が経過するのが待たされる。ポンプ82がリザ
ーバ40内の作動液をすべて汲み上げるのに十分な時間
が経過し、もはやポンプモータ82を作動し続ける必要
がなくなるのが待たれるのである。一定時間が経過すれ
ば、S7において、ポンプモータ84がOFFされ、続
いて、S8において、液圧発生装置100が停止させら
れ、ブレーキユニット100の液圧が0に減少させられ
る。以上で本プログラムの一回の実行が終了する。
【0030】図6のポンプ検査プログラムは、図5のポ
ンプ作動プログラムによってポンプモータ84が作動を
開始させられると同期して実行を開始される。まず、S
101において、圧力センサ114からのアナログ信号
に基づき、ポンプ82がリザーバ40の容量と等しい容
積の作動液の汲み上げを開始してから終了するまでの期
間中、ポンプ82の吐出圧Pが一定時間間隔でサンプリ
ングされる。吐出圧の時間的変化が複数個の離散値とし
て取得されるのである。さらに、このステップにおいて
は、吐出圧Pについての複数のサンプル値がサンプル番
号iに関連付けてコンピュータ121のRAMに記憶さ
れる。次に、S102において、ポンプ82の実吐出回
数ND が演算される。
ンプ作動プログラムによってポンプモータ84が作動を
開始させられると同期して実行を開始される。まず、S
101において、圧力センサ114からのアナログ信号
に基づき、ポンプ82がリザーバ40の容量と等しい容
積の作動液の汲み上げを開始してから終了するまでの期
間中、ポンプ82の吐出圧Pが一定時間間隔でサンプリ
ングされる。吐出圧の時間的変化が複数個の離散値とし
て取得されるのである。さらに、このステップにおいて
は、吐出圧Pについての複数のサンプル値がサンプル番
号iに関連付けてコンピュータ121のRAMに記憶さ
れる。次に、S102において、ポンプ82の実吐出回
数ND が演算される。
【0031】このステップの詳細が図7にフローチャー
トで示されている。まず、S201において、初期設定
が行われる。具体的には、ポンプ82の吐出圧のサンプ
ル番号iは0、実吐出回数ND も0、合計吐出圧変化量
Σも0とされる。さらに、このステップにおいては、O
FF状態でポンプ82の吐出圧の上昇が正規のものであ
ることが未確認であることを示し、ON状態でその吐出
圧の上昇が正規のものであることを確認済であることを
示す正規上昇確認済フラグがOFFされる。次に、S2
02において、サンプル番号iが1増加させられ、続い
て、S203において、第iサンプル値P(i) から第
(i−1)サンプル値P(i-1) を差し引くことによって
今回の吐出圧変化量ΔPが演算される。その後、S20
4において、吐出圧変化量ΔPが0より大きいか否か、
すなわち、吐出圧Pが上昇中であるか否かが判定され
る。今回は0より大きくはないと仮定すれば、判定がN
Oとなり、S205において、正規上昇確認済フラグが
ONであるか否かが判定される。今回はOFFであるか
ら、判定がNOとなり、S206において、合計吐出圧
変化量Σが0とされる。次回の合計吐出圧変化量Σの演
算に備えて予め0に初期化されるのである。その後、S
207において、吐出圧変化量ΔPが0である状態が一
定時間継続したか否かが判定される。ポンプ82がリザ
ーバ40の容量と等しい容積の作動液を汲み上げること
が終了したか否かが判定されるのである。今回は吐出圧
変化量ΔPが0である状態が一定時間継続してはいない
と仮定すれば、判定がNOとなり、S202に戻る。S
202〜S207の実行が繰り返されるうちに、吐出圧
変化量ΔPが0より大きい状態となれば、S204の判
定がYESとなり、S208において、正規上昇確認済
フラグがOFFであるか否かが判定される。今回はOF
Fであるから、判定がYESとなり、S209におい
て、合計吐出圧変化量Σの現在値に吐出圧変化量ΔPが
加算されることによって合計吐出圧変化量Σが更新され
る。続いて、S210において、合計吐出圧変化量Σが
設定合計吐出圧変化量Σ0 より大きいか否かが判定され
る。現在、ポンプ82の吐出圧は上昇中であるが、その
上昇が正規のものであってノイズ等を原因とするもので
はないか否かが判定されるのである。今回は、合計吐出
圧変化量Σが設定合計吐出圧変化量Σ0 より大きくはな
いと仮定すれば、判定がNOとなり、S202に戻る。
トで示されている。まず、S201において、初期設定
が行われる。具体的には、ポンプ82の吐出圧のサンプ
ル番号iは0、実吐出回数ND も0、合計吐出圧変化量
Σも0とされる。さらに、このステップにおいては、O
