JPH1058662A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

インクジェット印刷装置

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Publication number
JPH1058662A
JPH1058662A JP22086396A JP22086396A JPH1058662A JP H1058662 A JPH1058662 A JP H1058662A JP 22086396 A JP22086396 A JP 22086396A JP 22086396 A JP22086396 A JP 22086396A JP H1058662 A JPH1058662 A JP H1058662A
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JP
Japan
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ink
head
remaining amount
driving
ink jet
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JP22086396A
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English (en)
Inventor
Motohito Muraki
基人 村木
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク残量が希少となった場合でも、ヘッド
等を傷めることなく、また、印刷品質を劣化させること
なく印刷が可能なインクジェット印刷装置を提供する。 【解決手段】 制御部20は、インクカートリッジ内の
インク残量を監視し、記憶する。使用者より印刷指示が
あると、CPU30はその時点のインク残量を所定の設
定量V1と比較し、インク残量がこれより少ない場合に
はさらい設定量V2と比較する。インク残量が設定量V
1より多い場合には、インク残量は十分であるので通常
のヘッド駆動周波数で印刷を行う。一方、インク残量が
設定量V1とV2の間にある場合、即ち、インク残量が
減少ぎみであるが未だ印刷が可能な場合、CPU30は
ヘッドに印加されるヘッド駆動信号の周波数を低くして
印刷を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ等のインクジェット印刷装置の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、インクジェットプリンタ等で
は、装着されたインクカートリッジ内のインク残量を検
出し、残量が希少となった場合には使用者に対してブザ
ーや表示手段等により警告を発するものが知られてい
る。このような警告は、使用者にインクの残量が希少で
あることを知らせ、新しいカートリッジへの交換を促す
ものである。しかし、通常、警告が発せられた後でも更
に数回の印刷は可能であること、或いは、交換すべき新
しいカートリッジが手元に無いこと等の理由により、実
際には使用者はカートリッジを交換することなく印刷を
続行してしまう場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、結局は使用者
はインクカートリッジが空になり、インクが出なくなる
まで印刷を続けてしまう。しかし、インクがほとんど空
の状態で印刷を行うと、ヘッドの過度な温度上昇等を招
き、ヘッドに著しい負担を与えるとともに、印刷制御回
路の誤動作等の原因ともなる。
【0004】また、インクが完全に無くなっていない場
合であっても、インクの残量が少ない場合には印刷のた
めのヘッドの機械的動作に対してインクの供給が間に合
わなくなる。その結果、インクの供給が不十分な状態で
印刷を行うことになり、同様にヘッドを傷めてしまう。
【0005】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あり、インク残量が希少となった場合でも、ヘッド等を
傷めることなく、また、印刷品質を劣化させることなく
印刷が可能なインクジェット印刷装置を提供することを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、インクジェット印刷装置に
おいて、インクを噴射可能なインクジェットヘッドと、
印刷すべき記録データに基づいて、前記インクジェット
ヘッドを所定のヘッド駆動周波数で駆動して前記インク
を噴射させるヘッド駆動手段と、前記ヘッド駆動周波数
に応じた紙送り速度で用紙を前記インクジェットヘッド
に対面する位置まで紙送り方向に沿って搬送する搬送手
段と、前記ヘッド駆動周波数に応じた主走査速度で前記
紙送り方向に直交する主走査方向に前記インクジェット
ヘッドを走査させる主走査手段と、前記インクジェット
