JPH105937A - 急冷金属薄帯の製造方法 - Google Patents

急冷金属薄帯の製造方法

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JPH105937A
JPH105937A JP15416296A JP15416296A JPH105937A JP H105937 A JPH105937 A JP H105937A JP 15416296 A JP15416296 A JP 15416296A JP 15416296 A JP15416296 A JP 15416296A JP H105937 A JPH105937 A JP H105937A
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隆之 柳本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】供給ノズルと冷却ロールに輝度の差がある場合
でも、あるいはさらに冷却ロールが側端部で丸みを帯び
た形状やロール軸方向にテーパー状の形状になった場合
でも、溶融金属鋳込み中の供給ノズルと冷却ロールのギ
ャップを精度良く安定して測定することにより、長さ方
向の板厚変動が少ない薄帯を製造する技術を提供する。 【解決手段】 高速回転する冷却ロールの表面に、該ロ
ールの軸方向に延びるスリット状の開口を有する供給ノ
ズルから溶融金属を射出し、該ロールと該ノズルとの間
のギャップ内で形成される、パドルの溶融金属を急冷凝
固させて金属薄帯を製造するにあたり、該ノズルと該ロ
ールの対からなる両側端面のうち、少なくとも一方の対
の側端面において、供給ノズルの側端面を冷却ロールの
側端面に対して傾けて配置しておき、この供給ノズルの
側端面と冷却ロールの側端面との会合部に向けて側方か
ら光照射し、供給ノズルの側端面からの正反射光が入射
しない、側方の位置から、光照射域を撮像し、得られた
画像から供給ノズルと冷却ロールとの間のギャップを求
める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄帯の製造方
法に係り、特に単ロール法にて金属薄帯を連続的に製造
する際に、供給ノズルと冷却ロールとの間のギャップを
正確に計測することにより、安定した板厚の急冷金属薄
帯を得るための製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】急冷金属薄帯(以下、単に「薄帯」と略
記する。)の製造に関しては、従来から種々の手法が提
案されているが、それらの中でも、高速回転する冷却単
ロールの表面に、スリット状の開口を有する供給ノズル
から溶融金属を射出し、この冷却ロールの表面で急冷凝
固を強いて薄帯とする、いわゆる単ロール法が、主に量
産を目的とした製造に採用されている。この方式は、操
業のパラメータが比較的少なく、コントロールが容易で
あること、また、製品の回収が容易で、冷却単ロールの
損傷が少ないことなどの大量生産に有利な特徴を有して
いる。
【0003】ところで、薄帯の品質上、長尺材であって
も薄帯の厚みが長さ方向に安定していることが重要であ
るが、単ロール式で薄帯を製造する場合には、一般に、
薄帯の厚み変動は主として次の操業要因の変動によって
発生する。 a)溶融金属の射出圧力 b)冷却単ロールの回転数(回転速度) c)供給ノズルの先端と冷却ロールとの間の間隙(ギャ
ップ) 上記各要因のうち、a),b)を一定に制御することは
比較的容易であるが、c)のギャップを一定に制御する
のは困難であり、このギャップ変動が薄帯の厚みを不安
定にさせる原因となっている。そして、上記ギャップ変
動の原因としては、冷却ロールの温度上昇に伴う熱膨
張、温度降下に伴う熱収縮や供給ノズルの熱による変形
が挙げられ、このギャップが広くなれば薄帯の厚みは増
し、逆に狭くなれば厚みが減少することになる。
【0004】ところで、このようなギャップを測定する
ための方法として、例えば、特開昭58−132356号公報に
おいては、テレビカメラを利用し、鋳込み方向および鋳
込み直角方向から供給ノズルと冷却ロール間を撮影しギ
ャップを測定する方法を提案している。しかし、この方
法は、ギャップを高精度に測定するためには高倍率で測
定する必要があることから、被測定物の位置の違いがあ
ると焦点ずれが発生し、鮮明な画像とならず、画像処理
などによりギャップ値を求める場合に、誤差の原因とな
っていた。すなわち、鋳込み方向から撮像する場合に
は、曲率をもつロール面を撮影するため、ロールの画像
を鮮明に撮影することが難しいという問題があり、ま
た、鋳込み直角方向からの撮像の場合にも、撮像装置か
ら供給ノズルの撮像面までの距離とロールの撮像面まで
の距離が異なるため、鮮明な撮像が行えないという問題
が発生していた。
【0005】上述したような、供給ノズルと冷却ロール
とのギャップ部を撮影する従来の測定方法では、例え
ば、鋳込み直角方向(ギャップ部の側方)からギャップ
を撮影する場合に、さらに次のような問題があった。そ
の一つは、供給ノズルと冷却ロールの輝度の違いに起因
するものである。すなわち、供給ノズルは溶融金属を供
