JPH105572A - ダイヤモンド結晶の合成方法及び合成装置 - Google Patents

ダイヤモンド結晶の合成方法及び合成装置

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JPH105572A
JPH105572A JP16719196A JP16719196A JPH105572A JP H105572 A JPH105572 A JP H105572A JP 16719196 A JP16719196 A JP 16719196A JP 16719196 A JP16719196 A JP 16719196A JP H105572 A JPH105572 A JP H105572A
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load
pressure
crystal
graphite
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Takeshi Nakajima
猛 中島
Shuichi Sato
周一 佐藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/004Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses involving the use of very high pressures
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2203/00Processes utilising sub- or super atmospheric pressure
    • B01J2203/06High pressure synthesis
    • B01J2203/065Composition of the material produced
    • B01J2203/0655Diamond
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
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    • B01J2203/06High pressure synthesis
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤモンド結晶を成長させる際、従来の技
術では圧力・温度のバラツキの影響で、毎回安定した収
量および結晶品質が得られず、また荷重を一定速度で増
加させているために結晶成長初期の成長速度が大きくな
り結晶中に溶媒金属の包有物が取り込まれ結晶の強度が
劣化するという問題があったので、本発明は、黒鉛から
ダイヤモンドへの変換量(△Ld)を計測することで圧
力・温度変化を間接的に評価し、この測定データをもと
に外部条件(荷重・加熱電力)にフィードバック制御し
て良質なダイヤモンド結晶を再現性よく合成する方法お
よび超高圧・高温発生制御装置を提供することにある。 【解決手段】 対抗したアンビル1、1′と中空シリン
ダー2に囲まれる加圧空間6内に圧力媒体3、ヒーター
4、黒鉛−溶媒金属積層または混合物5を配置し、距離
センサー10と荷重センサー11の計測結果を制御回路
12に入力し、予め定められた制御パターンに追従すべ
く演算して、油圧プレス13または加熱電源14に出力
し、包有物の少ない良質のダイヤモンド結晶を歩留まり
よく製造する手段である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包含物が少なく結
晶粒径の良い良質なダイヤモンド結晶を再現性よく合成
する方法およびダイヤモンド結晶の合成に必要な超高圧
・高温発生制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンド結晶の合成法として最もよ
く知られた方法は黒鉛と溶媒金属からなるものを、ダイ
ヤモンド−黒鉛の相平衡線の近傍にあるダイヤモンドの
安定領域の圧力、温度条件下に置きダイヤモンドを合成
する方法である。良質のダイヤモンド結晶を得るにはダ
イヤモンドの自然核発生を抑制し、種結晶ダイヤモンド
