JPH1056646A - 映像信号復号化装置 - Google Patents

映像信号復号化装置

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JPH1056646A
JPH1056646A JP20837696A JP20837696A JPH1056646A JP H1056646 A JPH1056646 A JP H1056646A JP 20837696 A JP20837696 A JP 20837696A JP 20837696 A JP20837696 A JP 20837696A JP H1056646 A JPH1056646 A JP H1056646A
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JP
Japan
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picture
intra
circuit
filter
video signal
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Application number
JP20837696A
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English (en)
Inventor
Koichi Shirakawa
浩一 白川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 符号化雑音による画像劣化を軽減する映像信
号復号化装置を得る。 【解決手段】 イントラMB検出回路19によりピクチ
ャ毎のイントラマクロブロックの発生数を算出し、前記
発生数に基づいて低域通過フィルタ18の特性を定め、
復号画像信号107をフィルタ処理するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高能率符号化さ
れたディジタル映像信号等を復号する映像信号復号化装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、ISO/IEC 13818−
2 Draft International Sta
ndardに示された従来の映像信号復号化装置のブロ
ック図であり、図において、101は符号化データ、1
1は可変長復号化回路、12は逆スキャン回路、13は
逆量子化回路、14は逆DCT回路、15は動き補償回
路、16は復号画像生成回路、107は復号画像信号で
ある。
【0003】次に、動作について説明する。入力端子1
0から入力された符号化データ101は、可変長復号化
回路11で可変長復号化される。その際、逆スキャンを
行うために必要な制御信号、逆量子化をするのに必要な
制御信号、逆DCTを行うのに必要な制御信号、動き補
償を行うために必要な制御信号、復号画像を生成するた
めに必要な制御信号等を復号する。可変長復号化回路1
1で復号された信号102は逆スキャン回路12で逆ス
キャンされ、逆量子化回路13で逆量子化され、逆DC
T回路14で逆DCTされ、動き補償回路15で動き補
償され、復号画像生成回路16で復号画像信号107が
生成され、出力端子17から出力される。
【0004】この様な過程により生成された復号画像の
品質は、符号化ビットレートや符号化画像の性質に依存
しており、フレーム毎やブロック毎等で異なる。例えば
画像の動きが激しかったり、画像がシーンチェンジ等を
起こしたりするとブロック歪みと呼ばれる符号化雑音等
が発生し、復号画像の品質を低下させてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の映像信号復号化
装置は以上のように構成されているので、例えば符号化
レートが低いシステムにおいて動きの激しい画像やシー
ンチェンジを起こした画像を復号すると、ブロック歪み
等の符号化雑音を発生し、復号画像の劣化が目立ってし
まうという問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、符号化雑音による画像劣化を軽
減する映像信号復号化装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る映像信号復号化装置は、ピクチャ毎のイントラマクロ
ブロックの発生数を算出するイントラマクロブロック検
出回路と、前記イントラマクロブロックの発生数に基づ
いてフィルタ特性指定信号を出力するフィルタ特性決定
回路と、前記フィルタ特性指定信号に基づいてフイルタ