給するので高温であるのに対し、冷却ロールは冷却され
ているので低温である。このため、両者の物の色、明る
さに差異が生じ、この両者を同時に撮影するのに適正な
フィルター、シャッター速度、ゲイン等の条件を調整す
ることが困難になる。それゆえ、ロール側の側端面の像
が暗くなりすぎてロールエッジの検出ができなかった
り、供給ノズルが明るすぎてハレーションを起こして端
面そのものが正確に検出できなかったり、供給ノズルの
発光が著しい場合にはストロボのようによりつよい光を
用いた照射を行っても両者の輝度を合わせることができ
ないなどの問題を生じていた。ちなみに、物の色、明る
さは温度の上昇とともに変化し、700 ℃程度で赤熱、発
光し、1000℃以上になると発光は強くなる。
【0006】他の一つは、冷却ロール側端の形状に起因
するものである。すなわち、特に表面粗度の小さい薄帯
製品が要求される場合には、冷却ロールの鋳込み面の表
面粗度を小さくしておく必要があり、通常1〜10μ
m、場合により1μm以下に仕上げる必要がある。この
ような表面仕上げは、一般に、ベルト等固定砥粒を用い
た研磨によって行う。このように冷却ロールをベルト研
磨する際に、側端部では、ベルトをロールに押しつける
面積が小さくなって、加工圧が大きくなる。このため、
冷却ロールの側端部の加工量が、他の部分のそれよりも
大きくなって、図1に示すように、冷却ロールと供給ノ
ズルの間のギャップが、冷却ロールの側端部に向かって
テーパー状に大きくなるとともに、冷却ロールの側端部
が丸みを帯びるようになる。冷却ロールがこのような形
状になると、従来の側端面からの撮像法ではギャップを
正確に測定することが不可能になるという問題もあっ
た。
【0007】また、例えば特開昭57−80508 号公報にお
いては、ギャップに対して光ビームを照射し走査して、
時間的に変化する透過光の光量によりギャップを計測す
る方法が提案されている。しかしながら、この方法で
は、高温雰囲気を通過する光が屈折により光路が変化し
誤差の原因となるという問題があった。さらに、実開昭
61−167246号公報には、金属薄帯の製造装置において、
ノズル先端部の両側縁に切込み部を設け、これら両切込
み部をはさんで、両側に投光器と受光器とを配置した装
置が開示されている。しかし、この装置では、高い精度
での測定が必要となる低ギャップ時の測定精度が不十分
であるという問題があった。
【0008】さらに、急冷金属薄帯製造時の一般的な操
業においては、供給ノズルの位置は、製造開始前には冷
却ロールから離れた高い位置にあり、製造直前に所定ギ
ャップに下降する。このとき、ギャップ部をカメラで撮
像し画像処理により求める方法では、高倍率のレンズ系
で撮像するので、高分解能の測定により、正確なギャッ
プが測定できても、測定視野が狭いため、供給ノズルが
高い位置にある場合には、測定不能となり操作性が悪い
という問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の急
冷金属薄帯の製造技術においては、いずれも供給ノズル
と冷却ロール間のギャップを正確に測定することが不可
能であり、そのうえ操作性も十分ではなかった。このた
め、長さ方向、あるいはさらに幅方向に安定した板厚の
薄帯を製造することができなかった。そこで、本発明の
目的は、上述した従来の薄帯の製造技術が抱えていた問
題点を解決し、溶融金属鋳込み中の供給ノズルと冷却ロ
ールのギャップを精度良く安定して測定することによ
り、長さ方向の板厚変動が少ない薄帯を製造する技術を
提供することにある。本発明の具体的目的は、供給ノズ
ルと冷却ロールに輝度の差がある場合でも、あるいはさ
らに冷却ロールが側端部で丸みを帯びた形状やロール軸
方向にテーパー状の形状になった場合でも、溶融金属鋳
込み中の供給ノズルと冷却ロールのギャップを精度良く
安定して測定することにより、長さ方向の板厚変動が少
ない薄帯を製造する技術を提供することにある。さら
に、本発明の他の目的は、供給ノズルの位置が鋳込み時
の低い位置にあるときだけでなく、非鋳込み時の高い位
置にあるときにも、供給ノズルと冷却ロールのギャップ
を安定して測定することにより、長さ方向の板厚変動が
少ない薄帯を製造する技術を提供することにある。ま
た、安定したギャップ測定により、鋳込み初期のギャッ
プ制御性を高め、供給ノズルが冷却ロールに衝突するこ
となく、低ギャップ位置に短時間で設定することを可能
とし、ノズル冷却詰まりなどの薄帯製造上のトラブルを
回避する技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る製造方法
は、上記の課題を解決したものであり、その要旨構成は
次のとおりである。 (1)高速回転する冷却ロールの表面に、該ロールの軸
方向に延びるスリット状の開口を有する供給ノズルから
溶融金属を射出し、該ロールと該ノズルとの間のギャッ
プ内で形成される、パドルの溶融金属を急冷凝固させて
金属薄帯を製造するにあたり、該ノズルと該ロールの対
からなる両側端面のうち、少なくとも一方の対の側端面
において、供給ノズルの側端面を冷却ロールの側端面に
対して傾けて配置しておき、この供給ノズルの側端面と