上のみから徐々に結晶成長をさせる必要がある。
【0003】ダイヤモンドの成長速度は圧力、温度に敏
感であり、良質のダイヤモンドを得るには圧力、温度を
精密に相平衡線の近傍に制御する必要がある。また黒鉛
からダイヤモンドへの変換が進むと加圧空間の体積が減
少し内部圧力が低下するために、荷重をこれに併せて徐
々に増加させる必要がある。ところがダイヤモンドの合
成は高温高圧下で行われる為に直接圧力、温度を測定す
ることが困難である。また圧力媒体の特性(密度、降伏
応力、組成)のバラツキがあるために荷重、加熱電力が
同じ条件であっても超高圧・高温発生装置内部の圧力と
温度は必ずしも毎回一定とはならない。
【0004】従来の技術では、超高圧・高温発生装置内
の圧力と温度を直接に制御することが困難であったため
に荷重、電力条件を常に一定にし(このときの加圧空間
内部の圧力と温度は必ずしも一定にはならない)、その
かわりに圧力、温度のバラツキの影響を受けないような
工夫がなされてきた。
【0005】例えば特公昭63−57099号公報に
は、溶媒金属板および炭素板の少なくとも一方の板の面
上に多数のダイヤモンド種子を配置し、該ダイヤモンド
種子配置面が界面側に位置するように溶媒金属板と非ダ
イヤモンド炭素板とを重ね合せた重合板またはそのよう
な重合板を複数積層した積層物、あるいは、溶媒金属と
非ダイヤモンド炭素との混合物の板の面上に多数のダイ
ヤモンド種子を配置した板またはそのような板を複数積
層した積層物をダイヤモンド安定領域の圧力・温度条件
下においてダイヤモンド結晶を成長せしめる方法や溶媒
金属と原料炭素とダイヤモンド種子とを混合し、混合物
を円柱状に成形し、高圧装置に装填して、その中で結晶
を成長させる方法や溶媒金属粉末および原料炭素粉末の
いずれか一方または両方にダイヤモンド種子を配合し、
それぞれの粉末を薄板状に成形し、得られた溶媒金属薄
板と原料炭素薄板とを交互に多数積層して、所定の温
度、圧力条件下に結晶を成長させる方法等が開示されて
いる。
【0006】本発明は、これらの溶媒金属と原料炭素と
ダイヤモンド種子の配置の如何を問わず適用可能な手段
を提供するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では圧力、
温度のバラツキの影響が完全にはなくならず、毎回安定
した収量および結晶品質が得られないという問題があっ
た。また荷重を一定速度で増加させているために結晶成
長初期の成長速度が大きくなり結晶中に溶媒金属の包有
物が取り込まれやすくなり結晶の強度が劣化すると言う
問題があった。
【0008】これに対し本発明は、黒鉛からダイヤモン
ドへの変換量を間接的にΔLdとして計測することで圧
力・温度変化を評価し、この測定データをもとに外部条
件(荷重・加熱電力)にフィードバック制御して良質な
ダイヤモンド結晶を再現性よく合成する方法および超高
圧・高温発生制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】一対の対向する円錐台形
状のアンビルと中空シリンダーからなる容器内部に挟ま
れた加圧空間内に圧力媒体、ヒーターを配し、その内側
に溶媒金属と黒鉛および種結晶ダイヤモンドを積層また
は混合したものを充填し、これらをダイヤモンドの相平
衡安定領域の圧力・温度条件下でダイヤモンド結晶を成
長させる方法において、黒鉛からダイヤモンドへの変換
に伴う加圧空間の体積減少を検出するため荷重増分ΔP
に対し対抗するアンビル間の距離の減少量ΔLの割合
(ΔL/ΔP)を計測し、その結果を体積減少の時間変
化が予め定められたパターンと一致するよう荷重または
加熱電力の外部条件にフィドバック制御しながらダイヤ
モンドの成長速度を制御して良質のダイヤモンド結晶を
合成する方法および超高圧・高温発生制御装置である。
そして,フィードバック制御回路から出力するデータ
は、荷重及び加熱電力を個別に制御したり、双方を同時
に制御することは適宜自由に選択できる。
【0010】本発明の特徴は、黒鉛からダイヤモンドへ
の変換に伴う加圧空間の体積減少の計測手段にある。以
下その作用について説明する。
【0011】まず上記のような制御機構を用いずに、従
来法のように荷重を一定速度で増加させてダイヤモンド
