JPH091614A - 成形条件の自動調整方法 - Google Patents

成形条件の自動調整方法

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JPH091614A
JPH091614A JP14990395A JP14990395A JPH091614A JP H091614 A JPH091614 A JP H091614A JP 14990395 A JP14990395 A JP 14990395A JP 14990395 A JP14990395 A JP 14990395A JP H091614 A JPH091614 A JP H091614A
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Masaaki Kito
正章 木藤
Tatsuji Kawamura
達次 河村
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実操業運転で得られる成形品表面形状品質を
所望の目標品質となるように成形条件をショット毎に自
動的に修正する成形条件の自動調整方法を提供するもの
である。 【構成】 成形装置において設定される成形条件の自動
調整方法であって、準備段階の試験成形であらかじめ指
定した成形条件の許容範囲内で変更される種々の成形条
件により成形されて得られた成形品の各々の形状品質と
当該成形品の成形条件との相関関係を画像処理手段を介
して把握した後、生産段階の操業成形において、生産さ
れた成形品の各々の形状品質を画像処理手段により検査
するとともに、所望の目標品質と該成形品の品質偏差を
求め、前記相関関係を用いて成形条件を前記所望の目標
品質を得られる方向に自動的に修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばプラスチック
成形品を成形する成形装置の成形条件の自動調整方法に
係り、画像処理技術を適用して成形品の形状品質と成形
条件との相関関係をあらかじめ把握したうえ、実操業成
形時に得られる成形品の状況にあわせて所望の形状品質
となるよう成形条件を自動的に修正する成形条件の自動
調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の成形装置の成形条件の選定方法と
して、たとえば特公平5−13048号公報で開示され
る技術が知られている。この選定方法はあらかじめ設定
条件因子の変化水準を与え、この範囲内で所定のデータ
数が揃うまで成形装置を駆動し、成形品の品質を評価し
て重回帰分析を行ない、最適の設定条件を求めようとす
る技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この技術では
成形品の品質評価の方法が曖昧であり、例示されている
ような100点満点での品質評価値では、たとえば目標
品質がヒケの深さが10ミクロン以下等のように指定さ
れたとき、ヒケの深さが9ミクロンあるいは6ミクロン
で良品である場合に、重回帰分析に供する目的で100
点満点の評価値を決めるのは困難である。また、成形加
工を続行する場合、直前のn組の設定条件と成形品評価
値のデータを用いて重回帰分析と成形条件最適化の計算
を行なっているが、この方法では、安定操業が続いた
後、外乱が発生したときの成形条件の最適化計算が十分
行なわれない惧れがある。成形加工が長時間安定して継
続しているときは、成形品評価値も安定していてほぼ一
定値であり、重回帰分析と成形条件最適化の計算を通し
て得られる成形条件もほぼ一定値であり、この後に外乱
が発生し、成形加工のプロセスの状態が変動して、成形
品評価値が悪化しても(それまで累積したn組の成形条
件と成形品評価値のデータの内容は、ほとんど一定値で
あり、この幅に成形条件を大きく変化させたときの成形
品品質への影響度合は含まれておらず)、最適化の計算
では従来の安定期間の成形条件を踏襲し大胆に外挿した
結果が出てくる惧れがあり、これが改善されるにはn回
もの成形加工のトライが必要であり、本来の最適な成形
条件が得られるまでには長時間を要することとなる。さ
らに、たとえば、成形加工の工程では、室温の変化など
の外乱がしばしば発生する。室温は、昼夜でも、季節に
よっても変化し、これを防止するには高価な温調設備が
必要であり、この温調設備がないとき、室温が変われば
金型の温度分布が変化し、成形条件の中の保圧条件を変
更しなければ成形品評価値を目標に近づけることができ
ないことがあり、室温が一定で金型の温度が安定してい
るときの蓄積データだけでは、適切な保圧力を計算する
ことはできない。また成形装置の経時変化は不可避であ
る。成形装置の経時変化としては、作動油の汚れや劣
化、あるいは摺動部分の摩擦抵抗の変化があり、機械の
設置環境や使用頻度により異なり、常時測定することも
