JPH105663A - ダイコータ - Google Patents

ダイコータ

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JPH105663A
JPH105663A JP18405796A JP18405796A JPH105663A JP H105663 A JPH105663 A JP H105663A JP 18405796 A JP18405796 A JP 18405796A JP 18405796 A JP18405796 A JP 18405796A JP H105663 A JPH105663 A JP H105663A
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JP
Japan
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deckle
paint
die
shaft
die coater
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Withdrawn
Application number
JP18405796A
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English (en)
Inventor
Takefumi Yoshikawa
武文 吉川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Publication of JPH105663A publication Critical patent/JPH105663A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/02Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work the liquid or other fluent material being discharged through an outlet orifice by pressure, e.g. from an outlet device in contact or almost in contact, with the work
    • B05C5/0254Coating heads with slot-shaped outlet
    • B05C5/0266Coating heads with slot-shaped outlet adjustable in length, e.g. for coating webs of different width

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  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工幅調整手段として利用されるディッケル
の表面を効率良く洗浄することが出来るダイコータを提
供する。 【解決手段】 長手方向に沿って内部にマニホールド
(13)が形成され且つ前縁に塗布液吐出用のスロット
(14)が形成されたダイ(1)と、マニホールド(1
3)の左右の開口から液密に挿入された一対のディッケ
ルシャフト(2)と、各ディッケルシャフト(2)の先
端に固定され且つスロット(14)に液密に介装された
薄板状のディッケル(3)とを含み、各ディッケルシャ
フト(2)の前進後退により各ディッケル(3)間の距
離を変更して塗工幅の調整を行うダイコータにおいて、
各ディッケルシャフト(2)は、その長手方向に沿って
洗浄用溶剤の流路を備え、ディッケル(3)に対して当
該ディッケルシャフトの後退方向側のディッケルの近傍
に向けて洗浄用溶剤を吐出可能に構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイコータに関す
るものであり、詳しくは、塗布液吐出用のスロットに薄
板状の一対のディッケルが液密に介装されたダイを備
え、ディッケル間の距離を変更して塗工幅の調整を行う
ダイコータであって、特に、洗浄作業においてディッケ
ルを効率良く洗浄し得る様に改良されたダイコータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】走行するシート表面の塗工装置として使
用されるダイコータは、上下の金型によりマニホールド
を形成し、当該マニホールドに連続するスロットを前縁
に形成したダイを備えて構成される。塗工操作において
塗工幅の調整は重要であり、本出願人は、例えば、シー
ト表面に塗料を塗布するダイコータとして、ダイの分解
を行うことなく容易に塗工幅の調整を行うことが出来る
ダイを備えたダイコータについて特許出願済みである
(特開平6−198240号公報)。また、本出願人
は、ダイの分解を行うことなく効率良く且つ容易に塗料
の変更を行うことが出来るダイを備えたダイコータにつ
いても特許出願済みであり(特開平6−47334号公
報)、更に、特開平6−47334号公報に記載の発明
を改良した発明についても特許出願済みである(特願平
7−16081号)。