冷却ロールの側端面との会合部に向けて側方から光照射
し、供給ノズルの側端面からの正反射光が入射しない、
側方の位置から、光照射域を撮像し、得られた画像から
供給ノズルと冷却ロールとの間のギャップを求めること
を特徴とする急冷金属薄帯の製造方法。 (2)供給ノズル先端部の少なくとも一方の側端面に、
基準長さ表示手段を設けた供給ノズルを用いる上記
(1)に記載の急冷金属薄帯の製造方法。 (3)供給ノズル先端部のスリット状の開口を挟むロー
ル軸方向外側の少なくとも一方の側に、冷却ロールの表
面側に向けて開口し、かつスリット状開口の側に位置す
る側壁が外広になるように傾斜した溝を設け、この溝の
傾斜した側壁に向けて側方から光照射する上記(1)ま
たは(2)に記載の急冷金属薄帯の製造方法。 (4)供給ノズル先端部のスリット状の開口を挟むロー
ル軸方向外側の少なくとも一方の側に、該ノズルの前後
方向に貫通し、かつ冷却ロールの表面側に向けて開口す
る溝を設け、供給ノズルと冷却ロール間のギャップ内に
位置する該溝の位置に向けて、連続的に、等速度で光ビ
ームを走査し、光ビームを走査する側と供給ノズルに対
して対向する側から、該位置を通過した光ビームの強度
を検出し、該強度の時間変化から該ギャップを求めるこ
とを併用する上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載
の急冷金属薄帯の製造方法。 (5)供給ノズルと冷却ロールの対からなる両側端面
に、交互に光照射し、光照射にタイミングを合わせて光
照射域を撮像する上記(1)〜(4)のいずれか1つに
記載の急冷金属薄帯の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について溶融金属を
ロールの上方から注ぐ上注ぎ方式を例にとり、図を用い
て具体的に説明する。図2および図3は、本発明に従う
薄帯の製造に用いる装置の概略の正面図(後述の光照射
部は図示されない。)および平面図を示したものであ
る。図2において、冷却ロール2の周面に対して、上方
に、所定のギャップを介して、供給ノズル1を対向配置
したものであり、加熱溶解した適温の溶融金属を供給ノ
ズル1から高速回転する冷却ロール2の表面に向けて射
出し、冷却ロール2と供給ノズル1との間に溶融金属の
パドル5を形成し、このパドル5の冷却ロール2側で溶
融金属の急冷凝固を強いて直接薄帯4を製造する。
【0012】上記のように薄帯を製造する際に、供給ノ
ズルに比べて輝度の低い冷却ロール側の明るさを補い、
冷却ロールと供給ノズルとの間の輝度の違いを緩和する
ために、図3に示すように、供給ノズルの先端部と冷却
ロールの表面部の対からなる側端面の少なくとも一方の
側端面に、ギャッブ部の側方向に配置した光照射部8か
ら光照射する。そして、この照射した領域を撮像部9に
よって撮像し、画像処理部10により画像処理すること
によって、供給ノズル1と冷却ロール2との間のギャッ
プ6を測定する。このようにして求めたギャップ6を一
定の範囲に制御可能ならしめ、均質な厚みの薄帯4を得
ることを基本とするものである。ここに、ギャップの制
御は、例えば、上記方法で得たギャップ測定値の情報を
制御装置11に送り、この制御信号12により、供給ノ
ズルと冷却ロール間のギャップを調整するためのモータ
ーを駆動制御することにより行われる。また、この制御
信号により、後述するように、撮像部の撮像レンズの倍
率を調整制御することも可能である。
【0013】図2のギャップの端部を拡大した詳細図を
図4に、またその側面図を図5に示す。図4おける、供
給ノズルの先端部の側端面1bと冷却ロールの表面部の
側端面2bとを側方向から、図5に示す範囲を撮像し、
該ノズルと該ロールとの間のギャップを求める。このと
き、前述した輝度の差を減じ、撮像時の問題を解消する
ために、供給ノズルの先端部の側端面1bを、図6に示
すように、冷却ロールの表面部の側端面2bに対して傾
けて配置したうえ、1bと2bの会合部に光照射し、高
温である供給ノズルからの正反射光が入射しない位置か
ら撮像することが、極めて有効である。この場合に通
常、冷却ロールの側端面は、安定した撮像画面を得るた
めに、ロール軸(回転軸)に対して垂直とするので、供
給ノズルの側端面を傾けることになる。供給ノズル側端
面の傾斜方向は、傾ける面を通る水平軸、鉛直軸どちら
かの軸の回りの回転、あるいは両方の軸の回りの回転を
含む方向にすればよい。一般的に使用される装置では、
光照射部8と撮像部9とは、上下方向よりも水平方向に
配置される方が取り合い上取り付けが容易であるので、
ここでは、図6にしめす鉛直軸Oの回りに回転させた方
向に傾斜させる方法で説明する。
【0014】図7は、ノズル側端面を冷却ロールの側端
面から傾けた場合の、光照射方向とこれら面からの正反
射光、撮像方向との関係を示したものである。図7に示
すように、ノズル側端面1bを冷却ロールの側端面2b
からαだけ傾け、これらの側端面に光照射部から入射光
Iを照射した場合に、1bおよび2bからの正反射光は
それぞれD1 ,D2 となり、これら正反射光間の角度は
2αとなる。したがって、撮像位置をD2 の方向に配置
すれば、ノズル側端面からの正反射光D1 は入射せず、
