JPH103109A - 架空線撮影装置及び方法 - Google Patents

架空線撮影装置及び方法

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JPH103109A
JPH103109A JP15354796A JP15354796A JPH103109A JP H103109 A JPH103109 A JP H103109A JP 15354796 A JP15354796 A JP 15354796A JP 15354796 A JP15354796 A JP 15354796A JP H103109 A JPH103109 A JP H103109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架空線を自動追尾して撮影する。 【解決手段】 低速飛行状態で、レーザ・スキャナ22
による測定距離及び方向とカメラ10のフォーカス及び
撮影方向を手動調整で対応させる。その校正データの下
で撮影時と同様に飛行しながら、レーザ・スキャナ22
の計測値によりカメラ10のフォーカスと撮影方向を自
動制御し、フォーカスと撮影方向を微調整して校正デー
タを補正する。画像処理装置20は、撮影画像から撮影
画面内での架空線の位置及び方向(傾き)を算出する。
撮影に際して、レーザ・スキャナ22の計測値によりカ
メラ10のフォーカスと撮影方向を自動制御する。その
後は、レーザ・スキャナ22の計測距離によりカメラ1
0のフォーカスを自動制御しながら、画像処理装置20
の計算結果により、撮影画面内で架空線がほぼ中央で水
平に位置するようにカメラ架台12の角度を自動制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空線撮影装置及
び方法に関し、より具体的には、架空送電線及びその落
雷防止用の接地線(グランド・ワイヤ)等の架空線を、
設置状態又は利用状態で撮影する架空線撮影装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】架空線を検査する方法として、従来、架
空線のそばをヘリコプタでごく低速で飛行しながら対象
の架空線をビデオ撮影し、地上に戻って再生し、目視検
査する方法が採られている。その空中撮影時には、第1
に、対象の送電線にきちんとピントを合わせること、第
2に、送電線が常にほぼ画面の中央に位置すること、第
3に、送電線の細部を再生画面上で確認できるように画
像の流れが少ないことといった条件を満たす必要があ
る。
【0003】従来例では、これらの条件を満たすため
に、ヘリコプタに同乗するオペレータがビデオ・カメラ
を手動操作して、対象物にピントを合わせつつ対象物が
画面のほぼ中央に位置するようにしていた。このような
カメラ操作にはかなりの熟練を要していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ビデオ・カメ
ラを手動操作する方法では、効率が非常に悪いだけでな
く、十分な画像情報を得られない。例えば、送電線等の
細部(素線切れや、落雷などによる溶接箇所)を確認で
きるようにするには、撮影倍率を可能な限り上げる必要
があるが、撮影倍率を上げれば上げる程、送電線等にピ
ントを合わせ且つこれを画面中央に保持するカメラ操作
が極めて困難になる。これに、ヘリコプタの飛行が加わ
れば、カメラ操作の困難さは倍加し、特にピント調整は
ほとんど不可能になってしまう。従って、従来例では、
ヘリコプタの飛行速度は、せいぜい2〜3km/hであ
った。
【0005】また、画像の流れを少なくするには、シャ
ッタ速度を上げることと、ヘリコプタの飛行速度を遅く
するか又はホバリングする方法が有効である。しかし、
一般的に、飛行速度を遅くしたり、ホバリングすると、
1回の飛行で撮影できる送電線長が短くなり、それが費
用に跳ね返る。
【0006】民生用ビデオ・カメラの多くは、オート・
フォーカス機能を具備しており、これを利用することに
より、少なくともフォーカス調整を自動化できるように
も思えるが、それも、送電線等を画面内の測距エリア
(通常は、画面中央の狭い領域)に位置させる必要があ
る。即ち、送電線等を画面中央に自動的に維持する機能
が実用化されない限り、フォーカス調整のみが自動化さ
れていても、利用できない。
【0007】本発明は、このような問題点を解決し、カ
メラ操作を極力、自動化した架空線撮影装置及び方法を
提示することを目的とする。
【0008】本発明はまた、より高速の飛行でも対象物
を確実に撮影できる架空線撮影装置及び方法を提示する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、架空線まで
の距離及び方向を精密に測定できる距離・方向計測手段
の測定値と、撮像手段のフォーカス及び撮像手段の撮影
角度を変更する撮影角度変更手段による撮影方向角度と
を予め校正しておく。それで得られる校正データにより
距離・方向計測手段の計測結果を校正して、撮像手段の
フォーカスと撮影方向を自動制御する。これにより、自
動的に、架空線を撮像手段の撮影画面内にピントのあっ
た状態で捕えることができる。
【0010】撮像手段の撮影画像を画像処理して、撮影
画面内での架空線の位置を検出し、その結果に基づき、
架空線が撮影画面内の所定位置に位置するように撮像手