【0003】特開平6−198240号公報に記載のダ
イコータにおいては、マニホールド内の左右から、先端
部外周が当該マニホールドの内壁に対して液密状態に成
され且つ内部に塗料流路が形成されたディッケルシャフ
トをそれぞれ挿入し、当該各ディッケルシャフトの先端
に固定された各ディッケルを上記スロットの両側に液密
状態で介装し、そして、ディッケルシャフトの前進後退
移動により上記の各ディッケル間の距離を変更して塗工
幅の調整を行う。
【0004】特開平6−47334号公報に記載のダイ
コータにおいては、ダイのマニホールド内に流路遮断用
ピグを液密かつ移動可能に配置し、引き紐によりピグを
移動させ、移動するピグの前後で塗料導入路を二分して
塗料の変更を行う。
【0005】特願平7−16081号公報に記載の改良
発明は、特開平6−198240号公報に記載のダイコ
ータを利用し、特開平6−47334号公報に記載のダ
イコータにおける引き紐の切断に起因する問題を解決す
ることを1つの目的として成されたものである。
【0006】上記のダイコータにおいては、マニホール
ド内の左右から、先端部外周が当該マニホールドの内壁
に対して液密状態に成され且つ内部に塗料流路が形成さ
れたディッケルシャフトをそれぞれ挿入し、当該各ディ
ッケルシャフトの先端に固定された各ディッケルを上記
スロットの両側に液密状態で介装し、ディッケルシャフ
ト内部の塗料流路に流路遮断用ピグを液密かつ移動可能
に配置し、各ディッケルシャフトの基端側にピグの係止
機構を設け、そして、ディッケルシャフトの前進後退移
動により上記の各ディッケル間の距離を変更して塗工幅
の調整を行い、ピグの各ディッケルシャフトの基端側へ
の移動により塗料の変更を行う。ピグの移動は塗料の変
更の際に新たに供給される塗料の圧力により行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の様なダイコータ
においては、塗工品質を維持するため、運転終了または
開始の際、或いは、塗料を変更する際、マニホールドや
ディッケルシャフト内の塗料流路は勿論、塗料吐出用の
スロットを洗浄し、古い塗料や異なる塗料の混入を防止
する必要がある。そして、塗料用のダイコータに限ら
ず、シートの表面に各種の塗布液を塗布するダイコータ
においても同様の課題がある。
【0008】本発明の目的は、ダイの分解を行うことな
く容易に塗工幅の調整を行うことが出来るダイを備えた
ダイコータであって、特に、塗工幅調整手段として利用
される上記ディッケルの表面をも効率良く洗浄すること
が出来る様に改良されたダイコータを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、長手方向に沿って内部にマニホールドが形成され且
つ前縁に前記マニホールドに連続する塗布液吐出用のス
ロットが形成されたダイと、前記マニホールドの左右の
開口から液密に挿入された一対のディッケルシャフト
と、前記各ディッケルシャフトの先端に固定され且つ前
記スロットに液密に介装された薄板状のディッケルとを
含み、前記各ディッケルシャフトの前進後退により前記
各ディッケル間の距離を変更して塗工幅の調整を行うダ
イコータにおいて、前記各ディッケルシャフトは、その
長手方向に沿って洗浄用溶剤の流路を備え、前記ディッ
ケルに対して当該ディッケルシャフトの後退方向側の前
記ディッケルの近傍に向けて洗浄用溶剤を吐出可能に構
成されていることを特徴とするダイコータに存する。
【0010】上記のダイコータにおいては、マニホール
ドやスロットに洗浄用溶剤を供給し、かつ、各ディッケ
ルの前進後退の繰り返しを行って洗浄する。その際、上
記の洗浄用溶剤の流路を通じ、特定の位置に洗浄用溶剤
を吐出可能に構成された各ディッケルシャフトは、各デ
ィッケルに対して塗布液が吐出されない側のスロットに
洗浄用溶剤を供給でき、各ディッケル表面の溶剤による
湿潤化を促進するため、ディッケルの効率的な洗浄を可
能にする。
【0011】また、上記のダイコータにおいては、簡単
な構造でディッケルの近傍に洗浄用溶剤を供給するた
め、各ディッケルシャフトが2重管構造を備え、その内
側の管と外側の管の間に洗浄用溶剤の流路が形成され、
洗浄用溶剤を吐出する孔が前記外側の管に設けられてい
るのが好ましい。
【0012】そして、上記のダイコータにおいて、スロ
ットの左右の端部側には、上下から対向してスロットを
形成するダイの内壁面に洗浄用溶剤の滞留溝が設けられ
ているのが好ましく、斯かる滞留溝は、供給された洗浄
用溶剤を一時的に蓄えるため、滞留溝の表面を通過する
ディッケルに対し、その表面の洗浄用溶剤による湿潤化
を一層促進することが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
塗料用のダイコータを添付図面に基づいて説明する。図
1は、本発明に係るダイコータのダイの一端側を示す部
分的な斜視図、図2は、本発明に係るダイコータにおけ
るディッケルの移動機構を示す正面図、図3〜図5は、
本発明に係るダイコータの要部を示す水平断面図であ
り、図3はディッケル部分、図4は一方のディッケルシ
ャフト基部、図5は他方のディッケルシャフト基部を表
し、図6は、図3のディッケルとその支持部材を示す斜
視図、図7は、図6のディッケル部分の組立を示す平面