難しく、重回帰分析の条件因子に取り入れることができ
ず、経時変化への対応が困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上述べた課題を解決す
るために、第1の発明では、成形装置において設定され
る成形条件の自動調整方法であって、生産段階の操業成
形に先立って実施される準備段階の試験成形で、あらか
じめ指定した成形条件の許容範囲内で変更される種々の
成形条件により成形されて得られた成形品の各々の形状
品質と当該成形品の成形条件との相関関係を画像処理手
段を介して把握した後、生産段階の操業成形において、
生産された成形品の各々の形状品質を画像処理手段によ
り検査するとともに、所望の目標品質と該成形品との品
質偏差を求め、前記準備段階で得られた相関関係を用い
て該品質偏差より成形条件を前記所望の目標品質を得ら
れる方向に自動的に修正して、該操業成形を継続するこ
ととした。また、第2の発明では、第1の発明における
画像処理の方法は、スリット光像を成形品表面に反射さ
せ、該成形品とスリット光像を相対的に移動させるとと
もに、ビデオカメラにより連続的に反射像を撮影し、該
反射像の理想反射像との偏差の大きさにより該成形品の
表面状態の程度を定量化して評価するようにした。さら
に、第3の発明では、第1の発明または第2の発明にお
いて試験成形で得られた成形品の各々の形状品質と当該
成形品の成形条件との相関関係は、該成形条件の中のひ
とつの変更要素の大きさとその変更要素によって生じた
形状品質に与える影響度の大きさとの比率を最小二乗法
によって推定して決定される品質感度とした。
【0005】
【作用】本発明においては、準備段階の試験成形であら
かじめ指定した成形条件の許容範囲内で変更される種々
の成形条件とこれに対応して得られた成形品を画像処理
手段を介して定量化された形状品質との相関関係を求
め、生産段階の操業成形において生産された成形品の形
状品質を画像処理手段により検査し、この成形品の形状
品質と所望の目標品質との品質偏差を求め、前記の相関
関係を用いて次回ショットにおける成形品形状品質が目
標品質に近づけるように、換言すれば品質偏差が少なく
なる方向に次回ショットにおける成形条件に修正を加え
るようにした。すなわち、成形品の形状品質評価に動画
像解析技術を適用して表面形状を定量化し、所望の目標
品質との品質偏差を定量的に把握し、成形ショットの度
毎に成形品品質を目標品質に近づけるように修正を加え
るもので、第2の発明では、画像処理の方法は、成形品
表面にこれと相対運動するスリット光線を当ててその移
動するスリット光像の反写像を撮影し、成形品表面が理
想的な形状(たとえば、鏡面、レンズ面)としたときの
理想反射像と実際の成形品表面の反射像との偏差の大き
さを比較することにより、成形品表面状態の仕上り状態
を定量化し評価するようにして第1の発明を実施するよ
うにしたものである。また、第3の発明では、第1の発
明における相関関係は従来技術による重回帰分析によら
ず、成形条件中のひとつの変更要素の大きさとその変更
要素によって生じた成形品の形状品質に与える影響度の
大きさとの比率を最小二乗法によって推定して決定され
る品質感度としたもので、この品質感度を使えば逆に成
形条件のひとつの変更要素を変えれば成形品形状品質の
変化量を予測することができる。
【0006】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図12は本発明の実施例に係
り、図1は成形装置の全体構成図、図2は成形条件の自
動調整方法の流れを示す概念図、図3は品質感度表の作
成手順を示すフローチャート、図4は画像処理装置の構
成と作動を説明する斜視図、図5は物体(成形品)表面
形状の評価方法の原理を示す説明図、図6は物体(成形
品)表面の評価方法における正常な測定結果を示す影像
図、図7は物体(成形品)表面の評価方法における異常
状態の1例を示す影像図、図8〜図9は物体表面評価方
法による測定結果を示すグラフ、図10は成形加工手順
のフローチャート、図11は成形加工実施時の成形条件
と成形品表面形状品質の相関を示すデータ、図12は画
像処理方法の操作手順を示すフローチャートである。
【0007】図1に示すように、成形装置10には成形
条件設定装置100と画像処理装置200が付属してお
り、成形条件設定装置100から伝送された成形条件に
より成形装置10は、原料樹脂から成形品を加工し、画
像処理装置200によってこの成形品の表面形状品質が
測定され定量的な数値として成形条件設定装置100へ
伝送される。成形条件設定装置100では、これらの成
形品表面形状に関する定量的数値と、あらかじめ入力さ
れている所望の形状品質との偏差を求めるとともに、準
備段階で既に求められている形状品質に関する成形条件
と成形品形状品質との相関関係に基づいて成形条件の修