FF状態でポンプ82の吐出圧の上昇が正規のものであ
ることが未確認であることを示し、ON状態でその吐出
圧の上昇が正規のものであることを確認済であることを
示す正規上昇確認済フラグがOFFされる。次に、S2
02において、サンプル番号iが1増加させられ、続い
て、S203において、第iサンプル値P(i) から第
(i−1)サンプル値P(i-1) を差し引くことによって
今回の吐出圧変化量ΔPが演算される。その後、S20
4において、吐出圧変化量ΔPが0より大きいか否か、
すなわち、吐出圧Pが上昇中であるか否かが判定され
る。今回は0より大きくはないと仮定すれば、判定がN
Oとなり、S205において、正規上昇確認済フラグが
ONであるか否かが判定される。今回はOFFであるか
ら、判定がNOとなり、S206において、合計吐出圧
変化量Σが0とされる。次回の合計吐出圧変化量Σの演
算に備えて予め0に初期化されるのである。その後、S
207において、吐出圧変化量ΔPが0である状態が一
定時間継続したか否かが判定される。ポンプ82がリザ
ーバ40の容量と等しい容積の作動液を汲み上げること
が終了したか否かが判定されるのである。今回は吐出圧
変化量ΔPが0である状態が一定時間継続してはいない
と仮定すれば、判定がNOとなり、S202に戻る。S
202〜S207の実行が繰り返されるうちに、吐出圧
変化量ΔPが0より大きい状態となれば、S204の判
定がYESとなり、S208において、正規上昇確認済
フラグがOFFであるか否かが判定される。今回はOF
Fであるから、判定がYESとなり、S209におい
て、合計吐出圧変化量Σの現在値に吐出圧変化量ΔPが
加算されることによって合計吐出圧変化量Σが更新され
る。続いて、S210において、合計吐出圧変化量Σが
設定合計吐出圧変化量Σ0 より大きいか否かが判定され
る。現在、ポンプ82の吐出圧は上昇中であるが、その
上昇が正規のものであってノイズ等を原因とするもので
はないか否かが判定されるのである。今回は、合計吐出
圧変化量Σが設定合計吐出圧変化量Σ0 より大きくはな
いと仮定すれば、判定がNOとなり、S202に戻る。
【0032】ここで、「設定合計吐出圧変化量Σ0 」は
例えば、図10に示すように、ポンプ82の吐出圧が正
規に1回上昇するときの上昇量を超えないように設定さ
れる。なお、本実施形態においては、ポンプ82の吐出
圧の上昇期間中にその上昇が正規であるか否かが判定さ
れ、その上昇が正規であると判定された後にポンプ82
の吐出圧が下降したときにポンプ82による1回の吐出
があったと判定されるが、本発明は、下降期間中にその
下降が正規であるか否かを判定し、その下降が正規であ
ると判定した後にポンプ82の吐出圧が上昇したときに
ポンプ82による1回の吐出があったと判定する形態で
実施することもでき、後者の場合の設定合計吐出圧変化
量Σ0 も、正規上昇判定と同様に、同図に示すように、
ポンプ82の吐出圧が正規に1回下降するときの下降量
を超えないように設定される。また、本発明は、ポンプ
82の吐出圧の正規の上昇と正規の下降とがそれぞれ行
われたか否かを判定し、上昇も下降も正規に行われた場
合に、ポンプ82による1回の吐出があったと判定する
形態で実施することもできる。
例えば、図10に示すように、ポンプ82の吐出圧が正
規に1回上昇するときの上昇量を超えないように設定さ
れる。なお、本実施形態においては、ポンプ82の吐出
圧の上昇期間中にその上昇が正規であるか否かが判定さ
れ、その上昇が正規であると判定された後にポンプ82
の吐出圧が下降したときにポンプ82による1回の吐出
があったと判定されるが、本発明は、下降期間中にその
下降が正規であるか否かを判定し、その下降が正規であ
ると判定した後にポンプ82の吐出圧が上昇したときに
ポンプ82による1回の吐出があったと判定する形態で
実施することもでき、後者の場合の設定合計吐出圧変化
量Σ0 も、正規上昇判定と同様に、同図に示すように、
ポンプ82の吐出圧が正規に1回下降するときの下降量
を超えないように設定される。また、本発明は、ポンプ
82の吐出圧の正規の上昇と正規の下降とがそれぞれ行
われたか否かを判定し、上昇も下降も正規に行われた場
合に、ポンプ82による1回の吐出があったと判定する
形態で実施することもできる。
【0033】S202〜S204およびS208〜S2
10の実行が繰り返されるうちに合計吐出圧変化量Σが
設定合計吐出圧変化量Σ0 より大きくなれば、S210
の判定がYESとなり、S211において、正規上昇確
