JPH10512473A - 消火方法および消火組成物 - Google Patents

消火方法および消火組成物

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも1種のモノアルコキシ置換またはジアルコキシ置換したペルフルオロアルカン化合物、ペルフルオロシクロアルカン化合物、ペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカン化合物、またはペルフルオロシクロアルキレン含有ペルフルオロアルカン化合物を含む不燃性消火組成物であって、前記化合物はその過フッ素化部分に1個以上の更なるカテナリーヘテロ原子を任意に含み、好ましくは約0℃〜約150℃の範囲の沸点を有する不燃性消火組成物を火災または火炎に(たとえば、流れや氾濫によって)導入する工程を含む延焼防止方法または消火方法。この化合物はすぐれた消火能力を示すと同時に環境的に容認される。

Description

【発明の詳細な説明】 消火方法および消火組成物 技術分野発明の分野 本発明は、少なくとも1種の部分的フッ素化化合物を含む消火組成物およびこ のような組成物を使用して消火、延焼防止、または防火するための方法に関する 。 背景技術 発明の背景 様々な異なる消火剤および消火方法が知られており、その規模および場所、含 まれている易燃性材料の種類などによって、特異定の火災に合った消火剤および 消火方法を選択することができる。一定の構内(たとえば、コンピューター室、 貯蔵室、テレコミュニケーションギア交換室、図書館、資料保管所、石油パイプ ラインポンプ所など)では、、ハロゲン化炭化水素消火剤が伝統的に使用されて きた。このような薬剤は有効なばかりでなく、水と違って清潔な消火剤」として も機能し、構内またはその内容に与える損害は、たとえあったとしても、少ない 。 最も一般的に使用されるハロゲン化炭化水素消火剤は、たとえばブロモトリフ ルオロメタン(CF3BR、Halon 1301)やブロモクロロジフルオロメタン(C F2ClBr、Halon 1211)などの臭素含有化合物であった。このような臭素含 有ハロカーボン類は消火に非常に有効であり、携帯用器具や、火災検知機によっ て作動する自動室内氾濫(flood)システムのいずれからも施行することができ る。しかし、この化合物はオゾン減少と関連づけられている。モントリオールプ リトコール(Montreal Protocol)およびその添付修正書には、Halon 1211お よびHalon 1301は製造が中止されると明記されている(たとえば、P.S.Zure r“Looming Ban on Production of CFCs,Halons Spurs Switch to S ubstitutes,”Chemical & Enginerring News,page12,November 15,1993 を参照されたい)。 それ故、一般に使用される臭素含有消火剤の代用品または代替品を開発する必 要性が生じた。このような代用品は、オゾン減少の可能性が低く、たとえばAク ラス(くず、木、紙)、Bクラス(易燃性液体やグリース)、および/またはC クラス(電気器具)の火災や火炎を消す、広がりを防止する、または予防する能 力を有し、且つ、たとえば、電気的不導性で、揮発性であるかまたはガス状であ り、残留物を残さない清潔な消火剤でなければならない。好ましくは、代用品は 毒性が低く、空気中で易燃性混合物を形成せず、消火分野での使用に耐えられる 熱安定性および化学的安定性を有し、空中寿命が短く、地球温暖化ポテンシャル が低い。 様々な異なるフッ素化炭化水素を消火剤として使用することが提唱されてきた 。たとえば、米国特許第 5,040,609 号および第 5,115,868 号(Dougherty ら )は、CHF3を含む組成物を使用する、消火、防火および延焼防止の方法につ いて記述している。 米国特許第 5,048,190 号(Fernandez)は、少なくとも1種のフルオロ置換 プロパンを含む組成物を使用する消火、防火、および延焼防止の方法を開示して いる。 米国特許第 5,117,917 号(Robin ら)は、完全にフッ素化した、飽和C2化 合物、飽和C3化合物、および飽和C4化合物を消火に使用することについて記述 している。 米国特許第 5,124,053 号(Iikubo ら)は、高度にフッ素化した飽和C2ヒド ロフルオロカーボン類および飽和C3化合物ヒドロフルオロカーボン類を消火剤 として使用することについて開示している。 米国特許第 5,250,200 号(Sallet)は、(テトラフルオロエタンまたはペン タフルオロエタン以外の)本質的にODPゼロのヒドロフルオロアルカン化合物 の消火量/消炎量を燃焼中の火災または火炎に向ける環境的に安全な消防技術に ついて記述している。 クロロフルオロカーボン代替品として部分的にフッ素化したエーテル類が提唱 されてきた(たとえば、Yamashitaら、International Conference on CFC and BFC(Halons),Shanghai,China,August 7-10,1994,page 55-58 を参照されたい)。 フランス特許公告第 2,287,432 号(Societe Nationale des Poudres et Explosifs)は、新規部分的フッ素化エーテル類およびそれらの調製方法につい て記述している。この化合物は、催眠薬および麻酔薬として、また熱安定なポリ マー、耐火性ポリマー、または自滑性ポリマーを調製するためのモノマーとして 、さらに植物衛生分野および植物薬剤分野で有用であると言われている。 ドイツ特許公告第 1,294,949 号(Farbwerke Hoechst AG)は、麻酔薬と して、また麻酔薬および諸ポリマーを作成する中間体として有用であると言われ ているペルフルオロアルキル−アルキルエーテル類を製造する技術について記述 している。 世界特許公告第WO 94/20588 号(Nimitzら)は、クロロフルオロカーボン 代替品およびハロン代替品として有用なフルオロヨード炭素配合品について開示 している。 発明の開示発明の概要 1つの態様で、本発明は延焼防止または消火の方法を提供する。この方法は、 少なくとも1種のモノアルコキシ置換またはジアルコキシ置換した、ペルフルオ ロアルカン化合物、ペルフルオロシクロアルカン化合物、ペルフルオロシクロア ルキル含有ペルフルオロアルカン化合物、またはペルフルオロシクロアルキレン 含有ペルフルオロアルカン化合物を含む(使用条件下で)不燃性の消火組成物を 火災または火炎に(たとえば、流すか氾濫させることによって)導入することを 含む。