正値を演算し、成形装置10の次回ショットの成形条件
を修正変更する。このようなループを数回繰り返すごと
に成形条件は所望の形状品質の成形品が得られるように
変更され収束する。
【0008】図2は成形条件の自動調整方法の流れを示
し、図2における品質感度表とは、成形条件の中のひと
つの変更要素を変更したときの成形品の形状品質に影響
する度合いの大きさを示す表であり、新たに品質感度表
を作成するときは作成のための成形トライを実施し、得
られた品質感度表を成形条件設定装置100のメモリー
に書き込む。次に成形装置10に先立ち品質感度表をメ
モリーより読み込み、成形条件設定装置100において
成形条件を調整しつつ、成形装置10にて成形加工を実
施する。
【0009】一方、図3は品質感度表を作成するときの
概略手順を示し、成形条件設定装置100に成形条件の
範囲を入力し、最初の成形加工トライの成形条件を選択
し成形装置10に伝送する。成形装置10にて成形加工
をトライし、得られた成形品の形状品質を画像処理装置
200において定量化し、成形条件設定装置100の中
に成形条件と形状品質の相関データとして保存し、成形
条件選定、加工トライ、形状品質の定量化および相関デ
ータの保存の手順を所定の回数だけ繰り返す。その後、
保存された成形条件と形状品質の相関データより、成形
条件と形状品質の勾配関係を最小二乗法で計算し、品質
感度表に書き込む。
【0010】図4は、画像処理装置200の構成と成形
品表面形状品質の測定方法を示すものである。図4にお
いて、1は光源、2はスリット板、3は物体表面の異常
を測定する被検体(成形品)、4(4a、4b、…、4
f)は光像、5はビデオカメラ、6はモニターテレビ、
7は画像入力ボード、8はコンピュータである。光源1
からの光をスリット板2を介して被検体3の表面に照射
し、反射される光像4をカメラ(CCDカメラ)5で撮
影して画像入力ボード7へ撮影した二次元画像Pを入力
する。二次元画像Pは、たとえば、各々のスリット光像
4a、4b、…、4fなどを縦方向(スリットの長手方
向)に512等分分割され、横方向(被検体3の移動方
向)に等分分割された微小な矩形(長方形または正方
形)の画素の集合体の一部として構成される。画像入力
ボード7では入力された二次元画像Pの各々の画素の濃
淡データを256階調の数値にデジタル化する。光源
1、スリット板2、…、画像入力ボード7、コンピュー
タ8などを総称して画像処理装置200と呼ぶ。被検体
3の表面で反射されたスリット光像4a、…は周辺部に
比べて格段に明るく、たとえば二値化処理のように画像
処理の手法を適用して、取り出すことができる。もし被
検体3の表面が完璧な水平面であれば、図6のようにス
リット光像4a、…は決められた位置で完全な長方形
(または正方形)となり、スリット光像4a、…は真直
な状態を呈する。しかし、通常の物体表面は完全に鏡面
状態となる平面にはなっておらず、なにがしかの凹凸や
うねりがあり、そのため、たとえば、図7に示すような
スリット光像となり異常状態を呈することになる。すな
わち、スリット光像は図6のように理想平面(完全鏡
面)で与えられる真直状態とはならず、本来の真直の位
置からその程度に応じて少しずれた所に観測される。
【0011】次に、このような異常状態を定量的に把握
する測定原理について説明する。本発明では、異常状態
の定量化に反射角度の偏差を利用している。前述したよ
うに、プラスチック成形品を含む一般物体の表面は、平
面に製作したとしても実際には前述した複数個に分割さ
れた微小領域毎に小さな凹凸やうねりが存在して完璧な
水平面でなく僅かに理想平面に対して傾斜している。す
なわち、図5に示すように、この微小領域の傾斜角度β
を順次求めていけば、物体表面の全体に亘り、微小領域
の傾斜角度βの分布を測定することができる。
【0012】具体的に言えば、正常平面3aでは光源1
より発せられた光はスリット板2を通過して正常平面3
aで反射角度αで反射してカメラ5に結像する。一方、
正常平面3aと傾斜角度βで傾斜した傾斜平面3bでは
反射角度αとは異なる反射角度α′で反射し、カメラ5
の焦点距離5aでは正常平面3aにおける結像と偏差δ
だけずれたところに結像をする。一方、この偏差δと傾
斜角度βとは、幾何学的な関係により、
【0013】δ≒f・β
【0014】で与えられる。ここで、fは、カメラ5の
焦点距離5a、カメラ5と被検体3との距離、光源1と
被検体3との距離によって定まる定数であり、あらかじ
め設定することができる。以上のような測定原理を使用
して、スリット光像4a、4b、…を順次スリット幅に
相当する分だけ順次被検体3を移動していくことによ
り、反射像の偏差δを測定し、微小領域の傾斜角度βを
上述した式により演算して求めて行けば、物体表面全体
に亘り微小領域の傾斜角度β分布を得ることができる。
この傾斜角度β分布を横軸方向に積算すれば、表面の凹