ヘッドに供給可能なインクの残量を検出する検出手段
と、該検出されたインクの残量が予め設定された第1設
定量を割ると、前記ヘッド駆動周波数よりも低い駆動周
波数で駆動するように前記ヘッド駆動手段、搬送手段及
び主走査手段を制御する制御手段とを備えて構成され
る。
【0007】請求項1に記載のインクジェット印刷装置
によれば、搬送手段は予め決められたヘッド駆動周波数
に応じた紙送り速度で用紙を搬送し、主走査手段はヘッ
ド駆動周波数に応じた主走査速度でインクジェットヘッ
ドを走査する。ヘッド駆動手段はヘッド駆動周波数でイ
ンクジェットヘッドにインクを噴射させる。従って、制
御手段の制御の下、ヘッド駆動手段は、搬送手段及び主
走査手段と協働して用紙に記録を行う。印刷指示がなさ
れると、検出手段はインクの残量を検出し、制御手段は
検出されたインク残量が第1設定値より多いか否かを判
断する。検出されたインク残量が第1設定値より少ない
場合は、制御手段はそれまでのヘッド駆動周波数よりも
低い駆動周波数で駆動するようにヘッド駆動手段、搬送
手段及び主走査手段を制御する。
【0008】請求項2記載の発明は、インクジェット印
刷装置において、インクを噴射可能なラインヘッド型の
インクジェットヘッドと、印刷すべき記録データに基づ
いて、前記インクジェットヘッドを所定のヘッド駆動周
波数で駆動して前記インクを噴射させるヘッド駆動手段
と、前記ヘッド駆動周波数に応じた紙送り速度で用紙を
前記インクジェットヘッドに対面する位置まで紙送り方
向に沿って搬送する搬送手段と、前記インクジェットヘ
ッドに供給可能なインクの残量を検出する検出手段と、
該検出されたインクの残量が予め設定された第1設定量
を割ると、前記ヘッド駆動周波数よりも低い駆動周波数
で駆動するように前記ヘッド駆動手段及び搬送手段を制
御する制御手段とを備えて構成される。
【0009】請求項2記載のインクジェット印刷装置に
よれば、搬送手段は予め決められたヘッド駆動周波数に
応じた紙送り速度で用紙を搬送する。ヘッド駆動手段は
ヘッド駆動周波数でインクジェットヘッドにインクを噴
射させる。従って、制御手段の制御の下、ヘッド駆動手
段は、搬送手段と協働して用紙に記録を行う。印刷指示
がなされると、検出手段はインクの残量を検出し、制御
手段は検出されたインク残量が第1設定値より多いか否
かを判断する。検出されたインク残量が第1設定値より
少ない場合は、制御手段はそれまでのヘッド駆動周波数
よりも低い駆動周波数で駆動するようにヘッド駆動手段
及び搬送手段を制御する。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載のインクジェット印刷装置において、前記検出手段
は、前記インクの残量を物理的に検出するように構成さ
れる。
【0011】請求項3記載のインクジェット印刷装置に
よれば、検出手段はインクの残量を物理的に検出するの
で、インク残量を正確に検出することができる。請求項
4記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェッ
ト印刷装置において、前記検出手段は、前記インクの残
量を当該インクジェット印刷装置の使用履歴から間接的
に検出するように構成する。
【0012】請求項4記載のインクジェット印刷装置に
よれば、検出手段はインクの残量を当該インクジェット
印刷装置の使用履歴から間接的に検出するので、インク
残量の検出のための特別の検出装置を設ける必要が無
く、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1から4の
いずれか一項に記載のインクジェット印刷装置におい
て、前記制御手段は、前記検出されたインクの残量が予
め設定された第2設定量を割ると、駆動を停止するよう
に前記ヘッド駆動手段を制御するように構成する。
【0014】請求項5記載のインクジェット印刷装置に
よれば、検出されたインクの残量が予め設定された第2
設定量を割ると、駆動を停止するように前記ヘッド駆動
手段を制御するので、事実上印刷が不可能な程度にイン
ク残量が少ない場合に無理な印刷を行うことが無くな
り、ヘッドや制御回路の故障を防止できる。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5に記載の
インクジェット印刷装置において、前記検出されたイン
クの残量が前記第2設定量を割ると、インクを補給すべ
き旨の告知を行う告知手段を備えて構成される。
【0016】請求項6記載のインクジェット印刷装置に
よれば、検出されたインクの残量が前記第2設定量を割
るとインクを補給すべき旨の告知を行うので、使用者は
インクの交換時期を容易に知ることができ、使用上の便
利性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本実施形態におけるイ
ンクジェット型プリンタ1の外観構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態におけるインクジェット
