JPH1059717A - 希土類元素を含む酸化物超電導材料およびその製造方法 - Google Patents

希土類元素を含む酸化物超電導材料およびその製造方法

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JPH1059717A
JPH1059717A JP8250797A JP25079796A JPH1059717A JP H1059717 A JPH1059717 A JP H1059717A JP 8250797 A JP8250797 A JP 8250797A JP 25079796 A JP25079796 A JP 25079796A JP H1059717 A JPH1059717 A JP H1059717A
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bacuo
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oxide
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JP8250797A
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Hisaji Koyama
央二 小山
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主な金属元素が、RE(Yを含む希土類元素
の1種類またはそれらの組合せ)、Ba、Cuからなる
酸化物超電導材料において、実質的に単結晶状の超電導
相であるREBaCu7−X結晶中に常電導体で
ある10nm以下のY元素あるいはY酸化物が微細に分
散した組織を有することを特徴とするピン止め力の大き
い酸化物超電導体を作製する。 【構成】 REBaCu7−X結晶中に図1のよ
うに、10nm以下のREあるいはRE酸化物の常電導
体を超微細に分散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、単結晶状の超電導相であるRE
BaCu7−X結晶相中に常電導体であるY元素
あるいはその酸化物を微細に分散させ、この常電導体を
超電導相中のピン止め点として作用させるようにしたも
のである。また、本発明はピン止め点が、超電導相中に
理論的にピン止め効果を発揮する大きさの5nm程度以
下の原子レベルの大きさで超微細に分散しているのでピ
ン止め効果を十分に発揮するようになっている。
【0002】従来、単結晶状の超電導相であるREBa
CU7−X結晶相中に分散する常電導相は、MP
MG法あるいはQMG法に示されているようにRE
aCuO相あるいはREBaCuO相とREBa
CU7−Xとの境界相がピン止め点として効果を
発揮すると言われているが、その大きさは20μm〜
0.5μm程度であるため、ピン止め効果として発揮す
るピン止め点としては、理論的に1000倍程度以上大
きいと言われており、ピン止め効果が発揮される理由が
不明であった。
【0003】本発明は、超電導相中にピン止め効果を発
揮させる常電導相はREBaCuO相あるいはその
境界相ではないので、REBaCuO相を超電導相
中に分散させる必要はなく、YあるいはY酸化物を超電
導相中に原子レベルの大きさで分散させたものである。
【0004】このようにすれば、ピン止め点がピン止め
効果を発揮する大きさに超微細になっているため、理論
的にも矛盾が生じない。また、超電導相中のREBa
CuO相の体積をほとんどゼロまで減少させることが
できるので、超電導体の単位面積あたりの臨界電流密度
あるいは単位体積あたりのピン止め力および磁気反発力
を大きくすることができ、ピン止め効果を改善する有効
な作製方法である。
【0005】
【産業上の利用分野】本発明は、フライホイル式超電導
エネルギー貯蔵装置、超電導軸受あるいは超電導搬送装
置のピン止め磁気浮上用に使用される超電導体(バル
ク)の製造方法に関するものである。
【0006】
【従来の技術】従来、超電導バルクのピン止め力を向上
させるために、超電導バルク中になるべく微細に常電導
相を分散させ、なるべく大きな超電導結晶を作製する作
製方法が研究開発されてきたが、Y系超電導相中に導入
する最も有効なピン止め点は、YBaCuOが主な
ものであると考えられていたため、超電導相中に分散さ
せるその最適な量とYBaCuOの大きさをできる
だけ小さくする作製方法が研究されてきた。その結果、
最適なRE、およびBa、Cuの化合物の金属元
素比(RE:Ba:Cu)が原子パーセントで(1.