ノズル側端面と冷却ロールの側端面との輝度差を容易に
調整することが可能となる。なお、撮像方向は、冷却ロ
ールからの正反射光D2 が入射する方向が最も望ましい
が、必ずしも図7に示したような、D2 での照射光の反
射角方向でなくてもよく、その近傍でロール像が十分明
るくなる程度に光が撮像部に届く場所であれば所期の効
果は得られる。
【0015】上記角度αは大きくするほどよいというも
のではなく、過度に大きくすると撮像レンズの焦点深度
から外れ、像がぼけることがある。例えば、ノズルの側
端面を鉛直軸回りに、α=10°傾けた場合には、撮像
範囲を4mm×4mmとする被写体の撮像部分は焦点方
向1mm以内の中に納まる。焦点深度が1mm以上ある
望遠顕微鏡、レンズは現在市販されており、焦点を合わ
せて撮像することについての問題はない。一方、この場
合における供給ノズルからの正反射光は、2α=20°
だけ、ロールからの正反射光とは違う方向に反射され
る。これから、撮像面からレンズまでの距離が700m
mの場合には、供給ノズルからの正反射光は、700t
an20°=252mmだけレンズの位置(ロールの正
反射光の位置)から離れたところにとどくので、レンズ
の位置における供給ノズルの輝度は十分に低減すること
ができる。このように、ノズル側端面の傾き角度は、レ
ンズの焦点深度、撮像面〜レンズ間の距離等を考慮して
適宜決めればよい。図8(a)(b)(c)に、供給ノ
ズルの側端面を冷却ノズルの側端面に対して傾けた具体
例を示す正面図とこのz−z平面図、側面図を示す。
【0016】図9は、図5の点線で囲んだ撮像範囲がモ
ニターされた様子を示したものである。なお、図5にお
いては、撮像範囲を供給ノズルのロール回転方向後端と
しているが、これは、パドル部5からの光放射の影響を
最小限に抑えるためである。したがって、撮像範囲はこ
の位置に限られるものではなく、フィルターなどにより
光放射が画像に与える影響を除去することができるなら
ば、カメラ視野にギャップ部が認識できる任意の位置で
よい。
【0017】以上述べた方法で撮像したのち、画像処理
によってギャップ算出する方法を以下に説明する。撮像
部9で撮影したギャップ像から画像処理部10により、
図9に示す供給ノズル1の下端1aのY座標Y2と冷却
ロール2の上端位置のY座標Y3を求める。この際、冷
却ロール2はXY面内で曲率を有するので、検出したY
3座標と求めるべき吐出路直下のY座標は異なるが、供
給ノズルの寸法、冷却ロールの直径は既知であることを
利用して吐出路直下でのY座標Y3′を求めることがで
きる。したがって、画像処理部10で求めた図9中のY
2、Y3座標から制御装置11により、(1)式に示す
演算を行いギャップ6の絶対値を求めることができる。 G=(Y2−Y3’)・C …(1) ただし、Cは撮像部8のレンズ系により決定されギャッ
プ絶対値に換算するた めの定数、Y3’はY3座標をロールの曲率に従い補正
した座標とする。
【0018】次に、供給ノズル先端部の側端面に基準長
さ表示手段を設けることについて説明する。図10は、
基準長さ表示手段を設けた側端面1bを撮像方向(ロー
ル軸方向)から見たものである。側端面1bに設けた基
準長さ表示手段は、図10の例では、ノズルの側端面1
bのロール回転方向の後端に切り欠き部13を設けてい
る。切り欠き部の垂直部分13bの長さAはあらかじめ
規定長さに高精度に加工されたものとする。なお、ここ
に例示した側端面に基準長さ表示手段を設けた供給ノズ
ル先端部をノズル下方から見たときの斜視図を図11に
示す。図12に、このギャップ部を撮像部9により撮影
したときのモニター像を示すが、撮像視野内に切り欠き
部13、ギャップ6、冷却ロール側端面2bが入るよう
に撮像レンズ系の位置、倍率を調整し、この画像より、
画像処理部10により、切り欠き部上端13aのY座標
Y1、供給ノズル側端面1bの下端位置のY座標Y2、
および冷却ロール側端面2bの上端位置Y座標Y3を求
める。このとき、冷却ロール2は曲率を持つため、検出
したY3座標と求めるべき吐出路直下のY座標とは異な
るが、供給ノズルの長さおよび冷却ロールの長さが既知
であることを利用して吐出路直下でのギャップY3’が
求められる。画像処理部10で求めたY1,Y2,Y3
座標から制御装置11により(2)式に示す演算を行
い、ギャップ6の絶対値を求める。 G=(Y2−Y3’)・A/(Y1−Y2)…(2) ただし、Aは切り欠き部垂直方向の長さ絶対値、Y3’
はY3座標をロールの曲率に従い補正した座標とする。
このように、基準長さの切り欠き部の垂直方向13bの
長さ(Y1−Y2)を、画像処理により求め絶対値校正
を行っているため、撮像部9のレンズの倍率変更に対し
て高精度にギャップ6の値を求めることが可能になる。
【0019】以上の説明において、ノズルの切り欠き部
の垂直方向の長さを基準としたのは、垂直方向長さとギ
ャップ部の計測方向が一致するために画像処理速度の点
で有効であるためである。しかし、画像処理速度に制約
がない場合には、切り欠き部の水平方向の長さを基準長
さとしても良い。また、供給ノズルの側端面に設ける基
準長さ表示手段は、この例のような矩形状の切り欠き部
に限定されるものでなく、基準長さの突起部など、画像
