JPH1051813A - X線ステレオ画像表示装置 - Google Patents

X線ステレオ画像表示装置

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Publication number
JPH1051813A
JPH1051813A JP8199029A JP19902996A JPH1051813A JP H1051813 A JPH1051813 A JP H1051813A JP 8199029 A JP8199029 A JP 8199029A JP 19902996 A JP19902996 A JP 19902996A JP H1051813 A JPH1051813 A JP H1051813A
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JP
Japan
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image
shift amount
ray
shift
image data
Prior art date
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Pending
Application number
JP8199029A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Mamada
和広 侭田
Kunio Aoki
邦夫 青木
Masayuki Nishiki
雅行 西木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8199029A priority Critical patent/JPH1051813A/ja
Publication of JPH1051813A publication Critical patent/JPH1051813A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、Cアームの回転、傾斜等の移動に
追従してリアルタイムに注目部位の画像がモニタ上で重
なるように、ステレオ画像を表示することが可能なX線
ステレオ画像表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 左右2方向から被検体に対してX線を曝
射するステレオX線管球3と、このステレオX線管球3
により左右2方向から曝射され、被検体を通過したX線
を光学像に変換するI.I.7と、このI.I.7によ
り変換された光学像を撮像して左右2つの画像信号を得
る撮像装置9と、この撮像装置9により得られた左右2
つの画像信号のズレ量を検出するズレ量検出部15と、
このズレ量検出部15により検出されたズレ量を基に、
左右2つの画像信号が重なるようにこの左右2つの画像
信号をシフトして表示させるシフト制御部17とを備え
て構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨の位置関係や手
術器具と骨の位置関係をリアルタイムに把握するために
立体的に画像を表示するX線ステレオ画像表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、2つのX線焦点から交互にX
線を曝射し、一方のX線焦点による画像を右眼で、もう
一方のX線焦点による画像を左眼で観察することにより
被写体のX線画像を立体的に観察することが可能なX線
ステレオ画像表示装置が知られている。このX線ステレ
オ画像表示装置は、循環器系の診断において、複雑な血
管の走行を把握するために用いられている。
【0003】また、人が立体像を観察する時、眼のピン
トをモニタ表示面に合わせる調節と呼ばれる働きと、眼
球を立体像の方向に向ける輻輳と呼ばれる働きがある。
通常、人が物を見る場合、調節と輻輳の対象は一致して
いる。左右2つの画像、即ちステレオ画像をモニタに表
示する場合、観察する立体像がモニタ表示面から離れて
いるため、調節と輻輳の対象が一致しないという問題が
あり、これが、眼の疲労の原因になっていることが分か
っている。この眼の疲労を軽減する方法、また、奥行き
感を維持する方法として、以下のようなものが出願され
ている。
【0004】特開昭62−230194号公報「X線立
体視方法」には、眼の疲労を軽減するため、左右の像が
表示面において互いに重なり合う如く画像移動して観察
する方法が記載されている。
【0005】また、特公平6−69449号公報「ステ
レオ視観察のためのX線画像取得表示方法及びその装
置」には、距離検出ステップ(手段)とズレ量検出ステ
ップ(手段)を備えることにより、撮影毎に変わってし
まう奥行き感を所望の奥行き感に設定する装置が記載さ
れている。
【0006】さらに、特開平4−360394号公報
「視差補正装置」には、2台のカメラで収録したステレ
オ画像の水平、垂直視差を補正し、適性な立体像を生成
する装置が記載されている。
【0007】また、一方の端部にX線管球を備え、他方
の端部にイメージ像倍管、例えばイメージインテンシフ
ァイア(I.I.)を備えるCアームを有するX線診断
装置では、Cアームを移動して、被検体とCアームの位
置関係が変わると立体像の位置が変わる。また、被検体
がX線管球に近付き、拡大率が大きくなると、視差が大
きくなりすぎて、画像が2重に見えてしまう。術者は、
Cアームを移動する度に左右の画像の表示位置をシフト