図、図8は、本発明に係るダイコータにおける流路遮断
用ピグを示す斜視図、図9は、図8におけるピグの係止
構造を示す一部破断の側面図、図10は、本発明に係る
ダイコータの洗浄における各ディッケルシャフトの接近
離間パターンの操作例を示す平面図である。
【0014】本発明に係るダイコータのダイ(1)は、
基本的には、図1に示す様に、上下の金型(11)及び
(12)によって構成される。ダイ(1)の内部には、
長手方向に沿ってマニホールド(13)が形成され、ダ
イ(1)の正面側に突出する当該ダイの前縁には、塗布
液としての塗料を吐出するスロット(14)がマニホー
ルド(13)に連続して開口している。そして、同図に
示す様に、マニホールド(13)には、内部に塗布液流
路(以下、塗料流路と言う。)(21)が形成されたデ
ィッケルシャフト(2)が挿入され、当該ディッケルシ
ャフトの先端には、スロット(14)に液密状態で介装
される薄板状のディッケル(3)が固定されている。
【0015】図2に示す様に、ディッケルシャフト
(2)は、マニホールド(13)内にその左右の開口か
ら対称的に2本挿入配置されている。また、各ディッケ
ルシャフト(2)の基端側には、ディッケルブロック
(4)が設けられており、各ディッケルシャフト(2)
は、移動機構(7)によって各ディッケルブロック
(4)と一体的に移動させられる。そして、マニホール
ド(13)内のディッケルシャフト(2)の移動によ
り、各ディッケル(3)間の距離が変更されて塗工幅の
調整が行われる。
【0016】移動機構(7)は、マニホールド(13)
と平行に配置された左右一対のボールネジ(71)と、
これらに螺合し且つ各ディッケルブロック(4)を支持
する各移動ベース(72)と、ダイ(1)の下部から背
面に渡って配置されたダイベッド(15)に取り付けら
れ且つ各ボールネジ(71)の先端に接続されたモータ
ー(73)とによって構成されている。そして、各モー
ター(73)の正逆回転により、各ディッケルシャフト
(2)は、マニホールド(13)内を左右の何れかの方
向に移動する。各モーター(73)は、制御装置(図示
せず)により、各ボールネジ(71)を独立に回転し得
る様に成されている。
【0017】ディッケルシャフト(2)は、図3に示す
様に、ディッケル(3)の基部相当位置の外周部に装着
されたグランドパッキング(23)により、その先端部
外周がマニホールド(13)の内壁に対して液密状態に
成されている。また、ディッケルシャフト(2)内に形
成された塗料流路(21)には、図4及び図5に示す様
に、流路遮断用ピグ(8)が液密かつ摺動自在に挿入さ
れている。そして、ピグ(8)の移動により、塗料の変
更が効率かつ容易に行い得る様に成されている。なお、
ピグ(8)の移動や後述する洗浄操作の際、各ディッケ
ルシャフト(2)を液密に突き合わせるため、少なくと
も一方のディッケルシャフト(2)の拡径先端部(2
2)の端面には、図3に示す様なO−リングが埋設され
ている。
【0018】ディッケル(3)は、耐溶剤性樹脂シート
(例えばテフロンシート)より成り、その両側縁部に
は、図6及び図7に示す様に、ディッケル(3)より薄
い金属シート(例えばSUSシート)より成る支持板
(32)がそれぞれ配置される。ディッケル(3)の両
側縁部とこれに接触する各支持板(32)の側縁部と
は、ディッケル(3)の進退に伴ってディッケル(3)
が抜け出すことのない様に、相互に嵌合する形状に成さ
れている。各支持板(32)は、その基部が略L字型に
屈曲され、かつ、ディッケルシャフト(2)に環装され
る各ディッケルリング(31)に対し、L字型の屈曲部
を埋設して固定される。各支持板(32)の埋設は、ワ
イヤーソーによって各ディッケルリング(31)の表面
から形成され且つこれらディッケルリングの軸線に垂直
な断面が略L字型に成された屈曲溝に上記の屈曲部を挿
入することによって行われる。
【0019】ディッケルシャフト(2)には、図7に示
す様に、ディッケルシャフト(2)基端部側から拡径先
端部(22)側に向け、保護リング(36)、ディッケ
ルリング(31)、グランドパッキング(23)、(2
3)、ディッケルリング(31)、保護リング(3
6)、押さえパイプ(34)が順次に装着され、ディッ
ケル(3)は、各支持板(32)の間に挟み込まれる。
そして、図4及び図5に示す様に、押さえパイプ(3
4)は、その基端部外周の雄ネジに螺合させたナット
(35)を後述の押さえプレート(24)側に回転させ
ることにより、拡径先端部(22)側に押し付けられ、
その結果、ディッケル(3)は、各ディッケルリング
(31)の間に固定される。なお、各ディッケルリング
(31)の両端には金属製のワッシャー(33)が配置
される。
【0020】また、図7に示す各保護リング(36)の
外径は、各ディッケルリング(31)及び押さえパイプ
(34)の外径よりも僅かに大きく且つ各グランドパッ
キング(23)よりも僅かに小さく成されている。その
結果、マニホールド(13)の内壁には各保護リング
(36)及び各グランドパッキング(23)が接触し、
ディッケルリング(31)、押さえパイプ(34)等が
接触しないから、マニホールド(13)内のディッケル
シャフト(2)を円滑に移動させることが出来る。上記
