JPH1054571A - 大規模床暖房システム - Google Patents

大規模床暖房システム

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Publication number
JPH1054571A
JPH1054571A JP21339696A JP21339696A JPH1054571A JP H1054571 A JPH1054571 A JP H1054571A JP 21339696 A JP21339696 A JP 21339696A JP 21339696 A JP21339696 A JP 21339696A JP H1054571 A JPH1054571 A JP H1054571A
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JP
Japan
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temperature
floor heating
heating terminal
heat
flow rate
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Application number
JP21339696A
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Inventor
Kiyoshi Nakayama
潔 中山
Kentaro Suzawa
健太郎 須澤
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】総循環流量が多い大規模の床暖房システムに接
続する熱源機を、温水貯蔵タンクや燃料タンクが必要の
ない瞬間型の熱源機で実現し、さらに、外気温の影響を
受けやすい室内の温度を最適に保つ。 【解決手段】瞬間型の熱源機1に連結される送り配管2
と戻り配管3との間に定流量バイパス手段20を設け、
熱源機1と定流量バイパス手段20からの合流する熱媒
体の温度を検知する温度検知手段30を送り配管2に設
け、さらに、床暖房端末4、5が個別にオフになるとき
その分の流量を流す個別制御用バイパス手段40を設け
る。そして、外気温を検知する温度センサー153を設
け、その変化に応じて室内温度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瞬間型の熱源機で
加熱された温水等の熱媒体を床に設置したマット内に循
環させるようにした大規模の床暖房システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から実用化されている店舗、飲食
店、銀行窓口、病院等に設置される大規模な床暖房シス
テムは、総床面積が大きいため循環させる温水等の熱媒
体の量が大きく、一般に温水の貯蔵タンクを設けた温水
ボイラーが熱源機として使用されている。貯蔵タンクに
大量の温水を溜めておくことで、大床面積の温水マット
に大量の温水を循環させることができる。そして、かか
る大型の温水ボイラーの場合、燃料として重油もしくは
灯油が使用されることが多くそのためには大型の燃料タ
ンクも設置する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな大型の温水ボイラーの場合、温水貯蔵タンクや燃料
タンクを有する為そのサイズが大きくなり、狭い土地に
建設しなければならない都会の地域では、スペースの問
題から設置性に問題があり、さらに大型であるため施工
性についても問題がある。
【0004】一方、温水の貯蔵タンクを用いない瞬間型
の熱源機を利用することが考えられるが、一般に瞬間型
の熱源機の場合は貯蔵タンクがないため大流量を循環さ
せることができず、実用化の大きな障害になっていた。
【0005】そこで本発明者らは、小型であり且つ十分
な熱能力を持つ瞬間型の熱源機を利用して大規模な床暖
房システムの研究開発を行った結果、大流量を循環させ
ることができる床暖房システムを発明するに至った。