して立体像の位置を調節しなければならない。
【0008】また、ステレオ偏光メガネを掛けている
と、ステレオ画像が適切な位置に表示されていることが
分かりにくいため、立体像の位置を調節する作業は煩わ
しい作業となる。ステレオ偏光メガネを外せば左右の画
像が重なって見えるため、適切な位置に表示されている
か否かを簡単に判断できる。しかし、ステレオ偏光メガ
ネを滅菌処理していないため、術者はステレオ偏光メガ
ネに触れることができず、自由にステレオ偏光メガネの
着脱ができない。このことも立体像の位置調節を難しく
している。以上のことから、立体像の位置をモニタ表示
上に調節する作業を自動化することが要望されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ステレオ画像を表示する方法、例えば特開昭62-230194
号公報記載の「X線立体視方法」には、立体像の位置を
モニタ表示上に調節する作業を自動化することについて
は記載されていない。
【0010】また、シフト量算出手段として、被検体と
I.I.、または、被検体とX線管球との間の距離を測
定してシフト量を算出する手段が特公平6-69449 号公報
「ステレオ視観察のためのX線画像取得表示方法及びそ
の装置」に記載されている。しかしながら、可搬型の外
科用X線テレビ装置では、Cアーム全体の位置を固定す
ることが難しいので、被検体が載置される寝台とCアー
ムの位置関係から被検体とI.I.、または、被検体と
X線管球との間の距離を測定することは容易ではない。
また、レーザ光等を使用した距離計により、X線管球と
被検体間の距離を測定する手段もあるが、滅菌する目的
と、血液、消毒液等が装置内部に流れ込むことを防ぐ目
的で、X線管球とI.I.にカバーを掛けてしまうた
め、距離計をX線管球やI.I.に取り付けて使用する
ことは難しい。
【0011】さらに、特開平4−360394号公報
「視差補正装置」では、距離検出手段を用いずに、左右
の画像の相関から直接シフト量を算出することも考えら
れている。左右の画像の相関を計算する場合、術者が注
目する画像の領域を抽出しなければならないが、この抽
出も自動的に行わなければならないことはもちろん、C
アームの移動に追従してリアルタイムに立体像の表示位
置を調節することが要求される。左右画像の相関を取る
従来の方法では、リアルタイムで処理することが考慮さ
れていないため、非常に計算量の多い方法で注目する領
域を抽出したり、カメラが2つあるために垂直方向の視
野を検出する等、必ずしも必要としない処理が含まれて
いる。このため、立体像の表示位置調節がCアームの移
動に追従できずに遅くなるという問題がある。このた
め、Cアーム移動に対する立体像の表示位置調節の追従
性を良くすることが望まれている。
【0012】さらに、手術は執刀医、助手、X線テレビ
装置を操作する技師、看護婦の構成で行われるが、ステ
レオ偏光メガネを掛けて立体視し易い位置で観察できる
のは主に執刀医で、立体視しにくい位置・姿勢でいる看
護婦や技師は、ステレオ偏光メガネを掛けていないこと
もある。ステレオ偏光メガネを掛けていない人でも手術
の進行状況をモニタを通して知る必要があるため、モニ
タを2台にして一方にステレオ透視像、他方にステレオ
透視像のうち、左画像のみを表示する構成の装置にする
こともある。しかし、外科用X線テレビ装置は小型であ
ることが要求される装置であるので、1台のモニタで全
ての人が透視画像を観察できるようにすることが望まれ
ている。
【0013】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、Cアームの回転、傾斜等の移動に追従してリアルタ
イムに注目部位の画像がモニタ上で重なるように、ステ
レオ画像を表示することが可能なX線ステレオ画像表示
装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、左右2方向から被検体に対してX線を曝射す
るX線発生源と、このX線発生源により左右2方向から
曝射され被検体を通過したX線を撮像して左右2つの画
像信号を得る撮像手段と、この撮像手段により得られた
左右2つの画像信号のズレ量を検出するズレ量検出手段
と、このズレ量検出手段により検出されたズレ量を基
に、左右2つの画像信号が重なるように左右2つの光学
像をシフトして表示させるシフト制御手段とを有するこ
とを要旨とする。
【0015】本発明のX線ステレオ画像表示装置にあっ
ては、X線発生源により左右2方向から曝射され被検体
を通過したX線を撮像することにより左右2つの画像信
号を得、この左右2つの画像信号のズレ量を検出する。
そして、このズレ量を基に、左右2つの画像信号が重な
るようにこの左右2つの画像信号をシフトして表示させ
る。これにより、Cアームの回転、傾斜等の移動に追従
してリアルタイムに注目部位の画像がモニタ上で重なる
ように、ステレオ画像を表示することが可能となる。な
お、このとき被検体を通過したX線から直接的に左右2
つの画像信号を得るようにしても良いが、一旦光学像に
変換して、その光学像をカメラで撮像するようにしても
良い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面を参照して説明する。図1は本発明に係るX線ステ
レオ画像表示装置の一実施形態を示したブロック図であ
る。
【0017】図1に示すように、本実施形態のX線ステ
レオ画像表示装置1は、X線発生源としてのステレオX
線管球3と、X線制御部5と、変換手段としてのI.