段の撮影方向を制御する。この結果、架空線を撮影画面
の所定位置、例えば、中央のほぼ水平位置に位置させる
ことができる。これにより、モニタ画面上又は再生画面
上で、架空線を詳細に観察するのが容易になる。
【0011】距離・方向計測手段を、予め設定された距
離範囲内で最も近い距離の計測値を出力するように設定
することで、例えば、架空線に類似した線材、又は前後
して複数の架空線がある場合に、対象の1つの架空線の
距離と方向を適切に計測できる。レーザ計測手段を用い
ることで、方向と距離を高速且つ高精度に計測できる。
【0012】距離・方向計測手段による架空線の正常認
識に応じて画像処理による撮影方向制御を起動すること
により、例えば、架空線が撮像手段の視野から全く外れ
るような事態に、距離・方向計測手段の計測結果による
撮影方向制御により、迅速に架空線を撮影視野に入れる
ことが出来る。
【0013】撮影画像の画像処理として、撮像手段によ
る撮影画像から所定方向の複数のラインを抽出し、各ラ
インから架空線の中心座標を算出し、得られた複数の中
心座標データから直線回帰式を算出することにより、簡
単な演算で架空線の位置及び方向(傾き)を計算でき、
リアルタイム制御を実現できる。
【0014】架空線の複数の中心座標データの相関係数
を使用することで、架空線認識の成功/失敗を容易に判
定できる。
【0015】撮影画像を記録媒体に記録する記録手段を
設けることで、事後的に架空線を詳細に観察できる。撮
影画像を映像表示する映像表示手段を設けることで、撮
影しながら架空線を詳細に確認できる。
【0016】撮像手段のフォーカス及び撮影方向を手動
操作する操作手段を設けることで、対応データ又は校正
データの精度を上げることができ、また、必要に応じて
手動調整できる。
【0017】本発明に係る方法では特に、サーチ・ステ
ップで当該距離・方向計測手段により計測された距離値
及び方向値に当該校正データを適用して、当該撮像手段
のフォーカス及び撮影方向を自動制御することにより、
自動的に、架空線をピントの合った状態で撮影視野内に
ほぼ確実に入れることができる。また、サーチ・ステッ
プの後のトラッキング・ステップで、距離・方向計測手
段により計測された距離値により撮像手段のフォーカス
を自動制御しながら、撮像手段の撮影画像から架空線の
撮影画面内での位置を算出し、架空線が撮影画面内の所
定位置に位置するように撮像手段の撮影方向及び角度を
制御することにより、架空線が撮影画面内の所定位置
(例えば、画面中央のほぼ水平位置)に位置するように
なるので、その場での観察又は、事後の再生画面での観
察で、詳細を確認しやすくなる。
【0018】校正ステップで手動校正ステップの他に自
動校正ステップを設けることにより、校正データをより
精密なものにできる。自動校正ステップを撮影の都度実
行することにより、撮影毎の状況の変化に即応した内容
に校正データを更新でき、サーチ・ステップの精度がよ
り高くなる。
【0019】自動校正ステップにおいて、先ず、撮影方
向に関する校正データを補正し、次に、距離に関する校
正データを補正する。このようにすることで、校正デー
タを収集しやすくなり、必要な精度を確保しやすくな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロ
ック図である。10は架空線を撮影するビデオ・カメラ
であり、ヘリコプタによる振動を防止するカメラ架台1
2に固定されている。カメラ架台制御装置14は、カメ
ラ架台操作卓16及びコンピュータ18からの制御信号
に従って、カメラ架台12(即ち、カメラ10)をチル
ト(上下)方向及びロール方向(カメラ10を正面から
見たときの時計方向又は反時計方向の回転)に変更制御
する。カメラ架台12の現在のチルト角及びロール角
は、カメラ架台制御装置14に常時供給されている。ま
た、ビデオ・カメラ10の撮影レンズは、そのフォーカ
スを外部制御可能であり、現在のフォーカス値をカメラ
架台制御装置14に供給する。カメラ架台制御装置14
は、カメラ架台12からの角度データ及びビデオ・カメ
ラ10からのフォーカス・データを、常時又はコンピュ
ータ18からの要求に応じて、コンピュータ18に供給
する。
【0022】なお、本実施例では、ビデオ・カメラ10
にはハイビジョン・カメラを使用した。カメラ10の撮
影レンズは、ズーム・レンズであるが、架空線撮影時に
は12倍又は24倍に固定して利用される。
【0023】ビデオ・カメラ10の出力映像信号はカメ
ラ架台制御装置14を介して画像処理装置20に印加さ
れる。画像処理装置20は、ディジタル・シグナル・プ
ロセッサ(DSP)を使用するディジタル演算装置であ
り、詳細は後述するが、ビデオ・カメラ10の出力映像
信号の画像処理により送電線の撮影画面上での位置及び
傾きなどを算出してコンピュータ18に供給する。
【0024】22は、照射したレーザ・パルスが対象物
に当たって返ってくる方向と時間により、対象物の方向
と距離を精密に測定するレーザ・スキャナ(又は、レー
ザ測距装置)であり、その測定結果はコンピュータ18
に供給される。本実施例のレーザ・スキャナ22は、オ
ーストリア国、DR. JOHANNES RIEGL
社製造の、MS−Q140である。測定範囲は10〜5
0m、データ・レートは12kHz、スキャニング角度
は±30゜、スキャン・レートは6Hz(3往復)、ビ
ーム・サイズは3mrad(50mで15cmφ)、イ