型プリンタ1には、軸方向に延びた円筒状のプラテン2
が備えられており、当該プラテン2は図示しない軸を介
してフレーム3に矢印H方向に回転可能に取り付けられ
ている。
【0018】インク噴射ヘッド4はこのプラテン2に対
向するようにキャリッジ5上に載置されている。インク
噴射ヘッド4上には、インクカートリッジ4aが着脱可
能に保持される。キャリッジ5はプラテン2の軸に平行
に設けられたガイドロッド6に摺動可能に支持されると
共に、一対のプーリ7,8に巻き付けられたタイミング
ベルト9に係合されている。従って、一方のプーリ7が
キャリッジ駆動モータ10により回転され、タイミング
ベルト9が送られることにより、キャリッジ5はプラテ
ン2に沿って矢印K方向へ移動する。
【0019】このような機構により記録時に予め定めら
れた記録範囲内において往復動されるインク噴射ヘッド
4は、図示しない多数個のインク流路と、それらインク
流路に対応して設けられた多数個の噴射口をそれぞれ持
つ複数個の噴射ノズル11を備えている。そして、前記
インク流路にはインクカートリッジ4aからインクが供
給されるようになっており、前記インク流路の壁を形成
する振動板が後述するCPU30の指令に基づいてヘッ
ドドライバ27内の駆動回路により変形されると、その
変形に起因する圧力変化によりインクが噴射ノズル11
の噴射口から噴射される。インクは、プラテン2とイン
ク噴射ヘッド4との間に供給される記録用紙12に、キ
ャリッジ5の移動に伴って噴射され、それにより1行分
の画像が形成される。1行分の画像形成が終了したなら
ば、ラインフィードモータ22の駆動によりプラテン2
が回転し、記録用紙12が1行分送られる。その後、再
び1行分の画像の形成が行われる。この繰り返しによ
り、記録用紙12全体の画像形成が行われる。なお、記
録用紙12は、フレーム3の後方の図示しない用紙供給
口から矢印L方向へ供給され、プラテン2の回転によっ
て矢印M方向に送られ、図示しない用紙排出口から排出
される。
【0020】次に、図1に示したインクジェット型プリ
ンタ1の制御系の構成を図2に示す。プリンタ1の制御
系20は、インターフェース28を介して外部のパーソ
ナルコンピュータ29(以下、「パソコン」と呼ぶ。)
に接続されている。パソコン29は、印刷すべきデータ
をインターフェース28を介してプリンタ1の制御部2
0へ供給する。また、制御部20とパソコン29とは協
働して、印刷に関連する他の必要な処理、例えば、使用
者からの印刷指示の伝達、後述するカートリッジ交換表
示等をも行う。
【0021】CPU30はパソコン29との間の必要な
処理に加えて、プリンタ1の各構成部を統括的に制御す
る役割を持つ。CPU30は、制御プログラムや必要な
データを格納する図示しないROM、及び、ワークエリ
アとして機能する図示しないRAMと協働してプリンタ
1の全体制御を行う。CPU30はラインフィードモー
タドライバ23に接続され、プリンタ1に装着された記
録用紙12の紙送り動作を制御する。具体的には、ライ
ンフィードモータドライバ23は、ラインフィードモー
タ22を駆動し、プラテン2を1行に相当する量だけ回
転させて、記録用紙を送る動作を行う。また、CPU3
0に接続された紙エンドセンサ21は、フレーム3内部
の記録用紙12の搬送路近傍に配置された光学的センサ
等により構成され、プリンタ1に用紙がセットされてい
るか否かを検出して、CPU30に知らせる。カートリ
ッジ検出器24は、キャリッジ5上又はその近傍に設け
られたフォトセンサ等の光学的センサ若しくは機械的セ
ンサにより構成され、インク噴射ヘッド4にインクカー
トリッジ4aがセットされているか否かを検出する。紙
エンドセンサ21により記録用紙12がセットされてい
ないことが検出された場合や、カートリッジ検出器24
によりインクカートリッジ4aがセットされていないこ
とが検出された場合には、CPU30はパソコン29に
その旨を伝え、使用者に警告を発する。
【0022】キャリッジセンサ25は、ガイドロッド6
に対するキャリッジ5の位置を検出する。キャリッジ駆
動モータドライバ26は、キャリッジ駆動モータ10を
駆動してキャリッジ5をガイドロッド6に沿って移動さ
せる。また、ヘッドドライバ27は、CPUからの制御
信号に応じて、記録すべきデータに対応する内容及び所
定の周波数を有する駆動信号をインク噴射ヘッド4に印
加する。駆動信号の印加により、インク噴射ヘッド4の
ノズルからインクが噴射されて文字、画像等が記録用紙
12に印刷される。なお、後述のように、印刷の速度は
ヘッド駆動周波数に依存するため、キャリッジモータ1
0によるキャリッジの移動、及び、ラインフィードモー
タ22による記録用紙の送り動作は、CPU30がヘッ
ド駆動周波数に基づいて制御を行う。これにより、希望
のデータを記録用紙の意図した位置に記録することが可
能となる。
【0023】次に、インクカートリッジ4a内のインク