I.7と、撮像手段としての撮像装置9と、アナログ/
ディジタル変換部(A/D変換部)11と、画像メモリ
13L,13Rと、ズレ量検出手段としてのズレ量検出
部15と、シフト制御手段としてのシフト制御部17
と、D/A変換部19と、モニタ21とを有する。
【0018】ステレオX線管球3は、左右2つのX線焦
点を有し、2方向から被検体Paに対してX線を曝射す
る。尚、ステレオX線管球3は、図示しないCアームの
一方の端部に設けられている。また、このCアームの他
方の端部には、I.I.7が設けられている。
【0019】X線制御部5は、ステレオX線管球3の左
右2つのX線焦点から交互にX線が曝射されるようにX
線の曝射タイミングを制御すると共に、撮像装置9に対
し、前記曝射タイミングに対応させて交互に光学像を撮
像させる。
【0020】I.I.7は、ステレオX線管球3から曝
射され、被検体を通過したX線を光学像に変換する。
【0021】撮像装置9は、I.I.7により変換され
た光学像をX線制御部5からの命令に従って左右交互に
撮像して右側光学信号と左側光学信号を得る。
【0022】A/D変換部11は、撮像装置9に得られ
た右側光学信号と左側光学信号をディジタル信号に変換
する。
【0023】画像メモリ13Lは、A/D変換部11に
より変換された左側光学信号を記録する。また画像メモ
リ13Rは、A/D変換部11により変換された右側光
学信号を記録する。
【0024】ズレ量検出部15は、画像メモリ13Lに
記録されている左側画像データと画像メモリ13Rに記
録されている右側画像データとを基に左右の画像データ
のズレ量を検出する。
【0025】シフト制御部17は、ズレ量検出部15に
より検出されたズレ量を基にシフト量を変える否かを判
断し、シフト量を変える場合は、画像メモリ13L,1
3Rからの画像データ読み出しタイミングを変えること
によりシフト量を変える。
【0026】D/A変換部19は、画像メモリ13L,
13Rから読み出された画像データをアナログ信号に変
換する。
【0027】モニタ21は、D/A変換部19によりア
ナログ信号に変換された画像データを表示する。尚、モ
ニタ21の表面には偏光フィルタ23が設けられてい
る。この偏光フィルタ23は、術者Dにより掛けられる
偏光メガネ25と対応させて左右交互に表示モニタを観
察できるようにその偏光状態が図示しない偏光フィルタ
偏光メガネ制御部によって制御される。
【0028】次に、ズレ量検出部15によるズレ量検出
方法を説明する。まず、左右の画像データの水平方向の
ズレ量を検出するため、画像メモリ13L,13Rに記
録されている左右の画像データから、水平ライン上の画
素値のプロファイルを左画像プロファイル、右画像プロ
ファイルとして作成する。この水平ラインは、図2に示
すように、×印で示した画像中心を通るラインを用い
る。尚、処理時間に余裕がある場合は、前記画像中心を
通るラインを中心に上下複数本の水平ラインを選び、複
数の左画像プロファイル、右画像プロファイルを作成し
てズレ量検出の精度を上げるようにする。
【0029】次いで、X線特有のノイズが左右の画像デ
ータの相関を計算する処理に悪影響を及ぼすことを避け
るため、ローパスフィルタによりX線のノイズを除去す
る。この場合、空間的にローパスフィルタをかけても良
いし、過去数フレームの画像データを加算平均して時間
的にローパスフィルタをかけるようにしても良い。
【0030】次いで、術者が注目する部位を自動的に抽
出する。術者が注目する部位は、骨または手術器具であ
る。これらの対象はX線透過率が低く、その像も画素値
が低い。このため、左画像プロファイルと右画像プロフ
ァイルのうち、一方のプロファイル中の画素値が所定の
しきい値より低い領域を探してその領域を注目部位とす
る。尚、注目部位が複数ある場合は、プロファイル全体
を注目部位とするようにしても良い。また、前記しきい
置は可変であり、また、しきい置より高い領域を注目部
位とするようにしても良い。
【0031】次いで、左右のプロファイルの対応点を探
す範囲を制限することにより、ズレ量検出処理の高速化
を計る。X線ステレオ画像を観察する場合、幾何学的な
拡大率は最大2倍程度である。これ以上拡大率を上げる
と立体視できる範囲が狭くなる。左右の画像データの対
