JPH1058605A - ゴムフィルム複合体 - Google Patents
ゴムフィルム複合体Info
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- JPH1058605A JPH1058605A JP8241216A JP24121696A JPH1058605A JP H1058605 A JPH1058605 A JP H1058605A JP 8241216 A JP8241216 A JP 8241216A JP 24121696 A JP24121696 A JP 24121696A JP H1058605 A JPH1058605 A JP H1058605A
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Abstract
ルムの積層体からなり、その界面接着力に優れ、各種の
装置や部品に組み込む際に安価な汎用接着剤で接着加工
を行うことができ、組み込み作業の際の作業性が良好な
ゴムフィルム複合体であって、しかもゴムフィルム表面
の接着性を任意に制御することができるゴムフィルム複
合体を提供する。 【解決手段】 接着性改良剤が配合されたゴムフィル
ムと基材フィルムとを積層してなるゴムフィルム複合体
において、上記ゴムフィルムの基材フィルムに接する側
の裏面層と反対側の表面層とで上記接着性改良剤の配合
量を相違させる。
Description
合体に関し、より詳しくはゴムフィルムと基材フィルム
の積層体からなり、ゴムフィルムと基材フィルム間の界
面接着力が優れ、しかもゴムフィルム表面の接着性を任
意に設定可能なゴムフィルム複合体を提供するものであ
る。
有しているため、産業上の広い分野でシール材やクッシ
ョン材等に使用されている。しかしながら、ゴムフィル
ム、特にシリコーンゴムフィルムやエチレンプロピレン
系ゴムフィルムは、他の素材との接着性に乏しいため、
ゴムフィルムを装置や部品に組み込む場合に高価な接着
剤を必要とした。また、ゴムフィルムは、柔軟であるた
め、組み込み作業時の作業性に劣る等の欠点も有してい
た。このような問題を解決する手段として、耐熱性に優
れ、かつゴムフィルムよりも接着性が良好で、低価格の
汎用接着剤で接着可能な基材フィルム、例えばポリエス
テルフィルムと複合することが知られており、この方法
はゴムフィルムが基材フィルムで補強されるため、組み
込み作業時の作業性は向上するが、ゴムフィルムと基材
フィルム間の接着性が悪いため実用化されていない。
の接着性を向上する手段として、シリコーンゴムにアリ
ルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレートを配合
すること(特開昭54−162751号公報参照)、ヘ
キサビニルジシロキサン、ジメチルテトラビニルジシロ
キサン等のオルガノシロキサンを配合すること(特開平
3−111452号公報参照)、アルケニルカーボネー
ト基含有化合物および/またはメルカプトアセテート基
含有化合物を配合すること(特開平8−120177号
公報参照)等が提案されているが、これらを配合したシ
リコーンゴムやEPDMからなるフィルムをポリエステ
ルフィルムに積層しても、両フィルム間の界面接着力は
まだ不十分であって、実用的な複合体が得られていな
い。
目的により、その表面粗度を種々に変えたい場合があ
る。例えば、コンパクトディスクのドライブテーブル上
に取付けるための緩衝用ゴムテープにおいては、コンパ
クトディスクのグリップ性と離脱性をバランスさせるた
め、表面粗度を適度に設定する必要がある。このような
目的でゴムフィルム複合体の表面粗度をコントロールす
る方法として、表面粗度の異なる種々の合成樹脂フィル
ムや布帛をカバーシートとして未架橋状態のゴムフィル
ム表面に重ね合わせてカバーシートの表面形態をゴムフ
ィルムに転写する方法が知られている。例えば、一般の
ゴムシートの表面に微細な凹凸を付与する手段として、
マット加工やエンボス加工を施したポリエチレンフィル
ムや塩化ビニルフィルム、またはナイロンタフタやポリ
エステルタフタ等のフィラメント織物をカバーシートに
用いた目付けが広く行われている。
ムフィルムの未架橋時にその表面に重ね合わされ、架橋
後に剥離されるが、前記のようにゴムフィルムに基材フ
ィルムとの界面接着力を向上させる接着力向上剤が配合
されている場合は、架橋後にカバーシートを剥離しよう
としても、ゴムフィルムとカバーシートの界面接着力も
向上しているため、カバーシートの剥離が困難になり、
かといって架橋処理前にカバーシートを剥離したので
は、ゴムフィルムがカバーシートに付着するという問題
があった。
ムフィルムと任意の基材フィルムの積層体からなり、そ
の界面接着力に優れ、各種の装置や部品に組み込む際に
安価な汎用接着剤で接着加工を行うことができ、組み込
み作業の際の作業性が良好なゴムフィルム複合体であっ
て、しかもゴムフィルム表面の接着性を任意に制御する
ことができ、例えばカバーシートの表面凹凸をゴムフィ
ルム表面に転写した際、カバーシートを容易に剥離でき
るゴムフィルム複合体を提供するものである。
記載のように、接着性改良剤が配合されたゴムフィルム