を成長させる実験を行った。このときの荷重Pとアンビ
ル間距離Lの関係を図3に示す。ダイヤモンドの成長が
始るまではアンビル間距離Lは荷重増加に対し一定速度
で減少している。ダイヤモンドの成長が開始すると体積
減少にともなう減少量ΔLdが荷重増加によるLの減少
量ΔLwに上乗せされる。アンビル間距離の絶対値やダ
イヤモンドの成長が始るまでの荷重増分のみによるアン
ビル間距離の増加割合(ΔLw/ΔP)は、ダイヤモン
ドが成長を開始する圧力・温度のバラツキのために合成
毎に異なる。
【0012】しかしながらダイヤモンドの成長によるア
ンビル間距離の減少量ΔLdはダイヤモンドへの変換量
のみに依存し、圧力媒体のバラツキには依存しない。図
4は最大荷重の値を変化させてダイヤモンドを合成し、
そのときに合成されたダイヤモンドの変換量(全収量
M)とΔLdの関係をグラフにしたもので、ダイヤモン
ドの変換量は完全にΔLdに比例していることが判る。
上記の実験結果からまたダイヤモンドへの成長速度はア
ンビル間距離の絶対値ではなく荷重に対する比(ΔLd
/ΔP)を計測することで知ることができることを発見
した。
【0013】具体的にはダイヤモンドの成長速度vは次
式で与えられる。 v∞(ΔLd/ΔP)=(ΔL/ΔP)−(ΔLw/Δ
P) ここでΔLwはダイヤモンド成長開始前のアンビル間距
離の減少量である。尚、∞は比例関係を表わす記号であ
る。
【0014】ダイヤモンドの成長速度vはLとPを計測
しコンピュータで演算させることで求めることができ
る。そこでLとPの計測によりダイヤモンドが成長開始
する時点を(ΔL/ΔP)の勾配が変化する時点として
判定し、この時点以降より成長速度vを荷重または加熱
電力条件にフィードバック制御することで発生する圧
力、温度が合成毎に異なっていても再現性よく成長速度
を制御することができる。ただし以上述べた手段で体積
減少を検出する方法はあくまでも相対的なものであり
(ΔL/ΔP)は使用するプレス機、アンビルおよびシ
リンダーの形状に依存するために荷重とダイヤモンドの
成長量の関係を現わす検量曲線を予め把握しておく必要
がある。
【0015】図3,4から判るように荷重を一定速度で
上昇させた場合、ダイヤモンド成長開始直後の成長速度
は非常に大きい。このために成長初期の段階で溶媒金属
が包有物(インクルージョン)としてダイヤモンド結晶
中に取り込まれる。このような包有物があるとダイヤモ
ンドの機械的強度が低下する。またダイヤモンドと金属
の熱膨張係数の差によって結晶の熱的強度も低下する。
本発明では包有物の抑制のためには粒径の変化速度(線
成長速度)を一定になるようダイヤモンドの成長速度を
制御することが有効であることを見出した。
【0016】先に求めた成長速度vは、ダイヤモンド重
量成長速度である。成長開始時ではダイヤモンド結晶が
小さいために粒径の変化速度(線成長速度)はvが同じ
場合でも大きくなる。このため線成長速度を一定にする
には、時間をtとして、 v∞t2 となるよう請求項1の手段により成長速度vを制御す
る。これによって包有物のない良質のダイヤモンド結晶
が得らることを見出した。
【0017】ダイヤモンドの成長速度は荷重、加熱電力
のいづれか、あるいは両方を同時に調整することによっ
て制御可能である。ダイヤモンドの成長速度は圧力、温
度双方に依存する。温度が一定ならば圧力が高いほど成
長速度は大きい。また圧力が一定ならば温度が低いほど
成長速度が大きい。荷重によって制御する場合はダイヤ
モンドの成長速度vがプログラムされた時間変化に一致
するよう荷重の増加速度の調整により行なうことができ
る。加熱電力によって制御する場合はダイヤモンドの成
長速度vがプログラムされた時間変化に一致するよう加
熱電力値の増減により行なうことができる。
【0018】荷重、加熱電力両方で制御する場合も同様
であるが、荷重と加熱電力の間に何等かの関係を予め定
めておく必要がある。成長速度の圧力、温度依存性を考
慮すると荷重増加速度と加熱電力に負の相関(荷重速度
大きくすれば加熱電力を下げる。逆に荷重速度小さくす
れば加熱電力を上げる)を持たせて制御を行なう方法が
望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した好適の