応点の間隔は拡大率が大きくなるほど長くなるので、拡
大率2倍のときの左右の画像データの間隔を対応点を探
す範囲の上限することができる。
【0032】拡大率2倍のとき、図3に示すように、ス
テレオX線管球3と被検体Paとの距離SPDと、被検
体PaとI.I.7との距離PIDは等しくなる。ステ
レオX線管球3の左側の焦点Lから照射されたX線によ
る点Pの投影像をIL、ステレオX線管球3の右側の焦
点Rから照射されたX線による点Pの投影像をIRとす
ると、三角形P・L・Rと三角形P・IL・IRは合同
であることから、IR・IL間の距離は、L・R間の距
離(焦点間距離)と等しくなる。このことから、図4に
示すように、注目部位を探す範囲及び相関を計算する範
囲を画像中心Cを中心に左右に(焦点間距離)/2の幅
に限定して処理を高速化する。
【0033】次いで、抽出した注目部位と、もう一方の
プロファイルの相関を計算し、相関値の高い位置を探し
てその差をズレ量として計算する。このとき、相関の計
算には例えば次に示す式(1)を用いる。
【0034】
【数1】 ここで、L(x);左画像データの画素xの画素値 R(x);右画像データの画素xの画素値 C(x' );左右画像データをx' だけずらしたときの
相関値 であり、加算の計算は、xについて画像データの注目部
位の範囲で行う。
【0035】例えば図4(a)に示すように左画像デー
タが得られ、図4(b)に示すように右側画像データが
得られた場合のこれらのズレ量を計算する場合を説明す
る。まず、左画像プロファイルが図5(a)に示すよう
に得られた場合、所定の画素値以下の領域を注目部位と
する。尚、図4(a)に示す例では、所定画素値以下の
領域が2つあるが、ここでは左側の領域のみを注目部位
とする。次いで、注目部位と右画像プロファイルとの相
関を式(1)を用いて所定の位置、例えば右画像プロフ
ァイルの左端から順に求めていく。この結果を図5
(c)に示す。そして、注目部位と右画像プロファイル
との相関が一番高い位置を対応点とする。そして、左側
プロファイルの対応点の位置と右側用プロファイルの対
応点の位置との差分を求めこれをズレ量とする。
【0036】尚、図5(c)に示すように、図4
(a),(b)に示した例では注目部位に似た領域がも
う一つあるため、相関値のピークが2つ出てくるが、こ
の2つのうち、注目部位に対応する領域の方が相関値が
高くなるので、高い方のピーク部分を対応点とする。
【0037】次に、シフト制御部17による画像データ
のシフト方法を説明する。過去の右画像プロファイルと
左画像プロファイルのうち少なくとも一方のプロファイ
ルの相関を計算し、Cアーム及び被検体Paの動きを検
出する。動きの激しい場合、即ち、相関値が低い場合
は、Cアームもしくは被検体が載置される寝台の移動中
と考えられるため、画像データの表示位置は変えないよ
うに制御する。
【0038】次いで、注目部位のズレ量が最小になるよ
うに、左右の画像データのシフト量を設定する。立体像
の奥行きを逆転する場合や、立体像を表示面上で180
度回転して表示する場合、シフトする方向が逆になるこ
とがあるが、この場合、技師から出される逆転の指示や
回転の指示に対応させてシフト方向を逆にするように制
御する。
【0039】次に、本実施形態のX線ステレオ画像表示
装置1の動作を説明する。まず、X線制御部5は、ステ
レオX線管球3の左右2つの焦点から交互にX線を曝射
させる。そして被検体を通過したX線はI.I.7によ
って光学像に変換され、撮像装置9によって撮像されて
左側画像データと右側画像データに変換される。撮像装
置9によって変換された左側画像データと右側画像デー
タはA/D変換部11でディジタル信号に変換され、対
応する画像メモリ13L,13Rに記録される。
【0040】画像メモリ13Lに左側画像データ、画像
メモリ13Rに右側画像データが記録されると、ズレ量
検出部15は、左側画像データと画像メモリ13Rに記
録されている右側画像データとを基に左右の光学信号の
ズレ量を検出する。
【0041】ズレ量検出部15によりズレ量が検出され
ると、シフト制御部17は、この検出されたズレ量を基
にシフト量を変える否かを判断し、シフト量を変える場
合は、画像メモリ13L,13Rからの画像データ読み