特性を変化させる特性可変低域通過フィルタを備えたも
のである。
【0008】この発明の請求項2に係る映像信号復号化
装置は、ピクチャ間の電力差分を決定する電力差分決定
回路と、前記電力差分に基づいてフィルタ特性指定信号
を出力するフィルタ特性決定回路と、前記フィルタ特性
指定信号に基づいてフイルタ特性を変化させる特性可変
低域通過フィルタを備えたものである。
【0009】この発明の請求項3に係る映像信号復号化
装置は、特定領域または特定画素を選択する領域選択回
路と、前記領域選択回路により選択された特定領域また
は特定画素におけるピクチャ間の電力差分を決定する電
力差分決定回路と、前記電力差分に基づいてフィルタ特
性指定信号を出力するフィルタ特性決定回路と、前記フ
ィルタ特性指定信号に基づいてフイルタ特性を変化させ
る特性可変低域通過フィルタを備えたものである。
【0010】この発明の請求項4に係る映像信号復号化
装置は、DCTタイプに基づいてフィールド/フレーム
に適応的にフィルタ処理を行う手段を備えたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態である映像
信号復号化装置においては、ピクチャ毎のイントラマク
ロブロックの発生数に基づいて低域通過フィルタ特性を
定め、前記低域通過フィルタを復号画像に施すため、視
覚的解像度劣化を認知することなく符号化雑音を軽減す
るように働く。
【0012】また、ピクチャ間の電力差分に基づいて低
域通過フィルタ特性を定め、前記低域通過フィルタを復
号画像に施すため、視覚的解像度劣化を認知することな
く符号化雑音を軽減するように働く。
【0013】さらに、特定領域または特定画素における
ピクチャ間の電力差分に基づいて低域通過フィルタ特性
を定め、前記低域通過フィルタを復号画像に施すため、
映像信号復号化装置の回路構成を簡略化するように働
く。
【0014】また、DCTタイプに基づいてフィールド
/フレームで適応的に低域通過フィルタを復号画像に施
すため、符号化雑音を軽減するように働く。
【0015】以下、この発明をその実施の形態を示す画
面に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1である映
像信号復号化装置を示すブロック図である。図8と同一
符号はそれぞれ同一または相当部分を示しており、10
1は符号化データ、11は可変長復号化回路、12は逆
スキャン回路、13は逆量子化回路、14は逆DCT回
路、15は動き補償回路、16は復号画像生成回路、1
07は復号画像信号、19は、フレーム内符号化された
マクロブロック(イントラMB)を計数するイントラM
B検出回路、20は前記イントラMB検出回路19が出
力する信号に応じてフィルタ特性指定信号112を出力
するフィルタ特性決定回路、18は前記フィルタ特性決
定回路20が発生したフィルタ特性指定信号112に応
じてフイルタ特性を変化させる特性可変低域通過フィル
タであり、復号画像生成回路16からの復号画像信号1
07に対しフィルタ処理して出力画像信号108を出力
する。
【0016】次に、この発明の実施の形態1の動作につ
いて説明する。図において、入力端子10から入力され
た符号化データ101は、可変長復号化回路11におい
て可変長復号される。この際、復号されるマクロブロッ
ク(MB)と呼ばれる16画素×16ラインの小ブロッ
クが、フレーム内符号化(イントラ符号化)されたもの
か、それ以外かを示す情報コードが復号され、その信号
109がイントラMB検出回路19に入力される。また
同時に、復号するピクチャがフレーム内符号化されたI
ピクチャか、前方向フレーム間符号化されたPピクチャ
か、双方向フレーム間符号化されたBピクチャかを示す
情報コードも復号され、そのピクチャタイプ信号110
がイントラMB検出回路19に入力される。MB検出回
路19ではピクチャ毎のイントラMBの発生数を算出
し、それに基づいてフィルタ特性決定回路20において
フィルタ特性指定信号112を特性可変低域通過フィル
タ18に出力する。
【0017】なお、前述した、MBがフレーム内符号化
(イントラ符号化)されたものか、それ以外かを示す情
報コードや、復号するピクチャがフレーム内符号化され
たIピクチャか、前方向フレーム間符号化されたPピク
チャか、双方向フレーム間符号化されたBピクチャかを
示す情報コード等は、動画像符号化の国際標準であるI
SO/IEC 13818−2等に規定されているもの
である。
【0018】一方、可変長復号された符号化データ10
2は、逆スキャン回路12、逆量子化回路13、逆DC