残量の検出方法について説明する。CPU30は、イン
クカートリッジ4a内のインク残量を内部の図示しない
不揮発性メモリに記憶している。新たなインクカートリ
ッジ4aがインク噴射ヘッド4に装着されると、カート
リッジ検出器24がこれを検出し、CPU30は当該不
揮発メモリ内のインク残量値を初期化する。CPU30
は、印刷動作時にインク噴射ヘッド4に印加する駆動信
号を計数する。1回の噴射により排出されるインク量は
ほぼ一定であるので、駆動信号を計数することにより、
使用されたインク量を求めることができる。また同様
に、CPU30は、ヘッド回復動作の回数を計数するこ
とにより、ヘッドの回復動作にて使用されたインク量を
求めることができる。よって、未使用インクカートリッ
ジ内のインク総量から使用したインク量を減算すれば、
カートリッジ4a内のインク残量を求めることができ
る。なお、この一連の動作は、前述のROM内に予め格
納されたプログラムに基づいて、CPU30が行うこと
になる。
【0024】次に、図3を参照して本発明にかかるイン
ク残量に応じた印刷制御について説明する。図3は、印
刷制御の詳細を示すフローチャートである。本制御は、
インク残量に応じて印刷の際のインク噴射ヘッド4の駆
動周波数を制御する点に特徴を有する。ヘッド駆動周波
数とは、印刷を行う際にインク噴射ヘッド4に印加する
駆動信号の周波数をいう。この駆動信号の印加により、
インク噴射ヘッド4のノズルからインクが噴射されて文
字、画像等が記録用紙に印刷される。従って、ヘッド駆
動周波数はヘッドの移動速度、ひいては印刷速度に大き
な影響を与え、ヘッド駆動周波数を上げることにより印
刷速度を上げることが可能となる。本発明においては、
インク残量が希少となると、ヘッド駆動周波数を低くし
て印刷速度を落とすことになる。なお、以下の説明で
は、前述の通りCPU30内にインク残量値が記憶され
ているものとする。また、以下の制御はCPU30が前
述のROM内に記憶された制御プログラムを実行するこ
とによって行われる。また、以下に言及する設定量V
1、V2、ヘッド駆動周波数等は、CPU30内の所定
の記憶エリアに記憶され、読み出され、変更されるもの
とする。
【0025】先ず、使用者がパソコン29により印刷命
令を発すると、CPU30はこれに応答し、ヘッド駆動
周波数を通常の周波数に設定し(ステップS1)、次に
記憶されているインク残量値を確認する(ステップS
2)。次に、CPU30は、その残量が予め決められた
設定量V1より多いか否かを判断する(ステップS
3)。設定量V1は、インクカートリッジ4a内のイン
ク残量が通常のヘッド駆動周波数で印刷を行える程度に
十分であるか否かを判断する目的で定められる値であ
り、例えば、カートリッジ4aの総インク量(未使用時
のインク量)の40%などというように決められる。即
ち、インク残量がこの設定量V1を割った場合、通常の
ヘッド駆動周波数で印刷を行うとインクの供給不足が生
じ、インク噴射ヘッド4に負担をかけることになる。ス
テップS3においてインク残量が設定量V1より多いと
判断された場合には、インクカートリッジ4a内のイン
ク残量は十分であるので、そのまま通常のヘッド駆動周
波数で印刷を行い(ステップS4)、ヘッド駆動周波数
を初期化して(ステップS6)、印刷処理を終了する。
これにより、インク残量が十分な場合には、通常のヘッ
ド駆動周波数により、高品質の印刷を行うことができ
る。
【0026】一方、ステップS3において、インク残量
が設定量V1に満たないと判断された場合、CPU30
はインク残量を設定量V2と比較する(ステップS
4)。設定量V2は、ヘッド駆動周波数を下げれば高品
質の印刷が行える程度にインクカートリッジ4aにイン
クが残っているか否かを判断する目的で定められる値で
あり、例えば、カートリッジ4aの総インク量(未使用
時のインク量)の10%などというように決められる。
ここで、インク残量が設定量V2より大きい場合は、C
PU30はヘッド駆動周波数を低い周波数に設定し(ス
テップS5)、記録を行う(ステップS6)。そして、
ヘッド駆動周波数を初期化し( ステップS)、処理を終
了する。
【0027】一方、ステップS4において、インク残量
が設定量V2より小さい場合には、CPU30は当該イ
ンクカートリッジによる印刷は不可能であると判断し、
パソコン29にその旨の信号を送って、モニタ等にカー
トリッジの交換を要求する表示を行う(ステップS
8)。この表示の後は、CPU30はカートリッジの交
換がカートリッジ検出器24により確認されるまで印刷
を行わないこととする。
【0028】次に、上記の制御におけるヘッド駆動周波
数について詳細な検討を行う。前述のようにヘッド駆動
周波数とは、インク噴射ヘッドに与えられる駆動信号の
周波数であり、印刷速度を上げるためには基本的にはヘ
ッド駆動周波数を高くすればよい。しかしながら、ヘッ
ド駆動周波数を上げるとヘッドからのインク噴射速度が
変化する。この様子を図4に示す。図4は、横軸にヘッ