8:2.4:3.4)程度が最適な元素比であり、その
原子パーセントで作製した超電導バルクのピン止め力
(磁気浮上力)の最大値は、2kgf/cm程度であ
った。
【0007】また、従来法のMPMG法およびQMG法
による作製法では、超電導相中に分散する常電導相であ
るYBaCuOの大きさは、小さくても0.5μm
〜2μm程度で本当にピン止め点として効果があったか
どうか理論的に解明する必要がある。
【0008】また、従来法の最適な上記RE、お
よびBa、Cuの化合物の金属元素比(RE:Ba:C
u)では、超電導相中の約1/2が常電導相であるY
BaCuOで占められ、超電導相の体積が非常に小さ
かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ピン止め力
の大きい超電導バルクを作製するために、Y系超電導結
晶中にピン止め点となる10nm以下の常電導相である
Y原子あるいはY酸化物を超微細に分散させ、中間生成
物であるYBaCuOの体積をゼロに近づけ、超電
導バルクの単位体積あたりの超電導相の占める体積を増
加させ超電導結晶の臨界電流密度を大きくする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、あらかじYB
Cu7−Xの結晶を作製し、Y原子をペロブス
カイト型結晶構造を利用して原子レベルで結晶中に配置
させ、この結晶を高温で溶融させた時、Y原子を溶融体
中に原子レベルで分散させことができるようにする。こ
の溶融体では、Y原子、Ba原子およびCu原子が一個
づつそれぞれバラバラに効率よく分散する。このYBa
CU7−Xの結晶に比較的大きい1〜20μm程
度のYあるいはYBaCuOを添加し混合し
た前駆体を、再度高温にして溶融状態にし、後から添加
した比較的大きいYあるいはYBaCuO
YBaCu7−Xの結晶から溶融分解した液相
(BaCuO,BaCu)を温度を下げるこ
とによって反応させ、YBaCuOおよびYBa
Cu7−X相を生成させる。この反応の過程で、あ
らかじめ作製したYBaCu7−Xの結晶から分
離したY原子あるいはY酸化物が過剰になり、最終的に
結晶成長したYBaCU7−X結晶中にYあるい
はY酸化物の形で閉じ込められ、これが超電導体のピン
止め点となる。
【0011】
【作用】本発明は、あらかじめYBaCU7−X
の結晶を作製し、それにYあるいはYBaCu
を添加して混合し、1400度Cまで加熱し、10
00度C〜1200度Cまで冷却すると、後から添加し
たYとあらかじめ作製したYBaCU
7−Xの結晶から分解した液相(BaCuO)と反応
し、YBaCuOが生成される。されに900度C
まで徐冷すると、あとから添加したYBaCuO
るいは、Yから生成したYBaCuOとあら
かじめ作製したYBaCu7−Xの結晶から分解
した液相(BaCu)が反応し、YBaCu
7−Xの結晶が生成される。このYBaCU
7−X結晶が生成される反応の途中で、原子レベルで分
散したY原子が液相(BaCu)に混入し、Y
a2Cu7−Xの結晶生成中に未反応物として混
入する。このY原子が超電導体のピン止め点となる。
【0012】
【実施例】Y、およびBaCO、CuOを各々
の金属元素比(Y:Ba:Cu)が原子パーセントで
(10:20:30)の組成であるように混合し、一旦
1000度C〜1100度Cまで加熱し、900度Cま
で5度C/時間以下の冷却速度で徐冷することによりY
BaCu7−Xの結晶を生成させる。この前駆体
に30重量パーセント以下のYを添加し粉砕混合
し成型し、一旦1100度C〜1400度Cまで加熱
後、900度Cまで5度C/時間以下の冷却速度で徐冷
することによりYBaCu7−Xの結晶を生成さ
せる。
【0013】以下、図面を参照して、この発明の実施例
を説明する。
【0014】図1は、この実施例で作製した超電導バル
クのYBaCu7−XとYBaCuO相が隣
接する部分を水平方向に約4nm間隔でY,Ba,Cu
の組成分析(原子パーセント)を行い、20万倍に拡大
して表した結果であるが、ポジションが125nm〜2
00nmの位置でのY:Ba:Caの原子パーセントは
50:25:25(=2:1:1)になっていることか
らYBaCuO相であり、0nm〜50nmの位置
でのY:Ba:Cuの原子パーセントは20.5:3
1.9:47.9(=1.29:2.0:3.0)にな
っていることから、YBaCU7−Xに余分なY
元素が0.29だけ余分に原子レベルで均等に配置して
いることが分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、YBaCu7−Xの結
晶中に常電導体である10nm以下のY元素あるいはY
酸化物が原子レベルで超微細に分散し、YBaCuO
相がほとんど存在しない場合は特に、単位面積あたり
の超電導バルクの臨界電流密度が向上し、超電導バルク
のピン止め力が向上する。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この実施例で作製した超電導バルクの
YBaCu7−XとYBaCuO相が隣接す
る部分を水平方向に約4nm間隔でY,Ba,Cuの組
成分析(原子パーセント)を行い、20万倍に拡大して
表した結果を図にしたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主な金属元素が、RE(Yを含む希土類
    元素の1種類またはそれらの組合せ)、Ba、Cuから
    なる酸化物超電導材料において、実質的に単結晶状の超
    電導相であるREBaCu7−X結晶中に常電導
    体である10nm以下のY元素あるいはY酸化物が微細
    に分散した組織を有すること特徴とする酸化物超電導材
    料。
  2. 【請求項2】 RE、およびBa、Cuの化合物
    を各々の金属元素比(RE:Ba:Cu)が原子パーセ
    ントで(10:60:30)、(10:20:70)、
    (50:20:30)の点で囲まれる領域内の組成であ
    るように混合した後、酸化物超電導体の前駆体を作製
    し、前記前駆体を900度C〜1500度Cに加熱しR
    BaCuOとBaおよびCuを含む液相とし、9
    00度C〜1100度Cの温度領域から徐冷することに
    よりREBaCu7−X相を成長させた後、さら
    にREあるいはREBaCuOをこの前駆体
    に50重量パーセント以下添加した後、混練して酸化物
    超電導体の前駆体を作製し、この前駆体を900度C〜
    1500度Cに加熱し、REBaCUOとYとBa
    およびCuを含む液相とし、900度C〜1100度C
    の温度領域から5度C/時間以下の冷却速度で徐冷する
    ことによりREBaCU7−X相を成長させた
    後、酸素富化処理を行うことを特徴とする酸化物超電導
    材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前駆体を加熱し、REBaCuO
    YとBaおよびCuを含む液相とした後に、種結晶を用
    いて種付けを行い、結晶を成長させることを特徴とする
    請求項2に記載の酸化物超電導材料の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013012354A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 超電導線の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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