T回路14、動き補償回路15、復号画像生成回路16
を経て特性可変低域通過フィルタ18に入力され、特性
可変低域通過フィルタ18は、フィルタ特性決定回路2
0からのフィルタ特性指定信号112に応じて復号画像
信号107に対しフィルタ処理を行い、出力画像信号1
08を出力する。
【0019】このようにして、ピクチャ毎のイントラM
Bの発生数に応じて特性を適応的に変化させたフィルタ
により復号画像を処理することで、符号化雑音の軽減を
図ることができる。この理由を以下に詳しく説明する。
【0020】ISO/IEC 13818−2等の高能
率符号化方式では、復号画像の画質は符号化レートや符
号化画像の性質に依存し、フレーム毎、または局所的な
画像領域毎に異なる。例えば符号化レートの低いシステ
ムにおいて、画像がシーンチェンジを起こした場合等
は、ブロック歪と呼ばれる符号化雑音が発生する。この
ブロック歪は高周波成分を含んでいるため、一般にこの
ような符号化雑音を軽減する方法として、復号化画像に
低域通過フィルタ処理を施す方法が考えられる。ところ
が上記低域フィルタ処理は復号画像の解像度劣化を引き
起こすという弊害がある。よって前記低域通過フィルタ
の通過帯域を適応的に変化させることにより、符号化雑
音を効果的に軽減する必要がある。
【0021】実施の形態1では、ピクチャ毎のイントラ
MBの発生数に基づいて上記低域通過フィルタの帯域を
変化させている。ところで、ISO/IEC 1381
8−2等の高能率符号化方式では、符号化画像にIピク
チャ、Pピクチャ、Bピクチャという3つのタイプを規
定している。Iピクチャはフレーム内符号化(イントラ
符号化)され、Pピクチャは前記Iピクチャ、またはP
ピクチャを参照し、前方向の動き補償からフレーム間符
号化され、Bピクチャは時間的に前後に位置する前記I
ピクチャ、Pピクチャを参照し、両方向の動き補償から
フレーム間符号化される。
【0022】ピクチャはマクロブロック(MB)と呼ば
れる16画素×16ラインの小ブロックから構成されて
おり、IピクチャのMBは全てフレーム内符号化(イン
トラMB)されている。そしてPピクチャ、Bピクチャ
のMBは、通常フレーム間符号化されているが、シーン
チェンジを含んだり、符号化画像の動きが非常に大きい
場合等フレーム間符号化を行っても圧縮効率が悪い時
は、フレーム内符号化されたMB(イントラMB)を含
む場合がある。従って、Pピクチャ、Bピクチャである
にもかかわらずイントラMBが多く含まれる場合は、シ
ーンチェンジを含んだり符号化画像の動きが非常に大き
いため、ブロック歪等の符号化雑音が発生することにな
る。
【0023】実施の形態1では、イントラMB検出回路
から発生されるイントラMB発生数に基づいて、フィル
タ特性決定回路20が前記イントラMB発生数が閾値以
上の時は特性可変低域通過フィルタの通過帯域を狭く
し、閾値以下の時は通過帯域を広くするように制御する
ので、符号化雑音が顕著な画像にのみ低域通過フィルタ
処理を施すため、再生画像の解像度劣化を目立たせずに
符号化雑音を軽減することができる。
【0024】図2は、この実施の形態1の特性可変低域
通過フィルタ18の一例を示すブロック図である。図に
おいて、入力端子21から入力された復号画像信号10
7は、1ライン遅延回路22及び乗算器24に入力され
る。1ライン遅延回路22の出力114は、1ライン遅
延回路23及び乗算器25に入力される。1ライン遅延
回路23の出力115は、乗算器26に入力される。一
方、入力端子35から入力されたフィルタ特性指定信号
112は乗算係数発生回路36に入力され、乗算器2
4,25,26にそれぞれ乗算係数126,127,1
28が入力される。そして乗算器24の出力116、乗
算器25の出力117、乗算器26の出力118はそれ
ぞれ加算器27に入力される。
【0025】加算器27の出力119は1サンプル遅延
回路28及び乗算器30に入力される。1サンプル遅延
回路28の出力120は1サンプル遅延回路29及び乗
算器31に入力される。1サンプル遅延回路29の出力
121は乗算器32に入力される。一方、入力端子35
からフィルタ特性指定信号112が入力された乗算係数
発生回路36から、乗算器30、31、32にそれぞれ
乗算係数129、130、131が入力される。そして
乗算器30の出力122、乗算器31の出力123、乗
算器32の出力124はそれぞれ加算器33に入力され
る。そして加算器33から出力端子17に出力画像信号
108が出力される。
【0026】この特性可変低域通過フィルタ18のフィ
ルタ構成は、画面上における垂直方向低域通過フィルタ