ド駆動周波数を、縦軸にインク噴射速度を示した図であ
る。図4から分かるように、ある一定の周波数まではヘ
ッド駆動周波数を上げてもインク噴射速度は変化しな
い。図4の例では、駆動周波数が約3kHzまでは、イ
ンク噴射速度は変化しない。しかし、駆動周波数が3k
Hzを超えると、インク噴射速度が変化する。従って、
3kHzを超えるヘッド駆動周波数で適切な印刷を行う
には、ヘッド駆動周波数が3kHz以下の場合と同一の
インク噴射速度が得られる周波数を採用する必要があ
る。従って、図4の場合、ヘッド駆動周波数は3kHz
以下の周波数、又は、3kHz以上の周波数のうち、イ
ンク噴射速度が6m/s の周波数、即ち、周波数fc、fd、
fe等に決めなければならない。以上より、例えば通常の
印刷状態(インク残量が十分な状態)でヘッド駆動周波
数をfnとしていた場合には、ステップS5による低下後
のヘッド駆動周波数はfc、fd、fe、又は、3kHz 以下の
周波数に設定する必要がある。
【0029】以上説明したように、本発明においては、
印刷指示を受けるとカートリッジ内のインク残量を確認
し、インク残量が十分な場合には通常のヘッド駆動周波
数で印刷を行う。また、インク残量が通常のヘッド駆動
周波数で印刷するには不足しているという場合には、ヘ
ッド駆動周波数を下げて印刷を行う。さらに、インクが
ほとんど残っていない場合には、その旨を使用者に告知
する。従って、インク残量が少ないためにインク噴射ヘ
ッドへのインク供給が不十分となり、ヘッドを傷めると
いう恐れが無くなる。また、インク残量が少ない場合、
ヘッド駆動周波数は落ちるものの必要なインクを供給し
つつ着実に印刷を行うので印刷品質が低下することもな
い。
【0030】以上の説明では、設定量をV1及びV2の
2つとしたが、V1からV2の間の値で複数の設定量を
設け、低下後のヘッド駆動周波数を複数設定してより細
かい制御を行うことも可能である。その一方、インク残
量の検出方法としては、インク噴射量とヘッド回復に用
いたインク量とから演算により間接的にインク残量を求
める方法を挙げたが、例えば、インクタンク内に設けら
れた抵抗の抵抗値の変化によりインク残量を検出する等
の他の物理的手段によりインク残量を検出することも可
能である。
【0031】また、近年では印刷モードとして、高速で
粗い印刷を行う高速モードと低速で高品質の印刷を行う
高品質モードとを備え、使用者の選択により希望のモー
ドで印刷を行うプリンタも知られている。このようなプ
リンタの場合には、高速モードが選択されている場合の
み上記のヘッド駆動周波数制御を行い、高品質モードが
選択されている場合には該制御を行わず直ちにインクカ
ートリッジの交換を促すように設定することもできる。
【0032】また、上記ではヘッドがキャリッジ上に固
定され、インクカートリッジがヘッドに対して交換可能
なタイプのものについて説明したが、ヘッドとインクカ
ートリッジが一体的に構成され、キャリッジに対して交
換可能な所謂ディスポーザブルタイプのものにも適用で
きる。また、プリンタ装置側にタンク状のインク貯蔵部
を設け、そのタンクに対してインクのみを補充するタイ
プのものについても適用可能である。
【0033】さらに、上記ではインク噴射ヘッドは振動
板を変形させることによりその圧力変化によってインク
を噴射するタイプであったが、各インク流路に発熱低抗
体を設け、インク中に気泡を発生させることによりイン
クを噴射する、いわゆるバブルジェットタイプのものに
も適用できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及又は2
記載の発明によれば、インクの残量が少ない状態で印刷
指示がされた場合には、通常のヘッド駆動周波数よりも
低い周波数で印刷が行われる。従って、インクの供給が
不十分な状態で印刷を行って、インク噴射ヘッドを破損
させたり、制御回路を誤動作、故障させたりすることを
防止することが可能となる。
【0035】請求項3記載のインクジェット印刷装置に
よれば、検出手段はインクの残量を物理的に検出するの
で、インク残量を正確に検出することができる。請求項
4記載のインクジェット印刷装置によれば、検出手段は
インクの残量を当該インクジェット印刷装置の使用履歴
から間接的に検出するので、インク残量の検出のための
特別の検出装置を設ける必要が無く、装置構成の簡略化
を図ることができる。
【0036】請求項5記載のインクジェット印刷装置に
よれば、検出されたインクの残量が予め設定された第2
設定量を割ると、駆動を停止するように前記ヘッド駆動
手段を制御するので、事実上印刷が不可能な程度にイン
ク残量が少ない場合に無理な印刷を行うことが無くな
り、ヘッドや制御回路の故障を防止できる。
【0037】請求項6記載のインクジェット印刷装置に
よれば、検出されたインクの残量が前記第2設定量を割
るとインクを補給すべき旨の告知を行うので、使用者は
インクの交換時期を容易に知ることができ、使用上の便