ンターフェースはECPパラレル、測定精度は±10c
mである。本実施例では、約0.03゜毎に距離を測定
するように設定した。
【0025】コンピュータ18には他に、種々の指示及
びデータを入力するための操作キー24、並びにコンピ
ュータ18の動作状況等を表示するモニタ(液晶表示装
置)26が接続されている。コンピュータ18には、自
動追尾ソフトウエア等の以下に説明する種々のソフトウ
エアがインストールされている。
【0026】28は、カメラ10の出力映像信号を記録
するビデオ・テープ・レコーダであり、コンピュータ1
8から供給される測定位置及び時刻の情報も、映像信号
に重畳して又は映像信号とは分離可能に、同時にビデオ
・テープに記録する。撮影位置は、例えば、GPS(G
lobal Positioning System)
方式により、容易に高い精度で測定できる。また、29
は、カメラ10の出力映像信号を映像表示する高精細モ
ニタである。モニタ29は、カメラ10のフォーカスの
手動調整、自動調整結果の確認、及び撮影された架空線
の直接観察に利用される。
【0027】図2は、本実施例の主ルーチンのフローチ
ャートを示す。電源投入直後は、カメラ10の向き及び
フォーカスを手動操作可能な手動モードになる(S
1)。手動モードでは、オペレータは、カメラ台操作卓
16の撮影方向操作用ジョイスティック及びピント調整
用フォーカスつまみを操作して、カメラ10の向きとフ
ォーカスを手動調整できる。
【0028】オペレータが操作キー24の自動追尾開始
ボタンをオンにすると(S2)、初期化モードになる
(S3)。初期化モードでは、先ず、カメラ架台12を
制御してカメラ10を初期方向(例えば、機体に対して
水平90゜方向)に向け、カメラ架台12の角度情報と
方向制御を初期化する。次に、必要により、カメラ10
のフォーカス値及びカメラ架台12の方向とレーザ・ス
キャナ22の測定距離及び方向との対応を手動で調べ、
校正データとして保存する(手動校正又は粗校正)。本
装置をヘリコプタに取り付け直後では、レーザ・スキャ
ナ22の取り付け角度とカメラ架台12のチルト角との
関係、及びレーザ・スキャナ22の測定距離とカメラ1
0のフォーカス値との対応関係を少なくとも1回は確認
する必要があるからである。カメラ架台12の向きの初
期化又は手動校正の後、以前に得た校正データ又は直前
の手動校正により得た校正データを、画像処理装置20
を利用して補正する(自動校正又は精密校正)。
【0029】校正データの補正方法を簡単に説明する。
レーザ・スキャナ22により測定された角度をR、カメ
ラ架台12のチルト角をC、校正値をDとすると、これ
らは一般に下記式 C=R+D を満たす。前回の校正値Dによりカメラ架台12のチル
ト角を制御し、そのチルト角での撮影画像を画像処理装
置20の画像処理により電線の位置を算出する。架空線
の位置を算出する具体的方法は、後述する。撮影画面上
での架空線の上下方向の画角をW、撮像面の長さをV、
焦点距離をfとしたとき、 W/2=arctan(V/S・f) である。
【0030】電線が撮影画面の中心からずれている場合
の、校正データの補正量Δdは、 Δd=P・(W/L) 但し、Pは電線の撮影画面中心からのずれの画素数、L
は撮影画面の上下方向(垂直方向)の画素数である。補
正後の校正データをDn、補正前の校正データをDoと
すると、 Dn=Do+Δd となる。
【0031】レーザ・スキャナ22の測定距離とカメラ
10のフォーカス値との関係は次のようになる。先ず、
カメラ10から出力されるフォーカス値と距離との関係
を地上で正確に測定しておく。フォーカス値から変換し
た距離値をフォーカス距離と呼ぶ。レーザ・スキャナ2
2の測定距離をR、フォーカス距離をF、校正値をDと
したとき、 F=R+D である。
【0032】前回の校正値Dによりカメラ10のフォー
カスを制御する。撮影画像を画像処理装置20により画
像処理しながら、フォーカス距離を前方にずらしてい
き、画像処理装置20の画像処理により電線を認識でき
なくなった時のレーザ・スキャナ22の測定距離をR
1、フォーカス距離を後方にずらしていき、画像処理装
置20の画像処理により電線を認識できなくなった時の
レーザ・スキャナ22の測定距離をR2とする。補正後
の校正Dnは、次式で与えられる。即ち、 Dn=F−(R1+R2)/2 校正値の補正は、一般的には、新たな測定結果による置
換と、新たな測定結果による旧校正値の修整とがある。
実際上、どちらを採用しても細かな差異はいまのところ
見当らなかった。補正方法の上述の例では、角度に関し
ては修整、距離に関しては置換になっている。
【0033】手動校正だけでは、レーザ・スキャナ22
の取り付け角度とカメラ架台12のチルト角との関係、
及びレーザ・スキャナ22の測定距離とカメラ10のフ
ォーカス値との関係について、人間の視覚に頼った粗い
対応しか分からず、精度が悪い。本実施例では、手動校
正の結果を自動校正により補正することで、より精密な
対応関係を知ることができる。この結果、撮影倍率を上
げることができ、尚且つ、より高速にヘリコプタを飛行
させることができるようになる。手動校正及び自動校正
の詳細は後述する。
【0034】自動校正により補正された精密な校正デー
タが得られると、サーチ・モードになる(S4)。サー
チ・モードでは、レーザ・スキャナ22の測定結果によ