好ましくは、消火組成物は火災または火炎を消すのに十分な量で導入され る。この組成物に使用される化合物は、その過フッ素化部分にカテナリー(すな わち、鎖でつながれた)ヘテロ原子(たとえば、酸素や窒素)をさらに1個以上 任意に含むことができ、好ましくは、その沸点は約0℃から約150℃の範囲で ある。 本発明の方法に使用するアルコキシ置換ペルフルオロ化合物は、水素を含有す るにも拘わらず、意外にも火災や火炎を消すのにに有効であり、しかもその大部 分は残留物を全く残さない(すなわち、清潔な消火剤として機能する)。さらに 、この化合物は酸、塩基、および酸化剤の存在下で予想外に高い安定性を示す。 この化合物は毒性および引火性が低く、オゾン減少の可能性が全くなく、且つブ ロモフルオロカーボン類、ブロモクロロフルオロカーボン類、およびそのれらの 多くの代用品(たとえば、ヒドロクロロフルオロカーボン類やヒドロフルオロカ ーボン類)と比較して空中寿命が短く、且つ地球温暖化ポテンシャルが低い。こ の化合物は優れた消火能力を示すと同時に環境的に容認できるため、地球のオゾ ン層の破壊と関係づけられている一般に使用される臭素含有消火剤の代用品また は代替品の技術上の必要性を満たす。 他の実施態様で、本発明は、消火組成物および閉鎖領域内での火災を予防する 方法も提供する。発明の詳細な説明 本発明の方法および組成物に使用することができる化合物は、モノアルコキシ 置換またはジアルコキシ置換したペルフルオロアルカン化合物、ペルフルオロシ クロアルカン化合物、ペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカン化 合物、およびペルフルオロシクロアルキレン含有ペルフルオロアルカン化合物で ある。この化合物には、分子の過フッ素化部分にカテナリーヘテロ原子をさらに 含むもの(ならびに含まないもの)が含まれ、単独で、互いに組み合せて、ある いは他の一般的な消火剤(たとえば、ヒドロフルオロカーボン類、ヒドロクロロ フルオロカーボン類、ペルフルオロカーボン類、クロロフルオロカーボン類、ブ ロモフルオロカーボン類、ブロモクロロフルオロカーボン類、ヨードフルオロカ ーボン類、およびヒドロブロモフルオロカーボン類)と組み合せて使用すること ができる。化合物は環境条件の温度および圧力で固体、液体または気体であって もよいが、液体か蒸気のいずれか(または両者)の状態で消火に使用されること が好ましい。それ故、通常固体の化合物は、融解、昇華、または液体補助消火剤 中への溶解により液体または蒸気またはその両者に変換してから使用することが 好ましい。このような変換は、化合物を火災または火炎の熱に曝露した際に行わ れる。 有用なアルコキシ置換ペルフルオロ化合物の種類は、下記の一般式(I): Rf-(O-Rh)x (I) で表すことができるものであり、 式中、Xは整数1または2であり、Xが1のとき、Rfは炭素原子を2〜約8個 有する線状ペルフルオロアルキル基または分枝ペルフルオロアルキル基、炭素原 子を5〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキル基 、および炭素原子を4〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル基から成る群 から選択され、Xが2のとき、Rfは炭素原子を4〜約8個有する線状ペルフル オロアルカンジイル基、分枝ペルフルオロアルカンジイル基、線状ペルフルオロ アルキリデン基または分枝ペルフルオロアルキリデン基、炭素原子を6〜約8個 有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカンジイル基、ペルフ ルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキリデン基、ペルフルオロシクロア ルキレン含有ペルフルオロアルカンジイル基またはペルフルオロシクロアキレン 含有ペルフルオロアルキリデン基、および炭素原子を4〜約8個有するペルフル オロシクロアルカンジイル基またはペルフルオロシクロアルキリデン基から成る 群から選択され、各Rhは炭素原子を1〜約2個有するアルキル基から成る群か ら互いに独立に選択され、基Rfは1個以上のカテナリーヘテロ原子を含んでも よい(任意に含む)(基Rhはカテナリーヘテロ原子を含むことができない)。 ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロアルカンジイル基、およびペルフルオロ アルキリデン基に含まれるペルフルオロシクロアルキル基およびペルフルオロシ クロアルキレン基は、たとえば、炭素原子を1〜約4個有する1個以上のペルフ ルオロメチル基で任意に(且つ独立に)置換されていてもよい。 好ましくは、Xは1であり、化合物は通常液体または気体である(すなわち、 環状条件の温度および圧力で液体または気体である)。 最も好ましくは、Xは1であり、Rfは炭素原子を3〜約6個有する線状ペルフ ルオロアルキル基または分枝ペルフルオロアルキル基、炭素原子を5〜約7個有 するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキル基、および炭索原子 を5〜約6個有するペルフルオロシクロアルキル基から成る群から選択され、Rh はメチル基であり、Rfは1個以上のカテナリーヘテロ原子を含んでもよく、Rf の炭素原子数とRhの炭素原子数の和は4以上である。ペルフルオロアルキル基 、ペルフルオロアルカンジイル基、およびペルフルオロアルキリデン基内に含ま れるペルフルオロシクロアルキル基およびペルフルオロシクロアルキレン基は、 たとえば、1個以上のペルフルオロメチル基で任意に(且つ独立に)置換されて いてもよい。 本発明の方法および組成物に使用するのに適したアルコキシ置換ペルフルオロ 化合物の 代表例としては、次の化合物: および1,1-ジメトキシペルフルオロシクロヘキサンなどがある。 本発明の方法に使用するのに適したアルコキシ置換ペルフルオロ化合物は、 無水極性非プロトン性溶媒中で、対応する過フッ素化アシルフルオリドまたは過 フッ素化ケトンを無水アルカリ金属フッ化物(たとえば、フッ化カリウムやフッ 化セシウム)または無水フッ化銀と反応させることによって調製した過フッ素化 アルコキシド のアルキル化によって調製することができる(たとえば、フランス特許公告第 2 ,287,432 号およびドイツ特許公告第 1,294,949 号、前出に記載の調製方法参照 )。あるいは、フッ素化第三級アルコールを塩基、たとえば水酸化カリウムや水 素化ナトリウムと反応させて、過フッ素化第三級アルコキシドを生成し、これを アルキル化剤と反応させることによってアルキル化することができる。 