JPH1055556A - 対物レンズ駆動装置およびその製造方法 - Google Patents
対物レンズ駆動装置およびその製造方法Info
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- JPH1055556A JPH1055556A JP21261096A JP21261096A JPH1055556A JP H1055556 A JPH1055556 A JP H1055556A JP 21261096 A JP21261096 A JP 21261096A JP 21261096 A JP21261096 A JP 21261096A JP H1055556 A JPH1055556 A JP H1055556A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 軸摺動型の対物レンズ駆動装置において、摺
動軸の方を改良することにより、摺動軸が所定の支持ス
パンをもってレンズホルダを支持するようにしてレンズ
ホルダのがた付きを防止することのできる構成を提案す
ること。 【解決手段】 軸摺動型の対物レンズ駆動装置20にお
いて、レンズホルダ1の軸孔11に挿入される摺動軸7
は、軸線方向の中央部分に軸孔11の内周面111と接
触しない小径部72を備え、その上下が軸孔11の内周
面111と接する大径部71になっている。レンズホル
ダ1の支持部12が軸線方向に上下に移動すると小径部
72の相対的な位置は移動するものの、小径部72の上
下に形成された大径部71が、軸孔11の内周面111
に常に接し、軸線方向に間隔をおいた2箇所でレンズホ
ルダ1を支持する。それ故、レンズホルダ1にがた付き
が発生しない。
動軸の方を改良することにより、摺動軸が所定の支持ス
パンをもってレンズホルダを支持するようにしてレンズ
ホルダのがた付きを防止することのできる構成を提案す
ること。 【解決手段】 軸摺動型の対物レンズ駆動装置20にお
いて、レンズホルダ1の軸孔11に挿入される摺動軸7
は、軸線方向の中央部分に軸孔11の内周面111と接
触しない小径部72を備え、その上下が軸孔11の内周
面111と接する大径部71になっている。レンズホル
ダ1の支持部12が軸線方向に上下に移動すると小径部
72の相対的な位置は移動するものの、小径部72の上
下に形成された大径部71が、軸孔11の内周面111
に常に接し、軸線方向に間隔をおいた2箇所でレンズホ
ルダ1を支持する。それ故、レンズホルダ1にがた付き
が発生しない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置等
に使用される光ピックアップの軸摺動型の対物レンズ駆
動装置に関するものである。更に詳しくは、この形式の
対物レンズ駆動装置において対物レンズを保持するレン
ズホルダのがた付きを防止するための構造に関するもの
である。
に使用される光ピックアップの軸摺動型の対物レンズ駆
動装置に関するものである。更に詳しくは、この形式の
対物レンズ駆動装置において対物レンズを保持するレン
ズホルダのがた付きを防止するための構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップの軸摺動型の対物レンズ
駆動装置は、可動側のレンズホルダに形成された軸孔に
固定側部材に形成された摺動軸を挿入することにより、
レンズホルダを当該摺動軸の軸線方向に摺動可能に保持
していると共に、当該摺動軸の回りに回転可能に保持し
た構成となっている。ここで、レンズホルダと固定側部
材の間にはフォーカシング用およびトラッキング用の磁
気駆動回路が構成されており、これらの駆動回路によっ
て、レンズホルダを摺動軸に沿って摺動させることによ
り対物レンズのフォーカシング補正が行なわれ、レンズ
ホルダを摺動軸の回りに回転駆動させることにより対物
レンズのトラッキング補正が行なわれるようになってい
る。
駆動装置は、可動側のレンズホルダに形成された軸孔に
固定側部材に形成された摺動軸を挿入することにより、
レンズホルダを当該摺動軸の軸線方向に摺動可能に保持
していると共に、当該摺動軸の回りに回転可能に保持し
た構成となっている。ここで、レンズホルダと固定側部
材の間にはフォーカシング用およびトラッキング用の磁
気駆動回路が構成されており、これらの駆動回路によっ
て、レンズホルダを摺動軸に沿って摺動させることによ
り対物レンズのフォーカシング補正が行なわれ、レンズ
ホルダを摺動軸の回りに回転駆動させることにより対物
レンズのトラッキング補正が行なわれるようになってい
る。
【0003】このように、軸摺動型の対物レンズ駆動装
置では、レンズホルダを摺動軸上で移動または回転させ
る必要があるので、レンズホルダにがた付きが発生しな
いように、従来は、均一な径をもつ丸棒状の摺動軸と軸
孔との嵌め合い精度を高めるための努力が払われてい
る。また、レンズホルダの軸孔と摺動軸との間では摺動
特性を高める必要があることから、従来は、板材に開け
た孔に摺動軸の基端部を差し込んで摺動軸を立て、この
状態の摺動軸にテフロン樹脂系の潤滑層を繰り返しスプ
レー塗装を行うことにより、摺動軸に潤滑層としてのテ
フロン樹脂層をコーティングしている。なお、板材に差
し込まれていた摺動軸の基端部にはテフロン樹脂層はコ
ーティングされないので、この基端部を固定側部材の孔
に圧入固定するのに支障がない。
置では、レンズホルダを摺動軸上で移動または回転させ
る必要があるので、レンズホルダにがた付きが発生しな
いように、従来は、均一な径をもつ丸棒状の摺動軸と軸
孔との嵌め合い精度を高めるための努力が払われてい
る。また、レンズホルダの軸孔と摺動軸との間では摺動
特性を高める必要があることから、従来は、板材に開け
た孔に摺動軸の基端部を差し込んで摺動軸を立て、この
状態の摺動軸にテフロン樹脂系の潤滑層を繰り返しスプ
レー塗装を行うことにより、摺動軸に潤滑層としてのテ
フロン樹脂層をコーティングしている。なお、板材に差