凸状態が得られ、図8は成形条件のうち保圧条件を変え
て、加工トライした成形品の表面のヒケの深さを示した
ものである。
【0015】次に、本発明における物体表面形状の異常
測定評価方法の操作手順について説明する。図12は操
作手順のフローチャートを示すもので、まず、被検体3
のタテ、ヨコ寸法などの被検体情報や測定距離などの情
報(光源〜被検体、被検体〜カメラの距離や焦点距離)
や被検体3の移動速度などをあらかじめ設定し入力した
後、光源を設定し、スリット光像位置に鏡面を置いてス
リット光像を反射させ物体平面が理想平面となる場合の
影像をカメラ5で撮影し、画像入力ボード7を介してコ
ンピュータ8にその基準像位置を記憶させる(これらの
操作を「基準像位置入力」、「初期画像」という)。次
に、試料となる被検体3を、たとえば、図4の端部のス
リット光像4aが測定の開始位置で反射されるように設
定した後(「画像入力開始位置」)、被検体3を設定し
た移動速度で横移動させる。この被検体3の移動中に、
カメラ5、画像入力ボード7、コンピュータ8は互いに
連動して、図12に示す2つのループ内の高速演算を行
ない順次実施していく。まず、スリット光像4aをカメ
ラ5で撮影し画像入力ボード7を経由してコンピュータ
8に入力するとともに(「光像撮影」)前述したスリッ
ト縦方向に分割された微小領域(たとえば512等分分
割)毎に、スリット幅方向に分割された微小矩形の区画
のうち最大の輝度を示す微小矩形区画の中心の座標位置
(図4のx方向、y方向の座標位置)を検出し、y方向
の座標毎に順次配列しコンピュータ8へ記憶させる
(「スリット幅方向中央位置検出」)。輝度の判定には
前述したディジタル化されたそれぞれ256階調に仕分
けされた濃度データを大小比較することで容易にコンピ
ュータ8内で演算処理される。「スリット幅方向中央位
置検出」には、前述の最大輝度を示す微小矩形区画を検
出する方法のほかに、ディジタル化された256階調の
濃度データをあらかじめ設定された数値以上の微小矩形
区画を図領域として選び出し(いわゆる二値化処理をし
て)、横方向で連続した図領域の中央の微小矩形区画を
検出する方法もある。
【0016】次に、これらの得られた一連の指定座標位
置における理想平面3aの反射角度αによる影像と反射
角度α′を持つ異常平面3bによる焦点距離5aに結像
した影像との偏差δから、前述した演算式により異常平
面3bの傾斜角度βをコンピュータ8で演算処理(「傾
斜角算出」)し、y方向最下端までの処理のループと次
画像であるスリット光像4bやそれ以下のスリット光像
のループを完了して測定は完了するとともに、データを
演算処理作成して結果をモニターテレビ6や図示しない
プリンタによってプリントアウトして出力する。本実施
例では、スリット光源を用いた例を述べたが、点光源に
よる光を物体表面にy方向にハイスピードで走査して上
述した手順と同様に画像処理してもよい。また、本実施
例では光源1やカメラ5に対して被検体3を移動した
が、被検体3を静止し、光源1やカメラ5を単独あるい
は同時に移動して測定することもできる。
【0017】図9は保圧力と成形品表面の凹凸の深さと
の相関データを現したものであり、最小二乗法にて保圧
力と凹凸の深さである「ヒケ」との勾配を計算すると、
−1.075μm/MPaが得られ、これを品質感度表
の数値とした。図10は成形条件を自動的に調整しつつ
成形加工を実施するときの概略の手順を示し、品質感度
表を成形条件設定装置のメモリーに呼び出した後、成形
加工の開始条件を入力し成形加工を始める。加工された
成形品は、図4〜図7および図12で示す画像処理の手
順で形状品質を定量化し、成形加工を終了しないとき、
品質感度表の勾配を用いて成形条件を自動的に調整し、
成形装置10に供する。図11は成形加工を実施したと
きの、形状品質のヒケ深さと成形条件の保圧力の調整量
および保圧力設定値の時間経過を示していて、時刻t2
までは(テストのために)開始時の保圧力を5MPの一
定に維持していたが、それ以前に原材料の搬入があり実
験棟の出入り口の扉がしばらく解放され、屋外の冷気が
流入し室内の気温が大きく低下し、時刻t1 で金型のキ
ャビティの表面温度および溶融樹脂の温度が下がり、溶
融樹脂の冷却と固化が早まり、そのために保圧の効果が
減少し成形品表面のヒケ深さが大きくなったものと推察
される。時刻t2 のところで成形条件の自動調整を開始
し、調整量が出現し徐々に保圧力を増強していて、時刻
3 を過ぎたあたりでヒケの深さは規定値内に納まっ
た。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、画像処理技術を適用し
成形品の形状品質を定量的に測定し、成形条件と成形品
の表面形状品質との相関関係を数値として明確にとら
え、成形加工の生産の中で成形品の形状品質をフィード
バックし、成形条件を自動的に調整しつつ不良品の発生