調製に使用するのに適したアルキル化剤としては、硫酸ジアルキル類(たとえ ば、硫酸ジメチル)、ハロゲン化アルキル類(たとえば、ヨウ化メチル)、アル キル p-トルエンスルホネート類(たとえば、メチル p-トルエンスルホネート)、 アルキルペルフルオロアルカンスルホネート類(たとえば、メチルペルフルオロ メタンスルホネート)などがある。適当な極性非プロトン性溶媒としては、ジエ チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ メチルエーテルなどの非環式エーテル類、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル 、炭酸ジエチル、炭酸プロピレン、炭酸エチレンなどのカルボン酸エステル類、 アセトニトリルなどのアルキルニトリル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N, N-ジエチルホルムアミド、N-メチルピロリドンなどのアルキルアミド類、ジメ チルスルホキシドなどのアルキルスルホキシド類、ジメチルスルホン、テトラメ チレンスルホンや他の諸スルホランなどのアルキルスルホン類、N-メチル-2- オキサゾリドンなどのオキサゾリドン類、およびそれらの混合物などがある。 過フッ素化アシルフルオリド類(アルコキシ置換ペルフルオロ化合物の調製 に使用する)は、無水フッ化水素(Simons ECF)またはKF.2HF(Phi llips ECF)を電解質として使用して、対応する炭化水素カルボン酸(または その誘導体)を電気化学的にフッ素化(ECF)することにより調製することが できる。過フッ素化 アシルフルオリド類および過フッ素化ケトン類も、過フッ素化カルボン酸エステ ル類(フッ素ガスで直接フッ素化することにより、対応する炭化水素または部分 的フッ素化カルボン酸エステルから調製することができる)の解離によって調製 することができる。解離は、反応条件下で過フッ素化エステルをフッ化物イオン 源と接触させる(米国特許第 3,900,372 号(Childs)に記載の方法を参照)か 、またはエステルを、気体の非ヒドロキシル求核分子、液体の非ヒドロキシル求 核分子、および少なくとも1種の非ヒドロキシル求核分子(気体、液体、または 固体)の混合物から成る群から選択される少なくとも1種の開始試薬およびアシ ル化剤に対して不活性な少なくとも1種の溶剤と結合させることによって行うこ とができる。 解離に使用することができる開始試薬は、気体または液体の非ヒドロキシル求 核分子および気体、液体、または固体の非ヒドロキシル求核分子と、過フッ素化 エステル類と求核反応することができる溶剤との混合物(以後、「溶剤混合物」 と呼ぶ)である。少量のヒドロキシル求核分子の存在は許容できる。適当な気体 または液体の非ヒドロキシル求核分子としては、ジアルキルアミン類、トリアル キルアミン類、カルボキサミド類、アルキルスルホキシド類、アミンオキシド類 、オキサゾリドン類、ピリジン類などとそれらの混合物などがある。溶剤混合物 に使用するのに適した非ヒドロキシル求核分子としては、気体または液体の非ヒ ドロキシル求核分子、ならびに、たとえばフッ化物、シアン化物、シアン酸塩、 ヨウ化物、塩化物、臭化物、酢酸塩、メルカプチド、アルコキシド、チオシアン 酸塩、アジ化物、トリメチルシリルジフルオリド、硫酸水素塩、フッ化水素陰イ オンなどの固体の非ヒドロキシル求核分子があり、これはアルカリ金属、アンモ ニウム、アルキル置換アンモニウム(モノ置換、ジ置換、トリ置換、またはテト ラ置換)、または第四級ホ スホニウム塩、およびそれらの混合物の形で使用することができる。一般に、こ のような塩類は市販されているが、要望に応じて、既知の方法、たとえば、M. C.Sneed とR.C.Brasted がComprehensive Inorganic Chemistry,Volu me Six(The Alkali Metals),pages 61-64,D.Van Nostrand Company ,Inc.,New York(1957)に記述した方法や、H.Kobler らがJustus Lieb igs Ann.Chem.1978,1937に記述した方法で調製することができる。1,4- ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなども適当な固体求核分子である。 上述のアルコキシ置換ペルフルオロ化合物の少なくとも1種を含む不燃性消火 組成物を火災または火炎に導入することによって、本発明の消火方法を実行する ことができる。このペルフルオロ化合物は、単独または互いの混合物または他の 一般に使用される消火剤、たとえば、ヒドロフルオロカーボン類、ヒドロクロロ フルオロカーボン類、ペルフルオロカーボン類、クロロフルオロカーボン類、ブ ロモフルオロカーボン類、ブロモクロロフルオロカーボン類、、ヨードフルオロ カーボン類、およびヒドロブロモフルオロカーボン類、との混合物で使用するこ とができる。このような補助消火剤を選択して、特定の種類(あるいは規模また は場所)の火災に合った消火組成物の消火能力を増強したり、物性を変化させる (たとえば、噴射剤として使用することによって導入速度を変化させる)ことが でき、さらに、結果として得られる組成物が空気中で易燃性混合物を形成しない ような(補助消火剤とペルフルオロ化合物の)比率で好ましく使用することがで きる。好ましくは、上述の組成物に使用されるペルフルオロ化合物の沸点は約0 ℃から約150℃の範囲であり、さらに好ましくは約0℃から約110℃の範囲 である。 消火組成物は、液体か蒸気のいずれか(または両者)の状態で好ましく使用す ることができ、組成物を火に「導入する」ための既知 の技術のいずれも使用することができる。たとえば、組成物を流れ(たとえば、 (従来の携帯用(または固定式)消火装置を使用して)、噴霧(misting)、ま たは氾濫(たとえば、適切な管、弁および制御を使用して)火の周囲の閉鎖空間 に組成物を放出することによって)導入することができる。この組成物は、不活 性な噴射剤、たとえば、窒素、アルゴン、または二酸化炭素と任意に混合して、 使用する流れ装置または氾濫装置から組成物を放出する速度を高めることができ る。組成物を流れによって導入するとき、沸点が約20℃〜約110℃の範囲の ペルフルオロ化合物(特に、通常は液体のペルフルオロ化合物)が好ましく使用 される。組成物を噴霧によって導入するとき、沸点が約20℃〜約110℃の範 囲のペルフルオロ化合物が一般に好ましい。