と水平方向低域通過フィルタを縦続させた2次元フィル
タ構成となっており、フィルタ特性決定回路20からの
フィルタ特性指定信号112が乗算係数発生回路36に
入力され、前記2次元フィルタの乗算器の係数を変更す
ることで低域通過フィルタの特性を変更するように構成
されている。
【0027】なお、イントラMBを示す情報コードはM
B毎に定められているので、このフィルタ特性の変更
は、ピクチャ毎でも、マクロブロック毎でもよい。
【0028】この実施の形態1では、可変長復号化回路
11が、当該ピクチャがIピクチャ、Pピクチャ、Bピ
クチャのいずれのタイプかを示すピクチャタイプ信号1
10をイントラMB検出回路19に出力しているが、こ
れは省略することができる。例えば画面サイズが720
画素×480ラインの場合、16画素×16ラインのM
Bは1350個含まれる。通常、Pピクチャ、Bピクチ
ャの全てのMBがイントラMBである可能性は低いた
め、イントラMBが1350個ある場合は当該ピクチャ
はIピクチャであると判断することができる。
【0029】さらに、この実施の形態1では、ピクチャ
毎のイントラMB発生数が閾値以上のとき、通過帯域を
狭くし、閾値以下のとき、通過帯域を広くなるように制
御したが、閾値以上のときにフィルタ処理を行い、閾値
以下のときにフィルタ処理を行わないというような制御
方法としてもよい。
【0030】さらに、装置の負荷軽減等の理由により、
特定領域においてピクチャ毎のイントラMBの発生数を
算出する方法としてもよい。
【0031】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2である映像信号復号化装置を示すブロック図で、図
1と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示してお
り、37は電力差分決定回路である。
【0032】次に、実施の形態1と同一構成部分はそれ
ぞれ同様に動作するので説明を省略し、異なる部分の動
作について説明する。復号画像生成回路16からの復号
画像信号107は、特性可変低域通過フィルタ18に入
力される。また、前記復号画像信号107は、電力差分
決定回路37にも入力される。前記電力差分決定回路3
7は前記復号画像生成回路16からの復号画像信107
を利用して、ピクチャ間の電力差分を算出する。例えば
復号画像の画面サイズを720画素×480ラインとし
たとき、電力差分は次の様に算出することができる。第
n番目の復号画像における(i,j)成分の画素値をv
al(n,i,j)とし、第n+1番目の復号画像にお
ける(i,j)成分の画素値をval(n+1,i,
j)としたとき、ピクチャ間の電力差分値powerは
次式で表すことができる。
【0033】
【数1】
【0034】電力差分決定回路37は以上の様に電力差
分値を算出し、電力差分信号133をフィルタ特性決定
回路20に出力する。フィルタ特性決定回路20は前記
電力差分信号133に基づいてフィルタ特性指定信号1
12を特性可変低域通過フィルタ18に出力する。特性
可変低域通過フィルタ18は、前記フィルタ特性指定信
号112に基づいて周波数特性を変化させ、復号画像信
号107にフィルタ処理を施す。
【0035】このように、この実施の形態2では、ピク
チャ間の電力差分値に基づいて特性を変化させたフィル
タ処理を復号画像信号に施している。ピクチャ間の電力
差分値はシーンチェンジの指標となり、電力差分値が閾
値以上の場合はそこでシーンチェンジが発生し、ブロッ
ク歪等の符号化雑音が発生すると考えられる。よって、
電力差分値が閾値以上の場合は、特性可変低域通過フィ
ルタ18の通過帯域を狭くし、電力差分値が閾値以下の
場合には通過帯域を広くするように制御する。このよう
にして、復号画像生成回路16から出力された復号画像
信号107に、特性可変低域通過フィルタ処理を施すこ
とにより、解像度劣化を目立たせずに符号化雑音を軽減
することができる。
【0036】なお、電力差分値の算出の方法は上記に示
したものに限らない。さらに電力差分値は、復号画像信
号107から算出しなければならないわけではなく、例
えば、動き補償回路の出力信号106からも容易に算出
することができる。
【0037】さらに、この実施の形態2では、ピクチャ
間の電力差分値が閾値以上のとき、通過帯域を狭くし、
閾値以下のとき、通過帯域を広くなるように制御した
が、閾値以上のときにフィルタ処理を行い、閾値以下の
ときにフィルタ処理を行わないというような制御方法と
してもよい。
【0038】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3である映像信号復号化装置のブロック図で、図3と