【0006】そこで、本発明は、熱能力という点では問
題がないが流量の能力という点で問題がある瞬間型の熱
源機を用いて、大規模な床暖房システムを実現すること
を目的とする。
【0007】さらに、本発明は、複数の部屋にわたり床
暖房を行う場合、各部屋個別に床暖房を行った場合で
も、瞬間型の熱源機には常に一定の温水等の熱媒体が循
環し、熱源機からの出湯温度の制御系の構造を簡素化さ
せることができる大規模床暖房システムを提供すること
を目的とする。
【0008】さらに、本発明は、外気の温度の影響を受
けやすい店舗、銀行窓口、体育館などに設置される場合
に、室内の温度を最適に制御することができる大規模床
暖房システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、第一の発明
によれば、所定の流量の熱媒体が循環する循環路を内蔵
した床暖房端末と、前記床暖房端末の循環路に連結され
る送り配管と戻り配管と、前記送り配管と戻り配管の反
対側に連結され、循環する熱媒体に熱量を供給する熱交
換器を有し、第一の流量の熱媒体を前記送り配管に供給
する瞬間型の熱源機と、前記送り配管と戻り配管の間に
設けられ、前記戻り配管から前記送り配管に第二の流量
の熱媒体を流す定流量バイパス手段とを有し、前記第一
の流量と第二の流量の和は前記床暖房端末の循環路を循
環する流量にほぼ等しく、前記送り配管と定流量バイパ
ス手段との合流点と前記床暖房端末との間に、循環する
熱媒体の温度を検知する第一の温度検知手段が設けら
れ、当該温度検知手段の出力に応じて前記熱源機の熱量
を制御し、さらに、外気温度を検知する第二の温度検知
手段が設けられ、該第二の温度検知手段により検知され
た温度に応じて前記床暖房端末への供給熱量を制御する
ことを特徴とする床暖房システムを提供することにより
達成される。
【0010】更に、上記目的は、第二の発明によれば、
上記第一の発明において、前記第二の温度検知手段によ
り検知された温度が所定温度より低い場合は、前記床暖
房端末により大きい熱量を供給するようにして、該床暖
房端末が設置されている場所の室内温度を通常設定温度
より高く制御することを特徴とする床暖房システムを提
供することにより達成される。
【0011】更に、上記目的は、第三の発明によれば、
上記第一の発明において、前記床暖房端末が前記送り配
管と戻り配管に対して並列に複数設けられ、さらに、第
一の床暖房端末が設けられた部屋内の温度を検知する第
三の温度検知手段を有し、前記第一の床暖房端末に供給
される熱量は、前記第三の温度検知手段により検知され
た温度に応じて制御され、第二の床暖房端末に供給され
る熱量は、前記第二の温度検知手段により検知された温
度に応じて制御されることを特徴とする床暖房システム
を提供することにより達成される。
【0012】更に、上記目的は、第四の発明によれば、
上記第一の発明において、前記床暖房端末が前記送り配
管と戻り配管に対して並列に複数設けられ、さらに、第
一の床暖房端末が設けられた部屋内の温度を検知する第
三の温度検知手段と、第二の床暖房端末が設けられた部
屋内の温度を検知する第四の温度検知手段とを有し、前
記第一の床暖房端末に供給される熱量は、前記第三の温
度検知手段により検知された温度に応じて制御され、前
記第二の床暖房端末に供給される熱量は、前記第四の温
度検知手段により検知された温度に応じて制御され、さ
らに、第二の温度検知手段により検知された温度が変化
したとき、該温度の変化分を前記第四の温度検知手段に
より検知される温度に与えることを特徴とする床暖房シ
ステムを提供することにより達成される。
【0013】ここで、瞬間型の熱源機とは、温水ボイラ
ーのように大量の熱媒体を貯蓄しておくタンクを有さ
ず、循環する熱媒体に熱交換機を介して熱量を供給する
形式の熱源機である。従って、本発明の瞬間型の熱源機
の場合、床暖房端末の循環路の総循環流量より少ない流
量能力しか有しないものの、上記の通り定流量バイパス
手段を設けたことで、床暖房端末に必要な流量を循環さ
せることができる。
【0014】また、複数の床暖房端末を個別にオン・オ