りカメラ10及びカメラ架台12を自動制御する。即
ち、スキャン範囲に電線が入ると、コンピュータ18
は、レーザ・スキャナ22による測定値(方向及び距
離)に校正データを適用して、カメラ10の方向及びフ
ォーカス値を求め、カメラ架台12のチルト角及びカメ
ラ10のフォーカスを制御する。これにより、カメラ1
0は撮影対象の架空線にほぼピントを合わせて、且つ、
ほぼ画面中央に位置させることができる。
【0035】サーチ・モードで撮影対象を探知できる
と、トラック・モードになる(S5)。トラック・モー
ドでは、画像処理装置20により撮影画面内での電線の
位置及び傾きを求め、その結果によりカメラ架台12の
チルト角及びロール角を制御して、電線が画面中央でほ
ぼ水平になるようにする。また、カメラ10のフォーカ
スは、レーザ・スキャナ22の測定距離と補正済の校正
データにより自動調整される。映像中の電線の急激な動
き、又はフォーカスの不具合によるピンボケ等で電線を
認識できなくなった場合等には(S6)、サーチ・モー
ドに戻り、電線を再び探知する(S4)。
【0036】オペレータが操作キー24の自動追尾終了
ボタンを押すと(S7)、自動追尾を終了し、手動モー
ドになる(S8)。
【0037】なお、コンピュータ18は自動追尾開始ボ
タンのオンによりVTR28を記録モードで動作開始さ
せ、自動追尾終了ボタンのオンにより、VTR28の記
録動作を停止する。これにより、S2〜S7の間のカメ
ラ10の出力映像信号と、撮影位置及び時刻の情報がビ
デオ・テープに記録される。VTR28の記録開始と終
了は、別の操作に連動させても、個別にオペレータが操
作するようにしてもよい。
【0038】図2の初期化モード(S3)における手動
校正の詳細なフローチャートを図3に示す。
【0039】パイロットは、通常の撮影位置(撮影対象
である電線から一定距離離れた位置)でヘリコプタをホ
バリング又は電線に沿って低速で飛行させる(S1
1)。そのとき、オペレータは、通常の撮影状態で架空
線がカメラ10の撮影画面内にクリアに映るように、カ
メラ10の撮影方向及びフォーカスを手動調整する(S
12)。同時にレーザ・スキャナ22を作動させて対象
の架空線を認識していることを確認する(S13)。対
象物が映像画面内にクリアに表示されると共に、レーザ
・スキャナ22が同じ対象物を測定できている場合に
(S14)、操作キー24の手動校正ボタンを押す(S
15)。これを数回、繰り返す。この一連の操作によ
り、レーザ・スキャナ22の測定距離とカメラ10のフ
ォーカス値との比較的大雑把な対応関係、及びレーザ・
スキャナ22の測定角度とカメラ架台12の方向との比
較的大雑把な対応関係を示すデータ(校正データ)を収
集できる。得られた校正データ(数回繰り返した場合に
は、得られたデータの平均値)は、コンピュータ18の
メモリ(ハードディスクなど)に保存される(S1
6)。
【0040】図2の初期化モード(S3)における自動
校正の詳細なフローチャートを図4及び図5に示す。自
動校正は、直前の手動校正による校正データ又は前回の
撮影時の自動校正により補正された校正データを初期デ
ータとして、より正確な校正データを生成するプロセス
である。また、図6は、カメラ10の撮影方向とフォカ
ース、レーザ・スキャナ22のスキャン範囲、及び撮影
対象の電線の関係を示す図である。図6では、電線30
が紙面に垂直に延びており、ヘリコプタは、電線30に
沿って紙面に垂直な方向に、極力、電線30との距離を
一定に保って飛行することになる。パイロットは、通常
の撮影位置及び速度で飛行し(S21)、レーザ・スキ
ャナ22を動作させて撮影対象の電線を認識させる。初
期校正データとレーザ・スキャナ22の測定値に従い、
カメラ10のフォーカスとカメラ架台12の方向を自動
制御する(S22,S23)。これにより、撮影対象の
電線が、ほぼピントが合った状態でカメラ10の撮影画
面のほぼ中央に位置するはずである。
【0041】画像処理装置20により撮影対象の電線を
認識する(S25,S26)。画像処理装置20による
電線認識プロセスの詳細は、後述する。撮影対象の電線
がカメラ10の撮影画面内に入っていない場合、即ち、
画像処理装置20により電線を認識できないときには
(S26)、オペレータは、補助的に、カメラ架台操作
卓16のチルト微調整摘みを操作してカメラ架台12の
チルト角度を微調整して、撮影対象の電線がカメラ10
の撮影画面に入るようにする(S27)。
【0042】画像処理装置20により電線が認識される
と(S26)、カメラ架台12のチルト角度制御を、レ
ーザ・スキャナ22の測定値による制御から画像処理装
置20の電線認識結果による制御に移行する。即ち、画
像処理装置20の処理結果に従って、電線がカメラ10
の撮影画面の中央に位置するようにカメラ架台12のチ
ルト角を制御する(S28〜S33)。
【0043】先ず、平均化処理のためのデータ処理数と
カウンタを設定する(S28)。データ処理数は、予め
設定しておいてもよいことは明らかである。レーザ・ス
キャナ22が電線を認識できていること(S29)及び
画像処理装置20が電線を認識できていること(S3
0)を確認した上で、カメラ架台12のチルト角を読み
込み(S31)、画像処理装置20による電線認識結果
に応じて、電線が画面中央に位置するようにカメラ架台
12のチルト角を制御し(S32)、制御後のカメラ架