処理時に基準長さを表す境界部が識別できるものであれ
ばよい。
【0020】また、ロール表面を一層鮮明に撮像面上に
現出させるためには、前記の図8(a)(b)におい
て、供給ノズル先端部のスリット状の開口を挟むロール
軸方向外側の少なくとも一方の側に、ロールの表面側に
向けて開口した溝7を設け、この溝の、スリット状開口
の側に位置する側壁1cを外広の溝になるように傾斜さ
せておき、この溝の傾斜した側壁1cに向けて側方から
光照射することが効果的である。この効果は、とくに図
1に示したようにロールの角が丸みを帯びているような
場合に有効である。すなわち、側方から側壁1cに光照
射し、この側壁からの反射光が冷却ロールの上表面2c
に当たるようにすると、冷却ロールの表面の輝度を上げ
ることができるのである。ロールの表面は、前述したよ
うに、鏡面に近い仕上げになっているので、光をよく反
射し、ロール表面で反射した光が撮像部のレンズに入
り、ロールエッジとほぼ同じ位置に、輝度が高い線の像
が形成される。そこで、この像を検出することによっ
て、ギャップ6を検出することが可能となる。
【0021】さて、実操業においては、製造前の広ギャ
ップから製板時の狭ギャップの範囲に渡ってギャップを
測定することも必要である。この場合には、レンズの倍
率を鋳込み直前の比較的広ギャップ時は低倍率とし、測
定視野を広く確保して、定常ギャップ(一般的には製板
前より狭ギャップであり、0.05〜0.5 mmの範囲) 時はレ
ンズ倍率を高倍率として測定視野を狭くして、画像処理
による測定分解能を高くすることにより効果的に実施で
きる。
【0022】具体的には、図13で例示するように、レ
ンズの倍率は遠隔で変更可能とし、前述した供給ノズル
部の側端面内に加工した基準長さの切り欠き部の垂直方
向長さの画像処理結果とギャップ部の画像処理結果の関
係からギャップの絶対値を算出し、このギャップを高分
解能で検出するための倍率となるようにレンズ倍率の変
更を行うコントローラーへフィードバック信号を送り、
変化するギャップに対応した測定視野を常時確保するこ
とにより、広範囲に変化するギャップを安定して測定す
ることが可能になる。
【0023】すなわち、レンズの倍率は遠隔で変更可能
とし、供給ノズルの撮像面(側端面)内に加工した基準
長さの切り欠き部13の垂直面長さ13bに対応する画
素数を画像処理により求め、同時にギャップ部の画素数
を画像処理により求めることにより、垂直面長さ13b
の絶対長さは既知であることから、レンズの倍率が連続
的に変化し未知であっても前記(2)式によりギャップ
の絶対値を算出することが可能となる。
【0024】例えば、板厚30μm 程度の薄帯を製造す
る場合には、ギャップは一般的には0.05〜0.5 mmとする
が、供給ノズルは製板直前に所定ギャップにセットし、
溶融金属の加熱時等の製板状態が整うまでは、通常、鋳
込みギャップよりも高い位置で待機する。前述したよう
に、倍率可変レンズを使用して製板開始前は低倍率でギ
ャップを測定し、供給ノズル1の下降とともにギャップ
を高分解能で検出するための倍率となるようにレンズ倍
率の変更を行うコントローラーへフィードバック信号を
送り変化するギャップに対応した測定視野を常時確保し
て、広範囲に変化するギャップを測定する。
【0025】以上述べたギャップの測定は、切り欠き部
の長さを画像処理により求め、この処理結果でギャップ
部の絶対値換算を行う方法であるため、その精度は、切
り欠き部の長さの画像による測定精度に左右され、とく
に低倍率の場合には、測定精度が悪くなる。また、測定
範囲外となり測定ができなくなることもある。そこで、
広ギャップ時に、より高精度のギャップ測定が要求され
るときは、光ビーム走査方式を併用(図13参照)して
測定するこが推奨される。
【0026】すなわち、高温雰囲気を通過する光は、屈
折により光路変化し誤差を生じるので、多少精度が低く
ても問題の生じない広ギャップ時の測定には、測定範囲
の広い光ビーム走査方式を使用し、高精度の測定が必要
な低ギャップ時の測定には、供給ノズル部の片端または
両端を冷却ロールの軸方向から撮像する方式を採用す
る。この方式では、狭いギャッの測定に適用する画像処
理方式は、高温雰囲気による光の屈折の影響も少なく高
精度の測定を可能とする。上記2種類の測定方法の組合
わせにより、ギャップ測定におけるそれぞれの方法の欠
点を補うことが可能になる。
【0027】上記光ビーム走査方式は、図14に示すよ
うに、多面体の回転ミラー(図では8面体)に光ビーム
を連続的に、等速度で光照射して、その反射光を集光レ
ンズにより各時間毎のビームが平行となるようにして被
測定ギャップ部に光照射し、ギャップ部を通過した光ビ
ームを集光し、この強度を光検出器で測定して、ギャッ
プ部を通過した光ビームが光検出器によって検出された
時間からギャップを測定する方法である。光ビーム走査
方式は、測定範囲が〜数十mmと広く、供給ノズル位置を
広範囲で測定することが可能である。
【0028】光ビーム走査方式を採用する場合には、供
給ノズル先端部のスリット状開口を挟むロール軸方向外
側の少なくとも一方の側に、該ノズルの前後方向(ロー
ルの回転方向の後面側と前面側とを結ぶ方向)に直線的