と基材フィルムとを積層してなるゴムフィルム複合体に
おいて、上記ゴムフィルムの基材フィルムに接する側の
裏面層と反対側の表面層とで上記接着性改良剤の配合量
が相違することを特徴とするゴムフィルム複合体であ
る。
ィルム上に接着性改良剤の配合量を異にする2種以上の
ゴムフィルムを積層し、このゴムフィルムを架橋させて
製造することができ、この場合は、基材フィルムに接す
る側のゴム層(裏面層)における接着性改良剤の配合量
を、基材フィルムとの間の界面剥離強度を重視した配合
とし、反対側のゴム層(表面層)における接着性改良剤
の配合量を、用途に応じて所望のゴム物性が得られる配
合とすることができ、この表面層における接着性改良剤
の配合量は零でもよい。
合量を異にする2種以上のゴムフィルムを積層し、この
ゴムフィルムの表面層上に表面粗度制御のためのカバー
シートを重ね、上記ゴムフィルムの架橋処理を施し、し
かるのちカバーシートを剥離して製造することもでき、
この場合は、基材フィルムに接する側のゴム層(裏面
層)における接着性改良剤の配合量を、基材フィルムと
の間の界面剥離強度を重視した配合とし、反対側のゴム
層(表面層)における接着性改良剤の配合量を、カバー
シートの剥離を容易にする配合にすることができ、これ
によっカバーシートの表面形状をゴムフィルム表面に円
滑に転写することができる。なお、中間層における接着
性改良剤の配合量は任意であり、例えば上記の裏面層お
よび表面層の中間の配合量に設定することができる。
ィルムとして接着性改良剤が配合されたゴムフィルムが
用いられ、このゴムフィルムが基材フィルムに積層され
るため、基材フィルムとゴムフィルムの界面接着力が強
化され、その界面から容易に剥離することがなくなり、
そのためゴムフィルム単体に比べて種々の装置に組み込
む際の作業性が向上し、かつ上記の装置等に接着で固定
する際、基材フイルムの表面を接着面に用いることによ
り、汎用接着剤による接着が可能になる。
に接する側の裏面層と反対側の表面層とで上記接着性改
良剤の配合量が相違するため、ゴムフィルムと基材フィ
ルム間の界面接着力を上記のとおり強くしてゴムフィル
ム複合体としての実用性を高める一方、ゴムフィルムの
表面粗度の制御用カバーシートを用いた場合、このカバ
ーシートとゴムシート間の界面接着力を弱くすることが
でき、この場合は、カバーシートの表面形状を未加硫の
ゴムシート表面に転写し、次いで架橋処理をした後、カ
バーシートを円滑に剥離することができ、ゴムシート表
面のゴムがカバーシートに付着することなく、きれいな
転写面が得られる。
求項2に記載のごとく、ゴムフィルムの表面層よりも裏
面層で多く設定することが好ましく、これによって表面
層すなわちカバーシートに接する側の界面剥離強度を弱
くする一方、裏面層すなわち基材フィルムに接する側の
界面剥離強度を高くして実用性を高めることができる。
この裏面層側の界面剥離強度は、後記する基材フィルム
の材質、表面処理状態等によっても支配されるが、その
大きさは、請求項3に記載のごとく4N/20mm以上が
好ましく、6N/20mm以上が一層好ましく、8N/2
0mm以上が更に好ましく、これによってゴムフィルム複
合体を装置に組み込んだ際にゴムフィルムと基材フィル
ムの界面から剥離することがなくなり、ゴムフィルムの
優れたクッション性を活かしてシール材やクッション材
として有効に利用できる。
ィルムに比べて接着性が良好で、かつ腰のあるフィルム
であればよく、特に限定されない。例えば、ポリエステ
ルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリフェニレンサル
ファイドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテル
エーテルケトンフィルム、ポリスルフォンフィルム等が
挙げられるが、請求項4に記載のごとく、ポリエステル
フィルムを用いることは、接着性、耐熱性、寸法安定性
および経済性等の総合力で最も優れている点で好まし
い。なお、上記のポリエステルフィルムとしては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等を主成分とするものが好
ましい。
面を活性線で処理したり、ポリエステルフィルムの表面
に接着性を向上させる化合物を積層したりした易接着性
ポリエステルフィルムを使用することができ、この場合
は前記ゴムフィルムにおける接着性向上剤の配合量を少
なくすることができる。上記の活性線による処理方法と
しては、コロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処
理、火炎処理等が例示され、易接着性フィルムの易接着
成分としては、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリ
アクリル系の化合物、またはこれらの配合物が挙げられ
る。また、易接着層を積層する方法は、製膜時に積層す
るいわゆるインライン法、または製膜したフィルムに積
層するいわゆるオフライン法のいずれでもよい。そし
て、易接着層を積層したフィルムの易接着層表面を更に
上記の活性線で処理することができるが、これらに限定
されるものではない。
