JPH1056195A - 光起電力素子の製造方法 - Google Patents

光起電力素子の製造方法

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JPH1056195A
JPH1056195A JP9139096A JP13909697A JPH1056195A JP H1056195 A JPH1056195 A JP H1056195A JP 9139096 A JP9139096 A JP 9139096A JP 13909697 A JP13909697 A JP 13909697A JP H1056195 A JPH1056195 A JP H1056195A
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layer
substrate
photovoltaic element
electrode
solar cell
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JP9139096A
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Hirobumi Ichinose
博文 一ノ瀬
Akio Hasebe
明男 長谷部
Tsutomu Murakami
勉 村上
Satoshi Niikura
諭 新倉
Yukie Ueno
雪絵 上野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大面積にわたる光起電力素子の欠陥部やピン
ホールによる漏れ電流を減少させ、低照度における超電
圧特性に優れ、量産性が高く、信頼性の高い光起電力素
子を提供する。 【構成】 基板上に、アルミニウムまたはアルミニウム
化合物層、透明導電層、半導体層、透明電極層を積層し
た光起電力素子を電解液中に浸漬し、電界の作用で該光
起電力素子の欠陥による短絡電流通路を電気的に断絶す
る光起電力素子の製造方法であって、前記電解液中の塩
素イオン濃度が0.03mol/l以下であることを特
徴とする光起電力素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層薄膜からなる光起電
力素子の製造方法に関するものである。より詳しくは、
本発明は、欠陥による短絡電流通路を除去し、特性の優
れた光起電力素子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽電池などの光起電力素子の大
面積化に伴い、大面積にわたってアモルファスシリコン
などの半導体層を成膜した多層構成の光起電力素子の開
発が進められている。また、大面積の光起電力素子を製
造するためにロール・ツー・ロール方式などの連続工程
法などが着目されている。しかしながら、大面積にわた
って欠陥のない多層膜構成の光起電力素子を作製するこ
とは困難である。例えば、アモルファスシリコンなどの
薄膜多層膜の光起電力素子においては、半導体層の成膜
時にダストの影響などによりピンホールや欠陥が生じ、
シャントやショートの原因となり、これらのシャントや
ショートは光起電力素子の特性を著しく低下させること
が知られている。なかでも起電圧特性の低下が著しいこ
とがわかっている。ピンホールや欠陥ができる原因と影
響についてさらに詳しく述べると、例えばステンレス基
板上に堆積したアモルファスシリコン太陽電池の場合で
は、基板表面は完全に平滑な面とはいえず傷やへこみ、
あるいはスパイク状の突起が存在することや、基板上に
光を散乱することを目的でステンレス基板上に凹凸のあ
る電極層(バックリフレクター)を設けたりするため、
p,n層のように数100Åの厚みの薄膜の半導体層が
このような表面を完全にカバーできないことなどが欠陥
やピンホールが生じる原因となっている。また、成膜時
の微小なダストなどによりピンホールが生じることが挙
げられる。
【0003】このため、太陽電池の下部電極(下部電
極)と透明電極(上部電極)との間の半導体層が、ピン
ホールにより失われていて、下部電極と透明電極とが直
接接触したり、基板のスパイク状欠陥が透明電極と接触
したり、半導体層が完全に失われていないまでも低抵抗
なシャントまたはショートとなっている場合には、光に
よって発生した電流が透明電極を平行に流れてシャント
またはショート部の低抵抗部分に流れ込むこととなり発
生した電流を損失することが起こる。このような電流損
失があると太陽電池の開放電圧すなわち電圧特性が著し
く低下し、その現象は低照度の下ではより顕著になり、
あらゆる天候条件でも発電が要求される太陽電池におい
ては深刻な問題となる。以上のようにショートが生じて
いる場合には、ショート部の低抵抗部分に流れ込むこと
となり発生した電流の損失を小さくすることが求められ
る。その対策としては、欠陥部やピンホールを直接に除