に貫通し、ロールの表面側に開口する溝(図2、図4の
7に例示)を設ける。そして、この溝を含むギャップ部
に、光ビームを照射する。本来、光ビーム走査方式での
測定位置は、図2中パドル部の外側のフラットな部分で
もよいが、光ビーム走査方式の測定精度は一般的に間隙
が2mm以下では悪くなる傾向があるため、上記のような
溝を設け、溝の深さを測定して、測定結果からこの溝深
さを差し引くことによりギャップを算出する。なお、溝
の大きさは、ギャップ方向には2mm以上で既値であれ
ばよいが、ノズルチップの大きさの制約より10mm程
度までが実用的な範囲である。また、ロール幅方向の長
さは図9のように、投・受光器が製板ライン方向と平行
な場合には、レーザビーム径より大きければ問題ない
が、5mm以上が実用的であり、図15に示すように、
投・受光器が交差して配置される場合には、図13の場
合よりも大きくする必要があり20mm程度が実用的で
ある。
【0029】以上述べたように、画像処理方式と光ビー
ム走査方式の両測定方式を併用してギャップを測定し、
目標ギャップに制御することにより、長さ方向に安定し
た薄帯が製造可能となる。これらの両方式を併用するに
あたり、図13のようにパドルの幅方向の両サイドか
ら、ギャップを測定、制御すれば長さ方向は勿論のこ
と、幅方向のギャップの差もなくなるので、板幅方向に
もより一層均一な板厚の薄帯が製造可能となる。また、
図13では、光ビーム走査方式の投光器と受光器の配置
はライン方向と平行に設置した場合で示したが、この配
置に限らず、図15に示すように投光器と受光器の配置
を交差するようにしても問題ない。
【0030】なお、図3に示したように、光照射部と撮
像部からなる組み合わせを薄帯の幅方向の両側に設け、
それぞれの画像からギャップを測定する場合には、一方
の光照射部からの光が反対側の撮像部(カメラ)に入る
と鮮明な像が得られにくくなる。このような場合には、
光照射と撮像のタイミングを薄帯の両側でずらすことに
よって問題なくギャップ測定が可能になる。とくに、ス
トロボは強い閃光で、カメラの撮影時間に比べて光照射
の時間が十分短いので、図16に示すように、カメラが
情報を取り込むタイミングを交互にずらように動作させ
るとともに、これらカメラと対になるそれぞれのストロ
ボもカメラと同期させて動作させるようにすればよい。
【0031】以上の説明では、供給ノズルが冷却ロール
の直上にある、上注ぎの場合について説明したが、本発
明法はこのほかに、横注ぎや下注ぎの場合にも同様に適
用可能である。
【0032】
【実施例】実施例1 図8に示すような供給ノズルと冷却ロールを用い、供給
ノズルは1100℃に保持し、冷却ロールは銅製で15℃の冷
却水を通した状態でギャップ測定の実験を行った。供給
ノズルの側端面と冷却ロール側端面とのなす角度αを、
0°、1°、2°、5°、10°に変化させた供給ノズ
ルを用い、ロール側面に対して10°の入射角となる方
向から光照射を行った。カメラの位置は、図3に示すよ
うに、ストロボの光が冷却ロールの側端面に反射しカメ
ラに直接入る方向(反射角の方向)で、かつ撮影面より
700mm離れた位置に設置した。その結果、αが0°
の場合、供給ノズル端面の像はカメラのゲイン調整によ
り明瞭に得られたが、冷却ロール端面は暗い像しか得ら
れず、ギャップを検出することができなかった。αを1
°にした場合には、供給ノズル端面の像はカメラのゲイ
ン調整により明瞭に得られたが、冷却ロール端面はやや
不鮮明な暗い像となり、ロールが回転すると一部でギャ
ップの検出ができなかった。これに対し、αを2°〜1
0°にした場合には、いずれも、供給ノズル端面、冷却
ロール端面とも鮮明な像が得られ、ギャップを検出でき
た。次に、αを1°とし、図8における溝の側壁1cの
ロール軸に対する傾斜角(図8のβ)を変化させた。そ
の結果、βが0°(ロール軸に対し垂直)のときにはギ
ャップが検出できない場合があったが、βを 0.5°にす
ると 0.5mm以下の範囲で安定してギャップが検出でき
た。
【0033】また、図8に示すような供給ノズルと冷却
ロールを用い、供給ノズルを 800℃に保持し、冷却ロー
ルは銅製で15℃の冷却水を通した状態で、同様にしてギ
ャップ測定の実験を行った。図8における溝の側壁1c
の傾斜角(図8のβ)を0°とし、供給ノズルの側端面
と冷却ロール側端面とのなす角度αを、0°、1°、2
°、5°、10°に変化させた結果、αが0°の場合、
供給ノズル端面の像はカメラのゲイン調整により明瞭に
得られたが、冷却ロール端面は暗い像しか得られず、ギ
ャップを検出することができなかった。これに対し、α
を1°〜10°にした場合には、いずれも、供給ノズル
端面、冷却ロール端面とも鮮明な像が得られ、ギャップ
を検出できた。
【0034】実施例2 図3に示す装置(Cu製の冷却単ロール)を用いてFe78
13Si9 (at%)の溶融金属から薄帯を製造する実験を行っ
た。装置は、図8におけるα=2°、β=0.5°からな
る供給ノズルを有し、ストロボ照明による光照射をロー
ル側面に対して10°の入射角となる方向から行うとと
もに、撮像カメラをストロボ光のロール側面での反射光