天然ゴム(NR)、シリコーンゴム(Q)、エチレンプ
ロピレンジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリルブ
タジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)お
よびフッ素ゴム(FKM)等の任意のゴムおよびこれら
の混合物を使用することができるが、請求項5に記載さ
れたシリコーンゴムは耐熱性に優れており、また請求項
6に記載されたエチレンプロピレン系ゴムは耐オゾン性
や耐熱老化性に優れており、それぞれ広い分野のシール
材や緩衝材として使用できる点で好ましい。
a Si O(4-a)/2 で表されるオルガノポリシロキサンで
ある。上式中、Rは置換または非置換の一価炭化水素基
であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニ
ル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリ
ル基、ナフチル基等のアリール基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ベンジル基、
フェネチル基等のアラルキル基、3−クロロプロピル
基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン
化アルキル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、ビニ
ル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基である。また、上式中、aは1.9〜2.1の範囲内
の数である。シリコーンゴム成分は、上記の平均単位式
で表されるが、これを構成する具体的なシロキサン単位
としては、例えば、R3 Si O1/2 単位、R2 (HO)
Si O1/2 単位、R2 Si O2/2 単位、RSi O3/2 単
位およびSi O4/2 単位が挙げられる。
O2/2 単位とR3 Si O1/2 単位もしくはR2 (HO)
Si O1/2 単位を必須とする直鎖状の重合体であり、場
合により少量のRSi O3/2 単位および/またはR3 S
i O1/2 単位を含有して、一部分岐構造を有することが
できる。また、シリコーンゴム成分の一部としてR3Si
O1/2 単位およびSi O4/2 単位からなる樹脂状の重
合体を配合することができる。このようにシリコーンゴ
ム成分は、二種以上の重合体の混合物であってもよい。
また、本組成物が付加反応硬化型シリコーンゴム組成物
である場合には、上記平均単位式で表されるオルガノポ
リシロキサン中のRの少なくとも2個はアルケニル基で
あることが必要である。
に限定されず、例えば、直鎖状、一部分岐を有する直鎖
状、分岐鎖状、樹脂状等が挙げられ、シリコーンゴムを
形成するためには、直鎖状の重合体か、または直鎖状の
重合体を主成分とする混合物である。このようなシリコ
ーンゴム成分としては、例えば、分子鎖両末端トリメチ
ルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末
端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサ
ン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェ
ニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ
基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共
重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチ
ルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分
子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロ
キサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封
鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチ
ルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチル
ビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリ
シロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封
鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチ
ルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビ
ニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシ
ロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキ
シ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−ト
リフルオロプロピル)シロキサン共重合体、分子鎖両末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共
重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシ
ロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニル
ポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチル
フェニルポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封
鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合
体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シ
ラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,
3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、分子
鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチル
ビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合
体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチル
ポリシロキサン、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基
封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重
合体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチ
ルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分
子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキ
サン共重合体、R3 Si O1/2 単位とSi O4/2 単位か
らなるオルガノポリシロキサン共重合体、R2 Si O
2/2 単位とRSi O3/2 単位からなるオルガノポリシロ
キサン共重合体、R3 Si O1/2 単位とR2 Si O2/2
単位とRSi O3/2 単位からなるオルガノポリシロキサ
ン共重合体、これら二種以上の混合物が挙げられる。な
お、上記シリコーンゴム成分の25℃における粘度は、
特に限定されないが、実用的には100センチストーク
ス以上、特に1,000センチストークス以上が好まし
い。
限定はなく、エチレンとポリプロピレンの二元共重合体
であるEPMまたはエチレン、ポリプロピレンおよびジ
エンの三元共重合体であるEPDMのいずれでもよく、
またこれらの混合物であってもよい。上記のEPMおよ
びEPDMは、公知のものを用いることができるが、こ
れらはエチレン含有率30〜80重量%程度のものが好
ましい。また、EPDMとしては、例えばジエンモノマ
ーにエチリデンノルボルネン、ジシクロペンタン、1,
4−ヘキサジエンを用いたものが挙げられる。
は、ゴム組成物の基材フィルムに対する接着性を向上さ
せるものであれば特に限定されないが、請求項7に記載
のごとく、ラジカル反応に対して活性な官能基を含む化
合物、例えばアクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体お
よびアリル誘導体等が好ましく、特に請求項8に記載さ
れた多価アルコールのメタクリル酸エステルが好まし
い。
ルは、2個以上のアルコール性水酸基を有する多価アル
コールのアルコール性水酸基2個以上をメタクリル酸で
エステル化したエステル化合物であり、例えばエチレン
グリコールジメタクリレート、1,3ブタンジオールジ
メタクリレート、1,4ブタンジオールジメタクリレー
ト、1,6ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジメタクリレート、2,2′ビス(4
−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロン、グリセ
ンジメタクリレート、グリセントリメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリ
スリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールト
リメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタク
リレート、テトラメチロールメタンジメタクリレート、
テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメ
チロールテトラメタクリレート等が挙げられ、特に3個