台12のチルト角とレーザ・スキャナ22の測定方向と
の対応関係を記憶する。
【0044】S28で設定されるデータ処理数の回数だ
け、S29〜S32を繰り返した後(S33)、収録し
たデータを平均化する(S34)。平均値により初期デ
ータを補正する(S35)。又は、S34で得られた対
応データをレーザ・スキャナ22の測定方向とカメラ架
台12のチルト角との対応を示す校正データとする。
【0045】角度の校正の後に、カメラ10のフォーカ
スとレーザ・スキャナ22の測定距離との対応を校正す
る(S36〜S48)。具体的には、レーザ・スキャナ
22が電線をスキャナ範囲内で認識できていることを確
認した上で(S36)、その測定方向をS35で確定し
た校正データに適用してカメラ架台12のチルト角を制
御する(S37)。これにより、撮影対象の電線がカメ
ラ10の撮影画面のほぼ中央に位置するようになる。
【0046】この段階で、コンピュータ18はカメラ1
0のフォーカスを微調整してカメラ10のフォーカスを
電線の手前側に移動させ(S38)、その操作に連動し
て画像処理装置20による電線の認識の可否を調べる
(S39)。画像処理装置20による電線の認識の限界
点を検出し(S40)、そのときの、カメラ10のフォ
ーカス値を読み込み、一時記憶する(S41)。今度
は、カメラ10のフォーカスを遠方側に移動させ(S4
2)、画像処理装置20による電線の認識の限界点にお
けるカメラ10のフォーカス値を読み込む(S43,S
44,S45)。
【0047】レーザ・スキャナ22が電線を認識できて
いることを確認した上で(S46)、S41で読み込ん
だフォーカス値とS45で読み込んだフォーカス値の平
均値を算出する(S47)。S46でレーザ・スキャナ
46により得られた測定距離と、S47で算出した平均
フォーカス値により初期校正データを補正する(S4
8)。ここでも、S46でレーザ・スキャナ22により
得られた測定距離と、S47で算出した平均フォーカス
値との対応関係を新たな校正データとしてもよい。
【0048】距離の校正に関して問題となるのが、レー
ザ・スキャナ22の測距精度と被写界深度の関係であ
る。本実施例では、カメラ10として2/3インチのハ
イビジョン・カメラを使用し、カメラ10のレンズとし
て、12倍乃至24倍のズーム・レンズを使用した。実
際に撮影できる被写体の大きさDは、カメラ10からの
距離をL、カメラ10の焦点距離をf、カメラ10の撮
像面の大きさをdとすると、 D=d×L/f の関係にある。焦点距離fは12倍のとき102mm、
24倍のとき204mmである。距離Lに対して、撮影
範囲と分解能の関係の表を図7に示す。距離100mで
は、最大で横幅9.6m、縦幅5.3mの範囲を撮影可
能である。
【0049】また、同じく2/3インチのハイビジョン
・カメラで、最大ズーム(f=204mm)、絞り開放
(F=1.2)、最小錯乱円δ=0.04mm(例え
ば、10インチ・モニタ)としたときの、距離と被写界
深度の関係を図8に示す。
【0050】例えば、送電電圧77kV、270kV及
び500kVに対し、グランド・ワイヤ径はそれぞれ
7.8mm、17.5mm及び17.5mmであり、接
近可能距離は15m,30m及び30mである。従っ
て、電線撮影時に最も接近できるのは、送電電圧77k
Vの場合の15mであり、この距離の被写界深度は図8
から52cmである。他方、レーザ・スキャナ22の距
離精度は、先に説明したように±10cmである。よっ
て、レーザ・スキャナ22の測定距離データによりカメ
ラ10のフォーカスを制御しても、レーザ・スキャナ2
2の測定精度が被写界深度内であるので、本実施例では
全く問題無い。
【0051】図4及び図5に示す自動校正は自動的に短
時間で終了するので、本実施例のように、撮影作業開始
前に必ず行なうように設定しておくのが好ましい。フォ
ーカスの手前側移動(S38)と遠方側移動(S42)
に関しては、カメラ架台操作卓16に設けられているフ
ォーカス微調整摘みをオペレータに操作させるようにし
てもよいが、コンピュータ18による自動調整の方が素
速く済むのは勿論である。
【0052】図9は、レーザ・スキャナ22による電線
認識のフローチャートである。測定すべき距離範囲を設
定し(S51)、スキャン範囲でレーザ・パルスを走査
して反射光データの反射時間(即ち、距離)を照射角度
に応じた配列に格納する(S52)。その配列データか
ら、S51で設定した距離範囲内で最短になるデータを
抽出する(S53)。設定距離範囲内に測定データが存
在しなければ(S54)、電線認識に失敗したことにな
り、異常を返す。
【0053】設定距離内にデータがある場合でも(S5
4)、直前のデータと余りに異なる距離又は方向であれ
ば、それも異常データであることになる。従って、直前
データのある場合で(S55)、直前データの距離及び
方向と比較し(S56)、あまりに違う場合には、異常
データであると判断して(S57)、異常を返す。
【0054】直前データが無い場合(S55)、又は、
直前データがあっても距離及び方向が共に近似している
場合(S57)、最短と認識されたデータの反射時間情
報(又は距離情報)と配列番号(又は配列番号から得ら
れる角度情報)を直前データとして記憶し(S58)、
設定距離範囲内で最短と判断された距離とその角度を返
り値としてリターンする。
【0055】次に、画像処理装置20による電線の認識
