JPH105750A - 染色排水中の染料を除去する方法および染料除去剤 - Google Patents
染色排水中の染料を除去する方法および染料除去剤Info
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- JPH105750A JPH105750A JP8186723A JP18672396A JPH105750A JP H105750 A JPH105750 A JP H105750A JP 8186723 A JP8186723 A JP 8186723A JP 18672396 A JP18672396 A JP 18672396A JP H105750 A JPH105750 A JP H105750A
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- Japan
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- dye
- oxide
- dyeing
- dyeing wastewater
- carbonaceous material
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J20/00—Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
- B01J20/02—Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material
- B01J20/20—Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material comprising free carbon; comprising carbon obtained by carbonising processes
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- Analytical Chemistry (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Water Treatment By Sorption (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 染色排水中の染料を除去する染料除去剤およ
び染色排水中の染料を除去する方法を提供する。 【解決手段】 炭化した炭素質物質とその表面に付着し
た粉状または粒状の麦飯石からなる染料除去剤を染色排
水中に添加して染料を吸着除去する。
び染色排水中の染料を除去する方法を提供する。 【解決手段】 炭化した炭素質物質とその表面に付着し
た粉状または粒状の麦飯石からなる染料除去剤を染色排
水中に添加して染料を吸着除去する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維工業、製紙工業
等において使用される染色機械の排出口から排出される
染色排水中の染料を除去する方法およびこの方法に使用
される染料除去剤に関する。
等において使用される染色機械の排出口から排出される
染色排水中の染料を除去する方法およびこの方法に使用
される染料除去剤に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来繊維工業、製紙工
業等においては染色機械の排出口から排出される染色排
水中の染料を除去するための効果的でかつ経済的な方法
はなく、染色排水はその含有染料濃度が法令の定める許
容濃度以下になるまで水で希釈された後下水等に放流さ
れている。このため染色排水の処理のため大量の希釈用
水を必要としていた。
業等においては染色機械の排出口から排出される染色排
水中の染料を除去するための効果的でかつ経済的な方法
はなく、染色排水はその含有染料濃度が法令の定める許
容濃度以下になるまで水で希釈された後下水等に放流さ
れている。このため染色排水の処理のため大量の希釈用
水を必要としていた。
【0003】本発明は、上記の事情にかんがみなされた
ものであって、染色排水中の染料を簡単で経済的な方法
によって有効に除去することにより、大量の希釈水に対
する必要性をなくそうとするものである。
ものであって、染色排水中の染料を簡単で経済的な方法
によって有効に除去することにより、大量の希釈水に対
する必要性をなくそうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため研究と実験を重ねた結果、木炭その他炭化