利性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるインクジェット型
プリンタの外観構成を示す図である。
【図2】図1に示すインクジェット型プリンタの制御部
の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明におけるヘッド駆動周波数制御を示すフ
ローチャートである。
【図4】ヘッド駆動周波数とインク噴射速度との関係を
示す図である。
【符号の説明】
1…インクジェット型プリンタ 4…インク噴射ヘッド 4a…インクカートリッジ 5…キャリッジ 10…キャリッジ駆動モータ 12…記録用紙 20…制御部 21…紙エンドセンサ 22…ラインフィードモータ 23…ラインフィードモータドライバ 24…カートリッジ検出器 25…キャリッジセンサ 26…キャリッジ駆動モータドライバ 27…ヘッドドライバ 28…インターフェース 29…パソコン 30…CPU

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを噴射可能なインクジェットヘッ
    ドと、 印刷すべき記録データに基づいて、前記インクジェット
    ヘッドを所定のヘッド駆動周波数で駆動して前記インク
    を噴射させるヘッド駆動手段と、 前記ヘッド駆動周波数に応じた紙送り速度で用紙を前記
    インクジェットヘッドに対面する位置まで紙送り方向に
    沿って搬送する搬送手段と、 前記ヘッド駆動周波数に応じた主走査速度で前記紙送り
    方向に直交する主走査方向に前記インクジェットヘッド
    を走査させる主走査手段と、 前記インクジェットヘッドに供給可能なインクの残量を
    検出する検出手段と、 該検出されたインクの残量が予め設定された第1 設定量
    を割ると、前記ヘッド駆動周波数よりも低い駆動周波数
    で駆動するように前記ヘッド駆動手段、搬送手段及び主
    走査手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
    るインクジェット印刷装置。
  2. 【請求項2】 インクを噴射可能なラインヘッド型のイ
    ンクジェットヘッドと、 印刷すべき記録データに基づいて、前記インクジェット
    ヘッドを所定のヘッド駆動周波数で駆動して前記インク
    を噴射させるヘッド駆動手段と、 前記ヘッド駆動周波数に応じた紙送り速度で用紙を前記
    インクジェットヘッドに対面する位置まで紙送り方向に
    沿って搬送する搬送手段と、 前記インクジェットヘッドに供給可能なインクの残量を
    検出する検出手段と、 該検出されたインクの残量が予め設定された第1 設定量
    を割ると、前記ヘッド駆動周波数よりも低い駆動周波数
    で駆動するように前記ヘッド駆動手段及び搬送手段を制
    御する制御手段とを備えたことを特徴とするインクジェ
    ット印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記インクの残量を物
    理的に検出することを特徴とする請求項1又は2に記載
    のインクジェット印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記インクの残量を当
    該インクジェット印刷装置の使用履歴から間接的に検出
    することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジ
    ェット印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記検出されたインク
    の残量が予め設定された第2設定量を割ると、駆動を停
    止するように前記ヘッド駆動手段を制御することを特徴
    とする請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジ
    ェット印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記検出されたインクの残量が前記第2
    設定量を割ると、インクを補給すべき旨の告知を行う告
    知手段を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の
    インクジェット印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005500183A (ja) * 2001-04-27 2005-01-06 ヒューレット・パッカード・カンパニー インクジェット印刷システム
JP2017140849A (ja) * 2017-04-14 2017-08-17 セイコーエプソン株式会社 印刷装置および印刷方法

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