を受ける位置に配置した。また、薄帯の幅方向の両側か
らのストロボ照射時間(25μs)と撮像時間(10m
s)とは100ms間隔で交互に動作するように設定し
た。供給ノズルの側端面(撮像面)に、絶対値校正を行
うための切り欠き部の垂直方向12bの長さ(図10中
のA)が0.3 mm、切り欠き部上面12aの長さ(図10
中のB)が1.0 mm、溝深さL:2mmの装置を使用した。
【0035】まず、初期のギャップを約20mmに設定
し、製板の条件が整った時点から、目標のギャップであ
る0.15mmまで供給ノズルを下降させ、注湯した。撮像部
のレンズ系の倍率は、測定対象部で2mmの長さの物がT
V画面上のY方向(縦方向)いっぱいに写る倍率とし
た。Y方向解像度 450画素の画像処理部を用いて処理を
行ったので、検出分解能は 4.4μm/1画素となる。冷
却ロール2と供給ノズル1間の目標ギャップ:0.15mmお
よび冷却単ロールの周速:27m/sに設定し、本発明に
従って、薄帯製造中のギャップ部の映像をCCDカメラ
を使用した撮像部8により一定時間間隔で撮影し、映像
から図10中に示したY1、Y2、Y3座標を求め、
(2) 式に従って、ギャップ6の値を求めた。ここにノズ
ルの位置の調整は図3には図示しないが、ノズル全体を
稼動式としモーターにより駆動して調整を行った。
【0036】こうして得たギャップ測定値を目標ギャッ
プと比較し、その偏差をなくすように、ノズルの位置を
調整して、製板を行った。その結果、薄帯の板厚は24〜
26μmの範囲であり、良好であった。
【0037】実施例3 図13の装置(Cu製の冷却単ロール)により、実施例2
と同様な成分の素材を用いて、目標ギャップを0.15mm
とし、ギャップが0.15mmになった時点で注湯を開始し
て薄帯を製板する実験を行った。装置は、図8における
α=2°、β=0.5 °を有し、ストロボ照明による光照
射をロール側面に対して10°の入射角となる方向から
行うとともに、撮像カメラをストロボ光のロール側面で
の正反射光を受ける位置に配置した。また、薄帯の幅方
向の両側からのストロボ照射時間(25μs)と撮像時
間(10ms)とは100ms間隔で交互に動作するよ
うに設定した。
【0038】まず、撮像部の測定視野を初期ギャップ時
に32mmとなるようにレンズ倍率を設定し、ギャップの
測定値が8mm以下となった時点で視野16mm、ギャップ
が4mm以下で視野8mm、2mm以下で4mm、1mm以下で2
mmとなるパターンでレンズの倍率を変化させ、ギャップ
を測定、制御した。なお、レンズの倍率は、測定視野が
約2mmの時点で倍率を固定して測定を行った。ギャップ
方向に 480画素の解像度を持つ画像処理部を用いた場
合、測定視野と分解能の関係は図17のようになる。画
像方式は、測定視野4.8 mm以下では光ビーム走査方式よ
りも分解能が良好であるが、測定視野4.8 以上では逆に
分解能が劣ることがわかる。
【0039】図17より、光ビーム走査方式の測定分解
能は約10μmであり、画像方式ギャップ計の測定視野
が4.8 mm以下の場合、画像処理方式が有効となることが
わかる。カメラ視野4.8 mmを境に光ビーム走査方式から
画像処理方式に変更することが計算上有効であるが、レ
ンズの倍率を測定視野が32→16→8→4→2mmとなるよ
うに変更するパターンとしたため、測定視野が4mmでギ
ャップ測定値が2mm以下となった時点で、ギャップ計測
を光ビーム走査方式から画像処理方式に切り替えて制御
する運転とした。
【0040】ギャップ計測を画像処理方式に切り替えた
後も、光ビーム走査方式は測定を続けることにより、低
ギャップ製板時に画像処理方式ギャップ計のトラブルが
発生した場合でも、光ビーム走査方式のギャップ測定値
を利用して供給ノズルと冷却ロールの接触などのトラブ
ルを防ぎ、安全に製板終了操作を行うことが可能となっ
た。また、本実験においても、板厚は24〜26μmの範囲
となり、均一な厚みの薄帯を安定して製造できた。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明法を適用す
れば、供給ノズルと冷却ロールに輝度の差がある場合で
も、冷却ロールの端部が鮮明に検出できるので、溶融金
属鋳込み中のギャップを精度良く安定して測定すること
が可能となり、また薄帯製造中に供給ノズルと冷却ロー
ル間のギャップを、広範囲に、かつ雰囲気に影響されず
に正確に測定できるので、ギャップのコントロール精度
が向上し、安定した厚み品質の薄帯を製造することが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】研磨加工した冷却ロールの断面を示す断面模式
図。
【図2】本発明の実施態様を示す正面模式図。
【図3】本発明の実施態様を示す平面模式図。
【図4】ギャップ端部の拡大図。
【図5】供給ノズルと冷却ロールの側端面(撮像面)。
【図6】供給ノズル側端面を傾斜させた模式図。
【図7】供給ノズルおよび冷却ロールの側端面における
光照射と正反射の関係を示す図。
【図8】供給ノズル正面、平面および側面を示す図。
【図9】ギャップ部を撮影したモニター像の概略図。
【図10】長さ表示手段を設けた供給ノズルと冷却ロー