認済フラグがONされ、S202に戻る。すなわち、本
実施形態においては、コンピュータ121のうちS20
6およびS209〜S211を実行する部分がポンプ8
2の吐出圧の正規変化を確認する吐出圧正規変化確認手
段を構成しているのである。その後も吐出圧変化量ΔP
が0より大きい状態が続けば、S204の判定はYES
となるが、正規上昇確認済フラグがONとされているた
め、S208の判定はNOとなり、S209〜S211
がスキップされる。その後、S202〜S204および
S208の実行が繰り返されるうちに吐出圧変化量ΔP
が0以下となれば、S204の判定がNOとなり、S2
05において、正規上昇確認済フラグがONであるか否
かが判定される。今回はONであるから、判定がYES
となり、S212において、実吐出回数ND の現在値が
1増加させられ、続いて、S213において、正規上昇
確認済フラグがOFFされる。その後、S206以下の
ステップに移行する。その後、S202〜S205が実
行されて、S205において、正規上昇確認済フラグが
ONであるか否かが判定されれば、今回はOFFである
から、判定がNOとなり、S212およびS213がス
キップされ、S206に移行する。その後、ポンプ82
がリザーバ40内の作動液をすべて汲み上げることが終
了したため、吐出圧変化量ΔPが0である状態が一定時
間連続すれば、S207の判定がYESとなり、本プロ
グラムの一回の実行が終了し、そのときの実吐出回数N
D が、ポンプ82がリザーバ40内の作動液をすべて汲
み上げるために必要であった実吐出回数ND となる。
10の実行が繰り返されるうちに合計吐出圧変化量Σが
設定合計吐出圧変化量Σ0 より大きくなれば、S210
の判定がYESとなり、S211において、正規上昇確
認済フラグがONされ、S202に戻る。すなわち、本
実施形態においては、コンピュータ121のうちS20
6およびS209〜S211を実行する部分がポンプ8
2の吐出圧の正規変化を確認する吐出圧正規変化確認手
段を構成しているのである。その後も吐出圧変化量ΔP
が0より大きい状態が続けば、S204の判定はYES
となるが、正規上昇確認済フラグがONとされているた
め、S208の判定はNOとなり、S209〜S211
がスキップされる。その後、S202〜S204および
S208の実行が繰り返されるうちに吐出圧変化量ΔP
が0以下となれば、S204の判定がNOとなり、S2
05において、正規上昇確認済フラグがONであるか否
かが判定される。今回はONであるから、判定がYES
となり、S212において、実吐出回数ND の現在値が
1増加させられ、続いて、S213において、正規上昇
確認済フラグがOFFされる。その後、S206以下の
ステップに移行する。その後、S202〜S205が実
行されて、S205において、正規上昇確認済フラグが
ONであるか否かが判定されれば、今回はOFFである
から、判定がNOとなり、S212およびS213がス
キップされ、S206に移行する。その後、ポンプ82
がリザーバ40内の作動液をすべて汲み上げることが終
了したため、吐出圧変化量ΔPが0である状態が一定時
間連続すれば、S207の判定がYESとなり、本プロ
グラムの一回の実行が終了し、そのときの実吐出回数N
D が、ポンプ82がリザーバ40内の作動液をすべて汲
み上げるために必要であった実吐出回数ND となる。
【0034】以上のようにして実吐出回数ND の演算が
終了すれば、図6のS103において、ポンプ82の吐
出効率ηD が演算される。ここで、「吐出効率ηD 」
は、 ηD =V/Vth なる式で定義される。ただし、 V :ポンプ82におけるプランジャ88の1行程あた
りのポンプ82の実吐出量 Vth:ポンプ82におけるプランジャ88の1行程あた
りのポンプ82の理論吐出量 また、理論吐出回数をNDth とし、リザーバ40の容量
をRとすれば、 Vth×NDth =V×ND =R なる式で表される関係が成立する。したがって、 V/Vth=NDth /ND なる式で表される関係が成立する。よって、吐出効率η
D は、 ηD =NDth /ND なる式で表すことができ、この式に従い、理論吐出回数
NDth を実吐出回数NDで割り算することにより、演算
される。ここで、「理論吐出回数NDth 」は、リザーバ
40の容量Rをプランジャ88の1行程あたりの理論吐
出量Vthで割り算することによって求めることができ、
プランジャ88の直径をDとし、プランジャ88の1行