し込まれていた摺動軸の基端部にはテフロン樹脂層はコ
ーティングされないので、この基端部を固定側部材の孔
に圧入固定するのに支障がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、レンズホルダ
は樹脂成形品で構成される場合が多く、このような場合
には、その仕上がり寸法精度がそのまま嵌め合い公差を
規定することになる。しかし、樹脂成形では成形条件の
ばらつきや金型間のばらつきに起因して、嵌め合い公差
のばらつき、軸孔の真直度、真円度、円筒度のばらつき
等がある。たとえば、軸線方向の中央部分がせり出した
軸孔が形成されると、摺動軸の外周面は軸孔の内周面の
中央部分の1箇所にしか接触しない。この場合には、摺
動軸の外径寸法の精度をいくら高めても、レンズホルダ
は軸孔の中央部分を支点として揺動するので、レンズホ
ルダにがた付きが発生するという問題点がある。このよ
うながた付きはいずれも、レンズホルダの適正な駆動を
阻害するとともに、レンズホルダ(対物レンズ)を傾か
せるので、光ピックアップの光学性能を低下させる原因
となる。
は樹脂成形品で構成される場合が多く、このような場合
には、その仕上がり寸法精度がそのまま嵌め合い公差を
規定することになる。しかし、樹脂成形では成形条件の
ばらつきや金型間のばらつきに起因して、嵌め合い公差
のばらつき、軸孔の真直度、真円度、円筒度のばらつき
等がある。たとえば、軸線方向の中央部分がせり出した
軸孔が形成されると、摺動軸の外周面は軸孔の内周面の
中央部分の1箇所にしか接触しない。この場合には、摺
動軸の外径寸法の精度をいくら高めても、レンズホルダ
は軸孔の中央部分を支点として揺動するので、レンズホ
ルダにがた付きが発生するという問題点がある。このよ
うながた付きはいずれも、レンズホルダの適正な駆動を
阻害するとともに、レンズホルダ(対物レンズ)を傾か
せるので、光ピックアップの光学性能を低下させる原因
となる。
【0005】ここに、本願出願人は、摺動軸と軸孔との
間に逃げ部を設けて、摺動軸が所定の支持スパンをもっ
てレンズホルダを支持するように構成することにより、
レンズホルダを安定した姿勢に保持することを提案する
ものである。但し、このように構成するにあたっては、
軸孔が軸線方向の中央部分で拡がるようにレンズホルダ
を樹脂成形すればよいが、このような構造の軸孔を樹脂
成形により形成するのは困難である。
間に逃げ部を設けて、摺動軸が所定の支持スパンをもっ
てレンズホルダを支持するように構成することにより、
レンズホルダを安定した姿勢に保持することを提案する
ものである。但し、このように構成するにあたっては、
軸孔が軸線方向の中央部分で拡がるようにレンズホルダ
を樹脂成形すればよいが、このような構造の軸孔を樹脂
成形により形成するのは困難である。
【0006】本発明の課題は、このような問題点に鑑み
て、軸摺動型の対物レンズ駆動装置において、摺動軸の
方を改良することにより、摺動軸が所定の支持スパンを
もってレンズホルダを支持するようにしてレンズホルダ
のがた付きを防止することのできる構成を提案すること
にある。
て、軸摺動型の対物レンズ駆動装置において、摺動軸の
方を改良することにより、摺動軸が所定の支持スパンを
もってレンズホルダを支持するようにしてレンズホルダ
のがた付きを防止することのできる構成を提案すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、対物レンズを保持していると共に軸
孔を備えたレンズホルダと、前記軸孔に差し込まれた摺
動軸とを備え、前記レンズホルダが前記摺動軸に対して
軸線方向に摺動可能であると共に当該軸線の周りに回転
可能に支持されている光ピックアップの対物レンズ駆動
装置において、前記摺動軸は、前記軸線方向において離
間する複数箇所で前記軸孔の内周面が接する大径部と、
該大径部の間で前記軸孔の内周面が接しない小径部とを
有していることを特徴とする。
めに、本発明では、対物レンズを保持していると共に軸
孔を備えたレンズホルダと、前記軸孔に差し込まれた摺
動軸とを備え、前記レンズホルダが前記摺動軸に対して
軸線方向に摺動可能であると共に当該軸線の周りに回転
可能に支持されている光ピックアップの対物レンズ駆動
装置において、前記摺動軸は、前記軸線方向において離
間する複数箇所で前記軸孔の内周面が接する大径部と、
該大径部の間で前記軸孔の内周面が接しない小径部とを
有していることを特徴とする。
【0008】本発明において、摺動軸には軸線方向にお
いて離間する複数箇所に軸孔の内周面が接する大径部が
形成され、小径部が逃げ部となっているので、摺動軸は
複数の大径部を介してレンズホルダを支持している状態
にある。すなわち、摺動軸は所定の支持スパンをもって
レンズホルダを支持している。従って、軸線方向の中央
部分がせり出した軸孔が形成されたとしても、その両側
に相当する部分で摺動軸の複数の大径部がレンズホルダ
を支持する。それ故、大径部と軸孔との相対的な嵌め合
い公差を管理するだけで、レンズホルダのがた付きを防
止できる。
いて離間する複数箇所に軸孔の内周面が接する大径部が
形成され、小径部が逃げ部となっているので、摺動軸は
複数の大径部を介してレンズホルダを支持している状態
にある。すなわち、摺動軸は所定の支持スパンをもって
レンズホルダを支持している。従って、軸線方向の中央
部分がせり出した軸孔が形成されたとしても、その両側
に相当する部分で摺動軸の複数の大径部がレンズホルダ
を支持する。それ故、大径部と軸孔との相対的な嵌め合
い公差を管理するだけで、レンズホルダのがた付きを防
止できる。
【0009】本発明において、前記摺動軸は、少なくと
も前記大径部に潤滑層が形成されていることが好まし
く、このように構成すると、摺動軸上におけるレンズホ
ルダの摺動特性が向上する。
も前記大径部に潤滑層が形成されていることが好まし
く、このように構成すると、摺動軸上におけるレンズホ
ルダの摺動特性が向上する。
【0010】この場合に、前記大径部および前記小径部