去するか、もしくは、ショート部周辺の部材を除去する
か絶縁化することにより電流損失が小さくなることが知
られている。具体的には、米国特許第4,729,97
0号公報には透明導電性膜を含む電気デバイスのショー
ト欠陥部に変換試薬を接触し、欠陥付近の導電膜の高抵
抗化することにより電極と電気的に絶縁する方法が開示
されている。米国特許第5,084,400号公報には
金属基板に堆積した光起電力素子のショート欠陥部をH
2SO4などの酸溶液中で電圧を印加して欠陥付近の導電
膜を高抵抗化することにより電極と電気的に絶縁する方
法が開示されている。米国特許第5,320,723号
公報には電解液中に無機酸、有機酸、無機塩基、有機塩
基、金属塩等を含有させることが開示されている。ま
た、光起電力素子の半導体層を通過して基板にまで達し
た光を金属層で反射した半導体層に戻し、光の利用効率
を上げることが知られている。反射率の高い金属として
は銀があるが、銀は水分と反応して樹状結晶成長を起こ
し、光起電力素子のシャントの原因となり得ることが知
られている。そこで光起電力素子の裏面反射層としては
アルミニウムが広く用いられている。さらに反射光を屈
折して半導体層内の光路長を伸ばすために、裏面反射層
と半導体層との間に表面に凹凸を有するZnOなどの透
明導電層を設けることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ニウムからなる裏面反射層及び/又はZnOからなる透
明導電層を有する光起電力素子の欠陥除去を上述の方法
で行うと以下の問題が生じることがわかった。 (1)米国特許第4,729,970号公報に記載の方
法においては、ルイス酸および両性元素の塩を中に包含
する試薬、特にAlCl3,ZnCl2などの塩化物の塩
を含む溶液を用いる場合、多層膜構成の光起電力素子の
裏面反射層にAlなどの両性金属の侵蝕が著しいため、
処理中にAl層とZnO層の界面の剥離などの副作用の
問題が生じることがわかった。 (2)米国特許第5,084,400号公報に記載の方
法においては、長期的に使用していると該液の酸性分が
濃縮され安定な反応ができるよう制御することが困難で
あった。また、これらの酸の濃度を欠陥除去に有効に働
く濃度にすると、下部電極が金属層およびZnOなどの
透明導電層の複層構成の場合に、透明導電層が侵蝕され
てしまう問題があった。 (3)米国特許第5,320,723号公報に記載の方
法においても、電解液中に塩素イオンが含有している場
合にAl層と基板及び/又はZnO層の界面の剥離など
の副作用の問題が生じることがわかった。本発明の目的
は以上のような課題を克服して、大面積にわたる光起電
力素子の欠陥部やピンホールによる漏れ電流を減少さ
せ、低照度における起電圧特性を回復させる光起電力素
子の製造方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、量産性が高く、信頼性の高い光起電力素子の製造方
法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明の光起電力素子の製造方法は、基板上
に、アルミニウムまたはアルミニウム化合物層、透明導
電層、半導体層、透明電極層を積層した光起電力素子を
電解液中に浸漬し、電界の作用で該光起電力素子の欠陥
による短絡電流通路を電気的に断絶する光起電力素子の
製造方法であって、前記電解液中の塩素イオン濃度が
0.03mol/l以下とすることを特徴とする。さら
に、前記電解液中に、前記アルミニウムまたはアルミニ
ウム化合物層と、基板及び/又は透明導電層の界面の剥
離を抑制する保護性イオンを含有させる。保護性イオン
としては、硫酸塩、硝酸塩、クロム酸塩、酢酸塩、安息
香酸塩、またはしゅう酸塩を含有させる。前記電界の作
用が、光起電力素子にバイアスを印加することにより発
生する電界または前記光起電力素子に光を照射すること
による該光起電力素子本体の起電圧により発生する電界
とする。
【0006】
【作用】本発明者らは、基板上に下部電極層、半導体
層、透明電極層が形成された多層薄膜からなる光起電力
素子を電解液中に浸漬し、電界の作用で該光起電力素子
の欠陥による短絡電流通路を除去する際に、下部電極層
の剥離を制御しながら、透明電極層の還元を進行させる
場合、電解処理中に下部電極層にAlまたはAl化合物
などの両性金属を用い、該金属層と前記半導体層との間
に透明導電層を配した場合にも剥離が生じず、欠陥部や
ピンホール付近の透明電極層を還元してその部分の電気
抵抗を局所的に増加させ、漏れ電流を防止させ、その結
果、光起電力素子の特性、特に光起電力素子の低照度に
おける起電圧特性が向上することを見い出した。本発明
はこれらの知見に基づいて完成したものである。積層す
る下部電極層の種類により、電解質としての塩を選択
し、電解液中の塩素イオンの含有量を0.03mol/
l以下とし、保護イオンの供給により剥離を抑制しなが