実施例を、添付した図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1は、超高圧・高温発生装置における圧
力と温度を制御するところの全体構成図である。符号
1,1′は対向したアンビル、2は中空シリンダーであ
り、この間に圧力媒体3、ヒーター4、黒鉛−溶媒金属
積層または混合物5を配置する。対向するアンビルに公
知の手段により荷重を加えて相互に接近させ加圧空間6
に所定の圧力を発生させる。また圧力媒体3内に存在す
るヒータ4に加熱電力を供給しヒーターを発熱させ所定
の温度を発生させる。なお符号7、7′はアンビルケー
ス、8、8′はアンビル支持台、9はシリンダーケー
ス、10は距離センサー、11は荷重センサーである。
【0021】距離センサーの形態としては、レーザー測
距計またはマグネスケール等の公知の技術を用いてもよ
い。また荷重センサーの形態としては、ひずみ式トラン
スジューサー(ロードセルとも言う)を用いる。公知の
油圧プレス13によりアンビル8、8′に荷重が負荷さ
れると、このときの油圧を該荷重センサーにより計測し
油圧と油圧シリンダーの断面積の積により荷重に換算す
ればよい。
【0022】符号14は、加圧空間6内の黒鉛−溶媒金
属積層または合物5の温度を制御するヒーター4へ電流
を供給する加熱電源である。本発明ではダイヤモンドの
成長量を制御する手段として、ダイヤモンド合成中の上
下アンビル間の距離Lと荷重Pを一定の時間間隔で距離
センサー10および荷重センサー11により計測し、こ
れを制御回路12に入力する。制御回路12は、図2に
示すフローチャートに沿ってアンビル間距離の変加量△
Lと荷重増加分△Pの比(△L/△P)を演算する。
【0023】そして予め実験的に求めて置いた良質なダ
イヤモンドが得られる(△L/△P)のパターンを制御
回路12にプログラムしておき、これと実測値が一致す
るように油圧プレスまたは加熱電源へ設定条件をフィー
ドバックする。結果として、ダイヤモンドの成長に伴う
体積減少量が目標の△Ldに合致するように制御する。
【0024】従って本発明では、良質なダイヤモンドが
得られる条件としてダイヤモンド粒径rの時間変化(線
成長速度)が一定に制御されることを特徴とする。
【0025】
【実施例】
(実施例1) 黒鉛と溶媒金属を交互に積層させ溶媒金
属と黒鉛の境界に種結晶ダイヤモンドを規則配列させた
ものを加圧空間に封入しダイヤモンドの相平衡が安定す
る圧力、温度条件まで加圧,加熱した。その後一定の速
度で荷重を増加させた。距離および荷重センサーで(Δ
L/ΔP)を計測し、ダイヤモンドの成長が開始すると
ころをモニターし、成長開始を検知した時点からダイヤ
モンドの成長速度を加熱電力一定のもとに荷重増加速度
により制御した。 ΔLd/ΔPのパターンはダイヤモ
ンドの線成長速度が一定(v∞t2)となり、かつ結晶
粒径が最終的に種結晶1ケ当たり平均350μmになる
ように予め定め、これに一致させるよう荷重速度をフィ
ードバック制御した。
【0026】同一の制御方法で20回のダイヤモンドの
合成を行った。得られたダイヤモンド結晶から粒径30
0〜420μmのものを篩により分級し、さらにこの中
から結晶性が完全なものを選別した。全収量に占める粒
径300〜420μmの完全結晶の割合は平均46%、
再現性を示す標準偏差σ=8.2%であった。
【0027】(実施例2) 実施例1と同様の前定条件
で荷重増加速度一定のもとにダイヤモンドの成長速度を
加熱電力により制御した。同一の制御方法で20回のダ
イヤモンドの合成を行った。得られたダイヤモンド結晶
から粒径300〜420μmのものを篩により分級し、
さらにこの中から結晶性が完全なものを選別した。全収
量に占める粒径300〜420μmの完全結晶の割合は
平均42%、再現性を示す標準偏差σ=10.1%であ
った。
【0028】(実施例3) 実施例1と同様の前提条件
でダイヤモンドの成長速度を荷重増加速度と加熱電力双
方より制御した。ダイヤモンドの成長速度制御開始後は
荷重増加速度と加熱電力は、制御前の荷重をPとし、 ΔP=P−αΔW の関係を常に満たすように予め係数α(α>0)を定め
ておき、双方を連動させて制御を行った。同一の制御方
法で20回のダイヤモンドの合成を行った。得られたダ
イヤモンド結晶から粒径300〜420μmのものを篩