について詳細に説明する。画像処理装置20は、エッジ
検出と2値化処理により電線の外辺のみを抽出し、その
画像座標値から最小二乗法により直線回帰式を計算し、
図10に示すように、カメラ10の撮影画面中心からの
ズレ量及び傾きを算出する。同時に、抽出した画像が電
線であるかどうかを相関係数により判定する。画像処理
装置20には例えば、ディジタル・シグナル・プロセッ
サ(DSP)を使用する。
【0056】エッジや線の検出には、これまで多くの手
法が提案されている。その中で最も基本的な考え方に基
づいた手法が、差分オペレータを使った空間微分処理で
ある。一次微分としてRoberts,Prewit
t,Sobel、二次微分のLaplacianなどが
よく知られている。また、8個の差分型マスクを使用し
て、その最大出力値からエッジ強度及び方向を得る、P
rewitt,Kirsch,Robinsonなどの
オペレータを使ったテンプレート型なども一般的であ
る。
【0057】以下に、Robinsonのオペレータを
用いたテンプレート型エッジ抽出手法を簡単に説明す
る。画像上でのエッジ付近の濃淡パターンを想定した複
数のテンプレートを準備し、画像間との相関を計算する
ことによってエッジ要素を検出する方法である。実際に
は、8方向のエッジに相当する8個の3×3テンプレー
トを用いることが多い。Robinsonのエッジ検出
オペレータ又はテンプレートを、図11に示す。エッジ
上で暗い部分から明るい部分への方向(矢印の方向)
は、図12に示すように8通りになる。図11の(1)
〜(8)は、図12の(1)〜(8)に示す方向と、そ
れぞれ対応している。
【0058】各テンプレートを対象の画像に適用して局
所積和演算を行なう。そして、最大出力が得られたテン
プレートの方向をグラジエントの方向とし、そのときの
出力値をグラジエントの強度とする。この手法は、方向
性を持った多数のテンプレートを用いるので、エッジの
方向に関する情報を差分型オペレータよりも正確に抽出
できる。但し、詳細は後述するが、本実施例では、計算
をより簡略化するために、2次元処理でなく一次元処理
としたので、テンプレートも(−2,0,2)又は(−
1,0,1)の一次元でよい。
【0059】図13は、画像処理装置20の動作フロー
チャートを示し、図14は、電線認識処理の模式図を示
す。カメラ10の出力映像信号は、カメラ架台制御装置
14を介して画像処理装置20に印加されており、画像
処理装置20は、その入力映像信号(輝度信号のみで良
い。)をディジタル信号に変換し、1画面分の画像デー
タを内部の画像メモリに記憶する(S61)。先にコン
ピュータ18に設定しておいた抽出ステップ数をカウン
タにセットする(S62)。抽出ステップ数は、1画面
内で抽出する縦ラインの本数を決定する。例えば、図1
4に例示するように、水平座標でx1,x2,・・・,
xnのn本の縦ラインが1画面から抽出される。
【0060】縦方向の1ラインの画素データを抽出し
(S63)、そのラインのデータに、(−2,0,2)
のテンプレートを適用して積和演算し、絶対値を計算す
る(S64)。S64による1ライン分の計算結果から
そのラインのデータの平均値と標準偏差を求め(S6
5)、得られた平均値と標準偏差を使って、S64によ
る1ライン分の計算結果を2値化する(S66)。2値
化された1ラインのデータを両外側からサーチして電線
の外辺を検出し、2つの外辺位置の中間位置を電線の中
心とする(S67)。このようにして、n本の縦ライン
について、電線の中心位置y1〜ynを算出できる。
【0061】n本の縦ラインについて電線の中心位置y
1〜ynを算出し終えると(S68)、得られた座標値
(x1,y1)〜(xn,yn)から最小二乗法による
一次回帰線 y=a+bx の係数a,bと相関係数rを下記式により計算する(S
69)。
【0062】
【数1】
【0063】得られた相関係数rにより相関の良否を判
定する(S70)。相関が良ければ(S70)、正しく
電線を撮影できていることになり、一次回帰線から電線
の傾きと中心からのズレ量を算出し(S71)、コンピ
ュータ18にその計算値(ズレ量と傾き)を通知する。
相関が悪ければ(S70)、電線の認識を失敗している
ので、ミストラックを示すコードを返り値に代入して
(S72)、コンピュータ18に異常終了を通知する。
【0064】本実施例の画像処理装置20では、一次元
処理でエッジを検出するので、二次元処理の場合に比べ
計算量と時間を大幅に低減できる。これにより、画像処
理装置20の電線認識結果によるカメラ架台12の回転
制御(チルト方向とロール方向)をリアルタイムで、し
かも比較的に安価に行なえるようになった。また、各縦
ラインでの電線中心位置の相関を調べて、電線認識の成
功を確認しているので、誤った対象物を電線と誤認する
ことがなくなる。背景(一般的には、空又は森林など)
に惑わされにくくなる。
【0065】本実施例によれば、レーザ・スキャナによ
り電線を認識し、その測定距離及び方向にカメラを自動
制御するので、レーザ・スキャナの走査範囲であれば、
パイロットが電線に対して概略の位置を飛行させるだけ
で、確実且つ迅速に送電線をカメラの撮影範囲内に入れ
ることができる。また、予め、カメラのフォーカス及び
撮影方向とレーザ・スキャナの測定距離及び測定方向を
校正しておくことにより、実際の撮影に際してカメラの
フォーカス及び撮影方向を高い精度で制御できる。この