ら、透明電極層の還元を終了できるので、光起電力素子
の剥離などによる外観不良や特性上の問題を回避して、
かつ、電圧特性の良好な光起電力素子が製造できる。基
板上に下部電極層、半導体層、透明電極層が形成された
多層薄膜からなる光起電力素子を電解液中に浸漬し、電
界の作用で該光起電力素子の欠陥による短絡電流通路を
除去する際に、電解液による下部電極層の剥離前に透明
電極層の還元を終了させるようにする。これにより、電
解処理中の剥離の発生などの副作用を防ぎ、かつ、低照
度における起電圧特性の回復を得ることが可能となる。
さらに、電界の作用が光起電力素子にバイアスを印加す
ることにより発生する電界であるため、電界条件を多様
に選択できる。更にまた、電界の作用が前記光起電力素
子に光を照射することによる該光起電力素子本体の起電
圧により発生する電界であるため、光起電力素子に無理
な電界がかからず、しかも欠陥部へ確実に電界の作用が
働き特性が回復できる。また、基板が導電性基板である
ため電解処理の際に、電極の取り出しなどが容易にで
き、処理が簡便に行える。また、前記バイアスが光起電
力素子に対し順方向に印加されるため光起電力素子の正
常部に悪影響なく処理することができる。半導体層がア
モルファス半導体であるためロール・ツー・ロール方式
による大面積による光起電力素子が製造できる。また、
透明電極層が金属酸化物からなることから還元反応を透
明電極層に半導体層より優先的に起こさせることがで
き、欠陥部の電気的短絡が排除できる。
【0007】以下に、本発明の実施態様例を説明する。
【光起電力素子の構成】本発明に係わる光起電力素子の
一例を図1に示す。図1は基板と反対側から光入射する
アモルファスシリコン系太陽電池である。本発明はこの
ような太陽電池の製造に適用可能であるが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、他の構造もしくは形状の
光起電力素子の製造に適用可能である。図1(a)は、
光起電力素子100の断面図を示し、光起電力素子10
0は入射する光の吸収に反応して電流の流れを発生する
複数のn−i−p接合を形成している103,113お
よび123から構成される半導体層を有する。101は
太陽電池本体を支持する基板、102は下部電極層、1
04は透明導電膜からなる透明電極層、105は集電電
極として用いられるグリッド電極、106は光起電力素
子中に存在する欠陥部やピンホール、107は高抵抗部
分をそれぞれ示す。図1(b)は光起電力素子100に
バスバー108を取り付けグリッド電極105と接続
し、更にプラス取り出し電極109及びマイナス取り出
し電極110を取り付けたものの平面図を示す。グリッ
ド電極105で集められた電流はバスバー108で更に
集電され、プラス取り出し電極109で外部に導出され
る。下部電極で集められた電流は下部電極102と電気
的に接続されたマイナス取り出し電極110によって外
部に導出される。
【0008】
【基板】基板101は、アモルファスシリコンのような
多層薄膜の構成による太陽電池の場合の半導体層10
3,113,123を支持する基板であり、また同時に
電極としての役割をする場合もある。基板101は導電
性の基板、例えばステンレス基板や、もしくは錫金属箔
の金属部材であるか、または、ガラス、セラミック、ま
たはポリイミドなどの高分子樹脂の上に少なくとも一部
分を導電性膜を堆積したものを用いる。
【0009】
【下部電極】下部電極102は、金属層102aおよび
透明導電層102bからなる。金属層102aは半導体
層103,113,123で発生した電力を取り出すた
めの一方の電極であると同時に、入射光を半導体層に反
射して光を有効利用するものである。金属層102aの
表面は光の乱反射を起こさせるためにテクスチャー化し
てもよい。材料としては、例えばAlやAlSiなどの
Al化合物は光の反射量を損なわずにマイグレーション
を防ぐことができるため本発明の光起電力素子に好適に
用いられる。メツキ、蒸着、スパッタなどの方法により
形成することができる。透明導電層102bは金属層1
02aの成分が半導体層103に拡散することを防ぎ、
またその表面が適当な凹凸を有することにより反射光を
屈折して半導体層内を走る光路長を伸ばす効果を有す
る。材料としてはZnO,In23,ITOなどの金属
層または合金層が用いられる。メッキ、蒸着、スパッタ
などの方法により形成することができる。
【0010】
【半導体層】半導体層(103,113,123)とし
ては、アモルファスシリコン系太陽電池を例に挙げる
と、i層を構成する半導体材料として、a−Si,a−
SiGe,a−SiCなどのいわゆるIV族およびIV
族合金系アモルファス半導体が挙げられる。p層または
n層を構成する半導体材料としては、前述したi層を構
成する半導体材料に価電子制御剤をドーピングすること
によって得られる。また原料としては、p型半導体を得