以上のメタクリル酸エステルを含む化合物が好ましい。
なお、上記の化合物は、いずれか一種を単独で用いても
よく、また二種以上を併用してもよい。
の配合量をゴムフィルムの裏面層と表面層とで相違させ
る点に大きな特徴を備えているが、接着性改良剤として
上記多価アルコールのメタクリル酸エステルを用いる場
合、その好ましい配合量は、請求項9に記載のごとく、
ゴム成分100重量部に対し裏面層で2〜40重量部、
特に3〜30重量部、表面層で0〜1.9重量部、特に
0〜1重量部であり、上記の配合量に設定することによ
り、ゴムフィルムと基材フィルム間の界面剥離強度を実
用レベルに高め、かつ製造時にカバーシートを用いた場
合、カバーシートとゴムフィルム間の界面剥離強度をカ
バーシートの円滑剥離が可能なレベルに弱めることがで
きる。ただし、基材フィルム側(裏面層側)の配合量が
40重量部を超えると、ゴム物性が低下する。なお、上
記のメタクリル酸エステルは、ゴム組成物の接着性向上
剤となるものであるが、必要に応じて補強性充填剤、顔
料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、
チクソトロピー性付与剤、充填剤用分散剤、共架橋剤等
を配合することができる。
限定されず、例えばゴムコンパウンドを作製する際に2
本ロール、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダ
ー)などのゴム練り機を用いて行ってもよく、またゴム
を溶剤に溶解し、流延法で製膜する場合は、ゴムコンパ
ウンドを溶媒に溶解して溶液を作製する際、または得ら
れた溶液に添加配合する方法で実施してもよい。
カバーシートを用いて表面粗度を制御するのに好適であ
る。このカバーシートは、未架橋ゴムの可塑性を利用し
てカバーシートの表面形状を未架橋ゴムフィルムの表面
に転写するものであり、カバーシートとしては表面形状
が制御されたフィルム、布帛、紙等が用いられる。この
カバーシートは、腰が弱い方が取扱い易い点で、フィル
ムおよび布帛が好ましい。素材は特に限定されず、ポリ
エチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレフィ
ン、ポリカプロアミドやポリヘキサメチレンアジポアミ
ドに代表されるポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
トで代表されるポリエステルおよびポリ塩化ビニル等が
挙げられる。
ルムに要求される表面粗度に応じて任意の手段で付与さ
れる。例えば、フィルムを用いる場合は、表面を鏡面に
仕上げたフィルムの外、レジンの重合時や成膜時にポリ
マーに対して不活性の微粒子を配合する方法およびマッ
ト加工やエンボス加工等が挙げられる。また、布帛を用
いる場合は、タフタのようなフィラメント織物が好まし
く、経糸および緯糸の太さ、密度等によって表面粗度を
種々に制御することができる。なお、厚みは、特に限定
されないが、取扱い性と経済性の点から、0.015〜
0.10mm程度の薄地のものが好ましい。
ィルムを積層する方法は、任意であり、例えば、ゴム組
成物を溶媒に溶解した溶液を基材フィルムの表面に塗
工、乾燥してゴムの薄膜を形成する方法、ゴム組成物を
高圧下で基材フィルムの表面に押出してゴムの薄膜を形
成する方法等が挙げられる。液状ゴムを用いる場合は、
溶剤で希釈することなく塗工する方法でもよい。なお、
本発明におけるゴムフィルムおよび基材フィルムの厚み
構成比は、複合体の用途に応じて任意に設定することが
できる。
なく、多層コーターヘッドや多層押出しダイを用い、1
段で多層化してもよいし、コーターヘッドやダイをマル
チ化して多層化してもよい。多層化の度合いも特に限定
されないが、2層化のみで充分である。また、ゴムフィ
ルム内の層厚み構成も特に限定はなく、基材フィルム側
の裏面層と反対側の表面層の厚み比率を2/98〜98
/2の範囲で適宜に選択することができる。
ム組成物にパーオキサイド化合物を配合し、上記の方法
で積層した後、積層体を加熱処理して架橋させてもよ
く、また紫外線、電子線、γ線等の活性線を照射して架
橋させてもよい。これらの架橋処理における各種助剤の
添加は何ら制限されない。そして、この発明では、前記
の基材フィルムにゴムフィルムを積層し、好ましくは更
にカバーシートを積層した後、上記の架橋処理を施し、
しかるのちカバーシートを剥離することにより、基材フ
ィルムとゴムフィルムの複合体を製造する。
タクリル酸エステルを2〜40重量部配合し、混練して
得られたシリコーンゴム組成物をトルエン等の溶媒に溶
解して裏面層用ゴム液とする。一方、シリコーンゴム1
00重量部に対し多価アルコールのメタクリル酸エステ
ルを0〜1.9重量部配合し、混練して得られたシリコ
ーンゴム組成物をトルエン等の溶媒に溶解して表面層用
ゴム液とする。上記の裏面層用ゴム溶液および表面層用
ゴム溶液を、厚み比率が2/98〜98/2となるよう
に厚みが0.003〜0.25mmの市販のポリエステル
フィルム(基材フィルム)の表面に順に塗布、乾燥し、
このゴムフィルム面に種々の表面粗度を有する厚みが
0.015〜0.10mmのポリエチレンフィルム(カバ
ーシート)を、その表面粗度の制御された面がゴムフィ