さらに、組成物を氾濫によって導入 するとき、沸点が約0℃〜約70℃の範囲のペルフルオロ化合物(特に、通常は 気体のペルフルオロ化合物)が一般に好ましい。 好ましくは、火災または火炎を消すのに十分な量で消火組成物を火災または火 炎に導入する。技術にたけた者は、特定の火災を消すのに必要な消火組成物の量 は危険の性質および程度によって異なることがわかるであろう。消火組成物を氾 濫によって導入するとき、特定の種類および規模の火災を消すのに必要な消火組 成物の量および濃度を決定するのに、カップバーナー試験データ(たとえば、 の実施例に記載の種類のもの)が有用である。 本発明は、(a)過フッ素化部分にカテナリーヘテロ原子を任意に更に含んで いる、少なくとも1種のモノアルコキシ置換またはジアルコキシ置換したペルフ ルオロアルカン、ペルフルオロシクロアルカン、ペルフルオロシクロアルキル含 有ペルフルオロアルカン、またはペルフルオロシクロアルキレン含有ペルフルオ ロアルカン化合物と、(b)ヒドロフルオロカーボン類、ヒドロクロロフルオロ カーボン類、ペルフルオロカーボン類、クロロフルオロカーボン類、ブロモフル オロカーボン類、ブロモクロロフルオロカーボン類、ヨードフルオロカーボン類 、およびヒドロブロモフルオロカーボン類から成る群から選択される少なくとも 1種の補助消火剤を含む消火組成物も提供する。好ましくは、補助消火剤は、ヒ ドロフルオロカーボン類、ヒドロクロロフルオロカーボン類、ペルフルオロカー ボン類、クロロフルオロカーボン類、ブロモフルオロカーボン類、ブロモクロロ フルオロカーボン類、およびヒドロブロモフルオロカーボン類から成る群から選 択され、さらに好ましくはヒドロフルオロカーボン類、ヒドロクロロフルオロカ ーボン類、ペルフルオロカーボン類、およびヒドロブロモフルオロカーボン類が 使用される。消火組成物に使用することができる補助消火剤の代表例としては、 CF3CH2CF3、C511H、C613H、C49H、HC48H、CF3H、C25H、CF3CFHCF3、CF3CF2CF2H、CF3CHCl2、C410、C3 8、C614、C25Cl、CF3Br、CF2ClBr、CF3I、CF2HBrおよ びCF2BrCF2Brなどがある。補助消火剤とペルフルオロ化合物の比率は、好 ましくは、結果として得られる組成物が空気中で易燃性混合物を形成しない比率 である(標準試験法ASTM E681-85に規定されている)。 上述のアルコキシ置換ペルフルオロ化合物は、延焼防止および消火に有用なば かりではなく、火災の予防にも有用である。それゆえ、本発明は非自給型可燃性 材料を含む、空気を含む閉鎖領域内の火災または爆燃を予防する方法も提供する 。この方法は、本質的に気体状、すなわち、使用条件下で気体状またはミストの 形であり、且つ少なくとも1種のモノアルコキシ置換またはジアルコキシ置換し たペルフルオロアルカン、ペルフルオロシクロアルカン、ペルフルオロシクロア ルキル含有ペルフルオロアルカン、またはペルフルオロシクロアルキレン含有ペ ルフルオロアルカン化合物であって、過フ ッ素化部分に更にカテナリーヘテロ原子を任意に含む化合物を含む不燃性の消火 組成物を、空気を含む閉鎖領域内に導入する工程を含み、且つこの組成物は、存 在する総酸素のモル当たり閉鎖領域内の可燃性材料の燃焼を抑制する熱容量を閉 鎖領域内の空気に与えるのに十分な量で導入されて維持される。 一般に、消火組成物の導入は、氾濫または噴霧、たとえば、(適切な管、弁お よび制御を使用して)火の周囲の閉鎖空間内に組成物を放出することによって実 行することができる。しかし、適当な間隔で組成物の適量を計量しながら閉鎖領 域に供給することができるのであれば、既知の任意の導入方法を使用することが できる。不活性な噴射剤を任意に使用して導入速度を高めることができる。 防火の場合、アルコキシ置換ペルフルオロ化合物(および使用される任意の補 助消火剤)は、使用条件下で本質的に気体状である消火組成物を提供できるよう に選択することが可能である。好ましい化合物の沸点は約0℃から約110℃の 範囲である。 この組成物は、存在する総酸素のモル当たり閉鎖領域内の易燃性材料の燃焼を 抑制する熱容量を閉鎖領域内の空気に与えるのに十分な量で導入されて維持され る。燃焼を抑制するのに必要な最小熱容量は、閉鎖領域内に存在する特定の易燃 性材料の可燃性とともに変化する。可燃性は化学組成および体積に比した表面積 や有孔性などの物性によって異なる。 一般に、酸素モル当たり約45cal/℃という最小熱容量は、中等度に可燃性 の材料(たとえば、木やプラスチック)に十分であり、酸素モル当たり約50ca l/℃の最小熱容量は、高度に可燃性の材料(たとえば、紙、布および一部の揮 発性易燃性液体)に十分である。要望に応じて、さらに大きい熱容量を与えるこ とができるが、割り増し費用の割には著しく大きい火災抑制は得られない。(存 在 する総酸素のモル当たりの)熱用量の算出方法は周知である(たとえば、米国特 許第 5,040,609 号(Doughery ら)に記載の計算を参照されたい)。 本発明の防火方法を使用して、空気の燃焼持続特性を排除し、その結果、人の 住んでいない閉鎖領域に存在する易燃性材料(たとえば、紙、布、易燃性液体、 およびプラスチック部材)の燃焼を抑制することができる。(この方法は、人の 住んでいない領域で有用であるが、現時点で、毒性試験は不完全である)。火災 の脅威が常に存在する場合、この方法を連続的に使用することができ、あるいは 、火災または爆燃焼の脅威が発生した場合、緊急手段として使用することができ る。 本発明の目的および長所は、以下の実施例によってさらに例証されるが、こ れらの実施例に具陳される特定の諸材料およびそれらの量、ならびに他の条件お よび詳細は、本発明を不当に制限するものではない。 発明を実施するための最良の形態実施例 以下に記述する、ある化合物の空中寿命および地球温暖化ポテンシャル(GW P)を測定することによって、本発明の方法および組成物に使用されるアルコキ シ置換ペルフルオロ化合物の環境上の影響を評価した。空中寿命 Y.Tang,Atmosperic Fate of Various Fluorocarbons,M.S.Thesis, Masschusetts Institute of Technilogy(1993)に記載の技術により、様々な 試料化合物の空中寿命(t sample)を算出した。この技術に よれば、紫外線(UV)ガスセルに試料化合物、参照化合物(CH4かCH3Cl のいずれか)、オゾン、および水蒸気を詰めた。水蒸気および不活性緩衝ガス、 たとえばヘリウムの存在下、光分解によりオゾンを分解することによってヒドロ キシル基を発生させた。