の構成によれば、各ディッケルリング(31)は、各ワ
ッシャー(33)を介して各ディッケルシャフト(2)
の軸方向に締め付け固定される。その結果、各ディッケ
ルリング(31)からの支持板(32)の脱落がなく、
従って、また、スロット(14)に対するディッケル
(3)の液密状態を何ら損なうことなく、ディッケル
(3)の破損や抜け落ちが防止される。
【0021】本発明のダイコータにおいては、色替え塗
工を行う場合、後述する様に、通常、変更する新たな塗
料によってマニホールド(13)やスロット(14)等
を共洗いするが、勿論、溶剤を使用して洗浄することも
出来る。本発明のダイコータでは、運転終了または開始
の際、或いは、色替えを行う際、マニホールド(13)
等と共にディッケル(3)を一層簡単に溶剤洗浄するた
め、ディッケルシャフト(2)内の塗料流路(21)と
は別個に、各ディッケルシャフト(2)に特定の溶剤供
給機構が設けられる。すなわち、各ディッケルシャフト
(2)は、その長手方向に沿って洗浄用溶剤の流路(3
7)を備え、ディッケル(3)に対して当該ディッケル
シャフトの後退方向側のディッケル(3)の近傍に向け
て洗浄用溶剤を吐出可能に構成される。
【0022】ディッケルシャフト(2)における溶剤供
給機構としては、ピグ(8)が通過する塗料流路(2
1)の構造を簡素化するため、上記の様に、保護リング
(36)、ディッケルリング(31)及び押さえパイプ
(34)を外周に装着して成るディッケルシャフト
(2)の2重管構造を巧みに利用した機構が好ましい。
具体的には、2重管構造を備えた各ディッケルシャフト
(2)においては、その内側の管と外側の管の間に洗浄
用溶剤の流路(37)が形成され、洗浄用溶剤を吐出す
る孔(38)が外側の管に設けられる。
【0023】すなわち、図6及び図7に示す様に、押さ
えパイプ(34)、ディッケル(3)に対して基端側の
保護リング(36)及び基端側のディッケルリング(3
1)は、内周面の一部に軸線に沿った溝が形成されてお
り、ディッケルシャフト(2)にこれらを装着した際、
押さえパイプ(34)からディッケルリング(31)に
亘って連続した流路(37)が構成される。また、ディ
ッケルリング(31)には、流路(37)としての当該
リング内周面の溝に通じる孔(38)が開口されてい
る。そして、図4及び図5に示す様に、押さえパイプ
(34)の基端側には、洗浄用溶剤を供給するため、押
さえパイプ(34)の流路(37)に通じる可撓性の管
路(39)が接続される。
【0024】また、ディッケル(2)の洗浄効果を高め
るため、図3に示す様に、スロット(14)の左右の端
部側には、上下から対向してスロット(14)を形成す
るダイ(1)の各金型(11)、(12)の内壁面に洗
浄用溶剤の滞留溝(16)が設けられる。洗浄用溶剤の
滞留溝(16)は、金型(11)、(12)の内壁面
(スロット形成面)を平面視した場合、塗料の吐出領域
に含まれない金型の端部に設けられる。しかも、滞留溝
(16)の表面を通過するディッケル(3)に対し、滞
留溝(16)に蓄えられた溶剤をディッケル(3)の全
体に接触させるため、平面視した場合の滞留溝(16)
の道筋は、塗料吐出方向に沿ったスロット(14)の幅
の略全体に亘り且つディッケル(3)の移動方向に対し
て傾斜した状態に形成される。
【0025】更に、上記の滞留溝(16)は、ディッケ
ル(3)の全体に対する溶剤の接触効率を高める観点か
ら、塗料吐出方向、すなわち、ディッケル(3)の移動
方向に垂直な方向に沿って形成されていてもよく、ま
た、複数設けられていてもよい。そして、滞留溝(1
6)の一端は、洗浄に使用された溶剤を円滑に排出する
ため、金型(11)、(12)の端面側に開放されてい
るのが好ましい。なお、滞留溝(16)は、通常、両方
の金型(11)、(12)のスロット(14)に相当す
る内壁面に設けられる。
【0026】図8及び図9に示す様に、ピグ(8)は、
円柱状の本体(81)の両端に円筒状の被係止部(8
2)をそれぞれ同軸状にネジ止めして成り、本体(8
1)に2個のO−リング(85)及び(85)を嵌着さ
せ、本体(81)と各被係止部(82)との間に円盤状
のスクレーパー(86)をそれぞれ配置して成る。そし
て、被係止部(82)の端面側には当該被係止部の内径
よりも小径の被係止孔(84)が設けられている。
【0027】2個のO−リング(85)は、ディッケル
シャフト(2)内部の塗料流路(21)の内壁に液密状
態で接触して当該流路を遮断すると共にピグ(8)の移
動時の姿勢を水平に維持する機能を有する。スクレーパ
ー(86)は、例えばテフロンシート等にて構成され、
塗料流路(21)の内壁に接触して当該内壁に付着した
塗料を掻き取る機能を有する。塗料流路(21)の内壁
に接触した際のスクレーパー(86)の撓み量は、本体
(81)の両端側の角部およびスクレーパー(86)と
接触する側の各被係止部(82)の角部に備えられた面
取り形状によって規制され、これにより、スクレーパー
(86)の過度の撓みが防止されて効果的な掻き取り機
能が発揮される。被係止孔(84)は、後述のキャッチ
バー(6)の先端部と係合してピグ(8)のロック/ア
ンロック機能を達成する。被係止部(82)の周囲に
は、複数の孔(83)が形成されており、これらの孔
は、被係止部(82)内の洗浄液の通過を可能にして残