フ制御する場合であっても、個別制御用バイパス手段を
設けて、端末開閉手段に連動させたため、大量の流量が
必要な大規模床暖房システムであっても、瞬間型の熱源
機内を流れる熱媒体の流量を所望の一定量に維持するこ
とができる。そのため、熱源機として流量の能力に一定
の限界がある小型の瞬間型の熱源機を採用することが可
能になり、また、瞬間型の熱源機の出湯温度の制御を簡
便に行うことができる。
【0015】また、温度検知手段を設けて瞬間型の熱源
機にフィードバック制御を行うことで、通常の家庭用の
瞬間型熱源機よりも低い温度の出湯を実現することがで
き、比較的低い温度設定が行われがちな大規模の床暖房
システムに十分対応することができる。
【0016】また、外気の影響を受けやすい場所でも室
内の温度を最適に保つことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲がこの
実施の形態に限定されるものではない。
【0018】図1は、本発明の床暖房システムに関わる
全体図である。1は、瞬間型の熱源機で送り配管2と戻
り配管3とに連結されている。4、5は第一、第二の床
暖房端末であり、それぞれ温水等の熱媒体が循環する循
環路7を有するマット6を有し、それらの循環路7は、
それぞれのヘッダ8を介して送り配管2と戻り配管3と
に連結されている。第一、第二の床暖房端末4、5は、
それぞれ送り配管2と戻り配管3とに並列に設けられて
いて、送り配管2とは電磁バルブのような端末開閉手段
50、51を介して連結されている。また、送り配管2
の途中には、温水等の熱媒体を循環させるための循環ポ
ンプ9が設けられている。
【0019】瞬間型の熱源機1の概略的な構造は、熱交
換機11、その熱交換機11に熱量を供給するバーナー
12、バーナー12にガス管15からの燃料ガスを供給
する比例弁13、比例弁13を制御する熱源機制御部1
4からなる。
【0020】瞬間型の熱源機1では、大規模な床暖房シ
ステム全体に供給する熱媒体をまかなうだけの流量の能
力がないため、送り配管2と戻り配管3との間に定流量
弁21等の一定の流量を流すことができるものを有する
バイパス手段20を設けて、戻り配管3からの熱媒体の
一部を送り配管2にバイパスするようにしている。この
バイパス手段の定流量弁21は、床暖房システムのすべ
ての床暖房端末に熱媒体を循環させた時の最大循環流量
から、熱源機1の最大流量を減算した値の流量を少なく
とも流すことができる能力又はサイズのものが採用され
る。
【0021】送り配管2のバイパス手段20の合流点の
下流側に、熱源機1から出てくる熱媒体とバイパス手段
20からバイパスされる熱媒体とが合流した後の熱媒体
の温度を検知する温度検知手段30が設けられている。
この温度検知手段30は種々の装置で実現できるが、例
えばサーミスタによっても実現できる。そして、温度検
知手段30で検知した温度は、熱源機制御部14にフィ
ードバックされ、燃料ガスのオン・オフ制御又は流量制
御に利用される。また、温度検知手段30を設けてフィ
ードバックさせることで、瞬間型の熱源機が低温の出湯
を可能にすることができる。この点は、大規模の床暖房
システムの場合、暖房設定温度が比較的低めに設定され
ることがあり、非常に有用である。
【0022】図1では、複数の床暖房端末4、5を個別
に使用又は制御する場合の為に、送り配管2のバイパス
手段20との合流点の下流側で且つ端末開閉手段50、
51の上流側の位置と、戻り配管3のバイパス手段20
との合流点の上流側の位置との間に、個別制御用バイパ
ス手段40を設けている。そして、この個別制御用バイ
パス手段40は、流量制御をすることができるように比
例弁41を有している。
【0023】この個別制御用バイパス手段40は、少な
い流量の熱媒体しか出湯できない瞬間型の熱源機1を、
大面積の床暖房を行う大規模床暖房システムに使用した
場合であって、複数の床暖房端末を個別に制御する場合
に特に有用である。即ち、複数の床暖房端末4、5のう
ち、一の床暖房端末、例えば4の端末開閉手段を閉にし
た場合、床暖房端末4の循環流量と同等の流量を流すよ