のうちの大径部側のみに前記潤滑層を形成すれば、前記
大径部と前記小径部との間には前記潤滑層の厚さ分の径
差を形成することができる。
のうちの大径部側のみに前記潤滑層を形成すれば、前記
大径部と前記小径部との間には前記潤滑層の厚さ分の径
差を形成することができる。
【0011】この構成の対物レンズ駆動装置の製造方法
において、前記摺動軸を形成するにあたっては、丸棒状
の軸素材のうち前記小径部に相当する部分にマスク材を
塗布する第1の工程と、当該マスク材を塗布した軸素材
の外周に潤滑層をコーティングする第2の工程と、当該
潤滑層をコーティングした軸素材から前記マスク材およ
び該マスク材上の潤滑層を除去することにより前記軸素
材に前記大径部と前記小径部を形成する第3の工程とを
行うことを特徴とする。
において、前記摺動軸を形成するにあたっては、丸棒状
の軸素材のうち前記小径部に相当する部分にマスク材を
塗布する第1の工程と、当該マスク材を塗布した軸素材
の外周に潤滑層をコーティングする第2の工程と、当該
潤滑層をコーティングした軸素材から前記マスク材およ
び該マスク材上の潤滑層を除去することにより前記軸素
材に前記大径部と前記小径部を形成する第3の工程とを
行うことを特徴とする。
【0012】本発明において、摺動軸の前記大径部と前
記小径部との間の径差は、前記摺動軸の軸素材自体への
機械加工により形成してもよい。
記小径部との間の径差は、前記摺動軸の軸素材自体への
機械加工により形成してもよい。
【0013】この構成の対物レンズ駆動装置の製造方法
において、前記摺動軸を形成するにあたっては、丸棒状
の軸素材に対して前記小径部および前記大径部を形成す
るための機械加工を行う第1の工程と、当該大径部およ
び前記小径部の構成された軸素材のうち少なくとも前記
大径部に潤滑層をコーティングする第2の工程とを行う
ことを特徴とする。
において、前記摺動軸を形成するにあたっては、丸棒状
の軸素材に対して前記小径部および前記大径部を形成す
るための機械加工を行う第1の工程と、当該大径部およ
び前記小径部の構成された軸素材のうち少なくとも前記
大径部に潤滑層をコーティングする第2の工程とを行う
ことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
実施の形態を説明する。
【0015】(全体構成)図1は、本発明を適用した対
物レンズ駆動装置の平面図、図2は、図1のB−B線に
おける概略断面図である。
物レンズ駆動装置の平面図、図2は、図1のB−B線に
おける概略断面図である。
【0016】図1および図2に示すように、対物レンズ
駆動装置20は、可動部材である合成樹脂製のレンズホ
ルダ1を備えており、このレンズホルダ1は中央に軸孔
11を備えている。この軸孔11に固定側の部材である
摺動軸7が差し込まれて、レンズホルダ1は、この摺動
軸7に沿って上下に移動可能であると共に当該摺動軸7
の回りに回転可能となっている。後述するように、本例
の対物レンズ駆動装置20は、その軸孔11と摺動軸7
の間のがた付きを防止するために摺動軸7の形状を適正
化してある。
駆動装置20は、可動部材である合成樹脂製のレンズホ
ルダ1を備えており、このレンズホルダ1は中央に軸孔
11を備えている。この軸孔11に固定側の部材である
摺動軸7が差し込まれて、レンズホルダ1は、この摺動
軸7に沿って上下に移動可能であると共に当該摺動軸7
の回りに回転可能となっている。後述するように、本例
の対物レンズ駆動装置20は、その軸孔11と摺動軸7
の間のがた付きを防止するために摺動軸7の形状を適正
化してある。
【0017】各部分の構成を説明する。まず、レンズホ
ルダ1には光軸が摺動軸7の軸線77と平行となるよう
に対物レンズ2が取付けられている。また、レンズホル
ダ1には、摺動軸7を中心として対物レンズ2の反対側
にバランサ8が搭載されている。レンズホルダ1の外周
面には摺動軸7を挟んで対称位置にそれぞれ対をなすフ
ォーカシング用駆動コイル4およびトラッキング用駆動
コイル3が固着されている。
ルダ1には光軸が摺動軸7の軸線77と平行となるよう
に対物レンズ2が取付けられている。また、レンズホル
ダ1には、摺動軸7を中心として対物レンズ2の反対側
にバランサ8が搭載されている。レンズホルダ1の外周
面には摺動軸7を挟んで対称位置にそれぞれ対をなすフ
ォーカシング用駆動コイル4およびトラッキング用駆動
コイル3が固着されている。
【0018】摺動軸7の基端部73は、固定側部材の構
成要素である外ヨーク9の中央に形成したボス9aに圧
入固定されている。外ヨーク9は摺動軸7を挟み両側が
円弧状になっており、これら円弧状の周壁部が直角に立
ち上がって上記の各コイル4、3と対向している。この
外ヨーク9の周壁部の内周面には円弧状のマグネット6
が固着されている。マグネット6は例えば樹脂バインダ
により一体成形される。
成要素である外ヨーク9の中央に形成したボス9aに圧
入固定されている。外ヨーク9は摺動軸7を挟み両側が
円弧状になっており、これら円弧状の周壁部が直角に立
ち上がって上記の各コイル4、3と対向している。この
外ヨーク9の周壁部の内周面には円弧状のマグネット6
が固着されている。マグネット6は例えば樹脂バインダ
により一体成形される。
【0019】外ヨーク9には内ヨーク5が重ねられてい
る。内ヨーク5も外ヨーク9と同様に摺動軸7を挟み両
側が円弧状になっており、これら円弧状の周壁部が直角
に立ち上がっている。これらの周壁部は摺動軸7を中心
とする円弧形状を有し、レンズホルダ1に開けた窓孔1
aを下側から上方に向けて貫通して延びている。
る。内ヨーク5も外ヨーク9と同様に摺動軸7を挟み両
側が円弧状になっており、これら円弧状の周壁部が直角
に立ち上がっている。これらの周壁部は摺動軸7を中心
とする円弧形状を有し、レンズホルダ1に開けた窓孔1
aを下側から上方に向けて貫通して延びている。
【0020】このように、内ヨーク5と、各駆動コイル
3、4と、マグネット6と、外ヨーク9が摺動軸7の側
からこの順序で外側に向けて配置されて、これらを通る