出しタイミングを変えることによりシフト量を変える。
シフト量を変えない場合は、前回(1フレーム前)のシ
フト量のままとする。そして、画像メモリ13L,13
Rから読み出された画像データはD/A変換部19でア
ナログ信号に変換され、モニタ21に表示される。
【0042】この時、左右の画像データの注目部位がモ
ニタ画面上で重なるように表示されるため、偏光メガネ
25を掛けていない人でもモニタ画面上に表示される画
像データが見易くなる。例えば、図6(a)に示すよう
に立方体状の左側画像データが得られ、図6(b)に示
すように立方体状の右側画像データが得らた場合、図6
(c)に示すように注目部位を重ねて表示しないと、左
右の画像データのズレが大きすぎて立方体が表示されて
いることが分かりずらいが、図6(d)に示すように注
目部位を重ねて表示すると立方体が表示されていること
が分かりやすくなる。このため、ステレオ画像とモノラ
ル画像のモニタ21を別々に設ける必要がなくなる。
【0043】またここで、図7に示す三角形P・L・R
と三角形P・IL・IRは相似関係にあるので、次に示
す式(2)から、ステレオX線管球3から被検体Paの
注目部位までの距離SPDを計算することができる。
【0044】 SPD=SID・IR/(LR+ILIR)…(2) ここで、SPD;ステレオX線管球・被検体間距離 SID;ステレオX線管球・I.I.間距離(固定) LR;焦点間距離 ILIR;左右画像信号のズレ量 である。
【0045】このため、ステレオX線管球・被検体間距
離SPDを計算し、拡大率(SID/SPD)やステレ
オX線管球3、I.I.7及び被検体Paの位置関係を
図8(a)に示すようにモニタ表示画面上の端部Aに表
示する。図8(b)に図7(a)の端部Aを拡大して示
す。図8(b)に示すように、拡大率(mag.)を表
示すると共に、実際のステレオX線管球3(TUB
E)、I.I.7(I.I.)及び被検体Pa(PAT
IENT)の位置関係を縮小して図示する。こうするこ
とにより、拡大率やステレオX線管球3、I.I.7及
び被検体Paの位置関係を容易に知ることができる。こ
のため、術者は、図8(b)に示すように表示された拡
大率(mag.)と、ステレオX線管球3(TUB
E)、I.I.7(I.I.)及び被検体Pa(PAT
IENT)の位置関係と、実物とを比較することによ
り、メガネを外さずに適切な位置に立体像が表示されて
いることを確認することができる。
【0046】また、ステレオX線管球・被検体間距離S
PDが計算できると、図9に示す三角形R・P1・P2
と三角形R・IP1・IP2の相似関係により、P1・
P2間の距離がIP1・IP2間の距離から次に示す式
(3)のように計算することができる。
【0047】 P1・P2=IP1IP2・SPD/SID…(3) IP1・IP2間の距離が画像上で何画素に対応するか
を計算することにより、被検体の骨の長さや太さ等を画
像データから計測することができる(1画素がI.I.
7入射面上で何(mm)になるかは設計段階で確定される
のでこの計算は可能である)。
【0048】このように、本実施形態のX線ステレオ画
像表示装置1では、一方の画像データの画像プロファイ
ルから注目部位を抽出し、この注目部位ともう一方の画
像データの画像プロファイルとの相関値を演算してこの
相関値から左右2つの画像信号のズレ量を検出し、この
ズレ量が最小になるように画像データをシフトするよう
にしている。従って、Cアームの回転、傾斜等の移動に
追従してリアルタイムに注目部位の画像がモニタ21上
で重なるようにステレオ画像を表示することが可能とな
る。また、Cアームを移動する度に画像データの表示位
置を変えるという作業を行う必要がなくなるため、術者
は画像表示位置に関して気をとられることなく手術に集
中することができる。
【0049】さらに、左右の画像データの注目部位がモ
ニタ21上で重なるように表示しているので、偏光メガ
ネ25を掛けていない人でもモニタ21上に表示される
画像データが見易くなる。さらに、拡大率(SID/S
PD)と、ステレオX線管球3、I.I.7及び被検体
Paの位置関係をモニタ画面上に表示するようにしてい
るので、術者は、この表示された拡大率(mag.)