試料化合物および参照化合物は気層でヒドロキシル基と 反応するため、それらの濃度をフーリエ変換赤外分光分析法(FTIR)で測定 した。ヒドロキシル基との試料化合物の反応速度定数(Ksample)を、参照化合 物の速度定数(Kref)を基準にして測定し、次式(式中、tCH4およびKCH4は 既知の値である): を使用して空中寿命を算出した。298Kで各試料化合物の速度定数を測定し(C H4を参照化合物として使用し、さらにCH3Clを再度使用した)、空中寿命値 を算出して平均値を求めた。結果を表Aの項「空中寿命」に示す。比較のため、 幾つかのヒドロフルオロカーボンの空中寿命も表Aに示す。 ヒドロフルオロカーボン類およびヒドロフルオロカーボンエーテル類の最高占 有分子軌道(HOMO)エネルギーと既知の空中寿命との間に発生する相関関係 から空中寿命を推定した。この相関関係はCooperらが発見したものと以下の点 で異なっていた: ・より大きいデータセットで相関関係を明らかにした。 ・相関関係に関する寿命は、Zhang らがJ.Phys.Chem.98(16),4312(1994 )に記述している通り、277KでCH3CCl3に対する試料の相対的ヒドロキシル 反応性によって決定した。 ・HOMO エネルギーは、半経験的分子軌道パッケージMOPAC/PM3を使 用して算出した。 ・試料に存在する水素原子数を相関関係に含めた。 結果を表Aの項「空中寿命推定値」地球温暖化ポテンシャル 上述した空中寿命の計算値、および実験的に測定した赤外線の吸光度を関心事 のスペクトル領域全域、一般に500cm-3から2500cm-3まで積分したデータ を使用して、様々な試料化合物の地球温暖化ポテンシャルを測定した。計算は、Climate Change: The IPCC Scientific Assesment ,Cambridge Univ ersity Press(1990)の気候変化の政府間パネル(Intergovernmental Panel in Climate Change)が示したGWPの定義に基づいていた。このパネルによ れば、GWPは、 次式: を使用して、CO21kgによる温暖化を基準にした試料化合物1kg の放出による潜在的温暖化を、明記された積分時間範囲(ITH)について積分 したものである。式中ΔTは、Atmospheric and Environmental Research, Inc.,のより完全な一次元放射−対流モデル(Wang らがJ.Atoms.Sci.38 ,1167(1981)に記載し、J.Geophys.Res.90,12971(1985)に記載)から導 出した、特定の化合物が大気中に存在することによる、計算上の地表の温度変化 [(Fisher らが Nature 344,513(1990)に記載したパラメータを使用した)ス プレッドシートモデルを使用して算出した]であり、Cは、化合物の大気中の濃 度であり、τは化合物の空中寿命(上述の計算値)であり、xは関心事の化合物 を表す。積分すると、式は次のようになる。 Siegenthaler(1983)カップルド海洋大気CO2モデルでは、式中A1は0.30036 であり、A2は0.34278であり、A3は0.35686であり、τ1は6.993であり、τ2は7 1.108であり、τ3は815.73である。計算結果を下記表Aに示す。 表Aからわかるように、様々なアルコキシ置換ペルフルオロ化合物は各々対応 するヒドロフルオロカーボン、すなわち、炭素数が同じヒドロフルオロカーボン よりも予想外に空中寿命が短い。それ故、アルコキシ置換ペルフルオロ化合品は 、ヒドロフルオロカーボン(先に、クロロフルオロカーボン代替物として提唱さ れていた)よりも環境的に容認できるものである。 洗浄分野およびコーティング分野で使用する適合性を決定するために、本発明 の方法および組成物に使用されるアルコキシ置換ペルフルオロ化合物の化学的安 定性も評価した。この試験では、以下のように、化合物を酢酸ナトリウム水溶液 、KOH水溶液、濃硫酸、またはアセトン中の過マンガン酸カリウムなどの化学 薬品と接触さ せて塩基、酸、または酸化剤に対する化合物の安定性を測定した。塩基存在下での安定性 加水分解的安定性を評価するために、アルコキシ置換ペルフルオロ化合物の試 料10gを0.1M NaOAc 10gと混合し、2.54cm(内径)×9.84 cmの MonelTM 400合金(ニッケル66%、銅31.5%、鉄1.2%および 数種の化合物少量)管(イリノイ州 Moline のPaar Instrument Co.からPa rt Number 4713cmとして入手できる)内に密封した。この管を強制空気熱対流 炉内で110℃で16時間加熱した。室温まで冷却した後、管内容物の試料1m Lを総イオン強度調節緩衝液(TISAB、Orion Research,Inc.から入手 可能、1,2-シクロヘキシレンジニトリロ四酢酸、脱イオン水、酢酸ナトリム、 塩化ナトリム、および酢酸の混合物)1mLで希釈した。0.5ppmF-溶液およ び500ppmF-溶液を使用して予め較正しておいたF-特異的電極を具備するOr ion Model 720A Coulombmeter を使用して、フッ化物イオン(ペルフルオロ 化合物とNaOAc水溶液とのあらゆる反応で生じる)の濃度を測定した。フッ 化物イオン濃度の測定値に基づいて、NaOAc水溶液とペルフルオロ化合物と の反応によるHF発生速度を算出した。結果を下記の表Bに示す。結果から、ア ルコキシ置換ペルフルオロ化合物は、上記の条件で塩基に対して安定なことがわ かる。 さらに厳しい塩基条件下で加水分解的安定性を評価するために、オーバーヘッ ドスターラー、コンデンサー、および温度計を具備した250mL フラスコ内で 、C49OCH3(純度99.8%のもの125g、0.5モル)を水酸化カリ ウム(29.4g、0.45モル、水26.1gに溶解)と混合し、結果として 得られた溶液を58℃で19時間還流させた。還流後、この溶液に水(50mL )を加え、得られた生成物を蒸留した。得られた蒸留液のフルオロケミカル下相 を上相から分離し、水(100mL)で洗浄すると、121.3gのC49OC H3が回収された。これは純度および組成が(ガスクロマトグラフィーで明らか なように)出発材料と同じであった。反応フラスコに残存している塩基水溶液を 標準1.0NHClで滴定すると、最初に入れたKOHは全く消費されておらず 、ペルフルオロ化合物は塩基の存在下で安定なことがわかった。酸存在下での安定性 酸性条件下で加水分解適安定性を評価するために、還流コンデンサーを備え付 けた、攪拌棒が入っている50mLフラスコ中で、C49OCH3(15g、0 .06モル)を硫酸(96重量%のもの10g、0.097モル)と混合した。 