JPH0782399B2 - 合成用高圧高温装置の発生温度の検知ならびに合成温度制御法 - Google Patents

合成用高圧高温装置の発生温度の検知ならびに合成温度制御法

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JPH0782399B2
JPH0782399B2 JP63189364A JP18936488A JPH0782399B2 JP H0782399 B2 JPH0782399 B2 JP H0782399B2 JP 63189364 A JP63189364 A JP 63189364A JP 18936488 A JP18936488 A JP 18936488A JP H0782399 B2 JPH0782399 B2 JP H0782399B2
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修 三島
隆 長島
俊一 大澤
信夫 山岡
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科学技術庁無機材質研究所長
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は間接通電加熱方式の高圧高温装置の発生温度の
検知ならびに合成温度制御法に関する。
従来技術 従来、間接通電加熱方式の高圧高温装置の発生温度検知
法としては、熱電対を装置内に挿入して検知する方法が
行われている。しかし、の方法は装置内の大きな温度勾
配や、熱電対を通って逃げる熱のために、測定温度の誤
差が大きい欠点があった。また、熱電対を装置内に挿入
して温度測定を行うには繁雑な測定準備が必要で、技術
的にも容易でない問題点があった。
また、ヒーターの電気抵抗が発生温度の検知に利用され
ることもあるが、ヒーターの材質や加圧中の変形等の各
加熱条件の違いに伴う電気抵抗の非再現性のため、大き
な誤差を生じ正確な温度検知が困難である欠点があっ
た。
一方、高圧高温下での合成温度の調整は通常ヒーターへ
の投入電力を制御することによって行われているが、従
来簡便で正確な発生温度の検知法がなかったため適正な
合成温度に調整保持することが難しい欠点があった。
発明の目的 本発明は従来の熱電対やヒーター抵抗による温度検知法
における繁雑あるいは誤差を生じ易い欠点を改善し、簡
便で正確な高圧高温装置の発生温度を検知する方法なら
びに合成の適温に容易に制御する方法を提供しようとす
るものである。
発明の構成 本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究の結果、温
度で相転移する物質を用い、これを高圧高温装置のヒー
ターの1部に電気的または機械的に接して置き、この物
質の相転移の現象をヒーターの電気抵抗またはヒーター
への電圧・電流の変化で補えると、装置内の発生温度を
簡便かつ正確に検知し得られることを知見し得た。また
このときのヒーターへの投入電力を基準として合成用電
力を投入すると合成の適温に容易に調整し得られ、再現
性よく合成し得られることを知見し得た。これらの知見
に基づいて本発明を完成した。
本発明の要旨は、 間接通電加熱方式の高圧高温装置のヒーターの一部に電
気的または機械的に接して、温度で相転移する標準物質
を置き、該標準物質の相転移現象をヒーターの電気抵抗
またはヒーターへの電圧・電流の変化で捕らえることに
より、標準物質の既知の相転移温度に対応する投入電力
を把握し、この投入電力と比例関係または高次の対応関
係にある装置内の発生温度を知ることを特徴とする合成
用高圧高温装置の発生温度検知法。
2)間接通電加熱方式の高圧高温装置のヒーターの一部
に電気的または機械的に接して、温度で相転移する標準
物質を置き、該標準物質の相転移現象をヒーターの電気
抵抗またはヒーターへの電圧・電流の変化で捕らえるこ
とにより、標準物質の既知の相転移温度に対応する投入
電力を把握し、この投入電力と比例関係または高次の対