実質的に閉鎖した磁気回路が形成されている。なお、外
ヨーク9の周壁部は円弧状ではなく円筒状でもよい。ま
た、上記実施形態では外ヨーク9の内側に内ヨーク5を
設けた例を示したが、内ヨーク5を設けないものでもよ
い。
3、4と、マグネット6と、外ヨーク9が摺動軸7の側
からこの順序で外側に向けて配置されて、これらを通る
実質的に閉鎖した磁気回路が形成されている。なお、外
ヨーク9の周壁部は円弧状ではなく円筒状でもよい。ま
た、上記実施形態では外ヨーク9の内側に内ヨーク5を
設けた例を示したが、内ヨーク5を設けないものでもよ
い。
【0021】図3(a)は、マグネットの着磁状態の一
例を説明するための説明図、図3(b)は、駆動コイル
の形状を示す説明図である。
例を説明するための説明図、図3(b)は、駆動コイル
の形状を示す説明図である。
【0022】図3(a)に示すように、マグネット6
は、フォーカシング用マグネット6aと、トラッキング
用マグネット6bとから構成されている。フォーカシン
グ用マグネット6aとトラッキング用マグネット6bと
は、摺動軸7を中心とする円周方向に間隔を開けて配置
されている。フォーカシング用マグネット6aはN極と
S極が摺動軸7の軸線方向に並ぶように分極着磁されて
いる。これに対して、トラッキング用マグネット6b
は、フォーカシング用マグネット6aの着磁方向とは直
交する方向(摺動軸7を中心とする円周方向)にN極と
S極が並ぶように分極着磁されている。なお、フォーカ
シング用マグネット6aとトラッキング用マグネット6
bとは一体に形成してもよい。この場合は、一枚のマグ
ネットの中間部分に摺動軸7と平行な方向に延びる溝を
形成し、この溝を境にして、フォーカシング用マグネッ
ト6aと、トラッキング用マグネット6bとに分けて着
磁する。
は、フォーカシング用マグネット6aと、トラッキング
用マグネット6bとから構成されている。フォーカシン
グ用マグネット6aとトラッキング用マグネット6bと
は、摺動軸7を中心とする円周方向に間隔を開けて配置
されている。フォーカシング用マグネット6aはN極と
S極が摺動軸7の軸線方向に並ぶように分極着磁されて
いる。これに対して、トラッキング用マグネット6b
は、フォーカシング用マグネット6aの着磁方向とは直
交する方向(摺動軸7を中心とする円周方向)にN極と
S極が並ぶように分極着磁されている。なお、フォーカ
シング用マグネット6aとトラッキング用マグネット6
bとは一体に形成してもよい。この場合は、一枚のマグ
ネットの中間部分に摺動軸7と平行な方向に延びる溝を
形成し、この溝を境にして、フォーカシング用マグネッ
ト6aと、トラッキング用マグネット6bとに分けて着
磁する。
【0023】次に、図3(b)に示すように、フォーカ
シング用駆動コイル4は横長の長方形をしており、その
長辺がフォーカシング用マグネット6aの各磁極に対峙
するように配置されている。トラッキング用駆動コイル
3は、縦長の長方形をしており、その長辺がトラッキン
グ用マグネット6bの各磁極に対峙するように配置され
ている。フォーカシング用駆動コイル4に駆動電流を流
すと、駆動電流と磁気回路内の磁束によって推力が発生
して、レンズホルダ1がフォーカシング方向に移動して
そこに搭載されている対物レンズ2のフォーカシング動
作が行われる。また、トラッキング用駆動コイル3に駆
動電流を流すと、レンズホルダ1がトラッキング方向に
移動して、そこに搭載されている対物レンズ2のトラッ
キング動作が行われる。
シング用駆動コイル4は横長の長方形をしており、その
長辺がフォーカシング用マグネット6aの各磁極に対峙
するように配置されている。トラッキング用駆動コイル
3は、縦長の長方形をしており、その長辺がトラッキン
グ用マグネット6bの各磁極に対峙するように配置され
ている。フォーカシング用駆動コイル4に駆動電流を流
すと、駆動電流と磁気回路内の磁束によって推力が発生
して、レンズホルダ1がフォーカシング方向に移動して
そこに搭載されている対物レンズ2のフォーカシング動
作が行われる。また、トラッキング用駆動コイル3に駆
動電流を流すと、レンズホルダ1がトラッキング方向に
移動して、そこに搭載されている対物レンズ2のトラッ
キング動作が行われる。
【0024】(レンズホルダのがた付き防止構造)図2
に示すように、摺動軸7は、基端部73が外ヨーク9の
中央部に形成されたボス9aに圧入され、上方に向けて
突出している。レンズホルダ1は、中央部に形成された
支持部12の軸孔11に摺動軸7が挿入されることによ
って支持されている。支持部12はレンズホルダ1の中
央部において、軸線方向に延びた円筒状に成形されてい
る。このため、支持部12は摺動軸7を同軸状に覆った
状態にある。ここで、支持部12の軸線方向の長さは摺
動軸7の外ヨーク9から突出した部分よりも短い。従っ
て、支持部12は摺動軸7に沿って上下に動くことがで
きる。例えば、フォーカシング用駆動コイル4に駆動電
流が流れると、レンズホルダ1が軸線方向に推力を受け
るため、支持部12は摺動軸7に沿って軸線方向に移動
する。また、トラッキング用駆動コイル3に駆動電流が
流れると、摺動軸7を支点として周方向に移動すること
ができる。なお、支持部12に対しては、それを機構的
または磁気的に摺動軸7に一方から押し付ける側圧機構
を設けることがある。
に示すように、摺動軸7は、基端部73が外ヨーク9の
中央部に形成されたボス9aに圧入され、上方に向けて
突出している。レンズホルダ1は、中央部に形成された
支持部12の軸孔11に摺動軸7が挿入されることによ
って支持されている。支持部12はレンズホルダ1の中
央部において、軸線方向に延びた円筒状に成形されてい
る。このため、支持部12は摺動軸7を同軸状に覆った
状態にある。ここで、支持部12の軸線方向の長さは摺
動軸7の外ヨーク9から突出した部分よりも短い。従っ
て、支持部12は摺動軸7に沿って上下に動くことがで
きる。例えば、フォーカシング用駆動コイル4に駆動電
流が流れると、レンズホルダ1が軸線方向に推力を受け