により分級し、さらにこの中から結晶性が完全なものを
選別した。全収量に占める粒径300〜420μmの完
全結晶の割合は平均49%、再現性を示す標準偏差σ=
7.8%であった。
【0029】(比較例1) 黒鉛と溶媒金属を交互に積
層させ溶媒金属と黒鉛の境界に種結晶ダイヤモンドを規
則配列させたものを加圧空間に封入しダイヤモンドの相
平衡が安定する圧力、温度条件まで加圧、加熱した。そ
の後一定の速度で荷重を増加させた。距離および荷重セ
ンサーで(ΔL/ΔP)を計測し、ダイヤモンドの成長
が開始するところをモニターし、成長開始を検知した時
点からダイヤモンドの成長速度を荷重増加速度により制
御した。ΔLd/ΔPのパターンはダイヤモンドの重量
成長速度が時間当り一定(v∞t)となり、かつ結晶粒
径が最終的に種結晶1ケ当たり平均350μmになるよ
うに予め定め、これに一致させるよう荷重速度をフィー
ドバック制御した。
【0030】同一の制御方法で20回のダイヤモンドの
合成を行った。全収量に占める粒径300〜420μm
の完全結晶の割合は平均27%、再現性を示す標準偏差
σ=8.6%であった。ここで得られた結晶中の包有物
は種結晶を起点に放射状に多数入り込んでおり包有物量
は実施例1〜3で得られた結晶中の包有物の3〜4倍に
も達していた。
【0031】(比較例2) 実施例1と同様の前提条件
でダイヤモンドの成長速度を加熱電力により制御した。
ただし、ここでは実施例1で行ったようなΔL/ΔPの
計測によるダイヤモンドの成長開始をモニターせず荷重
増加パターンは実施例1の平均値に固定し全て同一条件
で20回合成を行った。全収量に占める粒径300〜4
20μmの完全結晶の割合は平均34%、再現性を示す
標準偏差σ=23.2%であった。
【0032】(比較例3) 実施例2と同様の前提条件
でダイヤモンドの成長速度を加熱電力により制御した。
ただしここでは実施例2で行ったようなΔL/ΔPの計
測によるダイヤモンドの成長開始をモニターせず加熱電
力のパターンは実施例2の平均値に固定し全て同一条件
で20回合成を行った。全収量に占める粒径300〜4
20μmの完全結晶の割合は平均31%、再現性を示す
標準偏差σ=25.3%であった。
【0033】(比較例4) 実施例3と同様の前提条件
でダイヤモンドの成長速度を荷重増加速度と加熱電力双
方により制御した。ただしここでは実施例3で行ったよ
うなΔL/ΔPの計測によるダイヤモンドの成長開始を
モニターせず荷重増加速度、加熱電力のパターンは実施
例3の平均値に固定し全て同一条件で20回合成を行っ
た。全収量に占める粒径300〜420μmの完全結晶
の割合は平均37%、再現性を示す標準偏差σ=19.
8%であった。
【0034】前記実施比較例の結果をまとめて表1に示
す。この結果を考察すると、ダイヤモンドの線成長速度
を一定となるよう(v∞t2)荷重増分△Pとアンビル
間の距離の減少量△Lの割合(△L/△P)を計測し、
予め定められたパターンと一致するよう荷重または加熱
電力を制御した実施例1乃至3のグループが、一定条件
の元に荷重または加熱電力を制御した比較例1乃至4に
較べはるかに安定したダイヤモンド収量を達成している
ことが判る。
【0035】即ち、ダイヤモンドの全収量に対する完全
結晶の収率を見ると、実施例1乃至3のグループでは、
比較例1乃至4のグループに比較し30%前後から40
%以上と格段に改善され、完全結晶のバラツキを示す標
準偏差は、前者のグループが後者グループの比較例1を
除いて20%台から10%以下に大幅に改善されてい
る。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】上述の如く本発明は、ダイヤモンドの相
平衡安定領域の圧力、温度条件のダイヤモンドの結晶が
成長する過程で、黒鉛からダイヤモンドへの変換の際、
加圧空間の体積減少に伴う荷重△Pとアンビル間の距離
の減少量△Lの割合(△L/△P)を計測して制御回路
に入力し、予め定められたパターンに沿って、荷重と加
熱電力を個別または同時に設定条件としてフィードバッ
クしたから、包有物の少ない良質のダイヤモンド結晶が
歩留まりよく効率的に製造できる。
【0038】具体的には、ダイヤモンドの完全結晶の収
率が30%前後から40%以上に、標準偏差は20%台