ルムに接するように圧着して上記カバーシートの凹凸を
ゴムフィルムの表面に転写し、続いてカバーシート側か
ら電子線を照射してゴムフィルムを架橋させ、しかるの
ちカバーシートを剥離し、全厚みが0.03〜0.5mm
で、ゴムフィルム表面に上記カバーシートの表面形状が
転写されたゴムフィルム複合体を得る。
ルムと基材フィルムの界面における剥離強度が強く、基
材フィルムの面を接着面として使用することにより、市
販の汎用接着剤で所望の機材に容易に接着することがで
き、しかもゴムフィルムと基材フィルムの界面から外力
で剥離されることがなく、実用的である。例えば、ゴム
フィルムを機材に接着する際に広く使用されている両面
粘着テープを用いた場合、上記界面での接着力が強いた
め、外力を加えたときに界面で剥離が生じることはな
く、両面粘着テープによる接着部で剥離が生じる。
トからの転写により鏡面や梨地等の任意の凹凸が形成さ
れ、例えば梨地状の微細な凹凸が形成されると、コンパ
クトディスク等のドライブテープルにゴムフィルム面を
上にして接着して用いたとき、コンパクトディスクのグ
リップ力とクッション性が良好になる。また、ゴムフィ
ルムと基材フィルムとからなる複合体であり、ゴムフィ
ルム単体に比べて腰が強いため、任意の装置に組み込む
際の作業性に優れる。したがって、ゴムフィルムのクッ
ション性を十分に活かしてクッション材やシール材とし
て使用可能になる。
なく直ちに多価アルコールのメタクリル酸エステルを添
加、攪拌して該メタクリル酸エステルの添加量を異にす
る裏面層用ゴム液および表面層用ゴム液を作る。次い
で、この裏面層用ゴム液および表面層用ゴム液をポリエ
ステルフィルム(基材フィルム)の表面に順に塗布した
後、その表面にナイロンタフタをカバーシートとして重
ね、圧着して上記タフタ表面の経糸・緯糸が作る凹凸を
シリコーンゴムフィルムの表面に転写し、しかるのち実
施形態1と同様にして電子線照射による架橋、カバーシ
ートの剥離を順に行ってゴムフィルム複合体を得る。得
られたゴムフィルム複合体は、シリコーンゴムフィルム
表面にカバーシートから転写された布目状の凹凸を備
え、かつシリコーンゴムフィルムと基材フィルムの界面
剥離強度が強く、実施形態1のゴムフィルム複合体と同
様に使用できる。
以外は実施形態1と同様にしてEPDMゴムフィルムと
ポリエステルフィルム(基材フィルム)の積層体からな
るゴムフィルム複合体を得る。この場合は、ゴムフィル
ムがEPDMで構成されるため、実施形態1のゴムフィ
ルム複合体に比較してゴムフィルムの耐オゾン性および
耐熱老化性が向上する。
お、以下の記載で「部」は重量部を示す。
リコーンゴムコンパウンド(信越化学工業社製、「KE
555−U」)および市販の一般成形用シリコーンゴム
コンパウンド(信越化学工業社製、「KE958−
U」)を60:40の重量比で配合し、2本ロールを用
い、100〜200℃で混練して厚み3mmのゴムシート
を成形した。この未加硫のゴムシートを切断して1cm角
の細片とし、この細片をトルエンに対する重量比率が2
3%となるように秤量し、トルエンと共に真空脱泡装置
付き攪拌機に投入し、大気圧下で15時間攪拌して上記
細片をトルエンに溶解した後、該溶液にトリメチロール
プロパントリメタクリレートを、シリコーンゴムコンパ
ウンド100部に対して4部となるように添加し、均一
に攪拌した後、真空脱泡装置を駆動し、ゲージ圧が−7
50mmHgの真空下で更に20分間攪拌し、脱泡して裏面
層用ゴム液を得た。また、上記トリメチロールプロパン
トリメタクリレートの添加量を0.5部とする以外は上
記同様にして表面層用ゴム液を得た。
液を、2個のコーターヘッドを備えたロールコーターに
供給し、コロナ処理が施された厚み0.038mmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム(基材フィルム)のコ
ロナ処理面に裏面層用ゴム液および表面層用ゴム液の順
に、乾燥後の厚みが裏面層0.03mm、表面層0.12
mm、合計0.15mmとなるように塗布し、続いてオーブ
ンに導入し、80℃で乾燥し、そのシリコーンゴム表面
に、マット加工をした厚みが0.05mmのポリエチレン
フィルム(カバーシート)をマット加工面がシリコーン
ゴムに向くように重ね、圧着ロールを用いて圧力49N
/cmで押さえながら連続して積層し、得られた積層体を
更に連続して電子線照射装置に導き、カバーシート側か
ら200KVで15Mrad の電子線を照射して架橋処理
を施し、しかるのちカバーシートを剥離し、シリコーン
ゴムフィルムとポリエステルフィルムとからなる総厚み
が0.188mmのゴムフィルム複合体を得、これをロー
ル状に巻取った。
液共にトリメチロールプロパントリメタクリレートの添
加を省略する以外は実施例1と同様にして比較例1のシ
リコーンゴムフィルム複合体を製造した。
に用いる以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴムフ
ィルム複合体を得た。
に用いる以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴムフ
ィルム複合体を得た。