を低減し、安定した生産活動を継続することができる。
また、たとえ、操業時間中に室温変化やあるいは操業機
械の使用年数などの経時変化などの外乱があっても、成
形条件は常に所望の成形品表面品質に近い成形品を得る
ように修正されるから安定した成形品表面品質が確保さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る成形装置の全体構成図で
ある。
【図2】本発明の実施例に係る成形条件の自動調整方法
の流れを示す概念図である。
【図3】本発明の実施例に係る品質感度表の作成手順を
示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例に係る画像処理装置の構成と作
動を説明する斜視図である。
【図5】本発明の実施例に係る物体(成形品)表面形状
の評価方法の原理を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例に係る物体(成形品)表面形状
の評価方法における正常状態を示す影像図である。
【図7】本発明の実施例に係る物体(成形品)表面形状
の評価方法における異常状態の1例を示す影像図であ
る。
【図8】本発明の実施例に係る物体(成形品)表面形状
の評価方法による測定結果を示すグラフである。
【図9】本発明の実施例に係る物体(成形品)表面形状
の評価方法による測定結果を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例に係る成形加工手順のフロー
チャートである。
【図11】本発明の実施例に係る成形加工実施時の成形
条件と成形品表面形状品質の相関を示すデータである。
【図12】本発明の実施例に係る画像処理方法の操作手
順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 光源 2 スリット板 3 被検体 3a 正常平面(理想平面) 3b 異常平面(傾斜平面) 4 光像 4a、4b、4c、…、4f スリット光像 5 カメラ(CCDカメラ) 5a 焦点距離 6 モニターテレビ 7 画像入力ボード 8 コンピュータ(パソコン) 10 成形装置 100 成形条件設定装置 200 画像処理装置 α 反射角度 α′ 反射角度 β 傾斜角度 δ 偏差 P 二次元画像 Q 画素

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形装置において設定される成形条件の
    自動調整方法であって、生産段階の操業成形に先立って
    実施される準備段階の試験成形で、あらかじめ指定した
    成形条件の許容範囲内で変更される種々の成形条件によ
    り成形されて得られた成形品の各々の形状品質と当該成
    形品の成形条件との相関関係を画像処理手段を介して把
    握した後、 生産段階の操業成形において、生産された成形品の各々
    の形状品質を画像処理手段により検査するとともに、所
    望の目標品質と該成形品との品質偏差を求め、前記準備
    段階で得られた相関関係を用いて該品質偏差より成形条
    件を前記所望の目標品質を得られる方向に自動的に修正
    して、該操業成形を継続する成形条件の自動調整方法。
  2. 【請求項2】 画像処理の方法は、スリット光像を成形
    品表面に反射させ、該成形品とスリット光像を相対的に
    移動させるとともに、ビデオカメラにより連続的に反射
    像を撮影し、該反射像の理想反射像との偏差の大きさに
    より該成形品の表面状態の程度を定量化して評価する請
    求項1記載の成形条件の自動調整方法。
  3. 【請求項3】 試験成形で得られた成形品の各々の形状
    品質と当該成形品の成形条件との相関関係は、該成形条
    件の中のひとつの変更要素の大きさとその変更要素によ
    って生じた形状品質に与える影響度の大きさとの比率を
    最小二乗法によって推定して決定される品質感度とした
    請求項1記載または請求項2記載の成形条件の自動調整
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011152700A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Fanuc Ltd 相関係数算出機能を有する射出成形機の制御装置
KR20180120298A (ko) * 2017-04-26 2018-11-06 에이테크솔루션(주) 헤드업 디스플레이용 광학 미러 제작방법
JP2019130860A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 株式会社日本製鋼所 成形条件の初期条件設定方法

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