るため、支持部12は摺動軸7に沿って軸線方向に移動
する。また、トラッキング用駆動コイル3に駆動電流が
流れると、摺動軸7を支点として周方向に移動すること
ができる。なお、支持部12に対しては、それを機構的
または磁気的に摺動軸7に一方から押し付ける側圧機構
を設けることがある。
【0025】支持部12が摺動軸7に対してこのような
移動をすると、支持部12に形成された軸孔11の内周
面111が、摺動軸7の外周面70と摺動する。ここ
で、軸孔11の内周面111が、例えば、軸線方向の中
央部分がせり出した形状に成形されていると、摺動軸7
の外周面70は軸孔11の内周面111の中央部分の1
箇所にしか接触しないので、レンズホルダ1は中央部分
を支点として揺動し、レンズホルダ1にがた付きが発生
する。
移動をすると、支持部12に形成された軸孔11の内周
面111が、摺動軸7の外周面70と摺動する。ここ
で、軸孔11の内周面111が、例えば、軸線方向の中
央部分がせり出した形状に成形されていると、摺動軸7
の外周面70は軸孔11の内周面111の中央部分の1
箇所にしか接触しないので、レンズホルダ1は中央部分
を支点として揺動し、レンズホルダ1にがた付きが発生
する。
【0026】このようながた付きを防止することを目的
として、本発明では、摺動軸7の軸線方向における略中
央部分に、軸孔11の内周面111と接触しないように
外径寸法を小さくした小径部72を形成し、小径部72
の上下は、小径部72よりも外径寸法の大きい大径部7
1としてある。このようにして形成された小径部72
は、大径部71からみると5μmm程度凹んだ状態にあ
る。ここで、小径部72は、支持部12が摺動軸7に沿
って上下に移動しても、常に支持部12によって覆われ
る位置および長さに形成されている。また、摺動軸7お
よび支持部12の長さも、このような状態となるように
設定してある。従って、本発明では、支持部12が軸線
方向に上下に移動すると小径部72の相対的な位置は移
動するものの、小径部72はフォーカシング補正時のス
トローク中心にあるので、常に小径部72の上下に形成
された大径部71が、軸孔11の内周面111に接し、
軸線方向に間隔をおいた2箇所でレンズホルダ1を支持
することができる。
として、本発明では、摺動軸7の軸線方向における略中
央部分に、軸孔11の内周面111と接触しないように
外径寸法を小さくした小径部72を形成し、小径部72
の上下は、小径部72よりも外径寸法の大きい大径部7
1としてある。このようにして形成された小径部72
は、大径部71からみると5μmm程度凹んだ状態にあ
る。ここで、小径部72は、支持部12が摺動軸7に沿
って上下に移動しても、常に支持部12によって覆われ
る位置および長さに形成されている。また、摺動軸7お
よび支持部12の長さも、このような状態となるように
設定してある。従って、本発明では、支持部12が軸線
方向に上下に移動すると小径部72の相対的な位置は移
動するものの、小径部72はフォーカシング補正時のス
トローク中心にあるので、常に小径部72の上下に形成
された大径部71が、軸孔11の内周面111に接し、
軸線方向に間隔をおいた2箇所でレンズホルダ1を支持
することができる。
【0027】このように構成すると、たとえ、軸孔11
の内周面111が軸線方向の中央部分でせり出すように
成形された場合でも、摺動軸7の大径部71は、軸孔1
1の内周面111のうち、中央部分のせり出した部分の
上下2箇所に接することになる。すなわち、小径部72
は逃げ部となる。それ故、レンズホルダ1が移動しても
がた付きが発生しない。
の内周面111が軸線方向の中央部分でせり出すように
成形された場合でも、摺動軸7の大径部71は、軸孔1
1の内周面111のうち、中央部分のせり出した部分の
上下2箇所に接することになる。すなわち、小径部72
は逃げ部となる。それ故、レンズホルダ1が移動しても
がた付きが発生しない。
【0028】また、摺動軸7は、外周面70(少なくと
も大径部71の側)にはテフロン樹脂等の潤滑層74が
コーティングされている。ここで、摺動軸7は、その製
造方法によっては大径部71のみに潤滑層74がコーテ
ィングされている場合、大径部71および小径部72の
双方にテフロン樹脂等の潤滑層74がコーティングされ
ている場合がある。いずれの場合であっても、摺動軸7
とレンズホルダ1との間では、潤滑層74を形成した
分、摺動特性がさらに向上している。なお、摺動軸7の
基端部73は外ヨーク9の中央に形成されたボス9aに
圧入するのに支障がないように、潤滑層74をコーティ
ングしていない。
も大径部71の側)にはテフロン樹脂等の潤滑層74が
コーティングされている。ここで、摺動軸7は、その製
造方法によっては大径部71のみに潤滑層74がコーテ
ィングされている場合、大径部71および小径部72の
双方にテフロン樹脂等の潤滑層74がコーティングされ
ている場合がある。いずれの場合であっても、摺動軸7
とレンズホルダ1との間では、潤滑層74を形成した
分、摺動特性がさらに向上している。なお、摺動軸7の
基端部73は外ヨーク9の中央に形成されたボス9aに
圧入するのに支障がないように、潤滑層74をコーティ
ングしていない。
【0029】
[実施例1]本例では、摺動軸7の軸線方向における略
中央部分に、軸孔11の内周面111と接触しないよう
に外径寸法を小さくした小径部72を形成し、小径部7
2の上下を、小径部72よりも外径寸法の大きい大径部
71とするにあたって、図4(d)に示すように、均一
な径を有する丸棒状の軸素材7aのうち、大径部71に
相当する部分のみに潤滑層74が形成され、小径部72
等には潤滑層74が形成されていない。それ故、本例で
は、潤滑層74の厚さ分の径差によって大径部71と小
径部72とが構成されている。なお、摺動軸7の基端部
73は、それを外ヨーク9の中央に形成されたボス9a
に圧入するのに支障がないように、潤滑層74がコーテ
ィングされていない。
中央部分に、軸孔11の内周面111と接触しないよう