結果、より高い撮影倍率での撮影を実現できる。
【0066】レーザ・スキャナによる測定距離とカメラ
のフォーカス値との対応を予め計測しておき、実際の撮
影時には、レーザ・スキャナによる測定距離を、その測
定データで校正してカメラのフォーカス制御に使用する
ので、フォーカス制御の精度をより高くすることがで
き、鮮明な映像を得ることができる。
【0067】また、画像処理により撮影画面内での電線
のずれと傾きを算出して、電線が画面中央でほぼ水平に
位置するようにカメラのチルト角及びロール角を制御す
るので、ヘリコプタの飛行位置又は撮影対象の送電線に
多少の乱れがあっても、電線が画面中央に傾きの無い状
態で位置する安定した画像を得ることができる。
【0068】図1に図示した各装置は、通常、全てがヘ
リコプタに搭載されるが、その一部、例えば、VTR2
8などは地上に配備し、無線送信システムを介してカメ
ラ10の映像信号を地上のVTR28に供給するように
してもよい。各装置の重量と嵩にもよるが、有人ヘリコ
プタでなく、無人飛行体を利用してもよいことは勿論で
ある。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解できるよう
に、本発明によれば、撮影中でのオペレータの細かい操
作が不要になり、より高い撮影倍率及び/又はより高速
に、架空線を撮影することができるようになる。
【0070】撮影方向及びフォーカスをリアルタイムに
制御するので、架空線へのオート・フォーカスを実現で
きると共に、架空線を自動追尾できる。オペレータの負
担を大幅に軽減し、パイロットのみでの撮影も可能にな
る。更には、フォーカスと撮影方向の自動制御の結果、
高画質の映像を得ることができる。飛行速度の上昇によ
り、安全性が向上し、コストダウンを図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の概略構成ブロック図であ
る。
【図2】 本実施例の主ルーチンのフローチャートであ
る。
【図3】 図2の初期化モード(S3)における手動校
正の詳細なフローチャートである。
【図4】 図2の初期化モード(S3)における自動校
正の詳細なフローチャートの一部である。
【図5】 図2の初期化モード(S3)における自動校
正の詳細なフローチャートの一部である。
【図6】 カメラ10、レーザ・スキャナ22及び撮影
対象の電線の関係を示す図である。
【図7】 距離Lに対する撮影範囲と分解能の関係を示
す表である。
【図8】 距離と被写界深度の関係の一例である。
【図9】 レーザ・スキャナ22による電線認識のフロ
ーチャートである。
【図10】 カメラ10の撮影画面における電線の撮影
例である。
【図11】 Robinsonのエッジ検出オペレータ
又はテンプレートである。
【図12】 図11に示すテンプレートで検出できるエ
ッジの方向である。
【図13】 画像処理装置20の動作フローチャートで
ある。
【図14】 画像処理装置20における電線認識処理の
模式図である。
【符号の説明】
10:ビデオ・カメラ 12:カメラ架台 14:カメラ架台制御装置 16:カメラ架台操作卓 18:コンピュータ 20:画像処理装置 22:レーザ・スキャナ 24:操作キー 26:モニタ 28:ビデオ・テープ・レコーダ 29:高精細モニタ 30:電線

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架空線を撮影する架空線撮影装置であっ
    て、 光学像を電気信号に変換する撮像手段と、 当該撮像手段の撮影角度を変更する撮影角度変更手段
    と、 撮影対象の架空線までの距離及び方向を計測する距離・
    方向計測手段と、 当該距離・方向計測手段により計測される距離値と当該
    撮像手段のフォーカス値との対応を示す距離校正デー
    タ、及び、当該距離・方向計測手段により計測される方
    向と当該撮影角度変更手段による撮影方向との対応を示
    す方向校正データを記憶する記憶手段と、 当該距離・方向計測手段により計測された距離値を当該
    距離校正データにより校正して当該撮像手段のフォーカ
    スを自動制御するフォーカス制御手段と、 当該距離・方向計測手段により計測された方向を当該方
    向校正データにより校正して当該撮影角度変更手段を制
    御し、もって当該撮像手段を当該架空線を撮影する方向
    に自動調整する撮影方向制御手段と、 当該撮像手段による撮影画像から架空線画像を抽出し、
    撮影画面内での位置及び傾きを算出する画像処理手段
    と、 当該画像処理手段の算出結果に従い、撮影対象の架空線
    が当該撮像手段の撮影画面内の所定位置に位置するよう
    に当該撮影角度変更手段を制御する角度制御手段とから
    なることを特徴とする架空線撮影装置。
  2. 【請求項2】 当該距離・方向計測手段は、予め設定さ
    れた距離範囲内で最も近い距離の計測値を出力する請求
    項1に記載の架空線撮影装置。
  3. 【請求項3】 当該距離・方向計測手段は、所定角度範
    囲内でレーザ・パルス光を出力し、反射角度及び戻り時
    間により距離及び方向を計測するレーザ計測手段である
    請求項1又は2に記載の架空線撮影装置。
  4. 【請求項4】 当該距離・方向計測手段による架空線の