う比例弁41を制御してこの個別バイパス手段40を開
くことで、総循環熱媒体の流量を変化させずに、床暖房
端末に流れる流量のみを変化させることができる。従っ
て、熱源機1に流れる熱媒体の流量は一定に保たれ、温
度検知手段30による熱量供給の制御を簡便にすること
ができ、また、熱源機として流量の能力に一定の限界が
ある小型の瞬間型の熱源機を大規模床暖房システムに採
用することが可能になる。
【0024】上記のように、バイパス手段20を定流量
にし、床暖房端末4、5への開閉手段50、51を個別
にオン・オフすることに連動して制御される個別制御用
バイパス手段40を設けたことで、図中一点鎖線70で
示した部分から左側の回路内は、常に一定の流量の熱媒
体の循環が保たれることになるのである。
【0025】更に、図1には、第一、第二の床暖房端末
4、5に対して、対応する部屋の室内温度、床表面温
度、或いは外気の温度の何れかを検知する温度センサー
52、53を設けている。これらの温度センサー52、
53により検知された温度は、コントロールユニット6
0に供給され、端末開閉手段50、51の開閉制御に利
用される。尚、コントロールユニット60には、暖房ス
イッチ、温度設定などを管理室或いは部屋から行うため
のシステムコントローラ61が接続されている。
【0026】次に、具体的な制御フローについて図2の
フローチャート図を参照しながら説明する。
【0027】まず、大規模な床暖房システムの施工時に
ついて、簡単に説明する(ステップS100参照)。床
暖房が設置される床材の種類と、暖房温度から熱媒体の
温度が決定される。次に、その熱媒体の温度等から熱媒
体の流量が決定される。その結果、全体の放熱量(Kc
al/h)が決まり、それだけの熱量を供給できる能力
を持った熱源機が決定される。この場合、熱源機の流量
については考慮する必要はない。但し、一台の熱源機で
は必要な熱量を供給できない場合は、二台の熱源機を並
列に設ける場合もある。これは、あくまでも熱量の観点
から決められる。
【0028】そして、床暖房システムの総流量から設置
する熱源機の流量を減算した値の流量を流すことが可能
なサイズを定流量弁21が決定される。
【0029】例えば、今仮に第一、第二の床暖房端末の
面積が異なり、それぞれに流す熱媒体の流量が23リッ
トル/分、46リットル/分とする。その結果、全体の
放熱量が30,000Kcal/hであるとする。この
程度の熱量を供給できる瞬間型の熱源機の場合には、一
般には15リットル/分程度の流量能力しかない。そこ
で、定流量弁には55リットル/分程度のものが選ばれ
ることになる。
【0030】次に、第一、第二の床暖房端末を共にオン
した場合(ステップS200参照)、コントロールユニ
ット60からの指令により、瞬間型の熱源機1のガス燃
料の比例弁13が全開となり、バーナー12が着火す
る。同時に循環ポンプ9もオンとなる。例えばバルブの
ような端末開閉手段50、51が共に開いて、熱媒体が
それぞれの端末4、5のパネル6内の循環路に流れる。
運転開始時は、熱媒体が未だ所定の温度に達していない
ためガス燃料の比例弁13は全開の状態で運転するが、
温度検知手段30が所定の設定温度、例えば40℃に近
い温度を検知すると、安定運転の為に、ガス燃料の比例
弁13が絞られ、安定した熱量の供給が行われることに
なる。
【0031】この場合、端末開閉手段50、51が共に
開いているので、個別制御用バイパス手段40は閉じた
状態である。但し、例えば第一の床暖房端末4の部屋に
設けられた温度センサー52が、室温または床温度が所
定の温度以上に上がったことを検知した場合、コントロ
ールユニット60からの指令により端末開閉手段50が
閉じることになる。このように、端末開閉手段50を開
閉制御することで、所定の温度に室温、または床温度を
保つことができる。そして、コントロールユニット60
は、端末開閉手段50を閉じると共に、個別制御用バイ
パス手段40の比例弁41を開いて、システムの総循環
流量が一定に保たれるようにする。従って、第一の床暖
房端末4の流量、例えば、23リットル/分に応じた値