に外径寸法を小さくした小径部72を形成し、小径部7
2の上下を、小径部72よりも外径寸法の大きい大径部
71とするにあたって、図4(d)に示すように、均一
な径を有する丸棒状の軸素材7aのうち、大径部71に
相当する部分のみに潤滑層74が形成され、小径部72
等には潤滑層74が形成されていない。それ故、本例で
は、潤滑層74の厚さ分の径差によって大径部71と小
径部72とが構成されている。なお、摺動軸7の基端部
73は、それを外ヨーク9の中央に形成されたボス9a
に圧入するのに支障がないように、潤滑層74がコーテ
ィングされていない。
【0030】このように構成した摺動軸7を用いた対物
レンズ駆動装置20でも、前述のとおり、小径部72が
逃げ部となっているので、摺動軸7は2つの大径部71
を介してレンズホルダ1を支持している状態にある。す
なわち、摺動軸7は所定の支持スパンをもってレンズホ
ルダ1を支持している状態にある。従って、軸線方向の
中央部分がせり出した軸孔11が形成されたとしても、
その両側(上下)に相当する部分で摺動軸7の2つの大
径部71がレンズホルダ1を支持する。それ故、大径部
71と軸孔11との相対的な嵌め合い公差を管理するだ
けで、レンズホルダ1のがた付きを防止できる。
レンズ駆動装置20でも、前述のとおり、小径部72が
逃げ部となっているので、摺動軸7は2つの大径部71
を介してレンズホルダ1を支持している状態にある。す
なわち、摺動軸7は所定の支持スパンをもってレンズホ
ルダ1を支持している状態にある。従って、軸線方向の
中央部分がせり出した軸孔11が形成されたとしても、
その両側(上下)に相当する部分で摺動軸7の2つの大
径部71がレンズホルダ1を支持する。それ故、大径部
71と軸孔11との相対的な嵌め合い公差を管理するだ
けで、レンズホルダ1のがた付きを防止できる。
【0031】このような摺動軸7を備えた対物レンズ駆
動装置20の製造方法を、図4を参照して説明する。
動装置20の製造方法を、図4を参照して説明する。
【0032】第1の工程では、図4(a)に示すよう
に、洗浄された丸棒状の軸素材7aのうち、小径部72
に相当する部分にマスク材75を塗布する。また、軸素
材7aの基端部73についてはキャップを被せてもよい
が、本例では、同様のマスク材75を塗布しておく。
に、洗浄された丸棒状の軸素材7aのうち、小径部72
に相当する部分にマスク材75を塗布する。また、軸素
材7aの基端部73についてはキャップを被せてもよい
が、本例では、同様のマスク材75を塗布しておく。
【0033】次に、第2の工程では、図4(b)に示す
ように、マスク材75が乾燥した後、第1の工程によっ
てマスク材75を塗布した軸素材7aの外周面全体にテ
フロン樹脂からなる潤滑層74をコーティングする。潤
滑層74のコーティングは、例えば、回転するかごの中
に材料(軸素材7a)を入れておき、これに塗料を吹き
付けるタンブラー方式の塗装を用いる。このようにする
と、潤滑層74を薄く均質にコーティングすることがで
きる。
ように、マスク材75が乾燥した後、第1の工程によっ
てマスク材75を塗布した軸素材7aの外周面全体にテ
フロン樹脂からなる潤滑層74をコーティングする。潤
滑層74のコーティングは、例えば、回転するかごの中
に材料(軸素材7a)を入れておき、これに塗料を吹き
付けるタンブラー方式の塗装を用いる。このようにする
と、潤滑層74を薄く均質にコーティングすることがで
きる。
【0034】次に、第3の工程では、図4(c)に示す
ように、潤滑層74が乾燥した後、第2の工程によって
潤滑層74をコーティングした軸素材7aから、マスク
材75に溶解させる有機溶剤等を用いてマスク材75を
除去する。このとき、マスク材75上の潤滑層74も除
去される。このようにすると、潤滑層74がコーティン
グされていない小径部72と、潤滑層74がコーティン
グされている大径部71とを有する軸素材7aを形成で
きる。また、基端部73にも、外ヨーク9に圧入するた
めに潤滑層74がコーティングされていない部分が形成
される。
ように、潤滑層74が乾燥した後、第2の工程によって
潤滑層74をコーティングした軸素材7aから、マスク
材75に溶解させる有機溶剤等を用いてマスク材75を
除去する。このとき、マスク材75上の潤滑層74も除
去される。このようにすると、潤滑層74がコーティン
グされていない小径部72と、潤滑層74がコーティン
グされている大径部71とを有する軸素材7aを形成で
きる。また、基端部73にも、外ヨーク9に圧入するた
めに潤滑層74がコーティングされていない部分が形成
される。
【0035】しかる後に、図4(d)に示すように、第
3の工程によって大径部71と小径部72が形成された
軸素材7aの潤滑層74の表面に対して、センターレス
研磨機による仕上げ加工等を行う。このようにすれば、
本発明における摺動軸7を精度よく製造することができ
る。
3の工程によって大径部71と小径部72が形成された
軸素材7aの潤滑層74の表面に対して、センターレス
研磨機による仕上げ加工等を行う。このようにすれば、
本発明における摺動軸7を精度よく製造することができ
る。
【0036】[実施例2]本例では、摺動軸7の軸線方
向における略中央部分に、軸孔11の内周面111と接
触しないように外径寸法を小さくした小径部72を形成
し、小径部72の上下を、小径部72よりも外径寸法の
大きい大径部71とするにあたって、図5に示すよう
に、均一な径を有する丸棒状の軸素材7aに対して機械
加工を施すことにより小径部72を構成した軸素材7e
を用いる。本例では、大径部71および小径部72のい
ずれにもテフロン樹脂からなる潤滑層74が形成されて
いる。但し、摺動軸7の基端部73は、それを外ヨーク
9の中央に形成されたボス9aに圧入するのに支障がな
いように、潤滑層74がコーティングされていない。
向における略中央部分に、軸孔11の内周面111と接
触しないように外径寸法を小さくした小径部72を形成
し、小径部72の上下を、小径部72よりも外径寸法の
大きい大径部71とするにあたって、図5に示すよう