同一符号はそれぞれ同一又は相当部分を示しており、3
8は復号画像信号107の特定領域を選択する領域選択
回路である。
【0039】次に、実施の形態2と異なる部分の動作に
ついて説明する。復号画像生成回路16から出力される
復号画像信号107は特性可変低域通過フィルタ18に
入力される。また領域選択回路38にも入力される。領
域選択回路38は復号画像信号107から電力差分を算
出する対象領域を選択し、選択された領域の復号画像信
号134を電力差分決定回路37に出力する。電力差分
決定回路37は領域選択回路38により選択された領域
において電力差分を算出し、その電力差分信号133を
フィルタ特性決定回路20に出力する。フィルタ特性決
定回路20は前記電力差分信号133に基づいてフィル
タ特性指定信号112を特性可変低域通過フィルタ18
に出力する。特性可変低域通過フィルタ18は、前記フ
ィルタ特性指定信号112に基づいて周波数特性を変化
させ、復号画像信号107にフィルタ処理を施す。
【0040】このように、この実施の形態3では、特定
領域におけるピクチャ間の電力差分値に基づいて、特性
を変化させたフィルタ処理を復号画像信号に施している
ため、再生画像の解像度劣化を目立たせずに符号化雑音
を軽減することができる。その理由および特性可変低域
通過フィルタの制御動作については、実施の形態2の説
明文中で詳しく述べた。
【0041】さらに、画面全体にわたり電力差分を算出
しないので、装置の構成を簡略化することができる。
【0042】なお、画面のどの部分を特定領域とするか
は問わないが、例えば画像の中央付近等が考えられる。
また特定領域は変更してもよい。
【0043】さらに、復号画像信号107から選択領域
を選択しなければならないわけではない。例えば動き補
償回路の出力106からも容易に選択することができ
る。
【0044】また、この実施の形態3では電力差分算出
対象として特定領域を選んだが、特定画素でもよい。
【0045】さらに、この実施の形態3では特定領域に
おけるピクチャ間の電力差分値が閾値以上のとき、通過
帯域を狭くし、閾値以下のとき、通過帯域を広くなるよ
うに制御したが、閾値以上のときにフィルタ処理を行
い、閾値以下のときにフィルタ処理を行わないというよ
うな制御方法としてもよい。
【0046】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4である映像信号復号化装置のブロック図である。図
1と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示してい
る。動画像符号化の国際標準規格であるISO/IEC
13818−2では、マクロブロック(MB)がフィ
ールドでDCTされたか、フレームでDCTされたかを
示すDCTタイプと呼ばれる情報コードを規定してお
り、135は前記DCTタイプ信号である。39は、可
変長復号化回路11からの前記DCTタイプ信号135
及びフィルタ特性決定回路20からのフィルタ特性指定
信号112に基づいて、フィールド/フレームに適応的
に特性可変フィルタ処理をするフィールド/フレーム適
応特性可変低域通過フィルタである。
【0047】次に、実施の形態1と異なる部分の動作に
ついて説明する。動画像符号化の国際標準規格であるI
SO/IEC 13818−2では、マクロブロック
(MB)のDCTの符号化モードに2種類あり、フレー
ムでDCTを行うフレームDCTモードと、フィールド
でDCTを行うフィールドDCTモードがある。そして
DCT符号化モードをMB単位に切り替えることが可能
である。
【0048】図6に輝度信号におけるフレームDCTモ
ードとフィールドDCTモードの様子を示す。図におい
て、フレーム内の各フィールドを模様で区別している。
図6(a)ではフレームDCTモードの様子を、図6
(b)ではフィールドDCTモードの様子を示す。フレ
ームDCTモードにおいては、MB輝度信号を4個のブ
ロックに分解し、DCTを行う際に各ブロックがフレー
ムで構成されるように分解される。一方、フィールドD
CTモードにおいては、各ブロックがフィールドで構成
されるように分解される。これら2種類のDCTモード
は、MB毎に規定されているMBタイプと呼ばれる情報
コードに示されている。
【0049】これら2種類のDCTモードを含む画像
に、ブロック歪等の符号化雑音軽減等のためにフィルタ
処理を施す場合、DCTタイプに基づいてフィールド/
フレームに適応的にフィルタ処理を行うことにより画質
を劣化させずに効果的にフィルタ処理を行うことができ