の流量が確保されるように比例弁41がコントロールユ
ニット60により制御される。
【0032】また、床暖房端末の部屋の温度や床温度の
制御には、瞬間型の熱源機1のオン・オフ動作によって
も行うことができる。
【0033】次に、図2中のステップS300の第一の
床暖房端末がオフ、第二の床暖房端末がオンする場合に
ついて説明する。
【0034】システムコントローラ61より、第一の床
暖房端末4の暖房を切る旨の指令が出され、コントロー
ルユニット60により端末開閉手段50が閉じられる。
それと同時に、コントロールユニット60により個別制
御用バイパス手段40の比例弁41が開かれる。この比
例弁41の開く制御は、上記と同様に第一の床暖房端末
4の流量に応じた値の流量が確保されるように行われ
る。そして、第二の床暖房端末5の単独運転となる。や
がて、第二の床暖房端末5の部屋の室温又は床温度が所
定の温度以上になったことを温度センサー53により検
知されると、コントロールユニット60により、当該所
定温度に下がるまで、端末開閉手段51が閉じられる。
その結果、端末開閉手段50、51の何れもが閉じられ
ることになり、同時に熱源機1、循環ポンプ9もオフと
なる。但し、熱媒体がその粘性により循環を続ける場合
は、個別制御用バイパス手段の比例弁41は、第一と第
二の床暖房端末の流量に応じた値の流量が確保されるよ
うに開かれる。
【0035】前述した通り、第二の床暖房端末5の単独
運転中の温度制御を、熱源機1のオン・オフによって行
うことも可能である。
【0036】逆に、第一の床暖房端末4がオン、第二の
床暖房端末5がオフする場合は、今度は第一の床暖房端
末とは流量の異なる第二の床暖房端末5の流量、例え
ば、46リットル/分に応じた流量が個別制御バイパス
手段40の比例弁41に流されるよう制御される。
【0037】尚、熱媒体としては温水の他に不凍液溶液
を用いることもできる。また、温度センサー52、53
は、室内の温度や床温度以外に、外気の温度を検知する
ようにすることも可能である。その場合、外気の温度に
応じた床暖房の制御を行うことができる。
【0038】[外気温による制御]次に、前記温度セン
サーが外気温を検知し、該外気温の変化に応じて床暖房
端末の温度を制御する場合について説明する。前記温度
センサーは室内温度を検知するのが一般的であるが、床
暖房端末が外気の温度の影響を受けやすい場所に設置さ
れている場合は、以下の理由により前記温度センサーが
外気の温度を検知することで、適切な床暖房の温度制御
を行うことができる。
【0039】床暖房は、一般に、前記温度センサーが温
度変化を検知して、その温度変化に対応した室内温度に
するまでのレスポンスが比較的遅い。従って、例えば、
体育館のように開口部が広く、外気の温度の影響を受け
やすい物件の場合、外気の温度が下がり、それにより室
温が下がり、その室温の低下を温度センサーが検知して
床暖房の温度制御を行うのでは、相当のタイムラグが生
じてしまう。よって、そのタイムラグをできるだけ小さ
くすることが快適な床暖房制御を行う上で望ましい。そ
のためには、温度センサーが直接外気温を検知し、外気
温の低下に伴う室温の低下が起こる前に適切な温度制御
を行うことにより、そのタイムラグを縮める、或いはな
くすことができる。
【0040】また、外気温が低い場合、室温を通常の設
定温度よりも相対的に高くする温度制御を行うことは、
快適な体感温度を得る上で好ましい。
【0041】さらに、床暖房といわゆる対流暖房を併用
している場合であって、温度センサーが室内の高い位置
にある等の場合、床暖房よりレスポンスが早い対流暖房
により室内の高い位置のみが先に暖まってしまうため、
床暖房がオフにされてしまい、室内全体の快適な温度制
御ができない場合がある。よって、床暖房の温度制御を
室内の温度変化にとらわれず、外気温の変化に基づいて
行うことは非常に有用である。
【0042】図3は温度センサーが外気温を検知する場
合の床暖房システムの実施の形態の全体図である。
【0043】このシステムの構成は、図1の場合と同様
に瞬間型の熱源機1に送り配管2と戻り配管3を介し