程の長さをLとすれば、 NDth =R/(D2 ×π/4×L) なる式によって求めることができる。
終了すれば、図6のS103において、ポンプ82の吐
出効率ηD が演算される。ここで、「吐出効率ηD 」
は、 ηD =V/Vth なる式で定義される。ただし、 V :ポンプ82におけるプランジャ88の1行程あた
りのポンプ82の実吐出量 Vth:ポンプ82におけるプランジャ88の1行程あた
りのポンプ82の理論吐出量 また、理論吐出回数をNDth とし、リザーバ40の容量
をRとすれば、 Vth×NDth =V×ND =R なる式で表される関係が成立する。したがって、 V/Vth=NDth /ND なる式で表される関係が成立する。よって、吐出効率η
D は、 ηD =NDth /ND なる式で表すことができ、この式に従い、理論吐出回数
NDth を実吐出回数NDで割り算することにより、演算
される。ここで、「理論吐出回数NDth 」は、リザーバ
40の容量Rをプランジャ88の1行程あたりの理論吐
出量Vthで割り算することによって求めることができ、
プランジャ88の直径をDとし、プランジャ88の1行
程の長さをLとすれば、 NDth =R/(D2 ×π/4×L) なる式によって求めることができる。
【0035】以上のようにして吐出効率ηD が演算され
たならば、S104において、その吐出効率ηD が判定
値ηD0以上であるか否かが判定される。判定値ηD0以上
であると仮定すれば、判定がYESとなり、S105に
おいて、ポンプ82の吐出性能が正常であることが出力
装置124によって作業者に出力され、一方、今回は吐
出効率ηD が判定値ηD0以上ではないと仮定すれば、S
104の判定がNOとなり、S106において、ポンプ
82の吐出性能が異常であることが出力装置124によ
って作業者に出力される。以上で本プログラムの一回の
実行が終了する。
たならば、S104において、その吐出効率ηD が判定
値ηD0以上であるか否かが判定される。判定値ηD0以上
であると仮定すれば、判定がYESとなり、S105に
おいて、ポンプ82の吐出性能が正常であることが出力
装置124によって作業者に出力され、一方、今回は吐
出効率ηD が判定値ηD0以上ではないと仮定すれば、S
104の判定がNOとなり、S106において、ポンプ
82の吐出性能が異常であることが出力装置124によ
って作業者に出力される。以上で本プログラムの一回の
実行が終了する。
【0036】以上の説明から明らかなように、本実施形
態によれば、コンピュータ121のうち図5のS1およ
びS8を実行する部分が液圧発生装置作動装置130を
構成し、S2〜S4を実行する部分が予定汲み上げ作動
液準備装置132を構成し、S5〜S7を実行する部分
がポンプ作動装置134を構成し、図6のポンプ検査プ
ログラムを実行する部分が判定装置136を構成してい
るのである。
態によれば、コンピュータ121のうち図5のS1およ
びS8を実行する部分が液圧発生装置作動装置130を
構成し、S2〜S4を実行する部分が予定汲み上げ作動
液準備装置132を構成し、S5〜S7を実行する部分
がポンプ作動装置134を構成し、図6のポンプ検査プ
ログラムを実行する部分が判定装置136を構成してい
るのである。
【0037】次に、本発明の第2実施形態であるポンプ
検査方法を説明する。この方法は先の第1実施形態と基
本的に同じ構成を有するポンプ検査装置により実施さ
れ、第1実施形態におけるポンプ検査装置と異なる部分
はポンプ検査プログラムのみである。そのため、ポンプ
検査プログラムのみを詳細に説明し、第1実施形態と共
通する要素については同一の符号を使用することによっ
て文章および図面による詳細な説明を省略する。図8に
は、第2実施形態におけるポンプ検査プログラムがフロ
ーチャートで表されている。このポンプ検査プログラム
も、図5のポンプ作動プログラムによってポンプモータ
84が作動を開始させられると同期して実行を開始され
る。まず、S301において、圧力センサ114からの
アナログ信号に基づき、ポンプ82がリザーバ40の容
量と等しい容積の作動液の汲み上げを開始してから終了
するまでの期間中、ポンプ82の吐出圧Pが一定時間間
隔でサンプリングされる。吐出圧Pについての複数のサ
ンプル値はそれぞれ、サンプル番号iに関連付けてコン
ピュータ121のRAMに記憶されるとともに、時間t
にも関連付けて記憶される。次に、S302において、
サンプル番号iが0とされる。その後、S303〜S3
05において、ポンプ82の吐出圧において一連の圧力