るための価電子制御剤としては第III族の元素を含む
化合物が用いられる。第III族の元素としては、B,
Al,Ga,Inが挙げられる。n型半導体を得るため
の価電子制御剤としては第V族の元素を含む化合物が用
いられる。第V族の元素としてはP,N,As,Sbが
挙げられる。アモルファスシリコン半導体層は、蒸着
法、スパッタ法、RFプラズマ法、マイクロ波プラズマ
CVD法、ECR法、熱CVD法、LPCVD法などの
公知の方法により形成できる。また、大面積のものを得
るためにロール・ツー・ロール方式で基板を連続的に搬
送して成膜する方法を用いてもよい。本発明において
は、分光感度や電圧の向上を目的として半導体接合を2
層以上積層するいわゆるタンデムセルや図1に示したよ
うなトリプルセルにすることもできる。
【0011】
【透明電極】透明電極104は、半導体層103,11
3,123で発生した起電力を取り出すための電極であ
り、前記下部電極102と対をなすものである。前記透
明電極104はアモルファスシリコン系太陽電池のよう
にシート抵抗が高い半導体の場合に必要である。また、
該透明電極は、光入射側に位置するため、透明であるこ
とが必要であり、上部電極ともよばれる。前記透明電極
は、太陽や蛍光灯などからの光を半導体層内に効率よく
吸収するために光の透過率が85%以上であることが望
ましく、さらに、電気的には光で発生した電流を半導体
層に対し横方向に流れるようにするために、シート抵抗
は100Ω/□未満であることが望ましい。このような
特性を備えた材料としてSnO2,In23,ZnO,
CdO,CdSnO4,ITOなどの金属酸化物が挙げ
られる。
【0012】
【グリッド電極】グリッド電極105は、半導体層10
3,113,123で発生した起電力を前記透明電極に
より取り出し、さらに集電するものである。前記グリッ
ド電極105は櫛状に形成され、透明電極のシート抵抗
の大きさから好適な幅やピッチなどが設計決定される。
グリッド電極105は比抵抗が低く、太陽電池の直列抵
抗にならないことが要求される。当該グリッド電極は、
Ag,Ni,Al,Ti,Cr,W,Cuなどの金属を
粉末にして、ポリマーのバインダーおよび溶剤と混合し
てペーストとし、スクリーン印刷法により形成する方
法、蒸着法により直接形成する方法、半田法、メッキ
法、また、前記金属をワイヤ状にして敷設する方法など
の適宜の方法で形成することができる。
【0013】
【欠陥部およびピンホール】前述したアモルファスシリ
コン系太陽電池において、形成する半導体層は、複数の
薄膜を積層した全体の厚みが比較的薄い薄膜堆積層であ
る。このため、上下からの突起や異物などが存在する場
合、十分に堆積により覆うことは困難となる。例えば、
基板101にステンレススチールを用いて、その上に半
導体層を連続的に堆積する場合、基板表面を平滑に処理
をしたとしても、突出やくぼみ、歪みを全くなくすこと
は困難である。また、連続成膜中に搬送中に基板裏面側
から機械的な打痕や傷が少なからず生じてしまう。この
ため、こうしたダメージが半導体層中で欠陥部の発生を
もたらす。例えば、基板表面からの突起の高さが大きい
と半導体層が覆われず、その後に透明電極層が直接積層
されてしまい、直接接触してしまいシャントやショート
が生じる。また、半導体層の成膜時にダストなどが堆積
した場合、半導体層の未成膜部が形成されたり、剥れが
生じ、ピンホールの原因となるばかりか、透明電極層が
直接に下部電極層や基板上に形成されてしまいシャント
やショートが生じる。これらの欠陥の存在は低照度にお
ける電圧特性に影響する。すなわち、光起電力素子の光
起電流は照明が強くなるとともに直線的に増加するが、
その結果得られる起電圧は指数的に増加する。すなわ
ち、起電圧は照度が強い場合、極端には明るさがAM−
1.5の照明下では、欠陥の程度にかかわらず殆ど差が
でないが、照度が下がるにつれて欠陥のあるものとない
ものの差が現れる。この傾向は照度1000Lux未満
からより顕著になる。このため、室内や太陽光が集まり
にくい環境では欠陥による影響を排除することが重要で
ある。
【0014】
【電解処理による還元反応】本発明においては、光起電
力素子100中の半導体層(103,113,123)
中の欠陥部106の上に位置する透明電極層104の一
部に高抵抗な部分107が形成されることによって欠陥
部への電流経路が防がれる。この際、透明電極層104
の高抵抗化は欠陥部の近傍でのみ行われるため、透明電
極層104の抵抗率自体は増加せず、そのため、光起電
力素子全体の直列抵抗は増加しない。図2に本発明の電
解処理装置の一例を示す。図2(a)は外部電源を用い
た装置を示し、図2(b)は光照射部を設けた装置を示
す。図2において、200は光起電力素子、201は基
板、202は下部電極層、203は最上層にp層が堆積
された半導体層、204は透明電極層、205は欠陥
部、206は電解処理槽、207は電解液、208は対