て、1つの床暖房端末105が連結されている例であ
る。図1の場合と同様に、熱源機1の流量不足を補うた
めにバイパス手段20が設けられ、サーミスタからなる
温度検知手段30が送り配管2内に設けられている。こ
の床暖房端末は、店舗や体育館等の外気の影響が大きい
場所に設置されている。
【0044】さらに、本実施の形態には、前記床暖房端
末105に対して、外気の温度を検知する温度センサー
153が設けられている。該温度センサー153により
検知された温度はコントロールユニット60に与えら
れ、熱源機1の熱量供給制御に利用される。即ち、外気
温が下がった場合は床暖房端末105への熱量の供給を
増大させ、外気温が上がった場合は熱量を減少させる制
御が行われるように、外気温に対応した供給熱量値を定
め、これを、例えば、コントロールユニット60内のマ
イクロコンピュータのROMのような記憶手段にテーブ
ルとして記憶させ、該テーブルに基づいて、床暖房端末
105への供給熱量は制御される。図6(A)に前記テ
ーブルの一例を示す。
【0045】次に、図4は、図1と同様に複数の床暖房
端末を個別に使用または制御する場合の実施の形態を説
明するための図である。本実施の形態においては、第一
の床暖房端末204は、外気温の影響を受けにくい部分
であるため、図1の場合と同様に室温の変化に基づいて
制御されるが、第二の床暖房端末205は外気温の影響
を受けやすい部分であるので、外気温の変化に応じて制
御される。これは、同じ室内であっても、外気温の影響
を受けやすい場所とそうでない場所がある場合に特に有
用である。例えば、店舗のような建物では、入り口付近
は外気温の影響を受けやすいが、逆に店舗の入り口から
離れた場所は比較的外気温の影響を受けにくいと考えら
れるので、前者のような場所に床暖房を設置する場合で
ある。
【0046】この場合において、第一の床暖房端末20
4は図1の場合と同様に温度センサー252により検知
された室温に応じてコントロールユニット60が第一の
床暖房端末204の室温を設定温度に保つよう第一の床
暖房端末204への熱量供給が制御される。この制御
は、一般的に知られているPI制御等により行われる。
一方、第二の床暖房端末205は、上述の図3の床暖房
端末105に対する制御と同様に、外気温を温度センサ
ー253で検知し、コントロールユニット60に記憶さ
れた該外気温に対応するテーブルの値により熱量供給の
制御が行われる。このとき、例えば、体感温度の関係か
ら、検知された外気温が所定の温度より低いときにより
大きい熱量を供給して第二の床暖房端末205内の温度
を高めにする場合は、前記テーブル内の検知温度に対す
る供給熱量よりも大きい熱量値を前記テーブルに与えて
おけばよい。又は、コントロールユニット内のテーブル
値は変更せずに、図4に示されるように、該検知温度を
さらに低い温度に換算する演算装置70を設け、それに
より換算外気温度を求め、その換算外気温度をコントロ
ールユニット60に与えることでもよい。例えば、演算
装置70では、図6(B)の如き表に従って演算され
る。そして、コントロールユニット60側では、その換
算外気温度に基づいて図6(A)のテーブルから供給熱
量値を使用してもよい。これにより、第二の床暖房端末
205により大きな熱量を供給することができ、結果的
に、室温を通常設定温度より高くすることができる。第
二の端末205への供給熱量の制御は、前述したのと同
様に端末開閉手段51のオン・オフにより主に行われ
る。
【0047】図5は、図4と同様に複数の床暖房端末を
個別に使用または制御する場合の実施の形態を説明する
ための図である。本実施の形態においては、外気温を検
知する温度センサー353及び室温を検知する温度セン
サー354から得られるそれぞれ外気温度と室内温度を
利用して、外気温の影響を受けやすい第二の床暖房端末
305を室内温度だけで制御される第一の床暖房端末3
04と同等に制御する。
【0048】即ち、本実施の形態では、コントロールユ
ニット60は、第一の床暖房端末304の室内温度と第
二の床暖房端末305の室内温度がそれぞれ設定された