変化(脈動)が開始されたか否かが判定される。具体的
には、S303において、サンプル番号iが1増加させ
られ、続いて、S304において、第iサンプル値P
(i) から第(i−1)サンプル値P(i-1) が引き算され
ることによって吐出圧変化量ΔPが演算される。その
後、S305において、その吐出圧変化量ΔPに基づ
き、ポンプ82の吐出圧において一連の圧力変化が開始
されたか否かが判定される。例えば、吐出圧変化量ΔP
が0より大きい状態や、0より大きい判定値より大きい
状態や、第1実施形態におけるように、吐出圧変化量Δ
Pの合計吐出圧変化量Σが設定合計吐出圧変化量Σ0 よ
り大きい状態を最初に検出することによって一連の圧力
変化が開始されたと判定することができる。一連の圧力
変化が開始されたと判定されたならば、S306におい
て、そのときのサンプル番号iに対応する時間tがRA
Mから読み出され、それが開始時刻tSTとしてRAMに
記憶される。一連の圧力変化が開始されたと判定された
ならば、今度は、S307〜S309において、ポンプ
82の吐出圧において一連の圧力変化が終了したか否か
が判定される。具体的には、S307において、サンプ
ル番号iが1増加させられ、続いて、S308におい
て、第iサンプル値P(i) から第(i−1)サンプル値
P(i-1) が引き算されることによって吐出圧変化量ΔP
が演算される。その後、S309において、その吐出圧
変化量ΔPに基づき、ポンプ82の吐出圧において一連
の圧力変化が終了したか否かが判定される。例えば、吐
出圧変化量ΔPが実質的に0である状態が一定時間以上
継続する状態を最初に検出することによって圧力変化が
終了したと判定することができる。一連の圧力変化が終
了したと判定されたならば、S310において、そのと
きのサンプル番号iに対応する時間tがRAMから読み
出され、それが終了時刻tEDとしてRAMに記憶され
る。その後、S311において、終了時刻tEDから開始
時刻tSTを引き算することによってポンプ82がリザー
バ40内の作動液をすべて汲み上げるのにかかった吐出
時間TD が演算される。続いて、S312において、そ
の吐出時間TD が判定値TD0以下であるか否かが判定さ
れ、判定値TD0以下であれば判定がYESとなり、S3
13において、ポンプ82が正常であることが出力装置
124により作業者に出力されるのに対し、判定値TD0
以下でなければS312の判定がNOとなり、S314
において、ポンプ82が異常であることが出力装置12
4により作業者に出力される。以上で本プログラムの一
回の実行が終了する。
検査方法を説明する。この方法は先の第1実施形態と基
本的に同じ構成を有するポンプ検査装置により実施さ
れ、第1実施形態におけるポンプ検査装置と異なる部分
はポンプ検査プログラムのみである。そのため、ポンプ
検査プログラムのみを詳細に説明し、第1実施形態と共
通する要素については同一の符号を使用することによっ
て文章および図面による詳細な説明を省略する。図8に
は、第2実施形態におけるポンプ検査プログラムがフロ
ーチャートで表されている。このポンプ検査プログラム
も、図5のポンプ作動プログラムによってポンプモータ
84が作動を開始させられると同期して実行を開始され
る。まず、S301において、圧力センサ114からの
アナログ信号に基づき、ポンプ82がリザーバ40の容
量と等しい容積の作動液の汲み上げを開始してから終了
するまでの期間中、ポンプ82の吐出圧Pが一定時間間
隔でサンプリングされる。吐出圧Pについての複数のサ
ンプル値はそれぞれ、サンプル番号iに関連付けてコン
ピュータ121のRAMに記憶されるとともに、時間t
にも関連付けて記憶される。次に、S302において、
サンプル番号iが0とされる。その後、S303〜S3
05において、ポンプ82の吐出圧において一連の圧力
変化(脈動)が開始されたか否かが判定される。具体的
には、S303において、サンプル番号iが1増加させ
られ、続いて、S304において、第iサンプル値P
(i) から第(i−1)サンプル値P(i-1) が引き算され
ることによって吐出圧変化量ΔPが演算される。その
後、S305において、その吐出圧変化量ΔPに基づ
き、ポンプ82の吐出圧において一連の圧力変化が開始
されたか否かが判定される。例えば、吐出圧変化量ΔP
が0より大きい状態や、0より大きい判定値より大きい
状態や、第1実施形態におけるように、吐出圧変化量Δ
Pの合計吐出圧変化量Σが設定合計吐出圧変化量Σ0 よ