結果として得られた混合物を室温で16時間攪拌し、生じたフルオロケミカル上 相を硫酸下層から分離させた。フルオロケミカル相の気液クロマトグラフィー( G LC)分析では、出発ペルフルオロ化合物のみが存在しており、予測される加水 分解産物であるC37CO2CH3は検出できなかった。EnglanがJ.Org.Ch em.49,4007(1984)で「アルキルエーテル基も担持する炭素に結合したフッ素原 子は、親電子試薬に対して不安定なことが判明している。このフッ素原子は濃硫 酸中で容易に加水分解されるため、フルオロ酸のエステル類への道を提供する」 と述べている考察を考慮すると、この結果(酸の存在下でペルフルオロ化合物は 安定であることを示す)は意外であった。酸化剤存在下での安定性 酸化剤に対する安定性を評価するために、過マンガン酸カリウム(20g、0 .126モル)をアセトンに溶解し、得られた溶液にC49OCH3(純度99 .9%のもの500g、2.0モル)を加えた。この溶液を4時間還流したが、 (褐色のMnO2が存在しないことによって明白なように)過マンガン酸塩が消 費されたことを示す兆しは皆無であった。還流した溶液を、水を充満した500 mLバレットトラップ(Barrett trap)内に蒸留した。生じた混合液のフルオ ロケミカル下相を上相から分離し、水1.5Lで4回洗浄し、シリカゲルカラム を通過させることによって乾燥させると、生成物471gが得られた。生成物の ガスクロマトグラフィー分析で、出発ペルフルオロ化合物が分解された証拠は全 くなく、この化合物は酸化剤の存在下で安定なことがわかった。引火点試験 ASTM D6278-89に規定されている標準法でアルコキシ置換ペルフルオロ化 合物C49OCH3、C49OC25およびc-C611OCH3の引火点を試験し た。各化合物に引火点はないと決定された。 下記の通り、幾つかの異なる消火用ペルアルコキシ置換ペルフルオロ化合物を 調製した。 産業上の利用可能性 C49OC25の調製 攪拌器および冷却装置を備えた20ガロン(75.7リットル)Hastalloy C反応器に、スプレードライしたフッ化カリウム(7.0kg、120.3モル) を詰めた。反応器を密封し、反応器の内圧100トル(torr)未満まで下げた。 無水ジメチルホルムアミド(22.5kg)を反応器に加え、絶えず攪拌しながら 半応器を0℃未満まで冷却した。ヘプタフルオロブチリルフルオリド(純度58 %のもの22.5kg、60.6モル)を反応器内容物に加えた。反応器の温度が −20℃に達したとき、約2時間かけて硫酸ジエチル(18.6g、120.8 モル)を反応器加えた。生じた混合物を16時間攪拌しつづけ、さらに4時間、 50℃に上昇させて完全反応を促進し、20℃に冷却した。続いて、3時間かけ て揮発性材料(主として、出発ヘプタフルオロブチリルフルオリドに存在するペ ルフルオロオキサシクロペンタン)を反応器から排出した。反応器を再び密封し 、水(6.0kg)を反応器に徐々に加えた。水と沈殿した未反応ペルフルオロブ チリルフルオリドとの発熱反応後、反応器を25℃に冷却し、反応器内容物を3 0分間攪拌した。反応器の圧を注意深く抜き、生じた生成物の有機下相を除去す ると73%のC49OC2H517.3kgが得られた。 C49OCH3の調製 以下の材料を使用したこと以外は、上記実施例7の手順と同じ装置および類似 した方式で反応を実行した。スプレードライしたフッ 化カリウム(6kg、103.1モル)、無水ジメチルホルムアミド(25.1kg )、ペルフルオロブチリルフルオリド(純度58%、25.1kg、67.3モル )、および硫酸ジメチル(12.0kg、95.1モル)。生成物22.6kgが得 られ、これは63.2%C49OCH3(沸点58〜60℃)であった。生成物 の同一性をGCMSならびに1H NMRおよび19F NMRで確認した。 c-C611OCH3の調製 オーバーヘッドスターラー、添加ロート、およびコンデンサーを備えた500 ml三つ口丸底フラスコに、無水フッ化セシウム(27.4g、0.18モル)、 無水ジエチレングリコールジメチルエーテル(258g)、および硫酸ジメチル (22.7g、0.18モル)を詰めた。生じた攪拌混合物にペルフルオロシク ロヘキサノン(50g、0.18モル)を滴下し、添加後、攪拌を18時間続け た。生じた混合物に水(約200ml)を加え、この混合液のフルオロケミカル下 相を上相から分離して、塩化ナトリウム飽和水溶液で1度洗浄した。フルオロケ ミカル相には、まだジグリム約12%が含まれているため、水を加え、生成物を 共沸蒸留すると、ジグリムを含まないc-C611OCH3(沸点100℃)32. 8gが得られた。生成物の同一性をIR、GCMS、1H NMRおよび19F N MRで確認した。 C37OCH3の調製 ジャケット付き1リットル丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、固体 二酸化炭素/アセトンコンデンサー、および添加ロートを備え付けた。フラスコ にスプレードライしたフッ化カリウム(85g、1.46モル)および無水ジエ チレングリコールジメチルエ ーテル(375g)を詰め、再循環冷蔵装置を使用して約−20℃に冷却した。 C25COF(196g、1.18モル)を約1時間かけてフラスコに加えた。 フラスコを約24℃に加温し、45分かけて添加ロートを介して硫酸ジメチル( 184.3g、1.46モル)を滴下した。生じた混合物を室温で一晩攪拌した 。この混合物に水(総量318mL)を滴下した。混合物を1リットル丸底フラ スコに移し、得られた生成物エーテルを共沸蒸留した。得られた蒸留液の生成物 下相を水性上相から分離し、冷水で1度洗浄し、続いて蒸留すると生成物(沸点 36℃、GLCによる純度>99.9%)180gが得られた。生成物の同一性 をGCMSならびに1H NMRおよび19F NMRで確認した。 C511OCH3の調製 標題の化合物を、無水フッ化カリウム(32g、0.55モル)、無水ジエチ レングリコールジメチルエーテル(ジグリム、375g)、メチルトリアルキル (C8-C10)アンモニウムクロリド(AdogenTM464、Aldrich Chemical Comp anyから入手可能、12.5g)、C49COF(純度60.7%のもの218g 、0.5モル)、および硫酸ジメチル(69.3g、0.55モル)を使用して 、本質的に実施例3の場合と同様に調製した。反応混合物を室温で一晩攪拌した 。反応混合物に10%水酸化カリウム水溶液約100mLを加え、得られた生成 物を混合液から共沸蒸留した。