    正常認識に応じて、当該角度制御手段を起動する制御手
    段を具備する請求項1乃至3の何れか1項に記載の架空
    線撮影装置。
  5. 【請求項5】 当該画像処理手段は、当該撮像手段によ
    る撮影画像から所定方向の複数のラインを抽出し、各ラ
    インから架空線の中心座標を算出し、得られた複数の中
    心座標データから直線回帰式を算出する請求項1乃至4
    の何れか1項に記載の架空線撮影装置。
  6. 【請求項6】 当該画像処理手段は、更に、当該架空線
    の複数の中心座標データの相関係数から架空線認識の成
    功/失敗を判定する請求項1乃至5の何れか1項に記載
    の架空線撮影装置。
  7. 【請求項7】 更に、当該撮像手段による撮影画像を記
    録媒体に記録する記録手段を具備する請求項1乃至6の
    何れか1項に記載の架空線撮影装置。
  8. 【請求項8】 更に、当該撮像手段による撮影画像を映
    像表示する映像表示手段を具備する請求項1乃至7の何
    れか1項に記載の架空線撮影装置。
  9. 【請求項9】 更に、当該撮影角度変更手段及び当該撮
    像手段のフォーカスを手動操作する操作手段を具備する
    請求項1乃至9の何れか1項に記載の架空線撮影装置。
  10. 【請求項10】 飛行体に搭載される請求項1乃至9の
    何れか1項に記載の架空線撮影装置。
  11. 【請求項11】 架空線を撮影する架空線撮影方法であ
    って、 撮影対象の架空線までの距離及び方向を計測する距離・
    方向計測手段により計測される距離と光学像を電気信号
    に変換する撮像手段のフォーカス値との対応、及び、当
    該距離・方向計測手段により計測される方向と当該撮像
    手段の撮影方向との対応を示す校正データを予め計測す
    る校正ステップと、 当該距離・方向計測手段により計測された距離値及び方
    向値を当該校正データにより校正して、当該撮像手段の
    フォーカス及び撮影方向を自動制御するサーチ・ステッ
    プと、 当該サーチ・ステップにより撮影対象の架空線を当該撮
    像手段の撮影視野に入れた後、当該距離・方向計測手段
    により計測された距離値により当該撮像手段のフォーカ
    スを自動制御しながら、当該撮像手段の撮影画像から当
    該架空線の撮影画面内での位置を算出し、当該架空線が
    当該撮影画面内の所定位置に位置するように当該撮像手
    段の撮影方向及び角度を制御するトラッキング・ステッ
    プとからなり、当該トラッキング・ステップにおいて当
    該架空線を当該撮像手段の撮影視野内から見失うと、当
    該サーチ・ステップを戻ることを特徴とする架空線撮影
    方法。
  12. 【請求項12】 当該校正ステップは、当該距離・方向
    計測手段による当該架空線の正常認識状態で撮像手段の
    フォーカス及び撮影方向を手動調整する手動校正ステッ
    プと、当該手動校正ステップによる校正データ及び前回
    の撮影時の校正データの何れかを使用して、当該距離・
    方向計測手段の計測値により当該撮像手段のフォーカス
    及び撮影方向を自動調整し、その後、当該撮像手段の撮
    影画像の画像処理によりフォーカス及び撮影方向を自動
    調整して、利用した校正データを補正する自動校正ステ
    ップとを具備し、 当該自動校正ステップは、 当該手動校正ステップによる校正データ及び前回の撮影
    時の校正データの何れかを使用して、当該距離・方向計
    測手段の計測値により当該撮像手段のフォーカス及び撮
    影方向を自動調整する準備ステップと、 当該撮像手段の撮影画像の画像処理により当該架空線が
    撮影画面の中央に位置するように撮影方向を微調整し、
    その結果の撮影方向とその時点の当該距離・方向計測手
    段の計測方向との対応により撮影方向に関する校正デー
    タを補正する撮影方向校正値補正ステップと、 当該撮影方向校正ステップの後、当該撮像手段のフォー
    カスを手前側と遠方側に調整して当該撮像手段の撮影画
    像の画像処理で当該架空線を認識できる限界フォーカス
    値を検出し、両限界フォーカス値の平均値とその時点の
    当該距離・方向計測手段の計測距離との対応により、距
    離に関する校正データを補正する距離校正値補正ステッ
    プとからなる請求項11に記載の架空線撮影方法。
  13. 【請求項13】 当該撮影方向校正値補正ステップは、
    当該撮像手段の撮影画像の画像処理により当該架空線が
    撮影画面の中央に位置するように撮影方向を微調整した
    後の撮影方向とその時点の当該距離・方向計測手段の計
    測方向との対応を撮影方向に関する校正データとし、 当該距離校正補正ステップは、当該両限界フォーカス値
    の平均値とその時点の当該距離・方向計測手段の計測距
    離との対応を距離に関する校正データとする請求項12
    に記載の架空線撮影方法。
  14. 【請求項14】 当該手動校正ステップを設置後少なく
    とも1回実行し、当該自動校正ステップを撮影の都度実
    行する請求項12又は13に記載の架空線撮影方法。
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