応関係にある装置内の発生温度を知り、この時のヒータ
ーへの投入電力を基準として合成の適温になるように投
入電力を調整することを特徴とする合成温度の制御法。
にある。
間接通電加熱方式の高圧高温装置に用いるヒーターは高
熱に耐え導電性を持つものであればよい。例えば、白
金,モリブデン,チタンを用いてもよいが、安価に容易
に得られ、かつ加工組み立ての容易さから黒鉛ヒータ
ー、好ましくは円筒状形のものがよい。また、標準物質
の相転移に伴う変化を補うためには、ヒーターに接する
圧力媒体は高圧高温で相転移を生じない六方晶窒化ほう
素を用いるのが好ましい。
温度で相転移する標準物質としては、高圧下での昇温に
より相転移を起こし、該相転移に伴い電気抵抗が変化す
るもの、あるいは該相転移に伴い変形するものであれば
よい。標準物質の電気抵抗が変化すれば、これに電気的
に接しているヒーターに流れていた電流の一部が標準物
質に流れ込むので、ヒーターの電気抵抗、電圧または電
流の変化として捕えることができる。また、標準物質が
変形すれば、これに機械的に接しているヒーターも標準
物質の変形に連動して変形するので、ヒーターの電気抵
抗、電圧または電流の変化として捕えることができる。
特に塩化ナトリウムは高圧高温で融解の相転移を起こ
し、そのときに大きな電気抵抗変化と変形を伴うので、
ヒーターの電気抵抗の変化を捕え易く、その上取扱いも
容易である点で好ましい。この標準物質をヒーターの一
部に電気的または機械的に接して置く方法としては、例
えば、第1図に示すように、円筒状の黒鉛ヒーター1の
中央を横方向に切断し、その断面の例えば4ケ所に標準
物質2の塩化ナトリウムを薄く塗布する。この切断した
ものを合わせて、圧力媒体3、例えば六方晶窒化ほう素
の中に置く。この場合、標準物質の塗布量は円筒状黒鉛
の断面の0.1〜50%の範囲でることが好ましい。0.1%未
満では電気抵抗の変化が小さく、50%を越えるとヒータ
ーの抵抗変化が大きくなり過ぎ安定した温度の発生が困
難となる。
ヒーターの電気抵抗は通常の方法で測定すればよい。こ
の電気抵抗に代えヒーターにかかる電圧や電流の変化で
相転移を捕えてもよい。
装置を加圧した後、ヒーターの電気抵抗またはヒーター
への電圧・電流を測定しながら昇温していけば、それら
に不連続な変化が生じた時が標準物質の相転移をした温
度である。
この不連続な変化が生じたときのヒーターに投入した電
力を把握する。
ところで、高温高圧装置の発生温度は、その投入電力と
比例関係または高次の対応関係にあることが知られてい
る。このため、相転移温度とその時の投入電力がわかれ
ば比例係数または対応係数が求まる。
また、通常、標準物質の相転移温度および合成しようと
する所望の物質の合成温度は知られており、あるいは両
者の温度比率のみが知られている場合もある。
従って、上記の比例係数または対応係数と、標準物質の
相転移温度および合成しようとする所望の物質の合成温
度、あるいは両者の温度比例とから、合成温度に相当す
る投入電力が求まり、これを設定することができる。
この場合、昇温速度、圧力、及び標準物質の位置と量は
各合成で一定に保っておくことが好ましい。これにより
再現性よく合成し得られる。
高圧高温装置により合成される物質は、例えばダイヤモ
ンド、立方晶窒化ほう素が挙げられる。しかし、これに
限定されるものではない。
実施例1. 第1図に示す黒鉛円筒状ヒーターの中央を横方向に切断
し、その断面の4箇所に標準物質として塩化ナトリウム
を薄く塗布した。その全塗布面積をヒーター断面の約15
%とした。このヒーターを合わせて円筒とし、これを六
方晶窒化ほう素圧力媒体中に置いた。更に立方晶窒化ほ
う素合成用に六方晶窒化ほう素の焼結体原料とほう窒化
リチウム触媒とをモリブデン製容器中に入れ、これをヒ
ーター内の六方晶窒化ほう素圧力媒体中に入れた。これ
を高圧高温装置に入れて5.5GPaまで加圧した後、ヒータ
ーに電流を通じ、単位時間当たり約500℃の割合で昇温
した。この方法を5回繰返し行った。昇温中、ヒーター