り大きい状態を最初に検出することによって一連の圧力
変化が開始されたと判定することができる。一連の圧力
変化が開始されたと判定されたならば、S306におい
て、そのときのサンプル番号iに対応する時間tがRA
Mから読み出され、それが開始時刻tSTとしてRAMに
記憶される。一連の圧力変化が開始されたと判定された
ならば、今度は、S307〜S309において、ポンプ
82の吐出圧において一連の圧力変化が終了したか否か
が判定される。具体的には、S307において、サンプ
ル番号iが1増加させられ、続いて、S308におい
て、第iサンプル値P(i) から第(i−1)サンプル値
P(i-1) が引き算されることによって吐出圧変化量ΔP
が演算される。その後、S309において、その吐出圧
変化量ΔPに基づき、ポンプ82の吐出圧において一連
の圧力変化が終了したか否かが判定される。例えば、吐
出圧変化量ΔPが実質的に0である状態が一定時間以上
継続する状態を最初に検出することによって圧力変化が
終了したと判定することができる。一連の圧力変化が終
了したと判定されたならば、S310において、そのと
きのサンプル番号iに対応する時間tがRAMから読み
出され、それが終了時刻tEDとしてRAMに記憶され
る。その後、S311において、終了時刻tEDから開始
時刻tSTを引き算することによってポンプ82がリザー
バ40内の作動液をすべて汲み上げるのにかかった吐出
時間TD が演算される。続いて、S312において、そ
の吐出時間TD が判定値TD0以下であるか否かが判定さ
れ、判定値TD0以下であれば判定がYESとなり、S3
13において、ポンプ82が正常であることが出力装置
124により作業者に出力されるのに対し、判定値TD0
以下でなければS312の判定がNOとなり、S314
において、ポンプ82が異常であることが出力装置12
4により作業者に出力される。以上で本プログラムの一
回の実行が終了する。
【0038】なお、吐出圧変化量ΔPの値に基づき、ポ
ンプ82の吐出圧において一連の圧力変化が開始された
か否か、あるいは、終了されたか否かを判定する精度を
向上させるためには、ポンプモータ84を一定電圧で作
動させてポンプ82の吐出圧を検出することが望まし
い。
ンプ82の吐出圧において一連の圧力変化が開始された
か否か、あるいは、終了されたか否かを判定する精度を
向上させるためには、ポンプモータ84を一定電圧で作
動させてポンプ82の吐出圧を検出することが望まし
い。
【0039】以上、本発明のいくつかの実施形態を図面
に基づいて詳細に説明したが、それらの他にも、特許請
求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて
種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施すること
ができる。
に基づいて詳細に説明したが、それらの他にも、特許請
求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて
種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施すること
ができる。
【図1】本発明の一実施形態であるポンプ検査方法の検
査対象であるポンプを含むブレーキユニットとそのポン
プ検査方法を実施するためのポンプ検査装置の機械的要
素とをそれぞれ示す図である。
査対象であるポンプを含むブレーキユニットとそのポン
プ検査方法を実施するためのポンプ検査装置の機械的要
素とをそれぞれ示す図である。
【図2】上記ポンプ検査装置の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図3】上記ブレーキユニットを含むアンチロック型ブ
レーキシステムを示す系統図である。
レーキシステムを示す系統図である。
【図4】上記ポンプの構造を概念的に示す断面図であ
る。
る。
【図5】上記ポンプ検査装置におけるコンピュータによ
り実行されるポンプ作動プログラムであって記録媒体に
コンピュータに読み取り可能に記録されているものを示
すフローチャートである。
り実行されるポンプ作動プログラムであって記録媒体に
コンピュータに読み取り可能に記録されているものを示
すフローチャートである。
【図6】上記コンピュータにより実行されるポンプ検査
プログラムであって記録媒体にコンピュータに読み取り
可能に記録されているものを示すフローチャートであ
る。
プログラムであって記録媒体にコンピュータに読み取り