向電極、209は電源、210は光照射部をそれぞれ示
す。本発明においては、前述した図1における高抵抗な
部分107の形成は透明電極層の一部を還元することに
より達成される。このところを図2(a)を用いて説明
する。電解処理槽206中に光起電力素子200を浸漬
し、光起電力素子200の基板201を電源209のマ
イナス極側に接続し、対向電極208をプラス極側に接
続する。すなわち光起電力素子200には順方向にバイ
アス電圧が印加される仕組みとなる。この際、電極間に
バイアスが印加されると、電解液207を媒体として、
電流が低抵抗率である欠陥部を通して優先的に流れる。
このとき陰極側となる光起電力側に発生期水素が生じ、
欠陥部周辺、つまりは欠陥部205の上部に形成された
透明電極204を化学反応させる。すなわち、金属酸化
物からなる透明電極を還元することになる。この還元反
応と同時に反応生成物の電解液への溶解が始まり、溶解
した部分の透明電極は薄くなるかあるいは欠落した形に
なり、実質的には欠陥へ透明電極を横方向から流れ込む
漏れ電流の経路が遮断されることになる。また、上記の
電界は電解液中で光起電力素子に光を照射することによ
っても行える。この際、光によって光起電力素子が発生
する起電圧自体が印加バイアスとなり、照射する光の強
度によりバイアス条件をコントロールする。
【0015】
【金属層102aの剥離】本発明の光起電力素子では、
金属層102aに水分の影響を受けにくい材料としてA
lやAlSiなどを用いるが、この場合、金属層102
aの成膜条件によっては、酸性やアルカリ性の溶液など
で処理をする場合、ハロゲンイオン、特にCl-イオン
の存在により部分的な剥離の問題が生じることを本発明
者は見出した。これを抑制するためには成膜温度や成膜
速度などの工夫があるが、反射量を向上し密着力の高く
剥離しにくい層を得る条件を得るのは非常に困難であ
る。この剥離現象は具体的には金属(合金)層102a
の上に位置する透明導電層102bとの界面、あるいは
金属(合金)層102aの下に位置する金属基板(SU
S)101との界面で発生する。Cl-イオンによる金
属層の剥離現象を抑制するためにはCl-イオン濃度を
0.1mol/l未満にすればよいことを本発明者は見
出した。より効果的には0.03mol/l未満とする
ことが望ましい。剥離を抑制するためには上述したよう
にハロゲンイオンの濃度を低下させる、すなわち電解液
の濃度を水などで希釈して低濃度化する方法や極端に処
理速度を速める方法が考えられる。しかしながら、透明
電極を還元を得るための濃度を得ることや、搬送や洗浄
などの後工程も含めて十分短時間で処理することは難し
い。また、水溶液を用いる処理では微量のCl-イオン
の混入は避けられないことがある。そこで、保護性イオ
ンを添加する方法が有効であることを本発明者は見出し
た。例えば、塩化物中でのAlの剥離を抑制するために
は、硫酸塩、硝酸塩、クロム酸塩、酢酸塩、安息香酸
塩、しゅう酸塩を添加することで効果が得られる。具体
的には酸や塩の水溶液にこれらの塩を混合して、電解液
として用いる方法や、これらの塩の単体の水溶液を電解
液として用いることが有効である。また、アルミ以外の
金属ではOH-イオン、NO - 3イオン、SO 2- 4イオ
ン、ClO - 4イオンなどの添加も有効である。
【0016】
【実施例】本発明を以下の実施例を用いてさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
でない。
【0017】
【実施例1】図1に示すpin接合型トリプル構成の太
陽電池100を作製した。まず、ロール状のステンレス
430BA基板101上に下部電極102としてスパッ
タリング法にてAl層を1000Å、続いてZnO層を
1μm積層した。その後、不図示のマイクロ波プラズマ
CVD成膜装置に入れn層、i層、p層の順で堆積を行
いボトムセル103を形成した。この際、i層はa−S
iGeとした。次にn層、i層、p層の順で堆積を行い
ミドルセル113を形成した。この際、i層はボトムセ
ルと同様にa−SiGeとした。次にn層、i層、p層
の順で堆積を行いトップセル123を形成した。この
際、i層はa−Siとした。次に反射防止効果を兼ねた
機能を有する透明な透明電極106としてITOを70
0Å堆積した。次に、31cm×31cm角にこの太陽
電池基板をカットし、複数個の太陽電池基板を作製し
た。得られたもののそれぞれを公知の化学エッチング法
で30cm×30cm角にサブセルパターニングした
後、図2(a)に示す電解処理装置にセットした。太陽
電池基板200の裏面側すなわち、ステンレス基板側を
電源209のマイナス極側と接続し、31cm角のSU
S316製の対向電極208をプラス極側に接続した。
電解液207は硫酸アルミニウムの8水和物を電解質と
した20%溶液を用い、電解液の電導度は32.0mS
/cmであった。この時溶液中の塩素イオン濃度は0.