設定温度に維持されるよう制御する。かかる制御はいわ
ゆるPI制御法やフィードバック制御法と呼ばれるが、
基本的には検出した室内温度が設定温度より低くなれば
供給熱量を増し、設定温度に戻った時点で供給熱量の上
昇を止めるといった制御である。検出した室内温度が設
定温度より高い場合は逆の制御を行う。
【0049】第一の床暖房端末304の場合は、温度セ
ンサー352により室内温度を検出してコントロールユ
ニット60に与えることで上記の制御のもとに室温が設
定温度に保たれる。一方、外気の影響を受けやすい場所
の第二の床暖房端末305の場合も、原則的には温度セ
ンサー354で検出される室内温度に基づいてコントロ
ールユニット60は供給熱量を制御する。
【0050】ところが、急激に外気温が低下する等が起
こると、前述したように、外気温の低下が第二の床暖房
端末305内の室温の低下を時間的な遅れを伴って招
く。従って、その低下を室温センサー354でコントロ
ールユニット60に与えることでは、室温の設定温度ま
での回復は大幅に遅れることになる。
【0051】そこで、本実施の形態では、外気温センサ
ー353が外気温の低下を検出した場合、演算装置70
にて、コントロールユニット60に対して室温センサー
354によって検出された室温そのものではなく、外気
温の低下に応じた分だけ減算させたダミーの室内温度を
与えるようにする(例えば、外気温の低下が大きい場合
は、減算する値も大きくする)。
【0052】コントロールユニット60側では、その減
じたダミーの室内温度に基づいて前述したように、設定
温度になるように第二の床暖房端末305への供給熱量
を上昇させるような制御を行うことになる。従って、外
気温の低下に伴って室内温度が低下する前に、先回りし
て供給熱量が上昇するので、室内温度が設定温度より低
くなる状況を避けることができる。PI制御が行われる
場合は、外気温が下がって一定期間の間だけ低下させた
ダミーの室内温度を演算装置70から与えるだけでよ
い。一定期間後は、供給熱量が上昇した状態で、通常の
室温センサー354による制御がコントロールユニット
60によって行われる。
【0053】以上のような機能を演算装置70に持たせ
ることで、コントロールユニット60側は、どの床暖房
端末が外気温に影響されるかを区別する必要がなく、シ
ステムの拡張性、柔軟性を上げることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、定
流量のバイパス手段を設けたことで、瞬間型の熱源機1
の流量の不足を補うことができ、小型の瞬間型の熱源機
を大規模な床暖房システムに使用することができる。従
って、設置面積の狭い都市部においても大規模床暖房シ
ステムを導入することができる。
【0055】また、定流量バイパス手段から迂回した熱
媒体と熱源機1から送り配管2に供給される熱媒体とが
合流した後に温度検知手段を設けて、検知温度により熱
源機の供給熱量の制御を行うので、一般の家庭用の瞬間
型熱源機よりも低温での出湯をすることができる。従っ
て、施工される物件に応じて柔軟に対応することができ
る。
【0056】更に、複数の床暖房端末4、5等に対し
て、個別にオン・オフ制御する場合、個別制御用バイパ
ス手段を設けて、床暖房端末への熱媒体の循環を閉じる
ことに連動して、閉じられる端末の循環流量に応じた流
量が確保されるように個別制御用バイパス手段を開くよ
うにしているため、総循環流量を一定に保つことができ
る。その結果、瞬間型の熱源機1と定流量バイパス手段
に流れる熱媒体の流量を常に一定にすることができ、上
記の温度検知手段による合流する熱媒体の温度制御をよ
り正確に且つ簡便に行うことができる。
【0057】また、外気温の影響を受けやすい場所に床
暖房端末が設置される場合は、外気温に応じて供給熱量
を制御するので、外気温に応じた体感温度を実現するこ
とができ、さらに、時間的な遅れを伴わずに供給熱量を
制御して室内温度の変動を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床暖房システムに関わる全体図であ