生じた蒸留液の下相を上相と分離し、水で洗浄し 、水酸化カリウム水溶液(50%のもの53g)で処理し、1時間還流した。第 2回共沸蒸留して水洗すると粗生成物が得られ、10プレート穿孔カラムによる 蒸留で更に精製すると生成物エーテル(沸点82〜84℃の範囲、GLCで純度 96.2%)が得られた。生成物の同一性をGCMSならびに1H N MRおよび19F NMRで確認した。実施例1〜4および比較例A〜D 清潔な消火組成物の消火能力は、NFPA(National Fire Protection A ssociation(国立防火協会))2001清潔な薬剤消火システムに関する基準、19 94年版(Standard on Clean Agent Fire Extinguishing Systems,1994 Edition)の(消炎濃度と題する)セクションA-3-4.2.2に記載のカップ バーナー試験を使用して試験することが最も多い。この試験で、8.5cm(内径 )×高さ53cmの外煙突、およびガラス製外側煙突の最上縁より30.5cmに位 置する外径3.1cm、内径2.15cmの内側燃料カップバーナーから成る装置を 使用することができる。煙突基底のガラスビーズ分配器から空気を40L/分で輪 状領域内を通過させる。評価すべき消火組成物を、(カップバーナー中で燃焼し ている燃料、たとえば、ヘプタンの)火炎が消えるまで空気流(ガラスビーズ分 配器に入る前に)に徐々に加える。すべての試験で、一定の空気流量40L/分を 維持した。消炎濃度、すなわち、火炎が消えたときの消火組成物の濃度は、次式 を使用して計算する。 消炎濃度=[F1/(F1+F2)]X100% 式中、F1は、L/分で表した組成物流量であり、F2はL/分で表した空気流量 である。上述のNFPA 2001 Standard は、既知の多数の清潔な消火組成物の 消火データを表A-3-4.2.1に報告しており、このデータ(および他の起源の 同一組成物のデータ)を、以下の表Cに比較例A〜Dとして記載する。 カップバーナー方法は大量の消火組成物を必要とするため、はるかに少量の組 成物を使用し、しかもカップバーナー法で得られたデーターと良好な一致を示す 消炎濃度が得られる「微小カップバーナー」代替法が開発された。微小カップバ ーナー法は、全ての上昇流と垂直に並んだ石英同心管層拡散火炎バーナー(上述 のカップ装置と類似したデザインの、微小カップバーナー)を使用する、燃料、 たとえば、ブタンは、内径15mmの石英煙と中心を一致させた内径5mmの石英内 管内を10.0sccm(標準cm3/分)で流れる。煙突は、この内管より4.5cm 上まで伸びる。空気は、内管と煙突の間の輪状領域を1000sccmで流れる。消 火組成物を加える前に視覚的に安定した火炎を内管の最上部に維持すると、結果 として生じる燃焼生成物はえんとつを通って流出する。評価すべき消火組成物を バーナーの気流上流に導入する。液体組成物は、(1%以内に較正されている) 注射器ポンプで導入し、加熱したトラップ内で揮発させる。全ての気流は、2% 以内に較正されている電子質量流量制御装置によって維持する。燃料に点火して 火炎を作り、1分間燃焼させる。1分後、組成物の特定の流量を導入し、火炎が 消えるのに要した時間を記録する。 上述の微小カップバーナー装置および方法を使用して、本発明の方法および組 成物に有用な多数のアルコキシ置換ペルフルオロ化合物の消炎濃度を測定した。 既知の消火組成物の比較データも収集したので、その結果を表Cに示す。表Cに 報告されている消炎濃度は、平均30秒以下の間に火炎を消すために必要な空気 中の消火組成物の体積%の記録である。 表Cのデータから、微小カップバーナー方法はカップバーナー法で得られる値 と良好な一致を示す消炎濃度値を与えることがわかる。本発明の方法および組成 物に使用されるアルコキシ置換ペルフルオ ロ化合物は、比較化合物が必要とする濃度と類似した濃度で有効な消火剤である こともデータからわかる。それ故、上述のペルフルオロ化合物はすぐれた消火能 力を持つと同時に環境的にも容認される。 本発明の範囲および精神から逸脱しない本発明の様々な修飾および変更は、 当業者に明白になるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),CA,CN,JP,KR (72)発明者 トーマス,スコット ディー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セントポール,ポスト オフィス ボック ス 33427

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも1種のモノアルコキシ置換またはジアルコキシ置換したペルフ ルオロアルカン化合物、ペルフルオロシクロアルカン化合物、ペルフルオロシク ロアルキル含有ペルフルオロアルカン化合物、またはペルフルオロシクロアルキ レン含有ペルフルオロアルカン化合物を含む不燃性消火組成物であって、前記化 合物は約0℃〜約150℃の範囲の沸点を有し、その過フッ素化部分に1個以上 の更なるカテナリーヘテロ原子を任意に含む不燃性消火組成物を火災または火炎 に導入する工程を含む延焼防止方法または消火方法。 2.前記化合物は一般式: Rf-(O-Rh)x で表すことができ、 式中、Xは整数1または2であり、Xが1のとき、Rfは炭素原子を2〜約8個 有する線状ペルフルオロアルキル基または分枝ペルフルオロアルキル基、炭素原 子を5〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキル基 、および炭素原子を4〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル基から成る群 から選択され、Xが2のとき、Rfは炭素原子を4〜約8個有する線状ペルフル オロアルカンジイル基、分枝ペルフルオロアルカンジイル基、線状ペルフルオロ アルキリデン基または分枝ペルフルオロアルキリデン基、炭素原子を6〜約8個 有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカンジイル基、ペルフ ルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキリデン基、ペルフルオロシクロア ルキレン含有ペルフルオロアルカンジイル基またはペルフルオロシクロアキレン 含有ペルフルオロアルキリデン基、および炭素原子を4〜約8個有する ペルフルオロシクロアルカンジイル基またはペルフルオロシクロアルキリデン基 から成る群から選択され、各 Rhは炭素原子を1〜約2個有するアルキル基から 成る群から互いに独立に選択され、基Rfは1個以上のカテナリーヘテロ原子を 含んでもよい請求項1に記載の方法。 