の電気抵抗を投入電力に対比して測定した。電気抵抗に
不連続の変化(第2図参照)(0.02オーム程度の段差)
が生ずる時が塩化ナトリウムの融解温度であり、これに
より装置内の発生温度を知り得た。
塩化ナトリウムの融解温度になった時の投入電力量を計
った。その結果は第2図に示す通りで、それぞれ3.52、
3.50、3.46、3.40、3.39キロワットであった。図中の曲
線における3.5キロワットあたりの段差が相転移を表わ
している。この装置の装置内発生温度と投入電力は比例
関係にあることが知られており、この投入電力は装置内
発生温度、すなわち塩化ナトリウム融解温度に対応して
いる。一方、立方晶窒化ほう素の合成温度は塩化ナトリ
ウム融解温度のおよそ1.383倍であることがしられてい
る。従って、立方晶窒化ほう素を合成するに要する温度
となるように、前記検出温度に対応する前記投入電力を
基準としその1.383倍に相当する電力としてそれぞれ4.8
8、4.85、4.79、4.69、4.68キロワットの電力を投入
し、70時間保持して立方晶窒化ほう素単結晶を育成し
た。
得られた立方晶窒化ほう素の単結晶の大きさ及び数は次
の通りであった。
このように、適正温度に容易に調整し得られ、所望の合
成を再現性よく合成し得られる。
発明の効果 本発明の方法によると、標準物質をヒーターの一部に電
気的または機械的に接して置き、該標準物質の温度によ
る相転移現象を利用して高圧高温装置内の発生温度を検
出するので、従来法における検出誤差、操作の困難もな
く、簡便、かつ正確に検出し得られる。
また、該高圧高温装置による合成に際し、前記検出に投
入した電力によるヒーターの電気抵抗または電圧・電流
の値を基準とし、投入電力を調整するので、再現性よく
容易に合成し得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は高圧高温装置のヒーター部の一実施態様図、第
2図はヒーターの電気抵抗と投入電力との関係図。 1:黒鉛円筒状ヒーター、2:標準物質、3:圧力媒体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】間接通電加熱方式の高圧高温装置のヒータ
    ーの一部に電気的または機械的に接して、温度で相転移
    する標準物質を置き、該標準物質の相転移現象をヒータ
    ーの電気抵抗またはヒーターへの電圧・電流の変化で捕
    らえることにより、標準物質の既知の相転移温度に対応
    する投入電力を把握し、この投入電力と比例関係または
    高次の対応関係にある装置内の発生温度を知ることを特
    徴とする合成用高圧高温装置の発生温度検知法。
  2. 【請求項2】温度で相転移する標準物質が塩化ナトリウ
    ムである請求項1の発生温度検知法。
  3. 【請求項3】ヒーターに筒状黒鉛を用い、筒状黒鉛の横
    方向断面の0.1〜50%部分を標準物質で覆うようにした
    請求項1の発生温度検知法。
  4. 【請求項4】間接通電加熱方式の高圧高温装置のヒータ
    ーの一部に電気的または機械的に接して、温度で相転移
    する標準物質を置き、該標準物質の相転移現象をヒータ
    ーの電気抵抗またはヒーターへの電圧・電流の変化で捕
    らえることにより、標準物質の既知の相転移温度に対応
    する投入電力を把握し、この投入電力と比例関係または
    高次の対応関係にある装置内の発生温度を知り、この時
    のヒーターへの投入電力を基準として合成の適温になる
    ように投入電力を調整することを特徴とする合成温度の
    制御法。
JP63189364A 1988-07-28 1988-07-28 合成用高圧高温装置の発生温度の検知ならびに合成温度制御法 Expired - Lifetime JPH0782399B2 (ja)

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