留塗料の洗浄を促進する機能を有する。
【0028】図4及び図5に示す様に、各ディッケルシ
ャフト(2)とその基端側に設けられた各ディッケルブ
ロック(4)とは、次の構造によって一体化されてい
る。すなわち、ディッケルシャフト(2)はディッケル
ブロック(4)の端面に嵌入され、その基端側の外周面
に設けられた係止用鍔は押さえプレート(24)によっ
て外周から係止される。そして、押さえプレート(2
4)は2分割構造に成されており、ディッケルシャフト
(2)の外周面に嵌合された後にディッケルブロック
(4)の端面にネジ止めされる。
【0029】ディッケルブロック(4)の内部には、デ
ィッケルシャフト(2)内部の塗料流路(21)と同軸
状で導通する塗料流路(41)が形成されており、そし
て、塗料流路(41)の基端側(ディッケルシャフト
(2)の反対側)は、塗料流路(21)に液密かつ移動
可能に配置されたピグ(8)の当該液密状態を解除し得
る程度に拡径されている。
【0030】ディッケルブロックの塗料流路(41)に
は、キャッチバー(6)が挿通され、当該キャッチバー
の駆動によってピグ(8)が係止可能に成されている。
キャッチバー(6)の駆動機構は、ディッケルブロック
(4)の端部に配置され且つキャッチバー(6)の基端
側が挿通されたハウジング(62)、当該ハウジングの
内壁とキャッチバー(6)に固定されたドグ(61)と
の間に介装されてキャッチバー(6)をディッケルシャ
フト(2)側に付勢するバネ(63)、ハウジング(6
2)に固定されたシリンダー装置(64)、当該シリン
ダー装置のピストンロッドに取り付けられ且つハウジン
グ(62)から突出するキャッチバー(6)を回転する
ロータリーアクチュエータ(65)、ドグ(61)の位
置を検出するセンサー(66)、シリンダー装置の押圧
制御を解除するためのタイマー装置(図示せず)から構
成されている。
【0031】塗料流路(41)の基端側には塗料供給路
(42)が設けられ、当該塗料供給路には開閉弁(5
2)を介して可撓性導管(51)が接続されている。塗
料流路(41)の拡径部先端側(ディッケルシャフト
(2)側)には塗料排出路(43)が設けられ、当該塗
料排出路には2個の開閉弁(54)及び(55)を介し
て可撓性導管(53)が接続されている。また、塗料流
路(41)の基端側には、エアー供給路(44)が設け
られ、当該エアー供給路には分岐管(58)及び開閉弁
(57)を介して可撓性導管(56)が接続されてい
る。なお、分岐管(58)の一端側は、通常、盲キャッ
プによって封止されており、必要に応じて溶剤の注液口
として利用される。
【0032】キャッチバー(6)は、ディッケルブロッ
クの塗料流路(41)の当該塗料流路の軸線に対してず
れた位置に配置され、しかも、図9に示す様に、その先
端には、円盤(60)がキャッチバー(6)の軸線に対
して偏心して設けられている。斯かる構成により、円盤
(60)の中心は、キャッチバー(6)の所定の回転位
置において塗料流路(41)の軸線と一致し、当該所定
位置に対して180°異なる位置において塗料流路(4
1)の軸線から外れる。一方、ピグ(8)の端面側に形
成された被係止孔(84)の直径は、円盤(60)が通
過可能な大きさで且つ被係止部(82)の内径より小さ
く成されている。
【0033】上記の様に構成されたダイコータによる塗
工操作は次の様に行われる。なお、以下の操作について
は、主として、図3〜図5及び図10に基づいて説明す
る。
【0034】<1.塗料(A)による塗工操作>塗料
(A)(図示せず)は、図5に示すディッケルブロック
(4b)及びディッケルシャフト(2b)の塗料流路
(21b)を通して図3に示すマニホールド(13)に
供給された後、スロット(14)にて薄膜状に成されて
走行するシート(図示せず)の表面に塗工される。塗工
幅の調整は、マニホールド(13)内のディッケルシャ
フト(2a)及び(2b)の移動により、左右のディッ
ケル(3a)及び(3b)間の距離を変更して行うこと
が出来る。
【0035】上記の場合、ピグ(8)は、図4に示す様
に、キャッチバー(6a)により、ディッケルブロック
(4a)内において仮想線で示す位置にロックされてい
る。なお、ディッケルブロック(4b)側からの塗料の
供給による上記の塗工操作の間は、ディッケルブロック
(4a)側の塗料供給排出ラインは、後述する溶剤洗浄
操作に付されている。
【0036】<2.塗料(B)への色替え操作>先ず、
図3に示すディッケルシャフト(2a)及び(2b)の
突き合わせを行って左右の塗料流路(21a)及び(2
1b)を一体化する。各ディッケルシャフトの移動は、
図2に示す移動機構(7)によって行われる。次いで、
図4において、ロータリーアクチュエーター(65a)
を180°回転させてキヤッチバー(6a)によるピグ
(8)のロックを解除する。そして、ディッケルブロッ
ク(4a)側の洗浄操作に伴って開放されている開閉弁
(52a)、(54a)、(55a)の内、開閉弁(5
5a)を閉とし、可撓性導管(51a)から塗料供給路
(42a)を通して塗料流路(41a)内に塗料(B)
(図示せず)を供給する。
【0037】上記の場合、ディッケルブロック(4a)
側の開状態にあった開閉弁(52b)は、塗料(A)の