03mol/l以下であった。液温は室温と同じ25.
0℃であった。電解条件は極間距離を4.0cmとし、
印加電圧を5.0V、印加時間を0.3秒間、印加間隔
を0.1秒間で5回のパルス電圧で印加した。電解が終
了後、太陽電池基板200を取り出し、不図示の装置で
洗浄、乾燥を行った。処理時間は洗浄、乾燥工程を含め
て2分間であった。その後、銅ワイヤーをカーボンペー
ストで被覆した電極を不図示の熱圧着装置で接着し、グ
リッド電極105を形成した。次に銅箔を用いたバスバ
ー108とグリッド電極105を接続した。このときバ
スバー108の下部にはショートを防ぐために不図示の
両面に接着剤をほどこしたポリイミドテープを配置し
た。更にプラス取り出し電極109をバスバー108
に、マイナス取り出し電極110を下部電極である裏面
のSUS基板にそれぞれ半田付けして接続して図1
(b)に示すような太陽電池を得た。このようにして複
数の太陽電池試料を作製した。
【0018】
【比較例1】比較のために、従来の使用されている電解
液として塩化アルミニウムの水溶液を用いた以外は実施
例1と同様にして太陽電池を作製した。電解処理におい
ては、電解液は塩化アルミニウムの6水和物を電解質と
した10%溶液を用い、電解液の電導度は64.0mS
/cmであった。この時溶液中の塩素イオン濃度は0.
4mol/lであった。液温は室温と同じ25.0℃で
あった。電解条件は極間距離を4.0cmとし、印加電
圧を5.0V、印加時間を0.3秒間、印加間隔を0.
1秒間で5回のパルス電圧で印加した。電解が終了後、
太陽電池基板200を取り出し、不図示の装置で洗浄、
乾燥を行った。処理時間は洗浄、乾燥工程を含めて2分
間であった。その後、銅ワイヤーをカーボンペーストを
被覆した電極を不図示の熱圧着装置で接着し、グリッド
電極105を形成した。銅箔を用いたプラス電極108
とグリッド電極105を接続し、マイナス電極109を
裏面のSUS基板に半田付けして接続して図1(b)に
示すような太陽電池を得た。このようにして複数の太陽
電池試料を作製した。
【0019】
【評価】実施例1および比較例1において得られた太陽
電池試料について、以下に述べる初期特性評価および耐
久後の特性評価を行った。得られた評価結果は、表1に
まとめて示す。
【0020】
【初期特性評価】
(1)表面状態の評価:太陽電池のアクティブエリアを
詳細に不図示の顕微鏡で観察した。アルミニウム層と酸
化亜鉛層との界面、およびアルミニウム層とステンレス
基板との界面に剥離の有無、さらには下地が剥離または
露出していないまでも剥がれかけの膜のふくらみや変色
の有無を観察した。観察結果を表1に示す。 (2)シャント抵抗の評価:暗状態での電圧−電流特性
を測定し、電圧−電流特性曲線の原点付近の傾きからシ
ャント抵抗を測定した。測定結果の平均値を表1に示
す。 (3)低照度における起電圧の評価:室内において不図
示の蛍光燈を用い、照度を0〜10000Luxに変化
させて起電圧を測定した。測定結果の平均値を表1に示
す。 (4)初期変換効率の評価:AM1.5グローバルの太
陽電池光スペクトルで100mW/cm2の光量の擬似
太陽光源(SPIRE社製)を用いて太陽電池特性を測
定し、変換効率を求めた。実施例1の試料および比較例
1の試料のそれぞれについて得られた変換効率の平均値
を示め、表1に示した。表1に示した値は、比較例1に
おける平均変換効率を1とした相対値である。
【0021】
【耐久後の特性評価】上記初期特性評価に付した実施例
1および比較例1の太陽電池試料のそれぞれを、公知の
方法でラミネートして太陽電池モジュール試料を作製
し、得られた当該試料を、以下の信頼性試験に付した。
信頼性試験は結晶系太陽電池モジュールについての日本
工業規格C8917に定められた温湿度サイクル試験A
−2に基づいて行った。すなわち、試料を、温湿度が制
御できる恒温恒湿器に投入し、−40℃から+85℃
(相対湿度85%)に変化させるサイクル試験を20回
繰り返し行った。当該試験後の太陽電池モジュール試料
について、上記初期特性評価におけると同様に上記評価
項目(1)乃至(4)の評価を行った。得られた評価項
目(1),(2)および(4)についての評価結果は表
1に示す。なお、表1に示した耐久後のシャント抵抗お
よび変換効率の値はそれぞれ初期特性評価における値を
1.0とした相対値である。また、評価項目(3)〔低
照度における起電圧の評価〕についての評価結果は、図
3にグラフ化して示した。
【0022】表1に示した結果から、実施例1の太陽電
池は、比較例1の太陽電池よりも初期特性および耐久後
の特性の双方について明らかに優れていることが理解さ
れる。すなわち、比較例1の太陽電池は、シャント抵抗
が低く、変換効率が良好でない。因みに比較例1の太陽
電池においては、グリッド電極の下に剥がれ部分が位置
していたためにシャントやショートを起こしていた。ま
た、下地部分が露出していない部分でも、膜が膨れ上が
った状態の部分が観察され通電異常を起こしていた。ま
た、信頼性試験後の変換効率やシャント抵抗が低下し
た。この点の理由については、膜が膨れ上がった部分
が、水分と熱収縮により剥離に進行し、剥離部分が増加
したためであることがわかった。これに対し実施例1の
太陽電池にはこうした問題はない。すなわち、実施例1
の太陽電池は、歩留まりよく、外観も特性も良好で、さ
らには信頼性も良好である。
【0023】
【実施例2】電解液を酢酸アルミニウムとした以外は実
施例1と同様にして太陽電池を作製した。電解処理にお