した炭素質物質に粉状または粒状の麦飯石を付着させて
染色排水中に添加すると、驚くべきことに、染色排水中
の染料が短時間内に実質的に完全にこの物質に吸着され
て、排水中の染料の濃度が法令の定める許容濃度以下に
容易に下ることを発見し、本発明に到達した。
達成するため研究と実験を重ねた結果、木炭その他炭化
した炭素質物質に粉状または粒状の麦飯石を付着させて
染色排水中に添加すると、驚くべきことに、染色排水中
の染料が短時間内に実質的に完全にこの物質に吸着され
て、排水中の染料の濃度が法令の定める許容濃度以下に
容易に下ることを発見し、本発明に到達した。
【0005】すなわち、上記目的を達成する本発明の染
色排水中の染料除去剤は、炭化した炭素質物質と、その
表面に付着した粉状または粒状の麦飯石からなるもので
ある。
色排水中の染料除去剤は、炭化した炭素質物質と、その
表面に付着した粉状または粒状の麦飯石からなるもので
ある。
【0006】本明細書において「炭素質物質」とは炭素
を主成分とする繊維質または多孔質物質を意味し、木
材、のこくず、ヤシがら、パルプ廃液、もみがら、コー
ヒー豆のしぼり粕、豆腐のオカラ等の植物系の繊維性物
質のほか、石炭等化石燃料系原料またはプラスチック廃
棄物を原料とする活性炭等を含む。
を主成分とする繊維質または多孔質物質を意味し、木
材、のこくず、ヤシがら、パルプ廃液、もみがら、コー
ヒー豆のしぼり粕、豆腐のオカラ等の植物系の繊維性物
質のほか、石炭等化石燃料系原料またはプラスチック廃
棄物を原料とする活性炭等を含む。
【0007】本発明の炭素質物質は炭化されており、そ
の代表的なものとしては木炭が挙げられる。また炭化し
た炭素質物質に公知の方法で水蒸気ガス等を作用させて
賦活することによって活性炭としてもよい。
の代表的なものとしては木炭が挙げられる。また炭化し
た炭素質物質に公知の方法で水蒸気ガス等を作用させて
賦活することによって活性炭としてもよい。
【0008】炭化した炭素質物質は細片状、粒状、粉
状、繊維状のいずれかの形状で使用することが好まし
い。
状、繊維状のいずれかの形状で使用することが好まし
い。
【0009】本発明の他の重要な特徴は炭化した炭素質
物質の表面に粉状または粒状の麦飯石を付着させて使用
することである。本明細書において麦飯石とは、火成岩
中の石英斑岩に属する岩石であり、アルカリ長石と高温
石英(573℃以上870℃以下で晶出した石英)を主
成分とし、著るしく多孔性であり、多種類の元素および
化合物を含有し、ごく微量のα線が存在するがβ線、γ
線はほとんど存在せず、長石の一部は方解石CaCO3
に変質しており、うすい黄褐色または淡灰色の石基の中
に白い長石の斑晶と灰色をした石英の結晶が象がんされ
たように散りばめられた外観を呈するものを言う。
物質の表面に粉状または粒状の麦飯石を付着させて使用
することである。本明細書において麦飯石とは、火成岩
中の石英斑岩に属する岩石であり、アルカリ長石と高温
石英(573℃以上870℃以下で晶出した石英)を主
成分とし、著るしく多孔性であり、多種類の元素および
化合物を含有し、ごく微量のα線が存在するがβ線、γ
線はほとんど存在せず、長石の一部は方解石CaCO3
に変質しており、うすい黄褐色または淡灰色の石基の中
に白い長石の斑晶と灰色をした石英の結晶が象がんされ
たように散りばめられた外観を呈するものを言う。
【0010】麦飯石は現在日本および中国のごく限られ
た山岳地帯で採掘されており、他の国では発見されたと
いう報告はない。ある分析によれば、岐阜県加茂郡産出
の麦飯石見本の化学組成は無水ケイ酸(SiO2 )約7
0%および酸化アルミニウム(Al2 O3 )約14%を
主要成分とし、その他酸化マグネシウム(MgO)、酸
化カリウム(K2 O)、酸化ナトリウム(Na2 O)、
酸化カルシウム(CaO)、酸化第1鉄(FeO)、酸
化第2鉄(Fe2 O3 )、化合水付着水(H2O)、酸
化チタン(TiO2 )、無水リン酸(P2 O5 )、酸化
マンガン(MnO)を含有すると報告されている。
た山岳地帯で採掘されており、他の国では発見されたと
いう報告はない。ある分析によれば、岐阜県加茂郡産出
の麦飯石見本の化学組成は無水ケイ酸(SiO2 )約7
0%および酸化アルミニウム(Al2 O3 )約14%を
主要成分とし、その他酸化マグネシウム(MgO)、酸
化カリウム(K2 O)、酸化ナトリウム(Na2 O)、
酸化カルシウム(CaO)、酸化第1鉄(FeO)、酸