ールプロパントリメタクリレートの添加量を3部とし、
表面層用ゴム液におけるトリメチロールプロパントリメ
タクリレートの添加を省略し、かつ基材フィルムとして
ポリエチレンテレフタレートフィルムの表裏両面にポリ
エステル系の接着性向上剤(テレフタル酸、イソフタル
酸、3−スルホイソフタル酸のナトリウム塩、エチレン
グリコール、ジエチレングリコールおよびネオペンチル
グリコールよりなるポリエステル)を積層した易接着性
ポリエステルフィルムを用いる以外は、実施例1と同様
にしてシリコーンゴムフィルム複合体を得た。
パントリメタクリレートの添加を省略する以外は実施例
2と同様にしてシリコーンゴムフィルム複合体を得た。
て、市販の高強力型シリコーンゴムコンパウンド(信越
化学工業社製、「KE575−U」)、市販の一般成形
用シリコーンゴムコンパウンド(信越化学工業社製、
「KE956−U」)および市販の導電型シリコーンゴ
ムコンパウンド(信越化学工業社製、「KE3603−
U」)を用い、これらを70:10:20の比率で混練
し、カバーシートとしてナイロンタフタを用いる以外
は、実施例2と同様にしてシリコーンゴムフィルム複合
体を製造した。
パントリメタクリレートの添加を省略する以外は実施例
3と同様にしてシリコーンゴムフィルム複合体を得た。
面層用の双方に用いる以外は、実施例3と同様にしてシ
リコーンゴムフィルム複合体を製造した。
ゴム社製「EP21」)を、老化防止剤Aとして2−メ
ルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩(大内新興化学工
業社製「ノクラックMBZ」)を、老化防止剤Bとして
4,4−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミ
ン(大内新興化学工業社製「ノクラックMBZ」)をそ
れぞれ用い、下記の配合で常法により混練した。 EPDM 100.0部 ポリエチレングリコール 2.5部 ステアリン酸 0.5部 老化防止剤A 1.5部 老化防止剤B 0.7部 フェノール・ホルムアルデヒド樹脂 2.0部 MAFカーボン 30.0部 FTカーボン 40.0部 ポリブテン 15.0部 NN′−mフェニレンジマレイミド 1.5部 2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 5.0部
に成形し、この未加硫のゴムシートを切断して1cm角の
細片とし、この細片をトルエンに対する重量比率が30
%となるように秤量し、トルエンと共に真空脱泡装置付
き攪拌機に投入し、大気圧下で15時間攪拌して上記細
片をトルエンに溶解した後、該溶液にトリメチロールプ
ロパントリメタクリレートを、EPDM100部に対し
て14部となるように添加し、均一に攪拌した後、真空
脱泡装置を駆動し、ゲージ圧が−750mmHgの真空下で
更に20分間攪拌し、脱泡して裏面層用ゴム液を得た。
また、上記トリメチロールプロパントリメタクリレート
の添加量を0.5部とする以外は上記同様にして表面層
用ゴム液を得た。
液を用い、かつ基材フィルムとして表裏両面に接着性向
上剤(テレフタル酸、イソフタル酸、3−スルホイソフ
タル酸のナトリウム塩、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコールおよびネオペンチルグリコールよりなるポ
リエステル)が積層された易接着性ポリエステルフィル
ムを用いる以外は実施例1と同様にしてEPDMゴム複
合体を得た。
液共にトリメチロールプロパントリメタクリレートの添
加を省略する以外は実施例1と同様にして比較例7のE
PDMゴムフィルム複合体を製造した。
に用いる以外は実施例4と同様にしてEPDMゴムフィ
ルム複合体を製造した。
に用いる以外は実施例4と同様にしてEPDMゴムフィ
ルム複合体を得た。
るゴムフィルムに対するカバーシートの剥離強度および
基材フィルムの剥離強度をそれぞれJIS K6854
に準じ、T型剥離法で試験した。その結果を裏面層およ
び表面層におけるトリメチロールプロパントリメタクリ
レート(TMP)の添加量と共に下記の表1に示す。た
だし、表中の「実」は実施例を、「比」は比較例を示
す。また、剥離強度で「以上」を付したものは、測定時
にゴムフィルムが破損したことを意味する。また、剥離
強度Aはゴムフィルムの対カバーシートの剥離強度を、
剥離強度Bは対基材フィルムの剥離強度をそれぞれ示
す。
れも剥離強度Aが低くてカバーシートを円滑に剥離する
ことができ、かつカバーシートのマット加工面、布目等
が良好に転写され、しかも剥離強度Bが高くて基材フィ
ルムが剥離不能で、実用性に優れていた。そして、これ
ら実施例1〜4のゴムフィルム複合体は、基材フィルム
であるポリエステルフィルムの表面を接着面として使用
すると、汎用の接着剤で機材に接着することが可能であ
り、かつゴムフィルムと基材フィルム間の接着力が強い
ので、外力により両者の界面で剥離することがなく、実
用性に優れていた。例えば、基材フィルム側を両面粘着
テープで任意の機材に接着した場合、ゴムフィルムを剥
離しようとしても、剥離は、ゴムフィルムと基材フィル
ムとの間に起きないで、両面粘着テープによる接着部に
起きた。また、上記の複合体は、ゴムフィルムの単体に