いては、電解液は酢酸アルミニウムの6水和物を電解質
とした20%溶液を用い、電解液の電導度は40.0m
S/cmであった。この時溶液中の塩素イオン濃度は
0.03mol/l以下であった。液温は室温と同じ2
5.0℃であった。電解条件は極間距離を4.0cmと
し、印加電圧を5.0V、印加時間を0.3秒間、印加
間隔を0.1秒間で5回のパルス電圧で印加した。電解
が終了後、太陽電池基板200を取り出し、不図示の装
置で洗浄、乾燥を行った。処理時間は洗浄、乾燥工程を
含めて2分間であった。その後、実施例1と同様にし
て、グリッド電極、プラスタブ、マイナスタブを接続し
て図1(b)に示すような太陽電池を得た。このように
して複数の太陽電池試料を作製した。得られた太陽電池
試料の初期特性を上述した評価項目(1)乃至(4)に
述べた評価手法で評価した。その結果、照度200Lu
xにおける起電圧は平均で1.21V、変換効率は比較
例1を1.0とした時1.13で良好でありまたばらつ
きも少なかった。また、観察により剥れの発生はみられ
なかった。
【0024】
【実施例3】電解液を硫酸マンガンとした以外は実施例
1と同様にして太陽電池を作製した。電解処理において
は、電解液は硫酸マンガンの6水和物を電解質とした2
0%溶液を用い、電解液の電導度は40.0mS/cm
であった。この時溶液中の塩素イオン濃度は0.03m
ol/l以下であった。液温は室温と同じ25.0℃で
あった。電解条件は極間距離を4.0cmとし、印加電
圧を5.0V、印加時間を0.3秒間、印加間隔を0.
1秒間で5回のパルス電圧で印加した。電解が終了後、
太陽電池基板200を取り出し、不図示の装置で洗浄、
乾燥を行った。その後、実施例1と同様にして、グリッ
ド電極、プラスタブ、マイナスタブを接続して図1
(b)に示すような太陽電池を得た。このようにして複
数の太陽電池試料を作製した。得られた太陽電池試料の
初期特性を上述した評価項目(1)乃至(4)に述べた
評価手法で評価した。その結果、照度200Luxにお
ける起電圧は平均で1.21V、変換効率は比較例1を
1.0とした時1.14で良好であり、ばらつきも少な
かった。また、観察により剥れの発生はみられなかっ
た。
【0025】
【実施例4】本実施例では電界を光照射により発生させ
たこと以外は実施例1と同様にして太陽電池を作製し
た。実施例1で用いた電解液が入った図2(b)の処理
槽中に実施例1と同様にして作製した30cm×30c
m角にサブセルパターニング済の太陽電池基板200を
光照射面を上にしてセットした。メタルハライドランプ
からなる光照射部から光強度がほぼ100mW/cm2
の光量の光を60秒間照射した。電解が終了後、太陽電
池基板200を取り出し、不図示の装置で洗浄、乾燥を
行った。処理時間は洗浄、乾燥工程を含めて20分間で
あった。その後、実施例1と同様にして、グリッド電
極、プラスタブ、マイナスタブを接続して図1(b)に
示すような太陽電池を得た。このようにして複数の太陽
電池試料を作製した。得られた太陽電池試料の初期特性
を上述した評価項目(1)乃至(4)に述べた評価手法
で評価した。その結果、照度200Luxにおける起電
圧は平均で1.22V、変換効率は比較例1を1.0と
した時1.13で良好でありばらつきも少なかった。ま
た、観察により剥れの発生はみられなかった。
【0026】
【実施例5】本実施例では、実施例1における電解液に
塩化カリウムを添加して液中の塩素イオン濃度を0.0
07mol/l〜5.000mol/lに変化させた以
外は、実施例1と同様にして複数の太陽電池試料を作製
した。得られた太陽電池試料について実施例1における
と同様に、初期特性を表面状態の評価、シャント抵抗の
評価および初期交換効率について行い、ついで耐久後の
変換効率の評価を行った。得られた評価結果を表2に示
す。表2に示した初期変換効率の値は塩素濃度0.05
0mol/lの時の初期変換効率を1.00とした時の
相対値である。また、表2に示した信頼性試験後の変換
効率の値は、初期変換効率を1.00とした場合の相対
値である。
【0027】表2に示した結果に基づいて以下のことが
判明した。すなわち、塩素濃度を0.03mol/l以
下とすることにより、Al層/ZnO層の界面および、
Al層/ステンレス基板の界面いずれでも剥離のない太
陽電池とすることができる。また、剥離の発生を防ぐこ
とにより、シャントやショートの防止、剥離による通電
異常が防止できる。それにより、シャント抵抗および変
換効率の良好な太陽電池とすることができる。さらに
は、信頼性の優れた太陽電池が得られる。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明の光起電力素子の製造方法によれ
ば、大面積にわたる光起電力素子の欠陥部やピンホール
による漏れ電流を減少させ、低照度における超電圧特性
に優れた光起電力素子を製造できる。また、量産性が高
く、信頼性の高い光起電力素子を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法より作製した太陽電池の模式
図である。
【図2】本発明の電解装置を示す。
【図3】照度と起電圧の関係を示した図である。
【符号の説明】