る。
【図2】床暖房システムの制御フローチャート図であ
る。
【図3】本発明の床暖房システムの第一の実施の形態の
全体図である。
【図4】本発明の床暖房システムの第二の実施の形態の
全体図である。
【図5】本発明の床暖房システムの第三の実施の形態の
全体図である。
【図6】(A)はコントロールユニット60に記憶され
たテーブルの例であり、(B)は演算装置70に組み込
まれた表の例である。
【符号の説明】
1 瞬間型の熱源機 2 送り配管 3 戻り配管 4 第一の床暖房端末 5 第二の床暖房端末 6 マット 7 循環路 8 ヘッダー 9 循環ポンプ 20 定流量バイパス手段 21 定流量弁 30 温度検知手段 40 比例弁 50 端末開閉手段 51 端末開閉手段 52 第二の温度検知手段 53 第二の温度検知手段 60 コントロールユニット 70 演算装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の流量の熱媒体が循環する循環路を内
    蔵した床暖房端末と、 前記床暖房端末の循環路に連結される送り配管と戻り配
    管と、 前記送り配管と戻り配管の反対側に連結され、循環する
    熱媒体に熱量を供給する熱交換器を有し、第一の流量の
    熱媒体を前記送り配管に供給する瞬間型の熱源機と、 前記送り配管と戻り配管の間に設けられ、前記戻り配管
    から前記送り配管に第二の流量の熱媒体を流す定流量バ
    イパス手段とを有し、 前記第一の流量と第二の流量の和は前記床暖房端末の循
    環路を循環する流量にほぼ等しく、 前記送り配管と定流量バイパス手段との合流点と前記床
    暖房端末との間に、循環する熱媒体の温度を検知する第
    一の温度検知手段が設けられ、当該温度検知手段の出力
    に応じて前記熱源機の熱量を制御し、 さらに、外気温度を検知する第二の温度検知手段が設け
    られ、該第二の温度検知手段により検知された温度に応
    じて前記床暖房端末への供給熱量を制御することを特徴
    とする床暖房システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記第二の温度検知手段により検知された温度が所定温
    度より低い場合は、前記床暖房端末により大きい熱量を
    供給するようにして、該床暖房端末が設置されている場
    所の室内温度を通常設定温度より高く制御することを特
    徴とする床暖房システム。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記床暖房端末が前記送り配管と戻り配管に対して並列
    に複数設けられ、 さらに、第一の床暖房端末が設けられた部屋内の温度を
    検知する第三の温度検知手段を有し、 前記第一の床暖房端末に供給される熱量は、前記第三の
    温度検知手段により検知された温度に応じて制御され、 第二の床暖房端末に供給される熱量は、前記第二の温度
    検知手段により検知された温度に応じて制御されること
    を特徴とする床暖房システム。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記床暖房端末が前記送り配管と戻り配管に対して並列
    に複数設けられ、 さらに、第一の床暖房端末が設けられた部屋内の温度を
    検知する第三の温度検知手段と、 第二の床暖房端末が設けられた部屋内の温度を検知する
    第四の温度検知手段とを有し、 前記第一の床暖房端末に供給される熱量は、前記第三の
    温度検知手段により検知された温度に応じて制御され、 前記第二の床暖房端末に供給される熱量は、前記第四の
    温度検知手段により検知された温度に応じて制御され、
    さらに、第二の温度検知手段により検知された温度が変
    化したとき、該温度の変化分を前記第四の温度検知手段
    により検知される温度に与えることを特徴とする床暖房
    システム。
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