る。この様子を図7で示す。この図7は垂直方向に3ラ
イン分をサンプルしてフィルタ処理を施す場合を示して
おり、縦軸を画面の垂直方向、横軸を時間にして、画面
のラインの様子を示したものである。DCTタイプがフ
ィールドモードの場合、フィルタは(a)に示したフィ
ールド内ラインにフィルタ処理を行う。またDCTタイ
プがフレームの場合、フィルタは(b)に示したフレー
ム内ラインにフィルタ処理を行う。
【0050】図5における可変長復号化装置11は、該
当するMBのDCTタイプの情報コードを復号化し、そ
のDCTタイプ信号135をフィールド/フレーム適応
特性可変低域通過フィルタ39に出力する。また、可変
長復号化装置11は、該当するMBがイントラMBかど
うかの情報コードを復号化し、その信号109をイント
ラMB検出回路19に出力する。さらに該当するピクチ
ャがIピクチャか、Pピクチャか、Bピクチャかを示す
情報コードも復号し、その信号110をイントラMB検
出回路19に出力する。
【0051】イントラMB検出回路19は、上記信号1
09、及び110を利用して、ピクチャ毎のイントラM
Bの発生数を算出し、その出力信号111をフィルタ特
性決定回路20に出力する。
【0052】フィルタ特性決定回路20は、イントラM
B検出回路19が発生する出力信号111に基づいてフ
ィルタ特性を指定し、フィルタ特性指定信号112をフ
ィールド/フレーム適応特性可変低域通過フィルタ39
に出力する。
【0053】フィールド/フレーム適応特性可変低域通
過フィルタ39は、上記フィルタ特性指定信号112及
びDCTタイプ信号133に基づいて、フィルタ特性、
及びフィールドにフィルタ処理するかフレームにフィル
タ処理するかを適応的に変化させてフィルタ処理を行
う。
【0054】この実施の形態4では、イントラMB検出
回路19から発生される信号111に基づいて、フィル
タ特性決定回路20が、ピクチャ毎のイントラMB発生
数が閾値以上の時は特性可変低域通過フィルタの通過帯
域を狭くし、閾値以下の時は通過帯域を広くするように
制御する。さらにフィールド/フレーム適応特性可変低
域通過フィルタ39は、DCTタイプ信号135に基づ
いて、フィールド/フレームに適応的にフィルタ処理を
行う。このようにして、復号画像生成回路16から出力
された復号画像信号107は、上記フィールド/フレー
ム適応特性可変低域通過フィルタ39を介して、解像度
劣化を目立たせずに符号化雑音が軽減される。
【0055】なお、イントラMBを示す情報信号109
はMB毎に定められているので、フィルタの周波数特性
の変更は、ピクチャ毎でも、マクロブロック毎でもよ
い。
【0056】また、この実施の形態4では、可変長復号
化回路11が当該ピクチャのピクチャタイプを示す信号
110をイントラMB検出回路19に出力しているが、
これを省略することができる。例えば、画面サイズが7
20画素×480ラインの場合、16画素×16ライン
のMBは1350個含まれる。通常、Pピクチャ、Bピ
クチャの全てのMBがイントラMBである可能性は低い
ため、イントラMBが1350個ある場合は当該ピクチ
ャはIピクチャであると判断することができる。
【0057】また、実施の形態4では、ピクチャ毎のイ
ントラMBの発生数に基づいて、上記フィールド/フレ
ーム適応特性可変フィルタの周波数特性を変化させた
が、この構成に限られるものではなく、例えば、動きベ
クトルの大きさに基づいてフィルタの周波数特性を変化
させてもよい。
【0058】さらに、この実施の形態4では、ピクチャ
毎のイントラMB発生数が閾値以上のとき、通過帯域を
狭くし、閾値以下のとき、通過帯域を広くなるように制
御したが、閾値以上のときにフィルタ処理を行い、閾値
以下のときにフィルタ処理を行わないというような制御
方法としてもよい。
【0059】また、この実施の形態4では、フィルタ特
性決定回路20は、イントラMB検出回路19からの出
力信号111を利用してフィルタ特性指定信号112を
出力したが、前記出力信号111に加え、DCTタイプ
信号135を利用してフィルタ特性指定信号112を出
力するようにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0061】ピクチャ毎のイントラMBの発生数に基づ
いて低域通過フィルタ特性を定め、前記低域通過フィル
タを復号画像に施すことにより、解像度劣化を認知する
ことなく符号化雑音を軽減できる。
【0062】また、ピクチャ間の電力差分値に基づいて
低域通過フィルタ特性を定め、前記低域通過フィルタを
復号画像に施すことにより、解像度劣化を認知すること