100,200 光起電力素子 101,201 基板 102,202 第1の電極 102a 金属層 102b 透明導電層 103,113,123 半導体層 104,204 第2の電極 105 グリッド電極 106,205 欠陥部 107 高抵抗部 108 バスバー 109 プラス側取出電極 110 マイナス側取出電極 206 電解処理槽 207 電解液 208 対向電極 209 電源 210 光照射部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新倉 諭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 上野 雪絵 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、アルミニウムまたはアルミニ
    ウム化合物層、透明導電層、半導体層、透明電極層を積
    層した光起電力素子を電解液中に浸漬し、電界の作用で
    該光起電力素子の欠陥による短絡電流通路を電気的に断
    絶する光起電力素子の製造方法であって、前記電解液中
    の塩素イオン濃度が0.03mol/l以下であること
    を特徴とする光起電力素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電解液中に、前記アルミニウムまた
    はアルミニウム化合物層と、基板及び/又は透明導電層
    の界面の剥離を抑制する保護性イオンを含有することを
    特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記保護性イオンは硫酸塩、硝酸塩、ク
    ロム酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、及びしゅう酸塩の中か
    ら選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求
    項2に記載の光起電力素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記電界の作用が光起電力素子にバイア
    スを印加することにより発生する電界であることを特徴
    とする請求項1に記載の光起電力素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記電界の作用が前記光起電力素子に光
    を照射することによる該光起電力素子本体の起電圧によ
    り発生する電界であることを特徴とする請求項1に記載
    の光起電力素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記バイアスが光起電力素子に対し順方
    向に印加されることを特徴とする請求項4に記載の光起
    電力素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記基板が、金属、ガラス、セラミッ
    ク、または樹脂から選ばれる一種であることを特徴とす
    る請求項1に記載の光起電力素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基板が長尺基板であり、前記電解液
    中を連続的に搬送することを特徴とする請求項1に記載
    の光起電力素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記アルミニウム化合物がSiを含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記透明導電層及び/又は透明電極層
    が、金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載
    の光起電力素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記半導体層が非単結晶半導体からな
    ることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記アルミニウムまたはアルミニウム
    化合物層と、基板及び/又は透明導電層の界面の剥離開
    始前に電解の作用を終了させることを特徴とする請求項
    1に記載の光起電力素子の製造方法。
JP9139096A 1996-05-17 1997-05-15 光起電力素子の製造方法 Pending JPH1056195A (ja)

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JP9139096A JPH1056195A (ja) 1996-05-17 1997-05-15 光起電力素子の製造方法

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JP8-146542 1996-05-17
JP14654296 1996-05-17
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019512868A (ja) * 2016-02-25 2019-05-16 ニューサウス イノベーションズ ピーティーワイ リミテッド 半導体デバイスにおけるtco材料の表面を処理するための方法および装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019512868A (ja) * 2016-02-25 2019-05-16 ニューサウス イノベーションズ ピーティーワイ リミテッド 半導体デバイスにおけるtco材料の表面を処理するための方法および装置

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