比べて腰が強く、装置や部品に組み込む際の取扱いが容
易で、作業性に優れていた。
面層および表面層の双方でTMPを省略したため、カバ
ーシートの剥離は容易であったものの、基材フィルム側
の界面剥離強度Bが著しく低くなり、複合体を装置や部
品に組み込んだ際に弱い外力で簡単に界面剥離が生じ、
実用性に欠けていた。また、比較例2、8は、表面層に
おけるTMPの添加量が過大であるため、カバーシート
側の界面剥離強度Aが著しく大きくなり、その剥離が困
難であった。また、比較例3、9は、裏面層におけるT
MPの添加量が不足したため、比較例1、4、5、7と
同様に剥離強度Bが低くなり、基材フィルムが外力で簡
単に剥離し、実用性に欠けていた。
基材フィルムとからなるゴムフィルム複合体において、
上記ゴムフィルムの裏面層と表面層とで接着性改良剤の
配合量を相違させたものであるから、基材フィルムに接
する裏面層の配合量を基材フィルムとの間の界面剥離強
度を重視した配合とし、反対側の表面層における接着性
改良剤の配合量を、用途に応じて所望の接着性、ひいて
は所望のゴム物性が得られる配合にすることができる。
て装置や部品に組み込む際、ゴムフィルム単体では接着
力が弱くて使用できないような汎用接着剤を用いること
ができ、かつゴムフィルム単体に比べて腰が強いため、
組み込み作業が容易になって能率が向上する。更に、上
記のゴムフィルム複合体は、裏面層における接着性改良
剤の配合量を多くして基材フィルムとの間の界面剥離強
度を強くした場合は、装置や部品に組み込んだ後に基材
フィルムが外力で剥離することがなく、産業上の広い分
野でシール材や緩衝材として使用することができる。
合量を表面層よりも多くしたものであるから、ゴムシー
トの表面粗度を制御する目的でゴムシート表面にカバシ
ートを重ねて架橋処理を施し、しかるのちカバーシート
を剥離する場合、カバーシートの剥離を容易にし、しか
も基材フィルムが容易に剥離されないようにして実用性
を高めることができる。そして、請求項3記載の発明
は、基材フィルム側の界面剥離強度を4N/20mm以上
にしたものであるから、実用性が一層向上する。
てポリエステルフィルムを用いるものであるから、接着
性、耐熱性および寸法安定性が特に向上する。また、請
求項5記載の発明は、ゴムフィルムとしてシリコーンゴ
ムフィルムを用いるので、耐熱性が特に向上し、また請
求項6記載の発明はエチレンプロピレン系ゴムフィルム
を用いるので、耐オゾン性や耐熱老化性が向上し、それ
ぞれ広い分野のシール材や緩衝材として使用可能にな
る。また、請求項7記載の発明は、接着性改良剤として
ラジカル反応に対して活性な官能基を含む化合物を用い
るので、基材フィルムに対するゴムフィルムの接着性が
一層向上し、特に請求項8記載のごとく多価アルコール
のメタクリル酸エステルを用いることにより、上記の接
着性が更に向上する。
クリル酸エステルの配合量を裏面層で2〜40重量部と
し、表面層で0〜1.9重量部とするので、ゴム物性を
低下させることなく、ゴムフィルムと基材フィルム間の
界面剥離強度を実用レベルに高める一方、カバーシート
を用いた場合におけるカバーシート側の界面剥離強度を
カバーシートの円滑剥離が可能なレベルに弱めることが
できる。
Claims (9)
- 【請求項1】 接着性改良剤が配合されたゴムフィルム
と基材フィルムとを積層してなるゴムフィルム複合体に
おいて、上記ゴムフィルムの基材フィルムに接する側の
裏面層と反対側の表面層とで上記接着性改良剤の配合量
が相違することを特徴とするゴムフィルム複合体。 - 【請求項2】 接着性改良剤の配合量がゴムフィルムの
表面層よりも裏面層で多く設定された請求項1記載のゴ
ムフィルム複合体。 - 【請求項3】 ゴムフィルムと基材フィルムの界面剥離
強度が4N/20mm以上である請求項1または2に記載
のゴムフィルム複合体。 - 【請求項4】 基材フィルムがポリエステルフィルムで
ある請求項1〜3のいずれかに記載のゴムフィルム複合
体。 - 【請求項5】 ゴムフィルムがシリコーンゴムフィルム
である請求項1〜4のいずれかに記載のゴムフィルム複
合体。 - 【請求項6】 ゴムフィルムがエチレンプロピレン系ゴ
ムフィルムである請求項1〜4のいずれかに記載のゴム
フィルム複合体。 - 【請求項7】 接着性改良剤がラジカル反応に対して活
性な官能基を含む化合物である請求項1〜6のいずれか
に記載のゴムフィルム複合体。 - 【請求項8】 ラジカル反応に対して活性な官能基を含
む化合物が多価アルコールのメタクリル酸エステルであ
る請求項7記載のゴムフィルム複合体。 - 【請求項9】 多価アルコールのメタクリル酸エステル
の配合量がゴム成分100重量部に対し裏面層で2〜4
0重量部、表面層で0〜1.9重量部である請求項8記
載のゴムフィルム複合体。
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-
1996
- 1996-08-23 JP JP24121696A patent/JP3751375B2/ja not_active Expired - Fee Related
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