可能に記録されているものを示すフローチャートであ
る。
【図7】図6におけるS102の詳細を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図8】本発明の別の実施形態であるポンプ検査方法を
実施するためにポンプ検査装置のコンピュータにより実
行されるポンプ検査プログラムであって記録媒体にコン
ピュータに読み取り可能に記録されているものを示すフ
ローチャートである。
実施するためにポンプ検査装置のコンピュータにより実
行されるポンプ検査プログラムであって記録媒体にコン
ピュータに読み取り可能に記録されているものを示すフ
ローチャートである。
【図9】ポンプの吐出圧の実圧力波形の2つの例をそれ
ぞれ示すグラフである。
ぞれ示すグラフである。
【図10】図9の各グラフの一部をそれぞれ拡大して示
すグラフである。
すグラフである。
40 リザーバ 82 ポンプ 100 ブレーキユニット 114 圧力センサ 110 液圧発生装置 120 コントローラ 121 コンピュータ
Claims (3)
- 【請求項1】ポンプに作動液を汲み上げさせるととも
に、その間、ポンプの吐出圧を検出し、その検出された
吐出圧の変化状態に基づいてポンプの吐出性能を検査す
るポンプ検査方法。 - 【請求項2】請求項1のポンプ検査方法であって、前記
ポンプに設定容積の作動液を汲み上げさせるとともに、
その汲み上げが開始されてから終了されるまでの間にポ
ンプの吐出圧に生じた変化の回数に基づいてポンプの吐
出性能を検査するポンプ検査方法。 - 【請求項3】請求項1のポンプ検査方法であって、前記
ポンプに設定容積の作動液を汲み上げさせるとともに、
その汲み上げが開始されてから終了されるまでの間にポ
ンプの吐出圧において変化が連続的に繰り返された時間
に基づいてポンプの吐出性能を検査するポンプ検査方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22521796A JPH1061561A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | ポンプ検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22521796A JPH1061561A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | ポンプ検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1061561A true JPH1061561A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=16825830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22521796A Pending JPH1061561A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | ポンプ検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1061561A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109026653A (zh) * | 2018-09-29 | 2018-12-18 | 瞬知(广州)健康科技有限公司 | 一种基于微流控泵的输注异常状态检测及控制系统 |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP22521796A patent/JPH1061561A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109026653A (zh) * | 2018-09-29 | 2018-12-18 | 瞬知(广州)健康科技有限公司 | 一种基于微流控泵的输注异常状态检测及控制系统 |
JP2022501549A (ja) * | 2018-09-29 | 2022-01-06 | 瞬知(広州)健康科技有限公司Healtell (Guangzhou) Medical Technology Co., Ltd. | マイクロ流体制御ポンプに基づく注入異常状態検出及び制御システム |
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