と、ステレオX線管球3(TUBE)、I.I.7
(I.I.)及び被検体Pa(PATIENT)の位置
関係と、実物とを比較することにより、メガネを外さず
に適切な位置に立体像が表示されていることを確認する
ことができる。
【0050】尚、上記の実施の形態では特にX線診断装
置の種類については説明していないが、ステレオ画像を
表示することができるものであれば、外科用に限らず、
いずれのX線診断装置にも適用することができる。ま
た、左右の画像プロファイルの相関値を求める場合、本
実施形態では式(1)を用いて計算したが、本発明はこ
れに限定されること無く、他の式を用いて相関値を計算
するようにしても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、X
線発生源により左右2方向から曝射されたX線を光学像
に変換し、この光学像を撮像することにより得られた左
右2つの画像信号のズレ量を検出し、このズレ量を基
に、左右2つの画像信号が重なるようにこの左右2つの
画像信号をシフトして表示させるようにしているので、
Cアームの回転、傾斜等の移動に追従してリアルタイム
に注目部位の画像がモニタ上で重なるように、ステレオ
画像を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線ステレオ画像表示装置の一実
施形態を示したブロック図である。
【図2】左画像プロファイル、右画像プロファイルを求
める水平ラインを示した図である。
【図3】拡大率2倍のときのステレオX線管球と被検体
とI.I.との位置関係を示した図である。
【図4】左画像データと右画像データの例を示した図で
ある。
【図5】図4に示した左画像データの注目部位を含む左
画像プロファイルと、図4に示した右画像データの右画
像プロファイルと、左画像プロファイルの注目部位と右
画像プロファイルとの相関を示した図である。
【図6】注目部位を重ねて表示しない場合の表示例と注
目部位を重ねて表示した場合の表示例を示したである。
【図7】ステレオX線管球と被検体とI.I.との位置
関係の一例を示した図である。
【図8】モニタに表示される拡大率とステレオX線管球
3、I.I.7及び被検体Paの位置関係を示した図で
ある。
【図9】ステレオX線管球・被検体間距離SPDから被
検体の骨の長さや太さ等を画像データから計測すること
を説明するためにステレオX線管球と被検体とI.I.
との位置関係の一例を示した図である。
【符号の説明】
1 X線ステレオ画像表示装置 3 ステレオX線管球 5 X線制御部 7 I.I. 9 撮像装置 11 A/D変換部 13L,13R 画像メモリ 15 ズレ量検出部 17 シフト制御部 19 D/A変換部 21 モニタ 23 偏光フィルタ 25 偏光メガネ Pa 被検体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右2方向から被検体に対してX線を曝
    射するX線発生源と、 このX線発生源により左右2方向から曝射され、被検体
    を通過したX線を撮像して左右2つの画像信号を得る撮
    像手段と、 この撮像手段により得られた左右2つの画像信号のズレ
    量を検出するズレ量検出手段と、 このズレ量検出手段により検出されたズレ量を基に、左
    右2つの画像信号が重なるようにこの左右2つの画像信
    号をシフトして表示させるシフト制御手段と、 を有することを特徴とするX線ステレオ画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記ズレ量検出手段は、撮像手段により
    得られた左右2つの画像信号の相関を演算することによ
    り左右2つの画像信号のズレ量を検出することを特徴と
    する請求項1記載のX線ステレオ画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記ズレ量検出手段は、撮像手段により
    得られた左右2つの画像信号のうち、いずれか一方で所
    定の値より低いもしくは高い領域を注目部位とし、この
    注目部位ともう一方の画像データとの相関を演算するこ
    とにより左右2つの画像信号のズレ量を検出することを
    特徴とする請求項1記載のX線ステレオ画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記シフト制御手段は、前記ズレ量検出
    手段により検出されたズレ量を基に、被検体の位置が急
    激に変わることを検出する移動量検出部を有し、この移
    動量検出部により被検体の位置が急激に変わったことが
    検出された場合、左右2つの画像信号を未シフトとする
    ことを特徴とする請求項1記載のX線ステレオ画像表示
    装置。
  5. 【請求項5】 前記シフト制御手段は、前記ズレ量検出
    手段により検出されたズレ量を基に前記X線発生源と被
    検体との距離を算出する距離計測部を有することを特徴
    とする請求項1記載のX線ステレオ画像表示装置。
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