供給を停止するため閉とされ、また、閉状態にあった開
閉弁(54b)及び(55b)は、塗料排出路(43
b)から塗料(A)を排出するため開とされる。なお、
エアー供給路(44)に設けられた開閉弁(57)は、
常時は閉とされており、その操作については後述する。
【0038】塗料(B)の供給により、塗料(B)は、
塗料流路(21a)から(21b)に流入する。それに
伴い、ピグ(8)は、塗料(B)の液圧により、ディッ
ケルブロック(4a)から塗料流路(21a)及び(2
1b)を通してディッケルブロック(4b)に移動する
(図5参照)。また、塗料(A)は、ピグ(8)によ
り、ディッケルブロック(4b)の塗料排出路(43
b)から排出される。ピグ(8)の移動の際、当該ピグ
のスクレーパー(86)は、塗料流路(21a)及び
(21b)の内壁に接触して当該内壁に付着した塗料
(A)を掻き取る機能を発揮する。
【0039】また、ディッケルブロック(4b)におい
て、移動したピグ(8)のキャッチバー(6b)による
前述のロック機能は次の様に発揮される。先ず、シリン
ダー装置(64b)を後退させ、キャッチバー(6b)
の突出状態を一定時間保持する。斯かる時間は、タイマ
ー(図示せず)により、例えば、ピグ(8)の移動開始
から20秒間に設定される。これにより、ピグ(8)の
移動過程での塗料(A)の液圧によるセンサー(66)
の誤動作が防止される。この際、キャッチバー(6b)
は、ピグ(8)が到達する前まではアンロック位置の状
態(円盤(60)の中心が塗料流路(41)の軸線と一
致した状態)に保持されている。
【0040】次いで、上記の一定時間経過後、シリンダ
ー装置(64b)の操作圧(例えば空気圧)を開放す
る。その際、バネ(63b)により、キャッチバー(6
b)の突出状態は、塗料(A)の残圧による影響を受け
ることなく維持される。そして、キャッチバー(6b)
はピグ(8)による押圧によって後退し、その移動は、
ドグ(61b)に設けられたマークをセンサー(66
b)が感知することにより検出される。
【0041】上記の検出信号により、ロータリーアクチ
ュエーター(65b)が駆動してキャッチバー(6b)
をロック位置の状態に回転させる(図9参照)。その結
果、ピグ(8)は図5に示すロック状態となる。なお、
塗料(B)によってピグ(8)を移動させる際、塗料供
給ポンプ(図示せず)の回転数を塗工操作におけるそれ
よりも上昇させ、ピグ(8)の移動を速やかに行うのが
好ましい。斯かる塗料供給ポンプの回転数制御により、
色替え操作の時間を短縮して塗工の生産性が高められ
る。
【0042】<3.塗料(B)による洗浄操作> (i)図10(a)に示す突き合わせ状態のディッケル
シャフト(2a)及び(2b)を離間させてそれらの先
端を予め設定した各基準位置(D)及び(E)を越える
所定位置(F)及び(G)まで移動させる(図10
(b))。斯かる離間操作によってディッケルシャフト
(2a)及び(2b)の離間部分に塗料(B)が呼び込
まれる。
【0043】上記の各基準位置(D)及び(E)は、マ
ニホールド(13)内の任意の位置に設定することが出
来るが、基準位置(D)及び(E)の間の距離がディッ
ケルシャフト(2a)及び(2b)の突き合わせ状態に
おける各グランドパッキング(23a)及び(23b)
間の距離よりも大きな距離となる様に設定される。一
方、上記の所定位置(F)及び(G)は、ディッケルシ
ャフト(2)先端からグランドパッキング(23)迄の
距離だけ基準位置(D)及び(E)からディッケルブロ
ック側に離れた位置とされる。
【0044】(ii)ディッケルシャフト(2a)を基準
位置(D)まで移動させると共にディッケルシャフト
(2b)を基準位置(D)まで移動させて両者の先端を
接近させる(図10(c))。この接近操作により、デ
ィッケルシャフト(2a)及び(2b)の離間部分に呼
び込まれた塗料(B)が急激に圧縮される。
【0045】(iii )ディッケルシャフト(2a)及び
(2b)を離間させてそれらの先端を所定位置(F)及
び(G)まで移動させ、再び塗料(B)を離間部分に呼
び込む(図10(d))。
【0046】(iv)ディッケルシャフト(2a)を基準
位置(E)まで移動させると共にディッケルシャフト
(2b)を基準位置(E)まで移動させて両者の先端を
接近させる(図10(e))。
【0047】上記の接近離間操作を利用した洗浄におい
ては、各ディッケルシャフト(2)の各グランドパッキ
ング(23)よりも先端側の閉塞部分に残留している塗
料(A)が圧縮された塗料(B)によって強制的に除去
されてマニホールド(13)を通してスロット(14)
から排出される。そして、上記の(i)〜(iv)の操作
を適当回数繰り返すことにより、一層良好な洗浄を行う
ことが出来る。また、斯かる洗浄の際、塗料供給ポンプ
の回転数を塗工操作におけるそれよりも低下させるのが
好ましい。斯かる塗料供給ポンプの回転数制御により、
スロット(14)から排出される洗浄用塗料(B)の無
駄な損失を防止することが出来る。
【0048】本発明は、上記の洗浄操作に当たり、圧縮
された塗料(B)による高圧状態に対処するため、ピグ
(8)が存在しない側のディッケルブロック(4a)の
塗料排出路(43a)に設けられた開閉弁(54a)を
開状態、開閉弁(55a)を閉状態として行う。