に、均一な径を有する丸棒状の軸素材7aに対して機械
加工を施すことにより小径部72を構成した軸素材7e
を用いる。本例では、大径部71および小径部72のい
ずれにもテフロン樹脂からなる潤滑層74が形成されて
いる。但し、摺動軸7の基端部73は、それを外ヨーク
9の中央に形成されたボス9aに圧入するのに支障がな
いように、潤滑層74がコーティングされていない。
【0037】このように構成した摺動軸7を用いた対物
レンズ駆動装置20でも、前述のとおり、小径部72が
逃げ部となっているので、摺動軸7は2つの大径部71
を介してレンズホルダを支持している状態にある。従っ
て、軸線方向の中央部分がせり出した軸孔11が形成さ
れたとしても、その両側(上下)に相当する部分で摺動
軸7の2つの大径部71がレンズホルダ1を支持する。
それ故、大径部71と軸孔7との相対的な嵌め合い公差
を管理するだけで、レンズホルダ1のがた付きを防止で
きる。
レンズ駆動装置20でも、前述のとおり、小径部72が
逃げ部となっているので、摺動軸7は2つの大径部71
を介してレンズホルダを支持している状態にある。従っ
て、軸線方向の中央部分がせり出した軸孔11が形成さ
れたとしても、その両側(上下)に相当する部分で摺動
軸7の2つの大径部71がレンズホルダ1を支持する。
それ故、大径部71と軸孔7との相対的な嵌め合い公差
を管理するだけで、レンズホルダ1のがた付きを防止で
きる。
【0038】このような摺動軸7を備えた対物レンズ駆
動装置20の製造方法を、同じく図5を参照して説明す
る。
動装置20の製造方法を、同じく図5を参照して説明す
る。
【0039】まず、第1工程として、丸棒状の軸素材7
aに対して研削加工やスウェッジング等の機械加工行
い、軸素材7aを大径部71と小径部72を備える軸素
材7eとする。
aに対して研削加工やスウェッジング等の機械加工行
い、軸素材7aを大径部71と小径部72を備える軸素
材7eとする。
【0040】次に、第2工程として、軸素材7eの大径
部71および小径部72に均一な厚さで潤滑層74をコ
ーティングする。この際には、摺動軸7の基端部73ゴ
ムキャップ76を被せておき、そこに潤滑層74が塗布
されるのを防止する。
部71および小径部72に均一な厚さで潤滑層74をコ
ーティングする。この際には、摺動軸7の基端部73ゴ
ムキャップ76を被せておき、そこに潤滑層74が塗布
されるのを防止する。
【0041】しかる後に、大径部71の表面に形成され
た潤滑層74の表面に対してセンターレス研磨機による
仕上げ加工等を施せば、本形態の摺動軸7を精度よく製
造することができる。
た潤滑層74の表面に対してセンターレス研磨機による
仕上げ加工等を施せば、本形態の摺動軸7を精度よく製
造することができる。
【0042】[その他の実施例]なお、フォーカシング
補正等を行う際に軸素材7eの大径部71が軸孔11に
適正な状態に接する構造であれば、大径部71の数や位
置については限定がない。
補正等を行う際に軸素材7eの大径部71が軸孔11に
適正な状態に接する構造であれば、大径部71の数や位
置については限定がない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る軸摺
動型の対物レンズ駆動装置では、摺動軸には軸線方向に
おいて離間する複数箇所に軸孔の内周面が接する大径部
が形成され、小径部が逃げ部となっているので、摺動軸
は複数の大径部を介してレンズホルダを支持している状
態にある。従って、本発明では、摺動軸は所定の支持ス
パンをもってレンズホルダを支持しているので、たとえ
軸線方向の中央部分がせり出した軸孔が形成されたとし
ても、その両側に相当する部分で摺動軸の複数の大径部
がレンズホルダを支持する。それ故、大径部と軸孔との
相対的な嵌め合い公差を管理するだけで、レンズホルダ
のがた付きを防止できる。
動型の対物レンズ駆動装置では、摺動軸には軸線方向に
おいて離間する複数箇所に軸孔の内周面が接する大径部
が形成され、小径部が逃げ部となっているので、摺動軸
は複数の大径部を介してレンズホルダを支持している状
態にある。従って、本発明では、摺動軸は所定の支持ス
パンをもってレンズホルダを支持しているので、たとえ
軸線方向の中央部分がせり出した軸孔が形成されたとし
ても、その両側に相当する部分で摺動軸の複数の大径部
がレンズホルダを支持する。それ故、大径部と軸孔との
相対的な嵌め合い公差を管理するだけで、レンズホルダ
のがた付きを防止できる。
【図1】本発明を適用した光ピックアップの対物レンズ
駆動装置を示す概略平面図である。
駆動装置を示す概略平面図である。
【図2】図1のB−B線における概略断面図である。
【図3】(a)は、マグネットの着磁状態を説明するた
めの説明図、(b)は、駆動コイルの形状を示す説明図
である。
めの説明図、(b)は、駆動コイルの形状を示す説明図
である。
【図4】(a)〜(d)は、本発明の実施例1に係る対
物レンズ駆動装置の製造方法のうち、それに用いた摺動
軸を形成する工程を示す工程断面図である。
物レンズ駆動装置の製造方法のうち、それに用いた摺動
軸を形成する工程を示す工程断面図である。
【図5】本発明の実施例2に係る対物レンズ駆動装置に
用いた摺動軸の構造を示す断面図である。
用いた摺動軸の構造を示す断面図である。
1 レンズホルダ 2 対物レンズ 3、4 駆動コイル 6 マグネット 7 摺動軸 7a,7e 軸素材 71 大径部 72 小径部 74 潤滑層 11 軸孔 111 軸孔の内周面 20 対物レンズ駆動装置
Claims (6)
- 【請求項1】 対物レンズを保持していると共に軸孔を
備えたレンズホルダと、前記軸孔に差し込まれた摺動軸
とを備え、前記レンズホルダが前記摺動軸に対して軸線
方向に摺動可能であると共に当該軸線の周りに回転可能
に支持されている光ピックアップの対物レンズ駆動装置
において、 前記摺動軸は、前記軸線方向において離間する複数箇所
で前記軸孔の内周面が接する大径部と、該大径部の間で