なく符号化雑音を軽減できる。
【0063】また、特定領域或いは特定画素におけるピ
クチャ間の電力差分値に基づいて低域通過フィルタ特性
を定め、前記低域通過フィルタを復号画像に施すことに
より、解像度劣化を認知することなく符号化雑音を軽減
でき、装置の構成を簡略化することができる。
【0064】また、マクロブロックのDCTタイプに基
づいてフィールドかフレームで適応的にフィルタ処理を
復号画像に施すことにより、符号化雑音を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である映像信号復号
化装置のブロック図である。
【図2】 実施の形態1の特性可変低域通過フィルタの
一例を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態2である映像信号復号
化装置のブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3である映像信号復号
化装置のブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態4である映像信号復号
化装置のブロック図である。
【図6】 フレームDCTモードとフィールドDCTモ
ードを説明するための図である。
【図7】 フィールド/フレーム適応フィルタ処理を説
明するための図である。
【図8】 従来の映像信号復号化装置のブロック図であ
る。
【符号の説明】
11 可変長復号化回路、12 逆スキャン回路、13
逆量子化回路、14 逆DCT回路、15 動き補償
回路、16 復号画像生成回路、18 特性可変低域通
過フィルタ、19 イントラMB検出回路、20 フィ
ルタ特性決定回路、22,23 1ライン遅延回路、2
4,25,26,30,31,32 乗算器、27,3
3 加算器、28,29 1サンプル遅延回路、36
乗算係数発生回路、37 電力差分決定回路、38 領
域選択回路、39 フィールド/フレーム適応特性可変
低域通過フィルタ、106 動き補償回路の出力信号、
107 復号画像信号、108 出力画像信号、109
マクロブロックタイプ信号、110 ピクチャタイプ
信号、111 イントラMB検出回路の出力信号、11
2 フィルタ特性指定信号、133 電力差分信号、1
34 選択された領域の復号画像信号、135 DCT
タイプ信号。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高能率符号化された映像信号データを復
    号して再生画像を出力する映像信号復号化装置におい
    て、ピクチャ毎のイントラマクロブロックの発生数を算
    出するイントラマクロブロック検出回路と、前記イント
    ラマクロブロックの発生数に基づいてフィルタ特性指定
    信号を出力するフィルタ特性決定回路と、前記フィルタ
    特性指定信号に基づいてフイルタ特性を変化させる特性
    可変低域通過フィルタを備えたことを特徴とする映像信
    号復号化装置。
  2. 【請求項2】 高能率符号化された映像信号データを復
    号して再生画像を出力する映像信号復号化装置におい
    て、ピクチャ間の電力差分を決定する電力差分決定回路
    と、前記電力差分に基づいてフィルタ特性指定信号を出
    力するフィルタ特性決定回路と、前記フィルタ特性指定
    信号に基づいてフイルタ特性を変化させる特性可変低域
    通過フィルタを備えたことを特徴とする映像信号復号化
    装置。
  3. 【請求項3】 高能率符号化された映像信号データを復
    号して再生画像を出力する映像信号復号化装置におい
    て、特定領域または特定画素を選択する領域選択回路
    と、前記領域選択回路により選択された特定領域または
    特定画素におけるピクチャ間の電力差分を決定する電力
    差分決定回路と、前記電力差分に基づいてフィルタ特性
    指定信号を出力するフィルタ特性決定回路と、前記フィ
    ルタ特性指定信号に基づいてフイルタ特性を変化させる
    特性可変低域通過フィルタを備えたことを特徴とする映
    像信号復号化装置。
  4. 【請求項4】 高能率符号化された映像信号データを復
    号して再生画像を出力する映像信号復号化装置におい
    て、DCTタイプに基づいてフィールド/フレームで適
    応的にフィルタ処理を行う手段を備えたことを特徴とす
    る映像信号復号化装置。
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