【0049】<4.塗工操作の準備(エアー抜き)操作
>洗浄の際のディッケルシャフト(2)の離間操作によ
り、スロット(14)からマニホールド(13)及び塗
料流路(21)に浸入したエアーは、次の様にしてダイ
(1)の系外に除去される。すなわち、ピグ(8)のロ
ック状態の位置から、ピグ(8)の2個のO−リング
(85)及び(85)が共に塗料流路(41b)の拡径
部に位置する迄キャッチバー(6b)を更に後退させ
る。斯かるキャッチバー(6b)の後退は、シリンダー
装置(64b)の前進動作によって行われる。
【0050】その結果、前記のエアーは、供給されつつ
ある塗料(B)により、塗料流路(21b)及び(41
b)を通し塗料排出路(43b)から排出される。次い
で、シリンダー装置(64b)の後退動作により、ピグ
(8)は、2個のO−リング(85)及び(85)が共
に塗料流路(41b)の拡径部先端側の小径部分(ピグ
(8)の最初のロック状態の位置)に位置するまで移動
させられる。上記のエアー抜きにより、塗料(B)の塗
工時の塗工ムラが防止される。
【0051】<5.塗料(B)による塗工操作>図3に
示す様に、塗料(B)は、ディッケルシャフト(2a)
の塗料流路(21a)を通してマニホールド(13)に
供給された後スロット(14)にて薄膜状に成されて走
行するシートの表面に塗工される。この際、塗工幅の調
整は、塗料(A)による前述の塗工操作の場合と同様に
行われる。上記の塗工操作の間、ピグ(8)は、図5に
示す様に、ディッケルブロック(4b)内においてキャ
ッチバー(6b)によってロックされている。
【0052】<6.溶剤洗浄>ディッケルブロック(4
b)側の溶剤洗浄は、可撓性導管(51b)に接続され
ていた塗料容器を溶剤容器に取り替えて行われる。すな
わち、塗料供給路(42b)の開閉弁(52b)を開と
し、塗料供給路(42b)及び塗料排出路(43b)を
含む循環ラインに溶剤を供給して塗料(A)の溶剤洗浄
を行う。なお、斯かる溶剤洗浄は、3色以上の色替えを
行う塗工操作において必要とされる。
【0053】上記の塗料(B)による洗浄操作は、塗料
を変更して色替えを行う場合の通常の洗浄操作を対象と
しているが、左右のディッケルシャフト(2a)、(2
b)を往復移動させ、ディッケルシャフト(2a)、
(2b)の両先端を接近離間させて行う洗浄操作は、溶
剤洗浄の場合にも有効に適用される。すなわち、マニホ
ールドやディッケルシャフト内の塗料流路、塗料吐出用
のスロット、そして、ディッケルは、塗料を変更する場
合の他、運転終了または開始する場合、古い塗料や異な
る塗料の混入を防止するため、洗浄用溶剤を使用して洗
浄される。
【0054】本発明のダイコータにおいては、ディッケ
ルブロック(4)側から塗料流路(21)を通じてマニ
ホールド(13)やスロット(14)に洗浄用溶剤を供
給すると共に、各ディッケルシャフト(2)の前進後退
の繰り返しを行って洗浄する。その際、各ディッケルシ
ャフト(2)は、上記の洗浄用溶剤の流路(37)を通
じ、ディッケルリング(31)の孔(38)から洗浄用
溶剤を吐出する様に構成されており、ディッケル(3)
に対してディッケルシャフト(2)の後退方向側のディ
ッケル(3)の近傍に溶剤を供給する。すなわち、ディ
ッケルシャフト(2)に設けられた上記の溶剤供給機構
は、各ディッケル(3)に対して塗料が吐出されない側
のスロット(14)に洗浄用溶剤を供給し、各ディッケ
ル(3)の表面の溶剤による湿潤化を促進するため、デ
ィッケル(3)の効率的な洗浄を可能にする。
【0055】更に、上記のダイコータにおいて、スロッ
ト(14)を形成するダイ(1)の内壁面、すなわち、
スロット(14)に相当する金型(11)、(12)の
内壁面に設けられた滞留溝(16)は、供給された洗浄
用溶剤を一時的に蓄えるため、各ディッケルシャフト
(2)の接近離間操作によって滞留溝(16)の表面を
通過する各ディッケル(3)に対し、その表面の洗浄用
溶剤による湿潤化を一層促進することが出来る。また、
滞留溝(16)は、金型(1)の端面側に解放されてい
るため、上記の流路(37)を通じてディッケル(3)
の近傍に供給されて当該ディッケルの洗浄に使用された
溶剤を円滑に排出することが出来る。従って、本発明の
ダイコータにおいては、ダイ(1)からディッケル
(3)を取り外すことなく、ディッケル(3)の表面を
効率良く洗浄することが出来る。なお、ディッケルシャ
フト(2)の流路(37)は、塗料流路(21)から独
立して設けられているため、前述した様な塗料(B)に
よる共洗浄においても、ディッケル(3)の表面を溶剤
によって洗浄することが出来、塗料の変更操作を一層迅
速に行うことが出来る。
【0056】<7.その他の操作>例えば、ダイコータ
を長期に渡って使用しない場合などにおいては、ダイ
(1)内の塗料を排出する必要がある。この様にダイ
(1)内に塗料が存在しない場合にピグ(8)を移動さ
せる際は、塗料の代わりに、エアー供給路(44)から
供給される圧縮空気を利用する。また、この際、分岐管
(58)の一端側から溶剤を注液してピグ(8)を濡ら
すことにより、その移動を円滑に行うことが出来る。
【0057】上記の溶剤によるピグ(8)の濡らし操作
は、前述のエアー抜き操作と同様に、ピグ(8)の2個
