JPH10512650A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 オルダム継手（２）を介して駆動軸（１）によって駆動されるポンプ・分配部材（３）を備えた燃料噴射ポンプでは、オルダム継手の作動時の摩擦及び騒音が低減されるべきである。この目的のために、力伝達が転がり支承された伝達面において行われるようなオルダム継手が提案される。

Description

【発明の詳細な説明】 燃料噴射ポンプ 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の、内燃機関のための燃料噴射ポ ンプに関する。ドイツ連邦共和国特許出願公告第２１５８６８９号明細書により 公知のこのような形式のポンプでは、駆動軸のつめからポンプ・分配部材のつめ に駆動力を伝えるオルダム継手の十字形ディスクが、軸方向で自由に可動である ようにつめ対の間に配置されている。 発明の利点 請求項１に記載の本発明による燃料噴射ポンプでは、十字形ディスクと、この 十字形ディスクに係合するつめとの間の接触面の耐摩耗性が向上される。さらに 比較的高い力を、つめと十字形ディスクとの間で伝達することができる。またさ らに、オルダム継手において騒音が低減される。このような利点は、十字形ディ スクに係合するつめの間にこれまで存在していた滑り摩擦が、本発明により転が り摩擦に置き換えられたことにより得られる。 本発明による構成では、十字形ディスクはこれまでのものよりも重量的に軽く 、安価に製造できる。 本発明の有利な構成は、請求項２以下に記載されて いる。 請求項２の構成では、十字形ディスクは、内部に支承する転動体のための簡単 に製造可能な保持器として形成されている。十字形ディスクは請求項３によると 、互いに直角を成して突き合わせられた簡単なウエブを有する十字の形状を有し ている。この十字形部材は転がり軸受保持器の機能を有していて、この保持器で は、十字形部材の４つのウエブで個別の転動体が支承されている。これらの転動 体はこの場合、十字形ディスクの周方向でウエブに貫通係合しているので、これ らの転動体は、入力・出力側で係合する異なるつめに同時に係合することができ る。入力・出力側のつめが互いに相対移動する場合には、十字形ディスクも軸方 向運動を行う。 入力・出力側のつめの間の力伝達が、十字形ディスクの転動体を介してのみ行 われるので、転がり軸受保持器を成す十字形ディスクのための材料が、転動体の 材料と異なるものであってよい。従って転がり軸受保持器として働く十字形ディ スクは、有利には請求項４によればプラスチックから形成されていていよい。請 求項５によれば転動体はローラである。 入力・出力側のつめは、請求項６によれば有利には、十字形ディスクの転がり 軸受保持器のウエブの間の受容部への、半径方向での形状接続的な係合のために 、三角形のセグメントの形状を有している。 図面 図面にはオルダム継手が分解図で示されていて、入力・出力側のつめの保持部 材が概略的に示されている。 実施例の説明 燃料噴射ポンプのケーシング（図示せず）には駆動軸１が回転可能に支承され ている。この駆動軸１は、オルダム継手２によってポンプ・分配部材に、往復動 ディスク３を介して連結されている。 オルダム継手２は十字形ディスク４を有していて、この十字形ディスク４には 、互いに直角に間隔をおいた４つのウエブ５が設けられている。このウエブ５に はそれぞれ転動体として、半径方向軸線を中心として回転可能なローラ６が支承 されている。駆動軸１及び往復動ディスク３にはそれぞれ一対のつめ７，８が互 いに９０°づつずらされて取り付けられている。これらのつめ７，８で駆動軸１ 及び往復動ディスク３は、オルダム継手２が組み付けられた状態で、十字形ディ スク４のウエブ５の間の中間室に係合している。この係合は、つめ７，８がそれ ぞれほぼ遊びなしに十字形ディスク４のローラ６に軸方向可動に接触することに より行われる。 燃料噴射ポンプの運転中に行われる往復動ディスク３の往復運動時に、十字形 ディスク４が軸方向運動を行う。これにより駆動軸１若しくは往復動ディスク３ のつめ７，８の間の力伝達は、転がり摩擦を有する軸方向運動を介して行われる 。 これらのつめ７，８は強度に関して良好に、比較的大きな三角形セグメントと して形成されていてよい。十字形ディスク自体は簡単に、即ち特にプラスチック から製造可能である。何故ならばウエブ５は単にローラ６の位置決めホルダとし て働いているのであって、実際は力を伝達する必要はないからである。従って十 字形ディスク４は簡単なだけではなく、重量的にも極めて軽量に製造可能である 。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．駆動軸（１）を備えた燃料噴射ポンプであって、軸方向で往復運動すると同 時に回転運動するポンプ・分配部材（３）と、前記駆動軸（１）を前記ポンプ・ 分配部材（３）に連結させるオルダム継手（２）とが設けられており、該オルダ ム継手（２）が、駆動軸（１）の出力側で、並びにポンプ・分配側の部分（３） 入力側で、互いに向かい合った一対のつめ（７，８）を有していて、これらのつ め（７，８）の間には、互いに向かい合ったつめ対（７，８）を、形状接続的に 嵌合するつめ受容部にガイドする十字形ディスク（４）が配置されている形式の ものにおいて、 前記つめ（７，８）が前記十字形ディスク（４）で転がり支承されているこ とを特徴とする燃料噴射ポンプ。 ２．十字形ディスク（４）が、転がり支承されたつめ（７，８）の軸方向案内の ために、転動体（６）を備えた転がり軸受保持器として形成されている、請求項 １記載の燃料噴射ポンプ。 ３．十字形ディスク（４）が、中央で互いに直角を成して突き合わされた、半径 方向に向けられた４つのウエブ（５）から成っていて、ウエブ（５）が、これら のウエブ（５）の間に位置する、つめ（７，８ ）のための受容部を備えていて、ウエブ（５）における転動体（６）が、前記ウ エブ（５）の半径方向軸線を中心として回転し、十字形ディスク（４）の軸線の 両方向で張り出すように支承されている、請求項１又は２記載の燃料噴射ポンプ 。 ４．十字形ディスク（４）の転がり軸受保持器がプラスチックから成っている、 請求項１から３までのいずれか１項記載の燃料噴射ポンプ。 ５．転動体がローラ（６）である、請求項１から４までのいずれか１項記載の燃 料噴射ポンプ。 ６．出力・入力側のつめ（７，８）が、十字形ディスク（４）のウエブ（５）の 中間室に半径方向で形状接続的に係合する三角形のセグメントとして形成されて いる、請求項１から５までのいずれか１項記載の燃料噴射ポンプ。