3.C49OCH3、C49OC25、c-C611OCH3およびC37OCH3 から成る群から選択される少なくとも1種の化合物を含む不燃性消火組成物を火 災または火炎に導入する工程を含む、延焼防止方法または消火方法。 4.(a)少なくとも1種のモノアルコキシ置換またはジアルコキシ置換した ペルフルオロアルカン化合物、ペルフルオロシクロアルカン化合物、ペルフルオ ロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカン化合物、またはペルフルオロシクロ アルキレン含有ペルフルオロアルカン化合物であって、約0℃〜約150℃の範 囲の沸点を有し、且つその過フッ素化部分に1個以上の更なるカテナリーヘテロ 原子を任意に含む化合物を含み、(b)ヒドロフルオロカーボン類、ヒドロクロ ロフルオロカーボン類、ペルフルオロカーボン類、クロロフルオロカーボン類、 ブロモフルオロカーボン類、ブロモクロロフルオロカーボン類、ヨードフルオロ カーボン類、およびヒドロブロモフルオロカーボン類から成る群から選択された 少なくとも1種の補助消火剤を含む消火組成物。 5.前記化合物は一般式: Rf-(O-Rh)x で表すことができ、 式中、Xは整数1または2であり、Xが1のとき、Rfは炭素原子を 2〜約8個有する線状ペルフルオロアルキル基または分枝ペルフルオロアルキル 基、炭素原子を5〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロ アルキル基、および炭素原子を4〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル基 から成る群から選択され、Xが2のとき、Rfは炭素原子を4〜約8個有する線 状ペルフルオロアルカンジイル基、分枝ペルフルオロアルカンジイル基、線状ペ ルフルオロアルキリデン基または分枝ペルフルオロアルキリデン基、炭素原子を 6〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカンジイル 基、ペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキリデン基、ペルフルオ ロシクロアルキレン含有ペルフルオロアルカンジイル基またはペルフルオロシク ロアキレン含有ペルフルオロアルキリデン基、および炭素原子を4〜約8個有す るペルフルオロシクロアルカンジイル基またはペルフルオロシクロアルキリデン 基から成る群から選択され、各 Rhは炭素原子を1〜約2個有するアルキル基か ら成る群から互いに独立に選択され、基Rfは1個以上のカテナリーヘテロ原子 を含んでもよい請求項4に記載の組成物。 6.前記補助消火剤は、ヒドロフルオロカーボン類、ヒドロクロロフルオロカ ーボン類、ペルフルオロカーボン類、クロロフルオロカーボン類、ブロモフルオ ロカーボン類、ブロモクロロフルオロカーボン類、およびヒドロブロモフルオロ カーボン類から成る群から選択される請求項4に記載の組成物。 7.(a)C49OCH3、C49OC25、c-C611OCH3およびC37 OCH3から成る群から選択された少なくとも1種の化合物と、(b)ヒドロフ ルオロカーボン類、ヒドロクロロフルオロカーボン類、ペルフルオロカーボン類 、クロロフルオロカーボン類、ブロモフルオロカーボン類、ブロモクロロフルオ ロカーボン類、ヨードフルオロカー ボン類、およびヒドロブロモフルオロカーボン類から成る群から選択される少な くとも1種の補助消火剤を含む、消火組成物。 8.非自給型可燃性材料を含む、空気を含む閉鎖領域内での火災または爆燃を 予防する方法であって、前記空気を含む閉鎖領域に、使用条件下で本質的に気体 状であり、且つ少なくとも1種のモノアルコキシ置換またはジアルコキシ置換し たペルフルオロアルカン化合物、ペルフルオロシクロアルカン化合物、ペルフル オロシクロアルキル含有ペルフルオロアルカン化合物、またはペルフルオロシク ロアルキレン含有ペルフルオロアルカン化合物を含む不燃性消火組成物を導入す る工程を含み、前記化合物は約0℃〜約150℃の範囲の沸点を有し、その過フ ッ素化部分に1個以上の更なるカテナリーヘテロ原子を任意に含み、前記組成物 は、存在する総酸素のモル当たり閉鎖領域内の可燃性材料の燃焼を抑制する熱容 量を閉鎖領域内の空気に与えるのに十分な量で導入されて維持される方法。 9.前記化合物は一般式: Rf-(O-Rh)x で表すことができ、 式中、Xは整数1または2であり、Xが1のとき、Rfは炭素原子を2〜約8個 有する線状ペルフルオロアルキル基または分枝ペルフルオロアルキル基、炭素原 子を5〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキル基 、および炭素原子を4〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル基から成る群 から選択され、Xが2のとき、Rfは炭素原子を4〜約8個有する線状ペルフル オロアルカンジイル基、分枝ペルフルオロアルカンジイル基、線状ペルフルオロ アルキリデン基または分枝ペルフルオロアルキリデン基、 炭素原子を6〜約8個有するペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアル カンジイル基、ペルフルオロシクロアルキル含有ペルフルオロアルキリデン基、 ペルフルオロシクロアルキレン含有ペルフルオロアルカンジイル基またはペルフ ルオロシクロアキレン含有ペルフルオロアルキリデン基、および炭素原子4〜約 8個有するペルフルオロシクロアルカンジイル基またはペルフルオロシクロアル キリデン基から成る群から選択され、各 Rhは炭素原子を1〜約2個有するアル キル基から成る群から互いに独立に選択され、基Rfは1個以上のカテナリーヘ テロ原子を含んでもよい請求項8に記載の方法。 10.非自給型可燃性材料を含む、空気を含む閉鎖領域内での火災または爆燃 を予防する方法であって、前記空気を含む閉鎖領域に、使用条件下で本質的に気 体状であり、且つC49OCH3、C49OC25、c-C611OCH3およびC3 7OCH3から成る群から選択される少なくとも1種の化合物を含む不燃性消火 組成物を導入する工程を含み、前記組成物は、存在する総酸素のモル当たり閉鎖 領域内の可燃性材料の燃焼を抑制する熱容量を閉鎖領域内の空気に与えるのに十 分な量で導入されて維持される方法。
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