化第2鉄(Fe2 O3 )、化合水付着水(H2O)、酸
化チタン(TiO2 )、無水リン酸(P2 O5 )、酸化
マンガン(MnO)を含有すると報告されている。
【0011】麦飯石は水中の鉄、マグネシウム等のミネ
ラルが不足している場合はこれを水中に溶出することが
知られており、またその多孔性のために水中の残留塩素
のほかカドミウム、水銀等の重金属、有機物質および雑
菌を吸着、除去することが知られている。しかし麦飯石
が染色排水中の染料の吸着除去に使用された例はなく、
またこのような提案がなされたことは未だかつてない。
また、後述するように、実験の結果、本発明による染料
除去剤の効果は、単に木炭等炭化した炭素質物質の有す
る吸着効果と麦飯石の有する吸着効果の相加効果ではな
く、それを超える相乗効果であることが判明した。
ラルが不足している場合はこれを水中に溶出することが
知られており、またその多孔性のために水中の残留塩素
のほかカドミウム、水銀等の重金属、有機物質および雑
菌を吸着、除去することが知られている。しかし麦飯石
が染色排水中の染料の吸着除去に使用された例はなく、
またこのような提案がなされたことは未だかつてない。
また、後述するように、実験の結果、本発明による染料
除去剤の効果は、単に木炭等炭化した炭素質物質の有す
る吸着効果と麦飯石の有する吸着効果の相加効果ではな
く、それを超える相乗効果であることが判明した。
【0012】使用される麦飯石は粒状でもよく粉状でも
よいが、粉状のものが粒状のものよりも小量で同等の効
果があり、また炭化した炭素質物質から剥離することな
く付着する能力で優る点で好ましい。また炭素質物質に
対する麦飯石の使用量は、染料除去の対象となる染色排
水中の染料の種類濃度等個々の染料除去条件に応じて最
適の使用比率を適宜定めればよい。
よいが、粉状のものが粒状のものよりも小量で同等の効
果があり、また炭化した炭素質物質から剥離することな
く付着する能力で優る点で好ましい。また炭素質物質に
対する麦飯石の使用量は、染料除去の対象となる染色排
水中の染料の種類濃度等個々の染料除去条件に応じて最
適の使用比率を適宜定めればよい。
【0013】また、本発明の染料除去剤は所定時間使用
後洗浄、乾燥させることによって再使用が可能であり、
また原料となる炭素質物質も廃材、オガ屑、その他従来
産業廃棄物として廃棄されていた材料を利用することが
できるので、極めて経済的である。
後洗浄、乾燥させることによって再使用が可能であり、
また原料となる炭素質物質も廃材、オガ屑、その他従来
産業廃棄物として廃棄されていた材料を利用することが
できるので、極めて経済的である。
【0014】炭化した炭素質物質の表面に粉状または粒
状の麦飯石を付着させることにより何故このような相乗
的染料吸着効果が生じるのかその詳細なメカニズムは不
明であるが、麦飯石の化学組成は、上記のとおり、無水
ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カ
リウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化第1
鉄、酸化第2鉄、酸化チタン、無水リン酸、酸化マンガ
ンであり、炭化した炭素質物質に付着したこれらの化合
物の少くとも一種の化合物中のイオンが電解質である染
色排水中の染料物質中の対をなすイオンと結合すること
により染色物質の吸着効果を促進することが考えられ
る。したがってこれらの化合物の少くとも一種が炭化し
た炭素質物質に付着することによって染色排水中の染料
の吸着除去効果が奏せられるものと考えられる。
状の麦飯石を付着させることにより何故このような相乗
的染料吸着効果が生じるのかその詳細なメカニズムは不
明であるが、麦飯石の化学組成は、上記のとおり、無水
ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カ
リウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化第1
鉄、酸化第2鉄、酸化チタン、無水リン酸、酸化マンガ
ンであり、炭化した炭素質物質に付着したこれらの化合
物の少くとも一種の化合物中のイオンが電解質である染
色排水中の染料物質中の対をなすイオンと結合すること
により染色物質の吸着効果を促進することが考えられ
る。したがってこれらの化合物の少くとも一種が炭化し
た炭素質物質に付着することによって染色排水中の染料
の吸着除去効果が奏せられるものと考えられる。
【0015】したがって、本発明の一側面においては、
炭化した炭素質物質と、その表面に付着した無水ケイ
酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カリウ
ム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化第1鉄、酸
化第2鉄、酸化チタン、無水リン酸および酸化マンガン
からなる群から選ばれた少くとも1種の化合物からなる
染色排水中の染料除去剤が提供される。
炭化した炭素質物質と、その表面に付着した無水ケイ
酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カリウ
ム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化第1鉄、酸
化第2鉄、酸化チタン、無水リン酸および酸化マンガン
からなる群から選ばれた少くとも1種の化合物からなる
染色排水中の染料除去剤が提供される。
【0016】また本発明の他の側面においては、染色排
水中に上記染料除去剤を添加することにより染色排水中
の染料を除去する方法が提供される。
水中に上記染料除去剤を添加することにより染色排水中
の染料を除去する方法が提供される。
【0017】染色排水中に染料除去剤を添加する態様と
しては、染料除去剤を充填したカラムを複数本縦続接続
し、これらのカラム列に染色排水を連続的に通過させて
もよく、染料除去剤を充填した容器に染色排水を満して
所定時間静置した後放流する等種々の態様が考えられ
る。また、染料除去剤の使用量、染色排水の染料除去剤
との接触時間等も被処理染色排水中の染料の種類、濃度
等の諸条件に応じて適宜決定することができる。
しては、染料除去剤を充填したカラムを複数本縦続接続
し、これらのカラム列に染色排水を連続的に通過させて
もよく、染料除去剤を充填した容器に染色排水を満して
所定時間静置した後放流する等種々の態様が考えられ
る。また、染料除去剤の使用量、染色排水の染料除去剤
との接触時間等も被処理染色排水中の染料の種類、濃度
等の諸条件に応じて適宜決定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施例および比較例について説明する。
実施例および比較例について説明する。
【0019】
(1)染料除去剤の調製 木材(杉材)1,000gを破砕して1mm〜2mmの
細片とし、これに株式会社西尾製の粒状麦飯石を粉砕し
て7メッシュ〜9メッシュとした。粉状麦飯石100g
を小量の水とともに混合して木材表面に麦飯石の粉がま
ぶされた状態とした。
細片とし、これに株式会社西尾製の粒状麦飯石を粉砕し
て7メッシュ〜9メッシュとした。粉状麦飯石100g
を小量の水とともに混合して木材表面に麦飯石の粉がま
ぶされた状態とした。
【0020】次にこの麦飯石の粉が付着した木材細片を
ロータリーキルン内で温度約500℃で1時間かけて炭
化した後消火し冷却することにより木炭細片の表面に粉
状麦飯石が付着した黒色の染料除去剤800gを得た。
炭化工程において麦飯石の重量は不変であるので、この
染料除去剤は木炭700g(87.5%)、麦飯石10
0g(12.5%)からなるものである。
ロータリーキルン内で温度約500℃で1時間かけて炭
化した後消火し冷却することにより木炭細片の表面に粉
状麦飯石が付着した黒色の染料除去剤800gを得た。
炭化工程において麦飯石の重量は不変であるので、この
染料除去剤は木炭700g(87.5%)、麦飯石10
0g(12.5%)からなるものである。
【0021】(2)染色排水中の染料の除去 繊維染色工場の排出口から排出された染色排水に本実施
例の染料除去剤を添加してその染料除去効果を確かめ
た。この染色排水は黄褐色を呈し、アニオン系、カチオ
ン系および鉱物系の各種染料132種類を含んでおり、
これらの染料は、分光光度計による吸光度測定の結果、
表1および図1に示すとおり、波長470nm近辺に集
中して存在していた(470nmにおける吸光度0.1
84)。
例の染料除去剤を添加してその染料除去効果を確かめ
た。この染色排水は黄褐色を呈し、アニオン系、カチオ
ン系および鉱物系の各種染料132種類を含んでおり、
これらの染料は、分光光度計による吸光度測定の結果、
表1および図1に示すとおり、波長470nm近辺に集
中して存在していた(470nmにおける吸光度0.1
84)。
【0022】
【表1】
【0023】この被処理染色排水500mlを容器に入
れ、これに本実施例の染料除去剤100g(内訳木炭8
7.5g、麦飯石12.5g)を添加し、室温において
1時間ゆっくり攪拌した。この処理後染色排水の黄褐色
は完全に消失していた。
れ、これに本実施例の染料除去剤100g(内訳木炭8
7.5g、麦飯石12.5g)を添加し、室温において
1時間ゆっくり攪拌した。この処理後染色排水の黄褐色
は完全に消失していた。
【0024】この処理済みの染色排水を濾過した後吸光
度を測定したところ、波長470nm近辺の吸光度(染
料の濃度)は、表2および図1に示すとおり、0.00
4に減少していた。
度を測定したところ、波長470nm近辺の吸光度(染
料の濃度)は、表2および図1に示すとおり、0.00
4に減少していた。
【0025】
【表2】
【0026】この実験の間麦飯石の大部分は剥離するこ
となく木炭細片の表面に付着したまゝ留まっていた。
となく木炭細片の表面に付着したまゝ留まっていた。
【0027】この実験の結果染色排水中の染料の約98
%は本実施例の染料除去剤に吸着され、排水中から除去
されたことが判明した。
%は本実施例の染料除去剤に吸着され、排水中から除去
されたことが判明した。
【0028】
【比較例1】 (1)染料除去剤の調製 粉状麦飯石を付着させる工程を省略した以外は上記実施
例と同一方法により木炭の細片を調製し、この粉状麦飯
石を含まない木炭細片100gを上記実施例と同一の被
処理染色排水500ml中に添加し、室温において1時
間処理した。処理済み染色排水の黄褐色はほぼ消失して
いた。この処理ずみ染色排水の吸光度を測定したとこ
ろ、波長470nm近辺の染料の吸光度は表3および図
2に示すとおり0.042に減少していた。染料の除去
率は約77%であった。
例と同一方法により木炭の細片を調製し、この粉状麦飯
石を含まない木炭細片100gを上記実施例と同一の被
処理染色排水500ml中に添加し、室温において1時
間処理した。処理済み染色排水の黄褐色はほぼ消失して
いた。この処理ずみ染色排水の吸光度を測定したとこ
ろ、波長470nm近辺の染料の吸光度は表3および図
2に示すとおり0.042に減少していた。染料の除去
率は約77%であった。
【0029】
【表3】
【0030】
【比較例2】上記実施例において使用したものと同一の
粉状麦飯石100gを上記実施例と同一の被処理染色排
水500g中に添加し、室温において1時間処理した。
処理済み染色排水の黄褐色はやや薄くなっていたが残存
していた。この処理済み染色排水の吸光度を測定したと
ころ、波長470nm近辺の染料の吸光度は表4および
図2に示すとおり、0.161に減少していた。染料の
除去率は約13%であった。
粉状麦飯石100gを上記実施例と同一の被処理染色排
水500g中に添加し、室温において1時間処理した。
処理済み染色排水の黄褐色はやや薄くなっていたが残存
していた。この処理済み染色排水の吸光度を測定したと
ころ、波長470nm近辺の染料の吸光度は表4および
図2に示すとおり、0.161に減少していた。染料の
除去率は約13%であった。
【0031】
【表4】
【0032】上記実施例と比較例1、2の吸光度測定結
果を比較すると、比較例1における吸光度の減少量(木
炭100gによる染料吸着量)は0.142であり、比
較例2における吸光度の減少量(麦飯石100gによる
染料吸着量)は0.023あるから、木炭100gと麦
飯石100gによる相加的吸光度減少量(相加的染料吸
着量)は0.165(染料除去率89.7%)であるは
ずであるが、上記本発明の実施例においては、木炭と麦
飯石の使用量は比較例1、2よりもそれぞれ少いにもか
かわらず吸光度減少量は0.180(染料除去率98
%)であるから、これは上記相加的減少量を有意に超え
る値であり、本発明がその構成要素である炭化した炭素
質物質および粉状または粒状麦飯石が有するそれぞれの
吸着効果の相加的効果を超える効果すなわち相乗効果を
奏していることを示すものである。
果を比較すると、比較例1における吸光度の減少量(木
炭100gによる染料吸着量)は0.142であり、比
較例2における吸光度の減少量(麦飯石100gによる
染料吸着量)は0.023あるから、木炭100gと麦
飯石100gによる相加的吸光度減少量(相加的染料吸
着量)は0.165(染料除去率89.7%)であるは
ずであるが、上記本発明の実施例においては、木炭と麦
飯石の使用量は比較例1、2よりもそれぞれ少いにもか
かわらず吸光度減少量は0.180(染料除去率98
%)であるから、これは上記相加的減少量を有意に超え
る値であり、本発明がその構成要素である炭化した炭素
質物質および粉状または粒状麦飯石が有するそれぞれの
吸着効果の相加的効果を超える効果すなわち相乗効果を