から10%以下に大幅に改善された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超高圧・高温発生装置における圧力と
温度を制御する全体構成図である。
【図2】本発明の超高圧・高温発生装置における圧力と
温度の計測結果を入力する制御回路のフローチャートで
ある。
【図3】ダイヤモンドの成長過程における荷重増加量と
アンビル間距離の変動パターンを示す図である。
【図4】アンビル間距離の減少量とダイヤモンド結晶成
長量(g)の相関図である。
【符号の説明】
1、1′:対抗したアンビル 2:中空シリンダー 3:圧力媒体 4:ヒーター 5:黒鉛−溶媒金属積層または混合物 6:加圧空間 7、7′:アンビルケース 8、8′:アンビル支持台 9:シリンダーケース 10:距離センサー 11:荷重センサー 12:制御回路 13:油圧プレス 14:加熱電源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の対向する円錐台形状のアンビルと
    中空シリンダーからなる容器内部に挟まれた加圧空間内
    に圧力媒体、ヒーターを配し、その内側に溶媒金属と黒
    鉛および種結晶ダイヤモンドを積層または混合したもの
    を充填し、これらをダイヤモンドの相平衡安定領域の圧
    力・温度条件下でダイヤモンド結晶を成長させる方法に
    おいて、黒鉛からダイヤモンドへの変換に伴う加圧空間
    の体積減少を検出するため荷重増分ΔPに対し対抗する
    アンビル間の距離の減少量ΔLの割合(ΔL/ΔP)を
    計測し、その結果を体積減少の時間変化が予め定められ
    たパターンと一致するよう荷重または加熱電力の外部条
    件にフィードバック制御しながらダイヤモンドの成長速
    度を制御して良質のダイヤモンド結晶を合成させること
    を特徴とするダイヤモンド結晶の合成方法。
  2. 【請求項2】 一対の対向する円錐台形状のアンビルと
    中空シリンダーからなる容器内部に挟まれた加圧空間内
    に圧力媒体、ヒーターを配し、その内側に溶媒金属と黒
    鉛および種結晶ダイヤモンドを積層または混合したもの
    を充填し、これらをダイヤモンドの相平衡安定領域の圧
    力・温度条件下でダイヤモンド結晶を成長させる手段に
    おいて、黒鉛からダイヤモンドへの変換に伴う加圧空間
    の体積減少を検出するため荷重増分ΔPに対し対抗する
    アンビル間の距離の減少量ΔLの割合(ΔL/ΔP)を
    計測し、その結果を体積減少の時間変化が予め定められ
    たパターンと一致するよう荷重または加熱電力の外部条
    件にフィードバック制御しながらダイヤモンドの成長速
    度を制御して良質のダイヤモンド結晶を合成させること
    を特徴とするダイヤモンド結晶の合成装置。
  3. 【請求項3】 最適なダイヤモンド合成条件を与えるよ
    うに予めプログラムされた(ΔL/ΔP)の時間的変化
    曲線と、検出した(ΔL/ΔP)が一致するよう温度条
    件一定下で荷重増加分をフィードバック制御回路により
    自動制御することを特徴とするダイヤモンド結晶の請求
    項2に記載の合成装置。
  4. 【請求項4】 最適なダイヤモンド合成条件を与えるよ
    うに予めプログラムされた(ΔL/ΔP)の時間的変化
    曲線と、検出した(ΔL/ΔP)が一致するように荷重
    条件一定下で加熱電力をフィードバック制御回路により
    自動制御することを特徴とするダイヤモンド結晶の請求
    項2に記載の合成装置。
  5. 【請求項5】 最適なダイヤモンド合成条件を与えるよ
    うに予めプログラムされた(ΔL/ΔP)の時間的変化
    曲線と、検出した(ΔL/ΔP)が一致するように荷重
    と温度条件を同時にフィードバック制御回路により自動
    制御することを特徴とするダイヤモンド結晶の請求項2
    に記載の合成装置。
JP16719196A 1996-06-27 1996-06-27 ダイヤモンド結晶の合成方法及び合成装置 Pending JPH105572A (ja)

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