ルの側端面(撮像面)。
【図11】基準長さ表示手段を設けた供給ノズル先端部
の斜視図。
【図12】ギャップを撮影したモニター像の概略図。
【図13】画像処理方式と光ビーム走査方式を併用する
態様を示す平面模式図。
【図14】光ビーム走査方式の測定原理を示す模式図。
【図15】画像処理方式と光ビーム走査方式を併用する
別の態様を示す平面模式図。
【図16】2台のストロボ照射を用いた撮像のタイミン
グを示す模式図。
【図17】測定視野と分解能の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 供給ノズル 1a 供給ノズル下端 1b 供給ノズル側端面 1c 供給ノズルの溝を形成する側壁 2 冷却ロール 2b 冷却ロール側端面 2c 冷却ロール上表面 3 ロール軸 4 金属薄帯 5 パドル 6 ギャップ 7 溝 8 光照射部 9 撮像部(倍率可変レンズ付き) 10 画像処理部 11 制御装置 12 制御信号 13 切り欠き部 13a 切り欠き部の上端部分 13b 切り欠き部の垂直部分 14 吐出路 15 レンズコントローラ 16 コンピュータ 17 投光器(光ビーム走査方式) 18 受光器(光ビーム走査方式) 19 光源 20 多面体回転ミラー 21 集光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 克美 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 金丸 智春 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する冷却ロールの表面に、該ロ
    ールの軸方向に延びるスリット状の開口を有する供給ノ
    ズルから溶融金属を射出し、該ロールと該ノズルとの間
    のギャップ内で形成される、パドルの溶融金属を急冷凝
    固させて金属薄帯を製造するにあたり、 該ノズルと該ロールの対からなる両側端面のうち、少な
    くとも一方の対の側端面において、供給ノズルの側端面
    を冷却ロールの側端面に対して傾けて配置しておき、こ
    の供給ノズルの側端面と冷却ロールの側端面との会合部
    に向けて側方から光照射し、供給ノズルの側端面からの
    正反射光が入射しない、側方の位置から、光照射域を撮
    像し、得られた画像から供給ノズルと冷却ロールとの間
    のギャップを求めることを特徴とする急冷金属薄帯の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 供給ノズル先端部の少なくとも一方の側
    端面に、基準長さ表示手段を設けた供給ノズルを用いる
    請求項1に記載の急冷金属薄帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 供給ノズル先端部のスリット状の開口を
    挟むロール軸方向外側の少なくとも一方の側に、冷却ロ
    ールの表面側に向けて開口し、かつスリット状開口の側
    に位置する側壁が外広になるように傾斜した溝を設け、
    この溝の傾斜した側壁に向けて側方から光照射する請求
    項1または2に記載の急冷金属薄帯の製造方法。
  4. 【請求項4】 供給ノズル先端部のスリット状の開口を
    挟むロール軸方向外側の少なくとも一方の側に、該ノズ
    ルの前後方向に貫通し、かつ冷却ロールの表面側に向け
    て開口する溝を設け、供給ノズルと冷却ロール間のギャ
    ップ内に位置する該溝の位置に向けて、連続的に、等速
    度で光ビームを走査し、光ビームを走査する側と供給ノ
    ズルに対して対向する側から、該位置を通過した光ビー
    ムの強度を検出し、該強度の時間変化から該ギャップを
    求めることを併用する請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の急冷金属薄帯の製造方法。
  5. 【請求項5】 供給ノズルと冷却ロールの対からなる両
    側端面に、交互に光照射し、光照射にタイミングを合わ
    せて光照射域を撮像する請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の急冷金属薄帯の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105196178A (zh) * 2014-06-26 2015-12-30 宝山钢铁股份有限公司 非晶、纳米晶制带用冷却辊辊面粗糙度控制装置及方法
JP2021007958A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 株式会社アルバック 連続鋳造装置

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CN105196178A (zh) * 2014-06-26 2015-12-30 宝山钢铁股份有限公司 非晶、纳米晶制带用冷却辊辊面粗糙度控制装置及方法
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