のO−リング(85)及び(85)が共に塗料流路(4
1)の拡径部に位置する迄キャッチバー(6)を後退さ
せて行われる。なお、上記以外の再スタートにおけるピ
グ(8)の濡らし操作は、塗料によって行うことが出来
る。塗料によるピグ(8)濡らしは、前述の循環ライン
に塗料を供給しつつ、上記と同様なキャッチバー(6)
の後退操作によって行われる。
【0058】上記の実施例において、ピグ(8)は、円
柱状の本体(81)の両端に円筒状の被係止部(82)
をそれぞれ同軸状にネジ止めして成り、本体(81)に
2個のO−リング(85)及び(85)を嵌着させ、本
体(81)と各被係止部(82)との間に円盤状のスク
レーパー(86)をそれぞれ配置して成る。そして、被
係止部(82)の端面側には当該被係止部の内径よりも
小径の被係止孔(84)が設けられている。しかしなが
ら、本発明において、ピグ(8)は、円柱状の本体(8
1)の少なくとも一方の端面側または2個のO−リング
間に円盤状のスクレーパーを配置していればよい。
【0059】なお、本発明において、走行するシートと
しては、例えば、アルミニウム、ステンレス、鋼、メッ
キ鋼などの金属ウエブの他、ポリエチレンテレフタレー
ト、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド等の樹
脂シート、紙、ポリオレフィン類を塗布またはラミネー
トした紙などの各種のシートが挙げられる。一方、塗布
液としては、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂などを成分
とするクリヤー塗料、アルミニウム粉や黄銅粉などをメ
タリック顔料とし、アクリル樹脂やアルキッド樹脂など
をビヒクル樹脂成分とするメタリック塗料などの塗料の
他、接着剤、磁性材料を含む塗布液、感光材料を含む塗
布液などの各種の塗布液が挙げられる。
【0060】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、各
ディッケルシャフトは、洗浄用溶剤の流路を通じ、特定
の位置に洗浄用溶剤を吐出可能に構成されており、各デ
ィッケルに対して塗布液が吐出されない側のスロットに
洗浄用溶剤を供給でき、各ディッケル表面の溶剤による
湿潤化を促進するため、ダイからディッケルを取り外す
必要がなく、ディッケルシャフトの移動操作によってデ
ィッケルの表面を効率良く洗浄することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダイコータのダイの一端側を示す
部分的な斜視図である。
【図2】本発明に係るダイコータにおけるディッケルの
移動機構を示す正面図である。
【図3】本発明に係るダイコータの要部を示す水平断面
図である。
【図4】本発明に係るダイコータの要部を示す水平断面
図である。
【図5】本発明に係るダイコータの要部を示す水平断面
図である。
【図6】図3のディッケルとその支持部材を示す斜視図
である。
【図7】図6のディッケル部分の組立を示す平面図であ
る。
【図8】本発明に係るダイコータにおける流路遮断用ピ
グを示す斜視図である。
【図9】図8におけるピグの係止構造を示す一部破断の
側面図である。
【図10】本発明に係るダイコータの洗浄における各デ
ィッケルシャフトの接近離間パターンの操作例を示す平
面図である。
【符号の説明】
1:ダイ 11:金型 12:金型 13:マニホールド 14:スロット 16:滞留溝 2:ディッケルシャフト 21:塗布液流路(塗料流路) 3:ディッケル 31:ディッケルリング 32:支持板 34:押さえパイプ 36:保護リング 37:洗浄用溶剤の流路 38:孔 39:管路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に沿って内部にマニホールドが
    形成され且つ前縁に前記マニホールドに連続する塗布液
    吐出用のスロットが形成されたダイと、前記マニホール
    ドの左右の開口から液密に挿入された一対のディッケル
    シャフトと、前記各ディッケルシャフトの先端に固定さ
    れ且つ前記スロットに液密に介装された薄板状のディッ
    ケルとを含み、前記各ディッケルシャフトの前進後退に
    より前記各ディッケル間の距離を変更して塗工幅の調整
    を行うダイコータにおいて、前記各ディッケルシャフト
    は、その長手方向に沿って洗浄用溶剤の流路を備え、前
    記ディッケルに対して当該ディッケルシャフトの後退方
    向側の前記ディッケルの近傍に向けて洗浄用溶剤を吐出
    可能に構成されていることを特徴とするダイコータ。
  2. 【請求項2】 各ディッケルシャフトが2重管構造を備
    え、その内側の管と外側の管の間に洗浄用溶剤の流路が
    形成され、洗浄用溶剤を吐出する孔が前記外側の管に設
    けられている請求項1に記載のダイコータ。
  3. 【請求項3】 スロットの左右の端部側には、上下から
    対向して前記スロットを形成するダイの内壁面に洗浄用
    溶剤の滞留溝が設けられている請求項1又は2に記載の
    ダイコータ。
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