奏していることを示すものである。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、炭
化した炭素質物質と、その表面に付着した粉状または粒
状の麦飯石からなる染料除去剤を染色排水中に添加する
ことにより、染色排水中の染料を比較的に短時間内にほ
ぼ完全に吸着除去することができる。したがって、従来
完全な除去が困難とされて来た染色排水中の染料を簡単
で経済的な方法で除去することができ、従来のように染
色排水を希釈するために大量の水を使用する必要もなく
染色排水を下水等に放流することができるようになり、
また染料を除去した後の染色排水を染色用水としてリサ
イクルすることも可能となる。
化した炭素質物質と、その表面に付着した粉状または粒
状の麦飯石からなる染料除去剤を染色排水中に添加する
ことにより、染色排水中の染料を比較的に短時間内にほ
ぼ完全に吸着除去することができる。したがって、従来
完全な除去が困難とされて来た染色排水中の染料を簡単
で経済的な方法で除去することができ、従来のように染
色排水を希釈するために大量の水を使用する必要もなく
染色排水を下水等に放流することができるようになり、
また染料を除去した後の染色排水を染色用水としてリサ
イクルすることも可能となる。
【図1】未処理染色排水の吸光度測定結果および本発明
の染料除去剤を添加した後の処理済み排水の吸光度測定
結果を示すグラフである。
の染料除去剤を添加した後の処理済み排水の吸光度測定
結果を示すグラフである。
【図2】木炭のみによる処理済み排水の吸光度測定結果
および麦飯石のみによる処理済み排水の吸光度測定結果
を示すグラフである。
および麦飯石のみによる処理済み排水の吸光度測定結果
を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 炭化した炭素質物質と、その表面に付着
した粉状または粒状の麦飯石からなる染色排水中の染料
除去剤。 - 【請求項2】 炭化した炭素質物質と、その表面に付着
した無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、
酸化第1鉄、酸化第2鉄、酸化チタン、無水リン酸およ
び酸化マンガンからなる群から選ばれた少くとも1種類
の化合物からなる染色排水中の染料除去剤。 - 【請求項3】 染色排水中に請求項1または2記載の染
料除去剤を添加することにより染色排水中の染料を除去
する方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8186723A JPH105750A (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 染色排水中の染料を除去する方法および染料除去剤 |
US08/878,214 US5846431A (en) | 1996-06-27 | 1997-06-18 | Method for removing dyestuff in dyeing waste and a dyeing stuff removing preparation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8186723A JPH105750A (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 染色排水中の染料を除去する方法および染料除去剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH105750A true JPH105750A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=16193515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8186723A Pending JPH105750A (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 染色排水中の染料を除去する方法および染料除去剤 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5846431A (ja) |
JP (1) | JPH105750A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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