前記軸孔の内周面が接しない小径部とを有していること
を特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記摺動軸は、少な
くとも前記大径部に潤滑層が形成されていることを特徴
とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項3】 請求項2において、前記潤滑層は、前記
大径部および前記小径部のうちの大径部側のみに形成さ
れていることにより、前記大径部と前記小径部との間に
は前記潤滑層の厚さ分の径差があることを特徴とする対
物レンズ駆動装置。 - 【請求項4】 請求項2において、前記大径部と前記小
径部との間の径差は、前記摺動軸の軸素材自体への機械
加工により形成されていることを特徴とする対物レンズ
駆動装置。 - 【請求項5】 請求項3に記載の対物レンズ駆動装置の
製造方法において、前記摺動軸を形成するにあたって
は、丸棒状の軸素材のうち前記小径部に相当する部分に
マスク材を塗布する第1の工程と、当該マスク材を塗布
した軸素材の外周に潤滑層をコーティングする第2の工
程と、当該潤滑層をコーティングした軸素材から前記マ
スク材および該マスク材上の潤滑層を除去することによ
り前記軸素材に前記大径部と前記小径部を形成する第3
の工程とを行うことを特徴とする対物レンズ駆動装置の
製造方法。 - 【請求項6】 請求項4に記載の対物レンズ駆動装置の
製造方法において、前記摺動軸を形成するにあたって
は、丸棒状の軸素材に対して前記小径部および前記大径
部を形成するための機械加工を行う第1の工程と、当該
大径部および前記小径部の構成された軸素材のうち少な
くとも前記大径部に潤滑層をコーティングする第2の工
程とを行うことを特徴とする対物レンズ駆動装置の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21261096A JPH1055556A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 対物レンズ駆動装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21261096A JPH1055556A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 対物レンズ駆動装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1055556A true JPH1055556A (ja) | 1998-02-24 |
Family
ID=16625541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21261096A Pending JPH1055556A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | 対物レンズ駆動装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1055556A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6888689B2 (en) | 2002-03-19 | 2005-05-03 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Objective lens driving apparatus |
JP2005239534A (ja) * | 2004-01-28 | 2005-09-08 | Mino Ceramic Co Ltd | セラミックス摺動部材の製造方法 |
JP2013178401A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Nikon Corp | レンズ鏡筒及び撮像装置 |
-
1996
- 1996-08-12 JP JP21261096A patent/JPH1055556A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6888689B2 (en) | 2002-03-19 | 2005-05-03 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Objective lens driving apparatus |
US6894850B2 (en) | 2002-03-19 | 2005-05-17 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Objective lens driving apparatus |
US7031234B2 (en) | 2002-03-19 | 2006-04-18 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Objective lens driving apparatus |
JP2005239534A (ja) * | 2004-01-28 | 2005-09-08 | Mino Ceramic Co Ltd | セラミックス摺動部材の製造方法 |
JP2013178401A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Nikon Corp | レンズ鏡筒及び撮像装置 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040727 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040806 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041201 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |